JP5058861B2 - 船舶推進機の旋回制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、Z型推進装置、L型推進装置やポッド推進装置のような推進機能と舵機能を備えたアジマススラスター等と総称される船舶推進機に係り、特に当該船舶推進機を旋回制御するための操舵システムである旋回制御装置に関するものである。
Z型推進装置やポッド推進装置等のアジマススラスターによる旋回では、従来は一般的に油圧旋回装置が使われていた。図9は、このような油圧旋回装置の一例であり、操作ハンドル100での操作による指令がコントロールボックス101で電気信号に変換され、この電気信号によってサーボ弁102が作動して油圧ポンプ103(可変吐出量ポンプ)を作動させる。サーボ弁102は油圧ポンプ103の吐出量と方向を変える機能を有する。油圧ポンプ103と油圧モータ104の間に循環回路が構成され、油タンク105とサクションフィルター106によりドレンなどで戻った油の補給経路が構成される。油圧ポンプ103が作動すれば油圧モータ104が駆動され、船舶推進機110が旋回する。船舶推進機110の旋回筒には追従発信器107が設けられており、船舶推進機110の旋回角度を検出して旋回位置検出情報としてコントロールボックス101に出力する。
このように、従来の油圧旋回装置は、油圧ポンプ103やサーボ弁102、サクションフィルター106、油タンク105等の油圧機器の間が配管で接続された複雑な構成であり、オイル漏れによる汚損等もあり、不具合が生じる度に、修理や、オイルを充填してエアを取り除く等のメンテナンス作業が必要となるため、機器の安定的な運用に支障をきたしていた。
そこで、最近では機器の簡素化、配管レスやオイル漏れによる汚損防止のため、下記特許文献1及び2に示すように、電気式の旋回装置が提案されている。
特許文献1に開示された電気式の旋回装置は、モータの出力軸にピニオンギアを設け、舵軸に設けた歯車に該ピニオンギアを係合させ、モータをインバータ制御により旋回させることで舵軸を旋回させる構造である。また、特許文献2に開示された電気式の旋回装置は、操舵コーンに固定子、回転子を一体に組み込み、電力の供給により操舵コーンを旋回させる構造である。
特許文献3に開示された旋回装置は油圧で駆動される構造であり、油圧を供給する油圧ポンプを駆動するために電気モータが使用されている。この電気モータの電源は船内電源を使用しており、船内電源が故障等で不足した場合に最低限の舵機能を確保するため、プロペラを駆動する主機の駆動軸で発電機を運転して旋回に必要な最低限の電源を得ることができる。
特開2007-8189 号公報 特開2004−131061号公報 実開平06−71399 号公報
特許文献1に記載された電気式の旋回装置によれば、モータをインバータ制御して舵軸を旋回させる基本構造は開示されているが、精密な旋回位置制御や、トルク制御等による舵の位置保持の方法は記載されておらず、さらに船橋側だけでなく推進機側でも操作できるようにしたい、あるいは旋回用のモータが故障した場合のバックアップをどうするのかといった船舶に搭載する場合に実際に解決が要求される課題について解答を与えるものではなく、現実に使用するシステムとしては技術的に不十分であり、到底実機に使用できるレベルの内容でない。また、特許文献2に記載された電気式の旋回装置によれば、モータ故障時には、モータは旋回部と−体化しているので、取替えやメンテナンスにおいて不便である他、またこの装置においても上に記載した特許文献1に記載の発明と同様の問題がある。
さらに、上述したような電気式の旋回装置を導入するには、旋回用の電気モータに必要な電力を供給しなければならず、その分だけ電源容量がアップするのでコスト(イニシャルコスト及びランニングコスト)がかかる。最近脚光を浴びている電気推進船の場合には、十分な発電ユニットを装備しているので、電気旋回システムに必要な例えば数十kW程度の電源を確保することは可能であるが、電気推進船以外の一般的な船舶では、船内負荷がまかなえる必要最小限の負荷容量の発電設備しか用意できないため、電気旋回システムを採用するために必要な電源確保が困難であり、実際には電気旋回システムを搭載できない場合が多かった。
特許文献3に記載された装置は、そもそも油圧式の旋回装置であってオイルレスではなく、油圧機器が有する前述した問題点は解消されていない。また油圧モータを駆動する電気モータの電源は主として船内電源であって、プロペラを駆動する主機の駆動軸で運転する発電機を備えてはいるが、これは、船内電源が故障等で不足した場合に最低限の舵機能を確保するため、旋回に必要な最低限の油圧を発生させる程度のものでしかない。
