JPH0682361A - 恒温恒湿器 - Google Patents

恒温恒湿器

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JPH0682361A
JPH0682361A JP4236922A JP23692292A JPH0682361A JP H0682361 A JPH0682361 A JP H0682361A JP 4236922 A JP4236922 A JP 4236922A JP 23692292 A JP23692292 A JP 23692292A JP H0682361 A JPH0682361 A JP H0682361A
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heat exchanger
temperature
heat
dew point
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建一 大井
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Tabai Espec Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 小型化が可能で安価に提供でき、電力消費も
少なく済み、熱交換器通過後の空気温度を検出して飽和
空気の露点温度を制御できる恒温恒湿器を提供する。 【構成】 空調室1、試験室2及び該両室に空気を循環
させるファンF1を備え、空調室1にはヒートパイプ7
2からなる飽和空気発生用熱交換器7と、加湿器8と、
熱交換器7を通過後の飽和空気を加熱するための加熱ヒ
ータ6とを設けてある恒温恒湿器。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は各種半導体素子、電子回
路等の信頼性評価、スクリーニング等のためにバーンイ
ン処理を行ったり、各種物品や材料の耐熱性、耐湿性等
を調べるために用いる恒温恒湿器に関する。
【0002】
【従来の技術】恒温恒湿器において目的とする温湿度の
空気を得る方式として、所定露点温度の飽和空気を作
り、これを加熱して目的とする温湿度の空気を得る方式
が知られている。かかる所定露点温度の飽和空気を得る
方式としては、接触式と呼ばれている、水をシャワー手
段、スプレー手段、遠心噴霧器等により微細化し、空気
との接触面積を大きくしたところに所定温度空気を通
し、所定露点温度の飽和空気を得る方式が古くから知ら
れている。
【0003】だが、この方式では、飽和空気中に水滴
分が混じることがあり、そうすると飽和空気の加熱時、
該水滴が蒸発するので、求める相対湿度が得られない、
水の純度管理が不十分であると、空気との接触蒸発時
に水溶性不純物が固化し、不純物の粉末が飛散する、
水を循環させるポンプ、水を微細化する手段、これを駆
動するモータ、微細化された水と空気を接触させる飽和
槽、余り水滴分を除去するエリミネータ等が必要になる
ので、恒温恒湿器構造が複雑化、大型化し、コスト高に
つくし、電力消費も大きくなり、故障も多くなる、とい
った難点がある。
【0004】そこで、このような問題を解決するため、
加湿手段で適当に加湿した空気を露点温度以下に冷却し
た熱交換器に通過させることで、余分の水分を除く(除
湿する)とともに所定露点温度の飽和空気を作り、この
空気を再加熱して目的とする温湿度空気を得る方式も利
用されている。かかる温湿度制御方式では、通常、温湿
度制御は、乾湿球温度計による検出温度に基づいて行わ
れるが、原理的には、露点温度制御方式によるものであ
る。また、熱交換器には冷凍機の蒸発器が使用される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
熱交換器を用いる温湿度制御方式を採用した恒温恒湿器
においても、なお、次のような問題がある。 熱交換器として冷凍機の蒸発器が用いられるので、
冷凍機が必要となり、これが恒温恒湿器の小型化、製造
コストの低下の妨げとなっている。 冷凍機運転のために、より一層の電力節約が困難で
ある。 構造を簡素化するため、また、管理を容易化するた
め、湿球ウィックやウィックパン、これに対する水回路
