JPH067748Y2 - 奏鳴する投影玩具 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案はオルゴールの奏鳴に併なってドーム体が回転
し、ドーム体の内部に配設した電球が点灯し、ドーム体
全体が輝きや模様が浮き出るように見える奏鳴する投影
玩具に関するものである。

〔従来の技術〕

従来、オルゴールの奏鳴と連動して人形体等の作動部材
が作動するものは知られいるが、照明装置と連係して奏
鳴するオルゴールは見られなかった。

〔考案が解決しようとする問題点〕

従来、オルゴールが使用される分野は上記のごとく限ら
れたものであったが、本考案はオルゴールの使用する分
野を拡大せんとしてなされたものである。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案は上記問題点を勘案してなされたものであり、円
形の基台内にオルゴールと電球を配設し、前記オルゴー
ルのゼンマイ巻込軸と連係して回転するカム板を設け、
このカム板の外周面には前記電球を点燈させるための電
源回路開閉スイッチを構成する電導接触片を摺接させ、
前記基台を覆うドーム体は光透過性を有する材質で形成
して所望の模様を表示してある。そして、ドーム体の下
部に突設した鍔板はオルゴールの奏鳴時オルゴールの駆
動機構と連係した摩擦輪と係合し回転するようにしたも
のである。

〔作用および効果〕

基台に突設した摘みによってオルゴールのゼンマイ駆動
機構に駆動力を蓄勢し、該ゼンマイの解錠に併ってカム
板が回転し、このカム板の外周面に摺接する電導接触片
が撓んで電球に接続された他の電導接触片と接触して電
球が点灯する。そして、ドーム体は、下端に突設した鍔
板にオルゴールのゼンマイ駆動機構と連係して回転する
摩擦輪が当接して回転するものであり、光透過性を有す
る材質で形成されたドーム体は明るく輝きながら回転
し、表面に模様が美しく浮き出されるものであり、オル
ゴールの奏鳴音に併って視覚的効果が期待できるもので
あり、単にオルゴール玩具として使用されるに止まら
ず、ルームランプとしても使用することができるもので
ある。

〔実施例〕

基台１は横断面が円形に形成されており、上部外殻体２
と下部外殻体３が適宜な接合手段によって接合されてい
る。そして、基台１の上部にはドーム体５が回転自在に
嵌着されている。このドーム体５は全体を光透過性を有
する合成樹脂で形成されており、模様６が表示されてい
ない部分は乳白色の半透明に形成されている。模様６…
の部分は透明な多色の塗料が施こされている。そして、
ドーム体５の下端には円形の鍔板５ａが突設されてお
り、該鍔板５ａは上部外殻体２の内周面端縁に嵌合して
おり、鍔板５ａの下面は下部外殻体３の内周壁面に沿っ
て立設したリブ２９の上端に摺接している。

基台１を形成する下部外殻体３にはゼンマイ駆動機構を
備えた公知のオルゴール７が配設されている。オルゴー
ル７のゼンマイ巻込軸１５の下端にはゼンマイ１６が巻
装されていて、中間部にはゼネバストップ機構を構成す
る回転板１３が軸着されており、上端部にはクラウンギ
ヤ１２が軸着されている。

そして、基台１の外周面にはゼンマイ１６を巻締めるた
めの摘み４が突設されている。摘み４は回転軸８ａに軸
着されており、回転軸８ａには歯車９を軸着した筒部材
８が軸着されている。更に、回転軸８ａには小歯車１１
が遊嵌しており、該小歯車１１は回転軸８ａに巻装した
押しバネ１０によって筒部材８側に押圧されている。回
転軸８ａと小歯車１１の接合面には係止歯が刻設されて
おり、一方向クラッチの機能を有している。そして、小
歯車１１はクラウンギヤ１２と噛合しており、摘み４を
操作することによりクラウンギヤ１２を介してゼンマイ
１６に駆動力が蓄勢されるものである。

