JPH0676332B2 - インターロイキン‐1βの安定化組成物 - Google Patents

インターロイキン‐1βの安定化組成物

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JPH0676332B2
JPH0676332B2 JP63309264A JP30926488A JPH0676332B2 JP H0676332 B2 JPH0676332 B2 JP H0676332B2 JP 63309264 A JP63309264 A JP 63309264A JP 30926488 A JP30926488 A JP 30926488A JP H0676332 B2 JPH0676332 B2 JP H0676332B2
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amino acid
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ser
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祐司 菅原
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はインターロイキン−1β(IL-1β)活性物の新
しい安定化された組成物に関する。
従来の技術 IL-1βは、マクロファージ・単球のみならず多くの細胞
から産生され、多様な生物活性を示すことが知られてい
る〔代謝、Vol.23,臨時増刊号、免疫86,p97-104(198
6);Medical Immunology, Vol.12,No.6,p753-760(198
6)等参照〕。
上記活性より該IL-1βは医薬品としての応用が期待され
ており、本出願人もまた先にIL-1β及びその誘導体が種
々の医薬用途に有効であることを明らかにした〔ヨーロ
ッパ特許公開番号:EP0237967A2参照〕。
一方、医薬品としての応用に際しては、その有効成分が
通常の医薬形態及び保存条件下において、経時変化する
ことなく安定であることが要求されることは勿論であ
り、上記IL-1βの場合も当然に上記性能が要求される。
殊に、臨床応用を可能とするまでに高度に精製された均
質標品においては、安定性上その扱いにより充分な配慮
が要求され、その活性を保持するには通常種々の制限を
受ける。しかして、凍結処理や凍結乾燥処理また温度、
時間等の種々の保存条件下において、より安定に保つこ
とのできるIL-1βの安定化された製剤組成物の開発、改
良が斯界で望まれている。
発明が解決しようとする課題 IL-1β活性物は薬理活性が強く極めて微量で使用される
一方、容器壁への吸着性を有しており、有効成分として
の含量が低下すればするほどこの吸着性が問題となり、
その防止が必要となる。またIL-1β活性物は不安定で、
この不安定さは有効成分の含量が低下すればするほど増
加する傾向がある。
本発明は、上記問題点を解決して、医薬品としての応用
面で特に好適なIL-1β活性物の安定な組成物を提供し、
また等張性を有する上記IL-1β活性物の安定化された組
成物を提供することを目的とする。
課題を解決するための手段 本発明者らは上記目的より鋭意研究を重ねた結果、IL-1
β活性物に人血清アルブミン又はこれと糖類及び/又は
界面活性剤と、或は糖類と界面活性剤とを配合する時に
は、之等が吸着防止効果及び安定化効果を奏し、IL-1β
活性物の活性が著しく安定化されることを見出し、ここ
に本発明を完成するに至った。
本発明によればIL-1β活性物と共に人血清アルブミン及
び糖類を含有するIL-1βの安定化組成物、並びに上記活
性物と共に糖類及び界面活性剤を含有する同安定化組成
物が提供される。
本発明組成物において、有効成分として利用するIL-1β
活性物にはIL-1β及びその誘導体が包含される。之等有
効成分としては、より具体的には、本出願人の先のヨー
ロッパ特許公開公報(EP0237967A2)に記載のポリペプ
チド及びその均等物を例示できる。該ポリペプチドは、
下式(A) Ala-Pro-Val-Arg-Ser-Leu-Asn-Cys-Thr-Leu-Arg-Asp-Se
r-Gln-Gln-Lys-Ser-Leu-Val-Met-Ser-Gly-Pro-Tyr-Glu-
Leu-Lys-Ala-Leu-His-Leu-Gln-Gly-Gln-Asp-Met-Glu-Gl
n-Gln-Val-Val-Phe-Ser-Met-Ser-Phe-Val-Gln-Gly-Glu-
Glu-Ser-Asn-Asp-Lys-Ile-Pro-Val-Ala-Leu-Gly-Leu-Ly
s-Glu-Lys-Asn-Leu-Tyr-Leu-Ser-Cys-Val-Leu-Lys-Asp-
Asp-Lys-Pro-Thr-Leu-Gln-Leu-Glu-Ser-Val-Asp-Pro-Ly
s-Asn-Tyr-Pro-Lys-Lys-Lys-Met-Glu-Lys-Arg-Phe-Val-
Phe-Asn-Lys-Ile-Glu-Ile-Asn-Asn-Lys-Leu-Glu-Phe-Gl
u-Ser-Ala-Gln-Phe-Pro-Asn-Trp-Tyr-Ile-Ser-Thr-Ser-
Gln-Ala-Glu-Asn-Met-Pro-Val-Phe-Leu-Gly-Gly-Thr-Ly
s-Gly-Gly-Gln-Asp-Ile-Thr-Asp-Phe-Thr-Met-Gln-Phe-
Val-Ser-Ser で表わされるIL-1βのアミノ酸配列において、a)1位
Ala、3位Val、4位Arg、5位Ser、8位Cys、11位Arg、
30位His、71位Cys、93位Lys、97位Lys、98位Arg、99位P
he、103位Lys、120位Trp、121位Tyr及び153位Serから選
ばれた少なくとも1つのアミノ酸残基が欠失されている
か又は他のアミノ酸残基で置換されていること、 b)1位のAlaから9位のThrに至るアミノ酸配列又はそ
の中の少なくとも1つのアミノ酸残基が欠失されている
こと(但し上記a)に記載の1位Ala、3位Val、4位Ar
g、5位Ser及び8位Cysからなる群から選ばれたアミノ
酸残基の少なくとも1つが欠失されている場合を除
く)、 c)103位のLysから153位のSerに至るアミノ酸配列又は
その中の少なくとも1つのアミノ酸残基が欠失されてい
ること(但し上記a)に記載の103位Lys、120位Trp、12
1位Tyr及び153位Serからなる群から選ばれたアミノ酸残
基の少なくとも1つが欠失されている場合を除く)、 d)上記式(A)のN末端にアミノ酸残基又は下式
(B)で示される1′位Metから116′位Aspに至るアミ
ノ酸配列もしくはそのC末端側の一部アミノ酸配列が付
加されていること、 式(B) Met-Ala-Glu-Val-Pro-Glu-Leu-Ala-Ser-Glu-Met-Met-Al
a-Tyr-Tyr-Ser-Gly-Asn-Glu-Asp-Asp-Leu-Phe-Phe-Glu-
Ala-Asp-Gly-Pro-Lys-Gln-Met-Lys-Cys-Ser-Phe-Gln-As
p-Leu-Asp-Leu-Cys-Pro-Leu-Asp-Gly-Gly-Ile-Gln-Leu-
Arg-Ile-Ser-Asp-His-His-Tyr-Ser-Lys-Gly-Phe-Arg-Gl
n-Ala-Ala-Ser-Val-Val-Val-Ala-Met-Asp-Lys-Leu-Arg-
Lys-Met-Leu-Val-Pro-Cys-Pro-Gln-Thr-Phe-Gln-Glu-As
n-Asp-Leu-Ser-Thr-Phe-Phe-Pro-Phe-Ile-Phe-Glu-Glu-
Glu-Pro-Ile-Phe-Phe-Asp-Thr-Trp-Asp-Asn-Glu-Ala-Ty
r-Val-His-Asp というa)〜d)の条件の少なくとも1つを充足するこ
とのあるアミノ酸配列を有することにより特徴付けられ
る。
上記及び以下の本明細書におけるアミノ酸及びポリペプ
チドの表示は、IUPAC及びIUAC-IUBによる命名法又は規
則における略号乃至当該分野で慣用されている略号によ
る表示法に従うものとする。また塩基配列における核酸
の表示も同様とする。アミノ酸の数又は位置は、欠落及
び付加がある場合であっても、全てIL-1βのアミノ酸配
列即ち前記式(A)の配列に従い表示する。但しアミノ
酸の位置を示す数値の内ダッシュを付したものは式
(B)のアミノ酸配列に従う。
以下、上記ポリペプチド(IL-1β及びその誘導体)につ
き詳述する。
上記IL-1β誘導体は、IL-1βの前記式(A)に示される
アミノ酸配列において、上記a)〜d)の要件の1つ又
