JPH0680394U - モータの駆動回路 - Google Patents

モータの駆動回路

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JPH0680394U
JPH0680394U JP019921U JP1992193U JPH0680394U JP H0680394 U JPH0680394 U JP H0680394U JP 019921 U JP019921 U JP 019921U JP 1992193 U JP1992193 U JP 1992193U JP H0680394 U JPH0680394 U JP H0680394U
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capacitor
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rotation
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國一 白川
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 モータの起動時に必要な遅延時間が確保で
き、拘束時に短時間でモータへの供給電流を制限する。 【構成】 速度制御回路52はモータの回転数を検出
し、目標回転数であれば第1のレベル、それ以外では第
2のレベルとなるロック信号と、モータ制御用の速度信
号を出力する。駆動制御回路54は速度信号によりモー
タを制御し、目標回転数に収束させる。回転検出回路1
2はモータの回転時にのみ回転信号を出力する。時限回
路56は電源とグランドとの間に直列接続された第1の
抵抗58、第1のコンデンサ60、およびロック信号の
第2のレベルの時に第1の抵抗58を介して第1のコン
デンサ60へ電流を供給する第1のトランジスタ62か
ら成る。時限変更回路14は直列接続された第2のコン
デンサ16とサイリスタ18から成り、第1のコンデン
サ60に並列接続される。電圧制御回路68は第1のコ
ンデンサ60の両端電圧が基準電源70電圧より高い際
にモータを停止する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案はモータの駆動回路に関し、さらに詳細にはモータが拘束された際にモ ータに流れる電流を短時間で遮断可能なモータの駆動回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のモータの駆動回路50について図3を用いて説明する。 まず、構成について説明する。 52は速度制御回路であり、例えばエンコーダ(不図示)を有し、モータ(不 図示)の回転数を検出し、回転数が目標回転数を含む所定の回転数範囲内であれ ば第1のレベル(例えばHighレベル)となり、所定の回転数範囲外であれば 第2のレベル(例えばLowレベル)となるロック信号Aを出力する。また、回 転数が目標回転数より高い場合には現在の電圧に対して低い電圧となり、目標回 転数より低い場合には高い電圧となる速度信号Bも出力する。 54は駆動制御回路であり、速度信号Bが入力され、速度信号Bの電圧が現在 の電圧に対して低い電圧となる場合にはモータへの供給電流を減少させてモータ の回転数を下げ、一方速度信号Bの電圧が現在の電圧に対して高い電圧となる場 合にはモータへの供給電流を増加させてモータの回転数を上げ、モータの回転数 が目標回転数に収束するように制御する機能を有する。
【0003】 56は時限回路であり、電源CとグランドDとの間に直列に接続された第1の 抵抗58、第1のコンデンサ60、ロック信号Aが入力され、ロック信号Aが第 2のレベルとなった場合にのみ第1の抵抗58を介して第1のコンデンサ60へ 電流を供給する第1のスイッチ素子としての一例である第1のトランジスタ62 、およびロック信号Aが第1のレベルとなった場合にのみ作動(オン状態)し、 第1のコンデンサ60を放電抵抗64を介してグランドDと短絡する放電用スイ ッチ素子の一例である放電用トランジスタ66とから構成されている。なお、放 電用スイッチ素子には極性の異なるトランジスタやFETを用いても良いし、ま た複数のスイッチ素子を組み合わせたスイッチ回路としても良い。 