JPH0678859B2 - 包接化反応を利用したヒ−トポンプシステム - Google Patents

包接化反応を利用したヒ−トポンプシステム

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JPH0678859B2
JPH0678859B2 JP61098660A JP9866086A JPH0678859B2 JP H0678859 B2 JPH0678859 B2 JP H0678859B2 JP 61098660 A JP61098660 A JP 61098660A JP 9866086 A JP9866086 A JP 9866086A JP H0678859 B2 JPH0678859 B2 JP H0678859B2
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隆夫 山内
恭哉 西本
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    • Y02B30/62Absorption based systems

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  • Sorption Type Refrigeration Machines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、作動流体の反応熱(化学反応熱のみならず潜
熱、吸収反応熱等を含む)の吸収、放出現象を利用し
て、熱を汲み上げ、これにより暖房、冷房、冷凍等を行
うケミカルヒートポンプに関する。さらに詳しくは、包
接化反応によりガス水和物を形成するガス水和剤を作動
流体とし、該ガス水和剤のガス水和物生成反応熱と、吸
収剤への吸収反応熱(または液化潜熱)との著しい差を
利用し、低品質の熱を熱源として大幅な昇温または冷却
を可能にする包接化反応を利用したヒートポンプシステ
ムに関する。
(従来の技術) 産業廃熱は、比較的多くの部分がおおむね30〜50℃の低
温廃熱で占められている。また、地下水は15〜20℃の広
大な熱源である。このような低品質の熱源をもちいて実
用的な温度にまで昇温または冷却できるとすれば、その
利用価値はきわめて大きい。
このような昇温または冷却をおこなう装置として従来、
提案されているものの一つに蒸気圧縮式ヒートポンプが
ある。これは作動流体の気相、液相の平衡を、たとえば
電気駆動による圧縮機でずらせることにより熱を汲みあ
げるものであり、15〜20℃の低品位の熱を昇温して50〜
60℃の高品質の熱を得ることができる。
しかし、この蒸気圧縮式ヒートポンプでは、成績係数
(入力されたエネルギーにたいする、利用温度にまで汲
み上げられた熱量の比を示す数値であり、ヒートポンプ
の効率を表す)は、上記の場合において3程度とあまり
良くない。
そこで、廃熱などの高温の熱源と低温の冷却熱源(たと
えば冷却水または外気)の温度差のみを利用し機械的仕
事を用いないケミカルヒートポンプを、このような場合
に使用できることが期待される。
このようなケミカルヒートポンプの原理について、第8
図ないし第10図を参照しながら次に簡単に説明してお
く。
第8図は、作動流体(たとえばアンモニアや水)の吸収
剤への吸収、放出反応における平衡圧力Pの対数log P
と、絶対温度Tの逆数1/Tの間の関係をしめすグラフで
ある。グラフX,Yは、それぞれ、異なる吸収剤X,Yへの吸
収、放出反応の平衡圧力と温度の関係(または、グラフ
Xは、純成分の作動流体の液相、気相間の平衡圧力と温
度の関係)を示す。図に示されているように、平衡圧力
Pの対数log Pは、絶対温度Tの逆数1/Tにたいしほぼ直
線的に変化するが、同一温度における平衡圧力Pの値
は、吸収剤の種類(および濃度)により異なっている。
第9図および第10図は、このように互いに異なる平衡圧
力をもつ吸収剤X,Y(または作動流体の液相Xと他の吸
収剤Y0以下においては二種類の吸収剤をもちいる場合に
ついて説明する。作動流体の純成分の相平衡をもちいる
場合も同様である。)を用いて昇温をおこなうヒートポ
ンプの概念図である。それぞれ吸収剤X,Yをいれる左右
の反応槽は、ガス管路により結ばれ、ガス状の作動流体
Gは反応槽の間を移動できるように構成されている。吸
収剤X,Yは、それぞれ第8図のグラフX,Yで示される平衡
圧−温度特性を有するものである。第9図、第10図はそ
れぞれ昇温過程および再生過程をしめす。該ヒートポン
プは、比較的高温T1にある第一の熱源1と、これより低
温T2にある第二の熱源2をもちいて利用熱媒体3の温度
を第一の熱源1の温度より高温のT3に昇温する。
第9図の昇温過程においては、吸収剤X,Yをそれぞれ第
一の熱源1、利用熱媒体3と熱的に接触させる。この結
果、高い平衡圧を有する吸収剤Xから放出された作動流
体Gは、反応槽をつなぐ管路を矢印の方向に移動して吸
収剤Yに吸収される(第8図参照。この過程は、平衡圧
がほぼP1に等しいところで吸収剤Xの平衡圧が吸収剤Y
の平衡圧よりやや高くなることにより進行する)。この
際、作動流体Gは、吸収剤Xからの放出反応熱ΔH1を第
一の熱源1から受け取り、吸収剤Yへの吸収反応熱ΔH2
