JPH0682957U - ハネ上げ式椅子 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 本案は足、腰の弱い高令者或は脚部の不自由
な身体障害者等が椅子から容易に立上れるように立上る
際に、椅子の座の後部が前方に勢よくハサ上るようにな
る新規の椅子の提供を目的としたものである。 【構成】 椅子の座が先端部分の枢軸を支点として前方
回動可能に軸装されており、着座状態から立上る際にハ
ンドル３ｏを操作することによりガススプリング３ｈの
力で座の後方が勢よくハネ上り、しかもハネ上げの強弱
を使用者の好みに応じて自由に調整できるようにしたも
のである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本案は着座状態から立上る際に座の後方が前方に向けて勢よくハネ上るように なるハネ上げ式椅子に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

椅子において着座した状態で座が前後傾したりする椅子は従来周知であるが、 着座状態から立上る際に座の後方部が前方に向けて勢よくハネ上るタイプの椅子 は皆無である。

【０００３】

【考案が解決しようとする問題点】

従来一般的に知られている椅子においては例えば足、腰の弱い高令者、或は身 体障害者等は着座状態から一気に立上ることが容易ではなく、本案はこのような 状況にある者でも容易に立上ることができるように立上る際に座の後方部が前方 に向けて勢よくハネ上るようになり、特にハネ上げの強弱を自由に選択すること できる新規の椅子を提供することを目的としたものである。

【０００４】

【問題点を解決するための手段】

本案は前記の目的を達成するため、椅子の脚柱１に固定された座受部材２と、 該座受部材２上に固定された機構部を組込んだ枠体３と、該枠体３上に前方回動 可能に装着した座盤４とからなり、前記枠体３は、長手両側部両側に夫々突片３ ｂ、３ｅを突設してなる底板３ａと、上面に前記座盤４を有し、前端に下向きに 突設した連結片３ｅを前記前方の突片３ｂに枢軸３ｆを以つて回動自在に軸装し てなる覆板３ｄと、前記後方の突片３ｃにその基部を軸３ｇを以つて回動可能に 軸装したガススプリング３ｈと、前記底板３ａの前方部に下向きに突設した突片 ３ｉに一端を回動可能に軸装し全体が略々への字型に屈曲し、一端の滑子３ｋが 前記覆板３ｄの裏面に当接すると共に基端部から屈曲部に向けて穿設したスライ ド孔３ｌに複数個の係止溝３ｍの任意の溝に前記ガススプリング３ｈの先端に設 けた滑子を持つピン３ｎが係止するようになる作動腕３ｊと、前記覆板３ｄに回 動自在に軸装し、係止爪３ｐが前記底板３ａの後方の突片３ｃに設けた係止部３ ｑに係脱自在に係止するようになるハンドル３ｏとからなる構成としたものであ る。

【０００５】

【作用】

而して本案は着座状態において立上る際に、ハンドル３ｏを引くと係止爪３ｐ が係止部３ｑから外れ、ガススプリング３ｈが作動して作動腕３ｊを勢よく押上 げることになり、この動作によつて覆板３ｄ（底盤４を含む）は枢軸３ｆを支点 として前方に回動し立上る際の助勢を付与することとなり、又底盤４がハネ上つ た状態で着座すると使用者の体重によつて座が水平状態に復元し、ハンドル３ｏ の係止爪３ｐが係止部３ｑに付着し、椅子の使用状態が得られるものである。 尚スライド孔３ｌに設けた複数個の係止溝３ｍを選択しピン３ｎの係合位置を 替えることによつてハネ上げの強弱を自由に調整することが可能となる。

