JP3616856B2 - 軸受装置 - Google Patents

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  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Magnetic Bearings And Hydrostatic Bearings (AREA)

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は、たとえば高速回転を必要とする流体機械や工作機械、余剰電力をフライホイールの回転運動エネルギに変換して貯蔵する電力貯蔵装置、またはジャイロスコープなどに適用される軸受装置に関し、とくに垂直軸を中心に回転する回転体を、固定部に対して非接触状態で支持する軸受装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種軸受装置として、回転体に同心状にかつ固定状に設けられた永久磁石と、永久磁石の端面に対して回転体の回転軸心方向に間隔をおいて対向するように固定部に配置された第2種超電導体とよりなり、永久磁石が、回転軸心のまわりの磁束分布が回転によって変化しないように配置され、第2種超電導体が、永久磁石の磁束が所定量侵入する離隔位置に配置されている超電導軸受装置が考えられている。
【0003】
この超電導軸受装置では、永久磁石から発生する磁束を、臨界温度以上の温度で超電導体の内部に侵入させた後、超電導体を臨界温度以下の温度に冷却(以下、磁場冷却という)して拘束し、その結果、いわゆるピン止め力により、固定部に対して回転体をアキシアル方向およびラジアル方向に非接触状態で支持するようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記の超電導軸受装置では、超電導体に拘束された磁束のピン止め力によって回転体をアキシアル方向およびラジアル方向に支持できるが、とくにアキシアル方向(重力方向)の支持力(負荷容量)には限界があり、重量の大きい回転体を支持することはできないという問題がある。たとえば、電力貯蔵装置においては、電力貯蔵効率を向上させるためにフライホイールを大型化する必要があるが、この場合に回転体の重量が大きくなり、このような回転体を支持することができないという問題がある。
【0005】
この発明の目的は、上記問題を解決し、アキシアル方向の負荷容量を向上させることができる軸受装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明による軸受装置は、
垂直軸を中心に回転する回転体を、固定部に対して非接触状態で支持する軸受装置であって、
固定部が上向き面を有するとともに、回転体が固定部の上向き面に対向する下向き面を有しており、これら両面間に、超電導軸受部と磁力利用軸受部とが、ラジアル方向に離隔して設けられ、超電導軸受部が、固定部および回転体のうちのいずれか一方に回転体と同心状に配置された永久磁石と、同他方に永久磁石と対向するように配置された反磁性を示す超電導体とよりなり、磁力利用軸受部が、磁力により回転体を固定部に対してラジアル方向に非接触状態で支持するようになされているものである。
【0007】
上記軸受装置において、磁力利用軸受部が、回転体に同心状に配置された回転永久磁石と、回転永久磁石の端面に対して回転体の回転軸心方向に間隔をおいて対向するように固定部に配置された固定永久磁石とよりなり、かつ両永久磁石間に磁気吸引力が作用するようになされていることがある。
【0008】
また、上記軸受装置において、磁力利用軸受部が、固定部および回転体のうちのいずれか一方に回転体と同心状に配置された環状永久磁石と、同他方に永久磁石の端面に対して回転体の回転軸心方向に間隔をおいて対向するように配置された第2種超電導体とよりなり、永久磁石が、回転軸心のまわりの磁束分布が回転によって変化しないように配置され、第2種超電導体が、永久磁石の磁束が所定量侵入する離隔位置に配置されていることがある。
【0009】
【作用】