等が要求される湿球温度計を採用せず、熱交換器を通過
した空気の温度を直接的に検出し、この検出値と設定露
点温度とに基づいて飽和空気温度を制御しようとして
も、熱交換器を通過した空気温度は場所により差があ
り、従って、ある一箇所で検出した温度をもって、熱交
換器を通過した空気全体の平均的温度であるとは言い難
く、かかる検出温度を露点制御に供し難い。
【0006】熱交換器を通過した空気温度が場所によっ
てバラつきがあるのは、熱交換器表面温度が各部でバラ
ついているからである。このように熱交換器上に温度差
が発生する理由は次のように考えられる。すなわち、冷
凍機ではフロン等の冷媒が循環せしめられるが、該冷媒
は熱容量が小さい。また、高温高湿域での熱交換量が過
大になって冷凍機が過負荷にならないように、かかる冷
媒の循環量が制限されなければならないことがあり、そ
の場合、冷媒が蒸発器において蒸発する温度は低温(−
20℃程度)となる。これらのため、蒸発器への冷媒流
入初期で既に冷媒の蒸発が完了し、蒸発器全体にわたり
均一な蒸発(熱交換)が行われないからである。
【0007】そこで本発明は、空調室、試験室及び該両
室に空気を循環させる空気循環手段を備え、前記空調室
には、飽和空気発生用熱交換器と、循環空気の流れ方向
において前記熱交換器より上流側の加湿手段と、前記熱
交換器通過後の飽和空気を加熱するための加熱手段とを
設けてある恒温恒湿器であって、従来の同原理の恒温恒
湿器と比べると小型化が可能で安価に提供でき、電力消
費も少なく済むものを提供することを課題とする。
【0008】また、本発明は、熱交換器を通過した空気
の温度が各部で均一であり、該熱交換器を通過した空気
温度を或る一点で検出したときでも、該検出空気温度を
もって熱交換器を通過した空気全体の温度平均値とみる
ことができ、従って、構造を簡素化し、管理を容易化す
るため、従来の湿球温度計の採用に代え、熱交換器通過
後の空気温度を直接的に検出して該検出空気温度と設定
露点温度とに基づいて、目的とする温湿度の空気を得る
ための飽和空気露点温度制御が可能となる恒温恒湿器を
提供することも課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は前記課題解決
にあたり、ヒートパイプに着目した。ヒートパイプは、
フロン、アルコール、水等の熱媒が使用温度域に合わせ
て選択され、銅管等の管体内に密閉封入されたもので、
中央部付近を境にして一方を熱媒蒸発側(吸熱側)、他
方を熱媒凝縮側(放熱側)として用いるものである。
【0010】かかるヒートパイプは、冷凍機と比べると
構造が極めて簡単で、小型であり、安価に入手できる利
点があり、また、それ自体の作動に電力を要しない利点
がある。加えて、内部熱媒の吸熱側での蒸発、放熱側で
の凝縮という循環的状態変化の間、蒸発や凝縮のための
潜熱の授受は行われるが、それ自体の温度は変わらない
という物理的特性上、ヒートパイプ全域にわたり表面温
度差が殆ど無いと言ってよく、従って熱交換器としてヒ
ートパイプからなるものを採用すれば、該熱交換器を通
過する空気の温度は各部で実質上均一となり、該熱交換
器を通過した空気温度を或る1点で検出しただけで、該
検出温度を飽和空気露点温度制御に供し得る。
【0011】また、放熱側の冷却を中止すると凝縮変化
もとまり、熱の移動がなくなるので、ヒートパイプによ
る冷却能力は、ヒートパイプの熱媒凝縮側の冷却の加減
によって容易に制御できる。本発明者はかかるヒートパ
イプに着目して本発明を完成した。すなわち、本発明は
前記課題を解決するため、空調室、試験室及び該両室に
空気を循環させる空気循環手段を備え、前記空調室に
は、飽和空気発生用熱交換器と、循環空気の流れ方向に
おいて前記熱交換器より上流側の加湿手段と、前記熱交
換器通過後の飽和空気を加熱するための加熱手段とを設
けてある恒温恒湿器において、前記熱交換器が、熱媒蒸
発側を前記空調室内に、熱媒凝縮側を前記空調室外に配
置したヒートパイプからなっていることを特徴とする恒
温恒湿器を提供するものである。
【0012】かかる恒温恒湿器には、必要に応じ、前記
ヒートパイプの熱媒凝縮側の冷却を加減して前記熱交換
器の冷却能力を制御する手段を備えてもよい。かかる熱