68は電圧制御回路であり、第1のコンデンサ60の両端電圧V1が入力され ると共に、内部には基準電源70を有し、両端電圧V1が基準電源電圧Vref より高い場合にのみ、モータの回転を強制的に停止させるため、速度信号Bを強 制的に現在の電圧に対して下降させる機能を有する。電圧制御回路68は一例と してコンパレータ72を用いて構成されており、両端電圧V1がコンパレータ7 2の(−)端子に入力され、基準電源電圧Vrefがコンパレータ72の(+) 端子に入力されている。また、コンパレータ72の出力端子は一例として、第1 の調整抵抗74を介して速度信号Bと接続されることで上記機能を実現している 。また、76は第2の調整抵抗であり、コンパレータ72の出力電圧レベルを調 整するための第1の調整抵抗74と同様、速度信号Bの電圧レベルを調整するた めのものである。
【0004】 次に動作について説明する。 まず、モータを停止状態から回転させる際の動作について説明する。 速度制御回路52および駆動制御回路54が動作を開始すると、当初モータの 回転数は所定の回転数範囲内より低いため、速度制御回路52は速度信号Bの電 圧をモータの回転数を上げるべく上昇させ、それに伴い駆動制御回路54はモー タへ電流を供給して連続してモータの回転を上げる。なお、この時速度制御回路 52が出力するロック信号Aは第2のレベルとなっており、第1のトランジスタ 62はオン状態となっているため、第1の抵抗58を介して第1のコンデンサ6 0に電流が流れ、両端電圧V1が上昇するので、モータの回転数が所定の回転数 範囲内へ達するまでの到達時間に対して、両端電圧V1が基準電源電圧Vref へ到達するまでの遅延時間が十分長くなるように第1の抵抗58または第1のコ ンデンサ60の値を設定しておく必要がある。なぜなら、遅延時間が到達時間よ り短いと、モータの回転数が所定の回転数範囲内に入る前に、コンパレータ72 の出力電圧が下がり速度信号Bを強制的に下げてしまい、モータの回転数が下げ られてしまう。なお、遅延時間は第1の抵抗58および第1のコンデンサ60の 値で構成される時定数にて決定され、時定数が大きい値であれば遅延時間は長く なる。 また、モータを停止状態から回転させる際に、外力によりモータが拘束されて いる場合には、遅延時間が経過した後に、コンパレータ72の出力電圧が下がり 速度信号Bを強制的に下げることで、駆動制御回路54からモータへの電流の供 給を制限し、駆動制御回路54およびモータの過電流や発熱による破損を保護し ている。
【0005】 続いて、通常の回転時、つまりモータの回転数が所定の回転数範囲内である場 合には、速度制御回路52からのロック信号Aは第1のレベルとなっており、時 限回路56の第1のトランジスタ62はオフ状態、また放電用トランジスタ66 はオン状態となっている。これにより第1のコンデンサ60は放電抵抗64を介 してグランドDと短絡されているため、両端電圧V1は基準電源電圧Vrefよ り常時低くなっている。これにより、速度制御回路52から出力される速度信号 Bは電圧制御回路68により強制的に電圧を下げられることはない。 従って、モータの回転数が目標回転数より下がると速度制御回路52は速度信 号Bの電圧を現在の電圧に対して高い電圧とするため、駆動制御回路54はモー タの回転数を上げる。また、モータの回転数が目標回転数より上がると速度制御 回路52は速度信号Bの電圧を現在の電圧に対して低い電圧とするため、駆動制 御回路54はモータの回転数を下げる。このようにしてモータの駆動回路はモー タの回転数が所定の回転数範囲内となるように常時制御する。
