JP2574701B2 - インターロイキンー1α誘導体遺伝子 - Google Patents

インターロイキンー1α誘導体遺伝子

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はインターロイキン−1α(IL−1α)の誘導
体をコードする遺伝子に関する。
従来の技術 第2回国際リンホカインワークショップにおいて、か
ってリンパ球活性化因子(Lymphocyte Activation Fact
or;LAF)、マイトジェニックプロテイン(Mitogenic Pr
otein)、ヘルパーピーク−1(Helper peak−1)、T
リンパ球代替因子〔T−cell replacing factor III(T
RF−III),T−cell replacing factor Mφ(TRFM)〕、
Bセルアクチベーティング フアクター(B−cell act
ivating factor)、Bリンパ球分化因子(B−cell dif
ferentiation factor)等の呼称で報告されてきた生理
活性物質は、いずれもインターロイキン1(IL−1)な
る呼称に統一されることが決定された〔cellular Immun
ol.,48,433−436(1979)〕。この決定は、上記各生理
活性物質は物質として区別できず、生理活性を異なる角
度から把えて表現しているにすぎないとの理由に基づい
ている。
上記IL−1は、更に例えばTリンパ球やBリンパ球を
活性化し、インターロイキン2(IL−2)の産生亢進作
用や抗体産生を亢進させる作用を有し、また肝細胞に作
用して蛋白質合成を亢進させる作用、プロスタグランデ
ィン産生を亢進させる作用等を有することも報告されて
いる〔Reviews of Infectious Disease,Vol.6,No.1,50
−59(1984)、New England J.of Med.,311,1413(198
4)等参照〕。
しかして、物質としてのIL−1の本体に関しては現在
尚不明ではあるが、最近になってLAF活性を有するポリ
ペプチドもしくはその前駆体をコードする遺伝子の存在
がようやく報告された〔Proc.Natl.Acad.Sci.,81,7907
−7911(1984)、Nature,315,641(1985)、Nucleic Ac
id Research,13,(16)5869(1985)〕。
上記によれば、遺伝子組換え技術に従い得られた培養
上清のLAF活性の確認により、下式(A)で表わされる
ポリペプチドをLAF活性を有するポリペプチドであると
推定しこれを「IL−1α」と称している。
Ser−Ala−Pro−Phe−Ser−Phe−Leu−Ser−Asn−Val−
Lys−Tyr−Asn−Phe−Met−Arg−Ile−Ile−Lys−Tyr−
Glu−Phe−Ile−Leu−Asn−Asp−Ala−Leu−Asn−Gln−
Ser−Ile−Ile−Arg−Ala−Asn−Asp−Gln−Tyr−Leu−
Thr−Ala−Ala−Ala−Leu−His−Asn−Leu−Asp−Glu−
Ala−Val−Lys−Phe−Asp−Met−Gly−Ala−Tyr−Lys−
Ser−Ser−Lys−Asp−Asp−Ala−Lys−Ile−Thr−Val−
Ile−Leu−Arg−Ile−Ser−Lys−Thr−Gln−Leu−Tyr−
Val−Thr−Ala−Gln−Asp−Glu−Asp−Gln−Pro−Val−
Leu−Leu−Lys−Glu−Met−Pro−Glu−Ile−Pro−Lys−
Thr−Ile−Thr−Gly−Ser−Glu−Thr−Asn−Leu−Leu−
Phe−Phe−Trp−Glu−Thr−His−Gly−Thr−Lys−Asn−
Tyr−Phe−Thr−Ser−Val−Ala−His−Pro−Asn−Leu−
Phe−Ile−Ala−Thr−Lys−Gln−Asp−Tyr−Trp−Val−
Cys−Leu−Ala−Gly−Gly−Pro−Pro−Ser−Ile−Thr−
Asp−Phe−Gln−Ile−Leu−Glu−Asn−Gln−Ala (A) 本発明者らも、従来より均質な物質としてのIL−1α
につき鋭意研究を重ねてきており、既にその製造技術の
確立と共に、物質としての特性、その有する生理活性等
をも明らかにした。また、この研究結果に伴い、上記式
(A)で表わされるポリペプチドがLAF活性を有する事
実も確認したが、該ポリペプチドは、前記報告の通り、
生体の遺伝子に対応するものであるにもかかわらず、驚
くべきことに物質としては尚不安定であることも確認し
た。
また従来より、IL−1αは医薬として人体に投与した
場合、副作用としての発熱を伴うことが知られており、
これが該IL−1αの医薬品としての応用に当っては重大
な弊害となっている。
発明が解決しようとする問題点 本発明の目的は、上記式(A)で表わされるポリペプ
チド(IL−1α)とはそのアミノ酸配列を異にし、且つ
副作用としての発熱性を確実に抑制され、殊に医薬用途
に好適な新しいIL−1αの誘導体をコードする遺伝子を
提供することにある。
本発明の他の目的は、上記IL−1α誘導体の遺伝子工
学的手法による製造技術を提供することにある。
問題点を解決するための手段 本発明によれば、下記式(1)で表わされるIL−1α
誘導体のアミノ酸配列において、16位Argが欠失されて