交換器冷却能力制御手段としては、例えば、該熱交換器
のヒートパイプの熱媒凝縮側に必要に応じ送風して熱交
換を行わせる送風機、或いはさらに、送風を該熱媒凝縮
側に導き、通過させる送風ダクトの採用が考えられる。
【0013】熱交換器を通過した飽和空気の露点温度を
制御する具体例として、前記加湿手段を電気ヒータ等に
よる水加熱式のものとし、前記熱交換器通過後の飽和空
気温度を制御するための露点温度調節手段及び前記熱交
換器通過後の空気温度を検出する手段を設け、該調節手
段により、前記温度検出手段にて検出される空気温度と
設定露点温度とに基づいて、該検出空気温度が該設定露
点温度に向かうように、前記熱交換器の冷却能力制御手
段及び前記加湿手段のうち一方を動作させるとともに他
方を停止させることが考えられる。
【0014】飽和空気を加熱して目的とする温湿度空気
を得るための加熱手段は、熱交換器の下流側に配置して
もよいが、露点温度制御のために熱交換器を通過した空
気の温度を検出する手段を設ける場合には、該温度検出
手段が該加熱手段からの輻射熱の影響を受けることを防
止するために、前記空調室内に、前記試験室から流入す
る空気を二つの流れに分けたのち一つの共通空間に導く
仕切壁を配置し、前記加熱手段を該仕切壁と前記試験室
との間の通気路に配置するとともに、前記熱交換器を前
記仕切壁を間にして前記通気路とは反対側の通気路に配
置することが考えられる。
【0015】
【作用】本発明恒温恒湿器によると、空調室と試験室に
空気循環手段により空気が循環され、空調室に流入した
空気は、加湿手段により必要に応じ加湿されたのち、ヒ
ートパイプからなる熱交換器を通過することで除湿され
るとともに飽和空気となり、該飽和空気が加熱手段にて
再加熱されることで目的とする温湿度、例えば85℃、
85%RH、40℃、90%RH、60℃、90%RH
等の空気が得られ、試験室に供給される。
【0016】熱交換器の冷却能力を制御する手段が設け
られているときは、この制御手段にて熱交換器の冷却能
力を加減して、熱交換器における熱交換量を必要最小限
のもの、或いはそれに近いものとし、該熱交換器表面温
度と、該熱交換器を通過した空気の温度との差を小さく
し、それによって一層、熱交換器通過後の空気温度を各
部で均一にできる。
【0017】加湿手段が水加熱式のものとされ、熱交換
器通過後の飽和空気温度を制御するための露点温度調節
手段及び前記熱交換器通過後の空気温度を検出する手段
が備わっているときは、該調節手段が、前記温度検出手
段にて検出される空気温度と設定露点温度とに基づい
て、該検出空気温度が該設定露点温度に向かうように、
前記熱交換器冷却能力制御手段及び前記加湿手段のうち
一方を運転するとともに他方を停止させ、それによって
熱交換器通過空気温度を設定露点温度に制御し、目的と
する温湿度空気を得ることができるようにする。
【0018】また、前記空調室内に、前記試験室から流
入する空気を二つの流れに分けたのち一つの共通空間に
導く仕切壁を配置し、前記加熱手段を該仕切壁と前記試
験室との間の通気路に配置するとともに、前記熱交換器
を前記仕切壁を間にして前記通気路とは反対側の通気路
に配置するときは、試験室から空調室に流入する空気が
該仕切壁により二つの流れに分けられ、そのうち一方は
加熱手段を通過することで加熱され、他方は加湿手段及
び熱交換器を通過することで、所定露点温度の飽和空気
となり、該両者が再び一つの共通空間で混じり合い、目
的とする温湿度の空気となり、試験室に供給される。露
点温度制御のために熱交換器を通過した空気の温度を検
出する手段は、加熱手段からの輻射熱の影響のない、熱
交換器配置の通気路に設置できる。
【0019】
【実施例】以下、本発明の1実施例を図1を参照して説
明する。この恒温恒湿器は、空調室1及び試験室2を備
えており、これら両室の略全体が断熱壁3で囲まれてい
る。試験室2の前面側には開口部21があり、この開口
部21は図示しない断熱扉で開閉される。また、空調室
1の外側壁11に沿って空気ダクト4が形成されてい
る。
【0020】空調室1と試験室2との間は仕切壁5で仕
切られており、空調室1内の一部には仕切壁12が配置
してある。空調室1内の仕切壁12と仕切壁5との間の
通気路13には空気加熱用の電気ヒータ6が配置してあ
