JPH0678907B2 - アブソリュート位置の検知装置 - Google Patents

アブソリュート位置の検知装置

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JPH0678907B2
JPH0678907B2 JP59097137A JP9713784A JPH0678907B2 JP H0678907 B2 JPH0678907 B2 JP H0678907B2 JP 59097137 A JP59097137 A JP 59097137A JP 9713784 A JP9713784 A JP 9713784A JP H0678907 B2 JPH0678907 B2 JP H0678907B2
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  • Length Measuring Devices With Unspecified Measuring Means (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、絶対位置(アブソリュート位置)の検知方法
およびその検知装置に係り、特に複数の検出器からの検
出信号を用いて1つのアブソリュート値を高精度に合成
する新たな方法および装置に関するものである。
[背景技術とその問題点] 従来提案されているアブソリュート位置の検知方法は、
例えば工作機械に供されるものを考えると、或る1つの
座標軸方向(X軸方向とする)に対してそのX軸方向の
駆動系から回転量を取出し、この回転量を2段ないし3
段からなる減速機構に与え、その各減速回転軸に取付け
られた回転検出器の1回転以内の値を読出し、これらの
値を組合せることによってアブソリュート値とする方法
であった。
しかしながら、この従来例においては、有効測定範囲
を拡大しようとすると減速機構が大型化し、その慣性モ
ーメントも増大する、各回転軸上の値は互いに重みが
異なっているため、つまり各回転軸の1回転当りの被移
動部材(例えばテーブル)の移動量が異なっているた
め、誤差が生じやすい、等の問題がある。このことか
ら、減速機構の要素、主として歯車や軸受部材等の機械
的精度は、工作機械の稼働に伴う振動や摩耗等にもかか
わらず、常に高精度に維持しておかなければならない。
そこで、本出願人は、先に、このような問題点を解決す
るものとして、特願昭57−199882号を提案した。このも
のは、被測定部材の機械的運動に関し予め定められた基
準状態位置からの機械的変化量をアブソリュート値とし
て検知する方法であって、それぞれ異なる所定の機械的
変化量に対応した周期の電気信号を発する検出器を複数
備えた検知手段を用意し、前記各周期に対応する電気信
号を前記検出手段から取出して記憶保持し、次いで前記
機械的変化量に伴う前記検知手段の中の1つ(第1検出
器)と前記被測定部材との相対的機械的変化量を、前記
第1検出器に対応する前記周期(第1の周期)の整数倍
の値および同周期の1周期未満の値とにより特定し、更
に前記整数倍の値を前記検知手段の中の他の検出器に対
応する周期および同他の検出器から得られ前記記憶保持
された値とを用いて決定する手順を用いることにより、
アブソリュート位置を検知しようとするものである。
その結果、この方法により、複数の周期を有する検出器
からのデータを組み合せてアブソリュート位置を算出す
る方法であるから、従来のような各検出器からの測定デ
ータ間の重みがなく、測定誤差についての制約がほとん
どない上、歯車列においても、慣性モーメントをすくな
くでき、かつ歯車の摩耗による誤差の発生に対する対策
がほとんど不要となった。
ところが、この方法の場合でも、測定精度の点について
は、いま1つ満足できない欠点があった。
[発明の目的] ここに、本発明の目的は、このような要請に応え、測定
精度の向上を図ったアブソリュート位置の検知装置を提
供することにある。
[問題点を解決するための手段および作用] そのため、本発明は、駆動手段によって移動される被測
定部材の機械的運動に関し、予め定められた基準状態位
置からの移動量をアブソリュート値として検知する検知
装置であって、1回転を周期として電気信号を発生する
複数の1回転型検出器及び1回転を等分割した回転角範
囲を周期として電気信号を発生する高分解能検出器を有
する検出手段と、この検出手段の高分解能検出器を前記
駆動手段の駆動軸に連結するとともに、複数の1回転型