固定部が上向き面を有するとともに、回転体が固定部の上向き面に対向する下向き面を有しており、これら両面間に超電導軸受部が設けられ、超電導軸受部が、固定部および回転体のうちのいずれか一方に回転体と同心状に配置された永久磁石と、同他方に永久磁石と対向するように配置された反磁性を示す超電導体とよりなると、永久磁石と超電導体との間に生じる磁気反発力によって永久磁石および超電導体のうちの回転体に配置されたものが同他方に対して浮上させられ、その結果回転体がアキシアル方向に非接触状態で支持される。超電導体が第2種超電導体の場合には、超電導体を永久磁石の磁界を受けない離隔位置に配置した後臨界温度以下の温度に冷却(以下、ゼロ磁場冷却という)して両者を接近させることにより永久磁石と超電導体との間に生じる磁気反発力、および超電導体が第1種超電導体の場合には、マイスナー効果により永久磁石と超電導体との間に生じる磁気反発力は、それぞれ従来の超電導軸受装置における磁場冷却時のピン止め力により回転体をアキシアル方向に支持する力に比べて大きくなる。したがって、アキシアル方向の負荷容量が向上する。
【0010】
また、固定部の上記上向き面と回転体の上記下向き面との間に、超電導軸受部とラジアル方向に離隔して磁力利用軸受部が設けられ、磁力利用軸受部が、磁力により回転体を固定部に対してラジアル方向に非接触状態で支持するようになされていると、磁力利用軸受部により回転体がラジアル方向に非接触状態で支持される。
【0011】
磁力利用軸受部が、回転体に同心状に配置された回転永久磁石と、回転永久磁石の端面に対して回転体の回転軸心方向に間隔をおいて対向するように固定部に配置された固定永久磁石とよりなり、かつ両永久磁石間に磁気吸引力が作用するようになされていると、磁力利用軸受部の回転永久磁石と固定永久磁石とが互いに吸引し、この磁気吸引力により回転体を固定部に対してラジアル方向に非接触状態で支持される。
【0012】
また、磁力利用軸受部が、固定部および回転体のうちのいずれか一方に回転体と同心状に配置された環状永久磁石と、同他方に永久磁石の端面に対して回転体の回転軸心方向に間隔をおいて対向するように配置された第2種超電導体とよりなり、永久磁石が、回転軸心のまわりの磁束分布が回転によって変化しないように配置され、第2種超電導体が、永久磁石の磁束が所定量侵入する離隔位置に配置されて磁場冷却されていると、永久磁石から発生する磁束が超電導体の内部に侵入して拘束され、その結果侵入磁束のピン止め力により、固定部に対して回転体がラジアル方向に非接触状態で支持される。また、上記ピン止め力によっても、回転体の重量の一部が支持されるので、アキシアル方向の負荷容量は向上する。さらに、磁力利用軸受部が、回転永久磁石と固定永久磁石との磁気吸引力を利用するものである場合には、上記磁気吸引力の分だけ超電導軸受部における回転体の重量を支持する力が減少させられるが、磁力利用軸受部が、磁場冷却方法による第2種超電導体への侵入磁束のピン止め力を利用するものである場合には、超電導軸受部における回転体の重量を支持する力の減少が防止される。
【0013】
【実施例】
以下、この発明の実施例を、図面を参照して説明する。
【0014】
図1は、この発明の第1の実施例の軸受装置の主要部を概略的に示す。なお、第1実施例は、この発明による軸受装置を電力貯蔵装置に適用したものである。
【0015】
図1において、軸受装置は、垂直軸を中心に回転する回転体(1) を固定ハウジング(固定部)(2) 内において非接触状態に支持するものであり、超電導軸受部(3) および2つの永久磁石軸受部(磁力利用軸受部)(4)(5)を備えている。
【0016】
回転体(1) は、垂直な回転軸(6) 、およびこれの下端に同心状に一体に形成されたフライホイール(7) を備えている。回転体(1) は、全体が銅合金、非磁性ステンレス鋼などの非磁性体で形成されている。なお、回転体(1) は、図示しない高周波電動機などによって高速回転させられるようになっている。
【0017】
固定ハウジング(2) は、回転体(1) のフライホイール(7) の下面(下向き面)(7a)に所定間隔をおいて対向する上向き面(2a)を有している。そして、固定ハウジング(2) の上向き面(2a)とフライホイール(7) の下面(7a)との間に超電導軸受部(3) および2つの永久磁石軸受部(4)(5)が設けられている。
【0018】
超電導軸受部(3) は、フライホイール(7) の下面(7a)に設けられた水平環状の永久磁石部(8) と、永久磁石部(8) に対して回転軸心方向に対向するように配置され、かつ固定ハウジング(2) の上向き面(2a)上に固定状に設けられた環状超電導体部(9) とよりなる。フライホイール(7) の下面(7a)に複数の環状凹溝(10)が回転軸心(A) と同心状に形成され、各凹溝(10)内に環状の永久磁石(11)が嵌められて固定されている。各永久磁石(11)は上下両端部が逆の極性の磁気を帯び、隣り合う永久磁石(11)の上下方向の同一端部が逆の極性の磁気を帯びている。たとえば、内側から1、3番目の永久磁石(11)の上端部はS極、下端部はN極の磁気を帯びており、2番目の永久磁石(11)の上端部はN極、下端部はS極の磁気を帯びている。
