JPH0678310B2 - ヒンダードアミン基を持つ新規なジヒドロピリジン - Google Patents

ヒンダードアミン基を持つ新規なジヒドロピリジン

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JPH0678310B2
JPH0678310B2 JP2174638A JP17463890A JPH0678310B2 JP H0678310 B2 JPH0678310 B2 JP H0678310B2 JP 2174638 A JP2174638 A JP 2174638A JP 17463890 A JP17463890 A JP 17463890A JP H0678310 B2 JPH0678310 B2 JP H0678310B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、ジヒドロピリジンから誘導されかつ置換ピベ
リジル基を含有する新規な化合物に関する。
また、本発明は、これらの化合物を重合体の熱及び光安
定化に使用することに関する。
[従来の技術とその問題点] 仏国特許第2,239,496号には、ポリ塩化ビニル(PVC)の
熱安定剤としての2,6−ジメチル−3,5−ジカルボキシレ
ート−1,4−ジヒドロピリジンが記載されている。
また、ヨーロッパ特許第5678号には、PVCの熱安定化に
対する2,6−ジメチル−3,5−ジカルボキシレート−1,4
−ジヒドロピリジンとβ−ジケトンとの相乗作用が記載
されている。
これらの1,4−ジヒドロピリジン化合物はPVCに対する有
効な熱安定剤である。しかしながら、これらは、重合体
を外部暴露に付したとき、即ち光安定性を有することが
必要であるときにはいくつかの用途に対しては不十分で
ある。
[発明が解決しようとする課題] したがって、本発明は重合体に対して熱安定剤としての
みならず光安定剤として、また酸化防止剤としても使用
するヒンダードアミン基を有する新規なジヒドロピリジ
ンを提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] したがって、本発明は、次の一般式(Ia)又は(Ib) (ここで、 nは1又は2であり、 R1は水素原子、メチル基又はアセチル基を表わし、 Xは酸素原子又はN−R2基(ここでR2は水素原子又は1
〜18個の炭素原子を含有するアルキル基を表わす)を表
わし、 Yは水素原子、1〜18個の炭素原子を含有するアルキル
基又はフェニル基を表わし、 Zは水素原子又は1〜18個の炭素原子を含有するアルキ
ル基を表わし、 n=2のときは2個の記号Y及びZの一方は1〜12個の
炭素原子を含有するアルキレン基を表わすことができ
る) の、1,4−ジヒドロピリジン官能基を含有する化合物に
関する。
式(Ia)及び(Ib)の化合物は、特に、ハンツシュの方
法[ケミカル・レビュー(Chemical Reviews)72、1
(1972)]に従って、次式(II) のアセト酢酸エステル又はアセトアセトアミドを次式
(III) Y−(−CHO)n のアルデヒド及び次式(IV) Z−(−NH2)n のアミン(上記の式(II)、(III)及び(IV)におけ
る各種の記号n、X及びR1、Y及びZは式(Ia)及び
(Ib)について請求項1で示した意味を有する)と反応
させるによって製造することができる。
例えば、オーガニック・シンセーズ(Organic Synthese
s)vol.XIV、p.30(1934)に記載の操作方法を使用する
ことができる。
X及びZのそれぞれが同時に水素原子を表わすときは、
ホルムアルデヒド/アンモニア混合物よりもむしろヘキ
サメチレンテトラミンを使用することがしばしば簡単で
ある。
この別法のための操作方法は米国特許第300,465号に記
載されている。
式(II)のアセト酢酸エステル及びアセトアミド自体
は、ジケテンを次式(V) (ここで、Xは酸素原子又は−N−R2基を表わし、R1
びR2は式(Ia)及び(Ib)の化合物について前記した意
味を有する) の4−ヒドロキシピペリジン又は対応する4−アミノピ
ペリジンと対応させることによって得ることができる。
式(Ia)又は(Ib)の化合物のうちでは、例えば、下記
のものをあげることができる。
2,6−ジメチル−3,5−ビス[(1,2,2,6,6−ペンタメチ
ル−4−ピペリジル)オキシカルボニル]−1,4−ジヒ
ドロピリジン、2,6−ジメチル−3,5−ビス[(2,2,6,6
−テトラメチル−4−ピペリジル)オキシカルボニル]
−1,4−ジヒドロピリジン、 2,6−ジメチル−3,5−ビス[(2,2,6,6−テトラメチル
−4−ピペリジル)アミノカルボニル]−1,4−ジヒド
ロピリジン、 2,6−ジメチル−3,5−ビス[(2,2,6,6−テトラメチル
−4−ピペリジル)−N−ブチルアミノカルボニル]−
1,4−ジヒドロピリジン、 1,6−ビス[2,6−ジメチル−3,5−ビス[(1,2,2,6,6−
ペンタメチル−4−ピペリジル)オキシカルボニル]−
1,4−ジヒドロ−4−ピリジル]ヘキサン。
式(Ia)及び(Ib)の化合物は、有機重合体の光安定剤
及び熱安定剤として使用することができる。
しかして、これらは、ポリオレフィン、ポリスチレン、
ポリアルカジエン、ポリウレタン、ポリアミド、ポリエ
ステル、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリエーテ
ルスルホン、ポリエーテルケトン、アクリル系重合体、
ハロゲン化重合体、これらの共重合体及びこれらの混合
物のUV防止剤として使用することができる。
式(I)の化合物は、特に、ポリプロピレン、高密度ポ
リエチレン、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチ
レン、ポリブタジエンのようなポリオレフィン及びポリ
アルカジエン、これらの共重合体又はそれらの混合物に
使用される。
したがって、本発明の他の主題は、有効量の式(Ia)又
は(Ib)の少なくとも1種の化合物によって光及び紫外
線の有害作用に対して安定化された有機重合体の組成物
からなる。
これらの組成物は、重合、重合体100g当り0.004〜20ミ
リ当量の2,2,6,6−テトラメチルピペリジル官能基を含
有する。
本発明に従う安定化された重合体組成物は、好ましくは
重合体100g当り0.020〜4ミリ当量の2,2,6,6−テトラメ
チルピペリジル官能基を含有する。
一例として、安定化された重合体組成物は、0.01〜5重
量%の式(Ia)又は(Ib)の化合物を含有する。
式(Ia)又は(Ib)の化合物の添加は重合体の製造中に
又は製造後に達成することができる。
式(Ia)又は(Ib)の化合物を含有するこれらの有機重
合体組成物は、通常使用される添加剤及び安定剤をさら
に含有することができる。例えば、下記のものがあげら
れる。
・酸化防止剤、例えばアルキル化モノフェノール、アル
キル化ヒドロキノン、ヒドロキシル化ジフェニルスルフ
ィド、アルキリデンビスフェノール、ベンジル化合物、
アシルアミノフェノール、3−(3,5−ジ−t−ブチル
−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸のエステル、
3−(5−t−ブチル−4−ヒドロキシ−3−メチルフ
ェニル)プロピオン酸のエステル、3−(3,5−ジシク
ロヘキシル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸の
エステル、3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキ
シフェニル)プロピオン酸のアミド; ・紫外線吸収剤及び光安定剤、例えば2−(2′−ヒド
ロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−ヒドロキシ
ベンゾフェノン、光学的に置換された安息香酸エステ
ル、アクリル酸エステル、ニッケル化合物、オキザルア
ミド; ・金属失活剤; ・ホスファイト及びホスホナイト; ・過酸化物分解性化合物; ・成核剤; ・充填剤及び補強材; ・可塑剤; ・滑剤; ・乳化剤; ・顔料; ・蛍光増白剤; ・難燃剤; ・静電防止剤; ・発色剤。
安定化された重合体組成物は各種の形態で、例えば成形
物品、シート、ファイバー、気泡材料(塊状物)、異形
製品、被覆製品の形で、或るいは塗料、ワニス、接着剤
又はセメント用のフィルム形成材(結合剤)として使用
することができる。
また、式(Ia)及び(Ib)の化合物は、熱安定剤とし
て、特に塩素化重合体のための熱安定剤として好適であ
る。
したがって、これらの重合体においては、それらはUV安
定剤及び熱安定剤としてともに作用する。
それらはそれら自体単独で又は他の熱安定剤、例えば有
機すず誘導体と組合せて使用することができる。
また、塩素化合物体の場合には、式(Ia)及び(Ib)の
化合物はしばしば一次熱安定剤と組合せて使用される。
これらの一次安定剤は、好ましくは、亜鉛、カルシウ
ム、バリウム、マグネシウム及びストロンチウムの有機
誘導体並びに適当ならばヒドロタルサイトである。
したがって、本発明の他の主題は、 a)有効量の少なくとも1種の有機亜鉛化合物、 b)有効量の少なくとも1種のカルシウム、バリウム、
マグネシウム若しくはストロンチウムの有機化合物及び
(又は)ヒドロタルサイト、 c)有効量の少なくとも1種の式(Ia)又は(Ib)の1,
4−ジヒドロピリジン官能基を含有する化合物 を含有することを特徴とする安定化された、塩素化重合
体を基材とした組成物よりなる。
塩素化重合体は、特に、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリ
塩化ビニリデン、塩化ビニルと他の単量体から得られる
主として塩化ビニル単位を含有する共重合体、そして主
要部が塩化ビニルから得られる重合体又は共重合体の混
合物である。
どの種類のPVCも、その製造法が何であろうとも、即
ち、塊状、懸濁、分散重合又は任意の他の種類の重合で
あろうと、或るいはその極限粘度数が何であろうとも、
一般に好適である。
また、塩化ビニルホモ重合体は、例えば塩素化により化
学的に変性することもできる。
さらに、多くの塩化ビニル共重合体も、熱及び光の作用
に対して、即ち黄変及び分解に対して安定化することが
できる。これらは、特に、塩化ビニルを重合性エチレン
結合を有する他の単量体、例えば酢酸ビニル若しくは塩
化ビニル、マレイン酸若しくはフマル酸若しくはそれら
のエステル、エチレン、プロピレン若しくはヘキセンの
ようなオレフィン、アクリル酸若しくはメタクリル酸の
エステル、スチレン、ビニルドデシルエーテルのような
ビニルエーテルなどと共重合させることにより得られる
共重合体である。
これらの共重合体は、通常、少なくとも50重量%の塩化
ビニル単位、好ましくは少なくとも80重量%の塩化ビニ