検出器からの電気信号が被測定部材の移動量に対してそ
れぞれ異なる所定の周期となるように各1回転型検出器
を前記駆動手段の駆動軸に連結する歯車伝達機構と、前
記被測定部材の機械的運動が停止された状態で前記検知
手段の各検出器から取出された前記各周期のそれぞれ1
周期未満に対する電気信号をデジタル量として記憶保持
するメモリ手段と、前記検知手段の1回転型検出器の中
の1つの検出器(第1検出器)と前記被測定部材との相
対的な位置関係を、前記第1検出器に対応する前記周期
の整数(N)倍の値および同周期の1周期未満の値とで
粗に規定すべく、前記整数値Nを前記検知手段の中の他
の検出器に対応する所定の周期および前記メモリ手段に
記憶保持されている各デジタル量を用いて決定する整数
値決定手段と、前記第1検出器の1周期未満の値を、前
記高分解能検出器に対応する周期の整数倍の値と前記メ
モリ手段に記憶保持されている高分解能検出器の1周期
未満のデジタル量とで高精度に規定すべく、前記高分解
能検出器に対応する周期の整数倍の値を前記高分解能検
出器に対応する周期および前記メモリ手段に記憶保持さ
れている第1検出器の1周期未満のデジタル量とを用い
て算出する第1の算出手段と、この第1の算出手段で算
出された前記高分解能検出器に対応する周期の整数倍の
値と前記メモリ手段に記憶保持されている高分解能検出
器の1周期未満のデジタル量とから前記第1検出器の1
周期未満の値を算出する第2の算出手段と、この第2の
算出手段で算出された値をCとし、かつ、前記整数値決
定手段で得られた整数値をN、前記第1検出器の周期l1
としたとき、 P=N・l1+C よりアブソリュート値Pを決定する第3の算出手段と、
を備えたことを特徴としている。
[実施例の説明] 第1図は本実施例のアブソリュート位置の検知装置の全
体構成を示している。同図において、モータ50の一方の
出力軸72には、例えば工作機械の或る1つの座標軸方向
(X軸方向)に沿って配置されたX軸用の送りねじ71が
直結され、この送りねじ71にX軸方向へ移動可能な被測
定部材としてのテーブル51が螺合されている。これによ
り、モータ50が回転すると、テーブル51が矢印X方向へ
進退されるようになっている。また、モータ50の他方の
出力軸73には、歯車G(31)の軸77Aおよびレゾルバ5
6のロータ軸77が順次一体的に連結されている。前記歯
車G(31)には歯車G(31),G(32)がそれぞれ噛合
され、更に歯車G(32)には歯車(33)が噛合されてい
る。前記歯車G(31)の軸74Aにはレゾルバ53のロータ
軸74が、前記歯車G(32)の軸75Aにはレゾルバ54のロ
ータ軸75が、前記歯車G(33)の軸76Aにはレゾルバ55
のロータ軸76が、それぞれ連結されている。
各レゾルバ56,53,54,55には、その一次側励磁巻線に対
して励磁信号Sin波、Cos波を供給するための電線79,78
が励磁回路52から接続されている。同励磁回路52には、
レゾルバ56,53,54,55に対して励磁信号Sin波、Cos波の
供給を切換える選択切換回路(図示せず)が接続されて
いる。一方、前記各レゾルバ56,53,54,55の二次側出力P
V,PU,PT,PSは、電線62,59,60,61を通じてアナログス
イッチ63へ送られ、そこでいずれかが選択された後、電
線82を介してアイソレータ64へ送られる。アイソレータ
64によりグランド分離された出力信号は、フィルタ・コ
ンパレータ部65により矩形波に変換された後、フリップ
フロップ66およびナンドゲート67によりイネーブル信号
ENとしてレジスタ58へ入力される。すると、そのイネー
ブル信号ENが入力された直後のクロックCKに同期して20
00進カウンタ57の値がライン80を介してレジスタ58にセ
ットされる。レジスタ58にセットされた値は、ライン81
を介して中央処理装置(CPU)68に取込まれ、後述する
手順にて従って処理され、かつメモリ69へ記憶されるよ
うになっている。
なお、ここでは、前記歯車G(31),G(31),G(3
2),G(33)の歯車比はそれぞれ31:31:32:33に設定され
ている。また、レゾルバ56,53,54,55はそれぞれ10極(1
0X)、1極(1X)、1極(1X)、1極(1X)構造のレゾ
ルバが用いられている。更に、アイソレータ64の1次側
端子AGおよび2次側端子LGはそれぞれアナロググラン
ド、ロッジグランドを示している。
絶対原点取り 第2図において、図中(A)の波形図は、各レゾルバ5
