JPH0681046U - カード処理装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】カードの処理面に付着した塵埃を取り除いてカ
ード処理の精度を向上する。 【構成】挿入部２に挿入された磁気カード１１の処理面
１１ａに当接するクリーニングローラ５を設け、このク
リーニングローラ５に当接するスクレーパ８および収納
容器９を備えた。磁気カード１１の処理面１１ａとクリ
ーニングローラ５との当接により、処理面１１ａに付着
していた塵埃がクリーニングローラ５によって取り除か
れる。クリーニングローラ５に付着した塵埃はスクレー
パ８によって収納容器９内にかき落とされる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、磁気カード、ＩＣカードまたは光カードなどの媒体に対してデー タのリード／ライト処理を実行するカード処理装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

一般に、磁気カードなどの記録媒体に対してデータのリード／ライト処理を実 行するデータ処理装置では、装置の外表面に露出した挿入部を備え、この挿入部 においてカードの提示を受け付ける。装置内部には磁気ヘッドなどの処理部が備 えられており、この処理部においてデータのリード／ライト処理を実行する。こ のため挿入部から処理部に至る間にカードの搬送経路が構成されており、挿入部 から挿入されたカードはこの搬送路内を処理部まで搬送される。処理部において カードの表面に形成された磁気ストライプ部に磁気ヘッドが当接し、磁気ストラ イプ部に当接している間においてデータのリード処理およびライト処理が行われ る。以上の構成は、ＩＣカードまたは光カードを処理するカード処理装置におい ても略同様である。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、従来のカード処理装置では、カードにおいて磁気ストライプ部 などが形成されている処理面に付着した塵埃を除去するための機構を備えたもの がなかった。このため、磁気カードを処理するカード処理装置においては、磁気 ストライプ部に付着した塵埃がノイズの発生原因となるだけでなく、装置に設け られた磁気ヘッドの磨耗を促進する。また、ＩＣカードを処理するカード処理装 置にあっては、カードの接触端子部に付着した塵埃により接触信頼性が失われ、 データのリード／ライト処理を正確に行うことができなくなる。さらに、光カー ドを処理するカード処理においても、同様に記録再生品質の低下を招く。

【０００４】 この考案の目的は、カードの処理面に付着した塵埃を除去できるようにし、処 理部の磨耗を防止するとともにデータのリード／ライト処理を正確に行うことが できるカード処理装置を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

請求項１に記載した考案に係るカード処理装置は、カードを挿入部から処理部 に搬送してカード処理を実行するカード処理装置において、 搬送中のカードの処理面に当接するとともに、カードの処理面より硬度の低い 材質で周面を構成したローラ状のクリーナを設けたことを特徴とする。

【０００６】 請求項２に記載した考案に係るカード処理装置は、カードを挿入部から処理部 に搬送してカード処理を実行するカード処理装置において、 搬送中のカードの処理面に当接するとともに、カードの処理面より硬度の低い 材質で当接部を構成した板状のクリーナを設けたことを特徴とする。

【０００７】 請求項３に記載した考案に係るカード処理装置は、クリーナに付着した付着物 を除去する除去部材を設けたものである。

【０００８】 請求項４に記載した考案に係るカード処理装置は、クリーナをカードの処理面 に対して接離させる移動機構を設けたものである。

【０００９】 請求項５に記載した考案に係るカード処理装置は、クリーナに付着した付着物 を除去する除去部材を備え、前記移動機構がクリーナをカードの処理面に当接す る位置または除去部材に当接する位置に選択的に移動させるようにしたものであ る。

【００１０】 請求項６に記載した考案に係るカード処理は、除去部材がクリーナから除去し た付着物を収納する収納部を設けたものである。

【００１１】

【作用】 請求項１に記載した考案においては、挿入部から処理部に搬送中のカードの処 理面にローラ状のクリーナが当接し、このクリーナによってカードの処理面に付 着した塵埃が除去される。クリーナの周面はカードの処理面より硬度の低い材質 で構成されており、クリーナとの当接によってカードの処理面が磨耗することが ない。