ル単位を含有する。
また、本発明に従う組成物は、少量の他の重合体、例え
ばハロゲン化ポリオレフィン又はアクリロニトリル−ブ
タジエン−スチレン共重合体を含有する塩素化重合体を
主体とした混合物を含有できる。
PVCそれ自体又は他の重合体と混合されたPVCが本発明の
組成物において最も広く使用される塩素化重合体であ
る。
有機亜鉛化合物は、好ましくは、カルボン酸の亜鉛塩及
び亜鉛フェノラートである。
最も普通に使用されるものは、例えば、マレイン酸、酢
酸、ジ酢酸、プロピオン酸、ヘキサン酸、2−エチルヘ
キサン酸、デカン酸、ウンデカン酸、ラウリン酸、ミリ
スチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、
リシノール酸、ベヘン酸、ヒドロキシステアリン酸、ヒ
ドロキシウンデカン酸、安息香酸、フェニル酢酸、p−
t−ブチル安息香酸及びサリチル酸の亜鉛塩、並びにフ
ェノール及び1個以上のアルキル基で置換されたフェノ
ール、例えばノニルフェノールなどの亜鉛フェノラート
である。
実用的な理由又は経済的な理由から、上述したものから
好んで選ばれる有機亜鉛化合物は、プロピオン酸亜鉛、
2−エチルヘキサン酸亜鉛、ラウリン酸亜鉛、ステアリ
ン酸亜鉛、オレイン酸亜鉛、リシノール酸亜鉛、安息香
酸亜鉛、p−t−ブチル安息香酸亜鉛、サリチル酸亜
鉛、マレイン酸モノ(2−エチルヘキシル)亜鉛及び亜
鉛ノニルフェナートである。
有機亜鉛化合物は、一般に、塩素化重合体に対して0.00
5〜1重量%、好ましくは0.01〜0.6重量%を占める。
有機カルシウム、バリウム、マグネシウム及びストロン
チウム化合物は、好ましくはこれらの金属のカルボン酸
塩及びフェノラートである。
最も普通に使用されるものは、例えば、マレイン酸、酢
酸、ジ酢酸、プロピオン酸、ヘキサン酸、2−エチルヘ
キサン酸、デカン酸、ウンデカン酸、ラウリン酸、ミリ
スチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、
リシノール酸、ベヘン酸、ヒドロキシステアリン酸、ヒ
ドロキシウンデカン酸、安息香酸、フェニル酢酸、p−
t−ブチル安息香酸及びサリチル酸のカルシウム、バリ
ウム、マグネシウム及びストロンチウム塩、並びにフェ
ノール及び1個以上のアルキル基で置換されたフェノー
ル、例えばノニルフェノールなどのカルシウム、バリウ
ム、マグネシウム及びストロンチウムフェノラートであ
る。
実用的な理由又は経済的な理由から、好んで選ばれる前
記の有機カルシウム、バリウム、マグネシウム及びスト
ロンチウム化合物は、プロピオン酸、2−エチルヘキサ
ン酸、ラウリン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リシノ
ール酸、安息香酸、p−t−ブチル安息香酸及びサリチ
ル酸のカルシウム、バリウム、マグネシウム塩、モノ
(2−エチルヘキシル)マレイン酸のカルシウム、バリ
ウム及びマグネシウム塩、そして、カルシウム、バリウ
ム及びマグネシウムノニルフェナートである。
カルシウム、バリウム、マグネシウム及びストロンチウ
ムの有機化合物又はヒドロタルサイトは、一般に、塩素
化重合体に対して0.005〜5重量%、好ましくは0.02〜
2重量%を占める。
有機カルシウム化合物又は有機カルシウム化合物と有機
マグネシウム化合物との混合物は食品と接触する用途、
特にPVCボトルに使用される。
有機カルシウム、バリウム、マグネシウム及びストロン
チウム化合物に代えて又はこれら化合物と組合せて、本
発明に従う塩素化重合体を基材とした組成物中に導入す
ることができるヒドロタルサイトは、特に、仏国特許第
2,483,934号及びヨーロッパ特許第63,180号に記載され
た化合物である。
塩素化重合体を基材とした組成物は、一般に、塩素化重
合体に対して0.005〜5重量%の式(Ia)又は(Ib)の
化合物を含有する。
それらは、好ましくは、塩素化合体に対して0.01〜2重
量%の式(Ia)又は(Ib)の化合物を含有する。
塩素化重合体の熱安定剤として使用される従来技術の1,
4−ジヒドロピリジンと比較して、本発明の式(I)の
化合物は同一の重量でもって、即ち、より少ない量の1,
4−ジヒドロピリジン単位について耐黄変性の点で少な
くとも同一の効能を示すとともに、さらにUV放射線に対
して有効な保護作用を持っている。
当然ながら、本発明の塩素化重合体を基材とした組成物
には他の添加剤を導入することが可能である。
しかして、これは、ジヒドロピリジン官能基を含有する
化合物と相乗作用を有するβ−ジケトン又はβ−ケトア
ルデヒドの場合である。
これらのβ−ジケトンは、仏国特許第2,292,227号、同
2,324,681号、同2,351,149号、同2,352,025号、同2,38
3,988号及び2,456,132号並びにヨーロッパ特許第40,286
号及び同46,161号に記載されている。
このようなβ−ジケトンの例としては、ベンゾイルステ
アロイルメタン、ジベンゾイルメタン、ベンゾイルアセ
トン、ベンゾイル−3−メチルブタノイルメタン、メト
キシカルボニルベンゾイルベンゾイルメタン、そして、
ビス−β−ジケトン、例えば1,4−ビス(アセチルアセ
ト)ブタン、1,8−ビス(ベンゾイルアセト)オタタン
及び1,4−ビス(アセチルアセト)ベンゼンなどである
が、これらに限らない。
存在する場合、β−ジケトンは塩素化重合体に対して0.