は2つ以上を組み合わせて充足するアミノ酸配列を含有
するポリペプチドである。好ましい誘導体は前記要件
a)〜c)の少なくとも1つを充足するアミノ酸配列を
有するもの及びa)〜c)の少なくとも1つの要件と
d)の要件とを同時に満足するアミノ酸配列を有するも
のである。
IL-1β誘導体であるポリペプチドの好ましい具体例を挙
げると次の通りである。
1)少なくとも1位Alaが欠失されているか又は他のア
ミノ酸残基で置換されているポリペプチド。
2)少なくとも3位Valが欠失されているか又は他のア
ミノ酸残基で置換されているポリペプチド。
3)少なくとも4位Argが欠失されているか又は他のア
ミノ酸残基で置換されているポリペプチド。
4)少なくとも5位Serが欠失されているか又は他のア
ミノ酸残基で置換されているポリペプチド。
5)少なくとも8位Cysが欠失されているか又は他のア
ミノ酸残基で置換されているポリペプチド。
6)少なくとも11位Argが欠失されているか又は他のア
ミノ酸残基で置換されているポリペプチド。
7)少なくとも30位Hisが欠失されているか又は他のア
ミノ酸残基で置換されているポリペプチド。
8)少なくとも71位Cysが欠失されているか又は他のア
ミノ酸残基で置換されているポリペプチド。
9)少なくとも93位Lysが欠失されているか又は他のア
ミノ酸残基で置換されているポリペプチド。
10)少なくとも97位Lysが欠失されているか又は他のア
ミノ酸残基で置換されているポリペプチド。
11)少なくとも98位Argが欠失されているか又は他のア
ミノ酸残基で置換されているポリペプチド。
12)少なくとも99位Pheが欠失されているか又は他のア
ミノ酸残基で置換されているポリペプチド。
13)少なくとも103位Lysが欠失されているか又は他のア
ミノ酸残基で置換されているポリペプチド。
14)少なくとも120位Trpが欠失されているか又は他のア
ミノ酸残基で置換されているポリペプチド。
15)少なくとも121位Tyrが欠失されているか又は他のア
ミノ酸残基で置換されているポリペプチド。
16)少なくとも153位Serが欠失されているか又は他のア
ミノ酸残基で置換されているポリペプチド。
17)1位のAlaから3位のValに至るアミノ酸配列、1位
のAlaから6位のLeuに至るアミノ酸配列又は1位のAla
から9位のThrに至るアミノ酸配列が少なくとも欠失さ
れているポリペプチド。
18)151位Valから153位Serに至るアミノ酸配列、149位G
lnから153位Serに至るアミノ酸配列、145位Aspから153
位Serに至るアミノ酸配列、141位Glnから153位Serに至
るアミノ酸配列、121位Tyrから153位Serに至るアミノ酸
配列又は103位Lysから153位Serに至るアミノ酸配列が少
なくとも欠失されているポリペプチド。
19)式(A)のN末端に、アミノ酸残基を少なくとも有
するポリペプチド。
20)式(A)のN末端に、式(B)で表わされるアミノ
酸配列112′位Alaから116′位Aspに至るアミノ酸配列、
77′位Metから116′位Aspに至るアミノ酸配列、71′位M
etから116′位Aspに至るアミノ酸配列、32′位Metから1
16′位Serに至るアミノ酸配列又は1′位Metから116′
位Aspに至るアミノ酸配列を少なくとも有するポリペプ
チド。
上記IL-1β誘導体は、IL-1βのアミノ酸配列の特定位置
の特定アミノ酸残基が他のアミノ酸残基で置換されたア
ミノ酸配列及び特定位置にアミノ酸残基の付加されたア
ミノ酸配列を有するポリペプチドを包含するが、この置
換及び付加を行ない得るアミノ酸残基は、人体蛋白質を
構成するα−アミノ酸の残基であればいずれでもよく、
中性アミノ酸残基であるのが好適である。但し、Cysは
そのSH基に基づいて分子内又は分子間ジスルフイド結合
を形成することがあり、これを考慮すれば該アミノ酸残
基はCys以外の上記アミノ酸残基であるのが好ましい。
特に好ましいものとして例えば4位Argの場合はGly、Ly
s、Gln又はAspを、8位Cysの場合はSer又はAlaを、11位
Argの場合はGlnを、30位Hisの場合はTyrを、71位Cysの
場合はSer、Ala又はValを、93位Lysの場合はLeu又はAsp
を、98位Argの場合はLeuを、103位Lysの場合はGlnを、1
20位Trpの場合はArgを、121位Tyrの場合はGlnを、また
N末端への付加の場合は、Met、Leu、Arg又はAspをそれ
ぞれ例示できる。
かかるIL-1β誘導体及びIL-1βは、例えばLAF活性、腫
瘍細胞増殖抑制活性(GIF活性)、即ち腫瘍細胞に対し
て特異的にその増殖を抑制する活性、コロニー刺激因子
(Colony stimulating factor:CSF)、インターフエロ
ン(interferon:IFN)、インターロイキン2(interleu
kin-2:IL-2)、インターロイキン3(interleukin-3:IL
-3)等の種々のサイトカイン(cytokine)類の産生促進
活性、即ち例えばヒト細胞に作用してそれらサイトカイ
ン類の産生を著しく促進させる活性、抗炎症活性、特に
例えば関節炎モデル動物に投与することによって関節炎
の進行を効果的に抑制する活性、放射線障害防止作用、
即ち骨髄移植時の放射線全身照射、癌治療等における放
射線照射、放射線事故時における生体障害乃至は重篤な
副作用等を予防する作用乃至防止する作用等を有してい
る。前記したIL-1β誘導体は上記各活性のいずれか少な
くとも一つの点で優れているか、或いは(及び)より毒
性が低く副作用が少ない点で優れている。従って上記IL
-1β誘導体並びにIL-1βは、例えば抗体産生促進やワク
チンの効果増強等の免疫系刺激剤、抗腫瘍剤、例えばCS
F、IL-2、IL-3等のサイトカイン産生促進剤、抗炎症
剤、放射線障害防止剤等の医薬品として有用である。
殊に上記IL-1β及びその誘導体が関節炎等の炎症に著効
を示すという新たな知見は、IL-1が炎症をメデイエート
しその惹起に関与するとされてきた事実によれば、驚く
べきことである。また上記IL-1β誘導体は上記各活性の
いずれか少なくとも一つの点で優れているか又は(及
び)より毒性が低く副作用が少ない点で優れている。
とりわけ、上記IL-1β及びその誘導体は、CSF産生促進
剤として有効であり、これをヒトに投与するときには、
ウィルス感染や抗原抗体反応等の危険性を生じることな
く、癌化学療法や放射線療法後の骨髄低形成による顆粒
球減少を有効に回復できる(顆粒球減少治療剤)。上記
CSF産生促進剤はまたその本来のCSF産生促進作用によ
り、CSFの作用に基づく各種疾病の予防及び治療剤とし
ても有効に利用できる。例えば、CSFは顆粒球やマクロ
ファージの機能を促進させる作用がある〔ロペッツら
(Lopez,A.F. et al., J.Immunol.,131,2983(1983)、
ハンダムら(Handam, E.et al.,同122,1134(1979)及
びバダスら(Vadas,M.A.et al.,同130,795(1983)〕の
で、種々の感染症の予防及び治療剤として臨床応用が期
待されており、上記CSF産生促進剤も同様に臨床応用が
期待される。
殊に、近年生体防御能が低下乃至障害された個体(comp
romised host)に、それまで無害であった病原体が病原
性を発揮して惹起される、所謂日和見感染症(opportun
istic infection 或いはterminal infection)は、臨床
的に問題となる病原体(起炎菌)がシュードモナス(Ps
eudomonas)セラティア(Serratia)等のグラム陰性桿
菌、ヘルペス(Herpes simplex,HSV)、バリセラ−ゾー
スタ(Varicella zoster,VZV)、サイトメガロウイルス
(Cytomegalovirus,CMV)等のウイルス、キャンディダ
(Candida albicans)アスペルギルス(Aspergillus fu
migatus)、ノカルディア(Nocardia asteroidea)等の
真菌、カリニ原虫(Pneumocystis carinii)、トキソプ
ラズマ(Toxoplasma gondii)等の原虫等であり、現用
の抗生物質は、之等の病原菌に対して充分な効果を奏し
難く、該日和見感染症に対する新しい薬剤の研究開発が
切望されている。IL-1β誘導体は、かかる日和見感染症
の予防及び治療剤としても有用であり、特にかかる日和
見感染症が高頻度に見られる抗癌剤投与時、即ち急性白
血病の化学療法や骨髄移植時における各種の感染症、例
えばガンジダ症、クリプトコックス症、アスペルギルス
症、接合菌症、黒色真菌感染症、ウィルス感染症、サイ
トメガロウィルス肺炎、之等の合併症等の予防及び治療
