JPH0678245B2 - 鼻腔内噴霧投与用インフルエンザワクチンゲル製剤 - Google Patents

鼻腔内噴霧投与用インフルエンザワクチンゲル製剤

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JPH0678245B2
JPH0678245B2 JP17258289A JP17258289A JPH0678245B2 JP H0678245 B2 JPH0678245 B2 JP H0678245B2 JP 17258289 A JP17258289 A JP 17258289A JP 17258289 A JP17258289 A JP 17258289A JP H0678245 B2 JPH0678245 B2 JP H0678245B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、噴霧用ゲル基剤にインフルエンザワクチンを
配合してなる鼻腔内噴霧投与用のインフルエンザワクチ
ンゲル製剤に関する。さらに詳しくは、カルボキシビニ
ルポリマー(CVP)水溶液を水溶性塩基物質で増粘させ
た後に粘度調整剤を用いて粘度を調整した展着性の優れ
た噴霧用ゲル基剤にインフルエンザワクチンを配合して
なる鼻腔内噴霧投与用インフルエンザワクチンゲル製剤
に関する。
(従来の技術および発明が解決しようとする課題) インフルエンザは、インフルエンザウイルスを病原体と
する急性呼吸器伝染病であり、インフルエンザウイルス
が、鼻腔、咽頭、気管などの気道粘膜の上皮細胞に感染
してそこで増殖し、さらに隣接する細胞にも感染を拡大
して合併症として気管支炎、グループ肺炎、心筋炎、脳
炎などを引き起こして死亡に至らしめることもある呼吸
器系の疾患である。
インフルエンザワクチンは、第二次世界大戦中に米国で
実用化された。ウイルス粒子そのままをホルマリンで不
活化して使用されていたが、副作用が問題になって、現
在ではウイルス粒子をエーテル処理で破壊しHA(血球凝
集抗原、ヘモアグルチニン)にして、コンポーネントワ
クチンとして作られている。このようなインフルエンザ
ワクチンを接種することにより、自然感染によってら患
後に得られるような強い免疫能が予め生体内に誘導さ
れ、インフルエンザにかかるのを予防することができ
る。
現在、インフルエンザワクチンは皮下に接種されている
が、これはインフルエンザワクチンが高分子量のポリペ
プチドであるため膜透過性が低く、消化管内で分解され
やすいことから経口投与では体内に吸収され難いこと、
および血液中の抗ウイルス抗体の産生(体液性免疫)を
目的としていることによるものである。
インフルエンザは、本来、気道粘膜に局限して感染を引
き起こす(局所感染)ため、血中抗体よりも感染部位の
気道粘膜での抗体(IgA抗体)の方がより効果的である
と考えられるが、従来の皮下接種では気道粘膜が刺激さ
れないため気道上に分泌型IgAが得られない。さらに、
皮下接種では副作用の心配のためワクチンの皮下接種に
は制限があり、感染防御に必要な充分量のワクチンを必
ずしも接種できず、そのため高いレベルの有効な抗体応
答が得られず、その持続時間を短かかった。加えて、イ
ンフルエンザはウイルスが抗原変異(不連続変異)を起
こしながら流行するため、ワクチンの中に含まれる抗原
と流行ウイルスの抗原が一致しないと分泌型IgA抗体が
産生されていないため予防効果が減少してしまうことが
あった。
以上のような皮下接種ワクチンの欠点を改良するために
新型ワクチンの開発が試みられている。その一つの方法
として、インフルエンザワクチンを鼻腔内に投与するこ
とにより、感染経路の気道上にウイルスの感染阻止に有
効な分泌型IgA抗体を誘導することが考えられる。
しかしながら、インフルエンザワクチンを単独で、すな
わちインフルエンザワクチン水溶液の噴霧によっては気
道上に高レベルの分泌型IgAを得ることは困難である。