005〜5重量%、好ましくは0.01〜2重量%を占める。
また、本発明の組成物は、ポリオール、ホスファイト又
はエポキシ化合物のような他の二次熱安定剤を含有する
ことができる。
ポリオールは、一般に、熱処理を受ける塩素化重合体の
寿命を長くする利点を有する。
一般には、使用されるポリオールは、塩素化重合体は高
い温度で使用されるために、150℃以上、好ましくは170
℃以上の沸点を有することが好ましい。
このようなポリオールの例としては、トリメチロールプ
ロパン、グリセリン、1,2,6−ヘキサントリオール、1,
2,4−ブタントリオール又はイソシアヌル酸トリスヒド
ロキシエチルのようなトリオール;ペンタエリスリット
又はジグリセリンのようなテトロール;キシリット又は
テトラメチロールシクロヘキサノールのようなペンテッ
ト;マンニット、ソルビット又はジペンタエリスリット
のようなヘキシット;ポリオールであってカルボン酸で
部分エステル化されておりかつ少なくとも3個のヒドロ
キシル官能基が遊離であるもの;ポリビニルアルコー
ル、特にエステル基とヒドロキシル基の合計に対して30
モル%未満のエステル基が残っておりかつ4重量%の濃
度の水溶液において20℃で約4×10-3Pas〜60×10-3Pas
の粘度を有するものがあげられる。
これらのポリオールのうちで好ましいものは、キシリッ
ト、マンニット、ソルビット、テトラメチロールシクロ
ヘキサノール及び前記のポリビニルアルコールである。
ポリオールが本発明の組成物中に存在する場合には、塩
素化重合体に対して一般に0.005〜1重量%、好ましく
は0.01〜0.6重量%のポリオールが使用される。
本発明の組成物に使用することができるエポキシドは、
一般に複雑な化合物であって、通常は、エポキシ化大豆
油(これは最もしばしば使用されるものである)、エポ
キシ化アマニ油、エポキシ化魚油及びエポキシ化タル油
のようなエポキシ化ポリグリセリドである。
また、本発明の組成物は、有機ホスファイト、特に脂肪
族ホスファイト又は芳香族ホスファイト又は混合物脂肪
族−芳香族ホスファイトを含有できる。
最も有益なもののうちで、特に下記のものがあげられ
る。
ペンタエリスリチルジアルキルジホスファイト、 ペンタエリスリチルジフェニルジホスファイト、 ペンタエリスリチル2,4−ビス(ジ−t−ブチルフェニ
ル)ジホスファイト、 テトラアルキルビス(1,4−フェニレン)ジメチルメタ
ンジホスファイト、 テトラアルキルビス(2,5−ジアルキル−1,4−フェニレ
ン)アルキルメタンジホスファイト、 ジフェニルビス[2−(2−ブトキシエトキシ)エチ
ル]4,4′−イソプロピリデンジフェニルジホスファイ
ト、 テトラキス[2−(2−ブトキシエトキシ)エチル]4,
4′−イソプロピリデンジフェニルジホスファイト、 ジフェニルトリス[2−(2−ブトキシエトキシ)エチ
ル]ビス(4,4′−イソプロピリデンジフェニル)トリ
ホスファイト、 ジフェニルテトラキス[2−(2−ブトキシエトキシ)
エチル]トリス(4,4′−イソプロピリデンジフェニ
ル)テトラホスファイト、 ジフェニルビス[2−(2−ブトキシエトキシ)エチ
ル](4,4′−イソプロピリデンジフェニルジホスファ
イト、 テトラキス[2−(2−ブトキシエトキシ)エチル]4,
4′−イソプロピリデンジフェニルジホスファイト、 ジフェニルトリス[2−(2−ブトキシエトキシ)エチ
ル]ビス(4,4′−イソプロピリデンジフェニル)トリ
ホスファイト、 ジフェニルテトラキス[2−(2−ブトキシエトキシ)
エチル]トリス(4,4′−イソプロピリデンジフェニ
ル)テトラホスファイト、 ジフェニルペンタキス[2−(2−ブトキシエトキシ)
エチル]テトラキス(4,4′−イソプロピリデンジフェ
ニル)ペンタホスファイト、 ジフェニルヘキサキス[2−(2−ブトキシエトキシ)
エチル]ペンタキス(4,4′−イソプロピリデンジフェ
ニル)ヘキサホスファイト、 ペンタキス[2−(2−ブトキシエトキシ)エチル]ビ
ス(4,4′−イソプロピリデンジフェニル)トリホスフ
ァイト、 ヘキサキス[2−(2−ブトキシエトキシ)エチル]ト
リス(4,4′−イソプロピリデンジフェニル)テトラホ
スファイト、 ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ビス[2−(2
−ブトキシエトキシ)エチル]4,4′−イソプロピリデ
ンジフェニルジホスファイト、 ビス(2,6−ジ−t−ブチルフェニル)ビス[2−(2
−ブトキシエトキシ)エチル]4,4′−イソプロピリデ
ンジフェニルジホスファイト。
存在する場合、ホスファイトは、塩素化重合体に対して
一般に0.05〜5重量%、好ましくは0.1〜2重量%を占
める。
また、本発明に従う組成物は、フェノール系酸化防止剤
やベンゾフェノン又はベンゾトリアゾールのようなUV防
止剤の如き通常の補助剤を含有できる。
本発明の組成物は硬質処方物、即ち可塑剤を含まない処
方物か、又は半硬質、即ち可塑剤含有量の低い処方物、
例えば建築用又はボトル製造用のものであってよい。し
かし、本発明の組成物は、農業用フィルムの製造用のよ
