JP5979488B2 - 高濃度で経時的に粘度が安定化したアルミナゾルの製造方法 - Google Patents
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Description
即ち、本発明は、水系溶媒中で、ベーマイト及び解膠剤をテトラオールの存在下に反応させるものである。これにより、アルミナゾル粒子の粒子成長を抑制し、平均粒子径及び粒度分布の変化を抑制することができ、高濃度であっても、安定して、粘度を維持することを可能とするものである。
本発明の高濃度の安定化したアルミナゾルは、水系溶媒中で、ベーマイトと、解膠剤とをテトラオールの存在下に反応させるものである。
無機酸としては、例えば、硝酸や、塩酸などが挙げられる。その使用量は、反応マス中のベーマイトに対して無機酸の酸根/ベーマイトのモル比が、例えば、0.005〜0.30、より好ましくは、0.01〜0.20、更に好ましくは、0.05〜0.15である。なお、0.005未満になると解膠が困難となり易く、生産性が低下し易い。また、0.30以上になると高濃度ベーマイトにおいては、ゲル化し好ましくない。
本発明の高濃度アルミナゾルの経時安定化に特異的であることの作用機構は、明確ではないが、次のように推察される。ベーマイトが解膠剤で解膠して、アルミナゾルの一次粒子を形成する。この際、鎖状脂肪族化合物のジグリセリンが強く水和した層に何らかの作用で関与し、一次粒子の核としての成長、一次粒子から二次粒子への凝集が抑制される。更に、テトラオールがアルミニウムイオンとキレートを生成し凝集を抑制していると思われる。
アルミナゾルの平均粒子径及び粒度分布の測定
得られたアルミナゾルは、蒸留水で稀釈し、1質量%の濃度に調製した。レーザー回折式粒度分布測定装置(日機装株式会社、Microtrac HRA(X‐100)))を用いて測定した。
アルミナゾルの経時安定性の測定
実施例1〜11及び比較例1〜7で得られたアルミナゾルは、25℃に保管し、調整日(保管1日)、1カ月(調製日より30日経過)、2カ月(調製日より60日経過)のアルミナゾルの平均粒子径及び粒度分布を測定した。
実施例1
攪拌機(新東科学(株)製スリーワンモーター回転数:650r.p.m)、温度計、冷却管を備えた2Lガラスビーカーにイオン交換水937g、36%塩酸(キシダ化学(株)製 試薬)特級)3.33g、ジグリセリン(阪本薬品工業(株)製)10gを入れ攪拌、混合した。該水溶液にベーマイト(Condea(株)製SB Pural)50gを1.5時間かけて連続的に投入した。更に、1時間攪拌した。反応温度は、25℃〜27℃であった。
実施例2〜9
実施例1と同様の操作で、表1に示した条件に従い、アルミナゾルを合成した。
実施例1と同様の操作で、表2に示した条件に従い、アルミナゾルを合成した。
実施例10
攪拌機(新東科学(株)製スリーワンモーター回転数:650r.p.m)、温度計、蛇管冷却管を備えた2Lガラスビーカに、イオン水840g及び36%塩酸9.99gを入れて、攪拌しながら混合した。得られた水溶液にベーマイト150gを2.0時間かけて連続的に投入した。更に1.5時間攪拌しながら混合した。反応温度は、28℃〜30℃であった。次に、ジグリセリン10gを攪拌しながら添加した。更に、1時間攪拌を進め、混合した。
実施例3において、ジグリセリン10gの代わりに、ペンタエリスリトール10gを使用した以外は、実施例3を繰り返した。
ここで、得られたアルミナゾルの安定性試験結果の評価は、次のように行った。
5:アルミナゾル水溶液は透明
4:アルミナゾル水溶液は半透明
3:アルミナゾル水溶液は若干濁りあり。
2:アルミナゾル水溶液は、やや白濁
1:アルミナゾル水溶液は、白濁
Claims (6)
- 水系溶媒中で、α−アルミナ1水和物及び解膠剤をテトラオールの存在下に反応させることを特徴とするアルミナゾルの製造方法であって、前記テトラオールが、ジグリセリン又はペンタエリスリトールである、アルミナゾルの製造方法。
- 解膠剤が、一価の無機酸又は有機酸である請求項1に記載の方法。
- 前記無機酸が、硝酸又は塩酸である請求項2に記載の方法。
- 前記有機酸が、蟻酸、酢酸及びモノクロル酢酸からなる群から選ばれる有機酸である、請求項2に記載の方法。
- 水系溶媒中のアルミナゾル濃度が、2〜30質量%である請求項1に記載の方法。
- 水系溶媒中、α−アルミナ1水和物を解膠剤と反応させてアルミナゾルを得る工程、及び
得られたアルミナゾルにテトラオールを添加して撹拌する工程、
を有することを特徴とするアルミナゾルの製造方法であって、前記テトラオールが、ジグリセリン又はペンタエリスリトールである、アルミナゾルの製造方法。
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