JPH068296A - 射出成形機の金型移動制御装置 - Google Patents

射出成形機の金型移動制御装置

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JPH068296A
JPH068296A JP18745492A JP18745492A JPH068296A JP H068296 A JPH068296 A JP H068296A JP 18745492 A JP18745492 A JP 18745492A JP 18745492 A JP18745492 A JP 18745492A JP H068296 A JPH068296 A JP H068296A
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JP
Japan
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mold
movable part
equation
port
cylinder
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Withdrawn
Application number
JP18745492A
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English (en)
Inventor
Noriyuki Akasaka
則之 赤坂
Yoshitaka Ikeda
嘉隆 池田
Hajime Hamada
源 浜田
Shigeyuki Hosoe
繁幸 細江
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 金型移動機構の可動部と油圧系統の動的特性
が変化しても、衝撃なく金型が閉じられるようにシリン
ダへの油量を制御する。 【構成】 射出成形機で、金型1aを取付けた可動部2
と、金型1bを取付けた固定部3と、同固定部3に取付
けられた型開閉シリンダ4と、ピストン5と、ピストン
ロッド6とからなる金型移動制御装置において、前記可
動部2の位置を検出する位置センサ20と、ポートBが
ある側のシリンダ圧力P2 を検出する圧力センサ21
と、ポートAからの油の流出入量を制御する流量調整弁
22と、前記位置センサ20からの可動部2の位置信号
と圧力P2 を入力し、金型移動機構での動特性が変化し
ても可動部2の位置制御を安定に行なう。制御弁8と流
量調整弁22の弁開度指令を出力する制御器23を設け
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は射出成形機の金型移動制
御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図12は従来用いられてきた射出成形機
の金型移動機構を示す。図において2は可動部、3は固
定部、1aは可動部側の金型、1bは固定部側の金型、
4は固定部3に固定された開閉用シリンダである。5は
同シリンダ4のピストン、6はそのピストンロッドであ
り、同ピストンロッド6の先端は可動部2に固定され、
前記開閉シリンダ4には、2つのポート(ポートA、ポ
ートB)があり、同ポートB側に油圧源7を繋ぎ、ポー
トA側をタンク側(作動油の戻り側)に繋げば、金型1
aは金型1bから離れる方向に動く(この方向に動くの
を型開と呼ぶ)。逆にポートA側に油圧源を繋ぎ、ポー
トB側をタンク側に繋げば、金型1aは金型1bに近づ
く方向に動く(この方向に動くのを型閉と呼んでい
る)。図12は型閉時の油圧系を示し、8は制御弁、1
1は作動油のタンク、10は固定絞り弁である。9は油
圧的な切換スイッチであり、切換信号S1により作動油
の流れの経路をa側、b側に切換える。経路のa側は絞
り弁10を経由してタンク11に繋がり、経路のb側は
直接タンク11に繋がる。通常の可動部移動時(加速・
高速定速時)には経路b側に切換え、減速・停止時には
経路a側に切換える。可動部2の位置に応じた可動部の
速度を実現するために、可動部2の位置センサ12から
の信号を制御器13に入力する。制御器13は可動部位
置に応じた可動部速度を実現するために、可動部の速度
に応じた制御弁8の開度を出力する。また制御器13
は、可動部2が固定部3に接近してスムーズな型閉が行
なわれるように、可動部2の減速を図るために同可動部
2が固定部3に接近して所定の位置まで来ると、油圧経
路をb側からa側に切換える。
【0003】射出成形機では、成形製品当りの成形時間
(タクトタイム)は非常に重要な性能指標である。その
ため型開閉の減速時間はできるだけ短くする必要があ
る。例えば、金型の減速・停止は次の2つの方法を併用
して行なっている。(1) 金型の移動速度指令に応じて、
制御弁8の開度を調整することにより、シリンダへの作
動油の流量を下げてピストン5を進行方向に押す力を弱
める。(2) 金型の移動速度指令が或る値以下になると、
金型の減速を確実にするために切換え信号S1により油
の戻り経路をb側からa側に切換えて、絞り弁10によ
