JPH0680013B2 - 免疫調節剤 - Google Patents

免疫調節剤

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JPH0680013B2
JPH0680013B2 JP60188787A JP18878785A JPH0680013B2 JP H0680013 B2 JPH0680013 B2 JP H0680013B2 JP 60188787 A JP60188787 A JP 60188787A JP 18878785 A JP18878785 A JP 18878785A JP H0680013 B2 JPH0680013 B2 JP H0680013B2
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psycho
cells
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saponin
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裕之 甲野
粛夫 小田島
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Shiseido Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はサイコ中に存在するサポニンを有効成分として
含有する免疫調節剤に関する。
[従来の技術] サイコ中、特にセリ科(Umbelliferae)に属するミシマ
サイコ(Bupleurum falcatum L.)は古来より解熱、鎮
痛、消炎、強壮、強精、利尿用の薬剤として用いられて
きたことは広く知られるところである。近時、これらの
薬効が、サイコ中のサポニン成分によるのではないかと
の研究が進められている。しかしながらこのサポニン成
分が免疫調節作用を有することは全く知られていない。
[発明が解決しようとする問題点] 本発明者等は、サイコ中のサポニン成分が意外にも免疫
調節作用を有することを見出し本発明を完成するに至っ
た。
[問題点を解決するための手段] すなわち本発明は、サイコのサポニンを有効成分として
含有する免疫調節剤を提供するものである。
本発明におけるサポニン成分を含有するサイコとして
は、ミシマサイコが最も好ましいものである。そのほ
か、これと類縁植物であるホタルサイコ(ブプレウルム
・ロンギラジアツム・ティー、Bupleurum longiradiatu
m T.)、ハクサンサイコ(ブプレウム・ニッポニカム、
Bupleurum nipponicum)、レブンサイコ(ブプレウルム
・トリラデアツム・エー、Bupleurum triradiatum A.)
が挙げられる。
本発明のサポニン成分は、上記のごときサイコを原料と
して、その生薬から抽出分離、精製するかまたは上記の
ごときサイコの根茎切片を組織培養し、次いで抽出分
離、精製するかまたはこれらサポニン類を酸あるいはア
ルカリあるいは酵素で加水分解することによって得るこ
とができる。
本発明によるサポニン成分は原料とするサイコの種類や
細胞年数によって、構成される成分の種類・量に若干の
差があるが後述するごとき式(1)(2)、(3)で示
されるオレアナン系化合物を含有するものである。
式(1) 式(2) 式(3) 式(1)で表される化合物の具体名としては、サイコゲ
ニンE、サイコゲニンF、サイコゲニンG、サイコサポ
ニンa、サイコサポニンd、サイコサポニンcが挙げら
れる。式(2)で表される化合物の具体名としては、サ
イコゲニンA、サイコゲニンC、サイコゲニンD.サイコ
サポニンb1、サイコサポニンb2が挙げられる。式(3)
で表される化合物の具体名としては、サイコゲニンB、
サイコゲニンHが挙げられる。
なお、ミシマサイコ中には前述した式(1)、(2)、
(3)の構造式を有するサポニンの他に、式(1)、
(2)、(3)の骨格を有すると考えられる構造未定の
サポニンも含まれており、これらの物質も本発明のサポ
ニン成分に含まれる。
前述した個々の化合物は、前述のごとく得られたサポニ
ンをたとえばクロロホルム/メタノール/水系あるいは
n−ブタノール/酢酸/水系の展開溶剤を用いたシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー、高速液体クロマトグラ
フィーなどにより各構成サポニンに分離、精製すること
により得ることができる。これらの化合物は、それぞれ
単独で使用してもよいが、二種またはそれ以上を混合し
てもよい。
次に本発明によるサポニン成分(サイコから抽出分離さ
れた粗サポニン)のマウスにおける急性毒性値を第1表
に示す。
本発明による免疫調節剤は、有効成分として、式
(1)、(2)、(3)で表わす化合物のいずれか、ま
たはその混合物を、乳糖、ブドウ糖、デンプン、ショ
糖、デキストリン、セルロース類、寒天、ステアリン酸
マグネシウム、ケイ酸アルミニウム、タルク、ゼラチ
ン、ラノリン、ベジタブルオイル、ワセリン、アラビア
ゴム、ポリアルキレングリコール、トラガント、流動パ
ラフィン、水等の常用される医薬的担体と混合して経口
及び非経口用の種々の剤型、例えば錠剤、丸剤、カプセ
ル剤、顆粒剤、液剤、注射剤、シロップ剤、軟膏剤など
に製剤化することができる。必要に応じて保存剤、安定
化剤、乳化剤、溶解補助剤等を混合してもよい。
本発明による免疫調節剤の投与量は、患者の年齢疾病の
状態、体重、年齢、投与方法などによって左右される
が、成人に対する経口投与量はサポニン成分として通常
約50mg〜50mg/日である。腹腔内投与、筋肉内投与、静
脈内投与する場合は、上記の用量を基準として、適宜増
減すればよい。外用の場合は1〜10%親水軟膏または疎
水軟膏の形で用いる。
本発明に係る化合物の適用範囲としては、免疫不全症、
感染症、悪性腫症、慢性関節リウマチ、全身性エリテマ