剤として有用なものである。
更にIL-1β及びその誘導体は、上記医薬用途以外に、そ
のサイトカイン産生促進活性に基づき、例えば細胞株か
らの各種有用サイトカインのインビトロ(in vitro)製
造に際して極めて有効に使用し得る。かかる細胞株から
の天然型サイトカインの製造は、殊に糖蛋白質であるサ
イトカインにおいて着目されており、効率的に且つ大量
に有用サイトカインを収得できる。
上記したIL-1β誘導体中、少なくとも71位Cysを置換乃
至は欠失させたもの、特に上記Cysを他のアミノ酸残
基、例えばSer、Ala、Val等で置換したものは高活性を
示す。
また、少なくとも4位Arg、93位Lys、8位Cysを置換乃
至は欠失させたIL-1β誘導体、及び少なくとも103位以
降の少なくとも一つのアミノ酸残基を欠失させた誘導体
は、いずれもプロスタグランジンE(PGE)産生促進作
用が弱く、従って発熱作用等の副作用並びに毒性がより
少ない特徴を有し、更に少なくとも4位Arg又は93位Lys
を置換乃至は欠失させた誘導体は、GIF並びにLAF活性に
比し、CSF産生促進活性及び抗炎症活性がより強い特徴
を有している。
更に、上記誘導体中、式(A)のN末端に少なくとも特
定のアミノ酸残基もしくはポリペプチドが付加したもの
は、GIF活性及びLAF活性に比してCSF産生促進作用及び
抗炎症作用がより高い特徴を有し、しかも毒性が低く且
つ作用の持続性の点で医薬品として、殊に経口剤乃至は
坐剤として利用する場合により有効である。
更に上記誘導体、殊に少なくとも8位Cys及び/又は71
位Cysを置換乃至欠失させたもの、特に上記Cysを他のア
ミノ酸残基例えばSer、Ala、Val等で置換したものは、
種々の条件下におけるIL-1受容体への結合性において優
れている。
尚、上記誘導体の内でIL-1βに比しその分子中にCysを
より少なく含むか又は含まないものは、CysのSH基に基
づく分子内もしくは分子間結合の不要な形成を考慮すれ
ばより好ましい。
上記した特定のポリペプチド、即ちIL-1β及びその誘導
体は、例えば遺伝子工学的手法により製造することがで
きる。即ち、前記特定のポリペプチドをコードする遺伝
子を利用し、これを微生物のベクターに組込んで該微生
物細胞内で、複製、転写、翻訳させることによって製造
することができる。この方法は、特に大量生産が可能で
ある点より有利である。
上記方法において用いられる遺伝子は、通常の方法、例
えばホスフアイト トリエステル法〔ネイチヤー(Natu
er),310,105(1984)〕等の常法に従い、核酸の化学
合成により全合成することもできるが、IL-1βもしくは
その前駆体をコードする遺伝子を利用して合成するのが
簡便であり、例えば該遺伝子より上記化学合成手段を含
む常法に従い、前記特定のアミノ酸配列をコードする核
酸配列に改変すること等により容易に製造できる。
IL-1β又はその前駆体をコードする遺伝子は公知であ
り、我々も先の出願(特願昭60-138281号、特開昭62-17
4022号公報)に記載したように、IL-1βをコードする遺
伝子を得、これを用いて遺伝子工学的手法でIL-1βを収
得するに成功している。
上記核酸(塩基)配列の改変操作も公知方法に従えばよ
く、目的とするポリペプチドのアミノ酸配列に応じて実
施される〔遺伝子工学的手法としては、例えば、Molecu
lar Cloning Cold Spring Harbor Laboratory(1982)
が参照される〕。
例えば、DNAの切断、結合、リン酸化等を目的とする制
限酵素、DNAリガーゼ、ポリヌクレオチドキナーゼ、DNA
ポリメラーゼ等の各種の酵素処理等の常套手段等が採用
でき、それら酵素は市販品として容易に入手できる。之
等各操作における遺伝子乃至核酸の単離、精製も常法、
例えばアガロース電気泳動法等に従えばよい。また得ら
れる遺伝子の複製は、一部後述するように通常のベクタ
ーを利用する方法に従えばよい。また、所望のアミノ酸
配列をコードするDNA断片や合成リンカーは上記した化
学合成により容易に製造できる。尚、上記において所望
のアミノ酸に対応するコドンは自体公知でありまたその
選択は任意でよく、例えば利用する宿主のコドン使用頻
度等を考慮した常法に従えばよい〔Nucl.Acids.Res.,9,
43-74(1981)〕。またこれらの核酸配列のコドンの一
部改変には、例えば常法通り、15〜30マー程度の、所望
の改変をコードする合成オリゴヌクレオチドからなるプ
ライマーを用いたサイト−スペシフィック ミュータジ
エネシス(Site-Specific Mutagenesis)〔Proc.Natl.A
cad.Sci.,81,5662-5666(1984)〕等の方法を採用でき
る。
上記方法により得られる所望の遺伝子は、例えばマキサ
ム−ギルバートの化学修飾法〔Maxam-Gilbert,Meth.Enz
ym.,65,499-560(1980)〕やM13フアージを用いるジデ
オキシヌクレオチド鎖終結法〔Messing,J.and Vieira,
J.,Gene,19,269-276(1982)〕等により、その塩基配列
の決定及び確認を行ない得るが、之等に限定されず当業
界において周知の各種方法のいずれをも採用できる。
かくして、前記した特定のアミノ酸配列を有するポリペ
プチドをコードする遺伝子が提供される(以下この遺伝
子を「目的遺伝子」という)。
前記特定のポリペプチドは、上記目的遺伝子を利用して
公知の一般的な遺伝子組換え技術に従い製造できる。よ
り詳細には、上記目的遺伝子が宿主細胞中で発現できる
ような組換えDNAを作成し、これを宿主細胞に導入して
形質転換し、該形質転換体を培養すればよい。
ここで宿主細胞としては、真核生物及び原核生物のいず
れをも用い得る。該真核生物の細胞には、脊椎動物、酵
母等の細胞が含まれ、脊椎動物細胞としては、例えばサ
ルの細胞であるCos細胞〔Y.Gluzman,Cell,23,175-182
(1981)〕やチヤイニーズ・ハムスター卵巣細胞のジヒ
ドロ葉酸レダクターゼ欠損株〔G.Urlaub and L.A.Chasi
n,Proc.Natl.Acad.Sci.,USA,77,4216-4220(1980)〕等
がよく用いられるが之等に限定されない。脊椎動物細胞
の発現ベクターとしては、通常発現しようとする遺伝子
の上流に位置するプロモーター、RNAのスプライス部
位、ポリアデニル化部位及び転写終了配列等を保有する
ものを使用でき、これは更に必要により複製起源を保有
していてもよい。該発現ベクターの例としてはSV40の初
期プロモーターを保有するpSV2dhfr〔S.Subramani,R.Mu
lligan and P.Berg,Mol.Cell.Biol.,1(9),854-864〕
等を例示できるが、これに限定されない。
また真核微生物としては酵母が一般によく用いられ、そ
の中でもサツカロミセス属酵母が有利に利用できる。該
酵母等の真核微生物の発現ベクターとしては、例えば酸
性ホスフアターゼ遺伝子に対するプロモーターを持つpA
M82〔A.Miyanohara et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.,USA,8
0,1-5(1983)〕等を好ましく利用できる。
原核生物の宿主としては大腸菌や枯草菌が一般によく用
いられ、例えば該宿主菌中で複製可能なプラスミドベク
ターを用い、このベクター中に目的遺伝子が発現できる
ように、該遺伝子の上流にプロモーター及びSD(シヤイ
ン・アンド・ダルガーノ)塩基配列、更に蛋白合成開始
に必要なATGを付与した発現プラスミドが使用できる。
上記宿主菌としての大腸菌としては、エシエリヒア・コ
リ(Escherichia coli)K12株等がよく用いられ、ベク
ターとしては一般にpBR322がよく用いられるが、これに
限定されず、公知の各種の菌株及びベクターがいずれも
利用できる。プロモーターとしては、例えばトリプトフ
アンプロモーター、PLプロモーター、lac プロモータ
ー、lpp プロモーター等を使用することができ、いずれ
の場合にも目的遺伝子を発現させ得る。
トリプトフアンプロモーターを用いる場合を例にとり詳
述すれば、発現ベクターとしてトリプトフアンプロモー
ター及びSD配列を持つベクターpTM1〔今本文男、代謝、
Vol.22,289(1985)〕を使用し、SD配列の下流に存在す
る制限酵素ClaI部位に、必要に応じてATGを付与した所
望のポリペプチドをコードする遺伝子を連結させればよ
い。
尚、直接発現系に限らず、例えばβ−ガラクトシダーゼ
やβ−ラクタマーゼ等を利用する融合蛋白質発現系によ
ることもできる。
かくして得られる発現ベクターの宿主細胞への導入及び
これによる形質転換の方法としては、一般に用いられて