を放出して利用熱媒体3にあたえ、利用熱媒体3の温度
を第一の熱源1の温度T1より高温の目標温度T3に昇温と
する。
一方、第10図にしめす再生過程においては、吸収剤Yを
第一の熱源1と接触させるとともに、吸収剤Xを冷却熱
源である第二の熱源2と接触させる。この結果、吸収剤
X,Yは、それぞれ第二の熱源2および第一の熱源1の温
度T1、T2とほぼ等しくなる。作動流体Gの平衡圧は、両
吸収剤X,Yにおいてほぼ等しいレベルP2にあるが(第8
図参照)、吸収剤Yにおいてやや高くなる。このため、
吸収剤Yから放出された作動流体Gは、反応槽間をつな
ぐ管路を矢印の方向に移動して吸収剤Xに吸収されてい
く。この際、吸収剤X,Yにおいてそれぞれ吸熱ΔH3、放
熱ΔH4が発生する。
このように、ケミカルヒートポンプは、原理的には全く
機械的仕事を用いることなく二つの熱源の温度差のみを
利用して昇温を行うことができる。したがってケミカル
ヒートポンプは、ほとんど外部動力を必要としないので
空調、温室加温等に利用できれば極めて大幅な省エネル
ギーを達成できるものである。
以上においては昇温についてのみ説明したが、ケミカル
ヒートポンプは、第8図ないし第10図における矢印を逆
転させることにより冷却も同様に行うことができる。
(発明が解決しようとする問題点) ところが従来のケミカルヒートポンプにおいては、20〜
50℃の低品位の熱源を用いたのでは高品質の熱を得るこ
とができない。たとえば、30℃の廃温水を第一の熱源1
とし、温度が10℃の外気を第二の熱源2として用いた場
合、利用熱媒体3の温水の温度は、40℃程度にしかなら
ない。40℃の廃蒸気をもちいてもようやく55℃の温水が
得られるのみである。このように、低品位の熱源をもち
いた場合の昇温幅はきわめて小さく実用性にとぼしい。
従来のケミカルヒートポンプにおける昇温幅(または冷
却幅。以下においては昇温の場合について説明する)が
小さいのは、次のような理由による。
第9図、第10図に示したケミカルヒートポンプにおける
昇温幅ΔTはT3-T1にひとしい。ここで、吸収剤Xと吸
収剤Yにおける作動流体Gの、平衡圧力Pの対数log P
と絶対温度Tの逆数1/Tの間の関係を示すグラフの直線
X,Yが、第8図に示されているように平行であるものと
仮定する(後に説明するようにこの仮定は従来のケミカ
ルヒートポンプにおいてはほぼ成立する)。この仮定の
下では、 (1/T3)-(1/T1)=(1/T1)-(1/T2) が成り立つ。したがって、 ΔT=T3-T1=(T3/T2)(T1-T2)≒T1-T2 つまり、昇温幅ΔTは原理的にほぼ第一の熱源1の温度
T1と第二の熱源2の温度T2の温度差(T1-T2)を越える
ことができない。(実際のヒートポンプでは熱の損失が
避けられないから、現実の昇温幅はさらに小さくな
る。) 上の説明において二種類の吸収剤X,Yの平衡圧力Pの対
数log Pと絶対温度Tの逆数1/Tの間の関係をしめすグラ
フが平行であると仮定した。この仮定が従来のケミカル
ヒートポンプにおいてほぼ成り立つ理由は次の通りであ
る。
吸収剤における吸収、放出反応や、液相、気相間の相転
位反応等の化学反応平衡における平衡圧力Pの対数log
Pと絶対温度Tの逆数1/Tとの関係を示すグラフの傾き
は、モル当たりの反応熱ΔH/molのみに依存する。すな
わち、このグラフの傾きは、(ΔH/mol)/Rにひとしい
(Rは気体定数)。
ところが従来のケミカルヒートポンプに用いられている
アンモニア等の作動流体のモル当たり反応熱は、各吸収
剤(または吸収剤における吸収反応と相転位反応)につ
いて余り違いがない。特に、ケミカルヒートポンプに実
際にもちいる吸収剤の組としては、平衡圧が一気圧とな
る温度が近接したものを選択することになるが、従来用
いられているこのような吸収剤の組においては、モル当
たりの反応熱ΔH/molはほぼ等しい。したがって平衡圧
力Pの対数log Pと絶対温度Tの逆数1/Tの間の関係をし
めすグラフは、実際に利用できる吸収剤の組についてほ
とんど平行になってしまう。
従って、従来のケミカルヒートポンプにおいては、昇温
幅および冷却幅は既に原理的に著しく制限されているの
である。さらに現実の装置における熱の損失を考える
と、低品位熱源を用いるケミカルヒートポンプは非実用
的なものとなってしまう。
本発明の目的は、上述の従来のケミカルヒートポンプに
おける問題点を解決するヒートポンプシステムを提供す
ることである。
とくに、低品位の熱源をもちいて、十分、実用に耐える
昇温幅、冷却幅を実現するケミカルヒートポンプシステ
ムを提供することを目的とする。
(問題点を解決するための手段および作用) 本発明者は、上述の目的を達成するため研究を重ねた結
果、フロン(メタン、エタン等の炭化水素の水素原子の
一部あるいは全部をフッ素原子またはフッ素原子と別の
ハロゲンで置換した化合物をいう)などのガス水和剤を
作動流体として用い、ケミカルヒートポンプにおける一
方の平衡反応に水和剤の水和反応(包接化反応)を使用
することに想到した。
フロンなどのガス水和剤の1モル当りの水和物生成反応
熱は、その吸収反応熱や液化潜熱にくらべはるかに大き
い。したがって、平衡圧力Pの対数log Pと絶対温度T
