JPH068171B2 - アルミナゾル組成物 - Google Patents
アルミナゾル組成物Info
- Publication number
- JPH068171B2 JPH068171B2 JP60093372A JP9337285A JPH068171B2 JP H068171 B2 JPH068171 B2 JP H068171B2 JP 60093372 A JP60093372 A JP 60093372A JP 9337285 A JP9337285 A JP 9337285A JP H068171 B2 JPH068171 B2 JP H068171B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- viscosity
- alumina sol
- acid
- amino acid
- aliphatic amino
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- Compounds Of Alkaline-Earth Elements, Aluminum Or Rare-Earth Metals (AREA)
- Colloid Chemistry (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 本発明は、所望の粘度に調製が容易で、かつその安定性
に優れるアルミナゾル組成物関するものであり、更に詳
細にはアルミナゾルに特定の物質を添加することにより
容易に所望の粘度に調製が可能であり、かつその経時安
定性に秀でたアルミナゾル組成物に関するものである。
に優れるアルミナゾル組成物関するものであり、更に詳
細にはアルミナゾルに特定の物質を添加することにより
容易に所望の粘度に調製が可能であり、かつその経時安
定性に秀でたアルミナゾル組成物に関するものである。
アルミナゾルは、耐火物、触媒、繊維工業、塗料、電気
・電子工業、化粧品、その他多方面に有用な用途を有す
るが、その用途によっては数CPの低粘度のものから数
万CP以上の高粘度のものまで、しかも経時的に粘度が
不変のもの、又制御された範囲で増粘化するもの等その
用途によって種々要望される。唯いずれにせよ貯蔵上、
および利用上、急激に粘度が変化してしまうものは嫌わ
れている。
・電子工業、化粧品、その他多方面に有用な用途を有す
るが、その用途によっては数CPの低粘度のものから数
万CP以上の高粘度のものまで、しかも経時的に粘度が
不変のもの、又制御された範囲で増粘化するもの等その
用途によって種々要望される。唯いずれにせよ貯蔵上、
および利用上、急激に粘度が変化してしまうものは嫌わ
れている。
一方、アルミナゾルの粘度、および経時安定性はその製
造方法により大いに異なるため、任意に用途に応じた性
状のアルミナゾルを取得することが難しく、多くの用途
を期待されながら必ずしも大々的に使用されていないの
が現状である。
造方法により大いに異なるため、任意に用途に応じた性
状のアルミナゾルを取得することが難しく、多くの用途
を期待されながら必ずしも大々的に使用されていないの
が現状である。
例えばAl2O3濃度約10%の市販のアルミナゾルを
入手し、その粘度と経時変化を調査してみるに、初期粘
度が50〜3000CPと種々であり、保存中の経時変
化もまちまちで経時増粘化してしまう。一方、本発明者
らもアルミナゾルの製造方法として特開昭54−116
398号公報、特開昭55−23034号公報、特開昭
55−27824号公報、特公昭57−60289号公
報等に開示した方法を発明し、初期粘度の調製には成功
しているが、それらの製造方法において得られる製品ゾ
ルも例えばAl2O3濃度10%の製品で初期粘度が凡
そ20CPを上廻るようになると経時的に増粘化する傾
向は避け得なかった。
入手し、その粘度と経時変化を調査してみるに、初期粘
度が50〜3000CPと種々であり、保存中の経時変
