JP3800646B2 - 厚み制御装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、圧延機で圧延された被圧延材の厚みを制御する厚み制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
鋼板等の被圧延材を熱間圧延して製品板材を製造する圧延機にあっては、加熱炉における被圧延材の温度偏差に起因してスキッドマークと呼ばれる板厚偏差が存在するため、圧延機の出側における板厚変動の発生を抑制すべく、圧延機の出側板厚の測定値又は推定値に基づいて圧延機の圧下位置又は圧延荷重等を調整して、被圧延材の板厚を目標板厚に制御するゲージメータ式の厚み制御装置が備えられている。しかし、ゲージメータ式の厚み制御装置にあっては、いわゆるフィードバック制御であるため、圧延機入側の板厚変動が大きい場合、これに対処することができないという問題があった。また、フィードバック制御の制御遅れに基づく板厚変動を防止するために、被圧延材の圧延速度を上げることができないという問題もあった。
【0003】
そのため、特開昭55−112117号公報及び特開昭60−15406 号公報には、前述したゲージメータ式に加えてフィードフォワード制御を行う厚み制御装置が開示されている。これは、圧延機の出側板厚の測定値から出側板厚偏差を求め、求めた出側板厚偏差を零にする制御量を算出する。一方、圧延機の入側板厚の測定値を微分して演算値を求めると共に、圧延機のバックアップローラの回転速度及び入側板厚の測定位置から圧延機までの距離から遅延時間を求め、求めた遅延時間,前記演算値及び制御量に基づいて積分することによって、前記制御量を補正するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら従来の厚み制御装置にあっては、被圧延材の材質及び温度を考慮することなくフィードフォワード制御するため、変形抵抗が大きい被圧延材については、従来の厚み制御装置により算出された調整量の出力では圧延機出側の板厚偏差を十分に除去することができないという問題があった。また、入側板厚の測定値に含まれる誤差はそのままフィードフォワードされ、それを修正する手段を有しないため、板厚制御の精度の向上には限界があった。
【0005】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは被圧延材の温度,硬度及び圧延速度に基づいて算出された変形抵抗、及び被圧延材の入側厚みに基づいて、出側厚みの偏差を除去すべき圧延機の調整量を算出する構成にすることによって、変形抵抗が大きい被圧延材であっても圧延機の出側厚みの偏差を十分に除去することができる厚み制御装置を提供することにある。また、他の目的とするところは、圧延実績に基づいて求めた補正値を用いて前記調整量を補正する構成にすることによって、入側の測定値に含まれる誤差を補い、厚み制御の精度が高い厚み制御装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
第1発明に係る厚み制御装置は、熱間で被圧延材を圧延する圧延機の出側における被圧延材の出側厚み、及び前記圧延機の入側における被圧延材の入側厚みに基づいて、出側厚みと目標厚みとの偏差を除去すべく調整量を算出し、その調整量を実現すべく前記圧延機を調整して、被圧延材の厚みを制御する厚み制御装置において、前記圧延機の入側における被圧延材の温度を検出する温度計と、被圧延材の圧延速度を検出する速度計と、温度計が検出した検出温度,速度計が検出した圧延速度,温度計と圧延機との間の距離,及び被圧延材の硬度に基づいて、被圧延材が圧延されるときの変形抵抗を算出する変形抵抗算出手段と、算出された変形抵抗及び被圧延材の入側厚みに基づいて、出側厚みに生じる偏差を除去すべく圧延機の調整量を算出する調整量算出手段とを具備することを特徴とする。
【0007】