の逆数1/Tの間の関係を示すグラフの傾きは、水和反応
(包接化反応)と吸収剤による吸収反応(または液化)
とで著しく異なる値を持つことになる。
次の表は、ガス水和剤の液化潜熱ΔHx(凝縮潜熱)と水
和物生成反応熱ΔHzの値(両者ともに単位は、kcal/mol
−水和剤)とこれらの値の比ΔHz/ΔHxを例示したもの
である。
このように水和剤の水和物生成反応は包接化反応である
ため、その反応熱ΔHzは、潜熱ΔHxや吸収反応熱(ほぼ
潜熱ΔHxにひとしい)に比べはるかに大きな値を有して
いる。したがって、水和剤の水和物生成反応における平
衡圧力Pの対数log Pと絶対温度Tの逆数1/Tの間の関係
をしめすグラフZの傾きは、吸収反応や液化の場合のグ
ラフXの傾きにくらべ著しく大きくなる(第1図および
第2図参照。より具体的にいえば、グラフZとグラフX
の傾きの比が、ΔHz/ΔHxで与えられる)。
第1図は、本発明に係る昇温用のケミカルヒートポンプ
システムに用いられるべき吸収反応のグラフXと包接化
反応のグラフZをしめす。図においてT1、T2はそれぞれ
第一の熱源、第二の熱源(冷却熱源)の温度であり、T3
が目標温度である。AおよびCの過程は第一の熱源と、
またDの過程は第二の熱源と熱的に接触させておこな
う。この結果、昇温幅T3-T1は、熱源間の温度差T1-T2
くらべはるかに大きくすることが可能になる。
第2図は、本発明に係る冷却用のケミカルヒートポンプ
に用いられるべき吸収反応(または液化)のグラフXと
包接化反応のグラフZをしめす。図においてT1、T2はそ
れぞれ第一の熱源、第二の熱源(冷却熱源)の温度であ
り、T3が目標温度となる。Aの過程は第一の熱源と、ま
たBおよびDの過程は第二の熱源と熱的に接触させてお
こなう。この結果、冷却幅T2-T3は、熱源間の温度差T1-
T2にくらべはるかに大きくすることが可能になる。
したがって本発明にかかる包接化反応を利用したヒート
ポンプシステムは、原理的には、 作動流体の潜熱、吸収反応熱を含む反応熱の吸収、放出
現象を利用するケミカルヒートポンプにおいて、包接化
反応によりガス水和物を形成するガス水和剤を作動流体
とし、 A)下記D)の手段で生成されたガス水和剤の水和物を
分解してガス水和剤を気体状態で発生させ、作動流体で
あるガス水和剤に水和物分解反応熱を吸収させる手段
と、 B)前記A)の手段で発生した気体状態のガス水和剤を
液化または吸収剤に吸収させ、作動流体であるガス水和
剤から液化潜熱または吸収反応熱を放出させる手段と、 C)前記B)の手段で液化、または吸収剤に吸収された
ガス水和剤を、気化、または吸収剤から放出させ、作動
流体であるガス水和剤に気化潜熱または放出反応熱を吸
収させる手段と、 D)前記C)の手段で気化または放出されたガス水和剤
を水和し包接化反応により水和物を生成させ、水和物生
成反応熱を放出させる手段と、 を備えることを特徴とする。
なお、上記においては熱の授受を単純化して説明した
が、手段A)における水和物分解反応熱は水和物から生
じる水にも吸収される。また手段D)における水和物生
成反応熱の発生は水および作動流体が含む熱の放出によ
る。
本発明におけるガス水和剤とは、気体状態において水と
の共存下に包接化反応により水和物を形成する化合物で
あり、包接化反応によりガス水和剤を形成することが知
られている化合物(フロン、炭酸ガス等)はすべて本発
明の範囲に含まれる。ガス水和剤として好ましいのはフ
ロンである。ここにフロンとは、炭化水素(特にメタン
またはエタン)の水素原子の一部または全部をフッ素原
子またはフッ素原子と別のハロゲンで置き換えた化合物
である。このようなフロンとしては例えば次のものがあ
る。
フロン11 CCl3F フロン12 CCl2F2 フロン13 CClF3 フロン13B CBrF3 フロン14 CF4 フロン21 CHCl2F フロン22 CHClF2 フロン23 CHF3 フロン31 CH2ClF フロン32 CH2F2 フロン41 CH3F フロン113 CCl2F-CClF2 フロン114 CClF2-CClF2 フロン115 CClF2-CF3 フロン116 CF3-CF3 フロン142b CH3-CClF2 フロン152a CH3-CHF2 これらのうち、フロン31、22は動作温度、圧力等の観点
から特に好ましいガス水和剤である。
また、ガス水和剤の吸収剤としては、上記より選択した
ガス水和剤を吸収、放出する任意の液体化合物を用いる
ことが可能であるが、好適例として、N,Nジメチルホル
ムアミド、ジブチルフタレイト、イソブチルアセテイ
ト、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、ジエ
チレングリコールジメチルエーテル等が挙げられる。
本発明に係る包接化反応を利用したヒートポンプシステ
ムを、暖房、昇温用にもちいる場合には、第1図に示さ
れている形で利用することが好ましい。したがって、こ
の場合には、 第一の熱源と、第一の熱源より低い温度の第二の熱源を
もちいて、第一の熱源の温度にほぼ等しい温度において
作動流体が吸収した熱を、第一の熱源の温度より高い温
度において作動流体から放出させて利用熱媒体を前記第
一の熱源より高い温度に昇温する暖房、昇温用のヒート