化もまちまちで経時増粘化してしまう。一方、本発明者
らもアルミナゾルの製造方法として特開昭54−116
398号公報、特開昭55−23034号公報、特開昭
55−27824号公報、特公昭57−60289号公
報等に開示した方法を発明し、初期粘度の調製には成功
しているが、それらの製造方法において得られる製品ゾ
ルも例えばAl2O3濃度10%の製品で初期粘度が凡
そ20CPを上廻るようになると経時的に増粘化する傾
向は避け得なかった。
かかる状況下において本発明者らは、使途に適合する粘
度に幅広く調製が可能で、しかもその粘度が経時的に不
変のものから、例え増粘化が起こってもその程度は著し
く抑制された程度であるアルミナゾルを任意に取得すべ
く鋭意研究を行った結果、任意のアルミナゾルに水溶性
中性脂肪族アミノ酸或いはそれらの誘導体であるラクタ
ム類を添加することによりかかる目的が達成されること
を見い出し、本発明を完成するに至った。
度に幅広く調製が可能で、しかもその粘度が経時的に不
変のものから、例え増粘化が起こってもその程度は著し
く抑制された程度であるアルミナゾルを任意に取得すべ
く鋭意研究を行った結果、任意のアルミナゾルに水溶性
中性脂肪族アミノ酸或いはそれらの誘導体であるラクタ
ム類を添加することによりかかる目的が達成されること
を見い出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、水溶性中性脂肪族アミノ酸或いは
その誘導体であるラクタム類を添加してなる粘度調製、
安定性に優れるアルミナゾル組成物を提供するにある。
その誘導体であるラクタム類を添加してなる粘度調製、
安定性に優れるアルミナゾル組成物を提供するにある。
以下、本発明を更に詳細に説明する。
本発明の対象となるアルミナゾルとしては、その製造方
法は特に制約されず、塩酸、硝酸、酢酸等の一価の無機
酸、有機酸および塩化アルミニウム、酢酸アルミニウ
ム、Aln(OH)mCl3n-m等の前記酸の金属塩類を
分散媒体とするアルミナゾル等いかなる製法のものでも
よい。例えば金属アルミニウムと酢酸との反応、或いは
アルミニウム塩の中和により得られたアルミナゲルを硝
酸の存在下に加圧又は常圧で処理したもの等が使用され
る。
法は特に制約されず、塩酸、硝酸、酢酸等の一価の無機
酸、有機酸および塩化アルミニウム、酢酸アルミニウ
ム、Aln(OH)mCl3n-m等の前記酸の金属塩類を
分散媒体とするアルミナゾル等いかなる製法のものでも
よい。例えば金属アルミニウムと酢酸との反応、或いは
アルミニウム塩の中和により得られたアルミナゲルを硝
酸の存在下に加圧又は常圧で処理したもの等が使用され
る。
又水溶性中性脂肪族アミノ酸或いはその誘導体であるラ
クタム類としては、例えばアミノ酢酸、ザルコシン、ア
ミノプロピオン酸、アミノカプロン酸等のモノアミノモ
ノカルボン酸類、アミノオキシプロピオン酸、アミノオ
キシ酪酸等のモノアミノオキシモノカルボン酸類、或い
はこれらの誘導体であるカプロラクタム等のラクタム類
(以下これらを総称して「中性脂肪族アミノ酸」と称す
ることもある。)であり、好適には炭素数が2〜12の
モノアミノモノカルボン酸が使用される。
クタム類としては、例えばアミノ酢酸、ザルコシン、ア
ミノプロピオン酸、アミノカプロン酸等のモノアミノモ
ノカルボン酸類、アミノオキシプロピオン酸、アミノオ
キシ酪酸等のモノアミノオキシモノカルボン酸類、或い
はこれらの誘導体であるカプロラクタム等のラクタム類
(以下これらを総称して「中性脂肪族アミノ酸」と称す
ることもある。)であり、好適には炭素数が2〜12の
モノアミノモノカルボン酸が使用される。
これに対し、酸性或いは塩基性のアミノ酸を用いた場合
には逆に経時増粘化を促進し、本発明の目的とする性状
のアルミナゾル組成物を得ることはできない。
には逆に経時増粘化を促進し、本発明の目的とする性状
のアルミナゾル組成物を得ることはできない。
これらの中性脂肪族アミノ酸は単独又は混合物としてア