本発明は以上の課題を解決するものであり、アジマススラスターを旋回制御するための電気式の旋回制御装置において、精密な旋回位置制御やトルク制御等による舵の位置保持を実現するとともに、船内負荷がまかなえる必要最小限の負荷容量の発電設備しか持たない一般的な船舶(電気推進船以外の船)であっても、過大なコスト(イニシャルコスト及びランニングコスト)を要することなく、通常の運転時において旋回に必要な電力をすべて主機で発電して利用できるようにすることを目的としている。
さらに、設定以上のトルクが外部から加わった場合にも安全であり、船橋側と推進機側の両方において操作可能であり、発電機や主機が故障した場合に船舶推進機を舵として使用することができ、さらに旋回用のモータ等が故障した場合のバックアップも万全であるために現実に使用するシステムとしての完成度が高い電気式の旋回制御装置を提供することを目的としている。
請求項1に記載された船舶推進機の旋回制御装置は、
主機により駆動される駆動軸に連動連結されたプロペラを備え、旋回軸を中心として回動自在となるように船舶に設けられた船舶推進機を所望の旋回位置に設定する旋回制御装置であって、
設定しようとしている船舶推進機の旋回位置を示す旋回位置設定情報を入力するための操作手段と、
前記操作手段から入力された旋回位置設定情報に基づいて、船舶推進機が旋回する方向と角度に関する旋回指令信号を出力する制御手段と、
前記制御手段からの旋回指令信号に応じて、所定の速度指令信号を出力するサーボアンプと、
前記駆動軸に駆動されて前記サーボアンプに与える電力を発生する発電機と、
旋回軸を中心として船舶推進機に設けられた旋回輪に係合しており、前記サーボアンプからの速度指令信号を受けて所定の速度で駆動されることにより船舶推進機を旋回させるサーボモータと、
船舶推進機の旋回位置を検出して旋回位置検出情報として出力する追従発信器と、
を具備し、
前記制御手段は、前記追従発信器からの旋回位置検出情報と、前記操作手段から入力された旋回位置設定情報とを比較演算し、その偏差が0の場合には、前記サーボアンプが前記サーボモータに速度0を示す速度指令信号を与えるような旋回指令信号を前記サーボアンプに与えるように構成され、
前記発電機は、アイドル回転数で回転する前記駆動軸によって前記サーボアンプが必要とする最低電圧を発電できるように構成された船舶推進機の旋回制御装置において、
前記サーボモータは、船舶推進機に加わる外部ポテンシャルに対して逆向きの保持トルクを発生させて船舶推進機の位置を保持するとともに、予め設定されたトルクリミットを越える外部ポテンシャルが加わった場合には船舶推進機が外部ポテンシャルの方向に旋回するのを許容するトルク制御機能を有していることを特徴としている。
請求項に記載された船舶推進機の旋回制御装置は、請求項記載の船舶推進機の旋回制御装置において、
船舶の船橋に前記操作手段が設けられており、
船舶の舵機室に第2の操作手段と、前記第2の操作手段から入力された旋回位置設定情報に基づいて、船舶推進機が旋回する方向と角度に関する旋回指令信号を前記サーボアンプに出力する第2の制御手段とが設けられ、
前記操作手段及び前記制御手段と、前記第2の操作手段及び前記第2の制御手段を、前記サーボモータを制御するための手段として択一的に切り換える切換手段と、
を具備することを特徴としている。
請求項に記載された船舶推進機の旋回制御装置は、請求項1又は2に記載の船舶推進機の旋回制御装置において、
前記発電機が発電できない場合に前記サーボアンプに電力を供給するための非常用電源を前記サーボアンプに接続したことを特徴としている。
請求項に記載された船舶推進機の旋回制御装置は、請求項1乃至に記載の船舶推進機の旋回制御装置において、
前記サーボアンプと前記サーボモータの組が2組以上設けられ、通常時には各組共に、共通の前記操作手段と前記制御手段と前記追従発信器とによって制御され、いずれかの組に支障が生じた場合には、支障が生じた組の前記サーボアンプをOFFとし、支障が生じていない組のみを前記操作手段と前記制御手段と前記追従発信器とによって制御することを特徴としている。
本発明に係る船舶推進機の旋回制御装置によれば、次のような効果が得られる。
1)旋回方式を油圧旋回方式から発電機を備えたサーボモータによる電気旋回方式とすることで、旋回式の船舶推進機(アジマススラスター)の精密な旋回位置制御や保持トルク制御等が可能で油圧旋回方式の旋回性能と同等の旋回性能があり、またトルクリミット設定等の機能によって油圧式と同等の保護機能もある。このように油圧旋回式と同等以上の性能でオイルレスにしたことより、油圧配管や弁、タンク等からの油漏れがなくなってメンテナンス性が向上し、且つ、配管、安全弁、タンク等が省略できてコンパクトな旋回システムとすることができる。