【００１２】 請求項２に記載した考案においては、搬送中のカードの処理面に板状のクリー ナの当接部が当接する。従って、カードの処理面に付着した塵埃は板状のクリー ナによって除去される。このクリーナの当接部はカードの処理面より硬度の低い 材質で構成されており、クリーナとの当接によってカードの処理面が磨耗するこ とがない。

【００１３】 請求項３に記載した考案においてはクリーナに付着した塵埃が除去部材により クリーナから除去される。従って、カードの処理面から除去された塵埃がクリー ナに残存することがなく、クリーナから塵埃がカード処理面に逆に付着すること がない。

【００１４】 請求項４に記載した考案においては、クリーナは移動機構によりカードの処理 面に対して接離される。従って、クリーナをカードの処理面に必要に応じて当接 させることができる。

【００１５】 請求項５に記載した考案においては、移動機構によりクリーナはカードの処理 に当接する位置と除去部材に当接する位置とを選択的に移動する。従って、カー ドの処理面に当接している状態でクリーナに付着した塵埃は、クリーナを除去部 材に当接する位置に移動させることによって除去部材により除去される。

【００１６】 請求項６に記載した考案においては、除去部材がクリーナから除去した付着物 が収納部に収納される。従って、塵埃の飛散によって装置内が汚損することがな い。

【００１７】

【実施例】

図１は、この考案の実施例であるカード処理装置の構成を示す側面の概略図で ある。カード処理装置１は、磁気カードに対してデータのリード／ライト処理を 行う磁気カード処理装置である。装置内部には挿入部２から処理部の磁気ヘッド ３までの間において搬送ローラ１０により搬送路４が構成されている。この搬送 路４内に磁気カード１１が搬送される。挿入部２から挿入された磁気カード１１ において、磁気ストライプ部が構成された処理面１１ａは、磁気ヘッド３の手前 側でクリーニングローラ５に当接する。このクリーニングローラ５にはベルト６ を介してモータ７の回転が伝達される。クリーニングローラ５の周面は、磁気カ ード１１の処理面よりも硬度が低い材質によって構成されている。クリーニング ローラ５はモータ７の回転により矢印Ａ方向に回転しており、その周面が搬送中 のカード１１の搬送方向と反対方向に移動することによって両者の相対速度が高 くなるようにされている。このクリーニングローラ５の周面にはスクレーパ８の 先端部が当接している。スクレーパ８はクリーニングローラ５の周面における付 着物を収納箱９内にかき落とす。

【００１８】 以上の構成により、挿入部２から挿入された磁気カード１１の処理面１１ａに おいて付着している塵埃は、クリーニングローラ５によって取り除かれ、このク リーニングローラ５の周面に付着した塵埃は、スクレーパ８によって取り除かれ る。従って、磁気カード１１の処理面は磁気ヘッド３に対向する前に清掃される とともに、クリーニングローラ５に付着した塵埃が再度磁気カード１１の処理面 １１ａに付着することがない。

【００１９】 図２は、この考案の別の実施例に係るカード処理装置の構成を示す側面の概略 図である。カード処理装置２１の内部において板状のクリーナ２５が支点２５ａ において回転自在に支持されている。このクリーナ２５はスプリング２６の弾性 力により図中実線で示す状態に付勢されており、下端部にソレノイド２７のアク チュエータが係合している。ソレノイド２７が駆動されるとそのアクチュエータ はスプリング２６の弾性力に抗して移動し、クリーナ２５は支点２５ａを中心に 図中破線で示す状態に回転する。クリーナ２５は図中実線で示す位置においてそ の先端部が磁気カード１１の処理面１１ａに当接し、図中破線で示す位置におい てその先端部はパッド２８に当接する。

