JPH0680890A - 油水分離ゲル材およびその使用方法 - Google Patents

油水分離ゲル材およびその使用方法

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JPH0680890A
JPH0680890A JP25741892A JP25741892A JPH0680890A JP H0680890 A JPH0680890 A JP H0680890A JP 25741892 A JP25741892 A JP 25741892A JP 25741892 A JP25741892 A JP 25741892A JP H0680890 A JPH0680890 A JP H0680890A
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JP
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water
oil
gel
drying
cross
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JP25741892A
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English (en)
Inventor
Masaru Takashima
島 愈 高
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AIKOO KK
Aikoh Co Ltd
Original Assignee
AIKOO KK
Aikoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、油水分離ゲル材に関し、特に乾燥
することにより、反復使用できる油水分離材を提供する
ことを目的とする。 【構成】 ポリアクリル酸ソーダ等の高吸水性樹脂をポ
リエチレングリコールジグリシジルエーテル等の2個以
上の官能基を有する架橋材で架橋させて、1〜70重量
%の水分を保有して乾燥後もゲル状を保持するように構
成する。そしてゲル状であるため、再使用時も速い吸水
速度を維持することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、油水分離ゲル材に関
し、例えば潤滑油内に懸濁または混入した含水油水中の
水分を吸収分離して膨潤しても乾燥して反復使用でき、
良好な油水分離性能を維持できる油水分離ゲル材および
その使用方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、高吸水性樹脂ゲル体は生理用
品、紙おむつなどの衛生用品、土壌の保水剤、種子コー
ティング剤として農園芸関係に有用であり、そのほか止
水剤、増粘剤、結露防止剤、汚泥凝固剤、調湿剤など種
々の用途に用いられている。
【0003】これらの高吸水性樹脂としては、デンプン
・アクリロニトリルグラフト重合体の部分加水分解物、
デンプン−アクリル酸ソーダグラフト重合体、ポリアク
リル酸部分中和塩、ポリエチレンオキサイド、ポリビニ
アルコールの架橋物、ポリアクリル酸−ジアクリレート
共重合体などが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の高吸水性樹脂にあっては、吸水性能の不足、
たとえ吸水性能が高くても吸水速度が遅い、あるいは吸
水後のゲルがべたつくという問題点があった。その上、
これらの高吸水性樹脂のほとんどは乾燥により硬質固体
化し、反復使用に際し、吸水速度が著しく低下する。ま
た、乾燥後も硬質固体化しない例えばポリアクリル酸部
分中和塩は吸水後のゲルがべたつき、乾燥の際に機器類
に付着するなど乾燥して再使用することが著しく困難で
あるという問題点があった。
【0005】本発明は、このような従来の課題に鑑みて
なされたものであり、特定量の吸収水を保有して、吸水
後のゲルがべたつかず、乾燥時に問題がなく、乾燥後も
ゲル状を保持して後に再使用時も大きな吸水速度が要求
される分野、特に油水分離に対応できる高吸水性ゲル体
である油水分離ゲル体およびその使用方法を提供するこ
とを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
油水分離ゲル材が、2個以上の官能基を有する架橋剤で
架橋され、吸収水を保有して乾燥後もゲル状を保持する
高吸水性樹脂ゲル体からなることを特徴とするものであ
る。請求項2記載の発明は、前記高吸水性樹脂ゲル体
が、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテルで架
橋されたポリアクリル酸ソーダであることを特徴とする
ものである。請求項3記載の発明は、請求項1または2
記載の油水分離ゲル材を含水油体内に浸漬し、含水油体
内の水分を吸収し膨潤後取り出し、含水油体内の水分を
除去することを特徴とするものである。
【0007】本発明における高吸水性樹脂ゲル体を構成