更には、船舶推進機を旋回させるための電力を主機駆動の発電機で発電できるので、船内の発電設備の容量アップをする必要がなく、過大なコスト(イニシャルコスト及びランニングコスト)を要することなく、電気による船舶推進機の旋回(電気旋回)が可能となる。また、船内の発電設備の容量アップをする必要がないことから、船内発電機の据付スペースは従来のままで電気旋回を実現できる。その他、主機が運転されている限り、電気旋回を行える。さらにまた、主機駆動の発電機によって電気旋回システムの電源がまかなえるので、船内電源がブラックアウトとなった場合でも支障なく電気旋回が行なえる。
2)操作手段から旋回位置設定情報を入力すれば、制御手段を介してサーボアンプに与えられた指令に適合した旋回が始まり、追従発信器からの情報との偏差が0となるまで旋回を続行すれば、指示通りの旋回を行うことができ、このような精密な旋回位置制御が複雑なシステムとすることなく、簡易なシステムで可能となる。
また、発電機の誘起電圧は、アイドル回転数から定格回転数の間で変動する主機の駆動軸の回転数に追従して変動するが、アイドル回転数で発電機が発生する電圧をサーボアンプが旋回のために必要とする最低電圧とし、定格回転数で発電機が発生する電圧に対してサーボアンプが絶縁耐力を有するものとすれば、主機の回転数が変動しても、これによっって発電した電力で問題なく船舶推進機の旋回を行なうことができ、主機の回転数を一定にして発電機に伝達する特殊な機能を備えたクラッチ等の装置が不要なため、複雑なシステムを採用することなく簡易な構成でコストを抑えた発電機付きの電気旋回システムを実現できる。
3)サーボモータは、船舶推進機に外部ポテンシャルが加わっても、その外部ポテンシャルがある一定の値未満の場合は、逆向きの保持トルクを発生させることにより船舶推進機の位置を保持することができる。すなわち、旋回保持状態において、外部ポテンシャルが加わって旋回されようとすると速度偏差が生じるので、外部ポテンシャルとは逆向きのトルクを発生させて速度0の状態を保持する制御を行うことができる。このように、トルク制御で旋回位置を保持できるので、そのために摩擦ブレーキや磁気ブレーキ等の制動手段を設ける必要がなく安価でコンパクトな構成となる。
また、予め設定された一定のトルクリミットを越える外部ポテンシャルが加わった場合には、船舶推進機は外部ポテンシャルの方向に旋回できるので、装置の破損を避けることができる。
4)システムには、コントロールの主導を船橋(遠隔側)と舵機室(機側)のいずれにするかを切り換える切換スイッチがあり、遠隔側の系統に支障があっても、機側に切り替えることで操作が可能となり、信頼性が向上する。
5)サーボアンプ及びサーボモータの系統を多重化(二重化だけでなく、三重化以上の複数化の系統とすることも可能である。)することで、いずれかの系統に支障があっても、支障側のサーボアンプの電原をOFFにし、支障がない系統を操作すれば運転の続行が可能なので操作の信頼性が向上する。
6)船舶推進機とサーボモータが構成要件として別体であり、一体構成されていないので、旋回軸を中心として船舶推進機に設けられた旋回輪と、サーボモータの駆動軸との結合をスプライン結合や摩擦継手等で行うことができ、支障のあったサーボモータの取替えも簡易に行え、メンテナンスがしやすい。
本発明の実施形態を図1〜図8を参照して説明する。図1は本発明の各実施形態に共通するサーボ制御機構の基本構成を示す説明図であり、図2は第1実施形態の全体構成図、図3は第1実施形態における駆動軸と発電機の連結部付近の拡大断面図、図4は第1実施形態における駆動軸と発電機の連結部付近の拡大斜視図、図5は第1実施形態の制御における旋回指令角度と旋回指令電圧との関係を示す図である。
図6は第2実施形態の全体構成図、図7は第3実施形態の全体構成図、図8は第4実施形態の全体構成図である。
1.各実施形態に共通するサーボ制御機構について(図1)
図1に示すACサーボ機構は、指示された命令通りに動作して対象機器を命令どおりに動作させるように構成された制御機構であって、船舶の操縦者からの指示を受けて船舶推進機(例えばZ型推進装置)が旋回する方向及び角度に関する旋回指令信号を出す制御手段としてのコントローラ(推進器制御基板)1と、コントローラ1の指令通りの方向及び角度で所定の速度指令信号を出力するACサーボアンプ2と、ACサーボアンプ2の指示を受けて船舶推進機を旋回させるACサーボモータ3とを有している。なおACサーボモータ3は、自身の状態を検出するために、その内部に位置検出用のエンコーダを内蔵している(又はレゾルバを用いても良い)。