【0006】 また、モータが回転している際に、外力により拘束され、回転が停止した場合 には、モータの駆動回路50が上述した通常の制御を行ってもモータの回転数は 所定の回転数範囲内から外れて下がる。この際にロック信号Aは第1のレベルか ら第2のレベルに変化し、第1のトランジスタ62がオン状態となると共に、放 電用トランジスタ66はオフ状態となるため、第1のコンデンサ60には第1の 抵抗58を介して電流が流れ、両端電圧V1は次第に上昇し、遅延時間経過後に 、両端電圧V1が基準電源電圧Vrefを越える。このため、コンパレータ72 の出力電圧が下がり、これにより第1の調整抵抗74を介して速度信号Bを強制 的に下げ、駆動制御回路54からモータへの電流の供給を停止してモータの駆動 を停止する。 上述するようにモータの駆動回路50には、モータの回転数が一定の時間以上 、所定の回転数範囲内から外れた場合には、駆動制御回路54からモータへの供 給電流を制限するための時限回路56および電圧制御回路68が設けられている ため、モータ拘束時の駆動制御回路54からモータへの電流供給が制限されて、 駆動制御回路54およびモータの過電流による損傷を防止することができる。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のモータの駆動回路には次のような課題がある。 モータの拘束状態が発生した後、駆動制御回路からモータへの電流供給を制限 するまでの遅延時間は、駆動制御回路およびモータの保護を考慮すると極力短く する必要があるが、遅延時間はモータの起動時にモータの回転数が所定の回転数 範囲内に達するまでの到達時間より長くする必要がある。しかも当該到達時間は モータの負荷や、モータ固有の特性により決まり、一般に回路やモータの保護に 必要とされる遅延時間より長くなる。特に高トルクのモータの場合には駆動制御 回路からモータへの電流値が大きくなるため、遅延時間が長くなるとその間に駆 動制御回路やモータに熱によるストレスが加わり、当該ストレスによる劣化や破 損を防止するためには、駆動制御回路に使用するスイッチ素子に定格電力の大き な高価なスイッチ素子を使用したり、またスイッチ素子用のヒートシンクを大型 化する必要が生じ、製品のコストがアップすると共に、製品が大型化するという 課題がある。 従って本考案は、上記課題を解消すべくなされ、その目的とするところは、モ ータの起動時には必要な遅延時間が確保できると共に、モータの拘束時には短時 間でモータへの供給電流を制限できるモータの駆動回路を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本考案は次の構成を備える。 すなわち、モータの回転数を検出し、該回転数が目標回転数を含む所定の回転 数範囲内であれば第1のレベルとなり、前記所定の回転数範囲外であれば第2の レベルとなるロック信号を出力すると共に、回転数が目標回転数より高い場合に は現在の電圧に対して低いまたは高い電圧となり、目標回転数より低い場合には 高いまたは低い電圧となる速度信号を出力する速度制御回路と、前記速度信号が 入力され、該速度信号の電圧が現在の電圧に対して低いまたは高い電圧となる場 合には前記モータの回転数を下げ、速度信号の電圧が現在の電圧に対して高いま たは低い電圧となる場合にはモータの回転数を上げ、モータの回転数を前記目標 回転数に収束させる駆動制御回路と、前記モータの回転または非回転を検出する と共に、モータの回転時には回転信号を出力する回転検出回路と、電源とグラン ドとの間に直列に接続された第1の抵抗、第1のコンデンサ、および前記ロック 信号が入力され、ロック信号が第2のレベルとなった場合にのみ前記第1の抵抗 を介して前記第1のコンデンサへ電流を供給する第1のスイッチ素子とから構成 される時限回路と、互いに直列に接続された第2のコンデンサと第2のスイッチ 素子とから構成されると共に、前記第1のコンデンサと並列に接続され、前記第 2のスイッチ素子は前記回転信号が入力された際には前記第2のコンデンサと第 1のコンデンサとを並列接続する時限変更回路と、前記第1のコンデンサの両端 電圧が入力されると共に、内部に基準電源を有し、該両端電圧が該基準電源の電 圧より高い場合にのみ、前記モータを強制的に停止させる電圧制御回路とを具備 することを特徴とする。
【0009】 また、前記電圧制御回路は、前記第1のコンデンサの両端電圧が前記基準電源 の電圧より高い場合にのみ、前記速度信号を強制的に現在の電圧に対して下降ま たは上昇させ、前記モータを強制的に停止させる構成としても良い。 また、前記時限変更回路は、互いに直列に接続された第2の抵抗と第2のスイ ッチ素子とから構成されると共に、前記第1の抵抗と並列に接続され、前記第2 のスイッチ素子は前記回転信号が入力されていない場合に、前記第2の抵抗と第 1の抵抗とを並列接続する構成としても良い。
