JPH0682954U - 椅 子 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 アームレストを着脱自在とした椅子を提供す
ることを目的とする。 【構成】 シート部３下面の左右両側部にアームレスト
２の基部２ａを挿入し得る挿着孔９，９を設けるととも
にこの挿着孔９，９の外面に左右のフック１０，１０を
固設し、アームレスト２の基部下面には前記フック１０
に係着する係止装置１１を設け、この係止装置１１はア
ームレスト２の基部２ａに固設の軸受部１２に軸１４を
支点として起伏回動操作可能に枢支された操作部材１３
と、この操作部材１３の前記軸１４と先端との間に転回
自在に枢支されたループ状の止環１５とで構成され、ア
ームレスト２の基部２ａを前記挿着孔に挿入したのち前
記止環１５をフック１０に掛合して操作部材１３を倒伏
させたときアームレスト２が挿着孔９内に呼込まれて固
定されるようにしたことを特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は主として事務用椅子に係り、特にアームレストを着脱可能とした椅子 に関する。

【０００２】

【従来の技術】

オフィス等において用いられる椅子は、図１３に例示するように、椅子（ａ） のシート部（ｂ）の両端に肘をのせるためのアームレスト（ｃ），（ｃ）を備え たものがある（たとえば特開昭６０−６０８１３号公報）。

【０００３】 この種の椅子におけるアームレスト（ｃ），（ｃ）は、椅子（ａ）の製造段階 でシート部（ｂ）の下面に固着の基板（ｄ）にアームレスト（ｃ），（ｃ）の基 部（ｅ），（ｅ）がボルト（ｆ），（ｆ）で固着されるもので、製造時にアーム レスト付きの形態として製作され、出荷前の保管から流通段階のすべてにわたり アームレスト付きの椅子として取扱われる。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかるに上記従来の構造では、需要に対応するためアームレスト（ｃ），（ｃ ）のデザインや色彩の異なる数種類の椅子を製造して流通させなければならず、 そのため常備する品種が増え、製造をはじめ在庫管理が容易でなく、勢いコスト アップを招くという問題があった。

【０００５】 本考案はこれに鑑み、椅子をアームレストなしの形態で流通させ、需要に応じ て要求されるデザインや色彩のアームレストを装着して供給することができ、ま たアームレストの取付けもワンタッチで取付けることを可能とする椅子を提供す ることを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】 上記従来の技術が有する問題点を解決する手段として、本考案は、シート部下 面の左右両側部にアームレストの基部を挿入し得る挿着孔を設けるとともにこの 挿着孔の外面に左右のフックを固設し、アームレストの基部下面には前記フック に係着する係止装置を設け、この係止装置はアームレストの基部に固設の軸受部 に軸を支点として起伏回動操作可能に枢支された操作部材と、この操作部材の前 記軸と先端との間に転回自在に枢支されたループ状の止環とで構成され、アーム レストの基部を前記挿着孔に挿入したのち前記止環をフックに掛合して操作部材 を倒伏させたときアームレストが挿着孔内に呼込まれて固定されるようにしたこ とを特徴とする。

【０００７】

【作用】

アームレストをシート部下面に取付けるには、アームレストを挿着孔に挿入し たのちアームレストの基部に装着されている係止装置の止環をフックに掛合し、 ついで操作部材を反転倒伏させることにより止環を引いて操作部材がロック状態 となり、このときアームレストの基部は挿着孔内に呼込まれて不動状態に固定さ れる。

【０００８】 アームレストを取外す必要のあるときは、操作部材を起こせば止環をフックか ら外すことができ、アームレストの基部を挿着孔から引抜くことができる。

【０００９】

【実施例】

以下、本考案を図面に示す実施例を参照して説明する。

【００１０】 図１は本考案による椅子１のアームレスト２を取外した状態を示し、このアー ムレスト２は椅子１のシート部３の下面の座カバー４の左右両側部に着脱するこ とができるようになっている。なお符号５は椅子１のシート部３の後方にフレー ム６により支持される背もたれ、７は脚、８は脚７の下端に装着されるキャスタ を示す。