ルミナゾルに添加されるが、通常は撹拌下、加熱熟成さ
れる。かかる処理によりアルミナゾルの粘度は上昇す
る。加熱温度が50℃を下廻る条件では粘性付与効果は
低く、相当の長時間の熟成が必要となるため通常は約5
0〜150℃の温度条件、好ましくは70〜130℃の
温度条件下に目的の粘度が達成されるまで熟成される。
ルミナゾルに添加されるが、通常は撹拌下、加熱熟成さ
れる。かかる処理によりアルミナゾルの粘度は上昇す
る。加熱温度が50℃を下廻る条件では粘性付与効果は
低く、相当の長時間の熟成が必要となるため通常は約5
0〜150℃の温度条件、好ましくは70〜130℃の
温度条件下に目的の粘度が達成されるまで熟成される。
熟成時間は前述の如く熟成温度により異なり、更にはア
ミノ酸の種類とその添加量によっても大いに異なるため
特定し難いが、一般には温度がより高く、中性脂肪族ア
ミノ酸の添加量が増えるに従い短時間で目的とする粘度
に到達させることが可能である。例えば常温で8CPの
アルミナゾル(10%Al2O3)に0.5%のα−ア
ミノプロピオン酸を添加し、100℃の温度条件下5時
間の熟成を行い、その後冷却したものの粘度は僅かに1
2CPにしか上昇しないが、添加量、熟成温度および時
間がおのおの2%、120℃、4時間の場合その粘度は
約300CPとなり、或いは同じアルミナゾルにβ−ア
ミノプロピオン酸をそれぞれ0.5および1%添加し、
100℃の温度で3時間熟成した場合前者では約300
0CP、後者では約8万CPにも達した。但しアルミナ
濃度が十数%を越えるような高濃度アルミナゾルの場合
には20〜30℃という低温処理でも粘度の調製が可能
である。
ミノ酸の種類とその添加量によっても大いに異なるため
特定し難いが、一般には温度がより高く、中性脂肪族ア
ミノ酸の添加量が増えるに従い短時間で目的とする粘度
に到達させることが可能である。例えば常温で8CPの
アルミナゾル(10%Al2O3)に0.5%のα−ア
ミノプロピオン酸を添加し、100℃の温度条件下5時
間の熟成を行い、その後冷却したものの粘度は僅かに1
2CPにしか上昇しないが、添加量、熟成温度および時
間がおのおの2%、120℃、4時間の場合その粘度は
約300CPとなり、或いは同じアルミナゾルにβ−ア
ミノプロピオン酸をそれぞれ0.5および1%添加し、
100℃の温度で3時間熟成した場合前者では約300
0CP、後者では約8万CPにも達した。但しアルミナ
濃度が十数%を越えるような高濃度アルミナゾルの場合
には20〜30℃という低温処理でも粘度の調製が可能
である。
尚、アルミナゾルに中性脂肪族アミノ酸を添加する方法
として中性脂肪族アミノ酸の存在下にアルミナゾルを合
成する方法と、アルミナゾルの合成後中性脂肪族アミノ
酸を添加する方法があり、経済的見地からは前者の方法
が有利ではあるが、未反応物が存在する場合粘度上昇に
より濾過が困難となる場合があるため後者の方法、即ち
アルミナゾル合成後一旦不溶解残渣を濾過した後中性脂
肪族アミノ酸を添加するのが望ましい場合もある。しか
し、前述の如く経験上粘度の予測が可能であるため、目
的とする粘度により添加、混合方法を選択すればよい。
として中性脂肪族アミノ酸の存在下にアルミナゾルを合
成する方法と、アルミナゾルの合成後中性脂肪族アミノ
酸を添加する方法があり、経済的見地からは前者の方法
が有利ではあるが、未反応物が存在する場合粘度上昇に
より濾過が困難となる場合があるため後者の方法、即ち
アルミナゾル合成後一旦不溶解残渣を濾過した後中性脂
肪族アミノ酸を添加するのが望ましい場合もある。しか
し、前述の如く経験上粘度の予測が可能であるため、目
的とする粘度により添加、混合方法を選択すればよい。
以上の如くして目的の粘度にまで達したアルミナゾル組
成物は冷却される。冷却後のアルミナゾル組成物の粘度
経時安定性はアルミナゾルの性状に多少は影響される
が、原材料のゾルが経時的に粘度が不変であれば中性脂
肪族アミノ酸の添加熟成により如何なる粘度に調製して