いること、該16位Argが他のアミノ酸残基で置換されて
いること、1位Serから14位Pheに至るアミノ酸配列が欠
失していること及び1位Serから15位Metに至るアミノ酸
配列が欠失していること、から選ばれる条件の少なくと
もひとつを充足する改変されたアミノ酸配列をコードす
ることを特徴とするIL−1α誘導体遺伝子が提供され
る。
Ser−Ala−Pro−Phe−Ser−Phe−Leu−Ser−Asn−Val−
Lys−Tyr−Asn−Phe−Met−Arg−Ile−Ile−Lys−Tyr−
Glu−Phe−Ile−Leu−Asn−Asp−Ala−Leu−Asn−Gln−
Ser−Ile−Ile−Arg−Ala−X−Asp−Gln−Tyr−Leu−T
hr−Ala−Ala−Ala−Leu−His−Asn−Leu−Asp−Glu−A
la−Val−Lys−Phe−Asp−Met−Gly−Ala−Tyr−Lys−S
er−Ser−Lys−Asp−Asp−Ala−Lys−Ile−Thr−Val−I
le−Leu−Arg−Ile−Ser−Lys−Thr−Gln−Leu−Tyr−V
al−Thr−Ala−Gln−Asp−Glu−Asp−Gln−Pro−Val−L
eu−Leu−Lys−Glu−Met−Pro−Glu−Ile−Pro−Lys−T
hr−Ile−Thr−Gly−Ser−Glu−Thr−Asn−Leu−Leu−P
he−Phe−Trp−Glu−Thr−His−Gly−Thr−Lys−Asn−T
yr−Phe−Thr−Ser−Val−Ala−His−Pro−Asn−Leu−P
he−Ile−Ala−Thr−Lys−Gln−Asp−Tyr−Trp−Val−
Y−Leu−Ala−Gly−Gly−Pro−Pro−Ser−Ile−Thr−A
sp−Phe−Gln−Ile−Leu−Glu−Asn−Gln−Ala (1) 〔上記においてXはAspを、YはCys又はSerを示す。但
しXがAsnの場合、YはCysであってはならない。
上記及び以下の本明細書におけるアミノ酸及びポリペ
プチドの表示はIUPAC及びIUPAC−IUBによる命名法又は
規則における略号乃至当該分野で慣用されている略号に
よるアミノ酸残基の表示法に従うものとし、塩基配列に
おける核酸の表示も同様とする。
また、アミノ酸残基の数及び位置は、欠落がある場合
であっても、すべて上記式(1)のアミノ酸配列に従っ
て表示するものとする。
本発明遺伝子によりコードされるIL−1α誘導体(以
下これを「本発明誘導体」という)は、LAF活性、腫瘍
細胞増殖抑制活性(即ち腫瘍細胞に対して特異的にその
増殖を抑制する活性)、CSF(Colony stimulating fact
or;コロニー刺激因子)、インターフエロン(IFN)、イ
ンターロイキン−2(IL−2)、インターロイキン−3
(IL−3)等の種々のサイトカイン類の産生促進活性
(即ち例えばヒト細胞に作用してそれらサイトカイン類
の産生を著しく促進させる活性)、抗炎症活性、特に例
えば関節炎モデル動物に投与することによって関節炎の
進行を効果的に抑制する活性、放射線障害防止作用(即
ち骨髄移植時の放射線全身照射、癌治療等における放射
線照射、放射線事故時等における生体障害乃至は重篤な
副作用等を予防乃至防止する作用)、血栓症防止作用、
血小板増加作用(増血作用)等を有する。従って本発明
誘導体は、例えば抗体産生促進やワクチンの効果増強等
の免疫系刺激剤、抗腫瘍剤、CSF、IL−2、IL−3等の
サイトカイン類の産生促進剤、抗炎症剤、放射線障害防
止剤、抗血栓症剤、血小板減少症治療剤等の医薬品とし
て有用である。特に本発明誘導体は、毒性が低いことは
勿論のこと、従来知られているIL−1の有する副作用と
しての発熱性が非常に少ない点において特徴づけられ、
之等の点より、上記医薬品として殊にその安全性が優れ
ており好適なものである。
より詳しくは、本発明誘導体を例えばCSF産生促進剤
としてヒトに投与するときには、ウイルス感染や抗原抗
体反応等の危険性を生じることなく、癌化学療法や放射
線療法後の骨髄低形成による顆粒球減少を有効に回復で
きる(顆粒球減少治療剤)。本発明誘導体を利用したCS
F産生促進剤は、その本来のCSF産生促進作用により、CS
Fの作用に基づく各種疾病の予防及び治療剤としても有
効である。例えばCSFは顆粒球やマクロファージの機能
を促進させる作用がある〔ロペッツら(Lopez,A.F.et a
l.),J.Immunol.,131,2983(1983)、ハンダム(Handa
m,E.et al.),同122,1134(1979)及びバダスら(Vada
s,M.A.et al.),同130,795(1983)〕ので、種々の感
染症の予防及び治療薬として臨床応用が期待でき、上記
CSF産生促進剤も同様の臨床応用が期待できる。
また近年生体防御能が低下乃至障害された個体(comp
romised host)に、それまで無害であった病原体が病原
性を発揮して惹起される所謂日和見感染症(opportunis
tic infectino又はterminal infection)は、臨床的に
問題となる病原体(起炎菌)が、シュードモナス(Pseu
domonas)、セラチア(Serratia)等のグラム陰性桿
菌、ヘルペス(Herpes simplex,HSV)、バリセラ−ゾー
スタ(Varicella−zoster,VZV)、サイトメガロウイル