り戻り側の流路の抵抗を高めることにより背圧を立て、
ピストン5を反進行方向に押す力(ブレーキ力)を大と
する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の方法では、
次の理由で金型の型開、型閉での速度制御がうまく行か
ない。例えば、金型の型閉時は、金型の移動速度指令の
大きさに応じて制御弁8の開度は一方的に決められてい
る。また油の戻り経路のb側からa側への切換えは、金
型の移動速度指令が或る値以下になると自動的に行なわ
れる。ところが実際の金型移動機構では、制御対象であ
る可動部と油圧系統の動的特性が次のような要因で変化
すると考えられる。
【0005】即ち、成形品の大きさに応じて金型重量が
大きく変わるので、可動部2の質量が変化する。また油
圧系統は、運転時間の経過と共に作動油の温度変化が生
じるため、作動油の動粘度が変化し、シリンダ部の粘性
抵抗やピストン部での漏れ量が変化する。更にピストン
とシリンダ間の接触状態は、可動部質量の変化や作動油
温度変化などにより変化して、ピストンとシリンダ間の
摩擦力が変化する。一方制御系設計は、通常実機をモデ
ル化した数式モデルを線形化して行なう。一般に線形化
は基準動作点の近傍で行なうが、金型移動機構では動作
点がかなり動く。そのため、線形化数式モデルの定数
は、運転範囲の中で変動すると考えられる。
【0006】以上の如く制御弁8の開度調整及び油圧経
路の切換えは、オープンループ方式で行なわれるため、
前述の各変化や変動が生じる場合には、基準動作点近傍
以外では、金型の速度制御性能は設計通りの性能を示さ
ない可能性が大きい。例えば、型閉を行なうとき、或る
金型重量のときに、可動部2が所定の極低速で固定部3
に接近して金型1aと1bが衝撃なく閉じられるよう
に、戻り経路の切換えを行なうときの金型移動速度指令
を、或る値に定めたとする。しかし成形品が変わって金
型重量が重くなったとすると、従来の方法では、金型の
移動速度指令が決められた値になったときに、戻り経路
はa側に切換えられるが、可動部2の質量が大きくなっ
ているため可動部2の速度低下が遅くなり、可動部2は
計画していた速度より大きい速度で固定部3に達するこ
とになる。そのため金型1aと1bが衝撃を発生して閉
じられることになる。逆に金型重量が軽くなったとき
は、可動部2の質量が小さくなるため、戻り経路がa側
に切換えられると可動部2の速度低下は速くなり、可動
部2が固定部3に達するまでに多くの時間を要し、成形
時間の増加を招く欠点がある。
【0007】以上述べたように、前記図12による従来
の方法では、次のような第1、第2の問題点が生じる欠
点があった。即ち、第1の問題点は、型閉に際し、可動
部2が短時間で、かつスムーズに固定部3に接近するた
めには可動部2の速度は、固定部3より離れているとき
は速く、固定部3に接近したときは衝突防止の点から極
低速になる必要がある。このように可動部2の速度は可
動部2の移動位置と対応して制御される必要があるが、
従来の方法では、速度制御がオープンループ方式のた
め、可動部の重量変化や油圧系統の動的特性変化によ
り、可動部2の位置に応じた同可動部2の正確な速度制
御ができない欠点があった。そのため可動部2が固定部
3に達したときの速度にバラツキが生じ、可動部2と固
定部3が大きな衝撃力を発生して型閉が行なわれたり、
逆に可動部2が固定部3に到達するのに多くの時間を要
したりする問題があった。
【0008】更に第2の問題点は、可動部2が固定部3
に向かうとき、ポートB側のシリンダ内の油は、ピスト
ン5により圧縮されるので、ポートB側のシリンダ内圧
力P2 は上昇する。しかし戻り経路がb側に切換えられ
ていても、絞り弁10は固定絞りのため圧力P2 が上昇
すると、絞り弁10から逃げる油量が増加してしまう。
そのため可動部2のブレーキ力として働く背圧P2 の大
きさは、絞り弁10から逃げる油量により減少して有効
なブレーキ力にはならない。一方可動部2の速度が大き
いときは、背圧P2 が増大してブレーキ効果が期待でき
るが、可動部2が固定部3に接近して可動部2が低速度
になってスムーズな型閉を行なう必要がある段階では、
背圧P2 の上昇量は小さく、ブレーキ力としては期待で
きない。本発明は金型移動機構の可動部と油圧系統の動
的特性が変化しても、同可動部が常に所定の速度曲線を
描いて固定部に達し、衝撃なく金型が閉じられるように
シリンダへの油量を制御し得る射出成形機の金型移動制
御装置を提供しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】このため本発明は、射出
成形機で、金型を取付けた可動部と、同じく金型を取付
けた固定部と、同固定部に取付けられた型開閉シリンダ
と、同シリンダ内を摺動するピストンと、同ピストンと
可動部を連結するピストンロッドとからなる金型移動制
御装置において、前記可動部の位置を検出する位置セン
サと、可動側金型と固定側金型が互いに接近する方向に
可動部を移動させたときにシリンダから油が流出するポ
ートをポートBとし、逆に油がシリンダに流入してくる
ポートをポートAとするとき、ポートBがある側のシリ