変形抵抗算出手段は、温度計と圧延機との間の距離及び圧延速度から、被圧延材の温度が検出されてから圧延機に達するまでに要する時間を算出し、圧延時における被圧延材の温度を推定し、該推定温度及び被圧延材の硬度に基づいて、被圧延材が圧延されるときの変形抵抗を算出する。調整量算出手段は、算出された変形抵抗及び被圧延材の入側厚みに基づいて、出側厚みに生じる偏差を除去すべく、圧下位置,圧延荷重又は圧延速度等,圧延機の調整量を、例えば次のように算出する。
【0008】
入側厚みの分布から入側厚みの偏差を求め、圧延機において前記偏差に応じた圧下位置変化が生じると推定する。推定した圧下位置変化と前記変形抵抗から、圧延機における荷重偏差を求め、該荷重偏差及び前記圧下位置変化,並びにミル定数から出側厚みに生じる偏差を算出し、算出した出側厚み偏差を零にすべく、圧延機の圧下位置調整量を算出する。
【0009】
そして、圧延中の圧延機における圧延荷重及び圧下位置の偏差及びミル定数から出側厚み偏差を零にすべく算出した圧下位置調整量に、前述した如く算出した圧下位置調整量を、被圧延材が検温されてから圧延機に達するまでに要する時間だけ遅延させてフィードフォワードする。これによって、変形抵抗が大きい被圧延材であっても出側板厚の偏差を十分除去することができる。
【0010】
前述した調整量には、入側の測定値に含まれる誤差が含まれるため、この誤差を解消すべく次のような構成を加える。
【0011】
第2発明に係る厚み制御装置は、第1発明に加えて、前記調整量算出手段が算出した調整量を補正する補正値を、被圧延材の材料及び温度の別に記憶した補正値記憶手段と、前記温度計の検出温度及び被圧延材の材料に基づいて、前記補正値記憶手段から読み出した補正値を用いて、調整量算出手段が算出した調整量を補正する補正手段とを備えることを特徴とする。
【0012】
補正値記憶手段には、予め試験により、調整量算出手段が算出した調整量、及び該調整量に従って圧延した場合の実績から求めた補正値が、被圧延材の材料及び温度の別に記憶してある。そして、補正手段は、温度計の検出温度及び被圧延材の材料に基づいて、前記補正値記憶手段から該当する補正値を読み出し、該補正値と前記調整量算出手段が算出した調整量とを乗算することによって、当該調整量を補正する。これによって、入側板厚及び温度計の検出値より圧延時における被圧延材の温度を推定する誤差が補正され、厚み制御の精度が向上する。
【0013】
前述した補正値は、多くの圧延実績に基づいて更新することによって、その補正精度が向上する。
【0014】
第3発明に係る厚み制御装置は、第2発明に加えて、前記入側厚み及び出側厚み並びに前記補正手段が補正した調整量に基づいて新たな補正値を算出する補正値算出手段と、読み出された補正値に代えて新たな補正値を前記補正値記憶手段に記憶させて補正値を更新する補正値更新手段とを備えることを特徴とする。
【0015】
補正値算出手段は、補正手段が補正した調整量と、入側厚み及び出側厚みの差分との比を、前記調整量算出手段が調整量を算出する度に求め、当該被圧延材において、求めた比の平均を算出して新たな補正値とする。そして、補正値更新手段は、補正値記憶手段に記憶された補正値を新たな補正値に更新する。これによって、厚み制御の精度が更に向上する。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて具体的に説明する。
図1は本発明に係る厚み制御装置の構成を示すブロック図及び圧延機を示す模式的側面図であり、圧延機15の圧下位置を制御するようにしてある。図中矢符で示した方向に圧延される被圧延材Sの移送域には、ワークロール11,11及び該ワークロール11,11を挟持するバックアップロール12,12を備える4ロール式の圧延機15が配置してある。圧延機15のワークロール11はモータMによって回転駆動され、また、ワークロール11,11及びバックアップロール12は圧下装置7によって荷重が加えられる。そして、ワークロール11,11間のロールギャップ及び圧延荷重は圧下制御装置8によって制御されるようになっている。
【0017】