その理由として、インフルエンザワクチンが高分子量の
ポリペプチドであるために気道粘膜での透過性が低いこ
と、および気道粘膜の粘液分泌、上皮剥離、絨毛運動等
の浄化機構の働きによりインフルエンザワクチンが気道
粘膜から吸収されることが困難であることが考えられ
る。それゆえ、皮下接種の欠点を改良し、気道粘膜を通
してワクチンを効果的に吸収させ、ウイルスの感染阻止
に有効な分泌型IgAを高レベルで産生せしめ得るような
ワクチンが熱望されている。
(課題を解決するための手段) 本発明者らは、すでに噴霧用ゲル基剤およびそれを用い
たゲル剤として、カルボキシビニルポリマー(CVP)水
溶液を水溶性塩基物質で増粘してなる噴霧用ゲル基剤に
おいて、カルボキシビニルポリマー(CVP)を0.2〜1.5
重量%含有する水溶液を水溶性塩基物質で増粘させた
後、噴霧時の粒度分布が20〜100ミクロンの範囲に80%
以上含まれるようにその粘度を粘度調整剤を用いて500
〜5,000センチポイズに調整したことを特徴とする展着
性の優れた噴霧用ゲル基剤、および該基剤に活性薬剤を
均一に配合したことを特徴とする展着性の優れたゲル剤
を出願しているが(特願平01−086339号)、このゲル基
剤にインフルエンザワクチンを配合して鼻腔内噴霧投与
用ゲル剤を調製したところ、鼻腔内噴霧投与により液だ
れを生じることなく、展着性・滞留性が優れ、インフル
エンザワクチンが鼻腔粘膜から効果的に吸収され、分泌
型IgAが高レベルで産生され、かつ血液中にも高レベル
の血中抗体が得られることを見出し、本発明を完成する
に至った。
すなわち、本発明は、カルボキシビニルポリマー(CV
P)を0.2〜1.5重量%含有する水溶液を水溶性塩基物質
で増粘させた後に粘度調整剤を用いて粘度を500〜5,000
センチポイズに調整した噴霧用ゲル基剤にインフルエン
ザワクチンを均一に配合したことを特徴とする鼻腔内噴
霧投与用インフルエンザワクチンゲル製剤を提供するも
のである。
以下、本発明をさらに詳しく説明する。
本発明の鼻腔内噴霧投与用インフルエンザワクチンゲル
製剤に用いるカルボキシビニルポリマー(CVP)は、ア
クリル酸を主成分として重合して得られる親水性ポリマ
ーであり、通常のもの、たとえばカーボポール934、934
P、940、941(いずれも米国グッドリッチ社より市販)
等を用いることができる。本発明に用いるカルボキシル
ビニルポリマー(CVP)水溶液は、通常、0.2〜1.5重量
%の濃度のものを用いる。
本発明の水溶性塩基物質は、カルボキシルビニルポリマ
ー(CVP)水溶液を増粘させるために用いる。水溶性塩
基物質の具体例としては、たとえば水酸化ナトリウム、
水酸化カリウム、アンモニア等の無機塩基;メチルアミ
ン、エチルアミン、プロピルアミン等のアルキルアミ
ン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミ
ン等のジアルキルアミン、トリメチルアミン、トリエチ
ルアミン、トリプロピルアミン等のトリアルキルアミ
ン、メタノールアミン、エタノールアミン、プロパノー
ルアミン等のアルカノールアミン、ジメタノールアミ
ン、ジエタノールアミン、ジプロパノールアミン等のジ
アルカノールアミン、トリメタノールアミン、トリエタ
ノールアミン、トリプロパノールアミン等のトリアルカ
ノールアミン、アルギニン、リジン、オルニチン等のア
ミノ酸、等の有機塩基を挙げることができる。これら水
溶性塩基物質は、カルボキシビニルポリマー(CVP)を
中和して所望のpH範囲に調整するのに必要な量を添加し
て用いる。
本発明の粘度調整剤は、カルボキシビニルポリマー(CV
P)を0.2〜1.5重量%含有する水溶液を水溶性塩基物質
で増粘させて比較的高粘度のゲルとした後、噴霧時の粘
度分布が20〜100ミクロンの範囲に80%以上含まれるよ
うに粘度を調整するために用いる。そのような粘度調整