ンダ圧力P2 を検出する圧力センサと、ポートAからの
油の流出入量を制御する流量調整弁と、前記位置センサ
からの可動部の位置信号と圧力センサからのポートB側
のシリンダ圧力P2 の圧力信号を入力し、金型移動機構
での動特性が変化しても可動部の位置制御を安定に行な
い、しかも位置目標値に対して同じような位置制御の時
間応答を実現できるように制御弁と流量調整弁の弁開度
指令を出力する制御器を設けてなるもので、これを課題
解決のための手段とするものである。
【0010】
【作用】型開閉時に可動部の正確な速度制御を行なうた
めに、可動部の位置信号をフィードバック信号とする位
置制御に置き換えること、可動部に対するブレーキ力を
確実に確保するために可動部背圧側の圧力P2 の圧力信
号をフィードバック信号とする圧力制御を行なうこと、
そのために可変絞り弁を採用したこと、及び可動部の位
置信号と可動部背圧側の圧力信号を受けて制御弁と可変
絞り弁の弁開度指令を出力する制御器を、金型重量の変
化や油圧系統の特性変化に対して常に制御系を安定とす
るロバスト安定特性と、可動部位置制御の時間応答が常
に同じものとする低感度特性を与えるものとして設計し
たことにより、型開閉時の可動部の位置制御が運転条件
が変化しても、常に同じ時間応答が得られる等の効果を
奏するものである。
【0011】
【実施例】以下本発明を図面の実施例について説明する
と、図1〜図11は本発明の実施例を示す。先ず従来の
図12に対応する図1について説明すると、1aは可動
部側金型、1bは固定部側金型、2は可動部、3は固定
部、4は型開閉用シリンダ、5はピストン、6はピスト
ンロッド、7は油圧源、8は制御弁、A,Bは夫々開閉
シリンダ4のポートを示し、これらは図12に示すもの
と同一であるため、同一の符号で示してある。本発明と
前記図12と相違する点は、可動部2の位置を検出する
位置センサ20と、金型1aと金型1bが互いに接近す
る方向に可動部2を移動させたときにシリンダから油が
流出するポートをポートBとし、逆に油がシリンダ4に
流入してくるポートをポートAとするとき、ポートBが
ある側のシリンダ圧力P2 を検出する圧力センサ21
と、ポートAからの油の流出入量を制御する流量調整弁
22と、前記位置センサ20からの可動部2の位置信号
と圧力センサ21からのポートB側のシリンダ圧力P2
の圧力信号を入力し、金型移動機構での動特性が変化し
ても可動部2の位置制御を安定に行ない、しかも位置目
標値に対して同じような位置制御の時間応答を実現でき
るように制御弁8と流量調整弁22の弁開度指令を出力
する制御器23からなる点である。なお、図1における
24は可動部位置指令器、25はP2 圧力指令器であ
る。
【0012】さて本発明では、前記従来の第1の問題点
を解決するために、例えば型閉時に可動部2の位置と速
度の対応付けを正確にするようにしてなるものである。
可動部の速度信号は、可動部の位置信号を時間微分する
ことにより理論的には得られるが、実際には位置信号の
パルス間隔の時間差により速度信号を得ることになるた
め、特に型閉時のように可動部が固定部に接近したとき
の低速時には、可動部の速度信号の精度は劣化する。そ
のため可動部の速度制御を正確に行なうことは難しくな
るので、可動部の位置制御を行なうようにしている。こ
こで図2(a)は、例えば可動部位置に対応した可動部
速度指令を示し、この図2(a)から型閉開始してから
の経過時間に対する可動部速度指令を図2(b)のよう
に求めることができる。この図2(b)より型閉経過時
間に対する可動部速度指令を時間積分することにより、
図2(c)のように可動部位置指令を求めることができ
る。また図2(c)に示すような時間に対する可動部の
位置制御を行なうために、可動部の位置を検出する位置
センサ20を取付け、可動部位置信号を制御器にフィー
ドバックする。
【0013】また本発明は前記従来の第2の問題点を解
決するために、可動部2が固定部3に接近して可動部2
が低速度になっても、ポートB側のシリンダ内圧力P2
が可動部2に対して有効なブレーキ力として作用するだ
けの大きさを保持できるように従来の絞り弁10を可変
絞り弁22にすると共に、可動部2に有効なブレーキ力
が働くように、可変絞り弁22の開度を調整する制御器
に、ポートB側の圧力信号をフィードバックするために
ポートB側に圧力センサ21を設けてなるものである。
次に前記従来の問題点である可動部の重量変化や油圧系
統の動特性が変化しても、図1の実施例では、可動部2
の位置制御が常に図2(c)に示す如く行なわれるよう
に、シリンダ圧力P2 の圧力制御も同時に行なう制御器
23を採用してなるものである。以下制御器23の設計
法について説明する。先ず制御器23に対して要求され
る条件は、次の2点である。即ち、第1点は制御対象の
動的特性変化、即ち可動部の重量変化や油圧系統の温度
変化による特性変化、更には数式モデル化段階でのモデ
ル化誤差があっても、可動部2の位置制御系は常に安定
でなければならない。例えば、可動部の重量が軽いとき
は安定に位置制御できたが、可動部重量が重くなったと