圧延機15には圧延荷重を検出する圧延荷重検出器10,ワークロール11,11間のギャップ位置を検出するロールギャップ位置検出器9,及び圧延速度を検出する圧延速度検出器13がそれぞれ設けてある。圧延機15の入側及び出側には被圧延材Sの板厚を測定する厚み計4,5が、また、圧延機15の入側には被圧延材Sの温度を測定する温度計6がそれぞれ配置してある。
【0018】
前述した圧延荷重検出器10及びロールギャップ位置検出器9の検出値は制御装置3に備えられた第1算出部1に与えられる。第1算出部1は予め設定されたタイミングに検知した検出値を初期値として、与えられた両検出値から荷重偏差ΔP及び圧下位置偏差ΔSを求め、次の(1)式によって算出されるゲージメータ厚偏差Δhが零になるように圧延機15の圧下位置の調整量を算出する。
Δh=ΔS+ΔP/M …(1)
但し、M:ミル定数
【0019】
圧延機15の入側に設けた温度計6が測定した被圧延材Sの表面温度は、第2算出部2の変形抵抗計算部21に与えられる。変形抵抗計算部21には、管理用のコンピュータから被圧延材Sの材料情報も与えられており、変形抵抗計算部21は、次の(2)式によって被圧延材Sの変形抵抗rtを算出し、その結果を、被圧延材Sの全長にわたって圧延する際の圧下位置の変化である圧下パターンを作成する圧下パターン作成部22に与える。
rt=F(zai,T(t)) …(2)
但し、zai:被圧延材の材質に基づいてその硬度を定量化した値
T(t):被圧延材が圧延機に到達したときの温度
【0020】
前述した圧下パターン作成部22には、厚み計4から圧延機15の入側板厚が、また圧延速度検出器13から圧延機15における圧延速度が、変形抵抗計算部 21 を介して与えられており、圧下パターン作成部22は与えられた入側板厚の分布から板厚偏差が存在する位置を特定し、特定した板厚偏差を零にすべく、被圧延材Sの圧下パターンを次のように作成する。
【0021】
図2は圧下パターン作成部22における圧下パターンの作成手順を示すフローチャートである。圧下パターン作成部22は、板厚偏差に応じた圧下位置変化が生じると推定する(ステップS1)。つまり、プラスの板厚偏差であれば、その偏差量に応じたマイナスの圧下位置偏差が、マイナスの板厚偏差であれば、その偏差量に応じたプラスの圧下位置偏差が生じると推定する。圧下パターン作成部22は、推定した圧下位置偏差及び変形抵抗計算部21から与えられた変形抵抗から、次の(3)式に基づいて荷重偏差ΔPを算出する(ステップS2)。
ΔP=F´(rt,Δs) …(3)
但し、rt:変形抵抗
Δs:圧下位置偏差推定値
【0022】
圧下パターン作成部22は、算出した荷重偏差及び推定した圧下位置偏差から、前述した(1)式に基づいてゲージメータ厚偏差を算出し(ステップS3)、それが零であるが否かを判断する(ステップS4)。圧下パターン作成部22は、算出したゲージメータ厚偏差が零でないと判断すると、該ゲージメータ厚偏差を圧下位置偏差とし(ステップS5)て、ステップS2へ戻って、前同様にゲージメータ厚偏差を算出し、ステップS4においてゲージメータ厚偏差が零と判断されるまでステップS2〜ステップS5を繰り返し、ゲージメータ厚偏差が零と判断されたときの圧下位置を記憶する(ステップS6)。このようにして被圧延材の全長にわたって圧下位置を算出して圧下パターンとする。
【0023】
図3は、圧下パターン作成部22が作成した圧下パターンの一例を示すグラフであり、図中、縦軸は圧下位置変化を、また横軸は被圧延材の長さをそれぞれ示している。被圧延材の先頭から末尾にわたって、圧延機における圧下位置をプラス又はマイナス方向に変化させることによって、被圧延材に存在する板厚偏差を除去することができる。
【0024】
また、圧下パターン作成部22は、被圧延材Sの材料及び温度範囲の別に圧下パターンを補正する補正値を記憶した補正値記憶部23から当該被圧延材Sに係る補正値を読み出し、読み出した補正値と算出した圧下パターンとを乗算して補正圧下パターンを求め、求めた補正圧下パターンを圧延速度で除算することによって圧下位置変化のタイムチャートを作成し、このタイムチャートを出力部27に与える。これによって、入側の厚み計4及び温度計6の検出誤差又は圧延時における被圧延材の温度推定誤差が含まれていても、常に適切な圧下位置を算出することができる。
