JPH0682670U - 感圧性接着ラベル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 裏面に感圧性接着剤を塗布されたラベルを、
剥離台紙１上に配列して仮貼着されている感圧性接着ラ
ベルを改良して、剥離台紙１から剥がし取り易くすると
ともに、剥がし取ったラベルが指先に粘着しないように
する。 【構成】 長方形のラベルの端部にはコの字形の端部打
抜線３が設けられ、上記打抜線以外の輪郭に沿って輪郭
半抜線が設けられている。かつ、上記コの字形の両端を
結ぶ線に沿って、剥離台紙１に剥離紙分割線５が設けら
れている。前記コの字状の端部打抜線３で囲まれた部分
は舌片状をなしており、この舌片状部を（Ａ）図のよう
にしてつまみ片として利用して引き上げると、（Ｂ）図
のようにラベル７が引き剥がされ、つまみ片６には剥離
紙が仮貼着された侭なので取扱い易い。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、裏面に感圧性接着剤で塗布されて、剥離台紙上に仮貼着されている 感圧性接着ラベルに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

ラベル類の裏面に感圧性接着剤を塗布しておくと、随時手軽に貼着できて便利 であるが、該感圧性接着剤塗布面が露出していると取り扱いにくいので、一般に 剥離紙（離型紙ともいう）の上に並べて仮貼着した形で供給されている。 上記の感圧性接着剤とは、押さえつけると粘性流動を生じ、圧力が無くなると 固着する性質を有する接着剤であって、本邦では一般に粘着剤と呼ばれている。

【０００３】 図４は従来例の感圧性接着ラベルを部分的に破断して描いた模式的な外観正面 図である。長方形のラベルを配列したラベル原紙２の裏面には感圧性接着剤が塗 布され、剥離台紙１に仮貼着されている。本考案に係る添付図面においては、読 図を容易にするため剥離台紙に平行破線を付して示した。従ってこの平行破線は 必ずしも切断面を表わすものではない。各ラベルの輪郭に沿って輪郭半抜線４が 設けられている。本考案において半抜きとは、図２について後に詳述するごとく 、ラベル原紙を打ち抜いて剥離台紙に達する切れ目を入れることを言う。本考案 の添付図面においては、外観図（断面図を除く意）の半抜線を細い実線で表わし た。 本図４に示した従来例のラベルは長方形をなしているが、これを変形したラベ ルも実用されている。本考案においてほぼ長方形のラベルとは長方形に類似する 形状（例えば偶角部に丸味を付した方形など）のラベルを含む意である。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

図４に示した従来例の感圧性接着ラベルにおいては、個々のラベルを剥離台紙 １から引き剥がす際、該ラベルの端に爪を引っ掛けたり、剥離台紙を折り曲げた りしなければならず、貼着の準備としての剥離操作に手数を要して煩わしい。そ の上、剥離台紙１から引き剥がしたラベルを指先で摘むと、該ラベルの裏面の感 圧性接着剤が指先に粘着して取り扱いにくく、不快である。 本考案は上述の事情に鑑みて為されたものであって、迅速かつ容易に剥離台紙 から引き剥がすことができ、しかも、引き剥がしたラベルを取り扱いやすい感圧 性接着ラベルを提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記の目的（剥離容易で取り扱い易い）を達成するため本考案に係る感圧性接 着ラベルの構成は、ほぼ長方形の複数のラベルを配列したラベル原紙の裏面に感 圧性接着剤層を設けて剥離台紙に仮貼着するとともに、上記複数のラベルのそれ ぞれについてその長方形状の輪郭に沿ってラベル原紙を打ち抜き、剥離台紙に達 する半抜き加工を施した感圧性接着ラベルに適用され、 前記長方形状の輪郭に沿って設けられる半抜き加工線の内、長方形の短辺を含 み、該短辺に隣接する長辺の一部を含むコの字状部分の半抜き加工を延長して剥 離台紙を貫通する打抜線とし、かつ、上記コの字状の打抜線の両端を結ぶ線に沿 って剥離台紙に分割線を設けたことを特徴とする。