従って、コントローラ1の指示を受けたACサーボアンプ2が所定の速度に比例したAC周波数の速度指令信号を出力すれば(すなわち当該周波数の電力供給を行えば)、ACサーボモータ3はそのAC周波数の速度指令信号に応じて回転する。ACサーボモータ3は、内蔵したエンコーダ(又はレゾルバ)により、随時その状態を検出し、ACサーボアンプ2に速度、電流についてのフィードバック情報を出力している。すなわち、ACサーボモータ3は自身の動作状態を常に確認し、ACサーボアンプ2からの指令との間にずれが出ないようにフィードバックしている。
本例によるACサーボモータ3による船舶推進機の旋回では、図1には示さない操作手段としての操作ハンドルで操作者が旋回の方向と角度を入力すると、この情報がコントローラ1に与えられ、さらにACサーボアンプ2に与えられる。ACサーボアンプ2は、予め定められた所定の速度に応じた速度指令信号をACサーボモータ3に出力して駆動し、旋回の方向と角度で示された指定の位置まで旋回させる。
このように、本例のサーボ機構では、コントローラ1からの指令により船舶推進機をある位置からある位置まで旋回させるため、ACサーボアンプ2によってACサーボモータ3の旋回速度を制御しており、船舶推進機が所定の位置までくると旋回速度が0となり、ACサーボモータ3は保持状態となる。より具体的には、後述する追従発信器で船舶推進機の旋回位置を検出しており、その旋回位置検出情報と、操作者が指示した旋回位置設定情報とがコントローラ1で比較演算され、両情報の偏差が0になって船舶推進機が指定の旋回位置に来た場合に、ACサーボモータ3に指示する速度を0として船舶推進機を目的の旋回位置に停止させる。
このように、本例のACサーボアンプ2は速度制御であり、船舶推進機の保持時の速度指令は0なので、ACサーボモータ3の状態も速度0となるように制御する。つまり、保持状態において、船舶推進機が外部ポテンシャルで廻されようとすると速度偏差がでるのでACサーボモータ3には逆向きのトルクを発生させて速度0を保持しようとする制御を行う。
なお、速度制御における速度指令はモータ回転数(rpm)で与えており、前述した速度指令信号に相当する予め定められた所定の速度とは一定の速度であり、例えばその船舶推進機が旋回角度180°を10秒で旋回するといった仕様であれば、それを満足するような回転数として定められる。従って、この速度指令を示す回転速度は使用者が必要とする仕様に応じて任意に設定しうるものである。
また、本例のACサーボ機構にはトルクリミットの設定があって、これは油圧旋回装置で言う安全弁に相当し、何らかの異常等があって設定されるトルクリミット(電流リミット)以上の外部ポテンシャル(トルク)がACサーボモータ3に加わった時には、ACサーボモータ3は外部ポテンシャルの方向に旋回される。そのような保護機能を設けることで装置自体を守ることができる。
2.第1実施形態(図2〜図5)
図2は、図1を参照して説明したACサーボ機構を有する第1実施形態のシステム図であり、まずこの図を参照して本例の全体構造を説明する。
本例の船舶推進機4(ポッド)は、プロペラ5を有するポッド6とスラット7(舵)が一体とされた構成であり、スラット7の上端に固定された逆円錐台形の旋回筒8が、船舶の底部に設けられた台床9に対し、略垂直な旋回軸を中心として回動自在に取り付けられている。旋回筒8の上部開口の内周面には旋回輪10が全周にわたって形成されている。また旋回筒8の近傍上方には、ACサーボモータ3が駆動軸を下向きにして船舶の本体に固定されている。ACサーボモータ3の駆動軸には減速機11が取り付けられ、減速機11の出力軸にはピニオン12が取り付けられている。このピニオン12が旋回筒8の旋回輪10にかみ合っており、ACサーボモータ3を駆動すれば、旋回筒8が回動し、これによって船舶推進機4を水中で旋回させて所望の旋回位置に設定することができる。なお、ACサーボモータ3と減速機11の連結(軸)はスプライン結合や摩擦継手等の結合構造とすれば、ACサーボモータ3と減速機11との取付、取外しを容易に行うことができる。
このACサーボモータ3には、図1を参照して説明した通り、ACサーボアンプ2が接続されている。さらにACサーボアンプ2には回生抵抗器13が接続されており、旋回停止の際のバックパワーを回生抵抗器13で熱に変えて放熱させることができる(つまり回生ブレーキとして機能する。)。