きは、制御系が不安定になるというようなことはあって
はならない。次に第2点としては、可動部の位置制御系
で可動部の位置指令に対して可動部の実際の位置応答
は、制御対象の動的特性変化による影響を受けにくくす
る必要がある。例えば、可動部重量が重いときも軽いと
きも可動部の同じ位置指令変化に対して可動部の位置の
時間応答は常に同じになるようにしなければならない。
【0014】さて前記第1点の要求条件を満たすことを
「ロバスト安定」であると云い、第2点の要求条件を満
たすことを「低感度特性」を持つと云う。この両者の条
件を満たすための条件式を以下説明する。先ず制御器2
3がロバスト安定であるための条件式。図3に示す1入
力、1出力の制御系を考える。制御器の伝達関数をK
(s) 、制御対象の伝達関数をG(s) で表わすと、制御対
象の伝達関数G(s) は、一般的に次式で表わされるとす
る。
【数1】G(s) =GO (s)(1+Δ(s)) ‥‥‥(1) ここでSはラプラス演算子で、GO (s) は基準となる伝
達関数、Δ(s) は伝達関数G(s) の基準伝達関数G
O (s) からの特性の変動量を表わす伝達関数で、有理関
数とする。またG(s) はGO (s) と同じ数の不安定極を
持つとする。このときΔ(s) は全ての周波数wに対して
次式が成り立つとする。
【数2】|Δ(jw)|<|WT (jw)| ‥‥‥(2) ここでs=jwにおいてjは複素数の虚数部分を表わ
し、wは周波数を示す。前記(2) 式は制御対象G(s) の
特性変動量を、有理関数WT (s) のゲイン特性で特徴付
けたもので、特性変動量のゲイン幅を与えている。
【0015】前記(1)(2)式で表わされる動特性変動量を
持つ制御対象G(s) を含む図3の制御系が安定であるた
めの必要十分条件は次式で与えられる。(i) G(s) =G
O (s) のとき、図3に示す制御対象G(s) と制御器K
(s) からなるフィードバック制御系は安定であること。
【数3】 条件(i) は制御対象の基準伝達関数GO (s) に対して図
3の制御系が安定であることを要求している。これは当
然の条件であり、従って制御系がロバスト安定であるた
めの本質的条件は前記(ii)で与えられる(3) 式である。
(3) 式が成り立てば、制御系がロバスト安定であること
は、次のように説明できる。即ち、制御対象の伝達関数
が基準伝達関数GO (s) のときの図3の制御系の閉ルー
プ伝達関数LO (s) =GO (s) K(s) のナイキスト線図
は、条件(i) とナイキストの安定判別から図4の実線に
示すように、点(−1+jo) の回りをGO (s),K(s) の
不安定極の数の和だけ反時計方向に回ることになる。一
方制御対象の伝達関数がG(s) のとき、G(s) の不安定
極の数はGO (s) の不安定極の数に等しいので、一巡伝
達関数L(s) =G(s) K(s) のナイキスト線図も、LO
(s) のナイキスト線図と同じ回数だけ、点(−1+jo)
の回りを反時計方向に回らなければならない。図4でL
O (jw)のナイキスト線図が、ナイキスト安定判別で安定
の条件を満たすとき、L(jw)のナイキスト線図も安定条
件を満たすためには、次式が成り立たなければならな
い。
【数4】 |L(jw)−LO (jw)|<|1+LO (jw)| (全てのwに対して) ‥‥(4)
【0016】図4の円は、ある周波数wに対する一巡伝
達関数L(jw)の存在領域を示す。そして前記(4) 式は全
ての周波数wに対してL(jw)の存在領域を示す円内に点
(−1+jo) を含まないことを示している。(4) 式の右
辺で左辺を割ると(1) 式より次式を得る。
【数5】 |GO (jw)Δ(jw)K(jw)(1+GO (jw)K(jw))-1|<1(全ての周波数に対 して) ‥‥‥(5) また(5) 式と(2) 式より次式が成り立たなければならな
い。
【数6】 図3の制御系で目標値指令R(s) から可動部の応答Y
(s) までの伝達関数T(s)は次式で与えられる。
【数7】 T(s) =G(s) K(s)(1+G(s) K(s))-1 ‥‥‥(7) 以上より図3の制御系がロバスト安定であるための制御
器23の伝達関数K(s)は(8) 式を満たさなければなら
ない。
【数8】 O (s)はG(s) =GO (s) でのT(s) の伝達関数を表
わす。
【0017】次に低感度特性であるための条件式につい
て説明する。図3の制御系で目標値指令R(s) から可動
部の応答Y(s) までの伝達関数T(s) は、(7) 式より次
式で与えられる。
【数9】 ここで制御対象の伝達関数がGO (s) からGO (s) +Δ
G(s) に変動したときに、伝達関数T(s) がTO (s)か
らTO (s)+ΔT(s) に変化したとする。このとき制御
対象の変動に対する制御系の応答の変動の割合は、次式
の伝達関数S(s) で定義され、ボード感度と呼ばれる。
【数10】 (10)式のボード感度S(s) を求める。即ち、(9) 式でG
(s) がGO (s) +ΔG(s) になったときに、T(s) がT
O (s)+ΔT(s) になったことから次式が成り立つ。