【0010】
【作用】 請求項1の構成によるモータの駆動回路では回転検出回路と、時限回路の第1 のコンデンサに並列に接続された第2のコンデンサと第2のスイッチ素子とから 成る時限変更回路を有するため、モータを停止状態から回転させる際には、モー タが回転を開始した時点で回転検出回路が回転信号を出力し、第2のスイッチ素 子が作動して第1のコンデンサと第2のコンデンサとが並列に接続される。これ により第1の抵抗を介して第1のスイッチ素子から電流が供給される第1のコン デンサの両端電圧の上昇が遅くなり、モータの回転数が所定の回転数範囲内に達 するまで電圧制御回路が作動しない。また、モータが拘束されて停止した場合に は、回転検出回路が回転信号の出力を停止する。これにより、第2のスイッチが 非作動状態となり、第1のスイッチ素子から第1のコンデンサのみに電流が供給 されるので第1のコンデンサの両端電圧の上昇が早まり、短時間で電圧制御回路 が作動し、モータが停止する。
【0011】 また、請求項2の構成によるモータの駆動回路ではモータが拘束されて停止し た場合には、回転検出回路が回転信号の出力を停止する。これにより、第2のス イッチが非作動状態となり、第1のスイッチ素子から第1のコンデンサのみに電 流が供給されるので第1のコンデンサの両端電圧の上昇が早まり、短時間で電圧 制御回路が作動して速度信号が強制的に下降または上昇させられ、モータが停止 する。 また、請求項3の構成によるモータの駆動回路では、時限変更回路は時限回路 の第1の抵抗に並列に接続された第2の抵抗と第2のスイッチ素子とから成り、 モータを停止状態から回転させる際には、モータが回転を開始した時点で回転検 出回路が回転信号を出力する。第2のスイッチ素子は回転信号が出力されている 場合には作動せず、第1のコンデンサには第1の抵抗を介してのみ第1のスイッ チ素子から電流が供給される。これにより第1のコンデンサの両端電圧の上昇が 遅くなり、モータの回転数が所定の回転数範囲内に達するまで電圧制御回路が作 動しない。また、モータが拘束されて停止した場合には、回転検出回路が回転信 号の出力を停止する。これにより、第2のスイッチが作動状態となり、第1のコ ンデンサには並列接続された第1の抵抗および第2の抵抗を介して電流が供給さ れるので第1のコンデンサの両端電圧の上昇が早まり、短時間で電圧制御回路を 作動できる。
【0012】
【実施例】
以下、本考案の好適な実施例について添付図面と共に詳述する。 図1は、本考案に係るモータの駆動回路の第1実施例を示す接続図である。 図2は、本考案に係るモータの駆動回路の第2実施例を示す接続図である。
【0013】 まず、第1実施例について図1を用いて説明する。なお、従来例と同じ構成に ついては同じ符号を付し、説明は省略する。 最初に、モータの駆動回路10の構成について説明する。 12は回転検出回路であり、モータの回転または非回転状態を検出し、モータ の回転時にのみ回転信号Eを出力する機能を有する。 14は時限変更回路であり、互いに直列に接続された第2のコンデンサ16と 第2のスイッチ素子の一例であるサイリスタ18とから構成されている。時限変 更回路14は、時限回路56の第1のコンデンサ60と並列となるように接続さ れている。またサイリスタ18は第2のコンデンサ16とグランドDとの間に配 され、アノード端子は第2のコンデンサ16と、カソード端子はグランドDと接 続され、ゲート端子には回転信号Eが入力可能となっている。なお、第2のスイ ッチ素子にはサイリスタ18に代えて、トランジスタやFET、またはこれらを 組み合わせてスイッチ回路としたものを用いても良い。
