JPH068190U - 旋回式スラスタ用旋回駆動装置 - Google Patents

旋回式スラスタ用旋回駆動装置

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JPH068190U JP4768892U JP4768892U JPH068190U JP H068190 U JPH068190 U JP H068190U JP 4768892 U JP4768892 U JP 4768892U JP 4768892 U JP4768892 U JP 4768892U JP H068190 U JPH068190 U JP H068190U
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 旋回式スラスタの旋回駆動を電気式駆動手段
で行うことにより、全体の効率を向上させるとともにト
ラブルを減少させる。 【構成】 旋回式スラスタTを旋回させる旋回ギヤ1
と、この旋回ギヤ1に噛合した旋回ピニオン2と、この
旋回ピニオン2を駆動する駆動手段とを有する旋回駆動
装置において、上記駆動手段を電動モータ3により構成
するとともに、この電動モータ3を制御する制御装置6
を設け、この制御装置6により上記電動モータ3の旋回
/停止及び位置保持を制御した。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、舶用の旋回式スラスタを旋回駆動するための装置に関し、更に詳し くは電気式駆動による旋回駆動装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から用いられている旋回式スラスタTは、図10に示す側断面図と図11 に示す平面図のように、入力軸51の動力をクラッチ52とベベルギヤ機構53 を介して垂直出力軸54に伝達し、プロペラ軸55を介してプロペラPを駆動す るように構成されている。
【0003】 また、旋回式スラスタTは、操舵するための舵としての機能を発揮するための 旋回機能を具備している。この旋回機能は、プラットホームF上に設けた電動モ ータ56により油圧ポンプ57を駆動し、油圧ポンプ57からの圧油をバルブユ ニット58を介して油圧モータ59に供給することにより、この油圧モータ59 が旋回ピニオン60を駆動し、この旋回ピニオン60に噛合した旋回ギヤ61が 回動させられるように構成されており、また、圧油を冷却するためのオイルクー ラー62も設けられている。これにより旋回ギヤ61と一体的に形成されたスト ラットS及びプロペラP等が旋回させられるので、旋回式スラスタTの推力を任 意の方向に向けて船体を操舵することができる。
【0004】 一方、このように旋回機能を具備している旋回式スラスタTにあっては、スト ラットS以下を回動させるとともに舵として機能させた状態で推力の方向を維持 するためのトルクを保持しておく必要がある。
【0005】 そこで、従来の旋回式スラスタTにあっては、電気と油圧を併用した駆動装置 により、旋回駆動とともに所定角度で保持するように構成していた。この場合、 電気/油圧式駆動による利点として、小さな電動モータ56でも油圧を用いるこ とにより大きなトルクを得ることができ、応答性も良いという利点があった。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】
しかし、上述したような電気/油圧式の旋回駆動装置にあっては効率が非常に 悪く、例えば、油圧ポンプが80%、油圧モータが80%、管路のロスが15% とすれば、駆動装置全体の効率としては0.8×0.8×0.85=約55%に なってしまう。従って、旋回式スラスタは、旋回駆動装置に多くのロスを生じる 効率の非常に悪い推進機となっていた。
【0007】 また、上述したような油圧式を採用した場合、構成としては油圧ポンプ57と 、その圧油を制御するバルブユニット58と、バルブユニット58からの圧油に より旋回式スラスタTを旋回させるための油圧モータ59と、これらの間に設け られた配管63と、圧油を冷却するためのオイルクーラー62とが必要となるの で、多くの機器類とそれらの補機類等を旋回式スラスタTのプラットホームF上 に配置する必要がある。従って、プラットホームF上が複雑となるとともに、こ れらを配置するためにプラットホームFが大きくなってしまい、旋回式スラスタ Tとしての重量増加を余儀無くされてしまうので、船体への取付け取外し時等の 取扱いが不便であった。
【0008】 更に、このように機器類とそれらの補機類等が多いと、それらの間で油漏れ等 のトラブルを生じることも多く、また、油を用いることにより冷却するための冷 却水等も必要となるので更に複雑な構造となる。