トーデスを含めたほとんどあらゆる免疫疾患に対して有
効である。
以下に本発明に係る式(1)、(2)、(3)で表わす
化合物の薬理実験について記載する。
試験1 NK細胞活性 C57BL/6マウス(6週令、雄)の腹腔に被験試料の生理
食塩水溶液1mg/kgを隔日に4回投与し、最終投与より3
日目にマウスより腹腔滲出細胞を集めナイロンウールカ
ラムを通しこれをエフェクター細胞とした。一方、マウ
スリンパ腫YAC−1細胞は51Crで標識し標的細胞とし
た。エフェクター細胞と標的細胞を40:1の割合で混合
し、37℃で6時間インキュベートしたのち上清中の51Cr
の放射能活性をガンマカウンターにて測定した。結果を
第2表に示す。表から明らかな様にサイコサポニンa、
b2、d、サイコゲニンBの投与群には、コントロール
(サイコサポニンを含まない生理食塩水)に比べて顕著
なNK細胞活性の上昇が認められた。
試験2 インターロイキン−1産生能 BALB/cマウス(6週令、雄)の腹腔に被験試料の生理食
塩水1mg/kgを隔日に4回投与し、最終投与より4日目に
マウスより腹腔滲出細胞を集め10%牛胎児血清加RPMI−
1640倍地で2×106個/mlとし、被験試料5μg/ml添加し
37℃で24時間培養した。培養上清100μlに1.5×107個/
mlの胸腺細胞100μlを加え、1μg/ml PHA存在下で72
時間培養し、培養終了後4時間前に、3H−チミジンでパ
ルスし、3H−チミジンの取り込み量を液体シンチレーシ
ョンカウンターにて測定した。結果を第3表に示す。表
から明らかな様に、サイコサポニンa、b1、c、サイコ
ゲニンA、Fの投与群には、コントロール(サイコサポ
ニンを含まない生理食塩水)に比べて明らかなインター
ロイキン1産性能の上昇が認められた。
試験3 インターロイキン−2産生能 BALB/cマウス(6週令、雄)の腹腔に被験試料1mg/kgの
生理食塩水を隔日に4回投与し、最終投与より4日目に
マウスより脾細胞を得て、1%牛胎児血清および5×10
-5m2−メルカプトエタノールを含む、RPMI−1640培地で
1×107個/mlの細胞浮遊液とし、被験試料の生理食塩水
5μg/ml添加し37℃で24時間培養した。培養上清を10%
含む200μlの1.5×104個のインターロイキン−2依存
性キラーT細胞と48時間培養し、培養終了後4時間前
に、3H−チミジンでパルスし、3H−チミジンの取り込み
量を液体シンチレーションカウンターにて測定した。結
果を第4表に示す。表から明らかな様に、サイコサポニ
ンa、b1、c、サイコゲニンA、Fの投与群には、コン
トロール(サイコサポニンを含まない生理食塩水)に比
べて明らかなインターロイキン−2産性能の上昇が認め
られた。
試験4 担癌マウスのマクロファージ遊走能 C57BL/6マウス(6週令、雄)の腹腔に被験試料1mg/kg
を隔日に4回投与し、最終投与より2日後の生理食塩水
にリンパ性白血病細胞であるEL−4を皮下移植し1週間
目に腹腔より滲出細胞を集め10%牛胎児血清を含むRPMI
−1640培地よりで37℃5%CO2中で60分間培養した。そ
の後付着細胞のみを回収しボイデンチャンバー法により
遊走細胞数を測定した。結果を第5表に示す。表から明
らかな様に、サイコサポニンa、b1、c、サイコゲニン
D、Eの投与群には、コントロール(サイコサポニンを
含まない生理食塩水)でみられる担癌状態でのマイクロ
ファージの遊走能低下の回復効果が認められた。
試験5 担癌マウスのマクロファージ貧食能 試験4と同様な方法でマクロファージを得た。培地3ml
中に蛍光粒子(径2μm)を1×107個を加え37℃、5
%CO2中30分間培養し、細胞を集め、サイトフルオログ
ラフシステム50を用いて貧食細胞数を測定した。結果を
第6表に示す。表から明らかな様に、サイコサポニン
a、b1、c、サイコゲニンD、Eの投与群には、コント
ロール(サイコサポニンを含まない生理食塩水)に比べ
て、明らかな貧食能の上昇が認められた。
以下に本発明の抗癌剤の処方例を挙げる。
実施例1 サイコサポニンa 5.0g 乳糖 12.4g 微結晶セルロース 12.4g コーンスターチ 0.1g ステアリン酸マグネシウム 0.1g 上記成分をよく混合し、直打法により裸錠100錠を製す
る。1錠(300mg)当りサイコサポニンa50mgを含有す
る。
実施例2 サイコゲニンA 10.0g 乳糖 40.0g 上記成分をよく混合し、常法によりカプセル剤250個を
製する、カプセル1個は、サイコゲニンAを40mg含有す
る。
実施例3 主としてサポニンを含有する ミシマサイコ乾燥エキス 20.0g 乳糖 79.0g ステアリン酸マグネシウム 1.0g 上記成分をよく混合し、乾式顆粒機により顆粒100gを製
造する。顆粒1g当り当該エキス200mgを含有する。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】サイコサポニンを有効成分として含有する
    ことを特徴とする免疫調節剤
  2. 【請求項2】サイコがミシマサイコ(ブプレウルム・フ
    ァルカツム・エル)、ホタルサイコ(ブプレウルム・ロ
    ンギラジアツム・ティー)、ハクサンサイコ(ブプレウ
    ルム・ニッポニカム)、レブンサイコ(ブプレウルム・
    トリラデアツム・エー)である特許請求の範囲第1項記
    載の免疫調節剤
  3. 【請求項3】サイコのサポニン成分が特許請求の範囲第
    2項のサイコよりの抽出物である特許請求の範囲第2項
    記載の免疫調節剤
  4. 【請求項4】サイコのサポニン成分が特許請求の範囲第
    3項の抽出物で酸あるいはアルカリあるいは酵素で加水
    分解あるいは二次的生成により得られた特許請求の範囲
    第2項または第3項記載の免疫調節剤
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