JPH067818A - 熱間圧延におけるキャンバー制御方法 - Google Patents
熱間圧延におけるキャンバー制御方法Info
- Publication number
- JPH067818A JPH067818A JP4166309A JP16630992A JPH067818A JP H067818 A JPH067818 A JP H067818A JP 4166309 A JP4166309 A JP 4166309A JP 16630992 A JP16630992 A JP 16630992A JP H067818 A JPH067818 A JP H067818A
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- JP
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- roll
- wedge
- difference
- camber
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 熱間圧延におけるキャンバー発生を確実に防
止できる制御方法を提供する。 【構成】 圧延機の入側にて材料の幅方向温度差を測定
し、この温度差で生じる幅方向の差荷重を推定し、推定
した差荷重から予測される出側ウェッジ量を求め、該ウ
ェッジ量を相殺するロールウェッジ量を求め、該ロール
ウェッジ量を実現するようにワークロールのバランス力
差を設定することにより、圧下中心の移動調整でキャン
バー発生を予測的に制御できるようにした。
止できる制御方法を提供する。 【構成】 圧延機の入側にて材料の幅方向温度差を測定
し、この温度差で生じる幅方向の差荷重を推定し、推定
した差荷重から予測される出側ウェッジ量を求め、該ウ
ェッジ量を相殺するロールウェッジ量を求め、該ロール
ウェッジ量を実現するようにワークロールのバランス力
差を設定することにより、圧下中心の移動調整でキャン
バー発生を予測的に制御できるようにした。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、熱間圧延工程におけ
る圧延材(スラブ)のキャンバー(横曲がり)防止方法
に関するものである。
る圧延材(スラブ)のキャンバー(横曲がり)防止方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】熱間圧延工程では、圧延後の板材料が一
方向に横曲がりするキャンバーと呼ばれる加工不良を生
じることがある。キャンバーは、圧延材に片焼け(加熱
時に板幅の一方の側が高温化すること)があったり、周
囲温度(気流などによって生じる工場内の温度差)に不
均一がある場合に発生しやすい。これは、材料の変形抵
抗を決める冶金的性質が、温度に敏感であることによっ
ている。例えば、材料のオペレータ側がドライブ側より
も高温で、わずかに柔軟であれば、圧延機を通過した材
料は、ドライブ側へ湾曲することとなる。
方向に横曲がりするキャンバーと呼ばれる加工不良を生
じることがある。キャンバーは、圧延材に片焼け(加熱
時に板幅の一方の側が高温化すること)があったり、周
囲温度(気流などによって生じる工場内の温度差)に不
均一がある場合に発生しやすい。これは、材料の変形抵
抗を決める冶金的性質が、温度に敏感であることによっ
ている。例えば、材料のオペレータ側がドライブ側より
も高温で、わずかに柔軟であれば、圧延機を通過した材
料は、ドライブ側へ湾曲することとなる。
【0003】こうしたキャンバー発生は、通板時のトラ
ブルや歩留まり低下を引き起こす原因となるため極力防
止しなければならないが、従来は、ラインを監視するオ
ペレータの「カン」に頼ったマクロな制御が中心であ
り、個々の材料に対するシステマチックな制御は、ほと
んど行われていないのが現状である。即ち、圧延対象で
ある材料の板厚、板幅、鋼の種類、使用加熱炉などに対
し、オペレータが過去に扱った材料のなかから、キャン
バーを発生しなかった事例のうちで同じような圧延条件
のものを適宜選び出し、それとほぼ同じ状態に圧延機を
セットアップするというものである。
ブルや歩留まり低下を引き起こす原因となるため極力防
止しなければならないが、従来は、ラインを監視するオ
ペレータの「カン」に頼ったマクロな制御が中心であ
り、個々の材料に対するシステマチックな制御は、ほと