【数11】 (11)式を変形すると、
【数12】 (9) 式より次式が成り立つ。
【数13】 (12)(13)式より
【数14】 (13)(14)式より
【数15】 (10)(15)式よりボード感度S(s) は、次式で与えられ
る。
【数16】 一般にS(s) は次式で表わされる。
【数17】
【0018】従って図3の制御系が低感度特性であるた
めには、制御器23のK(s) が|S(jw)|を小さく出来
ればできる程良いことが分かる。ところで(9) 式と(17)
式より、T(s) とS(s) には次の関係がある。
【数18】T(s) +S(s) =1 ‥‥‥(18) 制御器23のロバスト安定性からは、(7) 式より|T(j
w)|を小さくすることが要求され、低感度特性からは、
前記のように|S(jw)|を小さくすることが要求される
が、実際には(18)式の関係式から|T(jw)|と|S(jw)
|を共に小さくすることは不可能である。しかし実際に
は制御系の低感度特性は、低周波数領域で重要な性質で
あるため、低周波数領域で|S(jw)|を小さくすれば良
い。そのため低周波数域で大きなゲインを持つ伝達関数
Ws(s)を導入すれば、制御系が低感度特性であるための
条件は、次式で表わされる。
【数19】
【0019】一方制御対象の特性は、高周波数域では正
確に把えられないので、制御器を設計するときにロバス
ト安定性を確保するためには、高周波数域で制御対象の
特性変動|WT (jw)|を大きくとらなければならない。
従って制御器23のロバスト安定条件である(8) 式を満
たすためには、高周波数域で|T(jw)|を小さくすれば
よい。以上述べたように本発明では制御器23に要求さ
れるロバスト安定性と、低感度特性という相矛盾する要
求を実現するために、ロバスト安定性に対して高周波数
域で|T(jw)|を小さくし、低感度特性に対しては、低
周波数領域で|S(jw)|を小さくすることができる設計
法を用いて制御器23を設計した。これまでは制御器2
3に要求される条件式である(8) 式、(19)式を図3に示
す1入力、1出力の制御系について述べた。しかし本発
明で扱う制御器23は、可動部2の位置とポートB側の
シリンダ圧力P2 の2出力を、可変絞り弁22と制御弁
8を用いて制御する必要があることから、明らかに本発
明の制御系は2入力、2出力の多変数制御系となる。多
変数制御系では、T(s),S(s),WT (s),Ws(s)は伝達関
数を要素にもつ伝達関数行列となるが、このときのロバ
スト安定条件と低感度特性をもつ条件式(8) (19)式は次
式で与えられる。
【0020】ロバスト安定条件。
【数20】
【数21】 ‖Δ(jw)‖∞<‖WT (jw)‖∞ ‥‥‥(21)
【数22】 T(s) =G(s) K(s) (I+G(s) K(s))-1 ‥‥‥(22) 但し、Iは単位行列を表わす。低感度特性条件式。
【数23】
【数24】 S(s) =(I+G(s) K(s))-1 ‥‥‥(24) ここで或る伝達関数行列Φに対して‖Φ‖∞はH∞ノル
ムと呼ばれ、次式で表わされる。
【数25】 σ′は次式で定義される最大特異値である。
【数26】 σ′(Φ(jw)) =(Φ* (jw)・Φ(jw)の最大固有値)1/2 ‥‥‥(26) Φ* (jw)はΦ(jw)の共役転置行列を表わす。伝達関数行
列WT (s),Ws(s)は、制御器23の設計時に設計者によ
り与えられる。また(20)(23)式を同時に満たすような制
御器23を求める設計法は、H∞制御理論と呼ばれ、こ
の制御理論の枠組みの中で「混合感度問題」として定式
化され、その解法が与えられている。
【0021】ロバスト安定条件式(20)式及び低感度特性
条件式(23)式は、次の1つの条件式で表わすことができ
る。
【数27】 この(27)式は、次のノルムの性質を表わす一般式より得
ることができる。
【数28】 (28)式より(27)式でのノルムの評価の違いは、3db以
下であることが分かる。次に(27)式の条件式を満たす解
法を得るために、図5に示すような構造を持つ制御系を
考える。制御対象G(s) の他に、制御器の設計者が与え
る周波数重み付け伝達関数WT (s),Ws(s)を含めた一般
化された制御対象P(s) (図5で点線で示す)と制御器
K(s) からなるフィードバック構造を考える。R(s) は
目標値、Z1 (s) ,Z2 (s) は出力で、制御偏差を周波
数重み付けしたもので、小さくしたい量である。このと
き、一般化された制御対象の伝達関数行列P(s) は次式
で与えられる。
【数29】
【0022】制御器の入出力関係は次式で与えられる。
【数30】U(s) =K(s) E(s) ‥‥‥(30) (29)(30)式より図5の制御系の入力R(s) に対する出力
【数31】 の閉ループ伝達関数LG (s) は次式で与えられる。
【数32】 (27)式と(31)式を比較すると、混合感度問題として解か
なければならないH∞ノルム条件式(27)式は、図5に示
す一般化された制御対象に対してフィードバック構造を
持つ制御系の閉ループ伝達関数(入力:R(s) 、出力:
Z(s) )のH∞ノルムを1以下にする問題に置き換えら