ス(Cytomegalovirus,CMV)等のウイルス、キャンディ
ダ(Candida albicans)、アスペルギルス(Aspergillu
s fumigatus)、ノカルディア(Nocardia asteroidea)
等の真菌、カリニ原虫(Pneumocystis carinii)、トキ
ソプラズマ(Toxoplasma gondii)等の原虫等であり、
現用の抗生物質は、之等の病原菌に対して充分な効果を
奏し難く、該日和見感染症に対する新しい薬剤の研究開
発が切望されており、本発明誘導体はかかる日和見感染
症の予防及び治療剤としても有効である。特に本発明誘
導体は、かかる日和見感染症が高頻度に見られる抗癌剤
投与時、即ち急性白血病の化学療法や骨髄移植時等にお
ける各種の感染症、例えばガンジダ症、クリプトコック
ス症、アスペルギルス症、接合菌症、黒色真菌感染症、
ウイルス感染症、サイトメガロウイルス肺炎、之等の合
併症等の予防及び治療剤として有用である。
本発明誘導体は、またこれを有効成分とする抗炎症剤
として、関節炎等の予防及び治療剤に有効である。
本発明誘導体は、更に後記実施例に示す方法に従い測
定される腫瘍細胞増殖抑制活性(以下これを「GIF活
性」という)を有しており、種々の腫瘍細胞の増殖を特
異的に抑制する作用を発揮する。従ってこれを有効成分
とする抗腫瘍剤は、癌の化学療法剤として、特に各種抗
悪性腫瘍剤との併用による寛解強化療法、寛解維持療法
に有利に用いられる。
本発明誘導体は、また上記医薬用途以外にそのサイト
カイン産生促進活性に基づいて、例えば細胞株からの各
種有用サイトカイン類のインビトロ(in vitro)製造に
際して有効に使用し得る。かかる細胞株からの天然型サ
イトカインの製造は、殊に糖蛋白質であるサイトカイン
において着目されており、本発明誘導体の利用によれば
かかる有用サイトカインを効率的且つ大量に収得でき
る。
本発明誘導体は、更にGIF活性及びCSF産生促進活性を
有し、かかる生理活性に基づく各種医薬用途に用いるこ
とができる。
加えて本発明誘導体は、血小板の減少を顕著に抑制す
る作用(血小板増加作用乃至造血作用)を有し、血小板
減少症治療剤として非常に有効に利用できる。
前記式(1)で表わされる本発明のIL−1α誘導体に
おいて、36位XはAspを、141位YはCys又はSerを示す。
本発明誘導体中、特に好ましいものとしては、XがAs
pでYがSerを示し且つ16位ArgがGlyで置換されているも
の及びXがAspでYがSerを示し且つN末端より14個のア
ミノ酸配列が欠失されているものを例示できる。
本発明誘導体は、例えば遺伝子工学的手法により製造
できる。即ち、前記式(1)で表わされる特定のポリペ
プチドをコードする遺伝子を利用し、これを微生物のベ
クターを組込んで該微生物細胞内で複製、転写、翻訳さ
せることにより製造できる。この方法は特に大量生産が
可能である点より有利である。
上記方法において用いられる遺伝子は、通常の方法、
例えばホスファイト トリエステル法〔ネイチヤー(Na
ture),310,105(1984)〕等の常法に従って核酸の化
学合成により全合成することもできるが、IL−1αもし
くはその前駆体をコードする遺伝子を利用するのが簡便
であり、該遺伝子より上記化学合成手段を含む常法に従
い、前記特定のアミノ酸配列をコードする核酸配列に改
変することにより容易に製造できる。上記IL−1α又は
その前駆体をコードする遺伝子は、公知(記述)であ
り、我々も該遺伝子を得、これを用いて遺伝子工学的手
法によりIL−1αを収得している。
上記遺伝子の改変操作は、目的とするポリペプチドの
アミノ酸配列に応じて、公知方法に従い実施され得る
(遺伝子工学的手法としては例えば、Molecular Clonin
g,Cold Spring Harbor Laboratory(1982)が参照され
る)。
例えばDNAの切断、結合、リン酸化等には、各種制限
酵素、DNAリガーゼ、ポリヌクレオチドキノーゼ、DNAポ
リメラーゼ等の酵素を用いた常套手段が採用でき、それ
らの酵素は市販品として容易に入手できる。之等各操作
における遺伝子乃至核酸の単離、精製も常法、例えばア
ガロース電気泳動法等に従えばよい。得られる遺伝子の
複製は、一部後述するように通常のベクターを利用する
方法に従い得る。所望のアミノ酸配列をコードするDNA
断片や合成リンカーは、上記した化学合成により容易に
製造できる。尚、上記において所望のアミノ酸に対応す
るコドンはそれ自体公知であり、その選択は任意でよ
く、例えば利用する宿主のコドン使用頻度等を考慮した
常法に従えばよい〔Nucl.Acids Res.,9,43−74(198
1)〕。またこれらの核酸配列のコドンを一部改変する
操作には、例えば常法通り15〜30マー程度の所望の改変
をコードする合成ヌクレオチドからなるプライマーを用
いたサイト−スペシフィック ミユータジェネシス(Si
te−Specific Mutagenesisi)〔Proc.Natl.Aced.Sci.,8
1,5662−5666(1984)〕等の方法を採用できる。
上記方法により得られる所望の遺伝子の塩基配列の決
定及び確認は、例えばマキサム−ギルバートの化学修飾
法〔Maxam−Gilbert,Meth.Enzym,65,499−560(198
0)〕やM13ファージを用いるジデオキシヌクレオチド鎖
終結法〔Messing,J.and Vieira,J.,Gene,19,269−276
