JPH0681057A - 耐溶融金属浸食性と高温強度に優れた溶接電極および半田ごてチップ用Cu−Fe合金およびその製造方法 - Google Patents
耐溶融金属浸食性と高温強度に優れた溶接電極および半田ごてチップ用Cu−Fe合金およびその製造方法Info
- Publication number
- JPH0681057A JPH0681057A JP23231592A JP23231592A JPH0681057A JP H0681057 A JPH0681057 A JP H0681057A JP 23231592 A JP23231592 A JP 23231592A JP 23231592 A JP23231592 A JP 23231592A JP H0681057 A JPH0681057 A JP H0681057A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- alloy
- weight
- molten metal
- soldering iron
- welding electrode
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Landscapes
- Conductive Materials (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 高い導電性を有し、特に耐溶融金属浸食性に
優れた溶接電極および半田ごてチップ用Cu−Fe合金
を提供することを目的とする。 【構成】 Fe:5〜30重量%、Co:0.0005
〜1.0重量%、Ti:0.005〜3.5重量%、C
r:0.5〜10重量%、Mo:0.001〜1.5重
量%を含有し、残部が不可避的不純物およびCuよりな
る合金および該合金を溶解、鋳造後、700〜1000
℃の温度で溶体化処理し、しかる後300〜650℃で
100〜1000分の時効処理を行う。
優れた溶接電極および半田ごてチップ用Cu−Fe合金
を提供することを目的とする。 【構成】 Fe:5〜30重量%、Co:0.0005
〜1.0重量%、Ti:0.005〜3.5重量%、C
r:0.5〜10重量%、Mo:0.001〜1.5重
量%を含有し、残部が不可避的不純物およびCuよりな
る合金および該合金を溶解、鋳造後、700〜1000
℃の温度で溶体化処理し、しかる後300〜650℃で
100〜1000分の時効処理を行う。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高い導電性(熱伝導
性)を有して、特に耐溶融金属浸食性(材料表面に溶融
金属と接触した時に固相と液相界面での固相側への溶融
金属の拡散が生じて、固相側の材料表面を劣化させる現
象への抵抗性)ならびに高温強度に優れた溶接電極およ
び半田ごてチップ用Cu−Fe合金に関する。
性)を有して、特に耐溶融金属浸食性(材料表面に溶融
金属と接触した時に固相と液相界面での固相側への溶融
金属の拡散が生じて、固相側の材料表面を劣化させる現
象への抵抗性)ならびに高温強度に優れた溶接電極およ
び半田ごてチップ用Cu−Fe合金に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、一般に抵抗溶接電極や半田ごてチ
ップおよびコンタクトチップなどの部材には、電気およ
び熱伝導性が良好で高温強度、耐溶融金属浸食性に優れ
かつ耐変形性(高温強度)ならびに未溶着性を具備し、
さらに安価であることが必要とされている。このことか
ら特公昭60−39140号公報および特公昭62−1
9263号公報に記載の発明はクロム銅(1.5重量%
以下のCrを含むCu合金)の強度と耐溶融金属浸食性
の改良を行ったもので、また特開昭58−186103
号公報の発明はZr,Fe(0.12〜1.2重量%)
の複合添加により前記特性をさらに改善するために開発
されたものであるが、亜鉛メッキ鋼板や錫メッキ鋼板に
おける抵抗溶接時のチップ先端での材質劣化および半田
ごてチップの半田浸食による先端部損耗ならびに高温強
度が低いことによる変形の問題について、いまだ十分改
善されておらず、また使用寿命の大幅な改善がなされて
いない。
ップおよびコンタクトチップなどの部材には、電気およ
び熱伝導性が良好で高温強度、耐溶融金属浸食性に優れ
かつ耐変形性(高温強度)ならびに未溶着性を具備し、