れる。
【0023】図5の制御系の閉ループ伝達関数Z(s) /
R(s) のH∞ノルムを1以下にする制御器K(s) を求め
る具体的解法は、一般化された制御対象を状態変数表現
に変換して解き、解である制御器K(s) も状態変数表現
で得られる。この解法は文献(1)(2)で公表されている。 (1) J.C.Doyle, K.Glover, P.Khargoneckar and B.Fran
cis"State Space Solution to Standard Hz and H∞ Co
ntrol Problems"IEEE Trans on Automatic Control, Vo
l.AC-34, NO.8, 1989. (2) R.Y.Chiang and M.G.Safonov, Robust Control Too
lbox User's Guide forUse with Matlab, The Math Wor
ks Inc., 1988. 以上述べた手段を用いたときの金型移動機構の制御系の
構成を図1に示す。制御器23は金型重量の変化や、油
圧系統の温度変化で制御対象の動的特性が変化しても、
可動部の位置制御が常に安定に、しかも目標値に対して
同じような時間応答を実現できるようにロバスト安定条
件と、低感度特性条件の両方を満たすように、(27)式を
満足する解として求めた。
【0024】図5で制御対象の伝達関数G(s) の入力U
(s) は、次の2入力からなる。
【数33】 ここで、Y1 * (s) :制御弁8の弁開度指令Y1 * のラ
プラス変換 Y2 * (s) :可変絞り弁22の弁開度指令Y2 * のラプ
ラス変換 制御系の出力のラプラス変換Y(s) は次の2出力とな
る。
【数34】 ここでX(s) :可動部2の位置x(cm)のラプラス変換 P2 (s) :型開閉シリンダ4のポートB側の圧力P2 (k
g/cm2 ) のラプラス変換 このとき制御対象の伝達関数G(s) の状態方程式表現は
次式で与えられる。
【数35】X′g=AXg+Bu ‥‥‥(34)
【数36】y=CXg ‥‥‥(35) ここで、′は時間(sec) の微分を表わし、xgは状態変
数ベクトル、uは入力ベクトル、yは出力ベクトルでそ
れぞれ次式で定義される。
【数37】Xg=(x,x′,P1 , P2 , y1
2 ) T (Tは転置を表わす)‥‥(36)
【数38】u=(y1 * ,y2 * T ‥‥‥(37)
【数39】y=(x,P2 ) T ‥‥‥(38) P1 :型開閉シリンダ4のポートB側の圧力〔 kg/c
m2 〕 y1 :制御弁8の弁開度〔無次元〕 y2 :可変絞り弁22の弁開度〔無次元〕 制御対象の基準となる伝達関数G(s) を表わす状態方程
式表現での行列A,B,Cは次式で与えられる。
【数40】
【0025】次に周波数重み付け伝達関数Ws(s),WT
(s) は次のように決めた。
【数41】
【数42】 γ=20.0 f1 =10-52 =1 f3 =10-4 ‥‥‥(42)
【数43】
【数44】 (34)〜(44)式を使って混合感度問題として(27)式を満た
すような制御器23を求めた。その結果次のような状態
変数表現で与えられる制御器23が設計できた。
【数45】 X′c =Ac Xc+Bc e ‥‥‥(45)
【数46】 u=Cc Xc ‥‥‥(46) ここでXc は制御器23の状態変数ベクトル、eは制御
器23への入力ベクトル、uは制御器23の出力ベクト
ルである。
【数47】 e=〔e1 ,e2 T ‥‥‥(47)
【数48】 u=〔y1 * ,y2 * T ‥‥‥(48)
【数49】 e1 =x* −x ‥‥‥(49)
【数50】 e2 =P2 * −P2 ‥‥‥(50) x* :可動部2の位置指令 P2 * :型開閉シリンダ4のポートB側の圧力指令
【0026】ここで行列Ac,Bc,Cc は次のように求め
られた。
【数51】 制御器23を入力ベクトルe、出力ベクトルuを用いて
伝達関数表現すると、次式で表わせる。
【数52】 U(s),E(s) は出力ベクトルu、入力ベクトルeのラプ
ラス変換表現である。得られた制御器23の各伝達関数
要素K11(s) ,K12(s) ,K21(s) ,K22(s) のゲイン
特性を図6及び図7に示す。
【0027】次に設計した制御器23を使って行なった
シミュレーション結果を述べる。制御対象の基準となる
伝達関数GO (s) を与えるときのノミナル状態は、次の
ように定めた。 摩擦力 535.3kg 、 油温 45℃、 金型重量 14.8
t 型閉過程で可動部2が最高速度50m/minで動いて
いる時から2m/minにまで減速するまでの過程をシ
ミュレーションした。時刻0は速度50m/minから
減速が開始される時刻とした。図8及び図9はノミナル
状態での制御性能を示すシミュレーション結果である。
図8には可動部2の速度x′、位置x及びポートB側の
シリンダ圧力P2 、ポートA側のシリンダ圧力P1 を示
す。図9には制御弁8の弁開度Y1 及び可変絞り弁22
の弁開度Y2 を示す。図8より可動部2の速度が50m
/minから2m/minになるまでの減速時間は0.