うな可塑化処方物に使用することができる。
各種の安定剤又は補助剤の配合は、粉末状の塩素化重合
体に対して通常行われる。
もちろん、本発明に従う組成物の成分化合物の2種以上
の混合物を製造してからそれらを塩素化重合体に配合す
ることも可能である。
重合体に各種の安定剤又は補助剤を配合する通常の方法
の全てを使用することができる。例えば、重合体組成物
の均質化をブレンダー又はロールミルで、組成物が流動
性となるような温度で(PVCの場合には普通150〜250℃
の間)、数分間〜数十分間程度の十分な時間にわたって
実施することができる。
塩素化重合体組成物、特にPVC組成物は、通常使用され
る全ての技術、例えば押出、射出、ブロウ成形(インフ
レーション)、カレンダリング、回転成形などによって
加工処理することができる。
式(Ib)の化合物のうちでも、次の一般式(VI) (ここで、 nは1又は2であり、 Xは酸素原子又はN−R2基(ここでR2は水素原子又は1
〜18個の炭素原子を含有するアルキル基を表わす)を表
わし、 Yは水素原子、1〜18個の炭素原子を含有するアルキル
基又はフェニル基を表わし、 n=2のときはYは1〜12個の炭素原子を含有する線状
又は分岐状アルキレン基を表わす) の化合物は、前記の有機重合体、即ち特にポリオレフィ
ン、ポリエチレン、ポリアルカジエン、ポリウレタン、
ポリアミド、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリス
ルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルケトン、
アクリル系重合体、ハロゲン化重合体、これらの重合体
の共重合体及び混合物のための酸化防止剤として特に有
効である。
上記の有機重合体のうちでも、一般式(VI)の化合物が
酸化防止剤として役立つものは、低密度ポリエチレン、
線状低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン及びポリ
プロピレンのようなポリオレフィン、ポリスチレン、ポ
リアルカジエン、ポリアミド、ポリエステル、ポリウレ
タンである。
この酸化防止剤としての役割を得るためには、安定化す
べき重合体の重量に対して一般に0.01〜5重量%、好ま
しくは0.05〜2重量%の式(VI)の化合物が使用され
る。
また、式(VI)の化合物は、一般に「加工処理」、即ち
加熱による重合体の賦形中における加工処理と称される
ものの点で有益な作用を有することが認められた。
ここでいえることは、式(VI)の1種又はそれ以上を含
有する重合体は、その重合体自体、或るいはヒンダード
アミン基を持つ既知の化合物、又はジヒドロピリジン官
能基を持つ既知の化合物又はこれら2種の化合物の混合
物を含有する重合体とは対照をなして、その加熱による
加工処理中に分解又は架橋を全く示さない(又はほとん
ど示さない)ことである。これは特にポリオレフィン、
殊にポリプロピレンの場合である。
全く自明のことであるが、式(VI)の化合物の1種又は
それ以上を含有する重合体組成物は、前述したように、
この種の組成物用の通常の補助剤を含有することができ
る。
事実、式(VI)の化合物についてより特定的な選択があ
るけれども、加工処理するときにより耐酸化性でありか
つ安定である重合体組成物を得たいと望むときは、本発
明の重合体組成物は、同じ種類の補助剤を含有する。な
ぜならば、有用であるためには組成物は分解、酸化、
熱、光などの各種の態様に対して安定化されなければな
らないからである。
式(VI)の化合物は、その酸化剤としての用途の範囲で
は、ある種の有機ホスファイト、特にトリス(2,4−ジ
−t−ブチルフェニル)ホスファイトと組合せて使用す
ることができる。
[実施例] 下記の実施例は本発明を例示するものである。
例1:2,6−ジメチル−3,5−ビス[(2,2,6,6−テトラメ
チル−4−ピペリジル)オキシカルボニル]−1,4−ジ
ヒドロピリジンの製造 1a)4−アセトアセトキシ−2,2,6,6−テトラメチルピ
ペリジンの製造 中心撹拌機、温度計ポケット、還流凝縮器及び滴下漏斗
を備えた500cm3の三口丸底フラスコに 31.4g(0.2モル)の4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラ
メチルピペリジン、 200ccのトルエン、 1cm3のトリエチルアミン(触媒)を装入する。
内容物を撹拌しながら70℃に加熱し、温度を70℃に保持
しながら16.8g(0.2モル)のジケテンを30分間で定常的
に流下する。
添加の終了後、この温度をさらに2時間30分保持する。
これらの操作の全ては窒素雰囲気下に行う。
次いで、トルエン、トリエチルアミン及び微量のジケテ
ンを減圧下に下記の条件で徐々に加熱することによって
除去する。
2,000Paの圧力から65Paに徐々に減圧、 操作終了時に65℃に代えて20℃の温度。
このようにして、48.1gの均質でオレンジ−黄色の油状
物を得た。酸滴定で分析して100g当り394ミリ当量(me
q)のβ−ケトエステル官能基が示された(理論値:414.
