JPH0680986A - 液状油脂の固形化処理剤 - Google Patents

液状油脂の固形化処理剤

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JPH0680986A
JPH0680986A JP4233697A JP23369792A JPH0680986A JP H0680986 A JPH0680986 A JP H0680986A JP 4233697 A JP4233697 A JP 4233697A JP 23369792 A JP23369792 A JP 23369792A JP H0680986 A JPH0680986 A JP H0680986A
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JP
Japan
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hydroxystearic acid
oil
solvent
room temperature
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JP4233697A
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English (en)
Inventor
Yumi Kadoi
由美 門井
Kazuyuki Tsubaki
和之 椿
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Kawaken Fine Chemicals Co Ltd
Original Assignee
Kawaken Fine Chemicals Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 液状油脂、特に廃食用油に常温において混合
することにより、これを固形化することができる固形化
剤を提供する。 【構成】 一般式(I)のアルキルピロリドン、および
一般式(II)のアルキルイミダゾリジノン: 【化1】 〔但し、R1 〜R8 は、H又はC1-8 アルキル基であ
り、R1 〜R4 の少なくとも1つ、およびR5 〜R8
少なくとも一つはC1-8 アルキル基である〕から選ばれ
た少なくとも1員からなる溶剤と、それに溶解されてい
る(好ましくは、22〜55重量%の)12−ヒドロキ
システアリン酸とを含む液状油脂の固形化処理剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液状油脂の固形化処理
剤に関するものである。更に詳しく述べるならば、本発
明は家庭や外食産業等の厨房などで生じる使用済み食用
油などの液状油脂を固形化させる組成物に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】家庭や外食産業等で用いられる食用油
は、一定期間使用されると加熱により劣化し、廃棄処理
する必要が生じる。従来からこの廃棄方法として、廃油
に固化処理剤を添加してこれを固形化して廃棄する方法
が知られている。
【0003】現在、家庭用の使用済み食用油の廃棄方法
としては、天然ろう、合成ろう、固体の高級脂肪酸、固
体の高級アルコール、または特定の融点を有する樹脂を
主成分とする固形化処理剤を用いる方法(特開昭54−
112385号公報)、12−ヒドロキシステアリン酸
を廃食用油に添加する方法(特開昭55−106298
号公報)、または12−ヒドロキシステアリン酸を主成
分とし、分子内にカルボキシル基を有する有機化合物、
または高分子化合物のアルカリ金属塩、もしくはアルカ
リ土類金属塩を併用した組成物を添加する方法(特開平
3−197581号公報、同平3−19582号公報)
等が知られている。しかし、これらの方法は、いずれも
液状油脂を加熱(80〜180℃程度)した状態でこれ
に固化剤を溶解させる必要があり、このため火災の原因
になることが最近問題視されるようになっている。
【0004】12−ヒドロキシステアリン酸と他の物質
を併用する場合、油ゲル化剤として、炭素数16〜24
の高級脂肪酸、またはジベンジリデンソルビトールを併
用する方法(特開昭61−19681号公報、同61−
19682号公報)、および12−ヒドロキシステアリ
ン酸を極性溶剤に溶解して使用する方法(特開昭63−
90599号公報、同63−128093号公報)など
が知られている。
【0005】また、金属塩を廃食用油のゲル化剤として
用いる技術としては、ステアリン酸アルミニウム(特開
昭57−151669号公報)、セルロース誘導体と金
属石けんとの併用(同59−142274号公報)、水
溶性アルギン酸塩、多価金属塩、乳化剤の併用(特開昭
59−142274号公報)、消火薬剤としての炭酸カ
リウムと油脂硬化剤との併用等(特開昭60−1614
75号公報)などが開示されている。
【0006】しかし、上記の油ゲル化剤は、その性能等
の点において未だ十分なものとはいえなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、室温で添加
し、混合することにより液状油脂を固化し得る、油脂液
の固形化処理剤を提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】即ち本発明者らは、特定
化学構造を有する複素環有機化合物からなる極性溶剤に
12−ヒドロキシステアリン酸を溶解させて得られる、
常温で液状の溶液が、常温において液状油脂に対しすぐ