剤の例としては、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化
カルシウム等が挙げられる。粘度調整剤を用いる量は、
通常、全組成物中で0.01〜10.0重量%の範囲であること
が好ましい。なお、気道粘膜に対して使用するので、粘
度調整剤による浸透圧の変化を考慮して選定する必要が
ある。
本発明の鼻腔内噴霧投与用インフルエンザワクチンゲル
製剤のpHは、インフルエンザワクチンの安定性、吸収性
等を考慮した上で所望のpHになるように水溶性塩基物質
で調整するか、または別途pH調整剤を加えて調整する。
好ましいpH範囲は6.0〜8.0である。
粘度の調整は、噴霧時の粘度分布が20〜100ミクロンの
範囲に80%以上含まれるようにすることが望ましい。粘
度分布が上記範囲にあることにより、優れた展着性、お
よび噴霧前と噴霧後での一定した粘度を得ることができ
る。
本発明の鼻腔内噴霧投与用ゲル剤を調製するには、カル
ボキシビニルポリマー(CVP)を0.2〜1.5重量%含有す
る水溶液を水溶性塩基物質で増粘させ、これにインフル
エンザワクチンを均一に混和した後、所望の粘度となる
ように粘度調整剤を攪拌しながら加えればよい。粘度調
整剤が結晶である場合は、結晶のまま加えてもよいが、
水溶液とした後に加えた方が急速な粘度変化がないこ
と、均一に粘度が変化すること、等の点から好ましい。
本発明のゲル製剤の粘度は、塩化ナトリウム、塩化カリ
ウム、塩化カルシウム等の粘度調整剤により500〜5,000
センチポイズ(C型粘度計にて20℃で測定)とするのが
好ましい。粘度が500センチポイズ以下であると、流動
性が高すぎて気道粘膜に適用した場合に液だれを生じて
好ましくないし、また粘度が5,000センチポイズ以上で
あると、噴霧した場合に噴霧粒径が不均一で大きいもの
となってしまいインフルエンザワクチンを効果的に作用
させる上で好ましくない。さらに好ましい粘度範囲は、
2,000〜4,500センチポイズである。
本発明のゲル製剤の活性成分であるインフルエンザワク
チンは、不活化していない弱毒性ワクチンであっても、
インフルエンザウイルスを不活化した不活化ワクチンの
いずれであってもよい。また、不活化ワクチンを用いる
場合でも、エーテル処理によって脂質成分を除去したHA
ワクチン、およびエーテルで分解していないウイルス粒
子ワクチンのいずれをも用いることができる。さらに、
近年の新型ワクチンとしての低温馴化生ワクチン、人工
膜ワクチン、遺伝子操作ワクチン、ペプチドワクチン等
を用いることもできる。
本発明の鼻腔内噴霧投与用インフルエンザワクチンゲル
製剤には、上記成分のほかに適当な併用可能な活性薬
物、殺菌剤、防腐剤、界面活性剤、安定剤等が含まれて
いてもよい。
つぎに、実施例、参考例および試験例に基づいて本発明
をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらに限られる
ものではない。なお、以下の実施例、参考例および試験
例において、粘度は東京計器(株)製C型粘度計を用い
て20℃で測定した。
実施例1 下記成分および配合量を用いて鼻腔内噴霧投与用インフ
ルエンザHAワクチンゲル製剤を調製した。成分 配合量(重量%) インフルエンザHAワクチン(A/山形/120/86)含有リン
酸緩衝液溶液(830μgプロテイン/ml) 30.0 CVP(4%水溶液) 15.0 L−アルギニン(4%水溶液) 33.8 塩化ナトリウム 0.9 精製水 20.3 CVPの4%水溶液に攪拌しながらL−アルギニンの4%
水溶液を徐々に加え、そのまま攪拌を続けると溶液はゲ
ル状となった。これにインフルエンザHAワクチンのリン
酸緩衝液溶液を徐々に加えて均一に攪拌した。その後、
塩化ナトリウムを精製水に溶解した水溶液で粘度を調整
し、均一に混和して鼻腔内噴霧投与用インフルエンザHA
ワクチンゲル製剤を得た(pH7.2、粘度2,900cp、ワクチ