9meq/100g)。これはほぼ95%の純度に相当する。
所期の構造はその赤外スペクトル及び質量スペクトルに
より確認された。
1b)2,6−ジメチル−3,5−ビス[(2,2,6,6−テトラメ
チル−4−ピペリジル)オキシカルボニル]−1,4−ジ
ヒドロピリジンの製造 例1aに記載の装置に、 上記1aで製造した4−アセトアセトキシ−2,2,6,6−テ
トラメチルピペリジン:38.05g(0.15モル)、 ヘキサメチレントラミン:2.00g(0.14モル)、 酢酸アンモニウム:4.95g(0.0643モル)、 20容量%の水を含有するイソプロパノール:100cm3 を装入する。
均質反応混合物を窒素雰囲気下に2時間50分撹拌しなが
ら約72℃に加熱する。
冷却後、5N水酸化ナトリウム溶液を添加することにより
混合物のpHを11.4に調節する。次いで激しく撹拌しなが
ら700ccの水を加える。沈殿が生成するので、これを濾
過し、水洗し、80℃で減圧下に乾燥する。
これにより、189〜190℃の融点を有する26.8gの実質上
純粋な黄色固体を得た。その赤外及び質量スペクトルは
所期の構造と一致した。
単離された純生成物の収率は導入した1aの化合物に対し
て75%であった。
例2 2a)4−アセトアセトキシ−1,2,2,6,6−ペンタメチル
ピペリジンの製造 4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−N−−メチ
ルピペリジンを使用して例1aを繰り返す。
酸滴定により分析して369meq/100g(理論値:392meq/100
g)のβ−ケトエステル官能基を含むオレンジ−黄色油
状物が得られた。ほぼ94%の純度。
2b)2,6−ジメチル−3,5−ビス[(1,2,2,6,6−ペンタ
メチル−4−ピペリジル)オキシカルボニル]−1,4−
ジヒドロピリジンの製造 4−アセトアセトキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリ
ジンの代りに2aで得た同じモル量の4−アセトアセトキ
シ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジンを使用して例1
bを繰り返す。
2,6−ジメチル−3,5−ビス[(1,2,2,6,6−ペンタメチ
ル−4−ピペリジル)オキシカルボニル]−1,4−ジヒ
ドロキシピリジンを、232℃の融点を有する黄色固体と
して得た。その赤外、核磁気共鳴(NMR)及び質量スペ
クトルは所期の構造と一致する。
例3 3a)4−アセトアセトアミド−2,2,6,6−テトラメチル
ピペリジンの製造 4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンを使用
して、ただし触媒を導入せず、そしてジケテンの添加を
0℃〜10℃で実施して例1aを繰り返す。4−アセトアセ
トアミド−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンを115℃の
融点を有する白色固体として得た。
導入した4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチル化合物に
対する単離された純生成物の収率は90%であった。
3b)2,6−ジメチル−3,5−ビス[(2,2,6,6−テトラメ
チル−4−ピペリジル)アミノカルボニル]−1,4−ジ
ヒドロピリジンの製造 100ccの三角フラスコに、 1.50g(0.050モル)のホルムアルデヒド、 21.3g(0.089モル)の3aで製造した4−アセトアセトア
ミド−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、 20cm2の無水エタノール、 5滴のトリエチルアミン を装入する。
このようにして得られた均質反応混合物を4℃で24時
間、次いで室温で48時間放置する。
次いで、290g/のNH3を含有する4.6cm3のアンモニア水
溶液(即ち、0.078モルのNH3)を添加する。
全体を75〜80℃に5時間加熱し、次いで室温に24時間放
置する。
溶媒を減圧下に蒸留した後、23gのわずかにペースト状
のオレンジ色固体を得た。
この固体を200cm3のメタノールに溶解し、次いで激しく
かきまぜながら500cm3の水を添加して沈殿させる。
得られた沈殿を濾過し、水洗し、40℃で減圧下に乾燥す
る。
これにより170℃の融点を有する4.5gの黄色固体を得
た。その構造はNMRにより2,6−ジメチル−3,5−ビス
[(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)アミノ
カルボニル]−1,4−ジヒドロピリジンと確認された。
例4 4a)4−N−n−ブチルアセトアセトアミド−2,2,6,6
−テトラメチルピペリジンの製造 4−n−ブチルアミド−2,2,6,6−テトラメチルピペリ
ジンを使用して例3aにおけるように実施することによっ
て、4−N−n−ブチルアセトアセトアミド−2,2−テ
トラメチルピペリジンを95%以上の純度を持つ粘稠黄色
液体として得た。
4b)2,6−ジメチル−3,5−ビス[(2,2,6,6−テトラメ
チル−4−ピペリジル)−n−ブチルアミノカルボニ
ル]−1,4−ジヒドロピリジンの製造 4−アセトアセトアミド−2,2,6,6−テトラメチルピペ
リジンの代りに4aで製造した化合物を使用して例3bを繰
り返す。
2,6−ジメチル−3,5−ビス[(2,2,6,6−テトラメチル
−4−ピペリジル)−n−ブチルアミノカルボニル]−
1,4−ジヒドロピリジンが172℃の融点を有する白色固体
として得られた。その赤外及び質量スペクトルは所期の
構造と一致した。
例5:1,6−ビス[2,6−ジメチル−3,5−ビス[1,2,2,6,6
−ペンタメチル−4−ピペリジルオキシカルボニル]−
1,4−ジヒドロ−4−ピリジル]ヘキサンの製造 ホルムアルデヒドの代りに3.55g(0.025モル)のアクタ
ンジアールを使用して、そして例2aで製造した4−アセ
トアセトキシ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジンを
導入して、例3bを繰り返す。
これによりほぼ110℃の融点を有する19.7g(70%の収
率)の黄色固体を得た。その構造はNMRにより確認し
た。
例6〜11及び比較試験A1及びA2 PVCの熱安定化 下記のベース組成物Aを製造する。