【0025】
出力部27には第1算出部1から圧下位置の調整量も与えられており、出力部27は第1算出部1から与えられた調整量に、第2算出部2が算出した調整量をそのタイムチャートに従って加え合わせ、その結果を圧下制御装置8へ出力して圧下位置を調整し、被圧延材Sの板厚を制御する。
【0026】
前述した補正値記憶部23には、記憶された補正値を更新する更新部25が接続してある。更新部25には、圧下パターン作成部22から被圧延材Sの入側板厚及び補正圧下パターンが、また厚み計5から被圧延材Sの出側板厚がそれぞれ与えられるようになっており、更新部25は入側板厚と出側板厚との差分を算出する。そして、更新部25は算出した差分と補正圧下パターンとの偏差比を制御周期毎に求め、求めた偏差比の平均値を算出し、それを補正値記憶部23から読み出された補正値に代えて記憶させることによって、当該補正値を更新する。
【0027】
【実施例】
比較試験を実施した結果について説明する。
図4は、圧延機の出側板厚の偏差を測定した結果を示すグラフであり、図中(a)は図1に示した第1算出部が算出した圧下位置となるように板厚制御を実施した結果を、(b)は、それに加えて補正していない圧下パターンを用いて板厚制御を実施した結果を、(c)は更に圧下パターンを補正して板厚制御を実施した結果をそれぞれ示している。
【0028】
図4(a)から明らかな如く、圧延機の入側板厚の偏差に基づくフィードフォワード制御が加えられない場合、出側板厚には大きな偏差が残存しており、製品品質が低く、オフゲージ長が長い。これに比べて、図4(b)から明らかな如く、入側板厚の偏差及び圧延時の変形抵抗に基づいて算出した圧下パターンを加味した板厚制御にあっては、出側板厚の偏差が大幅に低減されている。更に、図4(c)から明らかな如く、補正した圧下パターンを用いた場合、出側板厚の偏差はほとんど除去されている。
【0029】
【発明の効果】
以上詳述した如く、第1発明に係る厚み制御装置にあっては、出側厚みの偏差に基づいて該偏差を除去すべく求めた圧延機の調整量、及び入側板厚の偏差及び圧延時の変形抵抗に基づいて算出した調整量に基づいて圧延機を調整して被圧延材を圧延するため、変形抵抗が大きい被圧延材であっても出側板厚の偏差を十分に除去することができる。
【0030】
第2発明に係る厚み制御装置にあっては、入側板厚の偏差及び圧延時の変形抵抗に基づいて算出した調整量を、補正値を用いて補正するため、厚み計及び温度計等の検出器による検出誤差が補われる。
【0031】
第3発明に係る厚み制御装置にあっては、前記補正値を更新するため、厚み制御が精度が更に向上し、オフゲージ長が低減する等、本発明は優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】厚み制御装置の構成を示すブロック図及び圧延機を示す模式的側面図である。
【図2】圧下パターン作成部における圧下パターンの作成手順を示すフローチャートである。
【図3】圧下パターン作成部が作成した圧下パターンの一例を示すグラフである。
【図4】圧延機の出側板厚の偏差を測定した結果を示すグラフである。
【符号の説明】
1 第1算出部
2 第2算出部
3 制御装置
6 温度計
21 変形抵抗計算部
22 圧下パターン作成部
24 補正部
【発明の属する技術分野】
本発明は、圧延機で圧延された被圧延材の厚みを制御する厚み制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
鋼板等の被圧延材を熱間圧延して製品板材を製造する圧延機にあっては、加熱炉における被圧延材の温度偏差に起因してスキッドマークと呼ばれる板厚偏差が存在するため、圧延機の出側における板厚変動の発生を抑制すべく、圧延機の出側板厚の測定値又は推定値に基づいて圧延機の圧下位置又は圧延荷重等を調整して、被圧延材の板厚を目標板厚に制御するゲージメータ式の厚み制御装置が備えられている。しかし、ゲージメータ式の厚み制御装置にあっては、いわゆるフィードバック制御であるため、圧延機入側の板厚変動が大きい場合、これに対処することができないという問題があった。また、フィードバック制御の制御遅れに基づく板厚変動を防止するために、被圧延材の圧延速度を上げることができないという問題もあった。