6,53,54,55に対して励磁信号Sin波、Cos波を与えたと
き、各レゾルバ56,53,54,55の二次側から出力される出
力信号PV,PU,PT,PSをそれぞれ示している。これを、
各レゾルバ56,53,54,55の機械角を調整することによっ
て、前記4つの信号の位相差をなくし、第2図(B)の
ように互いに一致させる。
続いて、第3図(A)において、最上段の波形は5KHzの
カウント動作を行う2000進カウンタ57を照合ポジション
カウンタとして走らせた場合そのカウンタ57が0〜1999
までの計数をくり返す状態を、次段の波形は基本クロッ
クを、次々段の波形はレジスタ58のイネーブル信号EN
(フィルタ・コンパレータ部65とフリッププロップ66と
のナンドゲート67による出力として与えられる。)を、
最下段の波形は角レゾルバの二次側出力信号PV,PU
PT,PSとそれが電圧ゼロのレベルを切るときにイネーブ
ル信号ENを形成する様子を、それぞれ示している。これ
らの波形図の例においては、イネーブル信号EN=0のと
きにクロックの立上りでセットさせるカウンタ57の計数
値が0となっていないことが解る。そこで、第3図
(B)の如く、イネーブル信号EN=0のときにクロック
の立上りでセットされるカウンタ57の計数値が0となる
ように調整する。つまり、位相差=0として調整した各
レゾルバの出力信号PV,PU,PT,PSを更にカウンタ57の
計数値が0となるように調整する。以上の操作により得
られたポジションを絶対原点(アブソリュート原点)と
して定める。
アブソリュート・ポジション算出(1) いま、第3図(B)に示したように、10Xレゾルバ56お
よび1Xレゾルバ53,54,55とカウンタ57とが調整された状
態において、テーブル51がアブソリュート原点に位置し
ているものとする。この状態から、第4図に示す如く、
テーブル51をPOまで移動させ、そのPO位置で各レゾルバ
56,53,54,55からの出力信号PV(v),PU(u),P
T(t),PS(s)が、vo,uo,to,soであるとする
と、アブソリュート位置POは、 PO=10000・Ru+5・uo (1) Ru=レゾルバ53の回転数(整数) (2) として表わすことができる。これは、レゾルバ53とレゾ
ルバ56とが歯車G(31)、G(31)で結合されている
ためで、G(31):G(31)=1:1より得られる。ま
た、ここではモータ50の1回転あたりのテーブル51の移
動量を10000[μm]とする。
一方、レゾルバ54においては、 G(31):G(32)=31:32 の関係があるので、toは、 と表わすことができる。ただし、iFiX[α]はαの整数
比を意味している。
また、レゾルバ55においては、 G(31):G(33)=31:33 の関係があるため、soは、 と表わすことができる。
そして、式(3),(4)において、Ru={0,1,2,…
…,(1056)}を逐次与えて、式(3),(4)を満足
するRu={i,j,k,…,q}を求め、その中からさらに式
(5),(6)を満足するRu(1つだけ存在する)をRu
oとして求める。そして、このRuoを式(1)のRuをRuo
とした式(7)に代入すれば、 Po=10000・Ruo+5・uo (7) 式(7)よりアブソリュート位置Poを求めることができ
る。
しかし、この式(7)において、5・uoは5[μm/パル
ス]精度と、かなり、‘粗’な分解能であるため、レゾ
ルバ56からの出力信号を併用して0.5[μm/パルス]精
度でアブソリュート位置Poを求めると、 Po=10000・Ruo+C (8) となる。
第5図のフローチャートは二つの部分、つまりフロー
(I)、フロー(II)に分けられているがフロー(I)
では式(3),(4)を同時に満足するRuの値を複数個
選ぶプロセスを、フロー(II)ではその中から更にRuo
を選ぶプロセスを、それぞれ示している。
有効検知範囲 第1図に示される検知装置により検知できる範囲は以下
の式により定められる。
いま、任意のアブソリュート位置をPとすると、 となる。ただし、s,t,uは任意のアブソリュート位置P
における測定位置データである。ここで、データs,t,u,
(v)をs=t=u=0(=v)(絶対原点を含む)と
すると、式(11),(12)より となる。よって、 となる。
この式(14)に対して関数F,Gを導入して、 と置くと、F(Ru),G(Ru)は第6図に示される。
従って、方程式F(Ru)=0,G(Ru)=0の解は、第6
