JPH0680614B2 - マイクロ波・ミリ波用磁性体組成物 - Google Patents

マイクロ波・ミリ波用磁性体組成物

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JPH0680614B2
JPH0680614B2 JP63321331A JP32133188A JPH0680614B2 JP H0680614 B2 JPH0680614 B2 JP H0680614B2 JP 63321331 A JP63321331 A JP 63321331A JP 32133188 A JP32133188 A JP 32133188A JP H0680614 B2 JPH0680614 B2 JP H0680614B2
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JP
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microwave
millimeter wave
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4πms
present
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健弘 鴻池
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Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 この発明は、マイクロ波やミリ波などの高周波領域にお
いて使用される磁性体組成物に関するものである。
〈従来の技術〉 従来、高周波用磁性体材料としては、Mn-Mgフェライ
ト、Ni-Znフェライト、YIGフェライト、リチウムフェラ
イトなどが用いられている。これらは、飽和磁化(4π
Ms)の値が500〜4000ガウスを有する優れた材料であ
る。
これらの中でも特にリチウムフェライトは4πMsが3700
ガウス程度と大きく、かつキュリー点(Tc)が650℃付
近の高い温度にあるため、4πMsの室温付近における温
度変化率が小さいので、高安定なアイソレータやサーキ
ュレータなどの回路素子に応用可能な材料である。
〈発明が解決しようとする課題〉 しかしながら、リチウムフェライトは、強磁性共鳴吸収
半値幅(ΔH)や誘電損失(tanδe)等の損失が他の
マイクロ波・ミリ波用フェライトに比べて大きいという
欠点を有している。
例えば、純粋なリチウムフェライトLi0.5Fe2.5O4はΔH
とtanδeが周波数10GH2で、それぞれ500エルステッド
以上、0.01以上と大きく、実際のマイクロ波・ミリ波回
路素子には使用できない場合が多い。
この発明は上記のような問題点に鑑みてなされたもの
で、Li0.5Fe2.5O4の一部をTiで置換して4πMsを任意の
値に設定できるようにすると共に、PbOを添加含有させ
てΔHとtanδeについて改善されたマイクロ波・ミリ
波用磁性体材料を提供することを目的としている。
〈課題を解決するための手段〉 上記目的を達成するために、この発明のマイクロ波・ミ
リ波用磁性体組成物はLixFeyTizO0.5+y+1.5z(但し、
x+y+z=1)で表わされる組成において、x、y、zがそ
れぞれ0.15≦x≦0.30、0.55≦y≦0.85、0≦z≦0.30
の範囲にある組成を主成分とし、これにPbOの形で表わ
した酸化鉛を0.01モル%以上、0.5モル%以下添加した
ことを特徴としている。
〈作用〉 この発明によれば、4πMsを700〜3700ガウスの範囲で
任意に設定でき、従ってその使用する周波数に最も適し
た4πMsの値を有する材料を選択でき、Tcが高いゆえに
室温付近での4πMsの温度変化率が小さく、さらに、Δ
Hおよびtanδeが十分に小さい、マイクロ波・ミリ波
特性の良好な磁性体を得ることができる。
上述したこの発明の目的、特徴、および利点について、
以下図面を参照して実施例により説明する。
〈実施例〉 まず、原料として、高純度のLi2CO3、Fe2O3、TiO2、およ
びPbOを準備した。これらの原料を第1表に示す組成が
得られるように秤量し、エチルアルコールを分散媒に用
いてボールミルで16時間湿式混合した。この混合物を乾
燥した後、850℃で2時間仮焼し、仮焼物を得た。この
仮焼物をエチルアルコールおよび有機バインダととも
に、ボールミルに入れ、16時間湿式粉砕した。この粉砕
物を乾燥した後、50メッシュの網を通して造粒し、得ら
れた粉末を2000kg/cm2の圧力で3mm×3mm×20mmの角柱に
成形した。この成形物を1050〜1200℃で2時間焼成した
後、機械加工により直径1.3mmの球および直径1.3mm長さ
16mmの円柱のサンプルを得た。
得られた球形サンプルについて、振動形磁力計を用いて
4πMsおよびTcを測定し、TE106空胴共振器中で10GHzに
おけるΔHを測定した。
また、円柱形サンプルについて、TM010空胴共振器中で
攝動法を用いて10GHzにおけるε、tanδeを測定した。
それらの結果を第1表に示す。
なお、第1表中※印はこの発明の範囲外であり、それ以
外はすべてこの発明の範囲内のものである。
さらに、第1表に示した実験例の結果を、LixFeyTizO
0.5+y+1.5zの組成比を表わす3成分組成図中に示した。
この図面中の番号は、各試料番号を表わす。なお、この
図面において、発明の範囲内にある組成比を示す領域
は、頂点A,B,CおよびDを有する四角形で示されてい
る。
次に、この発明の組成範囲を限定した理由について説明
する。
試料番号1、6、11、16、21および26のように、PbOの
添加量が0.01モル%以下のものは、ΔHおよびtanδe
が大きくなり、実用に適さない。
また試料番号5、10、15、20、25および30のようにPbO
の添加量が0.5モル%を超えるものはtanδeが大きくな
り好ましくない。
試料番号31および32のように、Xが0.15以下になると、
ΔHおよびtanδeが大きくなり好ましくない。
試料番号33および34のように、yが0.55以下になると、
ΔHおよびtanδeが大きく、かつTcが低くなり、従っ
て4πMsの温度変化率が大きくなり好ましくない。
試料番号35および36のように、xが0.3を越えると、Δ
Hおよびtanδeが大きくなり好ましくない。
これに対して、この発明の磁性体組成物では十分に小さ
いΔHとtanδeを有し、かつ高いTcを有している。さ
らに、LixFeyTizO0.5+y+1.5zの化学式で表わされるx、
y、およびzをこの発明の範囲内で適宜変化させること
によって、4πMsの値を700〜3700ガウスの間で自由に
選択することができ、従って、使用する周波数に最も適
した4πMsの値を得ることができるのである。
【図面の簡単な説明】
図面はこの発明にかかるマイクロ波・ミリ波用磁性体組
成物の、LixFeyTizO0.5+y+1.5zの組成比を表わす3成分
組成図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Lix Fey Tiz O0.5+y+1.5z(但
    し、x+y+z=1)で表わされる組成において、x、y、z
    がそれぞれ0.15≦x≦0.30、0.55≦y≦0.85、0≦z≦
    0.30の範囲にある組成を主成分とし、これにPbOの形で
    表わした酸化鉛を0.01モル%以上、0.5モル%以下添加
    含有してなるマイクロ波・ミリ波用磁性体組成物。
JP63321331A 1988-12-19 1988-12-19 マイクロ波・ミリ波用磁性体組成物 Expired - Fee Related JPH0680614B2 (ja)

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