JPH068136Y2 - ガードケーブルのワイヤロープ巻取用巻胴 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、高速道路等のガードケーブルに用いているワ
イヤロープの巻取りに使用するガードケーブルのワイヤ
ロープの巻取用巻胴に関するものである。

（従来の技術） 科学技術の進歩に伴い産業の分野における輸送も自動車
の発達よって鉄道中心から道路利用へと変革し、特に遠
距離輸送には高速道路の使用が年々増加してきた。

そのため高速道路の両側には危険防止用のガードケーブ
ルが設けられているが、初期のものはガード材としてワ
イヤロープが用いられていた。

しかしこのように用いられているワイヤロープは、耐用
年数に達した時、或いは使用中の現時点での種々の欠点
等が生じた時にはワイヤロープの取り除きが実施されて
いる。

（考案が解決しようとする問題点） 現在前記のワイヤロープの取り除き作業はワイヤロープ
をドラムに巻取って行うが、巻取った後ドラムの着脱や
ドラムの取外し、或いは取外したワイヤロープの巻戻り
の防止などの処理に大変手間が掛り、能率が悪くワイヤ
ロープの巻取り作業上非常に不都合を感じる等の問題点
があった。

（問題点を解決するための手段） 本考案はこれ等の問題点を解消し、ワイヤロープの巻取
りを能率良く行えるよぅにすると共に、該ロープの着脱
を容易とし、かつ巻取ったワイヤロープを結束して収納
出来るよぅにした巻取用巻胴を提供するものである。

即ち、中心線を横方向にした截頭円錐形で、軸方向中心
に軸穴を貫設し、左右両側面の軸穴の周部適所に夫々複
数の係合突起嵌合穴を穿設した胴本体部の外周面の左右
両側縁間に、適間隔の長溝を隔て並立する一対のフラン
ジ部の複数対を胴本体部の軸方向に沿って等間隔で放射
状に設けて胴体を構成し、該胴体の左右両側面の前記フ
ランジ部を含む直径に相当する外径の円盤の夫々に、中
心に胴本体部の軸穴に対応する軸挿通穴を穿設し、前記
係合突起嵌合穴に対応する係合突起挿通穴を設けると共
に、フランジ部の長溝に対応して切溝を切欠いた左右側
円盤を夫々胴体の左右両側面に固着し、左右側円盤の内
面間を結合する複数の補強板を胴本体部の外周面に設け
た補強材により固定して本案のワイヤロープ巻取用巻胴
を構成するものである。

（作用） 本考案のワイヤロープ巻取用巻胴の左右側円盤に設けた
軸穴と係合突起挿通穴に左右側回転盤の夫々に突設した
支持軸及び係合突起を挿嵌して回転盤の回転が巻取用巻
胴に連動する如く支持し、該巻胴にワイヤロープを巻取
って行くと、巻胴の外周は円錐状であるためロープは同
じ箇所での巻取りは起こらず移動して片寄りのない状態
で均一に巻取られる。

ワイヤロープの巻取りが終わると切溝より長溝に別のロ
ープを通して巻取ったワイヤロープを結束して右側円盤
側へ移動させておき、巻胴を巻取装置より外ずし、結束
したワイヤロープを右側円盤側より取り出して所定の場
所に収納する。

（実施例） 以下本考案の一実施例を図面によって説明する。

中心線Ｘ−Ｘを横方向にした適径の截頭円錐形の胴本体
部１は、外周面２を中心線と直交する方向で複数等分
（図は４等分の場合を示す）した箇所を通り、胴本体部
１の左右両端縁に至る一対のフランジ部３、３・３、３
……を、一対のフランジ部３、３間が夫々適間隔の長溝
４を形成する如く外周面に沿って長手方向（軸方向）に
放射状に設けると共に、胴本体部１の両側面中心を貫通
する軸穴５を穿設し、その周部適位置に夫々係合突起嵌
合穴６、６……・６′、６′……を有する胴体７を構成
する。

胴体７のフランジ部３、３……の左側面を含む直径に相
当する外径を有する左側円盤８は、中心に前記軸穴５に
対応する軸挿通穴９と、その周部に前記係合突起嵌合穴
６、６……に対応する係合突起挿通穴１０、１０……を
穿設すると共に、長溝４、４……に対応して切溝１１、
１１……を切欠き、この状態で胴体７の左側面に左側円
盤８を固着する。