(1982)〕等により行ない得る。
上記操作及び方法の具体例は、後記実施例の項に記述
するが、これに限定されず当業界における周知の各種方
法をいずれも採用できる。
かくして、本発明によれば前記式(1)で表わされる
特定アミノ酸配列のポリペプチドをコードする新規な遺
伝子が提供される。
本発明誘導体は、本発明遺伝子を利用し、従来公知の
一般的な遺伝子組換え技術に従い製造できる。より詳細
には、上記本発明遺伝子が宿主細胞中で発現できるよう
な組換えDNAを作成し、これを宿主細胞に導入して形質
転換し、該形質転換体を培養すればよい。
ここで宿主細胞としては、真核生物及び原核生物のい
ずれをも用い得る。該真核生物の細胞には、脊椎動物、
酵母等の細胞が含まれ、脊椎動物細胞としては、例えば
サルの細胞であるCOS細胞〔Y.Gluzman,Cell,23,175−18
2(1981)〕やチャイニーズ・ハムスター卵巣細胞のジ
ヒドロ葉酸レダクターゼ欠損株〔G.Urlaub and L.A.Cha
sin,Proc.Natl.Acad.Sci.,U.S.A.,77,4216−4220(198
0)〕等がよく用いられるが、之等に限定される訳では
ない。脊椎動物細胞の発現ベクターとしては、通常発現
しようとする遺伝子の上流に位置するプロモーター、RN
Aのスプライス部位、ポリアデニル化部位及び転写終了
配列等を保有するものを使用でき、これは更に必要によ
り複製起源を保有していてもよい。該発現ベクターの具
体例としてはSV40の初期プロモーターを保有するpSV2dh
fr〔S.Subramani,R.Mulligan and P.Berg,Mol.Cell.Bio
l.,1,(9),854−864(1981)〕等を例示できるが、こ
れに限定されない。
真核微生物としては酵母が一般によく用いられ、その
中でもサッカロミセス属酵母が有利に利用できる。該酵
母等の真核微生物の発現ベクターとしては、例えば酸性
ホスファターゼ遺伝子に対するプロモーターを持つpAM8
2〔A.Miyanohara et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.,U.S.A.,
80,1−5(1983)〕等を好ましく利用できる。
原核生物の宿主としては、大腸菌や枯草菌が一般によ
く用いられ、本発明では之等宿主菌中で複製可能なプラ
スミドベクターを用い、このベクター中に本発明遺伝子
が発現できるように該遺伝子の上流にプロモータ及びSD
(シヤイン・アンド・ダルガーノ)塩基配列、更に蛋白
合成開始に必要なATGを付与した発現プラスミドを使用
できる。上記宿主菌としての大腸菌としてはエシェリヒ
ア・コリ(Escherichia coli)K12株等がよく用いら
れ、ベクターとしては通常pBR322がよく用いられるが、
これに限定されず、公知の各種の菌株及びベクターをい
ずれも利用できる。プロモーターとしては例えばトリプ
トファン・プロモーター、PLプロモーター、lac−プロ
モーター、lpp−プロモーター等を使用でき、いずれの
場合も本発明遺伝子を発現させ得る。
トリプトファン・プロモーターを用いる場合を例にと
り詳述すれば、発現ベクターとしてトリプトファン・プ
ロモーター及びSD配列を有するベクターpTM1〔今本文
男、代謝、Vol.22,289(1985)〕を使用し、SD配列の下
流に存在する制限酵素Cla I部位に、必要に応じてATGを
付与した所望のポリペプチドをコードする遺伝子を連結
させればよい。尚、本発明遺伝子の発現は上記の如き直
接発現系に限らず、例えばβ−ガラクトシダーゼやβ−
ラクタマーゼ等を利用して融合蛋白質発現系とすること
もできる。
かくして得られる発現ベクターの宿主細胞への導入及
びこれによる形質転換の方法は、一般に用いられている
方法によることができ、例えば主として対数増殖期にあ
る細胞を集め、CaCl2処理して自然にDNAを取り込みやす
い状態にして、ベクターを取込ませる方法等を採用でき
る。上記方法では、通常知られているように形質転換の
効率を一層向上させるためにMgCl2やRbClを更に共存さ
せることもできる。また、宿主細胞をスフエロプラスト
又はプロトプラスト化してから形質転換させる方法も採
用できる。
上記で得られる所望の形質転換株を常法に従い培養す
ることにより、所望のポリペプチドが生産、蓄積され
る。該培養に用いられる培地は、通常の細胞培養に慣用
される各種の培地のいずれでもよい。その具体例として
は、例えばL培地、E培地、M9培地等及び之等に通常知
られている各種の炭素源、窒素源、無機塩、ビタミン類
等を添加した培地等を例示できる。尚、上記トリプトフ
ァン・プロモーターを用いた場合には、一般に該プロモ
ーターが働くためのカザミノ酸を添加した、例えばM9最
小培地を用いて培養するのがよく、該培地には培養の適
当な時期にインドールアクリル酸等のトリプトファン・
プロモーターの働きを強めるための薬剤を添加すること
もできる。
上記培養により得られる活性物質を含有する培養物か
らの目的ポリペプチド、即ち本発明誘導体の精製、単離
は常法に従い行なうことができる。尚、本発明誘導体を
宿主から抽出するに当っては、例えば浸透圧シヨツク法
等の温和な条件を採用するのが、その高次構造保持の面
からより好ましい。
上記精製、単離は、例えば当該ポリペプチドの物理、
化学的性質を利用した各種の処理操作に従い実施できる
