JPH0676722U - 電磁多板クラッチ - Google Patents

電磁多板クラッチ

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JPH0676722U
JPH0676722U JP2170893U JP2170893U JPH0676722U JP H0676722 U JPH0676722 U JP H0676722U JP 2170893 U JP2170893 U JP 2170893U JP 2170893 U JP2170893 U JP 2170893U JP H0676722 U JPH0676722 U JP H0676722U
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JP
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plate
clutch
electromagnet
armature
force
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Application number
JP2170893U
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English (en)
Inventor
靖 越谷
Original Assignee
栃木富士産業株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】多板クラッチを構成する各クラッチ板のエネル
ギー値を同等にして、多板クラッチ全体の摩耗耐久性お
よび多板クラッチの締結力の安定性を向上する。 【構成】電磁石20と電磁石20に吸引されるアーマチ
ュア28との間に、アウター・プレート30およびイン
ナー・プレート34よりなる多板クラッチ26を配設
し、アウター・プレート30およびインナー・プレート
34の板厚tを、アーマチュア28側から電磁石20側
にかけて漸次厚くして、アウター・プレート30および
インナー・プレート34の体積を、アーマチュア28側
から電磁石20側にかけて漸次増加した。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、電磁多板クラッチに関し、さらに詳細には、電磁石とアーマチュア との間に配設された多板クラッチを圧接して、駆動力の伝達を行う電磁多板クラ ッチに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の電磁多板クラッチとして、例えば、実開昭54−125953号公報に 開示された電磁多板クラッチがある。なお、理解を容易にするために、この「従 来の技術」の項における以下説明においては、実開昭54−125953号公報 において各構成部材に使用された符号を付して説明することとする。
【0003】 この実開昭54−125953号公報の第2図および第3図に開示された電磁 多板クラッチは、フィールドコア2内に配設された電磁コイル5(電磁石)への 通電によって生じる磁束Φの磁路の一部を形成するとともに、磁束Φの短絡を防 止するための非磁性環16を介在させたロータ6と、電磁コイル5へ通電するこ とによりフィールドコア2側へ吸引されるアーマチュア8との間に、回転部材1 3と一体的に回転可能とされたアウタディスク11(第一のクラッチ板)および ハブ4と一体的に回転可能とされたインナディスク12(第二のクラッチ板)を 、交互に複数枚組み合わせた摩擦板機構10が配設されている。
【0004】 そして、電磁コイル5に通電されると、電磁コイル5の通電により発生された 磁束Φは、フィールドコア2→ロータ6→摩擦板機構10→アーマチュア8→摩 擦板機構10→ロータ6→フィールドコア2を巡るループを形成することになる 。このため、励磁されたアーマチュア8がフィールドコア2方向に強力に吸引さ れることになり、摩擦板機構10を構成するアウタディスク11とインナディス ク12とを、アーマチュア8とロータ6との間で圧接し、その際の摩擦力によっ て、ハブ4から回転部材13への駆動力の伝達が行われるものである。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
上記した従来の電磁多板クラッチにおいては、電磁石の励磁による第一のクラ ッチ板と第二のクラッチ板との間の締結力は、以下の二つの力によって制御され ている。次に、こうした二つの力を説明する。
【0006】 〔第一の力〕 電磁石が励磁されると、アーマチュアが電磁石側に吸引されることになる。こ うした電磁石側へのアーマチュアの吸引により、アーマチュアと電磁石との間に 配設された第一のクラッチ板および第二のクラッチ板を、アーマチュアが電磁石 に対して押圧することになる。この押圧による力(押圧力)が、第一の力となる 。