んど行われていないのが現状である。即ち、圧延対象で
ある材料の板厚、板幅、鋼の種類、使用加熱炉などに対
し、オペレータが過去に扱った材料のなかから、キャン
バーを発生しなかった事例のうちで同じような圧延条件
のものを適宜選び出し、それとほぼ同じ状態に圧延機を
セットアップするというものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記のよ
うな人為的制御法は、 圧延条件が全く同じになるケースは少ない 基準となるデータがオペレータの経験値に依存してい
るため、データの再現性と信頼性に乏しい 圧延条件が同じと判定される場合でも、ロール摩耗や
材料の幅方向温度分布などの条件は異なり、キャンバー
発生に関わる実質的条件が同じとは限らない オペレータの経験値は、材料の長手方向の1点での値
に基づいているため、温度分布の経時変化など、動的条
件の変化に対応することができない といった問題点を有していた。
うな人為的制御法は、 圧延条件が全く同じになるケースは少ない 基準となるデータがオペレータの経験値に依存してい
るため、データの再現性と信頼性に乏しい 圧延条件が同じと判定される場合でも、ロール摩耗や
材料の幅方向温度分布などの条件は異なり、キャンバー
発生に関わる実質的条件が同じとは限らない オペレータの経験値は、材料の長手方向の1点での値
に基づいているため、温度分布の経時変化など、動的条
件の変化に対応することができない といった問題点を有していた。
【0005】材料の幅方向の温度を検出して、その変形
を防止する提案として、例えば、特開昭61−2711
3があるが、これは材料先端部の曲がりのみを考慮し
て、圧延ロールのレベル修正を行うものであった。この
発明は上記の点に鑑み、熱間圧延におけるキャンバー発
生を確実に防止できる制御方法を提供することを目的と
している。
を防止する提案として、例えば、特開昭61−2711
3があるが、これは材料先端部の曲がりのみを考慮し
て、圧延ロールのレベル修正を行うものであった。この
発明は上記の点に鑑み、熱間圧延におけるキャンバー発
生を確実に防止できる制御方法を提供することを目的と
している。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めこの発明の熱間圧延におけるキャンバー制御方法は、
圧延機の入側にて材料の幅方向温度差を測定し、この温
度差で生じる幅方向の差荷重を推定し、推定した差荷重
から予測される出側ウェッジ量を求め、該ウェッジ量を
相殺するロールウェッジ量を求め、該ロールウェッジ量
を実現するようにワークロールのバランス力差を設定す
ることにより、圧下中心の移動調整でキャンバー発生を
予測的に制御できるようにしたものである。
めこの発明の熱間圧延におけるキャンバー制御方法は、
圧延機の入側にて材料の幅方向温度差を測定し、この温
度差で生じる幅方向の差荷重を推定し、推定した差荷重
から予測される出側ウェッジ量を求め、該ウェッジ量を
相殺するロールウェッジ量を求め、該ロールウェッジ量
を実現するようにワークロールのバランス力差を設定す
ることにより、圧下中心の移動調整でキャンバー発生を
予測的に制御できるようにしたものである。
【0007】
【作用】キャンバー制御を行うには、まず、各主要パラ
メータの対応関係を求めることを行う。即ち、下記の4
つの対応関係を実測値により予め確定しておく。 ・(幅方向温度差) ―――(差荷重) ・(差荷重) ―――(ウェッジ量) ・(ウェッジ量) ―――(ロールウェッジ量) ・(ロールウェッジ量)―――(バランス力差) これらの対応関係は、比較的簡素な特性で相関させるこ
とができるから、それらをデータマップや関数表現(例
えば、1次変換式)などの形でコンピュータ内に記憶し
ておく。
メータの対応関係を求めることを行う。即ち、下記の4
つの対応関係を実測値により予め確定しておく。 ・(幅方向温度差) ―――(差荷重) ・(差荷重) ―――(ウェッジ量) ・(ウェッジ量) ―――(ロールウェッジ量) ・(ロールウェッジ量)―――(バランス力差) これらの対応関係は、比較的簡素な特性で相関させるこ
とができるから、それらをデータマップや関数表現(例
えば、1次変換式)などの形でコンピュータ内に記憶し
ておく。
【0008】次に、放射温度計などの測温手段により、
圧延機の入側における被圧延材の幅方向温度を測定し、
材料のオペレータ側の平均温度と、ドライブ側の平均温