ポンプであって、 前記A)の手段は、水和物分解の過程を前記第一の熱源
と熱的に接触させて行い、作動流体であるガス水和剤に
第一の熱源から熱を吸収させ、 前記B)の手段は、ガス水和剤の吸収剤への吸収の過程
を前記利用熱媒体と熱的に接触させて行い、作動流体で
ある水和剤からの放出熱を該利用熱媒体に吸収せしめ、
該利用熱媒体を前記第一の熱源の温度より高温に昇温
し、 前記C)の手段は、水和剤の放出の過程を前記第一の熱
源と熱的に接触させて行い、 前記D)の手段は、水和物生成の過程を、前記第二の熱
源と熱的に接触させて行う、 ことを特徴とする。(手段A)、B)、C)、D)の過
程はそれぞれ第1図の点A、B、C、Dに対応する。第
一の熱源および第二の熱源の温度は第1図においてそれ
ぞれT1、T2でしめされている。) また、本発明にかかる包接化反応を利用したヒートポン
プシステムを冷却用にもちいる場合においては、第2図
にその原理を示した形で利用することが好ましい。した
がって、この場合には、 第一の熱源と、第一の熱源より低い温度の第二の熱源を
もちいて、第二の熱源の温度より低い温度において利用
熱媒体から作動流体に熱を吸収させ、第二の熱源の温度
にほぼ等しい温度において作動流体から放出させること
により、第二の熱源より低い温度に利用熱媒体を冷却す
る冷房、冷凍、冷却用のヒートポンプであって、 前記A)の手段は、水和物分解の過程を前記第一の熱源
と熱的に接触させて行い、 前記B)の手段は、ガス水和剤の液化または吸収剤への
吸収の過程を前記第二の熱源と熱的に接触させて行い、 前記C)の手段は、水和剤の気化または放出の過程を前
記利用熱媒体と熱的に接触させて行い、該利用熱媒体か
ら熱を吸収して該利用熱媒体の温度を前記第二の熱源の
温度より低い温度に冷却し、 前記D)の手段は、水和物生成の過程を、前記第二の熱
源と熱的に接触させて行い、水和物生成反応熱を前記第
二の熱源に吸収させる、 ことを特徴とする。(手段A)、B)、C)、D)の過
程はそれぞれ第2図の点A、B、C、Dに対応する。第
一の熱源および第二の熱源の温度は同図においてそれぞ
れT1、T2でしめされている。) 本発明に係る包接化反応を利用したヒートポンプシステ
ムの具体的な装置態様としては、前記A)、B)、C)
およびD)の手段は、それぞれ独立の反応槽においてそ
れぞれの反応を行い、前記A)の手段の過程を行う反応
槽と前記B)の手段の過程を行う反応槽の間、および前
記C)の手段の過程を行う反応槽と前記D)の手段の過
程を行う反応槽の間を、前記作動流体であるガス水和剤
を導くガス管路によりそれぞれ接続することが好まし
い。
この場合において、 前記A)の手段の過程を行う反応槽内において水和物分
解反応により生じた水を、該反応槽から前記D)の手段
の過程を行う反応槽に送る水移送手段と、 前記D)の手段の過程を行う反応槽内において水和物生
成反応により生じた水和物を該反応槽から前記A)の手
段の過程を行う反応槽に送る水和物移送手段と、 を備えさせるとともに、 前記B)の手段の過程を行う反応槽内において水和剤を
吸収した吸収剤を、該反応槽から前記C)の手段の過程
を行う反応槽に送る水和剤吸収済み吸収剤移送手段と、 前記C)の手段の過程を行う反応槽内において水和剤を
放出した吸収剤を、該反応槽から前記B)の手段の過程
を行う反応槽に送る水和剤放出済み吸収剤移送手段と、 を設けて作動流体を連続的に循環させる連続フロー方式
により完全に連続的な運転が可能になる。
吸収剤によるガス水和剤の吸収反応に代えてガス水和剤
の液化をもちいる場合には、前記B)の手段の過程を行
う反応槽内において液化された水和剤を、該反応槽から
前記B)の手段の過程を行う反応槽に送る液化水和剤移
送手段を備えることにすれば連続フローによる運転がで
きる。
さらに、移送手段の間に熱交換器を設けることにより熱
効率を改善することができる。
連続フロー方式によるよりも、A)およびD)の手段の
過程を行う反応槽を、水和物の生成、分解の進行ととも
に交替するバッチ処理方式による方が熱効率を改善でき
る場合もある。この場合には、水および水和物移送手段
を設ける代りに、前記A)の手段の過程を行う反応槽に
おいて水和物の分解が進行し、かつ前記D)の手段の過
程を行う反応槽において水和物の生成が進行した段階に
おいて、 前記A)の手段の過程を行っていた反応槽と前記B)の
手段の過程を行う反応槽を接続する前記管路、および前
記C)の手段の過程を行う反応槽と前記D)の手段の過
程を行っていた反応槽を接続する管路を切り換える管路
切換手段と、 前記A)およびD)の手段の過程をそれぞれ行っていた
反応槽と第1および第2の熱源の間の熱的な接続を切り
換え熱源切換手段と、 を備え、前記A)の手段の過程を行っていた反応槽に前
記D)の手段の過程を行なわせ、また前記D)の手段の
過程を行っていた反応槽に前記A)の手段の過程を行な
わせることにすれば良い。
(実施例) 次に本発明の実施例について、添付図面を参照しながら
詳しく説明する。この説明によって本発明の詳細はさら
に明らかとなろう。
まず始めに、第1図および第3図を参照しながら、本発
明を昇温ヒートポンプに応用した第一の実施例について
説明する。なお、この実施例は作動流体を連続的に循環
させる連続フロー方式による。