ACサーボアンプ2の出力速度よりもACサーボモータ3の実速度のほうが大きくなると、ACサーボモータ3は発電機となってACサーボアンプ2へエネルギーを返そうとする。この状態を回生といい、エネルギーを吸収することによってACサーボモータ3に制動力が発生するので、これを回生ブレーキと呼ぶ。エネルギー吸収の方法としては、大きく次のように分けることができる。
1.抵抗消費方式:回生エネルギーを熱によって消費する方式で、イニシャルコストが安く、小容量モータに適する。
2.電源回生方式:回生エネルギーを電源に返還する方式で、大きな制動能力が期待できる。省エネ効果もあるため、大容量モータに適する。
なお、本例では抵抗消費方式を採用したが、採用するACサーボモータ3の容量によっては電源回生方式でもよい。
次に、本例の旋回制御装置の電源装置について説明する。この電源装置は、通常の運転時において、旋回制御装置による旋回に必要な電力をすべて主機で発電して利用できるようにしたものである。
図2乃至図3に示すように、台床9の上には、図示しない主機に連動する駆動軸30が略水平に配置されている。この駆動軸30は、台床9の上に設置されたギアケース31の入力部32に軸芯を一致させて連結されており、さらにこの入力部32はギアケース31内でクラッチ33を介して入力軸34に軸芯を一致させて連結されている。また、図3に示すように、船舶推進機4のプロペラ5を駆動するための垂直軸35が、台床9を貫通して配置されており、その上端はギアケース31内に挿入されて回動可能に支持されている。そしてギアケース31内では、入力軸34及び垂直軸35にそれぞれ設けられたベベルギア36,37が噛み合っており、主機により駆動された駆動軸30の回転が、ギアケース31内で垂直軸35に伝達されてプロペラ5を回転させるように構成されている。
図2乃至図3に示すように、さらに、台床9の上には発電機40が設置されている。図3に示すように、発電機40の軸にはギア41が設けられ、ギアケース31内にある入力部32に設けられたギア42に噛み合っている。従って、主機が駆動して駆動軸30が回動している間は、発電機40が駆動されて駆動軸30の回転数に見合った電圧を発生することができる。なお、主機(又は主機に連結された駆動軸30)に連動する入力部32と、発電機40の軸の動力伝達は、図3のようにギアでなくてもよく、例えば図4に示すようにプーリ43,44とベルト45を使用しても良いし、また図示しないがスプロケットとチェンを用いてもよい。
図2に示すように、発電機40は、NFB、電磁接触器、ノイズフィルタ20を介してACサーボアンプ2に接続されており、発電機40で生成した電力がACサーボアンプ2に供給されるようになっている。
主機に連動する駆動軸30は、アイドル回転から定格回転までの回転数の範囲内で駆動されるが、発電機40の誘起電圧は駆動軸30の回転数に応じて変動する。本例では、主機に連動する駆動軸30のアイドル回転数は400rpm、定格回転数は1000rpmとしており、アイドル回転数の400rpmにおいて、発電機40は誘起電圧としてACサーボアンプ2によるACサーボモータ3の駆動制御に必要な最低電圧を発生することができる。また定格回転数の1000rpmでは、発電機40が発生する誘起電圧はアイドル回転時よりも大きくなるが、ACサーボアンプ2は、定格回転数における発電機40の誘起電圧に耐える絶縁耐圧を有する構造とされている。
より具体的には、本例において、400rpmのアイドル回転数における発電機40の誘起電圧は190V、1000rpmの定格回転数における発電機40の誘起電圧は480Vとされており、発電機40で発生した電力はACサーボアンプ2で一旦直流に変換され、さらに直流から交流に変換されてACサーボモータ3に与えられて船舶推進機4を旋回させる。従って、ACサーボアンプ2は、定格回転数で発電機40が発生する480Vの電圧に耐えうる絶縁耐圧を備えればよい。
このように、本例のシステムによれば、主機が駆動されている通常の運転時であれば、船舶推進機を旋回させるのに必要な電力をすべてこの発電機40で発電することができる。従って、船内負荷がまかなえる必要最小限の負荷容量の発電設備しか持たない一般的な船舶(電気推進船以外の船)であっても、過大なコスト(イニシャルコスト及びランニングコスト)を要することなく、この電気式の旋回制御装置を装備することが可能である。
次に、図2に示すように、船舶推進機4の旋回筒8には、図1を参照して先に説明した追従発信器14が設けられている。追従発信器14は、その入力軸に設けられたピニオン15が旋回筒8の旋回輪10に設けられた歯にかみ合っており、旋回輪10の回転によって船舶推進機4の旋回角度を検出し、旋回位置検出情報としてコントローラ1(推進機制御基板)に出力することができる。