度を測定する。そして、両者の平均温度差を算出する。
この平均温度差と、先に確定した「幅方向温度差/差荷
重」の関係を使って、圧延部に生じる差荷重を求める。
圧延機の入側における被圧延材の幅方向温度を測定し、
材料のオペレータ側の平均温度と、ドライブ側の平均温
度を測定する。そして、両者の平均温度差を算出する。
この平均温度差と、先に確定した「幅方向温度差/差荷
重」の関係を使って、圧延部に生じる差荷重を求める。
【0009】この差荷重と、予め確定した「差荷重/ウ
エッジ量」の関係を使って、対応する出側ウエッジ量を
求める。この出側ウエッジ量と、予め確定した「ウエッ
ジ量/ロールウェッジ量」の関係を使って、出側ウエッ
ジを相殺するロールウェッジ量を求める。このロールウ
ェッジ量と、予め確定した「ロールウェッジ量/ワーク
ロールのバランス力差」の関係を使って、ワークロール
のバランス力差を求める。
エッジ量」の関係を使って、対応する出側ウエッジ量を
求める。この出側ウエッジ量と、予め確定した「ウエッ
ジ量/ロールウェッジ量」の関係を使って、出側ウエッ
ジを相殺するロールウェッジ量を求める。このロールウ
ェッジ量と、予め確定した「ロールウェッジ量/ワーク
ロールのバランス力差」の関係を使って、ワークロール
のバランス力差を求める。
【0010】このバランス力差を実現するように圧延機
をセットアップしてから圧延を開始する。この場合、ワ
ークロールのバランス力差に対応する圧下中心の移動を
伴って、材料の幅方向の温度差による変化を相殺する状
態で圧延が行われる。これにより、キャンバー発生は未
然に防止される。
をセットアップしてから圧延を開始する。この場合、ワ
ークロールのバランス力差に対応する圧下中心の移動を
伴って、材料の幅方向の温度差による変化を相殺する状
態で圧延が行われる。これにより、キャンバー発生は未
然に防止される。
【0011】
【実施例】以下、この発明の方法を添付の図面により説
明する。図1に示すフローチャト(図1)に沿って、そ
の工程を説明する。まず、圧延機の入側において、材料
の幅方向温度を測定することを行う(ステップS1)。
ここで、図2に示す材料1とワークロール2の位置関係
を示す原理図では、ワークロール2に向かって材料1の
進行方向右側がオペレータ側(以下、OP側という)、
左側がドライブ側(以下、DR側という)とする。
明する。図1に示すフローチャト(図1)に沿って、そ
の工程を説明する。まず、圧延機の入側において、材料
の幅方向温度を測定することを行う(ステップS1)。
ここで、図2に示す材料1とワークロール2の位置関係
を示す原理図では、ワークロール2に向かって材料1の
進行方向右側がオペレータ側(以下、OP側という)、
左側がドライブ側(以下、DR側という)とする。
【0012】ワークロール2の入側には、非接触式温度
計(光電管式高温計)T1 、T2 、T3 、T4 が、材料
1の上方に、所定の間隔で幅方向に配設されており、そ
の幅方向分布を測定できるようになっている。ワークロ
ール2は、いわゆるロールベンダー方式(WRB=ワー
クロールベンディング方式、BURB=バックアップロ
ールベンディング方式など)によりロールを外力で曲げ
られるように構成されており、材料1の両サイドに温度
差がある場合は、所定の範囲でバランス力を変えて、そ
の圧下中心を幅方向へ適宜移動できるようになってい
る。
計(光電管式高温計)T1 、T2 、T3 、T4 が、材料
1の上方に、所定の間隔で幅方向に配設されており、そ
の幅方向分布を測定できるようになっている。ワークロ
ール2は、いわゆるロールベンダー方式(WRB=ワー
クロールベンディング方式、BURB=バックアップロ
ールベンディング方式など)によりロールを外力で曲げ
られるように構成されており、材料1の両サイドに温度
差がある場合は、所定の範囲でバランス力を変えて、そ
の圧下中心を幅方向へ適宜移動できるようになってい
る。
【0013】さて、温度計T1 、T2 がOP側に近く、
温度計T3 、T4 はDR側にあるから、材料1のオペレ
ータ側平均温度tOP、ドライブ側平均温度tDRとして、
例えば、 tOP=(t1 +t2 )/2 tDR=(t3 +t4 )/2 と表すことができる(t1 〜t4 は、各温度計T1 〜T
4 の出力温度)。
温度計T3 、T4 はDR側にあるから、材料1のオペレ
ータ側平均温度tOP、ドライブ側平均温度tDRとして、
