JPH0678467B2 - ポリプロピレン組成物 - Google Patents
ポリプロピレン組成物Info
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- JPH0678467B2 JPH0678467B2 JP61121443A JP12144386A JPH0678467B2 JP H0678467 B2 JPH0678467 B2 JP H0678467B2 JP 61121443 A JP61121443 A JP 61121443A JP 12144386 A JP12144386 A JP 12144386A JP H0678467 B2 JPH0678467 B2 JP H0678467B2
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- propylene
- ethylene
- block copolymer
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Description
【発明の詳細な説明】 発明の技術分野 本発明は、耐衝撃性に優れるとともに、優れた光沢を有
するポリプロピレン組成物に関する。
するポリプロピレン組成物に関する。
発明の技術的背景ならびにその問題点 結晶性ポリプロピレンは剛性、耐熱性などに優れている
反面、衝撃強度、特に低温における耐衝撃性が低いとい
う問題点がある。またその表面光沢も完全には満足でき
ないという問題点があった。
反面、衝撃強度、特に低温における耐衝撃性が低いとい
う問題点がある。またその表面光沢も完全には満足でき
ないという問題点があった。
従来よりこれらの欠点を改良する目的で結晶性ポリプロ
ピレンに、ポリエチレンあるいは、ポリイソブチレン、
ポリブタジエン、非晶性エチレン・プロピレン共重合体
などのゴム状物質を混合する方法が数多く提案されてい
る。そして、これらゴム状物質の添加による剛性の低下
を改良するために、タルクなどの無機充填剤を添加混合
することも提案されている。
ピレンに、ポリエチレンあるいは、ポリイソブチレン、
ポリブタジエン、非晶性エチレン・プロピレン共重合体
などのゴム状物質を混合する方法が数多く提案されてい
る。そして、これらゴム状物質の添加による剛性の低下
を改良するために、タルクなどの無機充填剤を添加混合
することも提案されている。
たとえば特開昭57−159841号公報には、高密度ポリエチ
レン[B]を添加したポリプロピレン組成物が開示され
ている。ところがこの公報に開示されたポリプロピレン
組成物は、主成分であるエチレン−プロピレンブロック
共重合体のエチレン含有量の少なさによる耐衝撃性の不
充分さを、高密度ポリエチレンの添加により改良しよう
とするものであるが、このポリプロピレン組成物は、や
はり耐衝撃性と光沢性とのバランスは必ずしも良好では
なく、これらのバランスをさらに改良することが望まし
い。
レン[B]を添加したポリプロピレン組成物が開示され
ている。ところがこの公報に開示されたポリプロピレン
組成物は、主成分であるエチレン−プロピレンブロック
共重合体のエチレン含有量の少なさによる耐衝撃性の不
充分さを、高密度ポリエチレンの添加により改良しよう
とするものであるが、このポリプロピレン組成物は、や
はり耐衝撃性と光沢性とのバランスは必ずしも良好では
なく、これらのバランスをさらに改良することが望まし
い。
発明の目的 本発明は、上記のような従来技術に伴なう問題点を解決
しようとするものであって、耐衝撃性、剛性に優れると
ともに、良好な光沢を有するようなポリプロピレン組成
物を提供することを目的としている。
しようとするものであって、耐衝撃性、剛性に優れると
ともに、良好な光沢を有するようなポリプロピレン組成
物を提供することを目的としている。
発明の概要 本発明に係るポリプロピレン組成物は、 [A] プロピレン・エチレンブロック共重合体: このプロピレン・エチレンブロック共重合体は以下の組
成を有して、エチレン含有量は3〜50モル%である。