・PVC粉末、懸濁重合により製造され、商標名「Lacqvyl
SO 71S」として市販(NF標準規格T51013に従う粘度
指数)80):1.000g ・耐衝撃性改良剤(ブタジエン/スチレン/メタクリル
酸メチル共重合体):80g ・ロジンエステルを基とした滑剤(ワックスE):5g ・エポキシ化大豆油:30g ・ステアリン酸カルシウム:3g ・ステアリン酸亜鉛:2.5g 迅速ブレンダーで冷間で均質化した後、この組成物Aの
8個の画分を作る。各画分に一定量の例2bで製造した化
合物(DHP/HALS例2b)、例1bで製造した化合物(DHP/HA
LS例1b)、2,6−ジメチル−3,5−ビス(ドデシルオキシ
カルボニル)−1,4−ジヒドロピリジン(従来技術DHP)
及び(又は)ステアロイルベンゾイルメタン(SBM)を
添加する。PVC100g当りの重量による量を下記の表Iに
示す。
このようにして得られた各種の組成物並びに未変性の組
成物Aを使用して2本ロールミル上で180℃で3分間配
合することにより1mm厚のシートを調製する。
これらのシートから切り取った試験片(ほぼ1cm×2cm)
を使用して180℃の換気オーブン内で加熱老化試験を行
い、ガードナーカラーの変化を時間の関数として追跡す
る。
30分間までの種々の老化時間について測定されたガード
ナーカラー値を表Iに要約する。
例12及び比較試験B1 PVCのUV安定化 下記のベース組成物Bを製造する。
・Lacqvyl SO 71S PVC:1,000g ・内部滑剤(ヘキサデカノールとオクタデカノールの混
合物:14g ・滑剤ワックスE(ロジンエステルを主体とした):2g ・滑剤ワックスOP(部分けん化プロピレングリコールモ
タノエントを主体とした):3g ・チオすず安定剤:15g (75重量%のジオクチルスタンニオビス(イソアクチ
ル)スルフロアセテートと25重量%のイソオクチルトリ
オクチルスタンニオスルフロアセテートとの混合物) ブレンダー内で冷間で均質化した後、この組成物Bの2
個の画分を作る。各画分に0.10g(PVC100g当り)の例1b
で製造した式(Ia)又は(Ib)の化合物か或るいは0.10
g(PVC100g当り)のPVCに一般に使用されている紫外線
防止剤(anti−UVP)を添加する。
これらの種々の組成物並びに組成物B自体を使用して2
本ロールミル上で180℃で3分間配合することによりほ
ぼ1mm厚のシートを作る。
これらのシートを使用して185℃のプラテン付きプレス
によって200μmのフィルムを調製する。
これらのフィルムを、275nm〜380nmで発光し、最大強度
が310nmであるB型の40Wけい光灯を備えた人工促進老化
室に30℃で入れる。
ポリエンセクエンス(10個の共役二重結合を含有)の光
学濃度の変化を波長λ=447nmの可視スペクトルで追跡
する。
750時間老化させた後に、下記の表IIに示す値が得られ
た。
例1bで製造した式(Ia)及び(Ib)の化合物の紫外線防
止効果が非常に顕著であることが認められる。この有効
性はベンゾフェノン系の非常に広く使用されている紫外
線防止剤の有効性よりも優れている。。さらに、この有
効性は、光増感作用が知られていて、かなりのものであ
るチオすず化合物により熱安定化される組成物おいて存
在する。
例13:BPケミカル社製ポリプロピレン(PP)「Appryl 3
030P」の光安定化重量組成を下記の表(III)に示すほ
ぼ300gの各混合物を緩行ブレンダーで製造する。
これらの組成物を下記の条件下で押出す。
Thoret(登録商標)押出機 スクリュー直径=20mm スクリュー長さ=400mm 温度プロフィル 帯域1=200℃ 帯域2=220℃ 帯域3=220℃ 帯域4=230℃ ダイヘッド=215℃ 得られたレースを顆粒化し、次いでこの顆粒をカルバー
プレスにより下記の条件下に200μmのフィルムにプレ
スする。
温度=210℃ 時間=5分 圧力=20MPa これらのフィルムをサイレムーセパプ12−24型の促進老
化室内で曝露する。この室においては試料は、円形回転
運動で駆動される円筒形タレット上に配置する。タレッ
ト自体は、四すみにMazda Ma 400W型の中圧水銀蒸気
灯を配置した平行六面系の室の中心に位置している。
水銀灯の囲いは300nmより長い波長の放射線のみを通過
させるものである(この種の器具は仏国際特許第2,430,
609号に記載されている)。
室の温度を制御系により60℃に保持する。
フィルムの老化を赤外分光計により追跡する。1720〜17
40cm-1のカルボニル吸収帯の光学濃度が重合体材料の光
酸化の度合を反映する。
得られた結果を下記の表IVに要約する。
例14:ポリプロピレンの光安定化 5個の下記の粉末混合物を別々に製造する。
・「Neste」ポリプロピレン:100g ・Irganox 1076 フェノール系酸化防止剤:0.05g ・ステアリン酸カルシウム:0.10g ・被検紫外線防止剤:0又は0.15g(表V参照) *Irganox 1076=オクタデシル3−(4−ヒドロキシ
−3,5−ジ−t−ブチルフェニル)プロピオネート これらの各種混合物を緩行ブレンダーにて5分間乾式で
均質化する。
次いで2本ロールミル上で170℃で5分間走行させるこ
とによりシートを作製する。
これらのシートをシャベンタンプレスで下記の条件 接 触 :22℃で2分間 プレス :37MPa(370バール)で1分間 下でプレスすることによって200μm厚のフィルムを作
製する。
次いで、得られたフィルムを、B型の400Wけい光灯(ス
ペクトルは275〜380nmの間で、最高は310nmである)を
備えた人工老化試験室に入れる。室の温度は水分飽和雰
囲気中で55℃に保持する。
上記の例におけるようにして、重合体の老化の度合を反
映する1720〜1740cm-1のカルボニル吸収帯の光学濃度の
変化を追跡する。
下記の結果が得られた(0.3の光学濃度を得るのに要す
る老化時間)。
例15:ネステ社製のVB6511Bポリプロピレン(PP)の熱機
械的安定化 重量組成を下記の表VIに示す各混合物を迅速ブレンダー
で製造する。
溶融重合体の安定化をブラベンダープラストグラフによ
って試験する。混練室の温度を220℃に保持する。
混合物に加わるトルクを時間に関して追跡する。
熱機械的安定性は、熱機械的応力を適用して15分後に、
混合物N〜Uのそれぞれに加わるトルク対混合物Nに加
わるトルクの比として評価される。