【0019】
超電導体部(9) は、固定ハウジング(2) の上向き面(2a)上に図示しない断熱材を介して固定された環状の冷却ケース(12)を備えている。冷却ケース(12)は、たとえば銅合金、非磁性ステンレス鋼などの非磁性体からなる。冷却ケース(12)内の空間に環状超電導体(13)が固定状に配置されている。図示は省略したが、冷却ケース(12)内の空間は冷却流体供給管および同排出管を介して冷却装置に接続されており、この冷却装置により、たとえば液体窒素などの冷却流体が供給管、冷却ケース(12)内の空間および排出管を介して循環させられ、これによって超電導体(13)が冷却されるようになっている。超電導体(13)は永久磁石(11)に対して反磁性を示す第2種超電導体が用いられている。この場合、超電導体(13)に、永久磁石(11)に対して反磁性を示させるためには、永久磁石(11)の磁束が侵入しない位置まで回転体(1) を持ち上げておき、この状態で超電導体を冷却(ゼロ磁場冷却)して超電導状態にした後に回転体(1) を下降させるようにする。この超電導体(13)としては、たとえばイットリウム系高温超電導体、たとえばYBaCu7−X からなるバルクの内部に常電導体(YBaCu)を均一に混在させたものが用いられる。
【0020】
第1の永久磁石軸受部(4) は、超電導体軸受部(3) よりもラジアル方向外側に設けられており、超電導体軸受部(3) の永久磁石部(8) よりもラジアル方向の外側において、フライホイール(7) の下面(7a)に設けられた水平環状の回転永久磁石部(14)と、回転永久磁石部(14)に対して回転軸心方向に対向するように配置され、かつ固定ハウジング(2) の上向き面(2a)上に固定状に設けられた水平環状の固定永久磁石部(15)とよりなる。フライホイール(7) の下面(7a)に複数の環状凹溝(16)が回転軸心(A) と同心状に形成され、各凹溝(16)内に環状の回転永久磁石(17)が嵌められて固定されている。各回転永久磁石(17)は上下両端部が逆の極性の磁気を帯び、隣り合う回転永久磁石(17)の上下方向の同一端部が逆の極性の磁気を帯びている。たとえば、内側の回転永久磁石(17)の上端部はN極、下端部はS極の磁気を帯びており、外側の回転永久磁石(17)の上端部はS極、下端部はN極の磁気を帯びている。
【0021】
固定永久磁石部(15)は、固定ハウジング(2) の上向き面(2a)上に固定された環状体(18)を備えている。なお、図1においては、環状体(18)は冷却ケース(12)と接しているが、この場合両者間に断熱材を介在させておくのがよい。また、これに代えて、環状体(18)と冷却ケース(12)とをラジアル方向に離隔させておいてもよい。環状体(18)は、たとえば銅合金、非磁性ステンレス鋼などの非磁性体からなる。環状体(18)の上面に複数の環状凹溝(19)が回転軸心(A) と同心状に形成され、各凹溝(19)内に環状の固定永久磁石(20)が嵌められて固定されている。固定永久磁石(20)の数は回転永久磁石(17)の数と同じであり、固定永久磁石(20)は回転永久磁石(17)に対向するように配置されている。また、固定永久磁石(20)は上下両端部が逆の極性の磁気を帯び、隣り合う固定永久磁石(20)の上下方向の同一端部が逆の極性の磁気を帯びている。回転永久磁石(17)と固定永久磁石(20)の互いに対向する端部は逆の極性の磁気を帯びている。たとえば、内側の固定永久磁石(20)の上端部はN極、下端部はS極の磁気を帯びており、外側の固定永久磁石(20)の上端部はS極、下端部はN極の磁気を帯びている。
【0022】
第2の永久磁石軸受部(5) は、フライホイール(7) の下面(7a)の中央部に設けられた水平状の回転永久磁石部(21)と、回転永久磁石部(21)に対して回転軸心方向に対向するように配置され、かつ固定ハウジング(2) の上向き面(2a)上に固定状に設けられた水平状の固定永久磁石部(22)とよりなる。フライホイール(7) の下面(7a)に凹所(23)が回転軸心(A) と同心状に形成され、凹所(23)内に回転永久磁石(24)が嵌められて固定されている。回転永久磁石(24)は上下両端部が逆の極性の磁気を帯びている。たとえば、回転永久磁石(24)の上端部はN極、下端部はS極の磁気を帯びている。