さらに安価であることが必要とされている。このことか
ら特公昭60−39140号公報および特公昭62−1
9263号公報に記載の発明はクロム銅(1.5重量%
以下のCrを含むCu合金)の強度と耐溶融金属浸食性
の改良を行ったもので、また特開昭58−186103
号公報の発明はZr,Fe(0.12〜1.2重量%)
の複合添加により前記特性をさらに改善するために開発
されたものであるが、亜鉛メッキ鋼板や錫メッキ鋼板に
おける抵抗溶接時のチップ先端での材質劣化および半田
ごてチップの半田浸食による先端部損耗ならびに高温強
度が低いことによる変形の問題について、いまだ十分改
善されておらず、また使用寿命の大幅な改善がなされて
いない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこれら溶接電
極および半田ごてチップ用材料として、優れた特性を具
備し、長寿命化を可能にする合金を提供することを目的
とする。
極および半田ごてチップ用材料として、優れた特性を具
備し、長寿命化を可能にする合金を提供することを目的
とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは前
述の課題に対して、高い導電性(熱伝導性)を維持して
耐溶融金属浸食性と高温強度を同時に大幅に改善するた
めのCu基合金の最適成分の検討を行い、Cu−X−Y
系成分のYにZn、SnおよびSn−Pbを置いた時に
熱力学における相互作用パラメーターの関係で反発する
元素で、さらに高温強度に大きく寄与する工業的に成立
する添加合金元素を見出し、この知見に基づき本発明を
完成した。すなわち本発明の要旨はFe:5〜30重量
%、Co:0.0005〜1.0重量%、Ti:0.0
05〜3.5重量%、Cr:0.5〜10重量%、M
o:0.001〜1.5重量%を含有し、残部が不可避
的不純物およびCuよりなる合金を溶解、鋳造後、70
0〜1000℃の温度で溶体化処理し、しかる後300
〜650℃の温度で100〜1000分の時効処理を行
うことにある。
述の課題に対して、高い導電性(熱伝導性)を維持して
耐溶融金属浸食性と高温強度を同時に大幅に改善するた
めのCu基合金の最適成分の検討を行い、Cu−X−Y
系成分のYにZn、SnおよびSn−Pbを置いた時に
熱力学における相互作用パラメーターの関係で反発する
元素で、さらに高温強度に大きく寄与する工業的に成立
する添加合金元素を見出し、この知見に基づき本発明を
完成した。すなわち本発明の要旨はFe:5〜30重量
%、Co:0.0005〜1.0重量%、Ti:0.0
05〜3.5重量%、Cr:0.5〜10重量%、M
o:0.001〜1.5重量%を含有し、残部が不可避
的不純物およびCuよりなる合金を溶解、鋳造後、70
0〜1000℃の温度で溶体化処理し、しかる後300
〜650℃の温度で100〜1000分の時効処理を行
うことにある。
【0005】
【作用】以下本発明の構成要件の限定理由を説明する。
本発明で高導電性を得るためにはCuの含有量が高い程
好ましいが、本発明の主要特性の耐溶融金属浸食性およ
び高温強度を大幅に改善するためには、図1に示すよう
にFeの含有量が5重量%未満では前記効果が得られな
いのでこれを下限とする。また上限を30重量%とする
のはFeを30重量%超とすると、本開発材料に必要な
導電性(70%IACS以上)が得られないためであ
り、従ってFeを5〜30重量%とする。
本発明で高導電性を得るためにはCuの含有量が高い程
好ましいが、本発明の主要特性の耐溶融金属浸食性およ
び高温強度を大幅に改善するためには、図1に示すよう
にFeの含有量が5重量%未満では前記効果が得られな
いのでこれを下限とする。また上限を30重量%とする
のはFeを30重量%超とすると、本開発材料に必要な
導電性(70%IACS以上)が得られないためであ
り、従ってFeを5〜30重量%とする。
【0006】なお、図中の溶融Zn中重量減少量はCu
とFeの添加量を変化させて溶解鋳造で30mm板厚に鋳
込んだ素材をコイルグラインダーで表面研削した後、5
00℃の溶融Znに1時間浸漬した後の重量減少量を表
示したものである。つぎにCoを0.0005〜1.0
重量%に規定するのは0.0005%未満では高温強度
への効果が少なく、1.0重量%超では高温強度への効
果が飽和する上に、コストが大きくなるからである。ま
たTiを0.005〜3.5重量%に規定するのは0.