り、仕切壁12と空調室外側壁11との間の通気路14
には熱交換器7を配置してある。
【0021】熱交換器7は多数の熱交換用フィン71に
複数本のヒートパイプ72を貫通固定したものであり、
該ヒートパイプは例えば縦に3段、横に8本というよう
に配置される。各ヒートパイプは、銅管内に熱媒(例え
ばアルコール)を密封したもので、その熱媒蒸発側部分
が通気路14内に配置され、熱媒凝縮側部分が前記ダク
ト4内に配置されている。熱媒凝縮側部分は熱媒蒸発側
部分より高位置に置かれている。
【0022】かかるヒートパイプからなる熱交換器7の
採用により、この恒温恒湿器は構造が簡素化、小型化さ
れ、安価に提供できると共に、運転のための電力も節約
される。空調室1内の通気路13、14の下端部は共通
の空間15に臨んでおり、該空間15は試験室2からの
空気流入口を介して試験室2に連通している。
【0023】熱交換器7の下方には加湿器8があり、こ
こには水Wが収容され、この水が電気ヒータ81により
加熱されることで蒸発し、流入してくる空気に加湿でき
る。熱交換器7の上方には通気路14内において温度検
出センサS1が配置してあり、このセンサで熱交換器7
を通過直後の空気の温度を検出できる。該センサは仕切
壁12により加熱ヒータ6からの輻射熱の影響を受けな
い。
【0024】通気路13、14の上端部は共通の空間1
6に臨んでおり、ここには空気循環用のファンF1が設
けてある。ファンF1はモータM1にて駆動される。フ
ァンF1からの空気吐出部にはレジスタ(整流器)Rが
配置してあり、該レジスタRの空気吹き出し口に臨む位
置に温度検出センサS2を配置してある。前記空調室に
沿うダクト4の下端部には熱交換器ヒートパイプの熱媒
凝縮側部分に通気してこれを冷却するための送風機F2
が設けてある。送風機F2はモータM2にて駆動され
る。
【0025】試験室2の上端部の空気流入部分及び下端
部の空気流出部分は、空気流れを整え、且つ、操作者の
手腕の差し入れを防止したり、物品の落下を防止する等
の目的の孔あり板体或いは鋼板、格子板等からなる板体
22を設けてある。試験室2の内壁23の略全面に沿っ
てその外側に空気ジャケット24を形成してあり、該ジ
ャケットの一部にはジャケット内空気加熱用の電気ヒー
タ25及びジャケット内空気攪拌・循環用のファンF3
が設けてある。ファンF3はモータM3にて駆動され
る。
【0026】前記温度センサS1による検出温度は露点
温度調節器91に入力されるようになっている。また、
調節器91では、目的とする温湿度空気を得るに要する
露点温度の飽和空気を発生させることができるように、
そのための露点温度を設定できる。調節器91は、さら
に、センサS1による検出温度と設定露点温度とを比較
し、検出温度が設定露点温度より低くなると、送風機F
2のモータM2を停止させたまま、加湿器ヒータ81に
通電させ、検出温度が設定露点温度より高くなると、加
湿器ヒータ81への通電は停止したまま、送風機F2を
回転させるように指示する構成となっている。
【0027】試験室2の空気ジャケット24におけるヒ
ータ25は加湿器ヒータ81のオン、オフに同期してオ
ン、オフされるようになっている。これは、試験室内壁
23への結露防止と試験室内の保温のためである。内壁
23への結露は試験室内を循環する空気の露点温度と密
接に関係し、該露点温度は加湿器ヒータ81への通電比
と比例的関係にある。従って、このように同期してオ
ン、オフさせる。また、試験室内壁23への結露防止と
試験室内の保温という目的を達成できるように、そして
加湿器8で必要な加湿を行えるようにヒータ81、25
を選定してある。
【0028】また、温度検出センサS2による検出温度
は空気温度調節器92に入力されるようになっている。
また、温度調節器92では、目的とする空気温度を設定
することができる。調節器92は、さらに、センサS2
による検出温度と設定温度とを比較し、その差に基づい
て、目的とする空気温度を得るように、ヒータ6をオ
ン、オフさせる構成となっている。
【0029】なお、ファンモータM1、M3は常時運転
される。図中、PWは電源、Iはインバータ、T1、T
2、T3はサイリスタである。なお、サイリスタのほ
か、ソリッドステートリレー等も利用できる。以上説明