も再び加熱しない限りその粘度は長期間殆ど不変で、安
定保持され、又原材料が増粘化の傾向を有するものの場
合には、ゾルの種類により異なるが、中性脂肪族アミノ
酸の添加熟成後においては粘度の経時変化は実質的にな
いか、または例え増粘化しても極限られた程度の範囲で
増粘化傾向が観察されるに過ぎない。
成物は冷却される。冷却後のアルミナゾル組成物の粘度
経時安定性はアルミナゾルの性状に多少は影響される
が、原材料のゾルが経時的に粘度が不変であれば中性脂
肪族アミノ酸の添加熟成により如何なる粘度に調製して
も再び加熱しない限りその粘度は長期間殆ど不変で、安
定保持され、又原材料が増粘化の傾向を有するものの場
合には、ゾルの種類により異なるが、中性脂肪族アミノ
酸の添加熟成後においては粘度の経時変化は実質的にな
いか、または例え増粘化しても極限られた程度の範囲で
増粘化傾向が観察されるに過ぎない。
更に本発明において特筆すべき点は、一般的な10%A
l2O3濃度はもとより、更に高濃度の例えば17%A
l2O3濃度以上の高濃度ゾルでさえ所望の粘度で経時
安定性の優れたアルミナゾルを任意に取得でき、使用上
の利益は絶大である。又本発明のアルミナゾル組成物と
中性脂肪族アミノ酸にて熟成処理されていない従前のア
ルミナゾルを混合しても何等特性に悪影響を及ぼさず、
それぞれ適宜混合することにより、所望のアルミナゾル
の性状範囲を容易に拡大することが可能であり、大きな
利点となる。
l2O3濃度はもとより、更に高濃度の例えば17%A
l2O3濃度以上の高濃度ゾルでさえ所望の粘度で経時
安定性の優れたアルミナゾルを任意に取得でき、使用上
の利益は絶大である。又本発明のアルミナゾル組成物と
中性脂肪族アミノ酸にて熟成処理されていない従前のア
ルミナゾルを混合しても何等特性に悪影響を及ぼさず、
それぞれ適宜混合することにより、所望のアルミナゾル
の性状範囲を容易に拡大することが可能であり、大きな
利点となる。
以上の如く、本発明は10数CPから従来は成しえなか
った数万CP以上の粘度を有し、且つ経時安定性に優れ
る所望のアルミナゾルを任意に、しかも容易に取得する
ことを可能としたもので、その工業的価値は頗る大なる
ものである。
った数万CP以上の粘度を有し、且つ経時安定性に優れ
る所望のアルミナゾルを任意に、しかも容易に取得する
ことを可能としたもので、その工業的価値は頗る大なる
ものである。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本
発明はかかる実施例により限定されるものではない。
発明はかかる実施例により限定されるものではない。
なお、明細書中の%は特に断らない限り重量%を表す。
実施例1 塩化アルミニウム水溶液と炭酸ソーダ水溶液との中和反
応により析出せしめた水酸化アルミニウムゲルを洗浄、
乾燥し、続いて硝酸の存在下に温度100℃にて7時間
撹拌処理し、Al2O3濃度10.5%、粘度8CP
(20℃)のアルミナゾルを得た。次いで得られたゾル
を各フラスコに分取し、第1表に示した中性脂肪族アミ
ノ酸を添加、第1表に示した条件で撹拌熟成した。
応により析出せしめた水酸化アルミニウムゲルを洗浄、
乾燥し、続いて硝酸の存在下に温度100℃にて7時間
撹拌処理し、Al2O3濃度10.5%、粘度8CP
(20℃)のアルミナゾルを得た。次いで得られたゾル
を各フラスコに分取し、第1表に示した中性脂肪族アミ
ノ酸を添加、第1表に示した条件で撹拌熟成した。
得られた調製アルミナゾル組成物の粘度は第1表に合わ
せて示すが、いずれも3ケ月以上経時増粘化を呈しなか
った。なお、本調製用に供した原材料のアルミナゾルの
粘度は8CPで、経時増粘化傾向は見られなかった。
せて示すが、いずれも3ケ月以上経時増粘化を呈しなか
った。なお、本調製用に供した原材料のアルミナゾルの
粘度は8CPで、経時増粘化傾向は見られなかった。
実施例2 実施例1で得た乾燥アルミナゲルと硝酸および塩基性塩