いる方法、例えば主として対数増殖期にある細胞を集
め、CaCl2処理して自然にDNAを取り込みやすい状態にし
て、ベクターを取込ませる方法等を採用できる。上記方
法においては、通常知られているように形質転換の効率
を一層向上させるためにMgCl2やRbClを培地に更に共存
させることも可能である。また、宿主細胞をスフエロプ
ラスト又はプロトプラスト化してから形質転換させる方
法をも採用できる。
かくして得られる所望の形質転換株は、常法に従い培養
でき、該培養により、所望のポリペプチドが生産、蓄積
される。該培養に用いられる培地としては、通常の細胞
培養に慣用される各種の培地のいずれでもよく、その具
体例としては、例えばL培地、E培地、M9培地等及び之
等に通常知られている各種の炭素源、窒素源、無機塩、
ビタミン類等を添加した培地を例示できる。尚、上記ト
リプトフアンプロモーターを用いた場合には、一般にプ
ロモーターが働くようにするためにカザミノ酸を添加し
た、例えばM9最小培地を用いて培養することができ、該
培地中には培養の適当な時期にインドールアクリル酸等
のトリプトフアンプロモーターの働きを強めるための薬
剤を添加することもできる。
かくして得られる活性物を含有する培養物からの目的ポ
リペプチド、即ち前記特定のポリペプチドの精製、単離
は常法に従い行ない得る。尚、該ポリペプチドを宿主か
ら抽出するに当っては、例えば浸透圧シヨツク法等の温
和な条件を採用するのがその高次構造保持の面からより
好ましい。
上記精製、単離は、例えば当該ポリペプチドの物理、化
学的性質を利用した各種の処理操作に従い実施すること
ができる〔例えば「生化学データーブツクII」pp1175〜
1259、第1版第1刷、1980年6月23日、株式会社東京化
学同人発行参照〕。該方法としては、具体的には例えば
通常の蛋白沈澱剤による処理、限外過、分子ふるいク
ロマトグラフイー(ゲル過)、液体クロマトグラフイ
ー、遠心分離、電気泳動、アフイニテイクロマトグラフ
イー、透析法、之等の組合せ等を採用できる。
より具体的には、上記操作は例えば以下の如くして実施
できる。即ちまず培養上清より予め目的とするポリペプ
チドを部分精製する。この部分精製は、例えばアセト
ン、メタノール、エタノール、プロパノール、ジメチル
ホルムアミド(DMF)等の有機溶媒や酢酸、過塩素酸(P
CA)、トリクロロ酢酸(TCA)等の酸を蛋白沈澱剤とし
て用いる処理、硫酸アンモニウム、硫酸ナトリウム、リ
ン酸ナトリウム等の塩析剤を用いる処理及び/又は透析
膜、平板膜、中空繊維膜等を用いる限外過処理等によ
り行ない得る。之等の各処理の操作及び条件は、通常の
それらと同様とすればよい。
次いで上記で得られた粗精製物を、ゲル過に付すこと
により目的物質の活性が認められる画分を収得する。こ
こで用いられるゲル過剤としては、特に限定はなく例
えばデキストランゲル、ポリアクリルアミドゲル、アガ
ロースゲル、ポリアクリルアミド−アガロースゲル、セ
ルロース等を素材とするものをいずれも利用できる。之
等の具体例としては、セフアデックスGタイプ、同LHタ
イプ、セフアロースタイプ、セフアクリルタイプ(以
上、フアルマシア社)、セルロファイン(チツソ
(株))、バイオゲルPタイプ、同Aタイプ(バイオー
ラド社)、ウルトロゲル(LKB社)、TSK-Gタイプ(トー
ソー社)等を例示できる。
目的とするポリペプチドは、上記ゲル過により得られ
る活性画分を、例えばハイドロキシアパタイトカラムを
用いたアフィニティークロマトグラフィー、DEAE法、CM
法、SP法等のイオン交換カラムクロマトグラフィー、ク
ロマトフオーカシング法、逆相高速液体クロマトグラフ
ィー等に付すことにより、又は之等各操作の組合せによ
り更に精製でき、均質な物質として単離できる。
上記クロマトフオーカシング法は、公知の各種方法によ
り実施できる。カラムとしては例えばPBE94(フアルマ
シア社製)等を、開始緩衝液としては例えばイミダゾー
ル−塩酸等を、溶出液としては例えばポリバツフアー74
(フアルマシア社製)−塩酸(pH4.0)等を使用でき
る。
上記逆相高速液体クロマトグラフイーは、例えばC4ハイ
ポアー逆相HPLCカラム(バイオーラド社(Bio-Rad Labo
ratories))等を用いて、移動剤としてアセトニトリ
ル、トリフルオロ酢酸(TFA)、水等及び之等の混合溶
媒を用いて実施できる。
かくしてIL-1β及びその誘導体としての前記特定のポリ
ペプチドを単離、収得できる。
以下、本発明組成物につき詳述する。
本発明組成物は、例えば上記したIL-1β及びその誘導体
等を包含するIL-1β活性物と共に人血清アルブミン又は
これと糖類及び/又は界面活性剤と、或は糖類と界面活
性剤とを含有することを必須の要件とする。
上記において糖としては特に限定はなく、例えばグルコ
ース、マンノース、ガラクトース、果糖等の単糖類、マ
ンニトール、イノシトール、キシリトール等の糖アルコ
ール類、ショ糖、マルトース、乳糖等の二糖類、デキス
トラン、ヒドロキシプロピルスターチ等の多糖類等を使
用でき、之等は一種単独でも二種以上混合しても用い得
る。之等の中で特にショ糖、マルトース、マンニトー
ル、イノシトール、デキストラン等は好ましい。
界面活性剤としても特に限定はなく、イオン性及び非イ
オン性界面活性剤のいずれも使用でき、就中、ポリオキ
シエチレングリコールソルビタンアルキルエステル系、
ポリオキシエチレンアルキルエーテル系、ソルビタンモ
ノアシルエステル系、脂肪酸グリセリド系等の界面活性
剤を好ましく利用できる。
上記糖類の添加量は、IL-1β活性物1μg当たり約0.1m
g程度以上、好ましくは約1〜100mg程度の範囲とするの
が適当であり、界面活性剤の添加量は、IL-1β活性物1
μg当たり約0.0001mg程度以上、好ましくは約0.001〜
0.1mg程度の範囲とするのが適当である。また人血清ア
ルブミンの添加量はIL-1β活性物1μg当たり約0.001m
g程度以上、好ましくは約0.01〜10mg程度の範囲とする
のが適当である。
本発明組成物は、上記特定の成分の配合を必須要件とし
て、他は通常のこの種医薬組成物と同様のものとするこ
とができ、他の薬理的有効成分や製剤上の慣用成分等を
任意に配合してもよく、かくして得られる組成物は、前
述した各種の医薬用途、例えば抗体産生やワクチン効果
の増強並びに免疫不全症の治療等の免疫刺激剤、抗腫瘍
剤、サイトカイン類の産生促進剤、抗炎症剤、放射線障
害防止剤、日和見感染症治療剤等に有効に適用すること
ができる。
特に、本発明組成物に配合できる他の成分としては、IL
-1β活性物の安定化を更に増加させる面より、通常の含
硫還元剤が好ましい。該含硫還元剤としては、具体的に
はシステイン、N−アセチルホモシステイン、チオクト
酸、チオグリコール酸及び之等の塩類、チオエタノール
アミン、チオグリセロール、チオ硫酸ナトリウム、チオ
乳酸、ジチオスレイトール、グルタチオン等の比較的温
和な還元剤等を好ましく例示でき、之等は一種単独でも
利用でき、2種以上併用することもできる。之等の添加
量は特に制限されないが、IL-1β活性物1μg当たり約
0.001mg程度以上、好ましくは0.01〜10mg程度(2種以
上を併用する場合はそれらの合計量)とするのが適当で
ある。
本発明組成物は、また緩衝液で等張化して安定な等張化
製剤とされるのが適当である。ここで用いられる緩衝液
としては、例えば代表的には、クエン酸−クエン酸ナト
リウム、クエン酸−リン酸ナトリウム、酢酸−酢酸ナト
リウム、クエン酸−ホウ砂等のpH4〜8程度、好ましく
はpH5〜6の各種緩衝液を例示できる。
本発明組成物は、例えば通常薬理有効量のIL-1β活性物
及び前記特定の配合成分と共に、適当な医薬製剤担体を
配合して製剤組成物の形態に調製される。該製剤担体と
しては使用形態に応じた製剤の調製に通常慣用される充
填剤、増量剤、結合剤、付湿剤、崩壊剤等の賦形剤乃至
希釈剤をいずれも使用できる。製剤組成物の形態は、こ
れが有効成分であるIL-1β活性物を効果的に含有する状
態であれば特に限定はなく、錠剤、粉末剤、顆粒剤、丸
剤等の固剤であってもよく、液剤、懸濁剤、乳剤等の注
射剤形態であってもよい。またこれは使用前に適当な担
体の添加により液状となし得る乾燥品とすることもでき
る。之等の製剤組成物はいずれも常法に従い調製され得
る。
得られる医薬製剤は、該製剤組成物の形態に応じた適当
な投与経路、例えば注射剤形態の医薬製剤は、静脈内、
筋肉内、皮下、皮内、腹腔内投与等により投与され、固
剤形態の医薬製剤は、経口乃至は経腸投与され得る。医
薬製剤中の有効成分の量及び該製剤の投与量は、該製剤
の投与方法、投与形態、使用目的、之を適用される患者
の症状等に応じて適宜選択され、一定ではないが、通常