【0003】
そのため、特開昭55−112117号公報及び特開昭60−15406 号公報には、前述したゲージメータ式に加えてフィードフォワード制御を行う厚み制御装置が開示されている。これは、圧延機の出側板厚の測定値から出側板厚偏差を求め、求めた出側板厚偏差を零にする制御量を算出する。一方、圧延機の入側板厚の測定値を微分して演算値を求めると共に、圧延機のバックアップローラの回転速度及び入側板厚の測定位置から圧延機までの距離から遅延時間を求め、求めた遅延時間,前記演算値及び制御量に基づいて積分することによって、前記制御量を補正するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら従来の厚み制御装置にあっては、被圧延材の材質及び温度を考慮することなくフィードフォワード制御するため、変形抵抗が大きい被圧延材については、従来の厚み制御装置により算出された調整量の出力では圧延機出側の板厚偏差を十分に除去することができないという問題があった。また、入側板厚の測定値に含まれる誤差はそのままフィードフォワードされ、それを修正する手段を有しないため、板厚制御の精度の向上には限界があった。
【0005】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは被圧延材の温度,硬度及び圧延速度に基づいて算出された変形抵抗、及び被圧延材の入側厚みに基づいて、出側厚みの偏差を除去すべき圧延機の調整量を算出する構成にすることによって、変形抵抗が大きい被圧延材であっても圧延機の出側厚みの偏差を十分に除去することができる厚み制御装置を提供することにある。また、他の目的とするところは、圧延実績に基づいて求めた補正値を用いて前記調整量を補正する構成にすることによって、入側の測定値に含まれる誤差を補い、厚み制御の精度が高い厚み制御装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
第1発明に係る厚み制御装置は、熱間で被圧延材を圧延する圧延機の出側における被圧延材の出側厚み、及び前記圧延機の入側における被圧延材の入側厚みに基づいて、出側厚みと目標厚みとの偏差を除去すべく調整量を算出し、その調整量を実現すべく前記圧延機を調整して、被圧延材の厚みを制御する厚み制御装置において、前記圧延機の入側における被圧延材の温度を検出する温度計と、被圧延材の圧延速度を検出する速度計と、温度計が検出した検出温度,速度計が検出した圧延速度,温度計と圧延機との間の距離,及び被圧延材の硬度に基づいて、被圧延材が圧延されるときの変形抵抗を算出する変形抵抗算出手段と、算出された変形抵抗及び被圧延材の入側厚みに基づいて、出側厚みに生じる偏差を除去すべく圧延機の調整量を算出する調整量算出手段とを具備することを特徴とする。
【0007】
変形抵抗算出手段は、温度計と圧延機との間の距離及び圧延速度から、被圧延材の温度が検出されてから圧延機に達するまでに要する時間を算出し、圧延時における被圧延材の温度を推定し、該推定温度及び被圧延材の硬度に基づいて、被圧延材が圧延されるときの変形抵抗を算出する。調整量算出手段は、算出された変形抵抗及び被圧延材の入側厚みに基づいて、出側厚みに生じる偏差を除去すべく、圧下位置,圧延荷重又は圧延速度等,圧延機の調整量を、例えば次のように算出する。
【0008】
入側厚みの分布から入側厚みの偏差を求め、圧延機において前記偏差に応じた圧下位置変化が生じると推定する。推定した圧下位置変化と前記変形抵抗から、圧延機における荷重偏差を求め、該荷重偏差及び前記圧下位置変化,並びにミル定数から出側厚みに生じる偏差を算出し、算出した出側厚み偏差を零にすべく、圧延機の圧下位置調整量を算出する。
【0009】