【0009】 このように、従来の旋回式スラスタにあっては多くの機器類あるいは補機類等 を必要とするため、製造コストあるいは保守等に要するコストが高くなってしま うので、旋回式スラスタは極めて高い推進機となっていた。
【0010】 一方、このように現状では旋回駆動するための制御部分に電気/油圧回路が使 われているため、保守・点検作業等に携わる船員は電気と油圧の双方に高度な知 識を有する必要があり、また、現地調整のためのサービス員にあっても電気と油 圧の双方に高度な知識を必要としていた。従って、人員の確保が難しく、またそ のための費用も多大なものとなっていた。
【0011】 ところで、近年、電動サーボ技術等が発達して電動サーボによるロボット等も 開発されており、そのためのインバータ制御等の電気制御技術も飛躍的に進歩し ている。また、このような電気制御技術は、電子技術等の発達によりその製造コ スト等も著しく低下してきている。従って、従来、電気/油圧式が常用されてい た技術分野においても、電気式を採用することにより油圧系統を不要とする分野 もある。
【0012】 そこで、本考案は上記課題に鑑みて、旋回式スラスタの旋回駆動を電気式駆動 手段で行うことにより、全体の効率を向上させるとともにトラブルを減少させた 旋回式スラスタ用旋回駆動装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本考案における旋回式スラスタ用旋回駆動装置は 、旋回式スラスタを旋回させる旋回ギヤと、該旋回ギヤに噛合した旋回ピニオン と、該旋回ピニオンを駆動する駆動手段とを有する旋回駆動装置において、上記 駆動手段を電気式駆動手段により構成するとともに、該電気式駆動手段を制御す る制御装置を設け、該制御装置により上記電気式駆動手段の旋回/停止及び位置 保持を制御したことを特徴とするものである。
【0014】
【作用】
上記構成によって、制御装置からの回動指令により電気式駆動手段を駆動する と、該電気式駆動手段により旋回ピニオンが駆動され、該旋回ピニオンに噛合し た旋回ギヤを介して旋回式スラスタが旋回駆動させられる。
【0015】 また、電気式駆動手段の旋回/停止及び位置保持は制御装置により常に制御さ れる。
【0016】 これにより、制御装置の信号から旋回式スラスタの旋回駆動まで全て電気系統 により駆動あるいは制御されることとなる。
【0017】
【実施例】
以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。なお、旋回式スラスタの機 構としては図10に示す従来と同様であるが、以下の実施例では各構成を模式図 的にあらわした側面図に基づいて説明する。
【0018】 図1は本考案の基本的構成を示す第1実施例の側面図であり、図示するように 、船体Hの開口部hに設置された旋回式スラスタTは、プロペラPと一体的に旋 回するストラットSが軸受Saで旋回自在に支持されている。そして、ストラッ トS上部には旋回ギヤ1が設けられており、この旋回ギヤ1に噛合するように旋 回ピニオン2が図面上左右に設けられている。この旋回ピニオン2を回動させる 軸2aは電気式駆動手段たる電動モータ3に連結されており、電動モータ3を駆 動することにより、旋回ピニオン2,旋回ギヤ1を介して旋回式スラスタTのス トラットSが回動させられる。なお、4は軸継手である。
【0019】 また、上記電動モータ3は、モータ制御ユニット5を介して制御装置6に接続 されており、この制御装置6は操船室に設けられた操縦装置7と接続されている 。なお、モータ制御ユニット5には電動モータ3を駆動するための電源が船体H 側から供給されている。上記制御装置6は、操縦装置7に設けられた操縦ハンド ル7aの旋回命令を受けて、電動モータ3に回動指令を出し、旋回角のフィード バックを受けることにより命令と実旋回角を比較し、両者が合えば電動モータ3 を停止させるための制御を行うものであり、マイクロコンピュータ等を用いた制 御ユニットである。
【0020】 この第1実施例は、本考案の基本的構成による旋回装置であり、旋回式スラス タTの旋回,停止,位置保持を電動モータ3のみに頼る機構であるので、電動モ ータ3をサーボモータにするかもしくはカゴ型モータをベクトルインバータ制御 することとなる。なお、図面上はモータ制御ユニット5を電動モータ3に各々設 けているが、1台のユニットで2台の電動モータ3を制御するような構成であっ てもよく、また、制御装置6とモータ制御ユニット5とを一体的に形成した制御 装置であってもよく、特に限定されるものではない。