成を有して、エチレン含有量は3〜50モル%である。
(I)アイソタクチック指数が92以上のプロピレン重合
体成分…97〜60重量% (II)エチレン含量が40〜90モル%で、極限粘度が1〜
10dl/gであるプロピレン・エチレン共重合体成分…3〜
40重量% (III)極限粘度が1〜10dl/gであるエチレン重合体成
分…0〜20重量% [B] 密度0.900g/cm3以上のポリエチレンからなり、
プロピレン・エチレンブロック共重合体 [A]およびポリエチレン[B]のメルトフローレート
(ASTM D 1238 Lに準拠して230℃、2.16Kgの同一
条件で測定)はそれぞれ0.5〜100g/10分、0.1〜50g/10
分であって、ポリエチレン[B]のメルトフローレート
とプロピレン・エチレンブロック共重合体[A]のメル
トフローレートとの比は0.04〜1.0であり、ポリエチレ
ン[B]は、プロピレン・エチレンブロック共重合体
[A]100重量部に対して5〜40重量部の量で配合され
ており、かつ組成物のメルトフローレートが0.5〜100g/
10分であることを特徴としている。
体成分…97〜60重量% (II)エチレン含量が40〜90モル%で、極限粘度が1〜
10dl/gであるプロピレン・エチレン共重合体成分…3〜
40重量% (III)極限粘度が1〜10dl/gであるエチレン重合体成
分…0〜20重量% [B] 密度0.900g/cm3以上のポリエチレンからなり、
プロピレン・エチレンブロック共重合体 [A]およびポリエチレン[B]のメルトフローレート
(ASTM D 1238 Lに準拠して230℃、2.16Kgの同一
条件で測定)はそれぞれ0.5〜100g/10分、0.1〜50g/10
分であって、ポリエチレン[B]のメルトフローレート
とプロピレン・エチレンブロック共重合体[A]のメル
トフローレートとの比は0.04〜1.0であり、ポリエチレ
ン[B]は、プロピレン・エチレンブロック共重合体
[A]100重量部に対して5〜40重量部の量で配合され
ており、かつ組成物のメルトフローレートが0.5〜100g/
10分であることを特徴としている。
本発明に係るポリプロピレン組成物では、特定のプロピ
レン・エチレンブロック共重合体と、特定のポリエチレ
ンとを特定割合で含んでいるため、耐衝撃性、剛性に優
れるとともに、良好な光沢を有するポリプロピレン組成
物が得られ、このポリプロピレン組成物は自動車用フェ
ンダーなどを形成する際に特に好ましく用いられる。
レン・エチレンブロック共重合体と、特定のポリエチレ
ンとを特定割合で含んでいるため、耐衝撃性、剛性に優
れるとともに、良好な光沢を有するポリプロピレン組成
物が得られ、このポリプロピレン組成物は自動車用フェ
ンダーなどを形成する際に特に好ましく用いられる。
発明の具体的説明 以下本発明に係るポリプロピレン組成物について具体的
に説明する。
に説明する。
本発明に係るポリプロピレン組成物は、 [A]プロピレン・エチレンブロック共重合体、および
[B]密度0.900以上のポリエチレンを必須成分として
含む。以下上記各成分についてそれぞれ説明する。
[B]密度0.900以上のポリエチレンを必須成分として
含む。以下上記各成分についてそれぞれ説明する。
プロピレン・エチレンブロック共重合体[A] プロピレン・エチレンブロック共重合体は、エチレン含
有量が3〜50モル%、好ましくは5〜25モル%であり、
メルトフローレート(MFR:ASTM D 1238 L)が230
℃、2.16Kgで測定して0.5〜100g/10分、好ましくは1.5
〜60g/10分である共重合体である。
有量が3〜50モル%、好ましくは5〜25モル%であり、
メルトフローレート(MFR:ASTM D 1238 L)が230
℃、2.16Kgで測定して0.5〜100g/10分、好ましくは1.5
〜60g/10分である共重合体である。
このプロピレン・エチレンブロック共重合体[A]は、
下記の三成分(I)、(II)および(III)から構成さ
れている。
下記の三成分(I)、(II)および(III)から構成さ
れている。