第一の反応槽4および第四の反応槽7には、ガス水和剤
Gの水和物Zが水とともに入れられている。ガス水和剤
Gとして、例えばフロン31(CH2ClF)を用いる。第二の反
応槽5および第三の反応槽6には、吸収剤Xが、一部、
ガス水和剤Gを吸収した形で入れられている。吸収剤X
としては、例えばテトラエチレングリコールジメチルエ
ーテルを用いる。
これらの反応槽4〜7のうち、第一の反応槽4および第
三の反応槽6は、たとえば30℃の廃熱である第一の熱源
1(温度T1)と熱的に接触されている。一方、第二の反
応槽5利用熱媒体3と、また第四の反応槽7は、温度T2
の第二の熱源2と熱的に接触する。この第二の熱源2
は、冷却熱源であり、たとえば0℃の外気である。また
利用熱媒体3としては水をもちい、これを第二の反応槽
5において目標温度T3の温水とする。
第一の反応槽4と第二の反応槽5の間、および第三の反
応槽6と第四の反応槽7の間は、ガス管路8によって結
ばれ、ガス水和剤Gが、第一の反応槽4から第二の反応
槽5へ、および第三の反応槽6から第四の反応槽7へ、
圧力差によって移動できるように構成されている。
第一の反応槽4は、第一の熱源1と熱的に接触している
ので、水和物生成反応の平衡は第1図におけるグラフZ
の上の点Aの位置にある。したがって、第二の反応槽5
内の圧力もほぼP1となるのでガス水和剤Gの吸収反応の
平衡は、ほぼグラフXの点Bにある。第一の反応槽4内
においては、水和物Zの分解が、また、第二の反応槽5
においてはガス水和剤Gの吸収剤Xによる吸収がおこな
われ、第一の反応槽4内の平衡圧が第二の反応槽5内の
平衡圧よりやや高くなる結果、ガス水和剤Gはガス管路
8を矢印の方向に移動し反応が進行する。この際、第一
の熱源1からは水和物分解反応熱ΔH1が吸収され、利用
熱媒体3は、吸収反応熱ΔH2を受けとりほぼ目標温度の
T3に昇温される。
一方、第三の反応槽6内の吸収剤Xは第一の熱源1と接
触し、ほぼ温度T1に保持され、また、第四の反応槽7の
水および水和物Zは第二の熱源2と接触してほぼ温度T2
に保持される。したがって、これらの反応槽内の吸収剤
Xおよび水和物Zは、それぞれ第1図の点C、Dで示さ
れる平衡状態にある。第三の反応槽6内の平衡圧が第四
の反応槽7内の平衡圧にくらべてやや高くなる結果、ガ
ス水和剤Gは第三の反応槽6内の吸収剤Xから放出され
てガス管路8を移動し、第四の反応槽7内の水と包接化
反応をして水和物Zを生成する。この際、第一の熱源1
から吸収反応熱ΔH3を吸収し、また第二の熱源2にたい
し水和物生成反応熱ΔH4をあたえる。
第一の反応槽4における水和物Zの分解により生じた水
は水移送手段である水移送管9により第四の反応槽7に
戻される。また、第四の反応槽7内における水和物生成
反応により生じた水和物Zは、スラリー状態で水和物移
送手段である水和物移送管10および機械的ポンプ10aに
より第一の反応槽4に送られる。水移送管9と水和物移
送管10は熱交換器11において熱交換を行い、この実施例
の効率をたかめている。
第二の反応槽5内においてガス水和剤Gを吸収した吸収
剤Xは、吸収剤移送手段である吸収剤移送管12を介して
第三の反応槽6に送られる。また第三の反応槽6内にお
いてガス水和剤Gを放出して再生された吸収剤Xは、吸
収剤移送手段を構成する吸収剤移送管13および機械的ポ
ンプ13aにより第二の反応槽5に還元される。吸収剤移
送管12および吸収剤移送管13は熱交換器14において熱交
換を行うことによりやはりこの装置の熱効率を高めてい
る。
第4図は、第1図に模式的にしめしたグラフの形を詳細
に示したものである。同図において、斜線部分Xはフロ
ン31のテトラエチレングリコールジメチルエーテルへの
吸収反応の平衡を示すグラフの範囲を、また実線のグラ
フZはフロン31の水和物生成反応の平衡を示すグラフ
を、それぞれ表している。なお、破線のグラフYはフロ
ン31の液化の平衡における平衡圧と温度の関係をしめ
す。
上述のように、第3図の実施例は、連続フロー方式によ
っている。すなわち、作動流体であるガス水和剤Gは、
第一〜第四の反応槽4〜7を連続的に循環し、完全に連
続的な運転が行なわれている。
ところが、この連続フロー方式には 第四の反応槽7において生成された固体の水和物をス
ラリー状で第1の反応槽4に移送する必要があること、 移送されるスラリー状の水和物には大量の純水が同伴
され効率を低下させる可能性があること、 ガス水和剤Gによっては(たとえばフロン32の場
合)、高揚程になる可能性がありエネルギーの損失が生
じること、 等、効率上、不利な要素もある。
そこで、第5図は、反応槽間で水和物を移送する必要の
ないバッチ処理方式による第二の実施例を示したもので
ある。
第5図の実施例は、第3図の実施例と同じく昇温用ヒー
トポンプであって、第3図の装置とほぼ同様に構成され
ているが、 第3図の装置における水および水和物の移送管9、10
およびこれに付属する機械的ポンプ10a、熱交換器11を
有さず、その代りに、 反応槽4、5および6、7間を結ぶガス管路8にガス
管路切換弁17を、また熱源1、2と反応槽4、7を接続
する管路に熱源切換弁19を備える。
第5図の装置の動作は、第3図の装置と同時であるが、