【0023】
固定永久磁石部(22)は、固定ハウジング(2) の上向き面(2a)上に固定された保持体(25)を備えている。保持体(25)は、たとえば銅合金、非磁性ステンレス鋼などの非磁性体からなる。保持体(25)の上面に凹所(26)が回転軸心(A) と同心状に形成され、凹所(26)内に固定永久磁石(27)が嵌められて固定されている。固定永久磁石(27)は回転永久磁石(24)に対向するように配置されている。また、固定永久磁石(27)は上下両端部が逆の極性の磁気を帯びている。回転永久磁石(24)と固定永久磁石(27)の互いに対向する端部は逆の極性の磁気を帯びている。たとえば、固定永久磁石(27)の上端部はN極、下端部はS極の磁気を帯びている。
【0024】
回転体(1) の運転を開始するさいには、まず適当な装置により回転体(1) を持ち上げる。このとき、超電導体(13)が永久磁石(11)の磁界を受けない離隔位置に来るようにしておく。そして、冷却装置により超電導軸受部(3) の冷却ケース(12)内に冷却流体を循環させ、超電導体(13)を臨界温度以下の温度に冷却して超電導状態にし、この状態で保持する。ついで、回転体(1) を下降させていくと、永久磁石(10)と超電導体(13)との間に生じる磁気反発力によって、永久磁石(10)が超電導体(13)に対して浮上させられ、その結果回転体(1) がアキシアル方向に非接触状態で支持される。このとき、第1および第2の永久磁石軸受部(4)(5)の回転永久磁石(17)(24)と固定永久磁石(20)(27)とが互いに吸引し、この磁気吸引力により回転体(1) が固定ハウジング(2) に対してラジアル方向に非接触状態で支持される。こうして、回転体(1) が、固定ハウジング(2) に対して、アキシアル方向およびラジアル方向に非接触状態に支持されたならば、電動機を起動し、回転体(1) を回転させる。回転体(1) は、回転中も超電導体(13)の磁気反発力によってアキシアル方向に非接触状態で支持されるとともに、回転永久磁石(17)(24)と固定永久磁石(20)(27)との磁気吸引力によりラジアル方向に非接触状態で支持され、安定した回転を継続する。
【0025】
上記第1実施例において、第1の永久磁石軸受部(4) は必ずしも必要としない。回転体(1) のラジアル方向の支持は、第2の永久磁石軸受部(5) だけで行うことができるからである。この場合、回転体(1) 側の永久磁石(24)の径を大きくする必要がなく、回転による永久磁石の遠心破壊を防止することができる。
【0026】
図2は、この発明の第2の実施例の軸受装置の主要部を概略的に示す。
【0027】
第2実施例の場合、超電導体軸受部(3) のラジアル方向の外側において、固定ハウジング(2) の上向き面(2a)とフライホイール(7) の下面(7a)との間に第2の超電導軸受部(30)が設けられている。第2の超電導軸受部(30)は、フライホイール(7) の下面(7a)に設けられた水平環状の永久磁石部(31)と、永久磁石部(31)に対して回転軸心方向に対向するように配置され、かつ固定ハウジング(2) の上向き面(2a)上に固定状に設けられた環状超電導体部(32)とよりなる。フライホイール(7) の下面(7a)に複数の環状凹溝(33)が回転軸心(A) と同心状に形成され、各凹溝(33)内に環状の永久磁石(34)が嵌められて固定されている。各永久磁石(34)は上下両端部が逆の極性の磁気を帯び、隣り合う永久磁石(34)の上下方向の同一端部が逆の極性の磁気を帯びている。たとえば、内側の永久磁石(33)の上端部はN極、下端部はS極の磁気を帯びており、外側の永久磁石(33)の上端部はS極、下端部はN極の磁気を帯びている。また、永久磁石(33)は環状をなし、回転軸心(A) に対して同心状に配置されているので、永久磁石(33)の磁束分布が回転軸心(A) に対して対称になり、かつ回転軸心(A) の周囲の磁束分布が回転によって変化しないようになっている。
【0028】