れた固形化作用を示すことを発見し、本発明を完成した
のである。
【0009】すなわち、本発明に係る液状油脂の固形化
処理剤は、下記一般式(I)により示されるアルキルピ
ロリドン化合物、および、下記一般式(II)により示さ
れるアルキルイミダゾリジノン化合物:
【化2】 (但し、式(I)および(II)中、R1 ,R2 ,R3
4 ,R5 ,R6 ,R7,R8 は、それぞれ互に独立に
水素、または炭素数1から8のアルキル基を表わし、R
1 ,R2 ,R3 およびR4 の少なくとも1個、およびR
5 ,R6 ,R7 およびR8 の少なくとも1個が、1〜8
炭素原子を有するアルキル基である。)から選ばれた少
なくとも1員からなる溶剤と、この溶剤中に溶解されて
いる12−ヒドロキシステアリン酸とを含んでなること
を特徴とするものである。上記固形化処理剤において、
前記溶剤に対する前記12−ヒドロキシステアリン酸の
重量割合が、25〜55重量%であることが好ましい。
【0010】
【作用】本発明の液状油脂用固形化処理剤を構成してい
る12−ヒドロキシステアリン酸の極性溶剤溶液は、毒
性が低く、引火点が高く、かつ12−ヒドロキシステア
リン酸の含有量を高濃度、例えば20重量%以上の高濃
度に調製しても常温でゲル化しない。しかし、これを液
状油脂に対して、1〜10%の添加量で、室温において
添加し、混合すると容易に液状油脂を固形化させること
ができる。
【0011】このような溶液の溶媒として、式(I)の
アルキルピロリドン化合物、例えばN−メチルピロリド
ン、および式(II)のアルキルイミダゾリジノン化合
物、例えば、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノ
ン、および1,3,4−トリメチル−2−イミダゾリジ
ノン等から選ばれた少なくとも1員が用いられる。
【0012】これらの溶媒化合物は単独で用いられても
よく、或は、その2種以上を適宜の割合で混合して使用
してもよい。
【0013】本発明の固形化処理剤中の12−ヒドロキ
システアリン酸の濃度は、用いられる溶剤の溶解力によ
り左右されるが、できるかぎり高濃度であることが望ま
しい。通常は、溶剤重量に対して約20〜55重量%で
ある。
【0014】本発明の固形化処理剤と、液状油脂との混
合割合は、液状油脂の性状等によって左右され、特に限
定できるものではないが、通常は液状油脂100重量部
に対して本発明の固形化処理剤約1〜10重量部を添加
する。
【0015】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説
明する。
【0016】実施例1〜3、比較例1〜12 実施例1〜3および比較例1〜12の各々において、表
1に記載の各種溶剤に、12−ヒドロキシステアリン酸
を、表1に記載の種々の濃度で溶解させた。これらの1
2−ヒドロキシステアリン酸溶剤溶液を、大豆油100
重量部に対して9重量部の割合で室温において添加混合
した。このときの各溶液の大豆油に対する固形化効果を
表−1に示す。また、各溶剤の引火点、および室温およ
び5℃における12−ヒドロキシステアリン酸に対する
溶解性を表1に示す。
【0017】
【表1】
【0018】表1中、12−ヒドロキシステアリン酸の
溶解性を下記のように表示した。12−ヒドロキシステアリン酸の溶解性(対溶剤) 室温 ◎:室温で完全に溶解 ○:加温すれば完全に溶解 ×:加温溶解するが室温で析出 ▲:加温しても溶解しない △:室温で攪拌中に固化5℃ ◎:完全に溶解 ○:透明な液体 ×:全体が白濁固化大豆油に対する固化作用 ◎:混合しているうちに固化 ○:混合し室温に放置後固化 ×:液体のままで固化しない
【0019】実施例4 N−メチルピロリドンに、12−ヒドロキシステアリン
酸38重量%を溶解させた。この12−ヒドロキシステ
アリン酸溶剤溶液4.5重量部を、コーン油100重量
部に室温で添加・混合し放置したところ、20分以内に
廃棄するのに十分な硬度に固形化した。(廃棄するのに
十分な硬度とは、市販の12−ヒドロキシステアリン酸
を成分とする油固形化剤を用いて処理したときに、得ら
れる固化物と同程度の硬度を意味する。以下同様。)
【0020】実施例5 1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンに、12−ヒ
ドロキシステアリン酸38重量%を溶解させた。この1
2−ヒドロキシステアリン酸溶剤溶液4.5重量部を、
べに花油100重量部に室温で添加・混合し放置したと
ころ、20分以内に廃棄するのに十分な硬度に固形化し
た。
【0021】実施例6 N−メチルピロリドンと1,3−ジメチル−2−イミダ
ゾリジノンとを重量比で1/1に混合した混合溶剤に、
12−ヒドロキシステアリン酸38重量%を溶解させ
た。この12−ヒドロキシステアリン酸溶剤溶液4.5
重量部を、菜種油100重量部に室温で添加・混合し放
置したところ、20分以内に廃棄するのに十分な硬度に
固形化した。
【0022】実施例7 1,3,4−トリメチル−2−イミダゾリジノンに、1
2−ヒドロキシステアリン酸38重量%を溶解させた。
この12−ヒドロキシステアリン酸溶剤溶液4.5重量
部を、ゴマ油100重量部に室温で添加・混合し放置し
たところ、20分以内に廃棄するのに十分な硬度に固形
化した。
【0023】実施例8 N−メチルピロリドンと1,3,4−トリメチル−2−
イミダゾリジノンを重量比で1/1に混合した混合溶剤
に、12−ヒドロキシステアリン酸38重量%を溶解さ
せた。この12−ヒドロキシステアリン酸溶剤溶液4.