第一および第四の反応槽4、7間で水和物および水を移
送する代りに、反応槽4、7の水和物の分解槽、生成槽
としての役割を交替させる。
つまり、第5図に図示された切換弁17、19の状態におい
ては、第3図の場合と同様に、第一の反応槽4において
水和物Zの分解が行われ、第四の反応槽7において水和
物Zが生成する。(ガス水和剤Gの流れの方向を実線矢
印で示す。)この結果、第一の反応槽4内の水和物Zの
分解が進行し、水和物Zが減少して水が増加し、一方、
第四の反応槽7内において水和物Zの形成が進んで水が
減少する。
ここで切換弁19を切り換え、第一の反応槽に第二の熱源
2を、また第四の反応槽7に第一の熱源1を、それぞれ
接続する。同時にガス管路切換弁17を作動し、反応槽4
〜7間のガス管路8による接続を切り換える。この結
果、第一および第四の反応槽4、7は水和物の分解、生
成槽としての役割を交替し、第一および第四の反応槽
4、7内の平衡状態は、第1図のグラフZ上の点D、A
にそれぞれ対応することになって切り換え前と逆の反応
が進行する。(この際のガス水和剤Gの流れの方向を破
線矢印で示す。) このように、切換弁17、19を随時、切り換えることによ
り、ほゞ連続的に利用熱媒体3の昇温を行う。なお、第
5図においてはガス管路切換弁17として4ポート2位置
切換弁を、また熱源切換弁19として8ポート2位置切換
弁を、それぞれ図示したが、管路の切り換えを行える弁
であれば任意のものを用いることができる。
第6図は、本発明を冷却用のヒートポンプに応用し、ガ
ス水和剤の平衡反応の1つとして純成分の気相、液相間
の平衡をもちいた第三の実施例をしめしたものである。
この実施例は、連続フロー方式を採用し、上に説明した
第一の実施例(第3図)とほゞ同様に構成されている
が、第二の反応槽5および第三の反応槽6には液化状態
のガス水和剤Xがいれられ、第三の反応槽6は、利用熱
媒体3と熱的に接触している。したがって、第一の反応
槽4、第二の反応槽5、第三の反応槽6、第四の反応槽
7内の平衡状態は、それぞれ第2図のグラフX、Z上の
点A、B、C、Dに対応している。この結果、利用熱媒
体3はほぼ目標温度T3に冷却される。第6図において符
号15は液化水和剤移送手段を構成する液化水和剤移送管
であり、第二の反応槽5内に生じた液化ガス水和剤Xを
第三の反応槽6に送る。この実施例の構成、動作は、第
一の実施例の説明から容易に理解できよう。
また、第7図は、第6図と同様の冷却用ヒートポンプで
あるが、連続フロー方式に代えてバッチ処理方式を採用
した第四の実施例を示す。図示の状態においては第一お
よび第四の反応槽4、7の平衡状態は、第2図のグラフ
Z上の点A、Dにそれぞれ対応しており、ガス水和剤G
はガス管路8を実線矢印の方向に流れる。切換弁17、19
を図示の状態から切り換えた場合には、第一および第四
の反応槽4、7の役割は交替し、それぞれ第2図のグラ
フZ上の点D、Aに対応するこいなる。この場合、ガス
管路8内のガス水和剤Gの流れの方向は破線矢印で示さ
れる通りである。
(発明の効果) 本発明においては、ガス水和剤を作動流体としてもち
い、平衡反応の一方に反応熱のきわめて大きい包接化反
応を利用している。この結果、利用熱媒体3の昇温幅ま
たは冷却幅ΔT(T3-T1またはT2-T3)を第一の熱源1と
第二の熱源2の温度差T1-T2に比べてはるかに大きくす
ることが原理的に可能になる。
この点について具体的数値をあげると、第一の実施例に
おいて第一の熱源1として30℃の廃熱を、第二の熱源2
として0℃の外気をもちい、利用熱媒体3の水を70℃の
温水とすることができた。これは、現実の装置における
熱の損失を考慮に入れれば、きわめて大幅な昇温という
ことができる。ケミカルヒートポンプはもともと機械的
エネルギーをほとんど必要としないものであるので、こ
の場合の成績係数も10ときわめて高い(この場合の成績
係数の算出における入力エネルギーの値としては、機械
的ポンプ10a、13a等に必要な電気エネルギー等、外部か
ら加えられるエネルギー量を用いる。第1の熱源1の熱
はもともと使用できなかったものである。したがって、
システムの実際的効率は、汲み上げられた熱量と外部か
ら加えられたエネルギーの比で与えるのが適当だからで
ある)。また第一の熱源1として20℃の地下水を、第二
の熱源2として0℃の外気をもちいた場合、やはり成績
係数10で利用熱媒体3の水を50℃の室内暖房に適した温
水とすることができた(成績係数の定義は上の括弧内と
同じ)。
したがって、本発明によれば低品位の廃熱を用いて極め
て効率的に実用的な暖房等を行うケミカルヒートポンプ
を実現することができ、その利用価値は非常に高い。ま
た地下水を熱源として農業設備に応用すれば極めて効率
的なシステムが実現できる。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図はガス水和剤の平衡反応における平
衡圧力Pの対数log Pと絶対温度Tの逆数1/Tの間の関係
を示す本発明の原理を説明するグラフ、 第3図は、本発明にかかる包接化反応を利用したヒート
ポンプシステムを昇温にもちいた連続フロー方式の第一
の実施例のブロック図、 第4図は第1図に模式的にしめされた平衡圧と温度の関