【0014】 次に、動作について説明する。 まず、モータを停止状態から回転させる際の動作について説明する。 速度制御回路52および駆動制御回路54が動作を開始すると、当初モータの 回転数は所定の回転数範囲内より低いため、速度制御回路52は速度信号Bの電 圧をモータの回転数を上げるべく上昇させ、それに伴い駆動制御回路54はモー タへ電流を供給して連続してモータの回転を上げる。なお、この際に回転検出回 路12はモータの回転を検出した回転信号Eを出力し、時限変更回路14のサイ リスタ18はオン状態となっており、第2のコンデンサ16は第1のコンデンサ 60と並列に接続された状態となっている。また速度制御回路52が出力するロ ック信号Aは第2のレベル(Lowレベル)となっており、第1のトランジスタ 62はオン状態となっているため、第1の抵抗58を介して第1のコンデンサ6 0と第2のコンデンサ16に電流が流れる。従来例と比較して、時限回路56の 時定数を構成するコンデンサの容量が第2のコンデンサ16の分だけ増える。こ のため、例えば第2のコンデンサ16の容量値を従来例での第1のコンデンサ6 0と同様の値とすれば、時限回路56の時定数が従来例より大きくなり両端電圧 V1が基準電源電圧Vrefへ到達するまでの第1遅延時間を確実に、モータの 回転数が所定の回転数範囲内へ達するまでの到達時間に対して十分長くなるよう に設定でき、モータの起動が確実に行える。
【0015】 また、モータを停止状態から回転させる際に、外力によりモータが拘束されて いる場合にはモータが回転していないため、回転検出回路12は回転信号Eを出 力せず、サイリスタ18がオフ状態となったままとなる。これにより、第1のコ ンデンサ60には第2のコンデンサ16が並列に接続されず、時定数は小さくな り、第1遅延時間に比べて短い第2遅延時間で電圧制御回路68が作動し、速度 信号Bを強制的に下げることで、駆動制御回路54からモータへの電流の供給を 制限し、駆動制御回路54およびモータの過電流や発熱による破損を保護可能と なる。 特に、第2のコンデンサ16の容量値を、第1のコンデンサ60の容量値に比 べて十分大きい値とすると、第1遅延時間を到達時間より十分長くしつつ、第2 遅延時間を極力短い時間に設定することが可能となり、一層効果的である。
【0016】 続いて、モータが通常の回転をしている最中に、外力により拘束され、回転が 停止した場合にも、回転検出回路12は回転信号Eの出力を停止し、サイリスタ 18がオフ状態となる。これにより、第1のコンデンサ60には第2のコンデン サ16が並列に接続されず、時定数は小さくなり、第1遅延時間に比べて短い第 2遅延時間で電圧制御回路68が作動し、速度信号Bを強制的に下げることで、 駆動制御回路54からモータへの電流の供給を短時間で制限することができ、駆 動制御回路54およびモータの過電流による発熱を抑制できる。従って、駆動制 御回路54に使用するスイッチ素子に定格電力の小さいものを使用できると共に 、ヒートシンクも小型のものでよく、部品費の低減および製品の小型化が可能と なる。
【0017】 次に、第2実施例について図2を用いて説明する。なお、第1実施例と同じ構 成については同じ符号を付し、説明は省略する。 20は時限変更回路であり、互いに直列に接続された第2の抵抗22と第2の スイッチ素子の一例である第2のトランジスタ18とから構成されている。また 時限変更回路20は、第1の抵抗58と並列に接続され、第2のトランジスタ2 4は回転信号Eが入力されていない(回転信号EがLowレベルの)場合にオン 状態となり、第2の抵抗22が第1の抵抗58に並列接続される。
【0018】 続いて、動作について説明する。 まず、モータを停止状態から回転させる際の動作について説明する。 速度制御回路52および駆動制御回路54が動作を開始すると、当初モータの 回転数は所定の回転数範囲内より低いため、速度制御回路52は速度信号Bの電 圧をモータの回転数を上げるべく上昇させ、それに伴い駆動制御回路54はモー タへ電流を供給して連続してモータの回転を上げる。なお、この際に回転検出回 路12はモータの回転を検出した回転信号Eを出力し、時限変更回路20の第2 のトランジスタ24はオフ状態となっており、第2の抵抗22は第1の抵抗58 と並列に接続されていない。また速度制御回路52が出力するロック信号Aは第 2のレベル(Lowレベル)となっており、第1のトランジスタ62はオン状態 となっているため、第1の抵抗58のみを介して第1のコンデンサ60に電流が 流れる。例えば、従来例と同様の値を有する第1の抵抗58および第1のコンデ ンサ60を使用すると、第1のコンデンサ60の両端電圧V1が基準電源電圧V refへ到達するまでの第3遅延時間T4を、モータの回転数が所定の回転数範 囲内へ達するまでの到達時間に対して長くなるように設定でき、モータの起動が 確実に行える。