化アルミニウムをそれぞれ同じ割合で投入した各フラス
コにアミノ酢酸またはβ−アミノプロピオン酸を添加、
また比較のために無添加のものそれぞれを100℃の温
度にて3時間撹拌熟成処理し、アルミナゾルを得た。得
られたゾルの経時安定性は第2表に示す如く比較品に比
べ高粘度となるもののその経時増粘化は著しく少なく、
比較品は1ケ月でゲル化してしまった。
化アルミニウムをそれぞれ同じ割合で投入した各フラス
コにアミノ酢酸またはβ−アミノプロピオン酸を添加、
また比較のために無添加のものそれぞれを100℃の温
度にて3時間撹拌熟成処理し、アルミナゾルを得た。得
られたゾルの経時安定性は第2表に示す如く比較品に比
べ高粘度となるもののその経時増粘化は著しく少なく、
比較品は1ケ月でゲル化してしまった。
実施例3 実施例1で得た乾燥アルミナゲルと硝酸およびアミノ酢
酸5%を添加、又比較のため無添加品をそれぞれ100
℃の温度で5時間撹拌、熟成処理し、Al2O3濃度が
約15%のアルミナゾルを得た。その結果本発明品は比
較品に比べ100倍余りの粘度に達しながら、経時的に
は僅かに増粘化するのみで、比較品は凡そ1ケ月でゲル
化してしまった。得られた結果を第3表に示す。
酸5%を添加、又比較のため無添加品をそれぞれ100
℃の温度で5時間撹拌、熟成処理し、Al2O3濃度が
約15%のアルミナゾルを得た。その結果本発明品は比
較品に比べ100倍余りの粘度に達しながら、経時的に
は僅かに増粘化するのみで、比較品は凡そ1ケ月でゲル
化してしまった。得られた結果を第3表に示す。
実施例4 実施例1で用いた乾燥アルミナゲルと硝酸の混合スラリ
ーを加圧下、130℃の温度において3時間撹拌するこ
とによりAl2O3濃度17.5%、濃度3,500C
P(20℃)のアルミナゾルを得た。しかる後分取した
アルミナゾルにβ−アミノプロピオン酸0.3%を添加
し、100℃及び25℃の温度でそれぞれ5時間撹拌後
冷却し、おのおの約90,000CPと5,000CP
の粘度を有するアルミナゾル組成物に調製した。その結
果本発明品は3ケ月以上経時増粘化を呈しなかったが中
性脂肪族アミノ酸を添加しなかった比較品は徐々に増粘
化した。その結果を第4表に示す。
ーを加圧下、130℃の温度において3時間撹拌するこ
とによりAl2O3濃度17.5%、濃度3,500C
P(20℃)のアルミナゾルを得た。しかる後分取した
アルミナゾルにβ−アミノプロピオン酸0.3%を添加
し、100℃及び25℃の温度でそれぞれ5時間撹拌後
冷却し、おのおの約90,000CPと5,000CP
の粘度を有するアルミナゾル組成物に調製した。その結
果本発明品は3ケ月以上経時増粘化を呈しなかったが中
性脂肪族アミノ酸を添加しなかった比較品は徐々に増粘
化した。その結果を第4表に示す。
実施例5 金属アルミニウムを出発物質とし、塩酸を分散媒体とす
る製造後数年を経たゲル状のアルミナゾル(Al2O3
濃度約10%)にアミノ酢酸を6%添加し、100℃の
温度において6時間撹拌後冷却し、約900CPのアル
ミナゾル組成物に調製した。一方比較のためアミノ酢酸
と同量の水を加えて同一アルミナ濃度に調製後6時間撹
拌した結果アミノ酢酸を添加したものの粘度は比較品の
数倍に達したが、経時増粘化は極僅かであり、比較品は
急激に増粘化した。得られた結果を第5表に示す。
る製造後数年を経たゲル状のアルミナゾル(Al2O3
濃度約10%)にアミノ酢酸を6%添加し、100℃の
温度において6時間撹拌後冷却し、約900CPのアル
ミナゾル組成物に調製した。一方比較のためアミノ酢酸
と同量の水を加えて同一アルミナ濃度に調製後6時間撹
拌した結果アミノ酢酸を添加したものの粘度は比較品の
数倍に達したが、経時増粘化は極僅かであり、比較品は
急激に増粘化した。得られた結果を第5表に示す。
実施例6 金属アルミニウムを出発物質とし、酢酸を分散媒体とす
る製造後数年を経た粘度約3万CPのアルミナゾル(A
l2O3濃度約10%)を水で9%に希釈した後、0.