例えば、 tOP=(t1 +t2 )/2 tDR=(t3 +t4 )/2 と表すことができる(t1 〜t4 は、各温度計T1 〜T
4 の出力温度)。
【0014】ここで、平均温度tOP、tDRは、t1 〜t
4 に対する重み付けを適宜変えた定義式を用いてもよ
く、例えば、 tOP=(2t1 +t2 )/3 tDR=(t3 +2t4 )/3 のように、エッジ寄りの情報をより重視してもよい。
4 に対する重み付けを適宜変えた定義式を用いてもよ
く、例えば、 tOP=(2t1 +t2 )/3 tDR=(t3 +2t4 )/3 のように、エッジ寄りの情報をより重視してもよい。
【0015】このようにして決めた平均温度TOP、TDR
を使って、材料1の幅方向温度差ΔTを表せば、 Δt=tOP−tDR となる。この温度差Δtは、材料1の圧延特性に影響を
及ぼし、圧延時に差荷重をもたらすことになる。ところ
で、この温度差と差荷重の関係は、材料の材質、板幅な
どに応じて、実測データに基いて予め確定することがで
き、図3に示すような特性グラフとして表される。従っ
て、この特性グラフにより、測定した温度差に対応する
差荷重を容易に推定することができる(ステップS
2)。
を使って、材料1の幅方向温度差ΔTを表せば、 Δt=tOP−tDR となる。この温度差Δtは、材料1の圧延特性に影響を
及ぼし、圧延時に差荷重をもたらすことになる。ところ
で、この温度差と差荷重の関係は、材料の材質、板幅な
どに応じて、実測データに基いて予め確定することがで
き、図3に示すような特性グラフとして表される。従っ
て、この特性グラフにより、測定した温度差に対応する
差荷重を容易に推定することができる(ステップS
2)。
【0016】次に、この推定差荷重よって生じるであろ
う板材の出側ウェッジ量WWEB を、予め実測した差荷重
と出側ウェッジ量の特性グラフによって求めることを行
う(ステップS3)。ここで、差荷重と出側ウェッジ量
は、図4に示すように直線的な関係を有しているので、
簡単な演算により、推定差荷重から板材の出側ウェッジ
量WWEB を予測することができる。
う板材の出側ウェッジ量WWEB を、予め実測した差荷重
と出側ウェッジ量の特性グラフによって求めることを行
う(ステップS3)。ここで、差荷重と出側ウェッジ量
は、図4に示すように直線的な関係を有しているので、
簡単な演算により、推定差荷重から板材の出側ウェッジ
量WWEB を予測することができる。
【0017】差荷重によってこのような板ウェッジ量W
WEB が発生する理由は、OP側とDR側の差荷重によっ
てロールウェッジWROLLが生じ、それが板材に転写され
るためと考えられる。従って、板ウェッジと逆向きにロ
ールウェッジ量WROLLを強制的に設定すれば、出側の板
ウェッジWWEB を未然に相殺することができるはずであ
る。この場合、ロールウェッジ量WROLL量をどの程度に
設定すべきかが問題となるが、両者の関係(ロールウェ
ッジ量WROLLの転写率)も、やはり実測値によって予め
確定することができる。
WEB が発生する理由は、OP側とDR側の差荷重によっ
てロールウェッジWROLLが生じ、それが板材に転写され
るためと考えられる。従って、板ウェッジと逆向きにロ
ールウェッジ量WROLLを強制的に設定すれば、出側の板
ウェッジWWEB を未然に相殺することができるはずであ
る。この場合、ロールウェッジ量WROLL量をどの程度に
設定すべきかが問題となるが、両者の関係(ロールウェ
ッジ量WROLLの転写率)も、やはり実測値によって予め
確定することができる。
【0018】図5の特性図で示すように、ロールウェッ
ジ量WROLLの転写性は直線的であるから、予め実測した
特性グラフに基いて、ロールウェッジ量WROLLを求める
ことができる(ステップS4)。この場合、ロールウェ
ッジ量WROLLの板材に対する転写率をk、予測される板
材の出側ウェッジ量WWEB をaとすれば、設定すべきロ
ールウェッジ量WROLLは、 WROLL=k×a となる(本実施例では、転写率k=20%程度であ
る)。
ジ量WROLLの転写性は直線的であるから、予め実測した
特性グラフに基いて、ロールウェッジ量WROLLを求める
ことができる(ステップS4)。この場合、ロールウェ
ッジ量WROLLの板材に対する転写率をk、予測される板
材の出側ウェッジ量WWEB をaとすれば、設定すべきロ
ールウェッジ量WROLLは、 WROLL=k×a となる(本実施例では、転写率k=20%程度であ