超電導体部(32)は、固定ハウジング(2) の上向き面(2a)上に図示しない断熱材を介して固定された環状の冷却ケース(35)を備えている。この冷却ケース(35)は、冷却ケース(12)とラジアル方向に離隔している。冷却ケース(35)は、たとえば銅合金、非磁性ステンレス鋼などの非磁性体からなる。冷却ケース(35)内の空間に環状超電導体(36)が固定状に配置されている。図示は省略したが、冷却ケース(35)内の空間は冷却流体供給管および同排出管を介して冷却装置に接続されており、この冷却装置により、たとえば液体窒素などの冷却流体が供給管、冷却ケース(35)内の空間および排出管を介して循環させられ、これによって超電導体(36)が冷却されるようになっている。超電導体(36)は第2種超電導体であり、イットリウム系高温超電導体、たとえばYBaCu7−X からなるバルクの内部に常電導体(YBaCu)を均一に混在させたものからなり、第2種超電導状態が出現する温度環境下において、永久磁石(33)から発せられる磁束を内部に拘束する性質を持つものである。そして、超電導体(36)は、永久磁石(33)の磁束が所定量侵入する位置であってかつ回転体(1) の回転によって侵入磁束の分布が変化しない位置に、永久磁石(33)と対向するように配置されている。
【0029】
他は第1実施例の場合と同様であり、同一部分に同一符号を付している。
【0030】
回転体(1) の運転を開始するさいには、まず適当な装置により回転体(1) を持ち上げるとともに、回転体(1) のラジアル方向の初期位置決めを行う。そして、冷却装置により超電導軸受部(3) の冷却ケース(12)内に冷却流体を循環させ、超電導体(13)をゼロ磁場冷却して反磁性状態にし、この状態で保持する。ついで、回転体(1) を下降させていくと、永久磁石(10)と超電導体(13)との間に生じる磁気反発力によって、永久磁石(10)が超電導体(13)に対して浮上させられ、その結果回転体(1) がアキシアル方向に非接触状態で支持される。このとき、第2の超電導軸受部(30)の永久磁石(33)の磁束が第2種超電導体(36)内に所定量侵入する。ついで、冷却装置により第2の超電導軸受装置(30)の冷却ケース(35)内に冷却流体を循環させ、超電導体(36)を磁場冷却して超電導状態に保持する。すると、予め超電導体(36)に侵入していた永久磁石(33)から発せられる磁束が超電導体(36)の内部でそのまま拘束されることになる(ピンニング現象)。ここで、超電導体(36)はその内部に常電導体粒子が均一に混在されているため、超電導体(36)内部への侵入磁束の分布が保持され、そのため超電導体(36)に対して永久磁石(33)および回転体(1) が拘束される。したがって、回転体(1) は、きわめて安定した状態でラジアル方向に支持されることになる。このとき、超電導体(36)に侵入した磁束は、磁束分布が回転軸心(A) に対して均一で不変である限り、回転を妨げる抵抗とはならない。こうして、回転体(1) が、固定ハウジング(2) に対して、アキシアル方向およびラジアル方向に非接触状態に支持されたならば、電動機を起動し、回転体(1) を回転させる。回転体(1) は、回転中も第1の超電導軸受部(3) の超電導体(13)の磁気反発力によってアキシアル方向に非接触状態で支持されるとともに、第2の超電導軸受部(30)の超電導体(36)に侵入した磁束のピン止め力によりラジアル方向に非接触状態で支持され、安定した回転を継続する。
【0031】
第2実施例の場合、第2の超電導軸受部(30)の上記ピン止め力によっても、回転体(1) の重量の一部が支持されるので、アキシアル方向の負荷容量は向上する。さらに、第1実施例の場合のように、回転体(1) のラジアル方向の支持が永久磁石軸受部(4)(5)の磁気吸引力を利用して行われていないので、超電導軸受部(3) における回転体(1) の重量を支持する力が上記磁気吸引力の分だけ減少させられることはない。
【0032】
第1および第2実施例において、回転体(1) は、回転軸(6) およびフライホイール(7) が非磁性体により一体に形成されているが、これに限るものではなく、回転軸(6) にフライホイール(7) が固定されていてもよい。この場合、少なくともフライホイール(7) が非磁性体からなる1つの部材で形成される。また、フライホイール(7) の全体を非磁性体からなる1つの部材で形成する代わりに、複数の部材を結合することによって形成されていてもよいが、この場合少なくとも凹溝(10)(16)(33)が形成される部分は、所望の磁気回路を得るためには非磁性体でつくられることが望ましい。
【0033】
また、第1および第2実施例において、超電導軸受部(3) の超電導体(13)は第2種超電導体であるが、これに代えて、完全反磁性を示す第1種超電導体を用いてもよい。この場合、超電導軸受部の超電導体のマイスナー効果による磁気反発力によって永久磁石が超電導体に対して浮上させられ、その結果回転体がアキシアル方向に非接触状態で支持される。