ン濃度249μgプロテイン/ml)。
参考例1 インフルエンザHAワクチン(A/山形/120/86)をリン酸
緩衝液溶液(pH7.4)に溶解して鼻腔内噴霧投与用イン
フルエンザワクチン製剤とした(249μgプロテイン/m
l)。
試験例1 上記実施例1および参考例1で得た製剤をBALB/Cマウス
に鼻腔内投与し(投与量5μgプロテイン/匹)、3週
間後の鼻洗浄液中のIgAおよび血中抗体を測定した。結
果を第1表に示す。
第1表に示した結果から明らかなように、本発明に従っ
て鼻腔内噴霧投与用インフルエンザHAワクチン(A/山形
/120/86)ゲル製剤として調整したものは、投与3週間
後に鼻洗浄液中に抗ウイルスIgA抗体が検出され、また
血中にも高レベルの血中HI(赤血球凝集阻止)抗体が検
出された。これに対し、インフルエンザHAワクチン(A/
山形/120/86)をリン酸緩衝液に溶解しただけのもの
は、同じ条件下でIgA抗体はほとんど検出されず、また
血中HI抗体も低レベルで検出されたに過ぎなかった。
なお、免疫試験方法の詳細は以下の通りである。
(a)免疫法 BALB/Cマウスにネンブタール注射液(ペントバルビター
ルナトリウム)15倍希釈液(0.2〜0.3ml/匹)を腹腔内
投与して麻酔状態とする。BALB/Cマウスを片手で保持し
ながら鼻腔を上向きにする。鼻腔の片方に製剤(20μ
/匹を投与する。
(b)サンプリング法 免疫3週間後のマウスからHI抗体価測定用の血清を採取
し(全採血)、ついで胸部を切開し、気管を露出させ
る。気管の顎下、最上部より肺に向けて抗体希釈液(Ig
A用)(1ml)を注入し、ゆっくり吸引、注入を繰り返し
て洗浄し、検体を吸引採取する。
(c)HI抗体価測定法 血清試料(0.1ml)をRED(受容体破壊酵素、ノイラミニ
ダーゼ)(0.3ml)で処理した後、37℃で一夜保存し、5
6℃で1時間非動化処理を行う。これにニワトリ赤血球
を1滴添加し、振盪後に室温で1時間放置した後、遠心
分離(2,000rpm×10分間)で上清を回収する。
測定する株の抗原量を16HAの調整する。96穴マイクロプ
レートに、1管目を除き、リン酸緩衝液(0.025ml)を
分注する。1管目に試料(0.05ml)を入れる。オートダ
イリューターで希釈する。希釈したプレートの全穴に抗
原量を16HAに調整した液(0.025ml)を入れ、プレート
ミキサーでよく攪拌し、1時間静置する。0.5%血球
(0.05ml)を全穴に加えた後、プレートミキサーで攪拌
し、1時間静置し、管底像を判定する。
(d)IgA測定法 プレートとしてダイナテックイムロンIIフラットボトム
プレート(DYNATECH IMMULON II FLATBOTTOM PLATE
S)を用い、0.05M炭酸緩衝液(pH9.5)でHANA抗原を至
適濃度(約1〜10μg/ml)に希釈し、穴に100μ分注
し、4℃で一夜(約18時間)放置した。翌日、0.05%Tw
een20 1/100Mリン酸緩衝液(pH7.2)で3回洗浄し、つ
いで0.1%ウシ血清アルブミン(BSA)リン酸緩衝液を用
い37℃で1時間ブロッキングし抗原固相とする。同様に
コントロールプレートとして漿尿液プレートを作製す
る。
検体希釈液(0.5%BSA、0.05%Tween20 1/100Mリン酸
緩衝液)(100ml)プレート穴に分注し、検体(10μ
)を分注する。プレートをサランラップで包んで4℃
で一晩反応させる。翌日、反応液を吸引除去後、洗浄液
(0.05%Tween20 1/100Mリン酸緩衝液)で3回洗浄す
る。
標識抗体(ペルオキシダーゼ標識抗マウスIgA抗体)を
検体希釈液で至適濃度に希釈し、プレート穴に100μ
分注する。室温で2時間反応させた後、洗浄液で3回洗
浄する。
基質液(0.1Mクエン酸緩衝液pH4.9、3.3mg/mlo−フェニ
レンジアミン、0.02%H2O2)(100ml)をプレート穴に
分注し、室温で遮光して0.5〜1.0時間反応させた後、1.