図より ▲RF u▼=32α (17) ▲RG u▼=32β (18) となる。ただし、α,βは0または正数である。
以上のことから、▲RF u▼=▲RG u▼として、 よって、β=32γ,α=33γである。ただし、γは0ま
たは正の整数である。
従って、このα,βを式(17),(18)に代入すると、 ▲RF u▼=32×33γ=1056γ(=▲RG u▼) となる。故に、電気的に位置データが零となるRuは、γ
=0でRu=0(絶対原点)、γ=1でRu=1056、γ=2
でRu=2112、γ=3でRu=3168、…となる。
従って、有効検知範囲Pmaxは、γ=1として、粗な5
[μm/パルス]精度で表わすと、 Rumax=▲RF u▼(γ=1)−1=1055 umax=1999 より、 Pmax=10000×1055+5×1099 =10559995[μm] 10[m] となる。
測定誤差 第1図についてのこれまでの説明は測定されたデータ
so,to,uoについての誤差を考慮しなかった場合の方法
プロセスに関するものであった。しかし、実際には、こ
れらの測定データso,to,uoには電気的分解能に影響さ
れる量子化誤差、検出器や歯車列の有する機械的誤差が
含まれるため理論値と異った結果を生ずる。そこで、次
にこうした誤差の変動範囲をチェックする。
いま、第1図の各レゾルバ53,54,55からのアブソリュー
ト位置Pに対応して測定された位置データu,t,sを、 u=uT+Δu (19) t=tT+Δt (20) s=sT+Δs (21) と表わす。ここで、uT,tT,sTは真の値であり、Δu,Δ
t,Δsは誤差である。
従って、式(3),(4)はそれぞれ となる。ここで5tTは、 と表せるため、式(24)の5tTを式(22)に代入して得
られる誤差Δtは、 よって、 より、 同様にして、式(5),(6)より、 となる。いま、量子化誤差をε、機械誤差をδとし、こ
れらをそれぞれ、 ε=5[μm/パルス] δ=30[μm/パルス] と置き、Δuにε、δを持たせ、式(27),(28)に代
入すると、 となり、[Δu]=±3とすると、 [Δu]±54.9[μm] (29) [Δs]±53.4[μm] (30) となる。ただし、[ΔQ]はΔQの実誤差パルス数と定
義する。また、[ΔQ]はΔQの実誤差量と定義す
る。
さて、第5図に示すフローチャートの一連のステップに
よって決められるRuoにおいて、 [Δu]=±3の場合、 toのとり得る領域は、 to=(1999,0)近傍時に、 或いは、 to≠(1999,0)近傍の時に、 soのとり得る領域は、 so=(1999,0)近傍時に、 或いは、 so≠(1999,0)近傍の時に、 の範囲で判断する必要がある。
なお、ここで、<β>はβ≧0ならばβ−iFiX[β/200
0]・2000,β<0ならば2000+βと定義する。また、式
(31)〜(33)の不等式における値tTが必要となるが、
このtTは式(24)において、tT→toとして算出したもの
を用いる。sTについても同様である。
しかし、上述の式(31)〜(36)において、測定データ
so,to,uoは全て整数値であるため、実際の下記不等号
式で判断する。
即ち、式(31)に対しては、 式(32)に対しては、 式(33)に対しては、 式(34)に対しては、 式(35)に対しては、 式(36)に対しては、 の如くである。
次に、以上説明した測定誤差の存在により正しいアブソ
リュート位置の算出を誤る可能性について考察してみ
る。
第7図に示すように、各歯車G(31),G(31),G(3
2),G(33)の歯数比は、31:31:32:33であり、またレゾ
ルバ53,54,55は全て1Xのレゾルバを使用している。従っ
て、歯車G(31)がアブソリュート原点位置の状態から
1回転してから、更に同じ方向に回転を続けた場合に歯
車G(32)がはじめて1回転したとすると、その間にG
(31)の回転によって発生するパルス数dtは、 となる。また、歯車G(31)に対する歯車G(33)のパ
ルス数は、同様にして、 となる。従って、 となり、測定データto,soの中に誤差 があったとして、第5図のフローチャートの中でRuo導
き出すときにその誤差を含むデータto,soが利用された
としても、式(37),(38)を満たしている限りRuoは
正しい値が得られる。つまり、誤差に影響されないので
ある。しかし、データuoが誤差を含むため、アブソリュ