005%未満では導電性への効果が少なく、3.5重量
%超では導電性への効果が飽和する上に鋳造、冷間加工
性などの製造性を阻害するからである。
とFeの添加量を変化させて溶解鋳造で30mm板厚に鋳
込んだ素材をコイルグラインダーで表面研削した後、5
00℃の溶融Znに1時間浸漬した後の重量減少量を表
示したものである。つぎにCoを0.0005〜1.0
重量%に規定するのは0.0005%未満では高温強度
への効果が少なく、1.0重量%超では高温強度への効
果が飽和する上に、コストが大きくなるからである。ま
たTiを0.005〜3.5重量%に規定するのは0.
005%未満では導電性への効果が少なく、3.5重量
%超では導電性への効果が飽和する上に鋳造、冷間加工
性などの製造性を阻害するからである。
【0007】またMoを0.001〜1.5重量%に規
定するのは耐溶融金属浸食性をCrとの複合効果で向上
させるためであり、Moの含有量が0.001重量%未
満では耐溶融金属浸食性への効果が少なく、1.5重量
%超では、耐溶融金属浸食性への効果が飽和する上にコ
ストが大きくなる。さらにCrをFe相中で5.5〜1
3.5重量%に規定するのは、耐溶融金属浸食性を前記
Moとの複合効果で向上させるためであり、5.5重量
%未満ではその効果が不十分で13.5重量%を超えて
も耐溶融金属浸食性への効果が飽和する上に、組織の均
一性などを劣化させるのでこの範囲に限定する。
定するのは耐溶融金属浸食性をCrとの複合効果で向上
させるためであり、Moの含有量が0.001重量%未
満では耐溶融金属浸食性への効果が少なく、1.5重量
%超では、耐溶融金属浸食性への効果が飽和する上にコ
ストが大きくなる。さらにCrをFe相中で5.5〜1
3.5重量%に規定するのは、耐溶融金属浸食性を前記
Moとの複合効果で向上させるためであり、5.5重量
%未満ではその効果が不十分で13.5重量%を超えて
も耐溶融金属浸食性への効果が飽和する上に、組織の均
一性などを劣化させるのでこの範囲に限定する。
【0008】さらにZr,Si,Al,Ni,Zn,S
n,Nb,P,La,Ce,Y,V,Ca,Be,Mg
またはHfの1種または2種以上を0.005〜8重量
%、CまたはBの1種または2種を0.005〜2重量
%の範囲で添加することは鋳造組織制御や高温強度の向
上などの改善に好ましい。特にFe中のCr含有量が6
重量%、Mo含有量が0.01重量%を超える成分では
均一組織の制御のためにSi,Al,Ti,Zr,L
a,Ce,Y,Hf,C,Bなどを0.005重量%以
上上記範囲内で添加することは本開発技術のCrおよび
Moを含むFe相とCu相が均一に微細に分散された鋳
造組織を得る上で重要である。
n,Nb,P,La,Ce,Y,V,Ca,Be,Mg
またはHfの1種または2種以上を0.005〜8重量
%、CまたはBの1種または2種を0.005〜2重量
%の範囲で添加することは鋳造組織制御や高温強度の向
上などの改善に好ましい。特にFe中のCr含有量が6
重量%、Mo含有量が0.01重量%を超える成分では
均一組織の制御のためにSi,Al,Ti,Zr,L
a,Ce,Y,Hf,C,Bなどを0.005重量%以
上上記範囲内で添加することは本開発技術のCrおよび
Moを含むFe相とCu相が均一に微細に分散された鋳
造組織を得る上で重要である。
【0009】次に、本発明の溶接電極および半田ごてチ
ップ用材料としての製造方法について説明する。前述の
化学成分を有する合金を溶解後鋳造し、700〜100
0℃の温度範囲で10〜180分間の溶体化処理を施し
た後、必要により表面研削し、しかる後300〜650
℃の温度範囲で100〜1000分間の時効処理を施
す。
ップ用材料としての製造方法について説明する。前述の
化学成分を有する合金を溶解後鋳造し、700〜100
0℃の温度範囲で10〜180分間の溶体化処理を施し
た後、必要により表面研削し、しかる後300〜650
℃の温度範囲で100〜1000分間の時効処理を施
す。
【0010】溶体化処理は、添加成分を微細に析出させ
ることを目的として、時効処理前の上記成分の溶解量を
増加するために行われる。前記微細析出は時効処理によ