図2に示すように、図示しない船舶の船橋には、船舶推進機4を船橋側から遠隔に操作する第1の操作手段として、操作ハンドル16が設けられている。この操作ハンドル16は、操作者が操作することにより、設定しようとしている船舶推進機4の旋回位置を示す旋回位置設定情報を入力することができる。具体的には、船舶推進機4の旋回方向及び旋回角度を入力することができる。
前記操作ハンドル16からの旋回位置設定情報は、図1を参照して先に説明したように、第1の制御手段であるコントローラ1に入力される。コントローラ1はDC24Vである駆動電源22に接続されている。
図示しない船舶の舵機室には、図2に示すように船舶推進機4を機側から操作する第2の操作手段である手動旋回ボタン17と、これに接続された第2の制御手段である制御基板18とが設けられている。手動旋回ボタン17と制御基板18の機能は、前述した操作ハンドル16とコントローラ1の機能と略同一である。なお、舵機室は船舶推進機4が設置された船舶の底部にあって前記ACサーボモータ3や追従発信器14が設置されているスペースである。なお、追従発信器14には表示部が設けられており、旋回筒8の旋回角度を表示することができるので、舵機室にいる操作者は追従発信器14の表示部で旋回角度を見ながら手動旋回ボタン18を操作することができる。
図2に示すように、ACサーボアンプ2の上位系統には、船橋側のコントローラ1と機側の制御基板18が、切換手段である共通の切換スイッチ19を介して接続されており、この切換スイッチ19によって船橋側操作(遠隔)と機側操作(手動)の切換が可能である。切換スイッチ19により船橋が選択されれば、船舶推進機4から遠方にある船橋では操作ハンドル16による操作を行うことができ、切換スイッチ19により舵機室が選択されれば、舵機室側では手動旋回ボタン17による操作によって手動による船舶推進機4の旋回操作が可能である。なお、手動の場合は、船舶推進機4の旋回位置は、機側にある追従発信器14の表示部を確認しながら行う。
なお一例ではあるが、舵機室内に盤を配置し、その盤内にACサーボアンプ2及び切換スイッチ19、制御基板18、手動旋回ボタン17等を装備すれば、舵機室内で機側としての操作を行うことができ、構成上もコンパクトになる。
次に、以上の構成における作用を説明する。
旋回操作において、操作ハンドル16から船舶推進機4の旋回位置を示す旋回位置設定情報を入力する。コントローラ1(推進器制御基板)は、操作ハンドル16から入力された旋回位置設定情報に基づいて、船舶推進機4が旋回する方向と角度に関する旋回指令信号を出力する。すなわち、操作ハンドル16の操作により、任意の旋回方向及び旋回角度まで旋回するように指令を出すことができる。
コントローラ1からの旋回指令信号に応じて、ACサーボアンプ2が所定の速度指令信号をACサーボモータ3に出力すると、ACサーボモータ3はサーボアンプ2からの速度指令信号を受けて所定の速度で駆動され、これによって旋回輪10が回転し、旋回筒8、ストラット7(舵)及びポッド6が旋回する。
ポッド6(Z型推進装置)には位置情報検出用の追従発信器14が配置されており、その出力軸に設けられたピニオン15は旋回輪10の歯車と噛合って回転し、旋回角度を検出し、その検出出力はコントローラ1(推進器制御基板)と接続されている。
ACサーボモータ3の回転によって旋回輪10が回転すると、追従発信器14は、その出力軸が回転して船舶推進機4の旋回位置を示す旋回位置検出情報をコントローラ1に出力する。そして、コントローラ1では、操作ハンドル16からの旋回位置設定情報と、追従発信器14からの旋回位置検出情報との偏差が0となるように演算を行い、その結果をACサーボアンプ2に出力してACサーボモータ3の駆動を制御する。
図5は、このような制御を行うためにコントローラ1内の位置決め回路が備えている制御データの一例を、旋回指令角度(横軸)と旋回指令電圧(縦軸)との関係を示すグラフとして示すものであり、この例では右方向の角度が+の電圧に対応し、左方向の角度が−の電圧に対応している。コントローラ1は前述したように旋回位置設定情報と旋回位置検出情報との偏差が0となるように図5のデータに従ってACサーボアンプ2に信号を出力する。例えば、右に補正するときは+の旋回指令電圧を与え、左に補正するときは−の旋回指令電圧を与える。
既に説明のとおり、ACサーボモータ3とACサーボアンプ2では速度制御となっており、旋回停止時はACサーボアンプ2からの速度指令は0となっている。
舵7を含む船舶推進機4が船外の流場のポテンシャルを受け、外力により廻される力が発生すると、それをブロックするためにACサーボモータ3が保持トルクを発生し、旋回位置を保持する(停止時、ACサーボアンプ2は速度を0にしようと制御する)。