ート位置Poを5[μm/パルス]精度で、 Po=10000・Ruo+5uo と表すと、誤差がそのままPoに加わってくる。そのた
め、次項でその補正方法につて考察する。
アブソリュート位置誤差の補正 レゾルバ53,56の設計精度および歯車G(31),G(31)
を介しての組合せ精度により、‘絶対原点取り’を行
なう際、第8図に示すように、絶対原点取りI、絶対原
点取りIIの2通りが考えられる。
絶対原点取りIはPu信号がPv信号より位相遅れ(P
v(v)が最大9パルス以内)がある場合、絶対原点取
りIIはPu信号がPv信号より位相進みがある場合である。
いま、モータ50が絶対原点より回転し、任意ポジション
Pで停止した時、データuに量子化誤差および機械誤差
により±3パルス、データvに量子化誤差により±1パ
ルスの測定誤差が含まれるとする。このため、データu,
vが共に(1999,0)近傍を示したとき、第9図および第1
0図の例に示すように、u≪vまたはu≫vとなり、0.5
[μm/パルス]精度で、アブソリュート位置を算出する
際、式(8),(9)の一般式 P=10000・Ru+D (39) に対して補正が必要となる。
このことから、アブソリュート位置として、0.5[μm/
パルス]精度を導出するレゾルバ56を基本として、正確
なアブソリュート位置Pを算出すると、第11図のフロ
ーチャートになる。このフローチャートでは、STP1にお
いてデータuo,voを用いてレゾルバ53,56の1回転以内
の誤差を含まない値として算出し、これをDとおく。ST
P2において、データvoが60より小さい(Pv(v)が1周
期分過ぎた直後)かどうかチェックする。STP2におい
て、YESであると、STP3に移りデータuoのデータvoに対
する前後関係をチェックする。また、NOであると、STP5
に移る。STP3において、もしuoがvoより前にあり、かつ
uoの値を10等分割した際に各区分の後部にある(YESと
なる)ときはSTP4に移る。それ以外の(NOとなる)とき
はSTP8に移り補正は無しとする。STP4においては、STP1
で得られたDに補正値1000を加え、STP8に移る。
また、STP5において、データvoが1940より大きい(P
v(v)が次周期に入る直前)かどうかチェックする。S
TP5において、YESであると、STP6に移りデータuoのデー
タvoに対する前後関係をチェックする。また、NOである
と、STP8に移り補正は無しとなる。STPT6において、も
しuoがvoより後にあり、かつuoの値を10等分分割した際
に各区分の前部にある(YESとなる)ときはSTP7に移
る。それ以外(NOとなる)ときはSTP8へ移り補正は無し
となる。STP7においては、STP1で得られたDに補正値−
1000を加えSTP8へ移る。以上により、STP8において、回
転数Ruoおよび補正されたDを用いて、正確なアブソリ
ュート位置Pを算出する。
任意原点取り 前記記述した‘絶対原点取り’はレゾルバ56,53,54,55
および歯車G(31),G(31),G(32),G(33)に対す
る構成に制約(機械角の一致)があった。これは、電源
断時に手動で位置(角)を変更させても、電源再投入時
に得られる位置データu,v,t,sのみで現在位置を算出で
きるという点で優れている反面、検出器の設計構成にか
なりの負荷が加わってくる。
このため、第1図に示すメモリ69を用いてアブソリュー
ト位置を検知する。いま、レゾルバ56,53,54,55および
歯車G(31),G(31),G(32),G(33)による構成を
任意にとる(レゾルバにおける機械角の一致は必要な
い。)。この構成を変えずに、必要となる原点位置まで
モータ50を回転させて止め、得られたデータを PS(s)=s1 PT(t)=t1 PU(u)=u1 PV(v)=v1 とし、CPU68を介してメモリ69へそれぞれの値を書き込
む。第12図はこの操作によって得られる位置を‘任意原
点’とする様子と示しており、以後この任意原点を0点
としてアブソリュート位置の算出を行なう。
アブソリュート・ポジション算出(2) いま、第12図に示したように、任意原点からモータ50の
回転により、任意位置Pで停止したとする。このとき、
各レゾルバ56,53,54,55からの出力がv,u,t,sであるとす
ると、アブソリュート位置Pは式(10),(11),(1
2)を基に、 と表わすことができる。しかし、レゾルバ53の疑似回転
数Ruが Ru={0,1,2} のときは式(42),(43)はそれぞれ下記式(42A),
(43A)を考慮する必要がある。