【０００６】

【作用】

上記の構成によると、コの字状の打抜線が設けられているので、この部分を指 先で容易に摘むことができる。摘んで引っ張ると、半抜きされている輪郭に沿っ てラベル原紙からラベルが分離され、剥離台紙から引き剥がされる。 このとき、前記コの字の両端を結ぶ分割線が設けられているので、コの字状の 打抜線で囲まれている部分の剥離紙は開口を残して剥離台紙から分離され、長方 形状のラベルの短辺付近に付着したまま該ラベルと一緒に剥がし取られる。この ようにして長方形状ラベルの短辺付近に剥離紙が仮貼着された状態になっている ので、この部分をつまみ片として利用すると指先に感圧性接着剤が粘着せず、取 扱い易くて快適である。また、ラベルのつまみ片以外の部分の裏面は感圧性接着 剤層が露出しているので、そのまま所望の個所に押し付けて貼着することができ る。つまみ片以外の部分を目的個所に貼着した後、つまみ片に仮貼着されている 剥離紙は容易に除去できるから、ラベルの裏面全部を貼着することも迅速，容易 に遂行される。

【０００７】

【実施例】

図１は本考案に係る感圧性接着ラベルの１実施例を示し、（Ａ）は表側の模式 的な正面図であって半抜線を細い実線で描くとともに分割線を破線で描いてあり 、（Ｂ）は模式的な裏面図であって半抜線を破線で描くとともに分割線を細い実 線で描いてある。図２は上記図１（Ａ）図に示したａ−ａ断面を模式的に描いた 断面図であって、厚さ方向を拡大して表わしている。図１（Ａ）は表側であるか らラベル原紙２が現われて剥離台紙は隠れている。同様に、（Ｂ）図は裏側を描 いてあるので剥離台紙１が現われてラベル原紙は隠れている。（Ａ）図において 剥離紙分割線５を破線で描いたのはラベル原紙２で覆われた隠れ線だからであり 、（Ｂ）図において輪郭半抜線４を破線で描いたのは剥離台紙１で覆われた隠れ 線だからである。 本例のラベル原紙２には長方形のラベルが７個並列に配列され、その輪郭に沿 って輪郭半抜線４が設けられ、かつ、上記長方形の輪郭半抜線４の内で、長方形 の短辺を含むコの字形の部分については上記半抜線を剥離台紙１の裏側まで延長 して打抜き、端部打抜線３を形成してある。上記の打抜線、半抜線、分割線の区 別について、図２を参照して次に述べる。

【０００８】 前記のラベル原紙１は各種の紙や加工紙に印刷を施して構成することもできる が、本実施例の感圧性接着ラベルは封緘ラベルとして構成したものであって、透 明なポリエステル製の合成樹脂フイルム２ａの片面に金属蒸着膜２ｂを成膜し、 その上を感圧性接着剤層２ｃで覆ってある。そして、上記感圧性接着剤層２ｃの 外表面を剥離台紙１に仮貼着してある。図示３のごとく、表面から裏面まで貫通 する切れ目の線を打抜線と呼び、図示４のごとく表面からラベル原紙を貫通して 剥離台紙１に達する切れ目の線を半抜線と呼び、図示５のごとく剥離台紙１を貫 通している切れ目の線を剥離紙分割線（略称分割線）と呼ぶことにする。 図１において、コの字状の端部打抜線３はラベル原紙および剥離台紙を貫通し ているので表面図（Ａ）においても裏面図（Ｂ）においても外形線（太い実線） で描いてある。コの字状に打ち抜かれているので、この部分は舌片状をなし、容 易に指先で摘むことができる。図３は上記実施例の作用，効果説明図であって、 （Ａ）はラベル引き剥がし作業中を描いてあり、（Ｂ）は引き剥がしたラベル１ 枚を残余の部分と並べてその関係を示している。端部打抜線３で形成された舌片 状のつまみ片６を指先で摘んで図３（Ａ）のように持ち上げると、該つまみ片６ に仮貼着されている剥離紙は剥離紙分割線５で分割され、剥離台紙１に開口８を 残してラベルと一緒に（Ｂ）図のごとく取り外される。図３（Ａ），（Ｂ）にお いて斑点を付して示した個所は感圧性接着剤層が露出した部分である。 （Ｂ）図のように剥離されたラベルは、その裏面の大部分に感圧性接着剤層が 露出しているので、このまま所望の個所に押しつけて迅速，容易に貼着すること ができる。この貼着操作に際して、つまみ片の裏側には剥離紙が仮貼着された侭 になっているので、ここを指先で持って容易に正確な貼着操作を行なうことがで き、指先に感圧性接着剤が粘着しないので取り扱い易く、快適である。