胴体７のフランジ部３、３……の右側面を含む直径に相
当する外径を有する右側円盤１２は、中心に前記軸穴５
に対応する軸挿通穴１３と、その周部に前記係合突起嵌
合穴６′、６′……に対応する係合突起挿通穴１４、１
４……を穿設すると共に、長溝４、４……に対応して切
溝１５、１５……を切欠き、この状態で胴体７の右側面
に右側円盤１２を固着し、一対のフランジ部３、３と隣
合う一対のフランジ部３、３間の夫々の胴本体部１の外
周面には、左右側円盤８・１２間の適所に複数（図は夫
々２カ所の場合を示す）の補強板取付材１６、１６……
の一端を固着し他端を、両端を夫々左右側円盤８・１２
の内面に固着した補強板１７、１７……の中間当接部に
固着し、補強板１７、１７……によって胴体７と左右側
円盤８・１２との結合を補強する本考案のワイヤロープ
巻取用巻胴Ａを構成する。

ワイヤロープ巻取用巻胴Ａの使用に際しては巻取装置の
左右側回転盤２０・２１の夫々の内面に突設した支持軸
２２と２３及びその周部の係合突起２４、２４……と２
５、２５……を前記巻胴Ａの左右側円盤８・１２のそれ
ぞれに穿設した軸挿通穴９と１１及び係合突起挿通穴１
０、１０……と１４、１４……に挿嵌して左右側回転盤
２０・２１の回転が巻取用巻胴Ａに連動するよぅ支持
し、長溝４にワイヤロープの端部を保持し、巻取装置を
稼働し、巻胴上にワイヤロープを巻付けていけば、巻胴
の外周は円錐状であるためロープ略均一で片寄りしない
よぅ巻取られる。

巻取りが終了したら切溝１１（又は１５）より長溝４に
別のロープを通して巻取ったワイヤロープが巻き取らな
いよぅ数箇所で結束して右側円盤１２側へ移動してお
き、巻胴Ａを巻取装置より外し、結束したワイヤロープ
を右側円盤１２側より抜き出して所定の場所に収納する
ものである。

（考案の効果） 本考案は、巻胴の着脱が容易で、巻取ったワイヤロープ
の結束が簡単且つ短時間で実施出来、取外しにも従来の
ように過大の労力を必要とせず収納までの時間が短縮さ
れ、更に巻取り時のワイヤロープのトラブルもなく能率
良く安全にに行うことができるので経済的である等多く
の特長をゆうする実用上非常に優れた考案である。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の一実施例を示し、第１図は本考案の１部断
面を表わす正面図、第２図は本考案の右側面図、第３図
は本考案の左側面図、第４図は第１図のＹ−Ｙ断面図で
ある。 １……胴本体部 ２……外周面 ３……フランジ部 ４……長溝 ５……軸穴 ６……係合突起嵌合穴 ７……胴体 ８……左側円盤 ９……軸挿通穴 １０……係合突起挿通穴 １１……切溝 １２……右側円盤 １３……軸挿通穴 １４……係合突起挿通穴 １５……切溝 １６……補強板取付材 １７……補強板

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】中心線Ｘ−Ｘを横方向にした截頭円錐形
   で、軸方向中心に軸穴５を貫設し、左右両側面の軸穴５
   の周部適所に夫々複数の係合突起嵌合穴６及び６′を穿
   設した胴本体部１の外周面２の左右両側縁間に、適間隔
   の長溝４を隔て並立する一対のフランジ部３、３の複数
   対を胴本体部１の軸方向に沿って等間隔で放射状に設け
   て胴体７を構成し、該胴体７の左右両側面の前記フラン
   ジ部３，３・３、３……を含む直径に相当する外径の円
   盤の夫々に、中心に胴本体部１の軸穴５に対応する軸挿
   通穴９・１３を穿設し、前記係合突起嵌合穴６、６……
   及び６′、６′……に対応する係合突起挿通穴１０、１
   ０……及び１４、１４……を設けると共に、長溝４、４
   ……に対応して切溝１１、１１……及び１５、１５……
   を切欠いた左右側円盤８・１２を夫々胴体７の左右両側
   面に固着し、左右側円盤８・１２の内面間を結合する複
   数の補強板１７、１７……を胴本体部１の外周面２の適
   所に設けた補強板取付材１６、１６……により固定した
   ことを特徴とするガードケーブルのワイヤロープ巻取用
   巻胴。