有効成分を約0.0000001〜80重量%程度含有する製剤形
態に調製して、この製剤をこれに含有される有効成分量
が一日成人一人当り約0.001μg〜100μg程度となる範
囲で投与するのが望ましい。該投与は、一日1回である
必要はなく3〜4回に分けることもできる。
発明の効果 本発明によれば、医薬品として注目され、期待されてい
るIL-1β活性物の安定化された組成物が提供される。
本発明組成物は、構成成分のIL-1β活性物の安定性の面
で優れた特性を有し、例えば凍結処理や凍結乾燥処理等
の通常の医薬形態としての所望の調製及びそれら医薬品
の通常の保存条件下においても長期間安定であり、かか
る分野において極めて有用である。
実施例 以下実施例を挙げ本発明を更に詳しく説明する。
各実施例において有効成分として用いられるIL-1β活性
物(IL-1β誘導体)の表示は、下記第1表に示す略号に
て行なうものとし、このうちポリペプチドI〜XXXXVIII
は特開昭63-152398号公報記載のものであり、ポリペプ
チドXXXXIX〜XXXXXVIは上記に準じて以下の製造参考例
により得られるものである。また之等のIL-1活性及びGI
F活性の測定は、同公開公報記載の方法に従う。
製造参考例1 特開昭63-152398号公報記載の製造例1−に準じ
て、プラスミドp trp GIF−αを利用したサイト−スペ
シフィックミュータジェネシスにより、下記2表に示す
各ポリペプチド(IL-1β誘導体)を得た。
尚、各ポリペプチドの発現、GIF活性の測定及び精製
は、上記公開公報記載の方法に従うものであり、SDS-PA
GEも同様にその参考例2-(4)に示す方法に準じた。以
下の各例でも特筆しない限り同様である。
製造参考例2 この例は、IL-1βのN末端に種々のアミノ酸残基を付加
したIL-1β誘導体(ポリペプチドXXXXXIII〜XXXXXVI)
を製造した例である。
上記N末端領域付近には、蛋白質合成の開始コドンATG
の5塩基上流にClaI部位が存在するが、それより下流に
は11番目のArgのところにMspI部位が存在するだけであ
り、この2つの部位間にリンカーDNAを挿入しようとす
ると、該リンカーが長くなりすぎるため、まず之等の制
限酵素部位間のもっとN末端に近いアミノ酸のところで
適当な制限酵素部位の作成を検討し、その結果、4番目
のArgのコドンをCGTからAGAに代えて、次のSerとの間に
AGATCTのBglII制限酵素部位を作成し、この作成されたB
glIIと上記ClaI部位間に、予め合成された変異領域を含
む各種合成リンカーを入替えて所望の遺伝子を構築し、
これを大腸菌で発現させて、目的のポリペプチドを得
た。以下、その方法を詳述する。
(1)制限酵素BglII部位を持つIL-1β発現プラスミド
の作成 trp プロモーターを用いたp trp GIF−α:4921bp)を、
制限酵素ClaI及びBamHIで消化して、579bpと4342bpの2
つのフラグメントDNAを得た。
上記579bpフラグメントDNAを更にMspIで消化して、5′
末端にMspI部位を、3′末端にBamHI部位を持つ543bpの
フラグメントDNAを得た。
次に、以下の配列のリンカーDNAを合成し、T4ポリヌク
レオチドキナーゼを用いてその5′末端をリン酸化し
た。
このリン酸化リンカーと、上記543bpのフラグメントと
を、T4DNAリガーゼを用いて連結して、5′末端にClaI
部位、中間にBglII、MspI部位及び3′末端にBamHI部位
を持つDNAフラグメント(579bp)を得た。
最後に、上記で得た579bpのフラグメントと、先の4342b
pのフラグメントとを、T4DNAリガーゼを用いて連結する
ことにより、新たにBglII部位を持つIL-1β発現プラス
ミド(p trp IL-1β,H2:4921bp)を得た。
得られたプラスミドをエシェリヒア・コリHB101にトラ
ンスフォームし、得られるクローンをDNAシークエンス
した結果、目的通りBglII部位を有するIL-1β発現遺伝
子であることが確認された。
(2)合成DNAリンカーによるIL-1βのN末端付加変異
蛋白質の製造 上記(1)で得たプラスミドp trp IL-1β,H2のClaI-Bg
lII制限酵素部位間で、合成DNAリンカーとベクターDNA
とを置換させることにより、IL-1βのN末端に所望のア
ミノ酸を付加した変異蛋白質を作成した。
上記付加するアミノ酸としてはIL-1β前駆体由来の5ア
ミノ酸配列(Ala-Tyr-Val-His-Asp;AYVHD)、酸性アミ
ノ酸(Asp;D)、中性アミノ酸(Leu;L)及び塩基性アミ
ノ酸(Arg;R)のそれぞれ1つずつを選んだ。之等の変
位蛋白質をそれぞれ[AYVHD]−IL-1β、[D]−IL-1
β、[L]−IL-1β及び[R]−IL-1βと略記する。
各合成リンカーDNA配列は次の通りである。
AYVHDを付加するためのリンカー Dを付加するためのリンカー Lを付加するためのリンカー Rを付加するためのリンカー まずIL-β発現プラスミドp trp IL-1β,H2をClaI及びBg
lIIで消化して、4.9kbpのフラグメントDNAを得た。
次いで上記〜の各リンカーを合成し、T4ポリヌクレ
オチドキナーゼを用いてそれらの5′末端をリン酸化し
た。
得られた5′末端をリン酸化した合成リンカーのそれぞ
れと、上記4.9kbpのフラグメントDNAとをT4DNAリガーゼ
を用いて連結させ、4種類のIL-1βN末端付加変異蛋白
質発現プラスミドを構築した。
之等プラスミドのそれぞれをエシェリヒア・コリHB101
にトランスフォームし、得られるクローンをDNAシーク
エンスして、目的DNAシークエンスを確認した。
(3)IL-1βN末端付加変異蛋白質の発現及び精製 上記(2)で得た各発現プラスミドでトランスフォーム
されたHB101株(K12株)をM9培地中、37℃で振盪培養し
た。
遠心分離して集めた菌体を1Mリン酸水素二ナトリウムで
4℃にて処理した後、5mMトリス塩酸緩衝液(pH8.0)に
対して透析し、浸透圧ショックにて破壊した。
透析液を酢酸にてpH約4に調整した後、生じた沈澱を遠
心分離により除去し、上清液を陽イオン交換高速液体ク
ロマトグラフィー(HPLC、トーソー社製、SP-5PWカラム
使用)にかけ、メインピークを再クロマトグラフィーに
かけて更に精製した。上記陽イオン交換HPLCを2度行な
うことにより得られる各IL-1β変異蛋白質は、SDS-PAGE
電気泳動でほぼ単一のバンドに精製された。
更に、アミコンYM-5メンブランによる限外過を行な
い、溶媒を酢酸緩衝液(pH5.5)から水をおきかえた。
得られた各変異蛋白質の諸性質を下記第3表にまとめて
示す。
IL-1β(ポリペプチドI)及びその誘導体につき、以下
の活性試験を行なった。
尚、前記したポリペプチドIに対する抗血清を用いて、
RIA法により測定したポリペプチドI換算蛋白量(mg)
当りのLAF活性(U)は、下記第4表に示す通りであ
る。
薬理試験例1:ポリペプチドIのCSF産生促進効果試験 ヒト肺細胞のCSF産生に対する促進効果試験 CSF産生株として、ヒト肺細胞由来株HFL-1(Human Embr
yonic lung Fibroblasts, ATCC登録細胞株No.CCL-153)
を用い、以下の試験を行なった。
まず、上記HFI-1細胞を2×105個/mlの細胞濃度となる
ように、10%ウシ胎児血清加ハムスター12K培養液〔Ha
m,R.G.,Proc.Natl.AcD>Ssi.,53,288(1965)〕に浮遊
させた。次いで上記細胞懸濁液中に、種々の濃度に調製
した前記参考例で得たポリペプチドIを加え、炭酸ガス
培養器内で37℃で24時間、48時間及び72時間各々培養
し、各培養上清を集め、之等培養上清中に産生蓄積され
たCSF量を、マウス骨髄細胞を使用して測定した〔Lewi
s,I.C.et al.,J.Immunol.,128,168(1982)〕。
ポリペプチドIを用いて得られた各培養時間(hr)での
結果を第1図に示す。図において、横軸はポリペプチド
Iの濃度(GIF単位/ml)を、縦軸はCSF活性(単位/ml)
を示す。
上記結果より、ポリペプチドIの添加によれば、HFL-1
細胞株のCSF産生量は、該ポリペプチドの無添加に比べ
て実に数百倍にも亢進されることが明らかである。
ヒト皮膚由来細胞のCSF産生に対するポリペプチドI
の促進効果試験 ヒト正常皮膚由来細胞株としてCRL-1445(ATCC.No.)を
用いて以下の試験を行なった。即ち、上記細胞を2×10
5個/mlの細胞濃度となるように10%ウシ胎児血清加ダル
ベッコMEM培養液〔Dulbeco,R.and Freeman,G.,Virolog
y,8,396(1959)〕に浮遊させた。上記細胞浮遊液に、
種々の濃度の参考例で得たポリペプチドIを加え、炭酸
