JPH0680919U - センターベアリングサポート - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 内環１と外環２をベロー状を呈するゴム状弾
性材製のバネ部材３を介して接続したセンターベアリン
グサポートについて、当該センターベアリングサポート
にプロペラシャフトの軸方向移動を規制する機能を持た
せる。またストッパ作動時に衝接音が発生するのを防止
する。 【構成】 内環１に、内環１が外環２に対して軸方向に
所定距離移動したときに外環２に係合するストッパ４
を、別体または一体に設ける。また外環２のストッパ４
側の端部に緩衝体５を設ける。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、センターベアリングサポートの改良に関する。本考案のセンターベ アリングサポートは例えば自動車の駆動系に装着され、プロペラシャフトをセン ターベアリングを介して回転自在に、かつ弾性的に支持する。

【０００２】

【従来の技術】

従来から、図４に示すように、金属製の内環１と金属製の外環２をベロー状を 呈するゴム状弾性材製のバネ部材３を介して接続してなり、内環１の内周側にセ ンターベアリング（図示せず）を嵌着し、このセンターベアリングの内周側にプ ロペラシャフト（図示せず）を貫挿するセンターベアリングサポートが知られて いる（実開平４−２５０２６号公報参照）。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら上記従来のセンターベアリングサポートには、自動車の急加速時 または急減速時に、デフの動きに伴ってプロペラシャフトが軸方向に大きく移動 するのを防止することができない問題がある。このため従来は、センターベアリ ングサポートとは関係がないところで、トランスミッション（またはトランスフ ァ）およびデフとプロペラシャフトを突き当てることによりプロペラシャフトの 軸方向移動を規制しており、このような構造によると、省スペース化が妨げられ る問題がある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は以上の点に鑑み、センターベアリングサポートにプロペラシャフトの 軸方向移動を規制する機能を持たせるようにしたものであって、この目的を達成 するため、内環と外環をベロー状を呈するゴム状弾性材製のバネ部材を介して接 続したセンターベアリングサポートにおいて、前記内環に、前記内環が前記外環 に対して軸方向に所定距離移動したときに前記外環に係合するストッパを、別体 または一体に設けることにした（請求項１）。またこのセンターベアリングサポ ートの外環のストッパ側の端部に緩衝体を設けることにした（請求項２）。

【０００５】

【作用】

外環が車体側に取り付けられ、内環がプロペラシャフト側に取り付けられた状 態で、プロペラシャフトが軸方向に所定距離移動すると、内環に設けられたスト ッパが外環に係合して、それ以上プロペラシャフトが軸方向に移動するのが停止 せしめられる。また外環のストッパ側の端部に緩衝体が設けられていると、係合 時に衝接音が発生するのが防止される。

【０００６】

【実施例】

つぎに本考案の実施例を図面にしたがって説明する。

【０００７】 （実施例１） 図１に示すように、金属製の内環１と金属製の外環２がベロー状を呈するゴム 状弾性材製のバネ部材３を介して接続されており、内環１の外周側にバネ部材３ の被着部３ａを介してストッパ４が嵌着されている。また外環２のストッパ４側 の端部に緩衝体５が接着されている。ストッパ４は金属等の剛材製であり、環状 であり、断面略Ｌ字形に成形されている。緩衝体５はゴム状弾性材製であり、環 状であり、バネ部材３と一体であり、バネ部材３を外環２に加硫接着するのと同 時に外環２に加硫接着されている。符号６は内環１の内周側にバネ部材３の被着 部３ｂを介して嵌着されたセンターベアリングである。

【０００８】 上記構成のセンターベアリングサポートにおいて、外環２が車体側に取り付け られ、内環１がプロペラシャフト側に取り付けられた状態で、プロペラシャフト が軸方向に所定距離ｘ移動すると、内環１に設けられたストッパ４が外環２に係 合して、それ以上プロペラシャフトが軸方向に移動するのが停止せしめられるこ とになる。したがって当該センターベアリングサポートをもってプロペラシャフ トの軸方向移動を規制することができ、またこのために、従来技術のようにスト ッパ機構が車体内部の省スペース化を妨げるといった問題を解消することができ る。また外環２のストッパ４側の端部に緩衝体５を設けて剛材同士が直接接触し ないようにしたために、係合時に衝接音が発生するのを防止することができる。 またこの緩衝体５をバネ部材３と一体としてバネ部材３と同時に外環２に加硫接 着することにしたために、加硫工程が二度手間になることがない。

【０００９】 （実施例２） 図２および図３に示すように、金属製の内環１と金属製の外環２がベロー状を 呈するゴム状弾性材製のバネ部材３を介して接続されており、内環１の軸方向一 端部が外周方向に折り曲げられて（矢示ｙ）、ストッパ４とされている。尚、こ の場合は、金属製の円筒を端部を外周方向に折り曲げることになるために、先ず 円筒の端部に所要数の軸方向スリットを形成し、端部をスリット間の片毎に外周 方向に折り曲げる。したがってストッパ４は、図３に示したように、複数の片を 放射状に拡げた形状をしている。また外環２のストッパ４側の端部に実施例１と 同様な緩衝体５が接着されている。尚、図３にはセンターベアリングを図示して いない。

【００１０】 当該センターベアリングサポートは実施例１と同様な作用効果を奏し、更にス トッパ４を内環１に一体成形したために、ストッパ４を設けても部品点数が増え ることがない利点がある。

【００１１】

【考案の効果】

本考案は以下の効果を奏する。すなわち、当該センターベアリングサポートを もってプロペラシャフトの軸方向移動を規制することができ、またこのために、 従来技術のようにストッパ機構が車体内部の省スペース化を妨げるといった問題 を解消することができる（請求項１）。また外環のストッパ側の端部に緩衝体を 設けて剛材同士が直接接触しないようにしたために、係合時に衝接音が発生する のを防止することができる（請求項２）。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の第一実施例に係るセンターベアリング
サポートの半裁断面図

【図２】本考案の第二実施例に係るセンターベアリング
サポートの半裁断面図

【図３】図２におけるＡ方向矢視図

【図４】従来例に係るセンターベアリングサポートの半
裁断面図

【符号の説明】

１ 内環 ２ 外環 ３ バネ部材 ３ａ，３ｂ 被着部 ４ ストッパ ５ 緩衝体 ６ センターベアリング

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 内環（１）と外環（２）をベロー状を呈
   するゴム状弾性材製のバネ部材（３）を介して接続した
   センターベアリングサポートにおいて、前記内環（１）
   に、前記内環（１）が前記外環（２）に対して軸方向に
   所定距離移動したときに前記外環（２）に係合するスト
   ッパ（４）を、別体または一体に設けたことを特徴とす
   るセンターベアリングサポート。
2. 【請求項２】 請求項１のセンターベアリングサポート
   において、外環（２）のストッパ（４）側の端部に緩衝
   体（５）を設けたことを特徴とするセンターベアリング
   サポート。