JPH0681857A - トルク伝達装置 - Google Patents

トルク伝達装置

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JPH0681857A
JPH0681857A JP4262808A JP26280892A JPH0681857A JP H0681857 A JPH0681857 A JP H0681857A JP 4262808 A JP4262808 A JP 4262808A JP 26280892 A JP26280892 A JP 26280892A JP H0681857 A JPH0681857 A JP H0681857A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
temperature
rotating body
torque
rotary body
magnet
Prior art date
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Pending
Application number
JP4262808A
Other languages
English (en)
Inventor
Hisayuki Kako
久幸 加来
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yaskawa Electric Corp
Original Assignee
Yaskawa Electric Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Yaskawa Electric Corp filed Critical Yaskawa Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 超電導材料回転体と磁石回転体を対向させた
非接触形のトルク伝達装置におけるトルクの伝達を、滑
らかにするとともに、伝達トルク量を調整できるように
した非接触形のトルク伝達装置を提供する。 【構成】 磁束のピン止め力の強い超電導材料回転体1
と、少なくとも2個以上の磁極を構成した磁石回転体4
とを非接触で対向させる。前記超電導材料回転体1の温
度を調整する温度センサ7と温度制御装置8を備えてい
る。 【効果】 非接触でトルク伝達が滑らかになり、トルク
量の調整ができる。軸方向の応力が加わらず軸受等の損
傷がなく、駆動側に過負荷が伝わらない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、超電導体のピン止め効
果を利用する非接触のトルク伝達装置において、トルク
の伝達を滑らかに行わせるとともに、伝達するトルクの
大きさを制御することができるようにしたトルク伝達装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、たとえば電動機等で負荷側に伝え
られるトルク、特に真空装置などのように特殊環境のチ
ャンバ内に設けられた回転装置を、チャンバの外部から
非接触でトルクの伝達を行わせるための非接触形トルク
伝達装置として、たとえば駆動側と被動側にそれぞれ永
久磁石あるいは電磁石の磁極を設け、磁極相互の吸引力
を利用するものが知られており、また、特開平4−10
9861号のように、一対の回転伝達部材を、軸方向の
間隙を介して同一軸心で設け、その一方の対向面をピン
止め効果が発揮される超電導体で形成し、他方の対向面
が磁石による多極の磁極を構成するようにしたものが提
案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、磁極相互の
吸引力を利用するものでは、磁極の支持部材や軸受など
に対向方向の吸引力が加わり、支持部材の強度を大きく
したり、軸受の寿命が短くなるなどの問題があり、ま
た、ピン止め効果を用いるものにおいても、超電導コイ
ルに永久電流スイッチが設けられ、このスイッチをオフ
した状態で電流を供給し、設定電流値に達した状態で永
久電流スイッチをオンして、設定電流値の永久電流が生
成されるようにしており、このため、駆動側のトルクが
連結されたときに負荷側の回転装置が急激に始動され、
駆動シャフトや回転装置に取り付けられた部品へ大きな
力が加わり損傷や寿命低下の原因になる欠点があった。
また、負荷側の回転装置の始動を滑らかに行わせようと
すると、駆動側の電動機に回転数を制御する装置や変速
機構を付加しなければならず、駆動装置が複雑で大形に
なるという問題がある。本発明は、駆動側の回転数を変
えることなく負荷側の回転装置を滑らかに始動でき、し
かも相互に対向する方向の力が全く加わらない状態でト
ルクの伝達を行い、伝達トルク量を制御できる装置を提
供することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】このため、磁束のピン止
め力の強い超電導材料から成る回転体と、回転方向に少
なくとも2個以上の磁極を有する磁石を構成の一部とす
る回転体とを非接触で対向させ、前記超電導材料の回転
体の温度をモニタする温度センサと、その温度を変化さ
せるための温度制御装置によりトルク伝達装置を構成し
ている。
【0005】
【作用】QMG(クエンチ・メルト・グロース)法やM
PMG(メルト・パウダー・メルト・グロース)法で製
造されたYBa2Cu3Ox超電導材料などのように磁束
のピン止め力が強い超電導体に、磁石を用いて磁束を貫
通させると一度超電導体に貫通した磁束は、超電導体内
のピン止め点にあるエネルギーを持ってピン止めされ
る。このため、一旦ピン止めされた磁束を引き抜いた
り、磁束の分布状態を変えようとすると、ピン止めエネ
ルギーに相当する抵抗力を生じる。したがって、本発明
のように2個以上の磁極を有する磁石を構成の一部とす
る回転体と、磁束のピン止め力の強い超電導体から成る
回転体を対向させ、その一方の回転体を電動機などで回
転駆動させると、回転に伴って超電導体を貫通する磁束
の分布に変化を生じる。このように、超電導体を貫通
し、ピン止めされた磁束の分布が変化しようとすると、
これに抵抗する力を生じるため、駆動側の回転体と他方
側の回転体とが磁束によって非接触で結合された形とな
りトルクを伝達させることができる。
【0006】磁束のピン止め作用の大きさを示すピンニ