【0007】 〔第二の力〕 電磁石に通電されると、アーマチュアばかりでなく、第一のクラッチ板および 第二のクラッチ板も、それぞれ電磁石側に吸引されることになる。このように、 電磁石が第一のクラッチ板および第二のクラッチ板をそれぞれ吸引することによ り生ずる力(吸引力)が、第二の力となる。
【0008】 即ち、電磁石が励磁されると、上記した第一の力(押圧力)と第二の力(吸引 力)とに基づいて、第一のクラッチ板と第二のクラッチ板とが締結されて圧接さ れることになるが、この際に第一のクラッチ板あるいは第二のクラッチ板にかか る面圧は、第一のクラッチ板あるいは第二のクラッチ板の配設部位が、アーマチ ュア側から電磁石側に向かうにつれて高くなり、最も電磁石に近いクラッチ板の 面圧が一番高くなっている。これは、第一のクラッチ板あるいは第二のクラッチ 板の配設部位が電磁石から離れるにつれて、第二の力(吸引力)が各クラッチ板 に作用する原因となる磁力線のクラッチ板ブリッジ部からの漏洩が大きくなり、 各クラッチ板に作用する第二の力(吸引力)が弱くなるためである。
【0009】 なお、ここにおいてクラッチ板の面圧とは、第一の力(押圧力)と第二の力( 吸引力)とを加算して、その演算結果をクラッチ板の面積で除算したものであり 、 クラッチ板の面圧=(第一の力+第二の力)/クラッチ板の面積 の演算式で表される。
【0010】 また、クラッチ板の摩耗耐久性に影響を与えるクラッチ板1枚あたりのエネル ギー値は、 (クラッチ板の面圧×時間)/クラッチ板の体積 の演算式で表される。なお、上記演算式において「時間」とは、電磁石が励磁さ れている時間(第一の力および第二の力が発生している時間)である。
【0011】 ところで、上記した従来の電磁多板クラッチにおいては、第一のクラッチ板な らびに第二のクラッチ板を構成する各クラッチ板が、全て同じ板厚により構成さ れていて全て同体積であるため、面圧が高いクラッチ板はエネルギー値も高くな り、摩耗耐久性が劣化するという問題点があった。
【0012】 このため、電磁石近傍の各クラッチ板の摩耗が、アーマチュア近傍の各クラッ チ板の摩耗に比べて促進され、電磁多板クラッチ全体の摩耗耐久性および多板ク ラッチの締結力の安定性が損なわれるという問題点があった。
【0013】 本考案は、従来の技術の有するこのような問題点に鑑みてなされたものであり 、その目的とするところは、多板クラッチを構成する各クラッチ板のエネルギー 値を同等にして、多板クラッチ全体の摩耗耐久性および多板クラッチの締結力の 安定性を向上した電磁多板クラッチを提供しようとするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本考案における電磁多板クラッチは、電磁石と電 磁石に吸引されるアーマチュアとの間に、第一の部材と一体的に回転する第一の クラッチ板および第一の部材と相対回転可能な第二の部材と一体的に回転する第 二のクラッチ板よりなる多板クラッチを配設し、電磁石の作動によってアーマチ ュアを電磁石側に吸引して、多板クラッチを締結させる電磁多板クラッチにおい て、多板クラッチを構成する第一のクラッチ板および第二のクラッチ板の体積を 、アーマチュア側から電磁石側にかけて漸次増加するようにしたものである。
【0015】 つまり、第一のクラッチ板および第二のクラッチ板の体積を、アーマチュア側 から電磁石側にかけて漸次増加するにあたって、第一のクラッチ板および第二の クラッチ板の板厚を、アーマチュア側から電磁石側にかけて漸次厚くするように したものである。
【0016】
【作用】
第一のクラッチ板ならびに第二のクラッチ板の体積が、電磁石に近くなるにつ れて漸次増加されるため、面圧が高い電磁石に近い第一のクラッチ板ならびに第 二のクラッチ板のエネルギー値の増加を抑制することができるようになり、多板 クラッチを構成する第一のクラッチ板および第二のクラッチ板のエネルギー値を 同等に設定できるようになる。
【0017】 第一のクラッチ板および第二のクラッチ板の板厚を、アーマチュア側から電磁 石側にかけて漸次厚くするという簡潔な構成により、第一のクラッチ板および第 二のクラッチ板の体積を、アーマチュア側から電磁石側にかけて漸次増加できる 。
【0018】
【実施例】
以下、図面に基づいて、本考案による電磁多板クラッチを詳細に説明するもの とする。
【0019】 図1は、本考案の一実施例による電磁多板クラッチを示し、パイロット・クラ ッチ装置として差動制限装置内に配設された状態を示している。
【0020】 電磁多板クラッチ10は、ハブ部12aに嵌入されて位置決めされたベアリン グ14を介して、ハブ12a上に取り付けられたヨーク16内に電磁コイル18 を内蔵した電磁石20と、ハブ部12aに連設されて電磁コイル18の通電にと もない発生される磁力線の磁路を構成するロータ12bと、デフケース筒部22 とキャリア24との間に配設された多板クラッチ26と、電磁コイル18の通電 にともない発生される磁力線によりロータ12b側に吸引されるアーマチュア2 8とを有している。