そして、圧延中の圧延機における圧延荷重及び圧下位置の偏差及びミル定数から出側厚み偏差を零にすべく算出した圧下位置調整量に、前述した如く算出した圧下位置調整量を、被圧延材が検温されてから圧延機に達するまでに要する時間だけ遅延させてフィードフォワードする。これによって、変形抵抗が大きい被圧延材であっても出側板厚の偏差を十分除去することができる。
【0010】
前述した調整量には、入側の測定値に含まれる誤差が含まれるため、この誤差を解消すべく次のような構成を加える。
【0011】
第2発明に係る厚み制御装置は、第1発明に加えて、前記調整量算出手段が算出した調整量を補正する補正値を、被圧延材の材料及び温度の別に記憶した補正値記憶手段と、前記温度計の検出温度及び被圧延材の材料に基づいて、前記補正値記憶手段から読み出した補正値を用いて、調整量算出手段が算出した調整量を補正する補正手段とを備えることを特徴とする。
【0012】
補正値記憶手段には、予め試験により、調整量算出手段が算出した調整量、及び該調整量に従って圧延した場合の実績から求めた補正値が、被圧延材の材料及び温度の別に記憶してある。そして、補正手段は、温度計の検出温度及び被圧延材の材料に基づいて、前記補正値記憶手段から該当する補正値を読み出し、該補正値と前記調整量算出手段が算出した調整量とを乗算することによって、当該調整量を補正する。これによって、入側板厚及び温度計の検出値より圧延時における被圧延材の温度を推定する誤差が補正され、厚み制御の精度が向上する。
【0013】
前述した補正値は、多くの圧延実績に基づいて更新することによって、その補正精度が向上する。
【0014】
第3発明に係る厚み制御装置は、第2発明に加えて、前記入側厚み及び出側厚み並びに前記補正手段が補正した調整量に基づいて新たな補正値を算出する補正値算出手段と、読み出された補正値に代えて新たな補正値を前記補正値記憶手段に記憶させて補正値を更新する補正値更新手段とを備えることを特徴とする。
【0015】
補正値算出手段は、補正手段が補正した調整量と、入側厚み及び出側厚みの差分との比を、前記調整量算出手段が調整量を算出する度に求め、当該被圧延材において、求めた比の平均を算出して新たな補正値とする。そして、補正値更新手段は、補正値記憶手段に記憶された補正値を新たな補正値に更新する。これによって、厚み制御の精度が更に向上する。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて具体的に説明する。
図1は本発明に係る厚み制御装置の構成を示すブロック図及び圧延機を示す模式的側面図であり、圧延機15の圧下位置を制御するようにしてある。図中矢符で示した方向に圧延される被圧延材Sの移送域には、ワークロール11,11及び該ワークロール11,11を挟持するバックアップロール12,12を備える4ロール式の圧延機15が配置してある。圧延機15のワークロール11はモータMによって回転駆動され、また、ワークロール11,11及びバックアップロール12は圧下装置7によって荷重が加えられる。そして、ワークロール11,11間のロールギャップ及び圧延荷重は圧下制御装置8によって制御されるようになっている。
【0017】
圧延機15には圧延荷重を検出する圧延荷重検出器10,ワークロール11,11間のギャップ位置を検出するロールギャップ位置検出器9,及び圧延速度を検出する圧延速度検出器13がそれぞれ設けてある。圧延機15の入側及び出側には被圧延材Sの板厚を測定する厚み計4,5が、また、圧延機15の入側には被圧延材Sの温度を測定する温度計6がそれぞれ配置してある。
【0018】
前述した圧延荷重検出器10及びロールギャップ位置検出器9の検出値は制御装置3に備えられた第1算出部1に与えられる。第1算出部1は予め設定されたタイミングに検知した検出値を初期値として、与えられた両検出値から荷重偏差ΔP及び圧下位置偏差ΔSを求め、次の(1)式によって算出されるゲージメータ厚偏差Δhが零になるように圧延機15の圧下位置の調整量を算出する。
Δh=ΔS+ΔP/M …(1)
但し、M:ミル定数
【0019】