また、下部外殻体３には電池収納部３１が形成されてお
り、該電池収納部３１内には電球２８を点灯させる電池
３０が収納されている。

ゼンマイ巻込軸１５に軸着した回転板１３の外周面には
突起１４が突設されており、該突起１４が嵌号する切欠
部２１を有する回転板１９は下部外殻体３の底部に立設
した軸受部材２５に回転自在に軸支されている。この回
転板１９の外周面には突片２０…が突設されており、突
片２０間には切欠部２１…が形成されている。そして、
前記回転板１３，１９はゼネバストップ機構を構成する
ものであり、回転板１３が１回転する度に突起１４が切
欠部２１に嵌合して回転板１９を間欠的に回転させるも
のである。そして、回転板１９には突片２０…より長大
な１個の突片２２が突設されている。この突片２２は回
転板１３が所定回数を回転したとき、回転板１３の外周
面に係合して回転板１３の回転を停止させるストッパー
の機能を有する。（第４図参照） 回転板１９と同軸にはカム板２３が軸着されている。カ
ム板２３の外周面には切欠部２４が形成されており、該
カム板２３には電導接触片２６が摺接している。電導接
触片２６の基端部は外部外殻体３の底部に固着してお
り、中間部に形成した折曲り部はカム板２３の切欠部２
４に脱嵌自在に形成されている。そして、電導接触片２
６の先端部は電球２８の一方の端子に接続する固定した
電導接触片２７と接離可能に設けてある。そして、回転
板１９の長大な突片２２が回転板１３の外周面に係合し
て、回転板１３の回転が停止してオルゴール７の駆動が
停止したとき、カム板２３の切欠部２４に電導接触片２
６の折曲部が嵌合し、電導接触片２６の先端部は電導接
触片２７と離間するので電球２８は消灯することにな
る。また、摘み４を操作してゼンマイ１６を巻締めると
回転板１９およびカム板２３が回転し、電導接触片２６
の折曲部がカム板２３の切欠部２４から脱出してカム板
２３の外周面に係合するため、電導接触片２６は撓んで
先端部が導電接触片２７に接触することになり電球２８
は点灯することになる。

摘み４を軸着した筒部材８に軸着した歯車９には支軸１
７ａに軸着した歯車１７が噛合している。この歯車１７
と同軸には外周面をゴム質の材質で形成した摩擦輪１８
が軸着されている。この摩擦輪１８にはドーム体５に突
設した鍔板５ａの下面が載置した状態で係合している。
（第５図参照）そして、この鍔板５ａの上面には上部外
殻体２に取付けた板バネ２ａが係合しており、鍔板５ａ
は板ばね２ａによって摩擦輪１８に圧接されている。従
って、ドーム体５はオルゴール７のゼンマイ駆動機構の
解旋時の摩擦輪１８と係合して回転するものであり、オ
ルゴール７の奏鳴とドーム体５の照明効果を同時に楽し
むことができるものである。

【図面の簡単な説明】

添付図面は本考案の実施例を示すものであり、第１図は
オルゴール玩具の外観を示す斜視図、第２図は駆動機構
の要部を示す縦断面図、第３図はドーム体および上部外
殻体を取除いた状態の駆動機構を示す上面図、第４図は
ゼネバストップ機構を示す上面図、第５図はゼンマイ巻
込軸と関連する駆動機構を示す拡大断面図である。 １……基台、５……ドーム体、 ７……オルゴール、１３……回転板、 １５……ゼンマイ巻込軸、１８……摩擦輪、 ２３……カム板、２８……電球。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】基台内にはドーム体を回転させるための回
   転駆動機構を備えた奏鳴装置と電球を設置し、前記回転
   駆動機構の軸と連係するカム板を設け、前記カム板の外
   周面には前記電球を点燈させるための電源回路開閉スイ
   ッチを構成する電導接触片が摺接し、前記電導接触片は
   前記電球に接続された他の電導接触片に対し接離可能に
   設けられており、前記基台を覆うドーム体は光透過性を
   有する材料で形成して所望の模様を表示し、該ドーム体
   の下部に突設した鍔板は前記回転駆動機構と連係する摩
   擦輪と係合して回転自在に設けたことを特徴とする奏鳴
   する投影玩具。