係を第3図の実施例に用いられるガス水和剤および吸収
剤について詳しく示すグラフ、 第5図は、第3図と同様の昇温用ヒートポンプである
が、連続フロー方式に代えバッチ処理方式を採用した第
二の実施例のブロック図、 第6図は本発明にかかる包接化反応を利用したヒートポ
ンプシステムを冷却にもちいた連続フロー方式の第三の
実施例のブロック図、 第7図は、第6図と同様の冷却用ヒートポンプである
が、連続フロー方式に代えバッチ処理方式を採用した第
四の実施例のブロック図、 第8図は、従来のケミカルヒートポンプにおける平衡反
応の平衡圧力Pの対数log Pと絶対温度Tの逆数1/Tの関
係を示すグラフ、 第9図および第10図はケミカルヒートポンプの原理を示
す概念図である。 1:第一の熱源、2:第二の熱源 3:利用熱媒体、4:第一の反応槽 5:第二の反応槽、6:第三の反応槽 7:第四の反応槽、8:ガス管路 9:水移送管、10:水和物移送管 11:熱交換器、12,13:吸収剤移送管 14:熱交換器、15:液化水和剤移送管 17:ガス管路切換弁、19:熱源切換弁

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】包接化反応によりガス水和物を形成するガ
    ス水和剤を作動流体とし、第一の熱源と、第一の熱源よ
    り低い温度の第二の熱源をもちいて、第一の熱源の温度
    にほぼ等しい温度において作動流体が吸収した熱を、第
    一の熱源の温度より高い温度において作動流体から放出
    させて利用熱媒体を前記第一の熱源より高い温度に昇温
    する暖房、昇温用のヒートポンプであって、 A)下記D)の手段で生成されたガス水和剤の水和物を
    分解してガス水和剤を気体状態で発生させ、この水和物
    の分解を前記第一の熱源と熱的に接触させて行い、作動
    流体であるガス水和剤に第一の熱源からの熱を吸収させ
    る手段と、 B)前記A)の手段で発生した気体状態のガス水和剤を
    吸収剤に吸収させ、作動流体であるガス水和剤から吸収
    反応熱を放出させ、この吸収剤への吸収を前記利用熱媒
    体と熱的に接触させて行い、ガス水和剤からの放出熱を
    該利用熱媒体に吸収せしめ、該利用熱媒体を前記第一の
    熱源の温度より高温に昇温させる手段と、 C)前記B)の手段で吸収剤に吸収されたガス水和剤を
    吸収剤から放出させ、作動流体であるガス水和剤に放出
    反応熱を吸収させ、このガス水和剤の放出を前記第一の
    熱源と熱的に接触させて行う手段と、そして D)前記C)の手段で放出されたガス水和剤を水和し、
    包接化反応により水和物を生成させ、水和物生成反応熱
    を放出させ、この水和物の生成を、前記第二の熱源と熱
    的に接触させて行う手段と、 を備えたことを特徴とする包接化反応を利用したヒート
    ポンプシステム。
  2. 【請求項2】包接化反応によりガス水和物を形成するガ
    ス水和剤を作動流体とし、第一の熱源と、第一の熱源よ
    り低い温度の第二の熱源をもちいて、第二の熱源の温度
    より低い温度において利用熱媒体から作動流体に熱を吸
    収させ、第二の熱源の温度にほぼ等しい温度において作
    動流体から放出させることにより、第二の熱源より低い
    温度に利用熱媒体を冷却する冷房、冷凍、冷却用のヒー
    トポンプであって、 A)下記D)の手段で生成されたガス水和剤の水和物を
    分解してガス水和剤を気体状態で発生させ、この水和物
    の分解を前記第一の熱源と熱的に接触させて行い、作動
    流体であるガス水和剤に水和物分解反応熱を吸収させる
    手段と、 B)前記A)の手段で発生した気体状態のガス水和剤を
    液化または吸収剤に吸収させ、作動流体であるガス水和
    物から液化潜熱または吸収反応熱を放出させ、このガス
    水和剤の液化または吸収剤への吸収を前記第二の熱源と
    熱的に接触させて行う手段と、 C)前記B)の手段で液化または吸収されたガス水和剤
    を、気化、または吸収剤から放出させ、作動流体である
    ガス水和剤に気化潜熱または放出反応熱を吸収させ、こ
    の水和剤の気化または放出を前記利用熱媒体と熱的に接
    触させて行い、該利用熱媒体から熱を吸収して該利用熱
    媒体の温度を前記第二の熱源の温度より低い温度に冷却
    する手段と、 D)前記C)の手段で気化または放出されたガス水和剤
    を水和し、包接化反応により水和物を生成させ、水和物
    生成反応熱を放出させ、この水和物の生成を、前記第二
    の熱源と熱的に接触させて行い、水和物生成反応熱を前
    記第二の熱源に吸収させる手段と、 を備えたことを特徴とする包接化反応を利用したヒート
    ポンプシステム。
  3. 【請求項3】包接化反応によりガス水和物を形成するガ
    ス水和剤は、フロンまたはフロンの混合物であることを
    特徴とする特許請求の範囲第1項または第2項記載の包
    接化反応を利用したヒートポンプシステム。
  4. 【請求項4】ガス水和剤を吸収、放出する吸収剤は、N,
    Nジメチルホルムアミド、ジブチルフタレイト、イソブ