ガス培養器内で37℃で24、48及び72時間培養した後、培
養上清を集め、産生されたCSF量をマウス骨髄細胞を使
用して上記試験と同様にして測定した。
得られた結果を第1図と同様にして、第2図に示す。
第2図より、GIF活性として1単位/ml以上のポリペプチ
ドIをヒト正常皮膚由来の原線維芽細胞に加えることに
より、該細胞のCSF産生能は著しく促進されることが明
らかである。
生体内でのCSF産生に対する促進効果試験 ポリペプチドIを生体内に投与した場合、生体内でのCS
F産生亢進作用が発現されることを以下の動物実験によ
り試験した。
即ち、正常マウス(BALB/C系マウス、静岡県実験動物協
同組合より購入)に、種々の量の参考例で得たポリペプ
チドI(GIF活性として103〜105単位/個体)を静脈内
投与した。上記投与後2、4、8、12及び24時間目に各
実験動物より採血し、血清中のCSF濃度をマウス骨髄細
胞を用いて測定した。
結果を第3図に示す。図において横軸は各種濃度(GIF
単位/個体)のポリペプチドIの投与後時間(hr)を、
縦軸はCSF活性(単位/ml血清)を各々示す。また図中
(1)はポリペプチドIの10万GIF単位/個体投与群
を、(2)は同1万GIF単位/個体投与群を、(3)は
同1000GIF単位/個体投与群を、また(4)は対照群(H
SA10μg/個体投与群)を示す。
第3図より、ポリペプチドIを動物に与えた場合、動物
血清中のCSF濃度は著しく高くなっていることが判明し
た。即ち、ポリペプチドIは注射された量に比例して生
体内でのCSF産生を著しく亢進させる作用のあることが
認められた。
薬理試験例2:ポリペプチドIの抗関節炎試験 パースン〔Pearson,C.M.,Proc.Soc.Exp.Biol.Med.,9
1,95(1956)〕及びワードとジヨーンズ〔Ward,J.R.,Jo
nes,R.S., Arthritis Rheumatism,5,557(1962)〕の方
法に準じて、アジュバント関節炎ラットを作製した。即
ち、雌性S.D.系ラットの尾根部皮内にミコバクテリウム
・ブチリカム(Mycobacterium butyricum)死菌を流動
パラフインに懸濁させたアジュバントを0.05ml注射し
た。14日目に足腫脹に基づいて群分けし(n=6)、そ
の翌日より5日間に亘って、ポリペプチドI又はその溶
媒(生理食塩水;対照群)を、皮内投与した。経日的に
足容積を測定することにより、関節炎に対する影響を評
価した。
結果を第4図に示す。図において横軸はアジユバント投
与後日数(日)を、縦軸は足体積(×0.01ml)を各々示
す。また図中(1)はポリペプチドIの10万GIF単位/
個体投与群を、(2)は同1万GIF単位/個体投与群
を、(3)は同1000GIF単位/個体投与群を、(4)は
同100GIF単位/個体投与群を、(5)は対照群(生理食
塩水投与群)を、また(6)は正常ラット群を示す。
第4図より、対照群(グラフ(5))の足腫脹は23日目
まで増悪したのに対し、ポリペプチドIの投与群(グラ
フ(1)〜(4))においては、その投与の4日目(ア
ジュバンド投与後18日目)より、足腫脹の抑制作用が認
められ、最終投与4日後(アジュバンド投与後23日目)
においても関節炎の進行を阻止できることが確認され
た。
薬理試験例3:IL-1β誘導体のCSF産生促進効果試験 細胞株U-373MG〔ATCC HTB17、Glioblastoma,Astrocytom
a,Human〕を用いて、以下の試験を行なった。
上記細胞を、2×105個/mlの細胞濃度となるように、10
%FCS(GIBCO 社製)、MEM非必須アミノ酸(Flow 社
製)及びMEMピルビン酸ナトリウム(Flow 社製)を添加
したイーグルMEM培地(日水社製)に浮遊させ、種々の
濃度となるように被験物質を加えて、炭酸ガス培養器内
で37℃で24時間培養した。
各培養上清を集め、之等培養上清中に産生蓄積されたCS
F量を、マウス骨髄細胞を使用して測定した〔Lewis,I.
C. et al.,J.Immunol.,128,168(1982)〕。
結果を第5図に示す。図において横軸は被験物質の濃度
(ng/ml)を、縦軸はCSF活性(U/ml)を示す。また図中
曲線(1)〜(7)は以下のポリペプチドを被験物質と
した時の結果を示す。
曲線(1) …ポリペプチドVI 曲線(2) …ポリペプチドII 曲線(3) …ポリペプチドVIII 曲線(4) …ポリペプチドV 曲線(5) …ポリペプチドIV 曲線(6) …ポリペプチドIII 曲線(7) …ポリペプチドXXX 薬理試験例4:IL-1β誘導体の抗炎症試験 ウインター(Winter)らの方法〔Proc.Soc.Exptl.Biol.
Med.,111,544-547(1962)〕に準じてこの試験を行なっ
た。
即ち、6〜8週齢の雄ラット(Spraque Dawley系、日本
チャールスリバー社)を、実験前日に体重に基づいて1
群6〜8匹の各群に分けて用いた。起炎剤としてカラゲ
ニン(Marine Colloid社製)を、生理食塩水に1%とな
るように懸濁させたものを使用し、ラットの右後肢足蹠
皮下に0.1ml注射して足浮腫を惹起させた。足浮腫を評
価するため、起炎剤注射の前後の一定時間に、右後肢足
蹠容積を、プレシモメーター(plethysmometer,Ugo-Vas
ile社製)を用いて測定した。前値に対する起炎剤注射
後の容積増加率を浮腫率(swelling%)として表わし
た。
被験物質は、ダルベッコのリン酸塩緩衝食塩水(Dulbec
o's phosphate buffered saline)に溶解希釈し、ラッ
トの背部皮内に0.1ml宛、起炎剤注射の1時間前に注射
した。尚、対照群として、溶媒投与群を作成し、同一実
験に供した。
結果を第6図に示す。
図において横軸は、起炎剤投与後時間(hr)を、縦軸は
浮腫率(%)を示す。また、図中、曲線(1)は対照群
を、曲線(2)はポリペプチドVIの0.1μg投与群を、
曲線(3)はポリペプチドVIの1μg投与群を、曲線
(4)はポリペプチドVIの10μg投与群をそれぞれ示
す。
薬理試験例5:IL-1β誘導体の放射線障害防止作用試験 BALB/c系マウス(9週齢)に致死量のX線を照射する20
時間前に、ポリペプチドVIの1μg/マウス又は0.3μg/
マウスを腹腔内注射した。X線照射装置(MBR-1505R、
日立メディコ社)を使用し、850レントゲンのX線を、
上記マウスに全身照射し、以後、毎日その生存を確認し
た。尚、コントロールとしてPBS投与群をおいた。
結果を第7図に示す。図において横軸はX線照射後の日
数(日)を、縦軸は供試動物の生存率(%)を示し、曲
線(1)はポリペプチドVIの1μg投与群を、曲線
(2)はポリペプチドVIの0.3μg投与群を、また曲線
(3)はコントロール群をそれぞれ示す。
第7図より、コントロール群ではX線照射後18日目に全
例死亡したのに対し、ポリペプチドVI投与群では、その
投与量に依存して、放射線障害の防止作用が認められ、
1μg投与群では、約8割が放射線障害による死亡から
回避され、生存することが確認された。
薬理試験例6:IL-1β誘導体の日和見感染防御効果試験 易感染モデルマウスを用いて、以下の試験を実施した。
ICR系雄性マウス(6週齢)を供試動物(1群7匹)と
し、第1日目に5−フルオロウラシル(5-Fu、協和醗酵
社製)100mg/kgを静脈内投与した。第2日目、第4日目
及び第6日目にポリペプチドVIの1μg/マウスを皮下投
与し、第7日目に、緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa E
-2)の所定量を腹腔内投与して感染させた。第10日目に
供試動物の生存数を計数して、生存率(%)を求めた。
結果を第8図(1)〜(3)に示す。
第8図(1)は上記実験群の結果を、同(2)はポリペ
プチドVIを投与しなかった(5-Fuのみを投与した)対照
群の結果を、また同(3)は5-Fu及びポリペプチドVIの
いずれも投与しなかった対照群の結果をそれぞれ示す。
第8図中、縦軸は生存率(%)を、横軸は下記各緑膿菌
投与量を採用した群A〜Eを各々示す。
A群 …19000菌数/マウス投与群 B群 …3800菌数/マウス投与群 C群 …750菌数/マウス投与群 D群 …150菌数/マウス投与群 E群 …30菌数/マウス投与群 F群 …6菌数/マウス投与群 〈動物細胞からのサイトカインの製造方法〉 種々の濃度のポリペプチドXXXVII及び0.01%PHA-P存
在下に、HBS-2C5B2細胞〔J.Immunol.,131,1682-1689(1
985)〕を、2×105細胞/ウェルにて培養した。培養24
時間後の上清を採取し、そのIL-2活性を、スミス(K.A.