って行われる。従って、この両処理の組合せは優れた強
度と高導電性を得る上で重要である。なお、Alを5〜
8重量%と高い範囲で添加する場合は鋳造後700〜1
000℃の範囲で圧下率30〜95%の熱間圧延を行う
ことができるので、板厚20〜250mmの鋳造板を使用
することができ、生産量、歩留りとも著るしく向上する
ことができる。
ることを目的として、時効処理前の上記成分の溶解量を
増加するために行われる。前記微細析出は時効処理によ
って行われる。従って、この両処理の組合せは優れた強
度と高導電性を得る上で重要である。なお、Alを5〜
8重量%と高い範囲で添加する場合は鋳造後700〜1
000℃の範囲で圧下率30〜95%の熱間圧延を行う
ことができるので、板厚20〜250mmの鋳造板を使用
することができ、生産量、歩留りとも著るしく向上する
ことができる。
【0011】
実施例1.表1に本発明の成分範囲の合金A〜CとN〜
FFおよび比較の成分範囲のD〜Mの化学組成を示す。
FFおよび比較の成分範囲のD〜Mの化学組成を示す。
【0012】
【表1】
【0013】高周波誘導加熱装置で溶解真空雰囲気中で
表1のA〜EEに示される化学組成を有する溶湯を水平
連続鋳造機により板厚20mmの鋼板に鋳込んだ後、10
00℃で20分の溶体化処理した後水冷し、コイルグラ
インダーにより表面研削を行って15mmの鋼板に加工
し、その後550℃で6時間の時効処理を行った材料に
ついて、また、表1FFに示される化学組成を有する溶
湯を同様に板厚30mmの金属板に鋳込んだ後、950℃
の温度で板厚15mmまで熱間圧延し、かゝる熱延板を水
冷し、又は、前記と同様の溶体化処理及び水冷をした
後、時効処理を施し、得られた材料についてそれぞれ、
常温と高温(500℃)引張試験、クリープラプチャー
試験、電気伝導度測定試験、溶融Znと溶融Sn浸漬試
験をそれぞれ行った結果を表2に示した。また熱伝導性
については電気伝導度と等価の関係より電気伝導度をも
って評価した。
表1のA〜EEに示される化学組成を有する溶湯を水平
連続鋳造機により板厚20mmの鋼板に鋳込んだ後、10
00℃で20分の溶体化処理した後水冷し、コイルグラ
インダーにより表面研削を行って15mmの鋼板に加工
し、その後550℃で6時間の時効処理を行った材料に
ついて、また、表1FFに示される化学組成を有する溶
湯を同様に板厚30mmの金属板に鋳込んだ後、950℃
の温度で板厚15mmまで熱間圧延し、かゝる熱延板を水
冷し、又は、前記と同様の溶体化処理及び水冷をした
後、時効処理を施し、得られた材料についてそれぞれ、
常温と高温(500℃)引張試験、クリープラプチャー
試験、電気伝導度測定試験、溶融Znと溶融Sn浸漬試
験をそれぞれ行った結果を表2に示した。また熱伝導性
については電気伝導度と等価の関係より電気伝導度をも
って評価した。
【0014】なお引張試験はJIS13号B試験片をク
リープラプチャー試験で行った。すなわちこの試験片を
300℃の温度で荷重を変えてその破断寿命を測定し、
その結果から1000時間の破断寿命となる荷重をクリ
ープラプチャー強度として求めた。また電気伝導度測定
は4端子法で行い、さらに溶融Znと溶融Sn浸漬試験
では、500℃の溶融Znおよび400℃の溶融Snの
各浴中に、機械加工により得た直径10mm長さ25mmの
試験片を1時間浸漬した後各浴から取り出してその表面
に付着したSnまたはZnを50%塩酸で除去し、かゝ
る状態で質量減少量を測定して耐溶融金属浸食性を評価
した。表中には比較例として、さらに板厚15mmのCr
銅(0.8重量%Cr添加銅合金)板とCu−0.09
重量%Zr−0.58重量%Fe−0.18重量%P合
金板とCu−6.01重量%Cr−0.17重量%Zr
−0.23重量%P合金板を用いた。
リープラプチャー試験で行った。すなわちこの試験片を
300℃の温度で荷重を変えてその破断寿命を測定し、
その結果から1000時間の破断寿命となる荷重をクリ
ープラプチャー強度として求めた。また電気伝導度測定
は4端子法で行い、さらに溶融Znと溶融Sn浸漬試験
では、500℃の溶融Znおよび400℃の溶融Snの