する樹脂成分としては、ポリアクリ酸のアルカリ金属
塩、特にナトリウム塩、ケン化度が比較的低く高吸湿性
のポリビニルアルコール、ポリビニルポロリドンのよう
な、乾燥後も1〜70重量%の水分を吸収保有するもの
であれば特に限定されることなく使用できる。なお乾燥
後の保有水が1重量%未満の樹脂は、例え吸水能が高く
ても、吸水速度が遅くなり好ましくない。一方、吸収保
有水が70重量%を超える樹脂は、吸水後のゲルがべた
つき、乾燥に際に支障を生じ好ましくない。
【0008】そして、本発明における高吸水性樹脂とし
ては、上記の樹脂のうちポリアクリ酸アルカリ金属塩が
高い吸水能、吸水速度の速さ、安全性の面から特に好ま
しい。
【0009】以下、高吸水性樹脂の代表としてアクリル
酸アルカリ塩について説明する。本発明においてアクリ
ル酸アルカリ金属塩を重合体の主構成成分とする高吸水
性樹脂としては、アクリル酸のホモポリマーのアルカリ
金属塩のほか、アクリル酸またはアクリル酸のアルカリ
金属塩と共重合可能な単量体類と共重合せしめることに
より得られるアクリル酸共重合体のアルカリ金属塩も含
まれる。
【0010】ここでアクリル酸またはアクリル酸のアル
カリ金属塩と共重合可能な単量体としては、アクリル酸
メチル、アクリル酸エチル等のアクリル酸エステル類;
メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル等のメタクリ
ル酸エステル類:ヒドロキシアクリレートの如きヒドロ
キシアクリレート類:ヒドロキシメタクリレートのごと
きヒドロキシアルキルメタクリレート類;スチレン、α
−メチルスチレン、p−メチルスチレン等のビニル芳香
族単量体が挙げられる。しかして共重合体にあっては、
アクリル酸アルカリ金属成分が75モル%以上含まれて
いるものが好ましい。
【0011】本発明において特に好ましく用いられるポ
リアクリ酸ソーダは、食品添加物として使用されてお
り、安全性が高いものであって、平均分子量200万以
上、特に300万以上のものが好ましい。
【0012】本発明において上記高吸水性樹脂のゲル体
を生成するために用いる架橋剤はカルボキシル基または
カルボキシレート基と反応し得る官能基を2個以上有す
るものであればどのようなものであってもよい。このよ
うな架橋剤の例としては、エチレングリコールジグリシ
ジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエ
ーテル、グリセリントリグリシジルエーテル等のポリグ
リシジルエーテル;エピクロルヒドリン、α−メチルク
ロルヒドリン等のハロエポキシ化合物;グルタールアル
デヒド、グリオキザール等のポリアルデヒド類等が挙げ
られる。
【0013】架橋剤の添加量は架橋剤の種類および高吸
水性樹脂として用いられる重合体の種類によっても異な
るが、通常単量体に対して0.05〜2重量%が好まし
く、更に望ましくは0.2〜1.0重量%である。前記
架橋剤使用料範囲で乾燥後も1〜70重量%の水分を吸
収保有し、乾燥後再使用時の吸水速度が速く、吸水後の
ゲルがべたつかない、十分なゲル強度を有する高吸水性
樹脂ゲル体が得られる。
【0014】本発明における油水分離材は、上記のよう
に構成された自重の1倍〜数千倍の水を吸収する高吸水
性樹脂ゲル体からなるものである。かかる高い吸水能を
有し、乾燥後も1〜70重量%の水分を吸収保有する高
吸水性樹脂ゲル体は塊状または微細粒状にて鉱油、植物
油、動物油、合成油等の油類に混入した水を吸着除去す
るための油水分離材として好適に使用できる。なお、こ
れら塊状または微粒状油水分離材は、必要に応じてその
まままたは織物、編物、もしくは不織布製の水透過性の
パッケージに収容して油中の水分を分離除去するために
使用される。
【0015】そして、このような高吸水性樹脂ゲル体は
水分を吸収吸着すると著しく膨潤し、これを乾燥すると
再度元通りに収縮するものであるが、乾燥後も普通の高
吸水性樹脂のように硬くなって再使用時に給水速度が低
下することがない。この乾燥後も1〜70%重量%の水
分を保有してゲル状を保持し、吸水速度が低下しないと
いうゲル体の特性を十分に発揮させるために、本発明に
おいてはゲル体の50倍の重量相当の水分を油中から吸
収した時点で回収して乾燥し、1〜70重量%の水分保
有量に乾燥された時点で再使用する。ゲル体の重量の5
0倍までは比較的高速で油中の水分を吸収するが、50
倍を超える含水量のゲル体は油中の水分を吸収する速度
がかなり低下するからである。特に塊状体では細粒体よ
りもこの水分吸収速度の低下率が大きいが、たとえ微細
粒体であっても水分吸収速度の低下及び乾燥に要する時
間から考え併せると自重の50倍程度で回収して乾燥
し、再使用する方が効率的かつ経済的である。
【0016】
【実施例】次に本発明を実施例により更に説明する。鋼
材の圧延工程において、鋼材とロール間に潤滑油をノズ
ルより噴射するが、その場合巾3m、長さ5m、高さ
2.7mの容量約4万リットルの油タンク中へ高さ2.