【０００９】 本考案を実施する際、図２に示した断面において感圧性接着剤層２ｃの粘着力 に比して、透明樹脂フィルム２ａに対する金属蒸着膜２ｂの蒸着力を弱くしてお くと、ラベルを目的物（封緘すべき物体）に貼着した後に透明樹脂フイルム２ａ を引き剥がすと、金属蒸着膜２ｂが透明樹脂フィルム２ａから剥がれて、感圧接 着剤層２ｃと一緒に目的物に付着した侭に残り、開封されたことが一目瞭然にな るので封印機能を果たすことができる。前記の蒸着力調整は、例えば透明樹脂フ ィルム２ａの金属蒸着面に、予め層間剥離剤を塗布若しくは印刷しておくことに よって達成される。 上記の層間剥離剤による印刷に際して、例えば「開封済」の文字を左文字で印 刷しておくと、ラベルを目的物から引き剥がした後に「開封済」の正常文字が金 属蒸着膜によって形成されるので、封緘効果がいっそう確実になる。本実施例の ラベルは、開封によって商品価値が激減するような商品（例えば医薬品，感光材 料，食品）などの容器を収納した箱の封緘に用いた場合などに実用的効果が大き い。

【００１０】

【考案の効果】

本考案を適用すると、コの字状の打抜線が設けられているので、この部分を指 先で容易に摘むことができる。摘んで引っ張ると、半抜きされている輪郭に沿っ てラベル原紙からラベルが分離され、剥離台紙から引き剥がされる。 このとき、前記コの字の両端を結ぶ分割線が設けられているので、コの字状の 打抜線で囲まれている部分の剥離紙は開口を残して剥離台紙から分離され、長方 形状のラベルの短辺付近に付着したまま該ラベルと一緒に剥がし取られる。この ようにして長方形状ラベルの短辺付近に剥離紙が仮貼着された状態になっている ので、この部分をつまみ片として利用すると指先に感圧性接着剤が粘着せず、取 扱い易くて快適である。また、ラベルのつまみ片以外の部分の裏面は感圧性接着 剤層が露出しているので、そのまま所望の個所に押しつけて貼着することができ る。つまみ片以外の部分を目的個所に貼着した後、つまみ片に仮貼着されている 剥離紙は容易に除去できるから、ラベルの裏面全部を貼着することも迅速，容易 に遂行されるという優れた実用的効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る感圧性接着ラベルの１実施例を示
し、（Ａ）は表側の模式的な正面図であって半抜線を細
い実線で描くとともに分割線を破線で描いてあり、
（Ｂ）は模式的な裏面図であって半抜線を破線で描くと
ともに分割線を細い実線で描いてある。

【図２】上記図１（Ａ）図に示したａ−ａ断面を模式的
に描いた断面図であって、厚さ方向を拡大して表わして
いる。

【図３】上記実施例の作用，効果説明図であって、
（Ａ）はラベル引き剥がし作業中を描いてあり、（Ｂ）
は引き剥がしたラベル１枚を残余の部分と並べてその関
係を示している。

【図４】従来例の感圧性接着ラベルを部分的に破断して
描いた模式的な外観正面図である。

【符号の説明】

１…剥離台紙、２…ラベル原紙、３…端部打抜線、４…
輪郭半抜線、５…剥離紙分割線、６…つまみ片、７…ラ
ベル。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ほぼ長方形の複数のラベルを配列したラ
   ベル原紙の裏面に感圧性接着剤層を設けて剥離台紙に仮
   貼着するとともに、上記複数のラベルのそれぞれについ
   てその長方形状の輪郭に沿ってラベル原紙を打ち抜き、
   剥離台紙に達する半抜き加工を施した感圧性接着ラベル
   において、 前記長方形状の輪郭に沿って設けられる半抜き加工線の
   内、長方形の短辺を含み、該短辺に隣接する長辺の一部
   を含むコの字状部分の半抜き加工を延長して剥離台紙を
   貫通する打抜線とし、かつ、上記コの字状の打抜線の両
   端を結ぶ線に沿って剥離台紙に分割線を設けたことを特
   徴とする感圧性接着ラベル。