【0021】 このように構成された第1実施例によれば、操縦装置7の操縦ハンドル7aか ら旋回命令が発せられると制御装置6からモータ制御ユニット5へ回動指令が送 信される。そして、モータ制御ユニット5により電動モータ3が駆動され、この 電動モータ3の回動により旋回ピニオン2,旋回ギヤ1を介して旋回式スラスタ TのストラットSが回動させられるので、プロペラPが操縦ハンドル7aにより 指示した方向に推力を発生する。なお、一般的に旋回ピニオン2は40〜50r pmで回転させられ旋回ギヤ1は3rpm程度で回転させられている。
【0022】 次に、図2に示す側面図に基づいて第2実施例を詳細に説明する。 この第2実施例は、上記第1実施例にブレーキ装置8を設けたものであり、図 示するように、第1実施例に示す構成の電動モータ3と軸継手4との間にブレー キ装置8を設けている。このブレーキ装置8は、嵌脱自在な公知のメカニカルブ レーキを用いており、ブレーキ制御ユニット9を介して制御装置6と接続するこ とにより電動モータ3の駆動状態と同調するように制御されている。なお、この 第2実施例の場合、電動モータ3とは別にメカニカルブレーキ装置8を設けたの で、電動モータ3はサーボモータあるいはかご型モータとインバータ制御で構成 してもよく、この場合には停止中に停止トルクを確保できない電動モータ3であ ってもよい。また、電動モータ3は電磁ブレーキをモータの上部に装備した市販 の物でもよい。
【0023】 このように構成された第2実施例によれば、操縦装置7の操縦ハンドル7aか ら旋回命令が発せられると制御装置6からモータ制御ユニット5へ回動指令が送 信されるとともに、ブレーキ制御ユニット9にブレーキ装置8の脱指令が送信さ れ、これらの信号によりブレーキ装置8が脱状態になるとともにモータ制御ユニ ット5により電動モータ3が駆動され、この電動モータ3の回動により旋回ピニ オン2,旋回ギヤ1を介して旋回式スラスタTのストラットSが回動させられる 。そして、電動モータ3が停止すると制御装置6からブレーキ制御ユニット9に 信号が送られてブレーキ装置8が嵌状態となり、旋回式スラスタTの位置保持が なされる。これにより、旋回式スラスタTは、プロペラPが操縦ハンドル7aに より指示した方向に推力を発生する。
【0024】 次に、図3に示す側面図に基づいて第3実施例を詳細に説明する。 この第3実施例は、電動モータ3と軸継手4との間にパルス発生器等の位置検 出器10を設けたものであり、位置検出器10から出力された信号を制御装置6 に合致するように変換するパルスカウンタユニット等の信号変換ユニット11を 介して制御装置6に接続している。そして、この位置検出器10により電動モー タ3の出力軸の回転方向及び回転角を検出し、信号変換ユニット11を介して制 御装置6に伝達された信号により、制御装置6は旋回式スラスタTを操縦ハンド ル7aにより指示された方向に制御することができる。なお、この第3実施例に おける操縦ハンドル7aからの旋回指令は上述した第1実施例と同様に伝達され るので詳細は省略する。
【0025】 また、サーボモータやカゴ型モータのベクトルインバータ制御のように、電動 モータ3自身にモータの磁極の回転角度を検出する検出器を内蔵する場合には、 位置検出器10に替えて電動モータ3に内蔵する検出器を使用してもよい。
【0026】 更に、位置検出器10については、外形,形式等の条件により、電動モータ3 と軸継手4の間ではなく、電動モータ3の上部もしくは電動モータ軸に歯車等の 伝達機構を介して取付けてもよい。
【0027】 次に、図4に示す側面図に基づいて第4実施例を詳細に説明する。 この第4実施例は、上記第3実施例の位置検出器10に代えて遊星歯車機構1 2を電動モータ3と軸継手4との間に設けたものであり、この遊星歯車機構12 により電動モータ出力軸の回転数を減速するように構成したものである。
【0028】 この第4実施例によれば、旋回ピニオン2を40〜50rpmで回転させるた めの手段として遊星歯車機構12を用いているので、例えば、産業用に広く用い られている60Hz/4極(1800rpm)の電動モータ3を用いても容易に 減速することができるので、電動モータ3をある程度自由に選択することが可能 となる。また、これにより電動モータ3がコンパクトになるとともに価格の低減 も可能となる。なお、この第4実施例も、操縦ハンドル7aからの旋回指令は上 述した第1実施例と同様に伝達されるので詳細は省略する。
【0029】 次に、図5に示す側面図に基づいて第5実施例を詳細に説明する。 この第5実施例は、上記第4実施例で説明した遊星歯車機構12を設けた実施 例に、船体H各部に設けた各種センサーの信号に基づいて、それぞれの信号に適 した電動モータ3の旋回速度制御を行うようにしたものであり、消防ポンプ運転 センサー13,主機回転数発信器14,船速センサー15,翼角発信器16から の信号を制御装置6にインプットするように構成されている。