(I)アイソタクチック指数が92以上好ましくは95以上
であるプロピレン重合体成分:97〜40重量%好ましくは9
5〜60重量% (II)エチレン含有寮が40〜90モル%好ましくは40〜60
モル%であり、極限粘度[η]が1〜10dl/g好ましくは
2〜5dl/gである。プロピレン・エチレン共重合体成分:
3〜40重量%好ましくは5〜25重量% (III)極限粘度[η]が1〜10dl/g好ましくは2〜7dl
/gであるエチレン重合体成分:0〜20重量%好ましくは1
〜10重量% このプロピレン・エチレンブロック共重合体[A]は、
上記の各成分(I)および(II)場合によって(III)
が、順次的に重合した共重合体であることが好ましい。
であるプロピレン重合体成分:97〜40重量%好ましくは9
5〜60重量% (II)エチレン含有寮が40〜90モル%好ましくは40〜60
モル%であり、極限粘度[η]が1〜10dl/g好ましくは
2〜5dl/gである。プロピレン・エチレン共重合体成分:
3〜40重量%好ましくは5〜25重量% (III)極限粘度[η]が1〜10dl/g好ましくは2〜7dl
/gであるエチレン重合体成分:0〜20重量%好ましくは1
〜10重量% このプロピレン・エチレンブロック共重合体[A]は、
上記の各成分(I)および(II)場合によって(III)
が、順次的に重合した共重合体であることが好ましい。
プロピレン・エチレンブロック共重合体[A]のエチレ
ン含有量が3モル%未満のものは耐衝撃性が低く、一方
50モル%を越えるものは剛性に劣るため好ましくない。
ン含有量が3モル%未満のものは耐衝撃性が低く、一方
50モル%を越えるものは剛性に劣るため好ましくない。
またメルトフローレートが0.5g/10分未満のものは溶融
した際の流動性が悪いため成形性に劣り、一方100g/10
分を越えるものは耐衝撃性などの機械的強度に劣るため
好ましくない。また前記プロピレン・エチレンブロック
共重合体[A]を構成するプロピレン重合体成分(I)
のアイソタクチック指数が92未満であると、成形品が剛
性に劣るため好ましくない。
した際の流動性が悪いため成形性に劣り、一方100g/10
分を越えるものは耐衝撃性などの機械的強度に劣るため
好ましくない。また前記プロピレン・エチレンブロック
共重合体[A]を構成するプロピレン重合体成分(I)
のアイソタクチック指数が92未満であると、成形品が剛
性に劣るため好ましくない。
このプロピレン重合体成分(I)は、他のα−オレフィ
ンを10モル%までの量で含有してもよく、このα−オレ
フィンとしては、エチレン、1−ブテン、1−ヘキセ
ン、4−メチル−1−ペンテンなどが挙げられる。
ンを10モル%までの量で含有してもよく、このα−オレ
フィンとしては、エチレン、1−ブテン、1−ヘキセ
ン、4−メチル−1−ペンテンなどが挙げられる。
また前記プロピレン・エチレンブロック共重合体[A]
を構成するプロピレン・エチレン共重合体成分(II)の
極限粘度[η]が1dl/g未満であると、耐衝撃性に劣る
ため好ましくなく、一方10dl/gを越えると、プロピレン
重合体成分(I)への分散性不良により、耐衝撃性に劣
るため好ましくない。
を構成するプロピレン・エチレン共重合体成分(II)の
極限粘度[η]が1dl/g未満であると、耐衝撃性に劣る
ため好ましくなく、一方10dl/gを越えると、プロピレン
重合体成分(I)への分散性不良により、耐衝撃性に劣
るため好ましくない。
さらに、このプロピレン・エチレン共重合体成分(II)
のエチレン含有量が40重量%以下であると耐衝撃性に劣
るため好ましくなく、一方90モル%を越えると、やはり
耐衝撃性に劣るため好ましくない。
のエチレン含有量が40重量%以下であると耐衝撃性に劣
るため好ましくなく、一方90モル%を越えると、やはり
耐衝撃性に劣るため好ましくない。
このプロピレン・エチレン共重合体成分(II)は、上記
のとおりプロピレン・エチレンブロック共重合体[A]
の3〜40重量%の量で存在するが、この量が3重量%未
満であると耐衝撃性に劣るため好ましくなく、一方40重