【0019】 また、モータを停止状態から回転させる際に、外力によりモータが拘束されて いる場合にはモータが回転していないため、回転検出回路12は回転信号Eを出 力せず、第2のトランジスタ24がオン状態となる。これにより第1の抵抗58 に第2の抵抗22が並列に接続され、時定数は小さくなり、第3遅延時間に比べ て短い第4遅延時間で電圧制御回路68が作動し、速度信号Bを強制的に下げる ことで、駆動制御回路54からモータへの電流の供給を制限し、駆動制御回路5 4およびモータの過電流や発熱による破損を保護可能となる。 特に、第2の抵抗22の抵抗値を小さくすることで、第3遅延時間を到達時間 に対して長くなるように設定しつつ、第4遅延時間を極力短い時間に設定するこ とが可能となり、モータ拘束時の電流の供給を制限するために必要な時間を一層 短縮できるため効果的である。
【0020】 続いて、モータが通常の回転をしている最中に、外力により拘束され、回転が 停止した場合にも、回転検出回路12は回転信号Eの出力を停止するので第2の トランジスタ24がオン状態となる。これにより、第1の抵抗58と第2の抵抗 22が並列に接続され、時定数が小さくなり、駆動制御回路54からモータへの 電流の供給を短時間で制限することができ、駆動制御回路54およびモータの過 電流による発熱を抑制できる。 従って、駆動制御回路54に使用するスイッチ素子に定格電力の小さいものを 使用できると共に、ヒートシンクも小型のものでよく、部品費の低減および製品 の小型化が可能となる。 なお、上述したように、モータの回転を強制的に停止させるため、速度信号B の電圧を電圧制御回路68を用いて強制的に可変する構成に代えて、駆動制御回 路54内にモータへの電流供給を停止させるスイッチ回路(不図示)を設け、当 該スイッチ回路を電圧制御回路68の出力信号を用いて制御するようにしても良 いし、またモータと駆動制御回路54とを接続する配線部分に、接・断動作を行 う他のスイッチ回路を設け、当該他のスイッチ回路を電圧制御回路68の出力信 号を用いて制御する構成としても良い。
【0021】 以上、本考案の好適な実施例について種々述べてきたが、本考案は上述した実 施例に限定されるのではなく、速度制御回路や回転検出回路から出力されるロッ ク信号や速度信号、または回転検出回路から出力される回転信号の極性が上記実 施例での信号の極性と反転していても、第1のスイッチ素子や放電用トランジス タに反対極性で作動可能な公知のトランジスタ等や回路を用いることでモータの 拘束時に短時間で電流の制限を行える。また、駆動制御回路の速度信号に対する 動作が反転している場合でも、電圧制御回路の動作を反転させることで同様な効 果を得ることができる等、考案の精神を逸脱しない範囲で多くの改変を施し得る のはもちろんである。
【0022】
【考案の効果】
本考案に係る請求項1および2の構成によるモータの駆動回路では、モータが 拘束されて回転が停止した際に、回転検出回路が回転信号の出力を停止し、これ により第2のスイッチが非作動状態となり、第1のスイッチ素子から第1のコン デンサのみに電流が供給されるので第1のコンデンサの両端電圧の上昇速度をモ ータの起動時の上昇速度より早めることができ、短時間で電圧制御回路を作動で きる。これにより、モータの起動時に必要な遅延時間を確保しつつ、モータ拘束 時に駆動制御回路やモータに加わる過電流や発熱等によるストレスを低減でき、 駆動制御回路への定格電力の小さなスイッチ素子の使用、またスイッチ素子用に 使用するヒートシンクの小型化が可能となり、製品コストの低減および製品の小 型化が可能となる。 また、請求項3の構成によるモータの駆動回路では、モータが拘束されて回転 が停止した際に、回転検出回路が回転信号の出力を停止し、これにより第2のス イッチが作動状態となり、第1のコンデンサには並列接続された第1の抵抗およ び第2の抵抗を介して電流が供給されるので第1のコンデンサの両端電圧の上昇 が早まり、短時間で電圧制御回路を作動できる。これにより、モータの起動時に 必要な遅延時間を確保しつつ、モータ拘束時に駆動制御回路やモータに加わる過 電流や発熱等によるストレスを低減でき、駆動制御回路への定格電力の小さなス イッチ素子の使用、またスイッチ素子用に使用するヒートシンクの小型化が可能 となり、製品コストの低減および製品の小型化が可能となるという著効を奏する 。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係るモータの駆動回路の第1実施例を