る)。
【0019】このようにして設定すべきロールウェッジ
量WROLLを求めた後、このロールウェッジ量WROLLを実
現するように、ワークロール2のバランス力差ΔPB を
制御すれば、所望の圧延状態を達成することができる。
ロールウェッジ量WROLLとバランス力差ΔPB は、図6
のような直線関係にあるから、このバランス力差ΔP B
(増圧量)も簡単な演算によって求めることができる。
量WROLLを求めた後、このロールウェッジ量WROLLを実
現するように、ワークロール2のバランス力差ΔPB を
制御すれば、所望の圧延状態を達成することができる。
ロールウェッジ量WROLLとバランス力差ΔPB は、図6
のような直線関係にあるから、このバランス力差ΔP B
(増圧量)も簡単な演算によって求めることができる。
【0020】上記実施例において、ワークロール2の入
側で測定した材料1の幅方向温度から、OP側とDR側
の温度差を求め、この温度差に対応する差荷重、この差
荷重に対応する板材のウェッジ量WWEB 、このウェッジ
量を相殺するロールウェッジ量WROLL、このロールウェ
ッジ量WROLLに対応するワークロール2のバランス力差
ΔPB を、それぞれ実測データにより求め、バランス力
差ΔPB を増圧により実現する。こうした計測と制御を
実行しながら圧延機が運転される。
側で測定した材料1の幅方向温度から、OP側とDR側
の温度差を求め、この温度差に対応する差荷重、この差
荷重に対応する板材のウェッジ量WWEB 、このウェッジ
量を相殺するロールウェッジ量WROLL、このロールウェ
ッジ量WROLLに対応するワークロール2のバランス力差
ΔPB を、それぞれ実測データにより求め、バランス力
差ΔPB を増圧により実現する。こうした計測と制御を
実行しながら圧延機が運転される。
【0021】尚、上記した平均温度の演算、各種パラメ
ータ間の対応値の検索、ワークロール2の制御などは、
すべてオンライン制御のコンピュータ(図示せず)内で
行うことはもちろんである。次に、本発明の方法を実機
に適用してキャンバー量制御を行った場合の測定結果を
説明する。
ータ間の対応値の検索、ワークロール2の制御などは、
すべてオンライン制御のコンピュータ(図示せず)内で
行うことはもちろんである。次に、本発明の方法を実機
に適用してキャンバー量制御を行った場合の測定結果を
説明する。
【0022】図7は本願方法を適用した場合、図8は従
来法で圧延した場合に生じるキャンバー量の発生頻度を
示すヒストグラムである。この図7、8において、従来
法では、 キャンバー量=8mm以上 の発生頻度が全体の80%以上にも及ぶのに対し、本願
方法では、 キャンバー量=2mm以下 の発生頻度が50%〜60%であり、 キャンバー量=4mm以下 では、70%〜80%にも達している。この結果から、
本願方法によってキャンバー発生が激減していることが
分かる。
来法で圧延した場合に生じるキャンバー量の発生頻度を
示すヒストグラムである。この図7、8において、従来
法では、 キャンバー量=8mm以上 の発生頻度が全体の80%以上にも及ぶのに対し、本願
方法では、 キャンバー量=2mm以下 の発生頻度が50%〜60%であり、 キャンバー量=4mm以下 では、70%〜80%にも達している。この結果から、
本願方法によってキャンバー発生が激減していることが
分かる。
【0023】
【発明の効果】上記のようにこの発明の熱間圧延におけ
るキャンバー制御方法は、圧延機の入側にて材料の幅方
向温度差を測定し、この温度差に対応する幅方向の差荷
重を推定し、推定した差荷重から予測される材料の出側
ウェッジ量を求め、該ウェッジ量を相殺するロールウェ
ッジ量を求め、該ロールウェッジ量を実現するようにワ
ークロールベンディングのバランス力差を設定するよう
にしているので、キャンバー発生のメカニズムに則った
確実な制御を行うことができる。
るキャンバー制御方法は、圧延機の入側にて材料の幅方
向温度差を測定し、この温度差に対応する幅方向の差荷
重を推定し、推定した差荷重から予測される材料の出側
ウェッジ量を求め、該ウェッジ量を相殺するロールウェ
ッジ量を求め、該ロールウェッジ量を実現するようにワ
ークロールベンディングのバランス力差を設定するよう
にしているので、キャンバー発生のメカニズムに則った
確実な制御を行うことができる。
【0024】この結果、圧延工程におけるトラブル防止
と歩留まり向上に、抜群の効果を奏するものである。
