JPH0676689U - 送風機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本考案は空気調和機等の送風機に関するもの
で、ファンモータの温度上昇を低減することができ、フ
ァンモータの小型化をはかれる送風機を提供することを
目的としたものである。 【構成】 ファンモータ３と、そのシャフト３ａに固着
されるボス８、ボス８の外周に固着され複数個の風穴１
０を有する金属製の内主板９、内主板９の外周で接合さ
れかつ樹脂製のブレード１２を一体成形した外主板１１
よりなるターボファン７とより構成される。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は空気調和機等の送風機に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

最近の空気調和機等の送風機は、静音化に対応するためファンを樹脂を用い複 雑なブレード形状とし、同時に直径を大きくしてきたため、ファンモータに負荷 がかかり、ファンモータの温度上昇が高くなる傾向にある。そのため、ファンモ ータの冷却に関して種々の工夫がなされている。従来の送風機としては特開平２ −１６４００号公報に示されているものがある。

【０００３】 以下、図面を参照しながら上述した従来の送風機の一例について説明する。図 ４は従来の送風機を含む空気調和機の縦断面図、図５は従来の送風機のターボフ ァンの斜視図を示す。

【０００４】 図４および図５において、１は天井埋め込み型の空気調和機である。２は吸込 口で、空気調和機１の下面中央に位置する。３はファンモータで、空気調和機１ の上面内側に固着される。４はターボファンで、ファンモータ３のシャフト３ａ に固着され、金属製のボス４ａを除いて全て樹脂製である。４ｂは風穴で、ター ボファン４のボス４ａ近傍に複数個設けられる。５は熱交換器で、ターボファン ４の外周に円形状をなし配される。６は吹出し口で、空気調和機１の下面に位置 し、吸込口２を取り囲む形で、４辺に配される。

【０００５】 以上のように構成された送風機について、以下図４および図５を用いてその動 作を説明する。

【０００６】 まず、ファンモータ３によりターボファン４が回転すると、吸込口２から室内 空気が吸い込まれ、熱交換器５を通過し吹出し口６へ送られる図４のａに示す流 れとなる。

【０００７】 一方、ターボファン４から吹き出される空気の一部は、空気調和機１の上面と ターボファン４とのすきまを通過し、負圧側の風穴４ｂへの流れｂがあり、この 流れｂによりファンモータ３表面を冷却している。

【０００８】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら上記のような構成では、ファンモータ３の周囲を流れる流れｂに よる冷却では不十分で、ファンモータ３の温度上昇を抑えることができなかった 。そのため、ファンモータ３の小型化ができないという欠点を有していた。

【０００９】 本考案は上記課題に鑑み、ファンモータの温度上昇を抑えファンモータを小型 化できる送風機を提供することを目的とする。

【００１０】

【課題を解決するための手段】

上記課題を解決するために本考案の送風機は、ターボファンの風穴を含むボス 周辺の主板を金属製とし、残りの主板およびブレード部を従来通り樹脂とし、こ れら２部品を接合した形のターボファンを設けた構成とする。

【００１１】 また、さらにボス部周辺に遠心式ファン形状の金属製放熱板を設けた構成とす る。

【００１２】

【作用】

本考案は上記した構成によって、ファンモータの表面を冷却するほかに、ロー タ等のファンモータ内部の発熱をシャフトを介しボス部および金属製の主板で冷 却でき、ファンモータ温度上昇を大幅に低減することができる。

【００１３】 また、さらに、ボス部周辺に放熱板を付加することにより、シャフトからの放 熱をより一層促進させるとともに、遠心式ファン形状としているため、風穴の負 圧効果が高まりファンモータ表面を冷却する流れも増加でき、ファンモータの温 度上昇をさらに下げられ、ファンモータをより一層小型化できる。

【００１４】

【実施例】

以下本考案による送風機の第１の実施例について、図面を参照しながら説明す る。なお、従来と同一構成については、同一符号を付して詳細な説明を省略する 。

【００１５】 図１は本考案の第１の実施例による送風機を含む空気調和機の縦断面図、図２ は同実施例のターボファンのボス付近の要部縦断面図である。

【００１６】 図１および図２において、７はターボファンで、ファンモータ３のシャフト３ ａに固着される。８はボスで、金属製でありターボファン７の回転軸に位置する 。９は内主板で、風穴１０を複数個設けた金属製で、ボス８に固着される。１１ は外主板で、樹脂製のブレード１２を含みターボファン７の主たる部分であり、 内主板と接合される。