Smith)らの方法に従い、IL-2依存性マウスT細胞(CTL
L2)を用いて測定した〔J.Immunol.,120,2027(197
8)〕。
結果を下記第5表に示す。
U-373MG細胞を、10%FCS加RPMI-1640培地で集密的ま
で培養し、更に20ng/mlのポリペプチドXXXVIIを含む又
は含まない(コントロール)上記培地中で18時間インキ
ュベートした。培地を除去した後、グアニジニウム/セ
シウムクロライド法によりRNAを抽出し、オリゴ(dT)
−セルロースクロマトグラフィーにより、ポリ(A)+RNA
(mRNA)を収得した。ノザン・ブロッティング法(Nort
hern blotting)に従い、上記ポリ(A)+RNA10μgをアガ
ロースゲル(1.2%)電気泳動に付し分画後、ニトロセ
ルロース・フィルターに転写した。減圧下80℃でベーキ
ングし、20mMトリスHCl(pH8.0)中で100℃下に、5分
間処理後、50%フォルムアミド、5×ssc、50mMソジウ
ムフォスフェート(pH6.5)、4×デンハード液(Denha
rdt's solution)及び200μg/mlの変性サルモンスペラ
ムDNA中で42℃下にプリハイブリダイゼーションを行な
った。5時間後、ニックトランスレーションで放射能標
識したGM-CSFcDNA[Science,228,810(1985)]のPstI-
NcoIDNA断片又はBSF-2cDNA[Nature,324,73(1986)]
のKpnI-BamHIDNA断片と、42℃以下に20時間ハイブリダ
イゼーションを行なった。フィルターを0.1%SDS加2×
sscで室温下に15分間、更に0.1%SDS加0.1×sscで50℃
下に1時間洗浄した。オートラジオグラムは、増感紙を
用いて、−70℃下に一夜行なった。
その結果、GM-CSFのDNA断片を用いた場合も、BSF-2のDN
A断片を用いた場合も、IL-1β誘導体の利用により、動
物細胞からの天然サイトカイン類の生産が効率よく行な
い得ることが判った。
また、IL-1β誘導体の、かかる方法への適用に際して
は、極めて微量、通常10ng/ml程度の使用で十分であ
り、誘導されたサイトカイン類の精製過程をも容易にす
る。
動物細胞よりサイトカインを生産する場合、産生誘引
に使用するIL-1β活性物がその条件下において構造的に
安定であり、細胞表面上のIL-1受容体に結合することが
必須である。即ち、IL-1β活性物がIL-1受容体に結合
し、サイトカイン産生に必要なシグナルを細胞内に伝え
ることが重要である。そこで、線維芽細胞上のIL-1受容
体への結合に関して、以下の試験を行なった。即ち、6
−ウェルプレート上で、一面にほぼ均一にまで増殖した
Balb/3T3細胞(クローンA31:ATCC,CCL-163、1×106
胞/ウェルに、125Iで標識したポリペプチドI(IL-1
β)の50000cpm/ウェル及び事前に10%FCS加D-MEM中で3
7℃下にインキユベートした20ng/mlのポリペプチドIを
加え、4℃で反応させた。反応液をパスツールピペット
で除き、10%FCS加D-MEMの1mlを加えて静かに洗い上清
を捨てた。この洗浄操作を2回繰返した後、1mlの1%S
DS、0.2N NaOHで細胞を可溶化し、可溶化液及び更にウ
エルを洗浄した可溶化液中の放射能(結合放射能)をγ
−カウンターにて測定した。
尚、上記125I標識ポリペプチドIは、ボルトンとハンタ
ー(Bolton Hanter)の方法〔Biochem.J.,133,529(197
3)〕に従い製造精製した(比活性;250μCi/μg蛋白以
上)。
得られた結果を下記第6表に示す。
尚、表中阻止能は次式により求めた。
A:未標識ポリペプチドIが存在しない時の結合した放射
能 B:プレートに非特異的に吸着した放射能 C:結合した放射能の実測値 かかる指標は、共存させたポリペプチドIのIL-1受容体
への結合力を表わす。
上記第6表より、ポリペプチドI、即ちIL-1β自体は、
サイトカイン誘導条件下において、時間の経過と共に、
IL-1受容体への結合力が低下してしまうことが明らかと
なった。
そこで、上記において、24時間の事前のインキュベーシ
ョンを行ったポリペプチドI、ポリペプチドVI又はポリ
ペプチドXXXVIIを用いた同試験を行なった。
結果を第6表と同様にして第7表に示す。
上記結果より、動物細胞からのサイトカイン類の製造に
際しては、IL-1β誘導体の採用がより好ましいことが判
る。
実施例1 GIF活性[前記した方法において、ヒトメラノーマ細
胞としてA375S1株(微工研菌寄第9670号)を用いて測定
した]として 45000単位/ml(約1μg蛋白量/ml)のポリペプチドV
I、ツウィーン80(ポリソルベート80:日本サーファクタ
ント社製)0.01mg/ml及びマルトース15mg/mlとなる量の
各成分を、0.01Mクエン酸−クエン酸ナトリウム緩衝液
(pH6.0)に加えて混合し、混合物を過(0.22μmメ
ンブラーフィルター使用)後、液を無菌的に1mlずつ
バイアル瓶に分注し、凍結乾燥して、注射用製剤形態の
本発明組成物を調製した。該製剤は、これを用時、生理
食塩水1mlに溶解して利用される。
上記と同様にして、ポリペプチドII又はポリペプチ
ドXXVを有効成分として含有する注射用製剤形態の本発
明組成物を調製した。
他のIL-1β活性物も略同様にして、注射用製剤形態に調
製できる。
安定性試験 上記で得られた製剤を用いて、その安定性を下記方法
により試験した。
(I)方法I: 凍結乾燥した上記製剤を、ガラス瓶(気密、遮光)容器
中、4℃又は室温下にそれぞれ保存した。安定性の判定
は、下記判定基準に基づいて1、2、3及び6ケ月間そ
れぞれ保存後に評価した。
〈判定基準〉 性状:(外観)試験開始時と同じく、白色の塊である時
「変化なし」と判定した。
(溶状)生理食塩水1mlに溶かした溶液が、無色透明あ
る時に「変化なし」と判定した。
水素イオン濃度:開始時のpH値(5.65)の±0.2の範囲
を「変化なし」と判定した。
浸透圧比:開始時の値を100%とした時、95〜105%の範
囲内にある時を「変化なし」と判定した。
尚、上記判定は、1サンプルにつき3バイアルの結果の
平均をもって評価した。
(II)結果: 全ての保存温度及び全ての保存期間において、本発明の
製剤はいずれも上記基準により「変化なし」と判定され
た。上記試験における6ケ月の保存後の測定データー
(平均値)を第8表に示す。
(III)方法II: 凍結乾燥した上記製剤を、生理食塩水1mlに溶かした
後、3日間、4℃又は室温下に保存し、その溶状及び水
素イオン濃度を、上記方法Iに準じて測定評価した。
(IV)結果: 上記試験IIの結果を第8表と同様にして第9表に示す。
上記試験の結果(第8表及び第9表)より、本発明組成
物は、極めて安定であることが判る。
(V)方法III: 凍結乾燥した上記製剤を、ガラス瓶(気密、遮光)容器
中、4℃又は室温下にそれぞれ保存した。安定性の判定
は、下記判定基準に基づいて、1、2及び4週間保存後
に評価した。
〈判定基準〉 含量(%):試験開始後のIL-1β活性物の含量を100%
とした時、95〜105%の範囲内にある時を「変化なし」
と判定した。
尚、IL-1β活性物の含量は、下記条件の高速液体クロマ
トグラフィー(HPLC:トーソー社製HPLCシステム)によ
って測定した。
カラム:TSK ODS-120T(4.6φ×150mm:トーソー社製) 溶媒:A液=0.1%TFA−水 B液=0.1%TFA−アセトニトリル グラジエントプログラム 時間(分) B% 0 32 5 35 35 38 45 60 50 60 52 32 68 32 検出:紫外線吸収(220nm) (VI)結果: 全ての保存温度及び期間において、いずれも「変化な