この比が高いほど熱機械的安定性は良好である。
下記の表VIIは各種の組成物についての安定度の値を示
す。
例16:ネステ社製のVB6511Bポリプロピレ(PP)の熱機械
的安定化 下記の表VIIIに示す組成物の熱機械的挙動を例15の条件
で測定する。
下記の表IXに各種の組成物について測定した熱機械的安
定性を示す。
例17:ネステ社製のVB6511Bポリプロピレ(PP)の熱安定
化 4個の下記の組成の混合物を別々に製造する。
ポリプロピレン:100g Irganox 1076 酸化防止剤:0.05g ステアリン酸カルシウム:0.1g 安定剤(表Xを参照):0又は0.15g これらの混合物のそれぞれを迅速ブレンダーにて5分間
均質化する。
次いで、これらをロールミル上で170℃の温度で5分間
配合してシートを作製する。
次いで、得られたシートをシュワベンサムブレスで下記
の条件 接 触:220℃で40秒 プレス:2.1MPaで2分間 下にプレスする。
このようにして得られた円板は1mmの厚さを有する。
次いで、これらの円板を150℃の温度の換気オーブンに
入れる。
重合体の熱的分解は、重合体の脆化を生ずる微小亀裂の
出現によって決定される。結果を表Xに示す。

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】次の一般式(Ia)又は(Ib) [ここで、 nは1又は2であり、 R1は水素原子、メチル基又はアセチル基を表わし、 Xは酸素原子又はN−R2基(ここでR2は水素原子又は1
    〜18個の炭素原子を含有するアルキル基を表わす)を表
    わし、 Yは水素原子、1〜18個の炭素原子を含有するアルキル
    基又はフェニル基を表わし、 Zは水素原子又は1〜18個の炭素原子を含有するアルキ
    ル基を表わし、 n=2のときは2個の記号Y及びZの一方は1〜12個の
    炭素原子を含有するアルキレン基を表わすことができ
    る] で表される1,4−ジヒドロピリジン官能基を含有する化
    合物。
  2. 【請求項2】請求項1記載の式(Ia)又は(Ib)の化合
    物を製造する方法であって、式(II) のアセト酢酸エステル又はアセトアセトアミドを次式
    (III) Y−(−CHO)n のアルデヒド及び次式(IV) Z−(−NH2)n のアミン(上記の式(II)、(III)及び(IV)におけ
    る各種の記号n、X及びR1、Y及びZは式(Ia)及び
    (Ib)について請求項1で示した意味を有する)と反応
    させることを特徴とする請求項1記載の式(Ia)又は
    (Ib)の化合物の製造方法。
  3. 【請求項3】有効量の請求項1記載の式(Ia)又は(I
    b)のうちの少なくとも1種の化合物によって光及び紫
    外線の有害作用に対して安定化された有機重合体の組成
    物。
  4. 【請求項4】重合体100g当り0.004〜20ミリ当量の2,2,
    6,6−テトラメチルピペリジル官能基を含有することを
    特徴とする請求項3記載の組成物。
  5. 【請求項5】重合体100g当り0.02〜4ミリ当量の2,2,6,
    6−テトラメチルピペリジル官能基を有することを特徴
    とする請求項3記載の組成物。
  6. 【請求項6】請求項1記載の式(Ia)又は(Ib)のうち
    の少なくとも1種の化合物よりなる塩素化重合体用の熱
    安定剤兼UV安定剤。
  7. 【請求項7】a)有効量の少なくとも1種の有機亜鉛化
    合物、 b)有効量の少なくとも1種のカルシウム、バリウム、
    マグネシウム若しくはストロンチウムの有機化合物及び
    (又は)ヒドロタルサイト、 c)有効量の少なくとも1種の式(Ia)又は(Ib)の1,
    4−ジヒドロピリジン官能基を含有する化合物 を含有することを特徴とする請求項6記載の安定剤で安
    定化された、塩素化重合体を基材とした組成物。
  8. 【請求項8】塩素化重合体に対して0.005〜5重量%の
    少なくとも1種のβ−ジケトンを含むことを特徴とする
    請求項7記載の組成物。
  9. 【請求項9】塩素化重合体に対して0.01〜2重量%の少
    なくとも1種のβ−ジケトンを含むことを特徴とする請
    求項7記載の組成物。
  10. 【請求項10】塩素化重合体に対して0.005〜1重量%
    のポリオールを含むことを特徴とする請求項7記載の組
    成物。
  11. 【請求項11】塩素化重合体に対して0.01〜0.6重量%
    ポリオールを含むことを特徴とする請求項7記載の組成
    物。
  12. 【請求項12】塩素化重合体に対して0.05〜5重量%少
    なくとも1種の有機ホスファイトを含むことを特徴とす
    る請求項7記載の組成物。
  13. 【請求項13】塩素化重合体に対して0.1〜2重量%の
    少なくとも1種の有機ホスファイトを含むことを特徴と
    する請求項7記載の組成物。
  14. 【請求項14】次の一般式(VI) [ここで、 nは1又は2であり、 Xは酸素原子又はN−R2基(ここでR2は水素原子又は1
    〜18個の炭素原子を含有するアルキル基を表わす)を表
    わし、 Yは水素原子、1〜18個の炭素原子を含有するアルキル
    基又はフェニル基を表わし、 n=2のときはYは1〜12個の炭素原子を含有する線状
    又は分岐状アルキレン基を表わす] の化合物よりなる有機重合体、特にポリオレフィン、ポ
    リスチレン、ポリアルカジエン、ポリウレタン、ポリア
    ミド、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリスルホ
    ン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルケトン、アク
    リル系重合体、ハロゲン化重合体、これらの重合体の共
    重合体及び混合物のための酸化防止剤。
  15. 【請求項15】式(VI)の化合物を有機ホスファイト、
    特にトリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファ
    イトと併用することを特徴とする請求項14記載の酸化防
    止剤。
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