ングポテンシャルUは次式のように温度と深い関係があ
る。
【数式1】U=Uo(1−T/Tc)1.5/H ただし、Uoは定数、Tcはゼロ磁界における臨界温
度、Tは温度、Hは印加磁界を示す。上記の数式から解
るように、超電導体の温度Tが高くなるとピン止め作用
は弱く、温度が低いほどピン止め作用が強くなり、低い
温度で磁石が強固にピン止めされる。したがって、超電
導材料から成る回転体と、磁石を構成の一部とする回転
体とを組み合わせて、臨界温度以下に徐々に冷却してゆ
くことにより、磁束のピン止め力が徐々に強固になって
一方側の回転体からのトルクを滑らかに、他方側の回転
体に伝えることができる。また、温度をコントロールす
ることにより伝達するトルク量を制御することができ
る。
【0007】このように構成したトルク伝達装置では、
一度超電導体にピン止めされた磁束は、その分布に変化
を生じないよう抵抗力を発生するため、回転体相互の間
隔の変化による磁束分布の変化に対しても抵抗力を生
じ、回転体相互はあらかじめ設定された距離を維持する
ように作用し、従来の永久磁石相互を対向させている装
置のように、回転体間に吸引力が生じることがなく、回
転体を支持する軸受に対向方向の力が加わることがな
い。
【0008】
【実施例】図1は、本発明のトルク伝達制御装置を、真
空容器中に設けた基板ホルダ回転装置を外部から回転さ
せるようにしたイオンビームスパッタ装置に適用した実
施例を示している。10はイオンビームスパッタ装置の
真空容器、11は非磁性の隔壁、12は真空容器中に設
けた基板ホルダ、13は基板、14はターゲット、15
は基板ホルダを回転させるシヤフトで、軸受16で支さ
れている。17はターゲット14にアルゴンイオンを照
射するイオンガン、18は排気バルブである。1は超電
導材料回転体で、MPMG法で製造されたYBaCuO
から成り、シヤフト2に取り付け、電動機3に連結され
ている。4は前記シヤフト15に取り付けられ、隔壁1
1を介して超電導材料回転体1と軸方向に対向させた磁
石回転体で、Nd−Fe−B系の4極に着磁された円柱
状磁石で構成されている。5は超電導材料回転体1を囲
む断熱槽、6は断熱槽5の加熱冷却装置、7は温度セン
サ、8は温度制御装置、9はシールである。
【0009】基板ホルダ12に基板13を取り付けて真
空容器10内を排気した後、電動機3により超電導材料
回転体1を回転させ、ヘリウムガスを充填した断熱槽5
内の温度を超電導体の臨界温度以下まで徐々に下げた。
断熱槽5内の温度が下がるにつれて、真空容器10内の
磁石回転体4が徐々に回転を始め、シヤフト15で連結
された基板ホルダ12が滑らかに回転を始めた。この装
置によって、温度センサ7で断熱槽5内の温度を測定し
て超電導材料回転体1の温度を監視しながら、その温度
を臨界温度付近で変化させた結果、臨界温度(90K)
よりも10K程度低くなった時点で、本実施例の超電導
材料回転体1と磁石回転体4間でトルクが伝達され始
め、臨界温度よりも40K以上低い温度領域では、電動
機3のトルクをほぼ損失がない状態で真空容器内の回転
装置に伝達することができ、超電導体材料回転体1の臨
界温度よりも10Kから40K低い温度範囲では、超電
導体材料回転体1の温度に応じて、電動機から真空容器
内の回転装置に伝わるトルク量を制御することができ
た。また、断熱槽5内の超電導材料回転体1の温度を上
げ、磁束によるカップリング効果を徐々に減じることに
より、基板ホルダ12の回転を滑らかに停止させること
ができる。
【0010】図3は、本発明の別の実施例を、電気自動
車の車輪駆動用に用いた場合の例を示すもので、先の実
施例と同一の符号は同じ部分を示しており、車輪21を
取り付け、断熱槽5内で軸受22により支持されたシヤ
フト23の先端に、円筒状の超電導材料回転体1を取り
付け、電動機3に連結したシヤフト2の断熱槽内の端部
に、Nd−Fe−B系永久磁石をシヤフト2に両側が異
極性になるように取り付けた磁石回転体4を、前記超電
導材料回転体1の内周面に対向させている。電動機3の
電源をオンにし、磁石回転体4を回転させながら温度セ
ンサ7で断熱槽5内の温度を測定しながら、温度制御装
置8で超電導材料回転体1の温度を制御した結果、先の
実施例と同様に滑らかに損失がない状態で車輪21にト
ルクを伝達および制御することができた。また、車輪2
1に過大な負荷が加わった場合、超電導材料回転体1と
磁石回転体4とが空隙を介して対向しているため、機械
的なフューズとして作用し、電動機3に過大な負荷が伝
わることを防止できる。また、クラッチとして作用する
ので、トルクと回転数を可変制御できる電動機を用いる
ことにより、車輪の駆動力と回転数を広い範囲で制御す
ることができ、始動と停止時のショックが少なく、速度
制御範囲が大きい電気自動車を作ることができる。
【0011】なお、上記の実施例では、いずれも磁石と
して永久磁石を用いているが、電磁石を用いても良く、
超電導材料は、超電導状態において磁束のピン止め力の
強い材料であれば、Bi系、Tl系などの銅酸化物系超
電導材料や、液体ヘリウム温度で超電導となる Nb3
nのような金属系超電導材料でも同様の効果が得られる
ことは明らかである。
【0012】
【発明の効果】このように、本発明は非接触で駆動系か
らのトルク伝達量を可変できる装置を提供することがで
き、超電導体の温度制御を行うことによってトルク伝達
を滑らかに行い、伝達トルク量を調整することができ、
また、回転体相互の対向空隙方向の変動も阻止されるの
で、駆動側および負荷側の軸受や取付部品へ対向方向の
力が加わらず、損傷をなくし得る効果があり、非接触で
あるため負荷側の過負荷が駆動側に伝達されることがな
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明をイオンビームスパッタ装置に適用した
ときの実施例を示す側断面図である。
【図2】図1のA−A線に沿う拡大正面図である。
【図3】本発明を車輪の駆動用に適用したときの実施例
を示す側断面図である。
【図4】図3のB−B線に沿う拡大正断面図である。
【符号の説明】
1 超電導材料回転体 2 シヤフト 3 電動機 4 磁石回転体 5 断熱槽 6 加熱冷却装置 7 温度センサ 8 温度制御装置 10 真空容器 11 非磁性の隔壁 12 基板ホルダ 13 基板 14 ターゲット 15 シヤフト 17 イオンガン 18 排気バルブ 21 車輪 23 シヤフト