した恒温恒湿器によると、ファンF1の運転により空気
が空調室1と試験室2に循環せしめられる。
【0030】試験室2から空調室1内へ流入した空気は
通気路13と14を通る二つの流れに分けられ、通気路
13を通る空気はヒータ6にて加熱される。ヒータ6は
温度調節器92からの指示に基づいてオン、オフされ
る。さらに詳言すると、センサS2からの入力が調節器
92において設定空気温度と比較され、センサS2によ
る検出温度の設定温度からの偏差に比例して通電制御さ
れる。
【0031】一方、通気路14を通る空気は、その前段
階で加湿器8上を通り、適当に加湿され、そのあと熱交
換器7を通過し、このとき冷却除湿されるとともに飽和
空気となる。熱交換器7はヒートパイプ72からなって
いるため、該熱交換器7を通過した空気の温度は各部で
実質上均一である。従って、1ケ所のセンサS1にて検
出される空気温度は熱交換器7を通過した空気全体の平
均的温度を示す。
【0032】センサS1の検出温度は露点温度調節器9
1に入力され、ここで検出温度と設定露点温度が比較さ
れ、該検出温度が設定露点温度より高くなっていると、
加湿器ヒータ81への通電は停止したまま、送風機F2
が運転され、かくして熱交換器ヒートパイプ72の熱媒
凝縮側部分が通気により冷却され、それによって熱交換
器7の冷却能力が高められ、その結果、熱交換器7を通
過した飽和空気の露点温度が低下する。
【0033】また、検出温度が設定温度より低くなる
と、送風機F2は停止のままで、加湿器ヒータ81に通
電され、かくして熱交換器7を通過した飽和空気の露点
温度が上昇する。なお、以上のヒータ81、送風機F2
の各通電制御は、検出温度の設定温度からの偏差に比例
して行われる。
【0034】かくして、熱交換器7を通過した飽和空気
温度が、目的とする温湿度の空気を得るための設定露点
温度に制御される。なお、前述のように熱交換器7の冷
却能力が制御される結果、熱交換器7における熱交換量
が必要最小又はそれに近いものとなり、従って熱交換器
表面温度と熱交換器7を通過した空気温度との差が小さ
くなり、それだけ通過空気温度が各部で均一化され、一
層正確な露点温度制御に役立っている。
【0035】かくして、通気路13から流出してきた加
熱空気と通気路14から流出してきた飽和空気とが混じ
り合い、ファンF1で攪拌されつつ、目的とする温度、
相対湿度の空気となって試験室2へ供給され、該試験室
2に配置された図示しない物品がバーンイン処理等され
る。また、空調室1には通気路13が設けてあることに
より、試験室内の熱をここへ流入させて飽和空気の再加
熱に利用でき、それだけヒータ6に要する電力を節約で
きるし、試験室2内物品の許容発熱量を大きくとること
もできる。
【0036】試験室2では、空気ジャケット24のヒー
タ25が、加湿器ヒータ81のオン、オフと同期してオ
ン、オフされ、それによって、露点温度を変更した場合
でも、ジャケット内空気温度、従って、試験室内壁23
が試験室内空気の露点温度より若干高温(本例では5℃
〜15℃程度高温)に維持され、それによって試験室2
からの熱の外部流出が抑制されるとともに、試験室内壁
23の内面への結露が防止され、かくして、試験室内空
気の温湿度精度が向上する。また、結露発生が防止され
るので、結露が発生すると生じる問題も解消される。
【0037】試験室2に吹き出された空気は再び空調室
1へ循環するが、試験室2は前述のとおり保温ジャケッ
ト24で囲ってあり、内壁23は露点温度以上に保温さ
れているので、結露による水蒸気の損失がなく、露点状
態の空気と同じ絶対湿度を有し、ヒータ6にて得られた
空気を熱交換器7側で得た飽和空気と合流しても混合後
の絶対湿度の変化はない。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように本発明によると、空
調室、試験室及び該両室に空気を循環させる空気循環手
段を備え、前記空調室には、飽和空気発生用熱交換器
と、循環空気の流れ方向において前記熱交換器より上流
側の加湿手段と、前記熱交換器通過後の飽和空気を加熱
するための加熱手段とを設けてある恒温恒湿器であっ
て、従来の同原理の恒温恒湿器と比べると小型化が可能
で安価に提供でき、電力消費も少なく済むものを提供す