【００１７】 以上のように構成された送風機について、以下図１および図２を用いてその動 作を説明する。

【００１８】 まず、ファンモータ３によりターボファン７が回転すると、吸込口２から室内 空気が吸い込まれ、熱交換器５を通過し吹出し口へ送られるａの流れとなる。

【００１９】 一方、ターボファン７から吹き出される空気の一部は、流れｂに示すように空 気調和機１の上面とターボファン７とのすきまを通過し、負圧側の風穴１１へ流 れ、ファンモータ３を冷却していく。さらに、ファンモータ３のロータ等の発熱 がシャフト３ａを伝わり、ボス８から金属製の内主板９へと伝熱し、空気により 冷却されるためファンモータ３の温度上昇が大幅に低減できる。

【００２０】 以上のようにターボファン７のボス８付近の内主板９を金属製とすることによ り、ファンモータ３の発熱をシャフト３ａを介し放熱することができ、ファンモ ータ３の温度上昇を低減することができ、ファンモータ３を小型化できる。

【００２１】 次に、本考案による送風機の第２の実施例について、図面を参照しながら説明 する。なお、第１の実施例と同一構成については、同一符号を付して詳細な説明 を省略する。

【００２２】 図３は本考案の第２の実施例による送風機のターボファンの内主板の斜視図で ある。

【００２３】 図３において、１３は放熱板で、金属製で、かつボス８から放射状に遠心式フ ァンの形状に複数個を内主板９の下面に固着する。

【００２４】 以上のように構成された送風機について、以下図３を用いてその動作を説明す る。

【００２５】 ファンモータ３の発熱は、シャフト３ａおよびボス８を介し内主板９により放 熱されるが、さらに放熱板１３があるため、放熱効果が増大すると同時に、ター ボファン７の回転に合わせて放熱板１３が回転することにより、ボス８付近の圧 力が低下し、ファンモータ３表面を流れる流れｂを増加させ、ファンモータ３の 温度上昇をさらに低減できる。

【００２６】 以上のようにターボファン７のボス８に放熱板１３を設けることにより、ファ ンモータ３の温度上昇をさらに低減でき、ファンモータ３のより一層の小型化が できる。

【００２７】

【考案の効果】

以上のように本考案は、ターボファンのボス付近の主板を金属製とすることに より、ファンモータの発熱をシャフトを介し放熱することができ、ファンモータ の温度上昇を低減することができ、ファンモータを小型化でき、低コストとする ことができ、空気調和機本体の小型化も可能である。

【００２８】 また、ターボファンのボスに金属製でかつ遠心式ファンの形状の放熱板を設け ることにより、放熱面積を大きくすると同時にファンモータ表面を冷却する流れ をも増大させ、ファンモータのより一層の小型化ができ、省資源、省エネルギに も寄与できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の第１の実施例による送風機を含む空気
調和機の縦断面図

【図２】同実施例のターボファンのボス付近の要部縦断
面図

【図３】本考案の第２の実施例による送風機のターボフ
ァンの内主板の斜視図

【図４】従来の送風機を含む空気調和機の縦断面図

【図５】従来の送風機のターボファンの斜視図

【符号の説明】

３ ファンモータ ３ａ シャフト ７ ターボファン ８ ボス ９ 内主板 １０ 風穴 １１ 外主板 １２ ブレード １３ 放熱板

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ファンモータと、前記ファンモータのシ
   ャフトに固着されるボス、前記ボスの外周に固着され複
   数個の風穴を有する金属製の内主板、前記内主板の外周
   で接合されかつ樹脂製のブレードを一体成形した外主板
   とよりなる遠心式ファンとより構成される送風機。
2. 【請求項２】 金属製の放熱板をボスから放射状に内主
   板の下面に垂直に設けた請求項１記載の送風機。