量%を越えると、剛成に劣るため好ましくない。
のとおりプロピレン・エチレンブロック共重合体[A]
の3〜40重量%の量で存在するが、この量が3重量%未
満であると耐衝撃性に劣るため好ましくなく、一方40重
量%を越えると、剛成に劣るため好ましくない。
前記プロピレン・エチレンブロック共重合体[A]を構
成するエチレン重合体成分(III)は、密度が0.900g/cm
3以上のエチレン重合体成分であって、その極限粘度
[η]は、1〜10であるが、この[η]が1dl/g未満で
あると、耐衝撃性に劣るため好ましくなく、一方10を越
えるとプロピレン重合体成分(I)への分散性不良によ
り、耐衝撃性に劣るため好ましくない。
成するエチレン重合体成分(III)は、密度が0.900g/cm
3以上のエチレン重合体成分であって、その極限粘度
[η]は、1〜10であるが、この[η]が1dl/g未満で
あると、耐衝撃性に劣るため好ましくなく、一方10を越
えるとプロピレン重合体成分(I)への分散性不良によ
り、耐衝撃性に劣るため好ましくない。
さらにこのエチレン成分(III)は、その融点が115〜13
2℃であることが好ましく、上記のとおり、プロピレン
・エチレンブロック共重合体[A]の0〜20重量%の量
で存在するが、この量が20重量%を越えると、高温時の
剛性に劣るため好ましくない。
2℃であることが好ましく、上記のとおり、プロピレン
・エチレンブロック共重合体[A]の0〜20重量%の量
で存在するが、この量が20重量%を越えると、高温時の
剛性に劣るため好ましくない。
前記プロピレン・エチレンブロック共重合体[A]は、
オレフィン類を立体規則性触媒、好ましくは担体付遷移
金属成分および有機アルミニウム化合物より成る触媒の
存在下に、一つの重合反応系中で重合させることにより
得られる、いわゆる非ポリマーブレンドタイプの共重合
体であり、具体的な製造方法は、本出願人による特開昭
52−98045号および特公昭57−26613号に詳しく説明され
ている。
オレフィン類を立体規則性触媒、好ましくは担体付遷移
金属成分および有機アルミニウム化合物より成る触媒の
存在下に、一つの重合反応系中で重合させることにより
得られる、いわゆる非ポリマーブレンドタイプの共重合
体であり、具体的な製造方法は、本出願人による特開昭
52−98045号および特公昭57−26613号に詳しく説明され
ている。
前記プロピレン・エチレンブロック共重合体[A]は、
また必ずしも一つの重合反応系中で重合させることによ
り得られた一種の重合体に限らず、別々に重合された二
種以上のプロピレン・エチレンブロック共重合体の混合
物であってもよい。
また必ずしも一つの重合反応系中で重合させることによ
り得られた一種の重合体に限らず、別々に重合された二
種以上のプロピレン・エチレンブロック共重合体の混合
物であってもよい。
なお、本明細書においては、エチレン含有量は、13C−N
MR法により測定した値であり、アイソタクチック指数
(II)は、沸騰n−ヘプタン不溶分を重量%で表わした
ものである。また極限粘度[η]はデリカン溶媒、135
℃で測定した値を意味している。
MR法により測定した値であり、アイソタクチック指数
(II)は、沸騰n−ヘプタン不溶分を重量%で表わした
ものである。また極限粘度[η]はデリカン溶媒、135
℃で測定した値を意味している。
ポリエチレン[B] 本発明で用いられるポリエチレンは、その密度が0.900
以上であって、その極限粘度[η]は、1〜3dl/gであ
ることが好ましい。またこのポリエチレンのメルトフロ
ーレートは、ASTM D 1238 Lに準拠して、230℃、
2.16Kgで測定して0.1〜50g/10分であることが好まし
い。
以上であって、その極限粘度[η]は、1〜3dl/gであ
ることが好ましい。またこのポリエチレンのメルトフロ
ーレートは、ASTM D 1238 Lに準拠して、230℃、
2.16Kgで測定して0.1〜50g/10分であることが好まし
い。
このポリエチレン[B]のメルトフローレートとプロピ
レン・エチレンブロック共重合体[A]のメルトフロー