し」と判定された。尚、4週間保存後の測定データー
(平均)を下記第10表に示す。
実施例2 実施例1のにおいて、その配合成分を下記イ〜ホと
する以外は同様にして、それぞれ注射用製剤形態の本発
明組成物を調製した。
イ.ポリペプチドVI 10μg/ml ツウィーン80 0.01mg/ml デキストラン40 15mg/ml システイン 0.1mg/ml HSA 1mg/ml (同一緩衝液使用) ロ.ポリペプチドVI 10μg/ml ツウィーン80 0.01mg/ml ショ糖 15mg/ml システイン 0.1mg/ml (同一緩衝液使用) ハ.ポリペプチドVI 10μg/ml ツウィーン80 0.01mg/ml マンニトール 15mg/ml システイン 0.1mg/ml HSA 1mg/ml (同一緩衝液使用) ニ.ポリペプチドVI 10μg/ml ツウィーン80 0.01mg/ml イノシトール 15mg/ml システイン 0.1mg/ml HSA 1mg/ml (同一緩衝液使用) ホ.ポリペプチドVI 10μg/ml ツウィーン80 0.01mg/ml マルトース 15mg/ml システイン 0.1mg/ml (0.01Mクエン酸−クエン酸ナトリウム緩衝液(pH5.0)
使用) 上記で調製した各製剤の安定性を下記方法により試
験した。
(I)方法: 上記製剤を、ガラス瓶(気密、遮光)容器中、4℃又は
25℃下にそれぞれ保存し、1、2及び4週間保存後に、
前記安定性試験に示した判定基準に従い、各製剤の性
状(外観及び溶状)並びに含量(%)を評価し安定性を
調べた。
(II)結果: 全ての製剤(上記イ〜ホ)において、全ての保存条件下
で「変化なし」と判定された。尚、4週間保存後の測定
データー(平均)を下記第11表に示す。
以上の各試験結果より、本発明組成物は、IL-1β活性物
の安定化に極めて優れたものであることが判る。
実施例3 IL-1β活性物[ポリペプチドVI]0.1μg/ml又は0.01
μg/mlを含む下記組成の本発明組成物をガラスバイアル
瓶、シリコンコートガラスバイアル瓶、ポリプロピレン
容器及びポリスチレン容器の各々に入れて本発明組成物
を調製した。
〈配合組成〉 IL-1β活性物 0.1又は0.01μg/ml 0.01Mクエン酸緩衝液(pH6.0) ショ糖 5mg システイン 0.1mg 人血清アルブミン 0.01〜10mg/ml 上記で調製した本発明組成物のそれぞれにつき、以
下の吸着防止試験を行なった。即ち、各組成物試料を、
2日間及び4日間それぞれ4℃に放置後、IL-1活性物の
残存量を以下のエンザイムイムノアッセイにより測定し
た。
〈エンザイムイムノアッセイ〉 96穴マイクロプレートにマウス抗IL-1β活性物モノクロ
ーナル抗体100μl/ウェルを加え、4℃で一夜放置す
る。洗浄後、1%ウシ血清アルブミン400μlを加え、
室温で30分間放置し、ブロッキングを行なわせる。洗浄
後、試料の段階希釈液100μlを加え、4℃で一夜放置
後、洗浄する。ウサギ抗IL-1β抗体〔Clinica Chimica
Acta,vol.166,p237-246(1987)及びEurop.J.Immunolo
g.,vol.17,1527-1530(1987)参照〕の100μlを加え、
37℃で2時間放置する。洗浄した後、パーオキシダーゼ
標識抗体ウサギグロブリン(バイオラッド社製)溶液10
0μlを加えて37℃で2時間放置する。洗浄後、基質溶
液100μlを加えて室温で2〜15分間放置する。2N硫酸
で反応を停止させ、492nmの吸光度を測定する。別に、I
L-1β活性物の既知濃度の溶液で検量線を作成し、この
検量線より試料のIL-1β活性物の濃度を求める。
得られた結果を第12表に示す。
但し第12表中、容器の種類の項における1はガラスバ
イアル瓶を、2はシリコンコートガラスバイアル瓶を、
3はポリプロピレン容器を、また4はポリスチレン容器
をそれぞれ示す。
この第12表より、本発明組成物試料はいずれも容器への
IL-1βの吸着が認められないことが明らかである。
実施例4 IL-1β活性物(ポリペプチドVI)1μgに人血清アル
ブミン0.1mg、0.01Mクエン酸−クエン酸ナトリウム緩衝
液(pH6.0)及び下記第13表に示す各成分を加えて混合
し、混合物を過(0.22μmメンブランフィルター使
用)後、液を無菌的に1mlずつガラスバイアル瓶に分
注し、凍結乾燥して、注射用製剤形態の本発明組成物を
調製した。
上記で調製した各本発明試料の安定性を以下の試験
により調べた。即ち、凍結乾燥した各試料をガラスバイ
アル瓶(気密、遮光)中、25℃、50℃又は70℃下に各々
1、2又は4週間保存した(但し70℃下では1週間のみ
保存した)。
IL-1β活性物の残存量は、下記クロマトグラフィー(HP
LC:トーソー社製HPLCシステム)により測定した。
カラム:TSK C18‐NPR(4.6φ×35mmトーソー社製) 溶媒:A液=0.1%TFA−水 B液=0.1%TFA−アセトニトリル グラジエントプログラム 時間(分) B% 0 30 10 36 13 50 14 30 検出:紫外線吸収(210nm) 得られた結果を第14表に示す。
上記第14表に示す通り、4週間、25℃の保存では全ての
本発明組成物試料において変化が見られず、4週間、50
℃の保存では本発明組成物試料No.チ及びワにおいて変
化は認められず、1週間、70℃の保存では本発明組成物
試料No.ワのみ変化が認められなかった。
【図面の簡単な説明】
第1図乃至第3図はポリペプチドIのCSF産生に対する
促進効果試験結果を示すグラフである。 第4図はポリペプチドIの抗関節炎試験結果を示すグラ
フである。 第5図はIL-1β誘導体のCSF産生促進試験結果を示すグ
ラフである。 第6図はIL-1β誘導体の抗炎症試験結果を示すグラフで
ある。 第7図はIL-1β誘導体の放射線障害防止作用試験の結果
を示すグラフである。 第8図はIL-1β誘導体の日和見感染症防止作用試験の結
果を示すグラフである。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】インターロイキン−1β活性物と共に、人
    血清アルブミン及び糖類を含有することを特徴とするイ
    ンターロイキン−1βの安定化組成物。
  2. 【請求項2】インターロイキン−1β活性物1μg当
    り、0.001mg以上の人血清アルブミン及び0.1mg以上の糖
    類が添加された請求項に記載の組成物。
  3. 【請求項3】インターロイキン−1β活性物1μg当
    り、0.1〜10mgの人血清アルブミン及び1〜100mgの糖類
    が添加された請求項に記載の組成物。
  4. 【請求項4】クエン酸−クエン酸ナトリウム緩衝液を含
    有する請求項に記載の組成物。
  5. 【請求項5】糖類がショ糖である請求項〜のいずれ
    かに記載の組成物。
  6. 【請求項6】インターロイキン−1β活性物1μg当
    り、0.1mgの人血清アルブミン、5mgのショ糖及びクエン
    酸−クエン酸ナトリウム緩衝液を含有する請求項に記
    載の組成物。
  7. 【請求項7】界面活性剤を含有する請求項に記載の組
    成物。
  8. 【請求項8】含硫還元剤を含有する請求項に記載の組
    成物。
  9. 【請求項9】緩衝液で等張化した請求項に記載の組成
    物。
  10. 【請求項10】インターロイキン−1β活性物と共に、
    糖類及び界面活性剤を含有することを特徴とするインタ
    ーロイキン−1βの安定化組成物。
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