【００２０】 以上の構成において、磁気カード１１を処理部に対して矢印Ｘ方向に搬送する 際にはソレノイド２７をオフしておき、クリーナ２５を図２中実線で示す状態に 位置させてその先端部により処理面１１ａに付着している塵埃を取り除く。磁気 カード１１が通過後にソレノイド２７をオンし、クリーナ２５を図２中破線で示 す状態に位置させてパッド２８によりクリーナ２５の先端に付着した塵埃を収納 箱２９内に落下させる。このようにソレノイド２７をオン／オフ制御することに よって、磁気カード１１の処理面１１ａに付着した塵埃をクリーナ２５により取 り除き、クリーナ２５に付着した塵埃をパッド２８によって取り除くことができ る。

【００２１】

【考案の効果】

請求項１に記載した考案によれば、ローラ状のクリーナによりカードの処理面 に付着した塵埃を取り除き、処理部の磨耗を防止し、カード処理の信頼性を向上 できる利点がある。

【００２２】 請求項２に記載した考案によれば、カードの処理面に付着した塵埃を板状のク リーナによって取り除くことができ、処理部の磨耗を防止し、カード処理の信頼 性を向上できる利点がある。

【００２３】 請求項３に記載した考案によれば、カード処理面から取り除かれた塵埃をクリ ーナから除去することができ、塵埃がクリーナから再度カードに付着することを 防止できる。

【００２４】 請求項４に記載した考案によれば、クリーナをカードの処理面に対して必要な 時にのみ当接させることができ、必要な場合にのみカードの処理面の清掃を行う ことができる。

【００２５】 請求項５に記載した考案によれば、クリーナをカードの処理面に当接する状態 に位置させてカードの処理面に付着した塵埃を取り除き、除去部材に当接する状 態に位置させることによってクリーナに付着した塵埃を除去することができ、カ ードの処理面に当接する状態に位置させたときには常にクリーナには塵埃が付着 しておらず、クリーナによってカードを汚損することがない。

【００２６】 請求項６に記載した考案によれば、クリーナから取り除かれた付着物は収納部 に収納されるため、塵埃の飛散による装置の汚損を未然に防止できる利点がある 。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の実施例に係るカード処理装置の構成
を示す側面の概略図である。

【図２】この考案の別の実施例に係るカード処理装置の
構成を示す側面の概略図である。

【符号の説明】

１−カード処理装置 ２−挿入部 ３−磁気ヘッド（処理部） ４−搬送路 ５−クリーニングローラ ８−スクレーパ（除去部材） ９−収納容器

Claims (6)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】カードを挿入部から処理部に搬送してカー
   ド処理を実行するカード処理装置において、 搬送中のカードの処理面に当接するとともに、カードの
   処理面より硬度の低い材質で周面を構成したローラ状の
   クリーナを設けたことを特徴とするカード処理装置。
2. 【請求項２】カードを挿入部から処理部に搬送してカー
   ド処理を実行するカード処理装置において、 搬送中のカードの処理面に当接するとともに、カードの
   処理面より硬度の低い材質で当接部を構成した板状のク
   リーナを設けたことを特徴とするカード処理装置。
3. 【請求項３】前記クリーナに付着した付着物を除去する
   除去部材を設けた請求項１または２に記載のカード処理
   装置。
4. 【請求項４】前記クリーナをカードの処理面に対して接
   離させる移動機構を設けた請求項１〜３のいずれかに記
   載のカード処理装置。
5. 【請求項５】前記クリーナに付着した付着物を除去する
   除去部材を備え、前記移動機構が前記クリーナをカード
   の処理面に当接する位置または除去部材に当接する位置
   に選択的に移動させる請求項４に記載のカード処理装
   置。
6. 【請求項６】前記除去部材が前記クリーナから除去した
   付着物を収納する収納部を設けた請求項３〜５のいずれ
   かに記載のカード処理装置。