JPH0677463U - アウトローターモーターを利用した磁気力直動機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 アウトローターモーターの電源に，電力を供
給するするだけで静粛，効果的な直動力が得られる考察
である。 【構成】 両端を支持したアウトローターモーター
（１）をベース（１０）上に設置し，極少のギャップで
アウトローターに通して，直動子（３）本体を取り付
け，スライドガイド（５）に沿って動かせる様に構成す
る。電源リード線（８）に電力を供給するだけで，簡単
に静かな直動力が，アウトローターモーター（１）の運
転で得られることを特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

自動機，省力化機器及びロボット等で，直線運動を必要とする機構に利用する ものである。

【０００２】

【従来の技術】

空気圧利用のエアシリンダー，油圧利用の油圧シリンダー等で直線運動を得る 技術，又ボールネジあるいはラックと歯車の組み合わせたものと駆動源をユニッ ト化したリニアアクチェータが従来使われている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従来の技術で直動力を得ようとすると，エアシリンダー利用の場合空気圧の供 給と電磁弁操作の電源が必要であり，又，油圧シリンダー利用の場合，油圧ポン プと電磁弁操作の電源が必要になる。そこで本考案は，空気圧又は油圧等の供給 と操作のための電磁用電源の２つの動力源を必要としない。単にアウトローター モーターの電源供給だけで，容易に直動力を得られる構造にした。又，ボールネ ジの複雑かつ精密な構造や，歯車とラックの歯切り工作を必要とする難度の高い 構造を避け，単純な構造のパイプに螺旋状に着磁させた磁石を，異極相互の吸引 力を利用できるよう配置するだけの簡易な機構である。かつ，アウトローターモ ーターを内蔵することによって従来の直動装置より少ないスペースで機構の中に 設置できる。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

単一の動力源で直動力を得るため，アウトローターモーター（１）を回転力源 に使い，固定されたステーターコイルに電源を供給するだけで，アウトローター モーター（１）が運転できる。直動子（３）にアウトローターモーター（１）の 回転力を伝達するため，アウトローターの表面に螺旋状に着磁させた磁石（１１ ）を使い，直動子（３）に，内側表面に螺旋状に着磁させたパイプ磁石（２）を 取り付け固定し，少ないギャップを介して，異極間吸引力が効果的に作用する様 対峙させて配置する。直動子（３）はスライドガイドレール（５）に沿って滑ら かに動く様に組み立てる。アウトローターモーター（１）の回転力が，螺旋着磁 磁石（１１）と，螺旋着磁磁石（２）の異極間吸引力で直動子（３）に伝達され る。このため，オネジを回すと，回り止めスライドガイド付きのメネジが動く原 理でアウトローターモーター（１）の回転力が直動子（３）の直線運動力に変換 されて伝達できる。 回転子と直動子はギャップを介しているのでなめらかで，低騒音の直動機構であ る。又，磁力線の漏洩による外部の併用装置に影響を与えることを防止するため 磁気シールド（４）を施す。

【０００５】

【作用】

アウトローターモーター側の螺旋状着磁磁石（１１）と直動子（３）側の内側 表面螺旋状着磁パイプ磁石（２）の異極対峙吸引力によって，オネジとメネジの かみ合わせ作用を実現させる。本案であるアウトローターモーターの（１）の回 転力を直動子（３）の直線運動に必要な直動力に変換する作用が生ずる。

【０００６】

【実施例】

以下，本案の実施例について説明する。 （イ）アウトローターモーター（１）の表面に図１に示す螺旋状の表面着磁を施 す。 （ロ）直動子（３）の中心部に，パイプの内側に螺旋状表面着磁させたパイプ（ ２）を固定，直動子（３）にスライドガイド用の貫通口を設けて，磁気シールド （４）で覆う。 （ハ）アウトローターモーター（１）のステーター軸の両端を支持ブロック（９ ）で支持，スライドガイド（５）を直動子（３）がアウトローターモーターの回 転子外径と，極少ギャップで支持できる様に，支持ブロック（９）に固定する。 （ニ）ベース（１０）と直動子（３）を覆った磁気シールド（４）と接触しない 様，ギャップを設定して図１の如く直動機を組み立てる。 （ホ）アウトローターモーターの電源リード線は（８）である。

【０００７】

【考案の効果】

本案は以上のような構造で，運転操作はアウトローターモーター（１）のリー ド線（８）に電源を供給する。モーターの回転力は直動子（３）に伝達される。 直動子（３）の直線運動の方向はアウトローターモーター（１）の回転方向によ って決まり，正転，逆転させることによって図１の左方向，右方向どちらにでも 容易にできる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の斜視図である。

【図２】本考案の主要部の断面図である。

【符号の説明】

１．アウトローターモーター本体 ２．内側螺旋状表面着磁パイプ磁石 ３．直動子本体 ４．磁気シールドカバー ５．スライドガイドシャフト ６．アウトローターモー
ター軸受 ７．アウトローターモーター固定子軸 ８．アウトローターモーター電源リード線 ９．アウトローターモーター固定子及びスライドガイド
シャフト支持台 １０．ベース １１．アウトローターモーター表面着磁磁石

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】アウトローターモーター（１）の表面を螺
   旋状に着磁しておく，あるいは，螺旋状に表面着磁させ
   たパイプ磁石（１１）をアウトローターに被覆，固定し
   ておく，そして，直動子（３）の中心に内側表面を螺旋
   状に着磁させたパイプ磁石（２）を固定して，アウトロ
   ーターモーターの中心軸と同芯に，わずかな空隙を設定
   して直動子（３）をスライドガイド（５）に滑らかに動
   くように取り付ける。アウトローターモーターを運転す
   ると，直動子（３）がスライドガイド（５）に沿って直
   線運動をする構造の直動撮である。（４）は直動子
   （３）の磁気シールドである。アウトローターモーター
   のステーター軸（７）とアウトローターはベアリング
   （６）によって，アウトローターの両端で支持，ステー
   ター（７）の固定支持は支持台（９）で，ベース（１
   ０）に取り付け固定，直動子（３）とベース（１０）の
   間は，わずかなギャップを設けて，直動子（３）の直線
   運動の支障荷ならない様に構成する。