〔例えば「生化学データーブツクII」pp1175−1259、第
1版第1刷、1980年6月23日、株式会社東京化学同人発
行参照〕。該方法としては、具体的には例えば通常の蛋
白沈澱剤による処理、限外過、分子篩クロマトグラフ
ィー(ゲル過)、液体クロマトグラフィー、遠心分
離、電気泳動、アフィニティクロマトグラフィー、透析
法、之等の組合せ等を採用できる。
より具体的には、上記操作は例えば以下の如くして実
施できる。即ちまず培養上清より目的とするポリペプチ
ドを部分精製する。この部分精製は、例えばアセトン、
メタノール、エタノール、プロパノール、ジメチルホル
ムアミド(DMF)等の有機溶媒や酢酸、過塩素酸(PC
A)、トリクロロ酢酸(TCA)等の酸を蛋白沈澱剤として
用いる処理、硫酸アンモニウム、硫酸ナトリウム、リン
酸ナトリウム等の塩析剤を用いる処理及び/又は透析
膜、平板膜、中空繊維膜等を用いる限外過処理等によ
り行なわれる。之等の各処理の操作及び条件は、通常の
この種方法のそれらと同様のものとすればよい。
次いで上記で得られた粗精製物を、ゲル過に付すこ
とにより目的物質の活性が認められる画分を収得する。
ここで用いられるゲル過剤としては特に限定はなく、
例えばデキストランゲル、ポリアクリルアミドゲル、ア
ガロースゲル、ポリアクリルアミド−アガロースゲル、
セルロース等を素材とするものをいずれも利用できる。
之等の具体例としては、セファデックスGタイプ、同LH
タイプ、セファロースタイプ、セファクリルタイプ(以
上、ファルマシア社)、セルロファイン(チツソ
(株))、バイオゲルPタイプ、同Aタイプ(バイオー
ラド社)、ウルトロゲル(LKB社)、TSK−Gタイプ(東
ソー(株))等を例示できる。
目的ポリペプチドは、上記ゲル過により得られる活
性画分を、例えばハイドロキシアパタイトカラムを用い
たアフィニティークロマドグラフィー、DEAE法、CM法、
SP法等のイオン交換カラムクロマトグラフィー、クロマ
トフオーカシング法、逆相高速液体クロマトグラフィー
等に付すことにより、又は之等各操作の組合せにより更
に精製でき、均質な物質として単離できる。
かくして本発明誘導体を単離、収得できる。
本発明誘導体は、これを有効成分として前述した各種
の医薬用途に有用な医薬製剤とすることができる。該医
薬製剤は通常本発明誘導体と共に適当な医薬製剤担体を
配合して製剤組成物の形態に調製される。該製剤担体と
しては使用形態に応じた製剤を調製するのに通常慣用さ
れる充填剤、増量剤、結合剤、付湿剤、崩壊剤、表面活
性剤等の賦形剤乃至は希釈剤をいずれも使用できる。製
剤組成物形態は、これが本発明誘導体を効果的に含有す
る状態であれば特に限定はなく、例えば錠剤、粉末剤、
顆粒剤、丸剤等の固剤であってもよいが、通常液剤、懸
濁剤、乳剤等の注射剤形態とするのが好適である。また
これを使用前に適当な担体の添加によって液状となし得
る乾燥品とすることもできる。之等はいずれも常法に従
い調製できる。
特に本発明のIL−1α誘導体を血小板減少症治療剤と
して用いる場合、該治療剤は、一般に薬理有効量の本発
明IL−1α誘導体及び前記した適当な医薬製剤担体と共
に、必要に応じて他の配合成分を用いて、常法に従い上
記した各種の製剤組成物形態の調製される。
上記薬理組成物に配合できる他の成分としては、特に
IL−1活性物の安定化の面より、例えばヒト血清アルブ
ミン(HSA)等のアルブミン類や通常のL−型アミノ
酸、好ましくはシステイン、グリシン等が好ましい。之
等の添加量は、特に制限されるものではないが、IL−1
活性物1μg当たりアルブミン類では約0.01〜10mg程
度、アミノ酸は約0.001〜10mg程度(2種以上のアミノ
酸を併用する場合はそれらの合計量)とするのがよい。
また上記薬理組成物には更に必要に応じて、糖類例えば
グリコース、マンノース、ガラクトース、果糖等の単糖
類、マンニトール、イノシトール、キシリトール等の糖
アルコール類、ショ糖、マルトース、乳糖等の二糖類、
デキストラン、ヒドロキシプロピルスターチ等の多糖
等、好ましくはショ糖、マルトース、マンニトール、イ
ノシトール、デキストラン等や、イオン性及び非イオン
性界面活性剤、就中ポリオキシエチレングリコールソル
ビタンアルキルエステル系、ポリオキシエチレンアルキ
ルエーテル系、ソルビタンモノアシルエステル系、脂肪
酸グリセリド系等の界面活性剤を配合することもでき
る。上記糖類はIL−1活性物1μg当たり約0.1mg程度
以上、好ましくは約1〜100mg程度の範囲、界面活性剤
はIL−1活性物1μg当たり約0.0001mg程度以上、好ま
しくは約0.001〜0.1mg程度の範囲で添加されるのが適当
である。
尚、上記において担体として採用し得る緩衝液として
は、特に限定されるものではないが、例えばクエン酸−
リン酸ナトリウム、クエン酸−クエン酸ナトリウム、酢
酸−酢酸ナトリウム、リン酸二ナトリウム−リン酸一ナ
トリウム、クエン酸−ホウ砂等のpH4〜8、より好まし
くはpH5〜6の各緩衝液を好ましく例示することができ
る。
かくして得られる血小板減少症治療剤の投与量は、該
製剤の投与方法、投与形態、使用目的、これを適用され
る患者の症状等に応じて適宜選択され一定ではないが、
一般には有効成分を約0.00001〜80重量%程度含有する
製剤形態を調製して、この製剤をこれに含有される有効
成分量が一日成人一人当り約0.01μg〜10mg程度となる