なお、予め設定されたトルクリミット以上の外部ポテンシャル(トルク)が加わった時には、トルクリミットの保護機能によって船舶推進機4は外部ポテンシャルの方向に旋回されるので装置を破損から守ることがてきる。
また、ACサーボモータ3には電磁ブレーキが内蔵されており、着岸時のパーキングブレーキとして使用する。
ACサーボアンプ2の上位系統については、前述したように切換スイッチ19が配置されているので、必要に応じて切換スイッチ19を操作することにより、船舶推進機4の操作を船橋側(遠隔)で行うか、機側(手動)で行うか、任意に選択することができる。船舶推進機4から遠方である船橋では操作ハンドル16による操作を行い、船舶推進機4に近い舵機室機では手動旋回ボタン17による手動操作となる。
本例の旋回制御装置によれば、船舶推進機を旋回させるための電力を主機駆動の発電機40で発電できるので、船内の発電設備の容量アップをする必要がなく、過大なコスト(イニシャルコスト及びランニングコスト)を要せずして、電気による船舶推進機の旋回(電気旋回)が可能となる。また、船内の発電設備の容量アップをする必要がないことから、船内発電機の据付スペースは従来のままで電気旋回を実現できる。その他、主機が運転されている限り、船内電源がブラックアウトとなった場合でも支障なく電気旋回が行なえる。
3.第2実施形態(図6)
図6は、図1を参照して説明したACサーボ機構を有する第2実施形態のシステム図である。本例は、第1実施形態において、ACサーボアンプ2にNFB、電磁接触器、ノイズフィルタ20を介して非常用電源50を設けたことを特徴とするものである。本例の非常用電源50は、AC200V、60Hzである。その他の部分については第1実施形態と略同様の構成であるので、同様の部分については第1実施形態の説明を援用して詳細な説明は省略する。
本例の非常用電源50は、発電機40を含めた発電システムに故障が生じた場合、また主機が停止した状態において船舶推進機を舵として使用する場合等に使用する。電源は、船内電圧200Vの電力を使用する。本例によれば、電源が2重化されるので、信頼性が高められる。
4.第3実施形態(図7)
図7は、図1を参照して説明したACサーボ機構を有する第3実施形態のシステム図である。本例は、第1実施形態においてACサーボアンプ2、ACサーボモータ3を2系統(2組)設けたことを特徴とするものであり、その他の部分については第1実施形態と略同様の構成であるので、同様の部分については第1実施形態の説明を適宜援用して詳細な説明は省略する。
本例によれば、前記ACサーボアンプ2と前記ACサーボモータ3の組が2組設けられ、両組ともに切換スイッチ19を介して船橋側のコントローラ1と機側の制御基板18に接続されている。通常時には両組共に、船橋側(追従発信器14を用いた制御)又は舵機側(手動)のいずれか一方の制御系によって制御され、いずれか一方の組に支障が生じた場合には、支障が生じた組のACサーボアンプ2の電源スイッチ25をOFFとし、他方の組のみを船橋側(追従発信器14を用いた制御)又は舵機側(手動)によって制御する。電源スイッチ25をOFFとした側は制御が停止し、ACサーボモータ3の軸は遊転状態となる。
ACサーボモータ3の使用の方法として、非常用対応時には、1台で100%船速による旋回が満足できる状態で行えるようにモータ容量を選定してもよいし、2 台であれば100%航行は十分満足するが、1台が故障した場合、残りの1台では最低限の航行ができる程度であるようにモータ容量を選定するものとしてもよい。いずれを選択するかは、仕様、設計、コストによって選ぶことができる。
このような構成によれば、片方のACサーボアンプ2、ACサーボモータ3に支障があって停止しても、残りのACサーボアンプ2、ACサーボモータ3によって旋回制御が可能となるので、操作の信頼性が向上する。
この場合でも、切換スイッチ19により船橋側操作(追従発信器14を用いた制御)と機側操作(手動)の切換が可能であり、遠隔、舵機室側のいずれにおいても旋回操作が可能であり、またトルクリミットの保護機能によって装置自体も守られる。なお、ACサーボアンプ2、ACサーボモータ3の系統は二重化だけでなく、3重以上の複数の系統を設けるものとしてもよい。
5.第4実施形態(図8)
図8は、図1を参照して説明したACサーボ機構を有する第3実施形態のシステム図である。本例は、第1実施形態においてACサーボアンプ2、ACサーボモータ3を2系統(2組)設けるとともに、各ACサーボアンプ2に共通のNFB、電磁接触器、ノイズフィルタ20を介して共通の非常用電源50を設けたことを特徴とするものであり、その他の部分については第1実施形態と略同様の構成であるので、同様の部分については第1実施形態の説明を適宜援用して詳細な説明は省略する。