57秒である。
【0028】次に金型重量を21.1tに増加した場合
のシミュレーション結果を図10及び図11に示す。可
動部2の速度が50m/minから2m/minになる
までの減速時間は0.52秒である。参考に従来の制御
方法では、ノミナル状態での減速時間は0.81秒、金
型重量を21.1tに増したときは、ポートA側のシリ
ンダ圧力P1 が負になり、実用できないことが判明し
た。表1は摩擦力、油温、金型重量を変更した種々の組
合せ条件下でのシミュレーション結果より得られた減速
時間である。表1より予想される制御対象の特性変動に
対して、減速時間が0.51〜0.58秒の範囲に入る
ような制御器23を設計できたことが分かる。
【表1】
【0029】
【発明の効果】以上詳細に説明した如く本発明は、型開
閉時に可動部の正確な速度制御を行なうために、可動部
の位置信号をフィードバック信号とする位置制御に置き
換えること、可動部に対するブレーキ力を確実に確保す
るために可動部背圧側の圧力P2 の圧力信号をフィード
バック信号とする圧力制御を行なうこと、そのために可
変絞り弁を採用したこと、及び可動部の位置信号と可動
部背圧側の圧力信号を受けて制御弁と可変絞り弁の弁開
度指令を出力する制御器を、金型重量の変化や油圧系統
の特性変化に対して常に制御系を安定とするロバスト安
定特性と、可動部位置制御の時間応答が常に同じものと
する低感度特性を与えるものとして設計したことによ
り、型開閉時の可動部の位置制御が運転条件が変化して
も、常に同じ時間応答が得られる等の効果を奏するもの
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す射出成形機の金型移動制
御装置の系統図である。
【図2】可動部の速度指令、位置指令の説明図である。
【図3】制御系のブロック図である。
【図4】制御系の安定性を示すナイキスト線図である。
【図5】一般化された制御対象と制御器からなる制御系
のブロック図である。
【図6】制御器の伝達関数行列の各要素のゲイン特性線
図である。
【図7】図6と異なる制御器の伝達関数行列の各要素の
ゲイン特性線図である。
【図8】ノミナル状態での可動部位置制御の制御性能の
シミュレーション結果を示す線図である。
【図9】図8と異なるノミナル状態での可動部位置制御
の制御性能のシミュレーション結果を示す線図である。
【図10】金型重量を増した時の制御性能のシミュレー
ション結果を示す線図である。
【図11】図10と異なる金型重量を増した時の制御性
能のシミュレーション結果を示す線図である。
【図12】従来の射出成形機における金型移動制御装置
の系統図である。
【符号の説明】
1a,1b 金型 2 可動部 3 固定部 4 型開閉シリンダ 5 ピストン 6 ピストンロッド 7 油圧源 8 制御弁 20 位置センサ 21 圧力センサ 22 流量調整弁 23 制御器 24 可動部位置指令器 25 P2 圧力指令器 A,B ポート
【手続補正書】
【提出日】平成4年9月25日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正内容】
【0017】次に低感度特性であるための条件式につい
て説明する。図3の制御系で目標値指令R(s)から可
動部の応答Y(s)までの伝達関数T(s)は、(7)
式より次式で与えられる。
【数9】 ここで制御対象の伝達関数がGo(s)からGo(s)
+ΔG(s)に変動したときに、伝達関数T(s)がT
o(s)からTo(s)+ΔT(s)に変化したとす
る。このとき制御対象の変動に対する制御系の応答の変
動の割合は、次式の伝達関数S(s)で定義され、ボー
ド感度と呼ばれる。
【数10】 (10)式のボード感度S(s)を求める。即ち、
(9)式でG(s)がGo(s)+ΔG(s)になった
ときに、T(s)がTo(s)+ΔT(s)になったこ
とから次式が成り立つ。
【数11】 (II)式を変形すると、
【数12】 (9)式より次式が成り立つ。
【数13】 (12)(13)式より
【数14】 (13)(14)式より
【数15】 (10)(15)式よりボード感度S(s)は、次式で
与えられる。
【数16】 一般にS(s)は次式で表わされる。
【数17】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正内容】
【0018】従って図3の制御系が低感度特性であるた
めには、制御器23のK(s)が|S(jw)|を小さ
く出来ればできる程良いことが分かる。ところで(9)
式と(17)式より、T(s)とS(s)には次の関係
がある。
【数18】 制御器23のロバスト安定性からは、(8)式より|T
(jw)|を小さくすることが要求され、低感度特性か
らは、前記のように|S(jw)|を小さくすることが
要求されるが、実際には(18)式の関係式から|T
(jw)|と|S(jw)|を共に小さくすることは不
可能である。しかし実際には制御系の低感度特性は、低
周波数領域で重要な性質であるため、低周波数領域で|
S(jw)|を小さくすれば良い。そのため低周波数域
で大きなゲインを持つ伝達関数Ws(s)を導入すれ
ば、制御系が低感度特性であるための条件は、次式で表