5N硫酸(100μ)を加えて反応を停止させ、マイクロ
プレート測定用オートリーダー(492nm)で吸光度を測
定する。
実施例2〜4および参考例2 さらに下記第2表に示した成分および配合量(重量%)
を用いて鼻腔内噴霧投与用インフルエンザHAワクチン
(A/山形/120/86)製剤を調製した。
上記実施例2〜4については、以下の手順で調製した。
すなわち、CVPの4%水溶液に攪拌しながらL−アルギ
ニンの8%水溶液を徐々に加え、そのまま攪拌を続ける
と溶液はゲル状となった。これに塩化ナトリウムを精製
水に溶解した水溶液を加え、均一に混和して噴霧用ゲル
基剤を得た。この基剤を高圧蒸気滅菌(121℃で20分
間)した後、無菌的に濃縮されたインフルエンザHAワク
チン液(500μgプロテイン/ml)と均一に混和して鼻腔
内噴霧投与用インフルエンザHAワクチンゲル製剤とし
た。なお、参考例2については参考例1と同様にして調
製した。結果を第3表に示す。
第3表に示した結果から明らかなように、本発明に従っ
て鼻腔内噴霧投与用インフルエンザHAワクチンゲル(A/
山形/120/86)ゲル製剤として調製したものは、投与3
週間後に鼻腔洗浄液中に抗ウイルスIgA抗体が検出さ
れ、また血中にも高レベルの血中HI抗体が検出された。
これに対し、インフルエンザHAワクチン(A/山形/120/8
6)をリン酸緩衝液に溶解しただけのものは、同じ条件
下でIgA抗体はほとんど検出されず、また血中HI抗体も
低レベルで検出されたに過ぎなかった。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】カルボキシビニルポリマーを0.2〜1.5重量
    %含有する水溶液を水溶性塩基物質で増粘させた後に粘
    度調整剤を用いて粘度を500〜5,000センチポイズに調整
    した噴霧用ゲル基剤にインフルエンザワクチンを均一に
    配合したことを特徴とする鼻腔内噴霧投与用インフルエ
    ンザワクチンゲル製剤。
  2. 【請求項2】インフルエンザワクチンが、ウイルス粒子
    ワクチン、HAワクチン、生ウイルスワクチン、人口膜ワ
    クチン、遺伝子操作ワクチンおよびペプチドワクチンよ
    りなる群から選ばれた1種である請求項(1)記載のイ
    ンフルエンザワクチンゲル製剤。
  3. 【請求項3】粘度調整剤が、塩化ナトリウム、塩化カリ
    ウムおよび塩化カルシウムよりなる群から選ばれた1種
    である請求項(1)または(2)記載のインフルエンザ
    ワクチンゲル製剤。
  4. 【請求項4】pHが6.0〜8.0の範囲にある請求項(1)、
    (2)または(3)記載のインフルエンザワクチンゲル
    製剤。
  5. 【請求項5】水溶性塩基物質が、無機または有機の水溶
    性塩基である請求項(1)、(2)、(3)または
    (4)記載のインフルエンザワクチンゲル製剤。
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