ることができる。
【0039】また、本発明によると、熱交換器を通過し
た空気の温度が各部で均一であり、該熱交換器を通過し
た空気温度を或る一点で検出したときでも、該検出空気
温度をもって熱交換器を通過した空気全体の温度平均値
とみることができ、従って、構造を簡素化し、管理を容
易化するため、従来の湿球温度計の採用に代え、熱交換
器通過後の空気温度を直接的に検出して該検出空気温度
と設定露点温度とに基づいて、目的とする温湿度の空気
を得るための飽和空気露点温度制御が可能となる恒温恒
湿器を提供することができる。
【0040】請求項2記載の恒温恒湿器によると、熱交
換器の冷却能力を制御する手段により熱交換器の冷却能
力を加減して、熱交換器における熱交換量を必要最小限
のもの、或いはそれに近いものとし、該熱交換器表面温
度と、該熱交換器を通過した空気の温度との差を小さく
し、それによって一層、熱交換器通過後の空気温度を各
部で均一にできる。
【0041】請求項3記載の恒温恒湿器によると、熱交
換器通過空気温度が設定露点温度に制御され、目的とす
る温湿度空気を得ることができる。請求項4記載の恒温
恒湿器によると、露点温度制御のために熱交換器を通過
した空気の温度を検出する手段を、飽和空気の加熱手段
からの輻射熱の影響のない状態で配置することができ、
また、試験室の物品からの発熱の一部を加熱手段を配置
した通気路に移動させて、熱交換器を通過した飽和空気
の再加熱に利用できるし、さらにそのため、かかる物品
の許容発熱量を大きくとることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例の概略断面図である。
【符号の説明】
1 空調室 11 空調室外側壁 12 空調室内仕切壁 13、14 通気路 15 通気路下方の共通空間 16 通気路上方の共通空間 2 試験室 21 試験室開口部 22 整流等の目的の板体 23 試験室内壁 24 空気ジャケット 25 ジャケット内ヒータ 3 断熱壁 4 空気ダクト 5 仕切壁 6 空気加熱ヒータ 7 熱交換器 71 フィン 72 ヒートパイプ 8 加湿器 81 加湿器ヒータ 91 露点温度調節器 92 空気温度調節器 F1 空気循環用ファン F2 送風機 F3 ファン S1、S2 温度検出センサ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空調室、試験室及び該両室に空気を循環
    させる空気循環手段を備え、前記空調室には、飽和空気
    発生用熱交換器と、循環空気の流れ方向において前記熱
    交換器より上流側の加湿手段と、前記熱交換器通過後の
    飽和空気を加熱するための加熱手段とを設けてある恒温
    恒湿器において、前記熱交換器が、熱媒蒸発側を前記空
    調室内に、熱媒凝縮側を前記空調室外に配置したヒート
    パイプからなっていることを特徴とする恒温恒湿器。
  2. 【請求項2】 前記ヒートパイプの熱媒凝縮側の冷却を
    加減して前記熱交換器の冷却能力を制御する手段が備わ
    っている請求項1記載の恒温恒湿器。
  3. 【請求項3】 前記加湿手段が水加熱式のものであり、
    前記熱交換器通過後の飽和空気温度を制御するための露
    点温度調節手段及び前記熱交換器通過後の空気温度を検
    出する手段が備わっており、該露点温度調節手段は、該
    温度検出手段にて検出される空気温度と設定露点温度と
    に基づいて、該検出空気温度が該設定露点温度に向かう
    ように、前記熱交換器冷却能力制御手段及び前記加湿手
    段のうち一方を動作させるとともに他方を停止させるよ
    うに構成されている請求項2記載の恒温恒湿器。
  4. 【請求項4】 前記空調室内に、前記試験室から流入す
    る空気を二つの流れに分けたのち一つの共通空間に導く
    仕切壁を配置してあり、前記加熱手段は該仕切壁と前記
    試験室との間の通気路に配置され、前記熱交換器は前記
    仕切壁を間にして前記通気路とは反対側の通気路に配置
    してある請求項1、2又は3記載の恒温恒湿器。
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