示す接続図である。
【図2】本考案に係るモータの駆動回路の第2実施例を
示す接続図である。
【図3】従来のモータの駆動回路を示す接続図である。
【符号の説明】
10 モータの駆動回路 12 回転検出回路 14 時限変更回路 16 第2のコンデンサ 18 第2のスイッチ素子 52 速度制御回路 54 駆動制御回路 56 時限回路 58 第1の抵抗 60 第1のコンデンサ 62 第1のスイッチ素子 68 電圧制御回路 70 基準電源

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モータの回転数を検出し、該回転数が目
    標回転数を含む所定の回転数範囲内であれば第1のレベ
    ルとなり、前記所定の回転数範囲外であれば第2のレベ
    ルとなるロック信号を出力すると共に、回転数が目標回
    転数より高い場合には現在の電圧に対して低いまたは高
    い電圧となり、目標回転数より低い場合には高いまたは
    低い電圧となる速度信号を出力する速度制御回路と、 前記速度信号が入力され、該速度信号の電圧が現在の電
    圧に対して低いまたは高い電圧となる場合には前記モー
    タの回転数を下げ、速度信号の電圧が現在の電圧に対し
    て高いまたは低い電圧となる場合にはモータの回転数を
    上げ、モータの回転数を前記目標回転数に収束させる駆
    動制御回路と、 前記モータの回転または非回転を検出すると共に、モー
    タの回転時には回転信号を出力する回転検出回路と、 電源とグランドとの間に直列に接続された第1の抵抗、
    第1のコンデンサ、および前記ロック信号が入力され、
    ロック信号が第2のレベルとなった場合にのみ前記第1
    の抵抗を介して前記第1のコンデンサへ電流を供給する
    第1のスイッチ素子とから構成される時限回路と、 互いに直列に接続された第2のコンデンサと第2のスイ
    ッチ素子とから構成されると共に、前記第1のコンデン
    サと並列に接続され、前記第2のスイッチ素子は前記回
    転信号が入力された際には前記第2のコンデンサと第1
    のコンデンサとを並列接続する時限変更回路と、 前記第1のコンデンサの両端電圧が入力されると共に、
    内部に基準電源を有し、該両端電圧が該基準電源の電圧
    より高い場合にのみ、前記モータを強制的に停止させる
    電圧制御回路とを具備することを特徴とするモータの駆
    動回路。
  2. 【請求項2】 前記電圧制御回路は、前記第1のコンデ
    ンサの両端電圧が前記基準電源の電圧より高い場合にの
    み、前記速度信号を強制的に現在の電圧に対して下降ま
    たは上昇させ、前記モータを強制的に停止させることを
    特徴とする請求項1記載のモータの駆動回路。
  3. 【請求項3】 前記時限変更回路は、互いに直列に接続
    された第2の抵抗と第2のスイッチ素子とから構成され
    ると共に、前記第1の抵抗と並列に接続され、前記第2
    のスイッチ素子は前記回転信号が入力されていない場合
    に、前記第2の抵抗と第1の抵抗とを並列接続すること
    を特徴とする請求項1または2記載のモータの駆動回
    路。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2018069074A (ja) * 2016-11-04 2018-05-10 ダイソン・テクノロジー・リミテッド 清掃器具
CN108013938A (zh) * 2016-11-04 2018-05-11 戴森技术有限公司 清洁器具
CN108013938B (zh) * 2016-11-04 2021-04-20 戴森技术有限公司 清洁器具

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