レートとの比は、0.04〜1.0の範囲である。この比が、
0.04未満である場合には、光沢に劣るため好ましくな
く、一方、1.0を越える場合には、耐衝撃性劣るため好
ましくない。
レン・エチレンブロック共重合体[A]のメルトフロー
レートとの比は、0.04〜1.0の範囲である。この比が、
0.04未満である場合には、光沢に劣るため好ましくな
く、一方、1.0を越える場合には、耐衝撃性劣るため好
ましくない。
このポリエチレン[B]は、プロピレン・エチレンブロ
ック共重合体[A]100重量部に対して、5〜40重量%
の量で配合されている。このような組成を有する本発明
に係るポリプロピレン組成物は、メルトフローレート
(ASTM D 1238 L)が0.5〜100g/10分好ましくは1
〜60g/10分であることが望ましい。
ック共重合体[A]100重量部に対して、5〜40重量%
の量で配合されている。このような組成を有する本発明
に係るポリプロピレン組成物は、メルトフローレート
(ASTM D 1238 L)が0.5〜100g/10分好ましくは1
〜60g/10分であることが望ましい。
製造方法 本発明のポリプロピレン組成物は、プロピレ・エチレン
ブロック共重合体[A]およびポリエチレン[B]とを
前記重量範囲で、たとえばヘンシエルミキサー、v−ブ
レンダー、リボンブレンダー、タンブラーブレンダーな
どで混合した後、単軸押出機、多軸押出機、ニーダー、
バンバリーミキサーなどで溶融混練することにより得ら
れる。中でも多軸押出機、ニーダー、バンバリーミキサ
ーなどの混練性能のすぐれた機材を使うことにより、各
成分がより均一に分散した高品質のポリプロピレン組成
物が得られる。
ブロック共重合体[A]およびポリエチレン[B]とを
前記重量範囲で、たとえばヘンシエルミキサー、v−ブ
レンダー、リボンブレンダー、タンブラーブレンダーな
どで混合した後、単軸押出機、多軸押出機、ニーダー、
バンバリーミキサーなどで溶融混練することにより得ら
れる。中でも多軸押出機、ニーダー、バンバリーミキサ
ーなどの混練性能のすぐれた機材を使うことにより、各
成分がより均一に分散した高品質のポリプロピレン組成
物が得られる。
本発明のポリプロピレン組成物には、その混合の任意の
段階で、酸化防止剤、紫外線吸収剤、滑剤、核剤、帯電
防止剤、難燃剤、顔料、染料あるいはタルク、炭酸カル
シウムなどの無機または有機の充填剤、補強剤などの各
種充填剤を、本発明の目的を損わない範囲で配合するこ
とができる。
段階で、酸化防止剤、紫外線吸収剤、滑剤、核剤、帯電
防止剤、難燃剤、顔料、染料あるいはタルク、炭酸カル
シウムなどの無機または有機の充填剤、補強剤などの各
種充填剤を、本発明の目的を損わない範囲で配合するこ
とができる。
発明の効果 本発明に係るポリプロピレン組成物では、特定のプロピ
レン・エチレンブロック共重合体と、特定のポリエチレ
ンとを特定割合で含んでいるため、耐衝撃性、剛性に優
れるとともに、良好な光沢を有するポリプロピレン組成
物が得られ、このポリプロピレン組成物は二輪車用フェ
ンダーなどを形成する際に特に好ましく用いられる。
レン・エチレンブロック共重合体と、特定のポリエチレ
ンとを特定割合で含んでいるため、耐衝撃性、剛性に優
れるとともに、良好な光沢を有するポリプロピレン組成
物が得られ、このポリプロピレン組成物は二輪車用フェ
ンダーなどを形成する際に特に好ましく用いられる。
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれ
らの実施例に限定されるものではない。
らの実施例に限定されるものではない。
実施例1 下記の組成を有するポリプロピレン組成物を、ヘンシェ
ルミキサーで混合した後、二軸押出機(日本製鋼所製
CIM−50)を用いて220℃の樹脂温度で造粒して組成物I
を得た。
ルミキサーで混合した後、二軸押出機(日本製鋼所製
CIM−50)を用いて220℃の樹脂温度で造粒して組成物I
を得た。
[A]プロピレン・エチレンブロック共重合体:80重量