【0034】
【発明の効果】
この発明の軸受装置によれば、上述のように、超電導軸受部により永久磁石が超電導体に対して浮上させられ、その結果回転体がアキシアル方向に非接触状態で支持される。したがって、アキシアル方向の負荷容量が向上し、従来の超電導軸受装置では支持できないような重量の大きい回転体をアキシアル方向に支持することができる。また、磁力利用軸受部を備えていると、磁力利用軸受部により回転体がラジアル方向に非接触状態で支持される。
【0035】
磁力利用軸受部が、回転体に同心状に配置された回転永久磁石と、回転永久磁石の端面に対して回転体の回転軸心方向に間隔をおいて対向するように固定部に配置された固定永久磁石とよりなり、両永久磁石の回転軸心方向両端部にそれぞれ磁極が形成されており、両永久磁石の互いに対向する端部が逆の極性の磁気を帯びていると、磁力利用軸受部の回転永久磁石と固定永久磁石とが互いに吸引し、この磁気吸引力により回転体を固定部に対してラジアル方向に非接触状態で支持される。
【0036】
また、磁力利用軸受部が、回転体および固定部における回転体の下方に位置する部分のうちのいずれか一方に回転体と同心状に配置された環状永久磁石と、永久磁石の端面に対して回転体の回転軸心方向に間隔をおいて対向するように回転体および固定部における回転体の下方に位置する部分のうちの他方に配置された第2種超電導体とよりなり、永久磁石が、磁束分布が回転軸心に対して対称になるとともに、回転軸心のまわりの磁束分布が回転によって変化しないように配置され、第2種超電導体が、永久磁石の磁束が所定量侵入する離隔位置であってかつ回転体の回転により侵入磁束の分布が変化しない位置に配置されていると、永久磁石から発生する磁束を超電導体の内部に侵入させて拘束し、その結果侵入磁束のピン止め力により、固定部に対して回転体をラジアル方向に非接触状態で支持する。また、上記ピン止め力によっても、回転体の重量の一部が支持されるので、アキシアル方向の負荷容量は向上する。さらに、磁力利用軸受部が、回転永久磁石と固定永久磁石との磁気吸引力を利用したものである場合のように、超電導軸受部における回転体の重量を支持する力が減少させられることはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例を示す軸受装置の主要部の縦断面図である。
【図2】この発明の第2実施例を示す軸受装置の主要部の縦断面図である。
【符号の説明】
(1) 回転体
(2) 固定ハウジング(固定部)
(2a) 上向き面
(3) 超電導軸受部
(4) 第1の永久磁石軸受部(磁力利用軸受部)
(5) 第2の永久磁石軸受部(磁力利用軸受部)
(6) 回転軸
(7) フライホイール
(7a) 下面(下向き面)
(11) 永久磁石
(13) 超電導体
(30) 第2の超電導軸受部(磁力利用軸受部)

Claims (3)

  1. 垂直軸を中心に回転する回転体を、固定部に対して非接触状態で支持する軸受装置であって、
    固定部が上向き面を有するとともに、回転体が固定部の上向き面に対向する下向き面を有しており、これら両面間に、超電導軸受部と磁力利用軸受部とが、ラジアル方向に離隔して設けられ、超電導軸受部が、固定部および回転体のうちのいずれか一方に回転体と同心状に配置された永久磁石と、同他方に永久磁石と対向するように配置された反磁性を示す超電導体とよりなり、磁力利用軸受部が、磁力により回転体を固定部に対してラジアル方向に非接触状態で支持するようになされている軸受装置。
  2. 磁力利用軸受部が、回転体に同心状に配置された回転永久磁石と、回転永久磁石の端面に対して回転体の回転軸心方向に間隔をおいて対向するように固定部に配置された固定永久磁石とよりなり、かつ両永久磁石間に磁気吸引力が作用するようになされている請求項1記載の軸受装置。
  3. 磁力利用軸受部が、固定部および回転体のうちのいずれか一方に回転体と同心状に配置された環状永久磁石と、同他方に永久磁石の端面に対して回転体の回転軸心方向に間隔をおいて対向するように配置された第2種超電導体とよりなり、永久磁石が、回転軸心のまわりの磁束分布が回転によって変化しないように配置され、第2種超電導体が、永久磁石の磁束が所定量侵入する離隔位置に配置されている請求項1記載の軸受装置。
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