    チルアセテイト、テトラエチレングリコールジメチルエ
    ーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテルのうち
    のいづれか1つであることを特徴とする特許請求の範囲
    第1項ないし第3項のいずれかに記載の包接化反応を利
    用したヒートポンプシステム。
  5. 【請求項5】前記A)、B)、C)およびD)の手段
    は、それぞれ独立の反応槽においてそれぞれの過程を行
    い、前記A)の手段の過程を行う反応槽と前記B)の手
    段の過程を行う反応槽の間、および前記C)の手段の過
    程を行う反応槽と前記D)の手段の過程を行う反応槽の
    間を、前記作動流体であるガス水和剤を導くガス管路に
    よりそれぞれ接続したことを特徴とする特許請求の範囲
    第1項ないし第4項のいづれかに記載の包接化反応を利
    用したヒートポンプシステム。
  6. 【請求項6】前記B)の手段の過程を行う反応槽内にお
    いて水和剤を吸収した吸収剤を、該反応槽から前記C)
    の手段の過程を行う反応槽に送る水和剤吸収済み吸収剤
    移送手段と、 前記C)の手段の過程を行う反応槽内において水和剤を
    放出した吸収剤を、該反応槽から前記B)の手段の過程
    を行う反応槽に送る水和剤放出済み吸収剤移送手段と、 を備えることを特徴とする特許請求の範囲第5項記載の
    包接化反応を利用したヒートポンプシステム。
  7. 【請求項7】前記B)の手段の過程を行う反応槽内にお
    いて液化された水和剤を、該反応槽から前記C)の手段
    の過程を行う反応槽に送る液化水和剤移送手段を備える
    ことを特徴とする特許請求の範囲第5項記載の包接化反
    応を利用したヒートポンプシステム。
  8. 【請求項8】前記水和剤吸収済み吸収剤移送手段および
    水和剤放出済み吸収剤移送手段は、管路、または管路お
    よび機械的ポンプよりなることを特徴とする特許請求の
    範囲第6項記載の包接化反応を利用したヒートポンプシ
    ステム。
  9. 【請求項9】前記液化水和剤移送手段は、管路、または
    管路および機械的ポンプからなることを特徴とする特許
    請求の範囲第7項記載の包接化反応を利用したヒートポ
    ンプシステム。
  10. 【請求項10】前記A)の手段の過程を行う反応槽内に
    おいて水和物分解反応により生じた水を、該反応槽から
    前記D)の手段の過程を行う反応槽に送る水移送手段
    と、 前記D)の手段の過程を行う反応槽内において水和物生
    成反応により生じた水和物を該反応槽から前記A)の手
    段の過程を行う反応槽に送る水和物移送手段と、 を備える特許請求の範囲第5項ないし第9項のいづれか
    に記載の包接化反応を利用したヒートポンプシステム。
  11. 【請求項11】前記水移送手段および水和物移送手段
    は、管路、または管路および機械的ポンプよりなること
    を特徴とする特許請求の範囲第10項記載の包接化反応を
    利用したヒートポンプシステム。
  12. 【請求項12】前記水移送手段と水和物移送手段を熱的
    に接触させて熱交換を行わせる熱交換手段を設けたこと
    を特徴とする特許請求の範囲第10項または第11項記載の
    包接化反応を利用したヒートポンプシステム。
  13. 【請求項13】前記水和剤吸収済み吸収剤移送手段と前
    記水和剤放出済み吸収剤移送手段を熱的に接触させて熱
    交換を行わせる熱交換手段を設けたことを特徴とする特
    許請求の範囲第6項または第8項に記載の包接化反応を
    利用したヒートポンプシステム。
  14. 【請求項14】前記A)の手段の過程を行う反応槽にお
    いて水和物の分解が進行し、かつ前記D)の手段の過程
    を行う反応槽において水和物形成が進行した段階におい
    て、 前記A)の手段の過程を行っていた反応槽と前記B)の
    手段の過程を行う反応槽を接続する前記ガス管路、およ
    び前記C)の手段の過程を行う反応槽と前記D)の手段
    の過程を行っていた反応槽を接続する前記ガス管路を切
    り換える管路切換手段と、 前記A)およびD)の手段の過程をそれぞれ行っていた
    反応槽と第1および第2の熱源の間の熱的な接続を切り
    換える熱源切換手段と、 を備え、前記A)の手段の過程を行っていた反応槽にお
    いて前記D)の手段の過程を行なわせ、また前記D)の
    手段の過程を行っていた反応槽において前記A)の手段
    の過程を行なわせることを特徴とする特許請求の範囲第
    5項ないし第9項および第13項のいづれかに記載の包接
    化反応を利用したヒートポンプシステム。
  15. 【請求項15】前記第一の熱源は、廃熱または地下水で
    あり、前記第二の熱源は冷却水または外気であることを
    特徴とする特許請求の範囲第1項ないし第14項のいづれ
    かに記載の包接化反応を利用したヒートポンプシステ
    ム。
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