5重量部を、大豆油100重量部に室温で添加・混合し
放置したところ、20分以内に廃棄するのに十分な硬度
に固形化した。
【0024】実施例9 1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンに、12−ヒ
ドロキシステアリン酸38重量%を溶解させた。この1
2−ヒドロキシステアリン酸溶剤溶液4.5重量部を、
廃天ぷら油100重量部に室温で添加・混合し放置した
ところ、20分以内に廃棄するのに十分な硬度に固形化
した。
【0025】実施例10 N−メチルピロリドンと1,3−ジメチル−2−イミダ
ゾリジノンを重量比で1/4に混合した混合溶剤に、1
2−ヒドロキシステアリン酸40重量%を溶解させた。
この12−ヒドロキシステアリン酸溶剤溶液2.0重量
部を、菜種油100重量部に室温で添加・混合し放置し
たところ、20分以内に廃棄するのに十分な硬度に固形
化した。
【0026】実施例11 N−メチルピロリドンと1,3,4−トリメチル−2−
イミダゾリジノンを重量比で2/4に混合した混合溶剤
に、12−ヒドロキシステアリン酸50重量%を溶解さ
せた。この12−ヒドロキシステアリン酸溶剤溶液1.
5重量部を、菜種油100重量部に室温で添加・混合し
放置したところ、20分以内に廃棄するのに十分な硬度
に固形化した。
【0027】実施例5〜11において調製された12−
ヒドロキシステアリン酸溶剤溶液の5℃における溶解性
を調べたところ、これらはすべて完全に溶解し、透明な
液状を示した。
【0028】
【発明の効果】本発明の油固形化剤を使用することによ
り、室温で液状油脂に添加・混合することにより液状油
脂を固形化することが可能であるので、従来の加熱溶解
させる方法に比較して、火災に至る危険性がきわめて少
なく、廃棄などの処理および取扱も極めて容易なものと
なった。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I)により示されるアルキ
    ルピロリドン化合物、および下記一般式(II)により示
    されるアルキルイミダゾリジノン化合物: 【化1】 〔但し、式(I)および(II)中、R1 ,R2 ,R3
    4 ,R5 ,R6 ,R7およびR8 は、それぞれ互に独
    立に、水素原子、または、1〜8炭素原子を有するアル
    キル基を表わし、R1 ,R2 ,R3 およびR4 の少なく
    とも1個、およびR5 ,R6 ,R7 およびR8 の少なく
    とも1個が、1−8炭素原子を有するアルキル基であ
    る。〕から選ばれた少なくとも1員からなる溶剤と、こ
    の溶剤中に溶解されている12−ヒドロキシステアリン
    酸とを含んでなる液状油脂の固形化処理剤。
  2. 【請求項2】 前記溶剤に対する前記12−ヒドロキシ
    ステアリン酸の重量割合が、25〜55重量%である、
    請求項1に記載の固形化処理剤。
  3. 【請求項3】 前記式(I)のアルキルピロリドン化合
    物が、N−メチルピロリドンである、請求項1に記載の
    固形化処理剤。
  4. 【請求項4】 前記式(II)のアルキルイミダゾリジノ
    ンが、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、およ
    び1,3,4−トリメチル−2−イミダゾリジノンから
    選ばれる、請求項1に記載の固形化処理剤。
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