【０００６】

【実施例】

以下本案の具体的構成を図示した実施例について説明すると、椅子の脚柱１に 固定された座受部材２と、該座受部材２上に固定されたハネ上げ機構部を組込ん だ枠体３と、この枠体３内の機構部によつてハネ上げられる座盤４によつて構成 されている。そして枠体３は全体が長方形状の函形状をしており、底板３ａの長 手両端部両側に突片３ｂ、３ｃが突設してあり、前方の両側に設けた突片３ｂに 前記座盤４を装着してなる覆板３ｄを配置し、この覆板３ｄの前方部に下向きに 突設してなる連結片３ｅを枢軸３ｆによつて回動自在に軸装してあり、後方の突 片３ｃには軸３ｇを以つてガススプリング３ｈの基端部を回動可能に軸装し、前 記底板３ａに下向きに突設した突片３ｉにその基端部を回動可能に軸装した全体 が略々への字型に屈曲してなる作動腕３ｊを設け、（この作動腕３ｊは底板３ａ の長手方向に穿設した切欠孔を介して突片３ｉに軸装してある）作動腕３ｊの基 方部から屈曲に向けて穿設した傾斜状のスライド孔３ｌに複数個の係止溝３ｍを 形成し、この係止溝３ｍの任意の溝に前記ガススプリング３ｈの先端に説けた滑 子を付設してなるピン３ｎを係脱可能に係合し、且つ前記作動腕３ｊの先端に設 けた滑子３ｋと前記ピン３ｎに付設した滑子が覆板３ｄの裏面に当接することに なり、又底板３ａの後方の突片３ｃの係止部３ｑに前記覆板３ｄに回動自在に軸 装したハンドル３ｏの係止爪３ｐを着脱自在に係止せしめた構成となつており、 ハンドル３ｏを上方回動することにより係止爪３ｐが係止部３ｑから外れ、ガス スプリング３ｈが作動して作動腕３ｊが勢よく押し上げられて座盤４が枢軸３ｆ を支点として前方回動し、座盤４の後方が勢よくハネ上がるようになる。

【０００７】

【考案の効果】

本案は叙上の如く、ハンドル３ｏの操作によつて座盤４の後方部が前方に向け て勢よくハネ上げ回動することになり、足、腰の弱い高令者或は脚部の不自由な 身体障害者等にとつては着座状態から立上る際の助勢が得られ、椅子からの立上 りが容易であり、特にスライド孔３ｌに設けた複数個の係止溝３ｍを選択して任 意の溝にピン３ｎを移行することによりハネ上げの強弱を使用者の好みに調整す ることができ、身体に障害を持つ者にとつて極めて使用し易く有益な椅子を提供 することができるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】椅子全体の外観図

【図２】要部を示す平面図

【図３】要部を切断した側面図

【図４】要部の動きを示す断面図

【符号の説明】

２ 座受部財 ３ 枠体 ４ 座盤 ３ａ 底板 ３ｂ 突片 ３ｃ 突片 ３ｄ 覆板 ３ｅ 連結片 ３ｆ 枢軸 ３ｇ 軸 ３ｈ ガススプリング ３ｉ 突片 ３ｊ 作動腕 ３ｋ 滑子 ３ｌ スライド孔 ３ｍ 係止溝 ３ｎ ピン ３ｏ ハンドル ３ｐ 係止爪 ３ｑ 係止部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 椅子の脚柱１に固定された座受部材２
   と、該座受部材２上に固定された機構部を組込んだ枠体
   ３と、該枠体３上に前方回動可能に装着した座盤４とか
   らなり、前記枠体３は、長手両側部両側に夫々突片３
   ｂ、３ｃを突設してなる底板３ａと、上面に前記座盤４
   を有し、前端に下向きに突設した連結片３ｅを前記前方
   の突片３ｂに枢軸３ｆを以つて回動自在に軸装してなる
   覆板３ｄと、前記後方の突片３ｃにその基部を軸３ｇを
   以つて回動可能に軸装したガススプリング３ｈと、前記
   底板３ａの前方部に下向きに突設した突片３ｉに一端を
   回動可能に軸装し全体が略々への字型に屈曲し、一端の
   滑子３ｋが前記覆板５ｄの裏面に当接すると共に基端部
   から屈曲部に向けて穿設したスライド孔３ｌに複数個の
   係止溝３ｍの任意の溝に前記ガススプリング３ｈの先端
   に設けた滑子を持つピン３ｎが係止するようになる作動
   腕３ｊと、前記覆板３ｄに回動自在に軸装し、係止爪３
   ｐが前記底板３ａの後方の突片３ｃに設けた係止部３ｑ
   に係脱自在に係止するようになるハンドル３０とからな
   るハネ上げ式椅子。