5%のγ−アミノ酪酸を添加し、又比較のため添加せず
して両者とも100℃の温度にて6時間撹拌した。その
結果両者とも経時増粘化を呈さず安定であったが、本発
明品の粘度は360CP、比較品の粘度は75CPであ
った。
る製造後数年を経た粘度約3万CPのアルミナゾル(A
l2O3濃度約10%)を水で9%に希釈した後、0.
5%のγ−アミノ酪酸を添加し、又比較のため添加せず
して両者とも100℃の温度にて6時間撹拌した。その
結果両者とも経時増粘化を呈さず安定であったが、本発
明品の粘度は360CP、比較品の粘度は75CPであ
った。
実施例7 実施例1で得た試料No10(粘度62,000CP)と
アミノ酸が無添加のアルミナゾル(粘度8CP)適宜混
合し、試料No1〔粘度(CP/20℃)96CP、以
下同様)、試料No2(粘度550)、試料No3(粘
度1,100)、試料No4(粘度5,200)、試料
No5(粘度10,600)及び試料No6(粘度4
9,600)の所望粘度に調製されたアルミナゾル組成
物を得た。これらの製品はいずれも3ケ月以上わたって
経時増粘化を呈さず安定であった。
アミノ酸が無添加のアルミナゾル(粘度8CP)適宜混
合し、試料No1〔粘度(CP/20℃)96CP、以
下同様)、試料No2(粘度550)、試料No3(粘
度1,100)、試料No4(粘度5,200)、試料
No5(粘度10,600)及び試料No6(粘度4
9,600)の所望粘度に調製されたアルミナゾル組成
物を得た。これらの製品はいずれも3ケ月以上わたって
経時増粘化を呈さず安定であった。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−3020(JP,A) 特公 昭39−1004(JP,B1)
Claims (4)
- 【請求項1】水溶性中性脂肪族アミノ酸或いはその誘導
体であるラクタム類を添加してなる粘度調製、安定性に
優れるアルミナゾル組成物。 - 【請求項2】水溶性中性脂肪族アミノ酸が炭素数2〜1
2のモノアミノモノカルボン酸である特許請求の範囲第
1項記載のアルミナゾル組成物 - 【請求項3】水溶性中性脂肪族アミノ酸或いはその誘導
体であるラクタム類を添加、加熱熟成してなる特許請求
の範囲第1項記載のアルミナゾル組成物。 - 【請求項4】加熱温度が約50〜150℃で熟成してな
る特許請求の範囲第3項記載のアルミナゾル組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60093372A JPH068171B2 (ja) | 1985-04-30 | 1985-04-30 | アルミナゾル組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60093372A JPH068171B2 (ja) | 1985-04-30 | 1985-04-30 | アルミナゾル組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS61283335A JPS61283335A (ja) | 1986-12-13 |
JPH068171B2 true JPH068171B2 (ja) | 1994-02-02 |
Family
ID=14080467
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP60093372A Expired - Fee Related JPH068171B2 (ja) | 1985-04-30 | 1985-04-30 | アルミナゾル組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH068171B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6287242A (ja) * | 1985-05-29 | 1987-04-21 | Nippon Shokubai Kagaku Kogyo Co Ltd | 安定な金属酸化物系ゾル組成物 |
US5928127A (en) * | 1995-04-03 | 1999-07-27 | Asahi Glass Company Ltd. | Alumina sol and recording sheet |
JPH08295509A (ja) * | 1995-04-24 | 1996-11-12 | Asahi Glass Co Ltd | 低粘度高濃度アルミナゾル |
US6565950B1 (en) | 1998-06-18 | 2003-05-20 | Canon Kabushiki Kaisha | Recording medium, image forming method utilizing the same, method for producing the same, alumina dispersion and method for producing the same |
DE10332775A1 (de) * | 2003-07-17 | 2005-02-17 | Sasol Germany Gmbh | Verfahren zur Herstellung böhmitischer Tonerden mit hoher a-Umwandlungstemperatur |
-
1985
- 1985-04-30 JP JP60093372A patent/JPH068171B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS61283335A (ja) | 1986-12-13 |
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---|---|---|
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