これは、アブソリュート位置Pが第13図に示すように、 或いは、 の範囲にあるとき、式(42),(43)の中で、‘定数’ 10000−5t1 10000−5s1 を‘変数’として扱う必要があるためである。
以上のことから、式(41),(42),(43),(42
A),(43A)を用いてアブソリュート位置Pを求めるフ
ローチャートを第14図に示す。しかし、このフローで得
られるアブソリュート位置Pは5[μm/パルス]精度と
なり、粗な値となるため、第11図で示したフローチャー
トと同様に0.5[μm/パルス]精度でアブソリュート位
置を算出する方法を第15図に示す。
この第15図のフローチャートにおいて、フロー(III)
は第11図のフローチャート;STP1に相当し、レゾルバ53,
56の1回転以内の値を算出し、これをΣとした様子を示
している。また、フロー(IV),(V)は第11図のフロ
ーチャート;STP2からATP7までの処理に相当し、データ
の測定誤差による影響を考慮した補正値±10000を加え
る様子を示している。以上により、回転数Ruおよび補
正させたΣを用いて正確なアブソリュート位置Pを算出
する。
以上、本発明を図面により説明したが、その中でRuo
を、レゾルバ54,55の周期およびその周期の1周期未満
の値to,so,に基づく式(3)(4)(5)(6)によ
り決定した。しかし、この場合のRuoは、高分解能検出
器としてレゾルバ56の周期のレゾルバ53の周期に対する
割合およびレゾルバ56の1周期未満の値voを用いて決定
するようにしてもよい。
また、第5図、第11図、第14図、第15図では測定データ
処理方法の一手法を示したまでにすぎず、例えばレゾル
バの回転数を逐次代入法により求めるのではなく、離散
的かつ周期的な数を代入して求めるようにしてもよい。
また、第1図では回転型位置検出器としてレゾルバを使
用したが、回転型位置検出器としては、レゾルバに限ら
れるものでない。また、回転型でなくてもよく、例えば
一定の周期をもち、かつその1周期内での絶対量(s,t,
u,vなどのように)がそれぞれ測定され得るものであれ
ば、単に回転型に限定されるものではなく直線型の検出
器、例えばインダクトシン、マグネスケール等であって
もよい。この場合、回転型位置検出器と直線型位置検出
器との組合で検知手段を構成するようにしてもよい。
また、上記実施例では、位相変調方式の位置検出器とし
たが、振幅変調方式の位置検出器でもよい。この場合、
第16図に示す如く、励磁回路52から励磁信号ei=sinω
tを各振幅変調方式の検出器153,154,155,156に供給
し、その各検出器153,154,155,156からの出力信号eo=
K・sinθ・eiをセレクタ201で選択した後、検波回路20
2およびフィルタ203を介してA/D・ホールド204でデジタ
ル量に変換し、CPU205に取込むようにすればよい。ただ
し、セレクタ201以後の回路構成については、フィール
ドバック信号の振幅値が検知できるものであれば、特に
限定されるものではない。
また、第1図のモータ50としては、パルスモータ或いは
シンクロモータ等でもよい。
[発明の効果] 以上の通り、本発明によれば、高精度にアブソリュート
位置の検知ができる検知装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のアブソリュート位置の検知装置の一実
施例を示す全体構成図、第2図は第1図の各レゾルバの
2次側出力の位相を一致させることを説明する図、第3
図は第1図における照合ポジションカウンタ(2000進カ
ウンタ)の計数動作と各レゾルバ出力の位相を調整する
ゼロ・クロス調整(絶対原点調整)を説明する図、第4
図は第1図の検知装置によりアブソリュート位置検出の
プロセスを説明するための参考となる波形図、第5図は
第1図の中央処理装置におけるデータ処理プロセスを説
明するフローチャート、第6図は第1図の検知装置で電
気的に位置データが零となるRuを算出するためのプロセ
スを説明する図、第7図は第1図の検知装置における測
定誤差による影響を説明するための図、第8図は第3図
におけるゼロ・クロス調整時に起るレゾルバ56,53の2
次側出力の位相関係を説明する図、第9図は第8図より
起りうる測定誤差を説明する図、第10図は第9図と同様
に第8図より起りうるもう1つの測定誤差を説明する
図、第11図は第5図から得られるRuoを用いて高精度で
アブソリュート位置を算出するデータ処理プロセスを説