本例によれば、サーボシステムを2系統とし、非常用電源も設けたので、信頼性はさらに一層高くなるほか、第1乃至第3実施形態の前述した各効果を相乗した効果を得ることができる。
図1は本発明の各実施形態に共通するサーボ制御機構の基本構成を示す説明図である。 図2は第1実施形態の全体構成図である。 図3は第1実施形態における駆動軸と発電機の連結部付近の拡大断面図である。 図4は第1実施形態における駆動軸と発電機の連結部付近の拡大斜視図である。 図5は第1実施形態の制御における旋回指令角度と旋回指令電圧との関係を示す図である。 図6は第2実施形態の全体構成図である。 図7は第3実施形態の全体構成図である。 図8は第4実施形態の全体構成図である。 従来のアジマススラスターにおいて一般的に使用されていた油圧旋回装置の構成図である。
符号の説明
1 第1の制御手段としてのコントローラ
2 ACサーボアンプ
3 ACサーボモータ
4 船舶推進機
14 追従発信器
16 第1の操作手段としての操作ハンドル
17 第2の操作手段としての手動旋回ボタン
18 第2の制御手段としての制御基板
19 切換手段としての切換スイッチ
40 発電機
50 非常用電源

Claims (4)

  1. 主機により駆動される駆動軸に連動連結されたプロペラを備え、旋回軸を中心として回動自在となるように船舶に設けられた船舶推進機を所望の旋回位置に設定する旋回制御装置であって、
    設定しようとしている船舶推進機の旋回位置を示す旋回位置設定情報を入力するための操作手段と、
    前記操作手段から入力された旋回位置設定情報に基づいて、船舶推進機が旋回する方向と角度に関する旋回指令信号を出力する制御手段と、
    前記制御手段からの旋回指令信号に応じて、所定の速度指令信号を出力するサーボアンプと、
    前記駆動軸に駆動されて前記サーボアンプに与える電力を発生する発電機と、
    旋回軸を中心として船舶推進機に設けられた旋回輪に係合しており、前記サーボアンプからの速度指令信号を受けて所定の速度で駆動されることにより船舶推進機を旋回させるサーボモータと、
    船舶推進機の旋回位置を検出して旋回位置検出情報として出力する追従発信器と、
    を具備し、
    前記制御手段は、前記追従発信器からの旋回位置検出情報と、前記操作手段から入力された旋回位置設定情報とを比較演算し、その偏差が0の場合には、前記サーボアンプが前記サーボモータに速度0を示す速度指令信号を与えるような旋回指令信号を前記サーボアンプに与えるように構成され、
    前記発電機は、アイドル回転数で回転する前記駆動軸によって前記サーボアンプが必要とする最低電圧を発電できるように構成されている船舶推進機の旋回制御装置において、
    前記サーボモータは、船舶推進機に加わる外部ポテンシャルに対して逆向きの保持トルクを発生させて船舶推進機の位置を保持するとともに、予め設定されたトルクリミットを越える外部ポテンシャルが加わった場合には船舶推進機が外部ポテンシャルの方向に旋回するのを許容するトルク制御機能を有していることを特徴とする船舶推進機の旋回制御装置。
  2. 船舶の船橋に前記操作手段が設けられており、
    船舶の舵機室に第2の操作手段と、前記第2の操作手段から入力された旋回位置設定情報に基づいて、船舶推進機が旋回する方向と角度に関する旋回指令信号を前記サーボアンプに出力する第2の制御手段とが設けられ、
    前記操作手段及び前記制御手段と、前記第2の操作手段及び前記第2の制御手段を、前記サーボモータを制御するための手段として択一的に切り換える切換手段と、
    を具備することを特徴とする請求項記載の船舶推進機の旋回制御装置。
  3. 前記発電機が発電できない場合に前記サーボアンプに電力を供給するための非常用電源を前記サーボアンプに接続したことを特徴とする請求項1又は2に記載の船舶推進機の旋回制御装置。
  4. 前記サーボアンプと前記サーボモータの組が2組以上設けられ、通常時には各組共に、共通の前記操作手段と前記制御手段と前記追従発信器とによって制御され、いずれかの組に支障が生じた場合には、支障が生じた組の前記サーボアンプをOFFとし、支障が生じていない組のみを前記操作手段と前記制御手段と前記追従発信器とによって制御することを特徴とする請求項1乃至のいずれか一つに記載の船舶推進機の旋回制御装置。
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