% エチレン含有量…11モル% MFR…23g/10分 上記プロピレン・エチレンブロック共重合体の組成 (I)プロピレン重合体成分…82重量% アイソタクチック指数97 (II)プロピレン・エチレン共重合体成分…13重量% エチレン含有量…45モル% 極限粘度[η]…2.4dl/g (III)エチレン 重合体成分…5重量% 融点…119℃ [B]ポリエチレン:20重量% 密度…0.940g/cm3 極限粘度…2.0dl/g MFR…2.4g/10分 (230℃,2.16Kg) ポリエチレンのMFRと、プロピレン・エチレンブロック
共重合体のMFRとの比…0.10 次に、この組成物Iを射出成形機(ダイナメルターSJ−
45C、型締力140ton、(株)名機製作所製)を用いて、
樹脂温度200℃で試験片を成型した。この試験片を用い
て下記の試験を行ない、下記のような結果を得た。
% エチレン含有量…11モル% MFR…23g/10分 上記プロピレン・エチレンブロック共重合体の組成 (I)プロピレン重合体成分…82重量% アイソタクチック指数97 (II)プロピレン・エチレン共重合体成分…13重量% エチレン含有量…45モル% 極限粘度[η]…2.4dl/g (III)エチレン 重合体成分…5重量% 融点…119℃ [B]ポリエチレン:20重量% 密度…0.940g/cm3 極限粘度…2.0dl/g MFR…2.4g/10分 (230℃,2.16Kg) ポリエチレンのMFRと、プロピレン・エチレンブロック
共重合体のMFRとの比…0.10 次に、この組成物Iを射出成形機(ダイナメルターSJ−
45C、型締力140ton、(株)名機製作所製)を用いて、
樹脂温度200℃で試験片を成型した。この試験片を用い
て下記の試験を行ない、下記のような結果を得た。
MFR…9g/10分 曲げ弾性率(23℃)…12,300Kg/cm3 アイゾット衝撃強度(23℃)…11Kg・cm/cm 落錘衝撃強度(−30℃)…210Kg・cm以上 光沢* 1(20゜入射)…80%* 1 光沢は境面光沢法(JIS Z8714)に準拠して測定し
た。この光沢を示す値が大きいほど優れた表面光沢を有
している。
た。この光沢を示す値が大きいほど優れた表面光沢を有
している。
実施例 2 実施例1において、実施例1で用いたポリエチレンの代
わりに、以下の特性を有するポリエチレン[B]を用い
た以外は、実施例1と同様にして試験片を作成した。
わりに、以下の特性を有するポリエチレン[B]を用い
た以外は、実施例1と同様にして試験片を作成した。
[B]ポリエチレン 密度……0.920g/cm3 極限粘度[η]…1.7dl/g MFR…4.5g/10分 (230℃,2.16Kg) ポリエチレンのMFRと、プロピレン・エチレンブロック
共重合体のMFRとの比…0.20 この試験片を用いて各種の試験を行ない、結果を以下に
示す。
共重合体のMFRとの比…0.20 この試験片を用いて各種の試験を行ない、結果を以下に
示す。
MFR…16g/10分 曲げ弾性率(23℃)…11,000Kg/cm2 アイゾット衝撃強度(23℃)…11Kg・cm/cm 落錘衝撃強度(−30℃)…210Kg・cm以上 光沢(20゜入射)…75% 実施例 3 実施例1において、実施例1で用いたポリエチレンの代
わりに、以下の特性を有するポリエチレン[B]を30重
量%の量で用い、したがってプロピレン・エチレンブロ
ック共重合体[A]をポリプロピレン組成物の70重量%
の量で用いた以外は、実施例1と同様にしてポリプロピ
レン組成物を調製して試験片を作成した。
わりに、以下の特性を有するポリエチレン[B]を30重
量%の量で用い、したがってプロピレン・エチレンブロ
ック共重合体[A]をポリプロピレン組成物の70重量%
の量で用いた以外は、実施例1と同様にしてポリプロピ
レン組成物を調製して試験片を作成した。
[B]ポリエチレン 密度…0.955g/cm3 極限粘度[η]…1.3dl/g MFR…15g/10分 (230℃,2.16Kg) ポリエチレンのMFRと、プロピレン・エチレンブロック
共重合体のMFRとの比…0.65 この試験片を用いて各種の試験を行ない、結果を以下に