範囲で投与するのが望ましい。
上記血小板減少症治療剤以外の医薬製剤中の有効成分
の量及び該製剤の投与量も、該製剤の投与方法、投与形
態、使用目的、これを適用される患者の症状等に応じて
適宜選択されるが、通常有効成分を約1〜80重量%程度
含有する製剤形態に調製して、この製剤をその有効成分
量が1日成人1人当り約0.1μg〜10mg程度となる範囲
で投与するのが望ましく、該投与は1日1回である必要
はなく1日3〜4回に分けることもできる。
上記各種形態の医薬製剤は、その形態に応じた適当な
投与経路、例えば注射剤形態の医薬製剤は静脈内、筋肉
内、皮下、皮内、腹腔内投与等による、固剤形態の医薬
製剤は、経口乃至は経腸投与により投与され得る。
実施例 以下、実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明する。
尚、以下の例において生理活性は、次の方法により測定
した。
〈GIF活性の測定〉 96ウェルマイクロプレート(コーニング社)に種々の
濃度に希釈した供試液0.1mlを入れ、次に各ウェルにヒ
トメラノーマ細胞A375を2×104個/mlの濃度で含有する
10%FCSを含むイーグルスMEM浮遊液0.1mlを加え、炭酸
ガス培養器(ナフコ社製)内で4日間培養する。培養終
了後、0.05%ニュウトラルレッド(和光純薬社製)0.05
mlを各ウェルに加え、37℃で2時間培養する。上澄液を
除去した後、リン酸緩衝生理食塩水0.3mlを各ウェルに
静かに加えてウェルを洗浄する。洗浄液を除去した後、
各ウェルにリン酸ナトリウム−エタノール等量混合液0.
1mlを加え、マイクロミキサーで数分間振盪し、細胞内
に取込まれた色素量を、96ウェル−マイクロタイトレー
ションプレート用光度計(タイターチェックマルチスキ
ャン、フローラボラトリーズ社製)を用いて、吸光度54
0mμにて測定し、増殖抑制活性を求める。対照群(コン
トロール群)の細胞増殖の50%抑制を示す試験群、即ち
対照群の吸光度測定値の1/2の吸光度測定値を示す試験
群、の希釈率の逆数をとり、これをGIF活性単位とす
る。従って例えばこのGIF活性が10単位の場合、この供
試液は10倍希釈してもなお細胞増殖を50%抑制する活性
を有する。
実施例 1 IL−1α[16G・36D・141S]の製造 本発明誘導体発現用プラスミドの調製 この例に用いたプラスミドp trp IL−1α−141Sは、
ヨーロッパ特許公開第237073号公報に記載される通り、
IL−1α前駆体蛋白質をコードするcDNAを有するプラス
ミドpcD−GIF−207〔エッシェリヒアコリχ1776/pcD−G
IF−207(微工研条寄第1294号)の保有するプラスミ
ド)〕と、pTM1〔今本文男、代謝,Vol.22,289(198
5)〕とから得られるプラスミドp trp IL−1α−113を
利用して、サイトスペシフィックミュータジェネシス
〔Site−cpecific Mutagenesis,Proc.Natl.Acad.Scid,8
1,5662−5666(1984)〕に従い得られたものであり、前
記式(A)で表わされるIL−1αのアミノ酸配列の第14
1番目のCysをSerに置換させたアミノ酸配列のIL−1α
誘導体をコードする遺伝子を有している。
上記プラスミドp trp IL−1α−141Sより、Cla I−B
amH I DNAフラグメント(527bp)を切出し、これをIL−
1βサイトスペシフィック−ミュータジェネシス用ベク
ターf1・IL−1β lppT〔Biochem.Biophys.Res.Commu
n.,150,1106−1114,(1988)〕のCla I−BamH I長鎖フ
ラグメントとライゲーションして、f1・IL−1α−141S
を得た。これからヘルパーファージM13KO7(宝酒造)を
感染させることにより、一本鎖DNA(ssDNA)を得、これ
をミュータジェネシスの鋳型とした。
T4ポリヌクレオチドキナーゼでリン酸化された5′−
リン酸化合成オリゴヌクレオチド〔5′−ACTTTATGGGGA
TCATCA−3′〕をプライマーとし、オリゴヌクレオチド
−ダイレクテッドインビトロミュータジェネシス[Olig
onucleotide−directed in vitro mutagenesis、アマシ
ャム(Amersham UK)社製、コードRPM.2322]を用いて
サイトスペシフィック−ミュータジェネシスを行なっ
た。
エシェリヒア・コリ(E.coli)MV1304(宝酒造)にト
ランスフオームされたクローンからssDNAを得、ジデオ
キシチェインターミネィション法によりDNAシークエン
シングを行ない、目的の遺伝子の変異した組換え体(形
質転換体)f1・IL−1α−16G・141S/E.coli MV1304を
得た。
このプラスミドは前記式(1)のアミノ酸配列の16位
ArgがGlyに置換され、且つ36位XがAsnで、141位YがSe
rである本発明ポリペプチド発現プラスミドである。
上記形質転換体は、工業技術院微生物工業技術研究所
(微工研)に「Escherichia coli MV 1304/f1・IL−1
α・16G.141S」なる表示で寄託されており、その寄託番
号は微工研条寄第2434号(FERMBP−2434)である。
形質転換体の培養 上記で得た形質転換体(MV1304/f1.IL−1α・16G