圧延機15の入側に設けた温度計6が測定した被圧延材Sの表面温度は、第2算出部2の変形抵抗計算部21に与えられる。変形抵抗計算部21には、管理用のコンピュータから被圧延材Sの材料情報も与えられており、変形抵抗計算部21は、次の(2)式によって被圧延材Sの変形抵抗rtを算出し、その結果を、被圧延材Sの全長にわたって圧延する際の圧下位置の変化である圧下パターンを作成する圧下パターン作成部22に与える。
rt=F(zai,T(t)) …(2)
但し、zai:被圧延材の材質に基づいてその硬度を定量化した値
T(t):被圧延材が圧延機に到達したときの温度
【0020】
前述した圧下パターン作成部22には、厚み計4から圧延機15の入側板厚が、また圧延速度検出器13から圧延機15における圧延速度が、変形抵抗計算部 21 を介して与えられており、圧下パターン作成部22は与えられた入側板厚の分布から板厚偏差が存在する位置を特定し、特定した板厚偏差を零にすべく、被圧延材Sの圧下パターンを次のように作成する。
【0021】
図2は圧下パターン作成部22における圧下パターンの作成手順を示すフローチャートである。圧下パターン作成部22は、板厚偏差に応じた圧下位置変化が生じると推定する(ステップS1)。つまり、プラスの板厚偏差であれば、その偏差量に応じたマイナスの圧下位置偏差が、マイナスの板厚偏差であれば、その偏差量に応じたプラスの圧下位置偏差が生じると推定する。圧下パターン作成部22は、推定した圧下位置偏差及び変形抵抗計算部21から与えられた変形抵抗から、次の(3)式に基づいて荷重偏差ΔPを算出する(ステップS2)。
ΔP=F´(rt,Δs) …(3)
但し、rt:変形抵抗
Δs:圧下位置偏差推定値
【0022】
圧下パターン作成部22は、算出した荷重偏差及び推定した圧下位置偏差から、前述した(1)式に基づいてゲージメータ厚偏差を算出し(ステップS3)、それが零であるが否かを判断する(ステップS4)。圧下パターン作成部22は、算出したゲージメータ厚偏差が零でないと判断すると、該ゲージメータ厚偏差を圧下位置偏差とし(ステップS5)て、ステップS2へ戻って、前同様にゲージメータ厚偏差を算出し、ステップS4においてゲージメータ厚偏差が零と判断されるまでステップS2〜ステップS5を繰り返し、ゲージメータ厚偏差が零と判断されたときの圧下位置を記憶する(ステップS6)。このようにして被圧延材の全長にわたって圧下位置を算出して圧下パターンとする。
【0023】
図3は、圧下パターン作成部22が作成した圧下パターンの一例を示すグラフであり、図中、縦軸は圧下位置変化を、また横軸は被圧延材の長さをそれぞれ示している。被圧延材の先頭から末尾にわたって、圧延機における圧下位置をプラス又はマイナス方向に変化させることによって、被圧延材に存在する板厚偏差を除去することができる。
【0024】
また、圧下パターン作成部22は、被圧延材Sの材料及び温度範囲の別に圧下パターンを補正する補正値を記憶した補正値記憶部23から当該被圧延材Sに係る補正値を読み出し、読み出した補正値と算出した圧下パターンとを乗算して補正圧下パターンを求め、求めた補正圧下パターンを圧延速度で除算することによって圧下位置変化のタイムチャートを作成し、このタイムチャートを出力部27に与える。これによって、入側の厚み計4及び温度計6の検出誤差又は圧延時における被圧延材の温度推定誤差が含まれていても、常に適切な圧下位置を算出することができる。
【0025】
出力部27には第1算出部1から圧下位置の調整量も与えられており、出力部27は第1算出部1から与えられた調整量に、第2算出部2が算出した調整量をそのタイムチャートに従って加え合わせ、その結果を圧下制御装置8へ出力して圧下位置を調整し、被圧延材Sの板厚を制御する。
【0026】
前述した補正値記憶部23には、記憶された補正値を更新する更新部25が接続してある。更新部25には、圧下パターン作成部22から被圧延材Sの入側板厚及び補正圧下パターンが、また厚み計5から被圧延材Sの出側板厚がそれぞれ与えられるようになっており、更新部25は入側板厚と出側板厚との差分を算出する。そして、更新部25は算出した差分と補正圧下パターンとの偏差比を制御周期毎に求め、求めた偏差比の平均値を算出し、それを補正値記憶部23から読み出された補正値に代えて記憶させることによって、当該補正値を更新する。