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁束のピン止め力の強い超電導材料から
    成る回転体と、回転方向に少なくとも2個以上の磁極を
    有する磁石回転体とを非接触状態で対向させ、前記超電
    導材料から成る回転体の温度を検出する温度センサと、
    この回転体の温度を調整する温度制御装置をそなえたこ
    とを特徴とするトルク伝達装置。
  2. 【請求項2】 前記超電導材料から成る回転体を収納す
    る断熱槽を設け、断熱槽内の温度を検出する温度センサ
    と、断熱槽内の温度を調整する温度制御装置をそなえた
    請求項1記載のトルク伝達装置。
JP4262808A 1992-09-03 1992-09-03 トルク伝達装置 Pending JPH0681857A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4262808A JPH0681857A (ja) 1992-09-03 1992-09-03 トルク伝達装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4262808A JPH0681857A (ja) 1992-09-03 1992-09-03 トルク伝達装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0681857A true JPH0681857A (ja) 1994-03-22

Family

ID=17380899

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Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4262808A Pending JPH0681857A (ja) 1992-09-03 1992-09-03 トルク伝達装置

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Country Link
JP (1) JPH0681857A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008183986A (ja) * 2007-01-29 2008-08-14 Tokyo Univ Of Marine Science & Technology 船舶用推進装置
JP2010216503A (ja) * 2009-03-13 2010-09-30 Railway Technical Res Inst 脱調防止機能を備えた磁気カップリングクラッチ装置

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JP2008183986A (ja) * 2007-01-29 2008-08-14 Tokyo Univ Of Marine Science & Technology 船舶用推進装置
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