・141S)をアンピシリン100μg/mlを含む下記組成のLB
培地600mlに接種し、37℃で一晩振盪培養して、前培養
液を得た。
〈LB培地組成〉 バクト・トリプトン(ディフコ社) 10g/ バクト・イースト抽出物(同上社) 5g/ NaCl(和光純薬社) 10g/ 上記前培養液600mlを、下記組成の生産培地30に接
種し、50容ジャーファーメンター(日立製作所)で3
6.5℃にて14時間、通気量(0.5VVM)、撹拌数(120rp
m)の条件で培養した。
〈生産培地組成〉 Na2HPO4・12H2O 6 g/ KH2PO4 3 g/ NaCl 0.5g/ NH4Cl 1 g/ バクト−カザミノ酸 10 g/ バクト−イースト抽出物 0.5g/ L−システィン・HCl 75 mg/ L−プロリン 75 mg/ L−ロイシン 75 mg/ 4N NaOHにてpHを7.4に調整後、121℃で30分間オート
クレーブ処理又は123℃で20分間蒸気加熱処理し、次い
で下記各成分の別滅菌液を接種時に無菌的に培地に添加
する。
〈別滅菌液組成〉 1M MgSO4・4H2O 2 ml/ 1M CaCl2・2H2O 0.1 ml/ 7.5mg/チアミン・HCl 1 ml/ 40% グリコース 18.75ml/ 培養終了後、大腸菌を1M Na2HPO4300mlに懸濁させ、
一夜冷室に放置し、その後同冷室にて10mMトリスHCl緩
衝液(pH8.0)に対して2日間透析し、得られた透析液
を遠心分離(16000×g)して、上清と沈澱物とに分離
した。
本発明誘導体の精製 上記で得た上清を、2M酢酸でpH3に調整した後、SP
−HPLC[トーソー社製、TSKゲルSP−5PWカラム(5.5×2
0cm)使用]を用いて、以下の条件で精製した。
カラム:TSKゲルSP−5PW(5.5×20cm、トーソー社製) 溶離液A:50mM酢酸ナトリウム(pH4.5) 溶離液B:50mM酢酸ナトリウム(pH5.5) 濃度勾配: 時間(分) %B 0 0 30 0 130 100 160 100 165 0 195 0 流 速:30ml/分 上記SP−HPLCの結果、GIF活性画分は、リテンション
タイム114〜131分に認められた。
次いで上記で得られた活性画分につき、同条件下に再
度SP−HPLCを行なってGIF活性画分を得た。
更に上記で得られた活性画分を集め、これを以下のイ
オン交換クロマトグラフィー(DEAE−HPLC)に付して精
製した。
カラム:TSKゲルDEAE−5PW(5.5×20cm、トーソー社製) 溶離液A:20mMトリスHCl緩衝液(pH8.0) 溶離液B;0.5M NaCl含有20mMトリスHCl緩衝液(pH8.0) 濃度勾配: 時間(分) %B 0 0 30 0 150 60 155 100 185 100 190 0 流 速:30ml/分 上記DEAE−HPLCの結果、GIF活性画分はリテンション
タイム98.8〜102.8分に認められた。
上記で得られた活性画分を集め、これを限外過(YM
−5メンブラン、アミコン社製使用)によって、20mMリ
ン酸ナトリウム緩衝液(pH7.0)の溶液組成となるよう
に緩衝液を交換しつつ濃縮して、濃縮精製品を得た。
尚、このものの等電点は5.0であった。
本発明誘導体の確認 (1)アミノ酸組成 上記で得られた濃縮精製品30μを、6mm×50mmの
肉厚硬質試験管の底部に注意深く入れ、該試験管を反応
バイアルに入れ、ピコタグワークステーション(ウォー
ターズ社製)にて減圧乾燥した。上記試験管に、6N塩酸
200μ(1%フェノールを含む)を加え、注意深く脱
気後、封管し、130℃で4時間加水分解を行なった。
次いで加水分解物に0.02N塩酸400μを加え、これを
アミノ酸分析用試料とした。
アミノ酸分析は、アミノ酸アナライザー(日立製作所
製、日立835型分析計)を用い、上記試料溶液250μを
注入して行なった。分離されたアミノ酸は、オルトフタ
ルアルデヒド法で検出した。また定量は、試料の前後に
分析した標準アミノ酸で作成した検量線によって行なっ
た。
その結果を、Pheを基準(10モル)として、各アミノ
酸の含有モル比で下記第1表に示す。尚、上記分析条件
下においては、Pro、Cys及びTrpは測定できない。
第 1 表 ア ミ ノ 酸 モ ル 比 Asp及び/又はAsn 21.1 Thr 11.2 Ser 11.5 Glu及び/又はGlu 18.3 Gly 8.8 Ala 14.3 Val 6.8 Met 2.0 Ile 10.4 Leu 15.2 Tyr 6.7 Phe (10) Lys 11.1 His 3.2 Arg 2.7 (2) アミノ酸配列 上記で得られた濃縮精製品50μ(298p mol相当)
を、アプライドバイオシステムズ社製プロテインシーク
エンサー(モデル470A)にて分析した。生じたPTH−ア
ミノ酸を、33%アセトニトリル水溶液100〜500μにて
適宜希釈し、その5μをウォーターズ710B型オートサ
ンプラーにて注入した。クロマトグラフィーのシステム
は、ベックマン112型ポンプ2台を421型コントローラー
で作働させた。カラムはウルトラスフェアーODS−5μ
mの充填された2mm×250mmを用い、カラムヒーターにて
55℃に保った。流速は0.3ml/分とし、20mM酢酸ナトリウ
ムとアセトニトリルとの混合液を用いてグラジェント溶
出法で分離し、269nmでモニターした。分析は45分とし
た。
その結果、N末端域36個のアミノ酸配列は以下の通り