わされる。
【数19】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正内容】
【0021】ロバスト安定条件式(20)式及び低感度
特性条件式(23)式は、次の1つの条件式で表わすこ
とができる。
【数27】 この(27)式は、次のノルムの性質を表わす一般式よ
り得ることができる。
【数28】 (28)式より(27)式でのノルムの評価の違いは、
3db以下であることが分かる。次に(27)式の条件
式を満たす解法を得るために、図5に示すような構造を
持つ制御系を考える。制御対象G(s)の他に、制御器
の設計者が与える周波数重み付け伝達関数W(s),
Ws(s)を含めた一般化された制御対象P(s)(図
5で点線で示す)と制御器K(s)からなるフィードバ
ック構造を考える。R(s)は目標値、Z(s),Z
(s)は出力で、制御偏差を周波数重み付けしたもの
で、小さくしたい量である。このとき、一般化された制
御対象の伝達関数行列P(s)は次式で与えられる。
【数29】
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【補正内容】
【0024】図5で制御対象の伝達関数G(s)の入力
U(s)は、次の2入力からなる。
【数33】 ここで、Y (s):制御弁8の弁開度指令Y
ラプラス変換 Y (s):可変絞り弁22の弁開度指令Y のラ
プラス変換 制御系の出力のラプラス変換Y(s)は次の2出力とな
る。
【数34】 ここでX(s):可動部2の位置x(cm)のラプラス
変換 P(s):型開閉シリンダ4のポートB側の圧力P
(kg/cm)のラプラス変換 このとき制御対象の伝達関数G(s)の状態方程式表現
は次式で与えられる。
【数35】
【数36】 ここで、′は時間(sec)の微分を表わし、Xgは状
態変数ベクトル、uは入力ベクトル、yは出力ベクトル
でそれぞれ次式で定義される。
【数37】
【数38】
【数39】 :型開閉シリンダ4のポートB側の圧力〔kg/c
〕 y:制御弁8の弁開度〔無次元〕 y:可変絞り弁22の弁開度〔無次元〕 制御対象の基準となる伝達関数G(s)を表わす状態方
程式表現での行列A,B,Cは次式で与えられる。
【数40】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 細江 繁幸 名古屋市守山区大森久の下489 大森西住 宅5−201

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 射出成形機で、金型を取付けた可動部
    と、同じく金型を取付けた固定部と、同固定部に取付け
    られた型開閉シリンダと、同シリンダ内を摺動するピス
    トンと、同ピストンと可動部を連結するピストンロッド
    とからなる金型移動制御装置において、前記可動部の位
    置を検出する位置センサと、可動側金型と固定側金型が
    互いに接近する方向に可動部を移動させたときにシリン
    ダから油が流出するポートをポートBとし、逆に油がシ
    リンダに流入してくるポートをポートAとするとき、ポ
    ートBがある側のシリンダ圧力P2 を検出する圧力セン
    サと、ポートAからの油の流出入量を制御する流量調整
    弁と、前記位置センサからの可動部の位置信号と圧力セ
    ンサからのポートB側のシリンダ圧力P2 の圧力信号を
    入力し、金型移動機構での動特性が変化しても可動部の
    位置制御を安定に行ない、しかも位置目標値に対して同
    じような位置制御の時間応答を実現できるように制御弁
    と流量調整弁の弁開度指令を出力する制御器を設けてな
    ることを特徴とする射出成形機の金型移動制御装置。
JP18745492A 1992-06-23 1992-06-23 射出成形機の金型移動制御装置 Withdrawn JPH068296A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007296816A (ja) * 2006-05-08 2007-11-15 Sumitomo Chemical Co Ltd 成形条件の設定方法、プログラムおよび射出成形機
JP2008194926A (ja) * 2007-02-13 2008-08-28 Meiki Co Ltd 可動型の移動制御方法
WO2015140898A1 (ja) * 2014-03-17 2015-09-24 Ykk株式会社 射出成形機
CN108436066A (zh) * 2018-04-28 2018-08-24 深圳市甘露珠宝首饰有限公司 一种连续注模设备

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WO2015140898A1 (ja) * 2014-03-17 2015-09-24 Ykk株式会社 射出成形機
CN108436066A (zh) * 2018-04-28 2018-08-24 深圳市甘露珠宝首饰有限公司 一种连续注模设备

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