各浴中に、機械加工により得た直径10mm長さ25mmの
試験片を1時間浸漬した後各浴から取り出してその表面
に付着したSnまたはZnを50%塩酸で除去し、かゝ
る状態で質量減少量を測定して耐溶融金属浸食性を評価
した。表中には比較例として、さらに板厚15mmのCr
銅(0.8重量%Cr添加銅合金)板とCu−0.09
重量%Zr−0.58重量%Fe−0.18重量%P合
金板とCu−6.01重量%Cr−0.17重量%Zr
−0.23重量%P合金板を用いた。
【0015】
【表2】
【0016】
【表3】
【0017】表2,3から明らかなように、本発明のC
u−Fe合金はいずれも70%以上の高導電性を有し、
比較合金に比べて高温強度特性、クリープラプチャー強
度ならびに耐溶融金属浸食性が優れていた。また試料番
号9は冷間加工性が不良であり、試料番号13は鋳造組
織が不均一のため製品の品質が不均一であった。また、
試料番号7および11はそれぞれCoとMoの含有量が
多いため製造コストが高かった。
u−Fe合金はいずれも70%以上の高導電性を有し、
比較合金に比べて高温強度特性、クリープラプチャー強
度ならびに耐溶融金属浸食性が優れていた。また試料番
号9は冷間加工性が不良であり、試料番号13は鋳造組
織が不均一のため製品の品質が不均一であった。また、
試料番号7および11はそれぞれCoとMoの含有量が
多いため製造コストが高かった。
【0018】表4では、表1の本発明Cu−Fe合金
A,B,C,N,O,FFと比較例のCr銅合金および
Cu−2重量%Al2 O3 合金からスポット溶接用電極
を作成し、電極寿命を調べるために連続スポット溶接試
験を行い、その結果を示した。被溶接材料は板厚0.8
mmの溶融亜鉛メッキ鋼板(両面メッキ、目付け量45g
/m2 −片面)を用い、スポット溶接は定格容量25K
VAの溶接機を用いて、溶接電流10000A、加圧力
250kg、溶接時間10サイクル、20打点/分で行っ
た。電極寿命の評価は100打点ごとにナゲット径が4
t(t:板厚)以下に達した時の打点数をもって評価し
た。
A,B,C,N,O,FFと比較例のCr銅合金および
Cu−2重量%Al2 O3 合金からスポット溶接用電極
を作成し、電極寿命を調べるために連続スポット溶接試
験を行い、その結果を示した。被溶接材料は板厚0.8
mmの溶融亜鉛メッキ鋼板(両面メッキ、目付け量45g
/m2 −片面)を用い、スポット溶接は定格容量25K
VAの溶接機を用いて、溶接電流10000A、加圧力
250kg、溶接時間10サイクル、20打点/分で行っ
た。電極寿命の評価は100打点ごとにナゲット径が4
t(t:板厚)以下に達した時の打点数をもって評価し
た。
【0019】
【表4】
【0020】さらに、本発明のCu−Fe合金A,B,
C,N,O,FFと通常のCu合金から、直径10mmの
先端部が先鋭の円錐状の半田ごてチップを製作し、チッ
プ表面の処理を行わずチップ先端温度450℃で加圧力
600gにより1サイクル5秒で半田づけを行い、チッ
プの寿命試験を行った。その結果を表5に示した。また
チップの寿命試験の判定は先端部が変形が著しく、半田
づけができなくなったときの回数を用いた。
C,N,O,FFと通常のCu合金から、直径10mmの
先端部が先鋭の円錐状の半田ごてチップを製作し、チッ
プ表面の処理を行わずチップ先端温度450℃で加圧力
600gにより1サイクル5秒で半田づけを行い、チッ
プの寿命試験を行った。その結果を表5に示した。また
チップの寿命試験の判定は先端部が変形が著しく、半田
づけができなくなったときの回数を用いた。
【0021】
【表5】
【0022】
【発明の効果】以上の結果より本発明のCu−Fe合金
は極めて優れた高温強度と耐溶融金属浸食性を有して、
電気伝導性(熱伝導性)に優れることより、溶接電極な
らびに半田ごてチップ材料に用いた場合に、従来材に比
べて長寿命であることより工業的なコストダウンに極め
て有益な効果をもたらす。
は極めて優れた高温強度と耐溶融金属浸食性を有して、
電気伝導性(熱伝導性)に優れることより、溶接電極な
らびに半田ごてチップ材料に用いた場合に、従来材に比