明するフローチャート、第12図は第1図における検知装
置によりアブソリュート位置検出を任意原点(u1,t1
s1,v1)から行なうプロセスを説明するための波形図、
第13図は第1図の中央処理装置におけるデータ処理プロ
セスの中で、Ru={0,1,2}時の処理プロセスを説明し
うる波形図、第14図は第1図の中央処理装置でアブソリ
ュート位置を任意原点より算出する処理プロセスを説明
するフローチャート、第15図は第14図で得られたRu
用いて高精度でアブソリュート位置を任意原点より算出
する処理プロセスを説明するフローチャート、第16図は
位置検出器として振幅変調方式の検出器を用いた際の測
定系を示す回路図である。 50……モータ、51……被測定部材としてのデーブル、5
3,54,55……1Xレゾルバ、56……10Xレゾルバ、52……励
磁回路、57……2000進カウンタ、58……レジスタ、63…
…アナログスイッチ、64……アイソレータ、65……フィ
ルタ・コンパレータ部、66……フリップフロップ、68…
…中央処理装置、69……不揮発性メモリ。
フロントページの続き (72)発明者 鈴木 公夫 静岡県沼津市大岡2068の3 東芝機械株式 会社沼津事業所内 (56)参考文献 特開 昭57−171207(JP,A) 特開 昭56−135102(JP,A) 特開 昭50−48951(JP,A) 特開 昭56−138210(JP,A) 特開 昭59−79114(JP,A)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】駆動手段によって移動される被測定部材の
    機械的運動に関し、予め定められた基準状態位置からの
    移動量をアブソリュート値として検知する検知装置であ
    って、 1回転を周期として電気信号を発生する複数の1回転型
    検出器および1回転を等分割した回転角範囲を周期とし
    て電気信号を発生する高分解能検出器を有する検出手段
    と、 この検出手段の高分解能検出器を前記駆動手段の駆動軸
    に連結するとともに、複数の1回転型検出器からの電気
    信号が被測定部材の移動量に対してそれぞれ異なる所定
    の周期となるように各1回転型検出器を前記駆動手段の
    駆動軸に連結する歯車伝達機構と、 前記被測定部材の機械的運動が停止された状態で前記検
    知手段の各検出器から取出された前記各周期のそれぞれ
    1周期未満に対応する電気信号をデジタル量として記憶
    保持するメモリ手段と、 前記検知手段の1回転型検出器の中の1つの検出器(第
    1検出器)と前記被測定部材との相対的な位置関係を、
    前記第1検出器に対応する前記周期の整数(N)倍の値
    および同周期の1周期未満の値とで粗に規定すべく、前
    記整数値Nを前記検知手段の中の他の検出器に対応する
    所定の周期および前記メモリ手段に記憶保持されている
    各デジタル量を用いて決定する整数値決定手段と、 前記第1検出器の1周期未満の値を、前記高分解能検出
    器に対応する周期の整数倍の値と前記メモリ手段に記憶
    保持されている高分解能検出器の1周期未満のデジタル
    量とで高精度に規定すべく、前記高分解能検出器に対応
    する周期の整数倍の値を前記高分解能検出器に対応する
    周期および前記メモリ手段に記憶保持されている第1検
    出器の1周期未満のデジタル量とを用いて算出する第1
    の算出手段と、 この第1の算出手段で算出された前記高分解能検出器に
    対応する周期の整数倍の値と前記メモリ手段に記憶保持
    されている高分解能検出器の1周期未満のデジタル量と
    から前記第1検出器の1周期未満の値を算出する第2の
    算出手段と、 この第2の算出手段で算出された値をCとし、かつ、前
    記整数値決定手段で得られた整数値をN、前記第1検出
    器の周期をl1としたとき、 P=N・l1+C よりアブソリュート値Pを決定する第3の算出手段と、 を備えたことを特徴とするアブソリュート位置の検知装
    置。
  2. 【請求項2】特許請求の範囲第1項において、前記歯車
    伝達機構は、歯数が互いに素な関係となる複数の歯車で
    構成されていることを特徴とするアブソリュート位置の
    検知装置。
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