示す。
共重合体のMFRとの比…0.65 この試験片を用いて各種の試験を行ない、結果を以下に
示す。
MFR…17g/10分 曲げ弾性率(23℃)…12,000Kg/cm2 アイゾット衝撃強度(23℃)…10Kg・cm/cm 落錘衝撃強度(−30℃)…140Kg・cm 光沢(20゜入射)…75% 比較例1 実施例1において、ポリエチレン[B]を全く添加しな
かった以外は、実施例1と同様にして試験片を作成し
た。この試験片を用いて各種の試験を行なった。結果を
以下に示す。
かった以外は、実施例1と同様にして試験片を作成し
た。この試験片を用いて各種の試験を行なった。結果を
以下に示す。
MFR…23g/10分 曲げ弾性率(23℃)…13,000Kg/cm2 アイゾット衝撃強度(23℃)…10Kg・cm/cm 落錘衝撃強度(−30℃)…180Kg・cm 光沢(20゜入射)…55% 比較例2 実施例1において、ポリエチレン[B]を全く添加せず
しかも下記のプロピレン・エチレンブロック共重合体
[A]を用いた以外は、実施例1と同様にして試験片を
作成した。
しかも下記のプロピレン・エチレンブロック共重合体
[A]を用いた以外は、実施例1と同様にして試験片を
作成した。
[A]プロピレン・エチレンブロック共重合体エチレン
含有量…12モル% MFR…12g/10分 上記プロピレン・エチレンブロック共重合体の組成 [I]プロピレン重合体成分…81重量% アイソタクチック指数…97 [II]プロピレン・エチレン共重合体成分…13重量% エチレン含有量…46モル% 極限粘土[η]…2.5dl/g [III]エチレン重合体成分…6重量% 極限粘土[η]…2.9dl/g 融点…119℃ この試験片を用いて各種の試験を行なった。結果を以下
に示す。
含有量…12モル% MFR…12g/10分 上記プロピレン・エチレンブロック共重合体の組成 [I]プロピレン重合体成分…81重量% アイソタクチック指数…97 [II]プロピレン・エチレン共重合体成分…13重量% エチレン含有量…46モル% 極限粘土[η]…2.5dl/g [III]エチレン重合体成分…6重量% 極限粘土[η]…2.9dl/g 融点…119℃ この試験片を用いて各種の試験を行なった。結果を以下
に示す。
MFR…12g/10分 曲げ弾性率(23℃)…12,500Kg/cm2 アイゾット衝撃強度(23℃)…10Kg・cm/cm 落錘衝撃強度(−30℃)…200Kg・cm 光沢(20゜入射)…55%
Claims (1)
- 【請求項1】[A]プロピレン・エチレンブロック共重
合体: このプロピレン・エチレンブロック共重合体は以下の組
成を有して、エチレン含有量が3〜50モル%である。 (I)アイソタクチック指数が92以上のプロピレン重合
体成分…97〜40重量% (II)エチレン含量が40〜90モル%で、極限粘度が1〜
10dl/gであるプロピレン・エチレン共重合体成分…3〜
40重量% (III)極限粘度が1〜10dl/gであるエチレン重合体成
分…0〜20重量% [B]密度0.900g/cm3以上のポリエチレンからなり、プ
ロピレン・エチレンブロック共重合体[A]およびポリ
エチレン[B]のメルトフローレート(ASTM D 1238
L)に準拠して230℃、2.16Kgの同一条件で測定)は
それぞれ0.5〜100g/10分、0.1〜50g/10分であって、ポ
リエチレン[B]のメルトフローレートとプロピレン・
エチレンプロック共重合体[A]のメルトフローレート
との比は0.04〜1であり、ポリエチレン[B]は、プロ
ピレン・エチレンブロック共重合体[A]100重量部に
対して5〜40重量部の量で配合されており、かつ組成物
のメルトフローレートが0.5〜100g/10分であることを特