5mまで潤滑油を入れ、15分間で1回転するように約
2700リットル/分の速度で潤滑油を循環させながら
ノズルから鋼材に噴射させた。この循環方式では水は大
気中の水分や鋼材に付着した冷却水滴から循環する油中
に懸濁状態で介在し、油中の水分が1%を超えるいわゆ
る含水油体になると、配管中に鉄錆やスカムを形成する
原因となってノズル詰まりを生じていた。
【0017】〔実施例1〕前記の油タンク中へ保有水分
50%の重量約100gのポリエチレングリコールジグ
リシジルエーテルで架橋されたポリアクリル酸ソーダの
塊状ゲル体を金網製容器に入れて浸漬し、重量が約50
0gになった時点で回収し、真空乾燥器中で再度保有水
分が50重量%になるまで乾燥し、再使用、再乾燥を繰
返して1カ月間操業した。1カ月間循環使用した潤滑油
の水分は常時1%以下に維持され、ノズル詰まりも生じ
なかった。また、ゲル体の脱水乾燥も真空乾燥機で短時
間に所望保有水分量にまで低下でき、その間油タンク中
に吸水ゲル体が入ってなくても操業に何ら支障がなかっ
た。
【0018】〔実施例2〕保有水分10%の30メッシ
ュふるい上、16メッシュふるい下の裁断ゲル体をポリ
エステル不織布製の袋に入れた外は実施例1と同様の手
順を操業した。細粒体であるため再度保有水分を10重
量%にするまでに要する乾燥時間もむしろ実施例1より
短くて済み、実施例1同様十分満足できる結果が得られ
た。
【0019】〔比較例1〕平均分子量750万のポリア
クリル酸ソーダ粉末約100gを不織布製袋に入れた外
は実施例1と同様に油タンク中へ浸漬し、重量が約50
0gになった時点で回収した。真空乾燥機で乾燥する際
に吸水後のゲルがべたつき、乾燥用の金属皿に餅状に付
着し乾燥後の歩留が低下しただけでなく、再乾燥後の粉
末は表面がただれたように付着し合った状態になって吸
水速度も著しく低下し実用的に再使用できないものにな
った。
【0020】〔比較例2〕上記のノズルつまりを生じた
懸濁水分量が1%以上の潤滑油を遠心分離機を使用して
油水分離を図ったが、油水分離効果はほとんどなかっ
た。
【0021】
【発明の効果】請求項1、3記載の発明によれば、含水
油体の水分を吸水後の油水分離のゲル体がべたつかず、
再使用のための乾燥後も吸水性能が大きく吸水速度が速
い、ゲル体のままであるので、何回も再使用することが
できる。
【0022】請求項2記載の発明によれば、高い吸水性
能、吸水速度が速いことに加えて食品添加物として使用
されているポリアクリル酸ソーダを主成分とするので、
安全性の面からも安心して使用でき、油水分離ゲル材の
ほかに再使用時も大きな吸水速度が要求される分野、例
えばデシケータの乾燥剤や恒温恒湿温の湿度調節剤にも
使用することができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2個以上の官能基を有する架橋剤で架橋
    され、吸収水を保有して乾燥後もゲル状を保持する高吸
    水性樹脂ゲル体からなることを特徴とする油水分離ゲル
    材。
  2. 【請求項2】 前記高吸水性樹脂ゲル体が、ポリエチレ
    ングリコールジグリシジルエーテルで架橋されたポリア
    クリル酸ソーダであることを特徴とする請求項1記載の
    油水分離ゲル材。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の油水分離ゲル材
    を含水油体内に浸漬し、含水油体内の水分を吸収し膨潤
    後取り出し、含水油体内の水分を除去することを特徴と
    する油水分離ゲル材の使用方法。
JP25741892A 1992-08-31 1992-08-31 油水分離ゲル材およびその使用方法 Pending JPH0680890A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4862221A (en) * 1987-05-27 1989-08-29 Minolta Camera Kabushiki Kaisha Cleaning device
CN109091915A (zh) * 2018-10-25 2018-12-28 桂林理工大学 一种易于制备的水下超疏油高流速油水分离网的制备方法

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US4862221A (en) * 1987-05-27 1989-08-29 Minolta Camera Kabushiki Kaisha Cleaning device
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