べて長寿命であることより工業的なコストダウンに極め
て有益な効果をもたらす。
【図1】Fe含有量と耐溶融金属浸食抵抗と電導性との
関係を示す図である。
関係を示す図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 Fe:5〜30重量%、Co:0.00
05〜1.0重量%、Ti:0.005〜3.5重量
%、Cr:0.5〜10重量%、Mo:0.001〜
1.5重量%を含有し、残部が不可避的不純物およびC
uよりなることを特徴とする耐溶融金属浸食性および高
温強度に優れた溶接電極および半田ごてチップ用Cu−
Fe合金。 - 【請求項2】 Fe含有量に対するCr含有量の重量比
が5.5〜13.5%である請求項1記載の溶接電極お
よび半田ごてチップ用Cu−Fe合金。 - 【請求項3】 合金成分として、さらにZr,Si,A
l,Ni,Zn,Sn,Nb,P,La,Ce,Y,
V,Ca,Be,MgまたはHfの1種または2種以上
を合計で0.005〜8重量%、CまたはBの1種また
は2種を合計で0.005〜2重量%含有する請求項1
または2記載の溶接電極および半田ごてチップ用Cu−
Fe合金。 - 【請求項4】 有効量の請求項1,2または3記載の合
金を溶解鋳造後、700〜1000℃の温度で溶体化処
理し、しかる後300〜650℃の温度で100〜10
00分の時効処理を施すことを特徴とする耐溶融金属浸
食性および高温強度に優れた溶接電極および半田ごてチ
ップ用Cu−Fe合金の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23231592A JPH0681057A (ja) | 1992-08-31 | 1992-08-31 | 耐溶融金属浸食性と高温強度に優れた溶接電極および半田ごてチップ用Cu−Fe合金およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23231592A JPH0681057A (ja) | 1992-08-31 | 1992-08-31 | 耐溶融金属浸食性と高温強度に優れた溶接電極および半田ごてチップ用Cu−Fe合金およびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0681057A true JPH0681057A (ja) | 1994-03-22 |
Family
ID=16937280
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23231592A Withdrawn JPH0681057A (ja) | 1992-08-31 | 1992-08-31 | 耐溶融金属浸食性と高温強度に優れた溶接電極および半田ごてチップ用Cu−Fe合金およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0681057A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005254259A (ja) * | 2004-03-09 | 2005-09-22 | Dotetsu Gokin Kk | ハンダ鏝 |
US7671523B2 (en) * | 2003-05-23 | 2010-03-02 | Lawrence Livermore National Security, Llc | Material for electrodes of low temperature plasma generators |
CN104152739A (zh) * | 2014-08-07 | 2014-11-19 | 深圳市格润电子有限公司 | 用于生产烙铁头的铜铁合金及其生产工艺 |
WO2016192231A1 (zh) * | 2015-06-02 | 2016-12-08 | 苏州晓锋知识产权运营管理有限公司 | 合金材料的制备方法和烙铁头的制备方法以及电烙铁 |
-
1992
- 1992-08-31 JP JP23231592A patent/JPH0681057A/ja not_active Withdrawn