と歩留まり向上に、抜群の効果を奏するものである。
【図1】 本願発明の方法を示すフローチャートであ
る。
る。
【図2】 ワークロール、材料、温度計の配置を示す原
理図である。
理図である。
【図3】 材料の幅方向温度差と差荷重の関係を示す特
性図である。
性図である。
【図4】 差荷重と板材ウェッジ量の関係を示す特性図
である。
である。
【図5】 ロールウェッジ量と板ウェッジ量の関係を示
す特性図である。
す特性図である。
【図6】 ワークロールのバランス力差とロールウェッ
ジ量の関係を示す特性図である。
ジ量の関係を示す特性図である。
【図7】 本願方法を適用した場合に生じるキャンバー
量の発生頻度を示すヒストグラムである。
量の発生頻度を示すヒストグラムである。
【図8】 従来方法を適用した場合に生じるキャンバー
量の発生頻度を示すヒストグラムである。
量の発生頻度を示すヒストグラムである。
1 材料(板材) 2 ワークロール T1 、T2 、T3 、T4 非接触式温度計
Claims (1)
- 【請求項1】 圧延機の入側にて材料の幅方向温度差を
測定し、この温度差に対応する幅方向の差荷重を推定
し、推定した差荷重から予測される材料の出側ウェッジ
量を求め、該ウェッジ量を相殺するロールウェッジ量を
求め、該ロールウェッジ量を実現するようにワークロー
ルベンディングのバランス力差を設定することを特徴と
する熱間圧延におけるキャンバー制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4166309A JPH067818A (ja) | 1992-06-24 | 1992-06-24 | 熱間圧延におけるキャンバー制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4166309A JPH067818A (ja) | 1992-06-24 | 1992-06-24 | 熱間圧延におけるキャンバー制御方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH067818A true JPH067818A (ja) | 1994-01-18 |
Family
ID=15828957
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4166309A Pending JPH067818A (ja) | 1992-06-24 | 1992-06-24 | 熱間圧延におけるキャンバー制御方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH067818A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN106607459A (zh) * | 2015-10-27 | 2017-05-03 | 宝山钢铁股份有限公司 | 热轧带钢楔形控制系统及方法 |
CN109604349A (zh) * | 2018-12-28 | 2019-04-12 | 中铝瑞闽股份有限公司 | 一种铝合金热轧带材板型控制方法 |
JP2022029256A (ja) * | 2020-08-04 | 2022-02-17 | 東芝三菱電機産業システム株式会社 | 圧延機の蛇行制御装置 |
-
1992
- 1992-06-24 JP JP4166309A patent/JPH067818A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN106607459A (zh) * | 2015-10-27 | 2017-05-03 | 宝山钢铁股份有限公司 | 热轧带钢楔形控制系统及方法 |
CN109604349A (zh) * | 2018-12-28 | 2019-04-12 | 中铝瑞闽股份有限公司 | 一种铝合金热轧带材板型控制方法 |
CN109604349B (zh) * | 2018-12-28 | 2020-08-07 | 中铝瑞闽股份有限公司 | 一种铝合金热轧带材板型控制方法 |
JP2022029256A (ja) * | 2020-08-04 | 2022-02-17 | 東芝三菱電機産業システム株式会社 | 圧延機の蛇行制御装置 |
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