【0021】 電磁多板クラッチ10の多板クラッチ26は、ロータ12bと一体的に回転す るデフケース筒部22の溝部22a内にラグ部30aを嵌入させて回り止めされ たアウター・プレート30と、キャリア24上に配置されたカム・リング32の 外径側溝部32aにラグ部34aを嵌入させて回り止めされたインナー・プレー ト34とを、交互に複数枚配設することにより構成されている。
【0022】 これらアウター・プレート30とインナー・プレート34とには、電磁コイル 18の通電にともない発生される磁力線の短絡を防止するために、それぞれ開孔 30b、34bが形成されている。また、ロータ12bにも、開孔30b、34 bと対応する部位に非磁性体36が介装されている。
【0023】 さらに、アウター・プレート30とインナー・プレート34とは、アーマチュ ア28側から電磁石20側に位置されるにつれて、板厚tが漸次厚くなるように 構成されている。
【0024】 このため、アウター・プレート30とインナー・プレート34とは同径とされ ているので、アーマチュア28側から電磁石20側に位置されるにつれて、アウ ター・プレート30ならびにインナー・プレート34の体積が増加するようにな されている。
【0025】 以上の構成において、電磁コイル18が通電されて励磁されると、ヨーク16 、ロータ12b、アウター・プレート30、インナー・プレート34およびアー マチュア28を結ぶ磁力線の磁路が形成されることになり、アーマチュア28が 電磁石20側に吸引される。この際に、電磁コイル18の励磁により、アウター ・プレート30、インナー・プレート34も、それぞれ電磁石20側に吸引され る。
【0026】 上記したアーマチュア28の電磁石20側への吸引にともない生成される、ア ーマチュア28がアウター・プレート30ならびにインナー・プレート34を電 磁石20側へ押圧する押圧力(第一の力)と、アウター・プレート30ならびに インナー・プレート34の個々の吸引力(第二の力)に基づいて、アウター・プ レート30とインナー・プレート34とが圧接され、多板クラッチ26が締結さ れる。
【0027】 このとき、アウター・プレート30とインナー・プレート34とは、アーマチ ュア28側から電磁石20側に位置されるにつれて、板厚tが漸次厚くなるよう に構成されていて、アウター・プレート30ならびにインナー・プレート34の 体積が漸次増加するようになされているので、アーマチュア28側から電磁石2 0側に位置されるにつれて、アウター・プレート30ならびにインナー・プレー ト34にかかる面圧は高くなるが、エネルギー値は同等に抑制される。このため 、電磁多板クラッチ10全体の摩耗耐久性および多板クラッチの締結力の安定性 が向上する。
【0028】
【考案の効果】
本考案は、以上説明したように構成されているので、以下に記載されるような 効果を奏する。
【0029】 電磁石と電磁石に吸引されるアーマチュアとの間に、第一の部材と一体的に回 転する第一のクラッチ板および第一の部材と相対回転可能な第二の部材と一体的 に回転する第二のクラッチ板よりなる多板クラッチを配設し、電磁石の作動によ ってアーマチュアを電磁石側に吸引して、多板クラッチを締結させる電磁多板ク ラッチにおいて、多板クラッチを構成する第一のクラッチ板および第二のクラッ チ板の体積を、アーマチュア側から電磁石側にかけて漸次増加するようにしたた め、多板クラッチを構成する各クラッチ板のエネルギー値を同等に維持できるよ うになり、多板クラッチ全体の摩耗耐久性および多板クラッチの締結力の安定性 を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案による電磁多板クラッチの一実施例を示
す断面構成説明図である。
【符号の説明】
10 電磁多板クラッチ 12b ロータ 16 ヨーク 18 電磁コイル 20 電磁石 28 アーマチュア 30 アウター・プレート 34 インナー・プレート

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電磁石と前記電磁石に吸引されるアーマ
    チュアとの間に、第一の部材と一体的に回転する第一の
    クラッチ板および前記第一の部材と相対回転可能な第二
    の部材と一体的に回転する第二のクラッチ板よりなる多
    板クラッチを配設し、前記電磁石の作動によって前記ア
    ーマチュアを前記電磁石側に吸引して、前記多板クラッ
    チを締結させる電磁多板クラッチにおいて、 前記第一のクラッチ板および前記第二のクラッチ板の板
    厚を、前記アーマチュア側から前記電磁石側にかけて漸
    次厚くすることにより、前記第一のクラッチ板および前
    記第二のクラッチ板の体積を、前記アーマチュア側から
    前記電磁石側にかけて漸次増加したことを特徴とする電
    磁多板クラッチ。
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