【0030】 このように構成された第5実施例によれば、消防ポンプ運転時には、消防活動 を行っているので機敏に旋回する必要があるため、旋回速度を上げる。また、主 機の回転数が高い時には舵がよく利くため、旋回速度を下げ、反対に主機の回転 数が低い時には舵があまり利かないため、旋回速度を上げる。更に、船速が速い 時には舵がよく利くため、旋回速度を下げ、反対に船速が遅い時には舵があまり 利かないため、旋回速度を上げる。
【0031】 また、可変ピッチプロペラの場合には、翼角が大きい時には舵がよく利くため 、旋回速度を下げ、反対に翼角が小さい時には舵があまり利かないため、旋回速 度を上げる。
【0032】 なお、この第5実施例における操縦ハンドル7aからの旋回指令は上述した第 1実施例と同様に伝達されるので詳細は省略する。また、各種センサーも上記4 種類に限定されるものではなく、他のセンサーからの信号を制御装置6にインプ ットするように構成してもよい。
【0033】 ところで、上述した第1〜第5実施例は全て図6に示すギヤ配置図のように、 旋回ギヤ1を対峙するように2個の旋回ピニオン2を配設した構成である。これ は、旋回ピニオン2に作用するギヤ反力をキャンセルするために対角位置に配置 したものであり、また、2個の旋回ピニオン2を設けているのは、トルクを伝達 するために必要な歯幅寸法に制限されるものであるので、旋回ギヤ1を旋回させ るためには2個の旋回ピニオン2が必要となる。従って、対峙するように設けら れた2個の旋回ピニオン2を駆動するためには上述したいずれの実施例でも2台 の電動モータ3を必要としていた。
【0034】 そこで、図7に示すギヤ配置図のように、2個の旋回ピニオン2を並設して旋 回ギヤ1を駆動することにより1台の電動モータ3で旋回ギヤ1を旋回させるよ うな第6実施例を、図8に示す側面図に基づいて以下に説明する。 この第6実施例は、電動モータ3を1台にすることによりモータ制御ユニット 5等の制御系統を1本で構成したものであり、電動モータ3の出力軸3aを歯車 機構17で二本の出力軸18を駆動し、この出力軸18により2個の旋回ピニオ ン2を駆動して旋回ギヤ1を旋回させるように構成している。
【0035】 このように構成することにより、部品数が減少するとともに、電動モータ3に インバータを用いる場合にはインバータが1台でよいので、コストダウンが可能 となる。なお、この第6実施例も、操縦ハンドル7aからの旋回指令は上述した 第1実施例と同様に伝達されるので詳細は省略する。
【0036】 以上のように、本考案によれば、旋回式スラスタTの旋回駆動を全て電気式に て構成したので、図11に示す従来技術のように、油圧機器を使用する上で必要 であった油圧ポンプ57,バルブユニット58,オイルクーラー62、及びこれ らを接続する配管63等が全くなくなる。従って、従来、効率を悪化させていた 機器がなくなるので旋回駆動装置としての効率が大幅に向上し、また、プラット ホームF上に配置する機器類が大幅に減少するので、プラットホームF上の配置 が簡略化されるとともに小型化することができ、更には、油漏れ等のトラブルを 生じることがなくなる。
【0037】 また、上述したいずれの実施例においても共通する事項として、操縦ハンドル 7aからの旋回命令信号と実旋回角の差を検出し、旋回終わりが近づくと電動モ ータ3の回転速度を落とすように構成することにより、旋回停止時のショックを 無くすことができる。なお、このような制御は制御装置に組込まれたマイクロコ ンピュータの旋回信号をモータ制御ユニットに導入することにより容易に行うこ とが可能となる。
【0038】 更に、上述したいずれの実施例も旋回ピニオン2の強度上の問題から2個所に 設けているが、強度上の問題が解決すれば特に限定される数ではない。
【0039】 なお、図5において一点鎖線で囲った制御装置6は操縦装置7とともに環境の よい操舵室に設けた方が故障等のトラブルを避けるためにもよい。また、発電機 の故障等により電源が遮断された場合には、自動的に補助発電機等へ切換えるよ うに構成する。
【0040】 また、上述した第1〜第5実施例のように複数台の電動モータ3を用いた場合 、1台が壊れると電動モータ3の旋回スピードを落としてオーバーロードを防止 したり、立ち上がりの角速度を落とすように構成したりすることが可能であるが 、船舶の種類等により適宜選択すればよい。