【0027】
【実施例】
比較試験を実施した結果について説明する。
図4は、圧延機の出側板厚の偏差を測定した結果を示すグラフであり、図中(a)は図1に示した第1算出部が算出した圧下位置となるように板厚制御を実施した結果を、(b)は、それに加えて補正していない圧下パターンを用いて板厚制御を実施した結果を、(c)は更に圧下パターンを補正して板厚制御を実施した結果をそれぞれ示している。
【0028】
図4(a)から明らかな如く、圧延機の入側板厚の偏差に基づくフィードフォワード制御が加えられない場合、出側板厚には大きな偏差が残存しており、製品品質が低く、オフゲージ長が長い。これに比べて、図4(b)から明らかな如く、入側板厚の偏差及び圧延時の変形抵抗に基づいて算出した圧下パターンを加味した板厚制御にあっては、出側板厚の偏差が大幅に低減されている。更に、図4(c)から明らかな如く、補正した圧下パターンを用いた場合、出側板厚の偏差はほとんど除去されている。
【0029】
【発明の効果】
以上詳述した如く、第1発明に係る厚み制御装置にあっては、出側厚みの偏差に基づいて該偏差を除去すべく求めた圧延機の調整量、及び入側板厚の偏差及び圧延時の変形抵抗に基づいて算出した調整量に基づいて圧延機を調整して被圧延材を圧延するため、変形抵抗が大きい被圧延材であっても出側板厚の偏差を十分に除去することができる。
【0030】
第2発明に係る厚み制御装置にあっては、入側板厚の偏差及び圧延時の変形抵抗に基づいて算出した調整量を、補正値を用いて補正するため、厚み計及び温度計等の検出器による検出誤差が補われる。
【0031】
第3発明に係る厚み制御装置にあっては、前記補正値を更新するため、厚み制御が精度が更に向上し、オフゲージ長が低減する等、本発明は優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】厚み制御装置の構成を示すブロック図及び圧延機を示す模式的側面図である。
【図2】圧下パターン作成部における圧下パターンの作成手順を示すフローチャートである。
【図3】圧下パターン作成部が作成した圧下パターンの一例を示すグラフである。
【図4】圧延機の出側板厚の偏差を測定した結果を示すグラフである。
【符号の説明】
1 第1算出部
2 第2算出部
3 制御装置
6 温度計
21 変形抵抗計算部
22 圧下パターン作成部
24 補正部
Claims (3)
- 熱間で被圧延材を圧延する圧延機の出側における被圧延材の出側厚み、及び前記圧延機の入側における被圧延材の入側厚みに基づいて、出側厚みと目標厚みとの偏差を除去すべく調整量を算出し、その調整量を実現すべく前記圧延機を調整して、被圧延材の厚みを制御する厚み制御装置において、
前記圧延機の入側における被圧延材の温度を検出する温度計と、被圧延材の圧延速度を検出する速度計と、温度計が検出した検出温度,速度計が検出した圧延速度,温度計と圧延機との間の距離,及び被圧延材の硬度に基づいて、被圧延材が圧延されるときの変形抵抗を算出する変形抵抗算出手段と、算出された変形抵抗及び被圧延材の入側厚みに基づいて、出側厚みに生じる偏差を除去すべく圧延機の調整量を算出する調整量算出手段とを具備することを特徴とする厚み制御装置。 - 前記調整量算出手段が算出した調整量を補正する補正値を、被圧延材の材料及び温度の別に記憶した補正値記憶手段と、前記温度計の検出温度及び被圧延材の材料に基づいて、前記補正値記憶手段から補正値を読み出し、その補正値を用いて、調整量算出手段が算出した調整量を補正する補正手段とを備える請求項1記載の厚み制御装置。
- 前記入側厚み及び出側厚み並びに前記補正手段が補正した調整量に基づいて新たな補正値を算出する補正値算出手段と、読み出された補正値に代えて新たな補正値を前記補正値記憶手段に記憶させて補正値を更新する補正値更新手段とを備える請求項2記載の厚み制御装置。
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