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7671523B2 (en) * | 2003-05-23 | 2010-03-02 | Lawrence Livermore National Security, Llc | Material for electrodes of low temperature plasma generators |
JP2005254259A (ja) * | 2004-03-09 | 2005-09-22 | Dotetsu Gokin Kk | ハンダ鏝 |
JP4507068B2 (ja) * | 2004-03-09 | 2010-07-21 | 銅鉄合金株式会社 | ハンダ鏝 |
CN104152739A (zh) * | 2014-08-07 | 2014-11-19 | 深圳市格润电子有限公司 | 用于生产烙铁头的铜铁合金及其生产工艺 |
WO2016192231A1 (zh) * | 2015-06-02 | 2016-12-08 | 苏州晓锋知识产权运营管理有限公司 | 合金材料的制备方法和烙铁头的制备方法以及电烙铁 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPH059502B2 (ja) | ||
WO2018045695A1 (zh) | 抗软化铜合金、制备方法及其应用 | |
JP2007039735A (ja) | 異形断面銅合金板の製造方法 | |
JP2004353011A (ja) | 電極材料及びその製造方法 | |
JP3896422B2 (ja) | バッキングプレート用銅合金およびその製造方法 | |
TW200837203A (en) | Cu-Ni-Si-based copper alloy for electronic material | |
JPH0681057A (ja) | 耐溶融金属浸食性と高温強度に優れた溶接電極および半田ごてチップ用Cu−Fe合金およびその製造方法 | |
JPS58197241A (ja) | 耐溶融金属侵食性にすぐれた高強度高導電性Cu合金 | |
JP4197717B2 (ja) | メッキ性に優れた電気電子部品用銅合金板 | |
JP4130593B2 (ja) | 疲労及び中間温度特性に優れた高力高導電性銅合金 | |
JP3806653B2 (ja) | 冷間鍛造性と電気伝導性に優れた電気部品用鋼材および電気伝導性に優れた電気部品並びにその製造方法 | |
JP4293580B2 (ja) | 金型用コルソン系合金及びその製造方法 | |
JPH06100967A (ja) | 耐溶融金属浸食性と高温強度に優れた溶接電極および半田ごてチップ用Cu−Fe合金およびその製造方法 | |
JPS6219263B2 (ja) | ||
JPH0723518B2 (ja) | 抵抗溶接用電極材料 | |
KR960015516B1 (ko) | 저항용접기 전극용 동-지르코늄-마그네슘합금의 제조방법 | |
JPS62182238A (ja) | 連続鋳造鋳型用Cu合金 | |
KR960015217B1 (ko) | 저항용접기 전극용 동-크롬-지르코늄-마그네슘-세리움-란탄-니오디미움-프라세오디미움 합금의 제조방법 | |
JP2001131657A (ja) | 電気・電子部品用銅合金 | |
KR960015216B1 (ko) | 저항용접기 전극용 동-지르코늄-세리움-란탄-니오디미움-프라세오디미움 합금의 제조방법 | |
JPS6219264B2 (ja) | ||
JPH06100984A (ja) | バネ限界値と形状凍結性に優れたバネ用材料及びその製造方法 | |
JP2005081371A (ja) | 電極材料及びその製造方法 | |
JP3344687B2 (ja) | リードフレーム用銅合金 | |
JPS6135257B2 (ja) |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19991102 |