【0041】 ところで、本考案に係る旋回式スラスタTを船体Hに装着した場合、図9に示 す船体の底面図に示すように、角度α分旋回させた状態から直進信号を発した場 合、旋回式スラスタTは電動モータ3により旋回させられようとするとともに自 ら直進方向に回動しようとする力が生じる。従って、旋回式スラスタTからのト ルクにより電動モータ3が電気を発生してしまうので機器類を損傷する可能性が ある。このような場合、上述した第1〜第6実施例のモータ制御ユニット5内に 回生制動機能を持たせることにより、逆トルクによって発生した電気を船内へ返 すことができる。また、省エネルギにもなる。なお、従来の油圧式であればリリ ーフ弁を設けることとなるが、このリリーフ弁が作動した場合熱を生じるので、 その熱を取るためにクーラーの容量を更に大きくする必要がある。
【0042】 また、上述した実施例を複数併設してもよく、上述した実施例以外の構成であ っても本考案は実施例に限定されるものではなく、従来の電気/油圧式の旋回駆 動装置を電気式にて構成し、この電気式旋回駆動装置を制御装置により旋回/停 止及び位置保持を制御するような構成であればよい。
【0043】 なお、本考案に示すように、旋回式スラスタTの旋回駆動装置を従来の電気/ 油圧式に代えて本考案の電気式に変更した場合、構成部品が大幅に減少するので 、コンパクトで安価となり、例えば、旋回機構が電気/油圧式の1/3以下の旋 回式スラスタとなる。
【0044】 なお、この種の従来技術として、特公平1−56037号公報記載の発明があ るが、この公報記載の発明は複数のZ型推進機の旋回速度を最も安全な値に同期 させるためのものであり、また、実開昭61−148797号公報記載の考案も あるが、この公報記載の考案はブレーキ装置に関するものであり、いずれも本考 案が解決しようとする技術に関するものではない。
【0045】
【考案の効果】
本考案によれば、油圧式のような効率の悪化が全くなくなるので旋回装置とし ての効率を飛躍的に向上させることができ、省エネルギな旋回式スラスタが可能 となる。
【0046】 また、プラットホーム上の油圧ポンプ,バルブユニット,オイルクーラー及び それらの間を連通させる配管が無くなるので、大幅な重量軽減が可能となるとと もに、コンパクトで安価な旋回式スラスタとなる。従って、船尾部の排水量を確 保するのが難しいタグボート等においては極めて有利である。
【0047】 更に、油圧系統がなくなることにより冷却水が不要となるとともに油漏れ等の トラブルもなくなる。
【0048】 更にまた、操縦装置から旋回機構までを電気式で統一したので、現地調整要員 、船員等は電気技術者のみで良くなり、これらの保守・点検等のサービスに要す る費用を削減することができるという効果も奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第1実施例を示す側面図である。
【図2】本考案の第2実施例を示す側面図である。
【図3】本考案の第3実施例を示す側面図である。
【図4】本考案の第4実施例を示す側面図である。
【図5】本考案の第5実施例を示す側面図である。
【図6】第1実施例〜第5実施例における旋回ギヤと旋
回ピニオンのギヤ配置図である。
【図7】第6実施例における旋回ギヤと旋回ピニオンの
ギヤ配置図である。
【図8】本考案の第6実施例を示す側面図である。
【図9】本考案を用いた船舶における旋回式スラスタの
動作例を示す模式図である。
【図10】従来の旋回式スラスタを示す側断面図であ
る。
【図11】従来の旋回式スラスタを示す平面図である。
【符号の説明】
1…旋回ギヤ 2…旋回ピニオン 3…電動モータ 4…軸継手 5…モータ制御ユニット 6…制御装置 7…操縦装置 8…ブレーキ装置 9…ブレーキ制御ユニット 10…位置検出器 11…信号変換ユニット 12…遊星歯車機構 17…歯車機構 T…旋回式スラスタ F…プラットホーム S…ストラット P…プロペラ H…船体

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 旋回式スラスタを旋回させる旋回ギヤ
    と、該旋回ギヤに噛合した旋回ピニオンと、該旋回ピニ
    オンを駆動する駆動手段とを有する旋回駆動装置におい
    て、 上記駆動手段を電気式駆動手段により構成するととも
    に、該電気式駆動手段を制御する制御装置を設け、該制
    御装置により上記電気式駆動手段の旋回/停止及び位置
    保持を制御したことを特徴とする旋回式スラスタ用旋回
    駆動装置。
JP1992047688U 1992-07-08 1992-07-08 旋回式スラスタ用旋回駆動装置 Expired - Lifetime JP2542607Y2 (ja)

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