【００１１】 図２は本考案による椅子１のアームレスト２の取付前の状態を示す下方からみ た斜視図であり、椅子１のシート部３の下面左右両側部に開口する挿着部９，９ が設けられ、この挿着部９，９にはアームレスト２の基部２ａの一部で若干先細 となる方向にテーパーが付された挿入部２ｂ，２ｂが可及的密に挿着されるよう になっている。また上記挿着部９，９の外面にはフック１０，１０がそれぞれ固 設されている。

【００１２】 アームレスト２の基部２ａの下面には、前記フック１０に係着するための係止 装置１１が設けられている。この係止装置１１は、アームレスト２の基部２ａに 固着される軸受部１２に操作部材１３の基端が軸１４により起伏回動操作可能に 枢支され、この操作部材１３の前記軸１４と操作部１３ａとの間には前記フック １０に掛合し得るループ状の止環１５が転回自在に枢着されている。

【００１３】 そして上記止環１５をフック１０に掛合して操作部材１３を倒伏させ、止環１ ５が軸１４の位置を通過し思案点を超えたときアームレスト２が挿入部２ｂの根 元の段部２ｃが挿着孔９の開口部に圧接しておかれるようになっている。この挿 着位置の規制は、上記の段部２ｃによるほか、挿入部２６の先端で挿入限を定め るようにしてもよい。またその際の当接箇所にゴム等の弾性体１６を付設してお くことにより一層締込みをゆるみなく行なえる。

【００１４】 したがってアームレスト２を取付るには、図３〜図４のようにその挿入部２ｂ を挿着孔９に挿入し、ついでアームレスト２の基部２ａに取付けられている係止 装置１１の止環１５をフック１０に掛合（図５）したのち操作部材１３を図６の ように倒伏させれば、止環１５がフック１０を引くので相対的に挿入部２ｂが挿 着孔９内へ呼込まれ、アームレスト２が抜出し不能に挿着される。

【００１５】 アームレスト２を取外すときは、操作部材１３を引起こせば止環１５とフック １０との掛合状態がゆるみ、止環１５をフック１０から外せばアームレスト２の 挿入部２ｂを引抜くことができる。

【００１６】

【考案の効果】

以上説明したように本考案によれば、シート部と背もたれ部のみの椅子を共通 とし、これを需要に応じたアームレストを取付けてアームレスト付きの椅子とし て供給することができるので、品揃えとして見本品のみを置けばよく、製造や在 庫管理等が容易となり、保管スペースの削減、コストの低減に大きく寄与するこ とができる。

【００１７】 またアームレストの取付けは、アームレストの基部を挿着孔に挿入したのち係 止装置の止環をフックに掛けて操作部材を倒伏させるだけで一体的に固着するこ とができるので、その取付けには工具類を用いずとも簡単に行なうことができる 。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案による椅子のアームレストを取外した状
態時の斜視図。

【図２】図１の下方からみた斜視図。

【図３】アームレストの取付過程を示す断面図。

【図４】アームレストの取付過程を示す断面図。

【図５】アームレスト取付過程を示す断面図。

【図６】アームレストの取付完了時を示す断面図。

【図７】従来の技術を示す正面図。

【符号の説明】

１ 椅子 ２ アームレスト ２ａ 基部 ３ シート部 ９ 挿着孔 １０ フック １１ 係止装置 １３ 操作部材 １５ 止環

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 丁 田 光 悦 神奈川県鎌倉市上町屋809番地 株式会社 内田洋行技術研究所内

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】シート部下面の左右両側部にアームレスト
   の基部を挿入し得る挿着孔を設けるとともにこの挿着孔
   の外面に左右のフックを固設し、アームレストの基部下
   面には前記フックに係着する係止装置を設け、この係止
   装置はアームレストの基部に固設の軸受部に軸を支点と
   して起伏回動操作可能に枢支された操作部材と、この操
   作部材の前記軸と先端との間に転回自在に枢支されたル
   ープ状の止環とで構成され、アームレストの基部を前記
   挿着孔に挿入したのち前記止環をフックに掛合して操作
   部材を倒伏させたときアームレストが挿着孔内に呼込ま
   れて固定されるようにしたことを特徴とする椅子。