徴とするポリプロピレン組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61121443A JPH0678467B2 (ja) | 1986-05-27 | 1986-05-27 | ポリプロピレン組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61121443A JPH0678467B2 (ja) | 1986-05-27 | 1986-05-27 | ポリプロピレン組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62277459A JPS62277459A (ja) | 1987-12-02 |
JPH0678467B2 true JPH0678467B2 (ja) | 1994-10-05 |
Family
ID=14811266
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61121443A Expired - Lifetime JPH0678467B2 (ja) | 1986-05-27 | 1986-05-27 | ポリプロピレン組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0678467B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100702979B1 (ko) * | 2005-01-04 | 2007-04-05 | 삼성토탈 주식회사 | 충격 및 무광 특성이 향상된 폴리프로필렌 수지 조성물 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2696126B2 (ja) * | 1989-02-13 | 1998-01-14 | 東燃化学株式会社 | バンパー用樹脂組成物 |
Citations (9)
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JPS5379939A (en) * | 1976-12-23 | 1978-07-14 | Sumitomo Chem Co Ltd | Blow molding resin composition |
JPS5558245A (en) * | 1978-10-19 | 1980-04-30 | Sumitomo Chem Co Ltd | Polyolefin resin composition |
JPS5636533A (en) * | 1979-08-31 | 1981-04-09 | Chisso Corp | Composition for polyolefin type sheet |
JPS5672042A (en) * | 1979-11-16 | 1981-06-16 | Sumitomo Chem Co Ltd | Polyolefin resin composition |
JPS5721448A (en) * | 1980-07-15 | 1982-02-04 | Mitsubishi Chem Ind Ltd | Polyolefin composition |
JPS5726613A (en) * | 1980-07-22 | 1982-02-12 | Fujisawa Pharmaceut Co Ltd | Preparation of crystalline freeze-dried pharmaceutical |
JPS59147045A (ja) * | 1983-02-14 | 1984-08-23 | Showa Denko Kk | 耐衝撃性プロピレン系重合体組成物 |
JPS60152543A (ja) * | 1984-01-18 | 1985-08-10 | Mitsui Petrochem Ind Ltd | ポリプロピレン組成物 |
-
1986
- 1986-05-27 JP JP61121443A patent/JPH0678467B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62277459A (ja) | 1987-12-02 |
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