であった。
Ser−Ala−Pro−Phe−Ser−Phe−Leu−Ser−Asn−Val−
Lys−Tyr−Asn−Phe−Met−Gly−Ile−Ile−Lys−Tyr−
Glu−Phe−Ile−Leu−Asn−Asp−Ala−Leu−Asn−Gln−
Ser−Ile−Ile−Arg−Ala−Asp 以上のことより、得られた精製品は、前記式(A)で
表わされるIL−1αの16位アミノ酸(Arg)がGlyに置換
されたポリペプチドであることが確認された。
また、遺伝子では36位アミノ酸はAsnであったが、得
られた精製品のそれはAspであった。このことは既に天
然型のIL−1αでも観察されているように36位アミノ酸
がAspである誘導体が安定な誘導体であり、本発明の16
位Gly置換−IL−1αにおいても同様であることを意味
している。
実施例 2 IL−1α[Δ(1−14)・36D・141S]の製造 本発明誘導体発現用プラスミドの調製 この例はプラスミドp trp IL−1α−36D・141S〔ヨ
ーロッパ特許公開第237073号公報記載、これを保有する
大腸菌HB101株は、微工研に「Escherichia coli HB101/
IL−1α−36D 141S」なる名称で微工研条寄第1295号
(FERM BP1295)として寄託されている〕を利用して、
サイトスペシフィック−ミュータジェネシスに従い、以
下の通り実施された。
即ち、上記プラスミドp trp IL−1α−36D・141Sよ
り、Cla I−BamH I DNAフラグメント(527bp)を切出
し、実施例1と同じf1・IL−1βlpp TのCla I−BamH I
長鎖フラグメントとライゲーションして、f1・IL−1α
−36D・141Sを得た。これからヘルパーファージM13KO7
(宝酒造)を感染させることにより、一本鎖DNAを得、
これをミュータジェネシスの鋳型とした。
プライマーとして、合成オリゴヌクレオチド〔5′−
AAGGGTATCGATTATGATGAGGATCATC−3′〕を用い、実施例
1と同様にオリゴヌクレオチド−ダイレクテッドインビ
トロミュータジェネシスを用いて、サイトスペシフィッ
ク−ミュータジェネシスを行なった。
エシェリヒア・コリ(E.coli)MV1184(宝酒造)にト
ランスフオームされたクローンからssDNAを得、ジデオ
キシチェインターミネィション法によりDNAシークエン
シングを行ない、目的の遺伝子の変異した組換え体(形
質転換体)f1・IL−1α−Δ(1−14)・36D・141S/E.
coli MV1184を得た。
このプラスミドは前記式(1)のアミノ酸配列の1−
14位アミノ酸配列を欠落しており、且つ36位XがAsp
で、141位YがSerである本発明ポリペプチド発現プラス
ミドである。
上記形質転換体は、工業技術院微生物工業技術研究所
(微工研)に「Escherichia coli MV 1184/f1・IL−1
α・Δ(1−14)36D.141S」なる表示で、微工研条寄第
2433号(FERMBP−2433)として寄託されている。
上記プラスミドを用いて、実施例1と略々同様にして
本発明誘導体の発現及び精製を行なった。
かくして、目的の本発明誘導体[IL−1α−Δ(1−
14)・36D・141S]を得た。
その比活性は1.0×106GIF単位/mg蛋白であった。
本発明誘導体の確認 (1)アミノ酸組成 実施例1の(1)と同様にして、上記で得た本発
明誘導体のアミノ酸組成を分析した。
Pheを7として得られた結果は下記第2表に示す通り
である。
第 2 表 ア ミ ノ 酸 モ ル 比 Asp 19.0 Thr 11.0 Ser 7.1 Glu 16.3 Gly 5.3 Ala 13.2 Val 5.8 Met 4.0 Ile 10.3 Leu 13.8 Tyr 5.7 Phe (7) Lys 10.0 His 3.2 (2) アミノ酸配列 実施例1の(2)と同様にして、上記で得た本発
明誘導体のN末端域アミノ酸配列を分析した。
その結果、N末端域15個のアミノ酸配列は以下の通り
であった。
Met−Met−Arg−Ile−Ile−Lys−Tyr−Glu−Phe−Ile−
Leu−Asn−Asp−Ala−Leu 以上のことより、得られた誘導体は、前記式(A)で
表わされるIL−1αの1−14番目のアミノ酸配列が欠失
されたポリペプチドであることが確認された。
実施例 3 IL−1α誘導体[Δ(1−15)]の製造 IL−1α誘導体発現用プラスミドの調製 この例は、IL−1βサイトスペシフィックーミュータ
ジェネシス用ベクターf1・IL−1βlppT〔Biochem.Biop
hys.Res.Commun.,150,1106−1114(1988)〕を利用し、
まず該ベクターf1・IL−1βlppTをEcoR Iで切断し、DN
AポリメラーゼI(クレノー断片)で処理し、セルフラ
イゲーションすることによってEcoR Iサイトを欠落させ
たf1・IL−1βlppTΔRIを作成し、このプラスミドから
Hpa I−BamH I長鎖フラグメントを切りだした。
別に、プラスミドp trp IL−1α−113〔ヨーロッパ
特許公開第237073号公報記載〕からEcoR I−BamH I短鎖
フラグメントを切りだし、これと上記Hpa I−BamH I長
鎖フラグメントとを、合成リンカー[5′−AACTAGTACG
CAAGTTCACGTAAGGAGGTTTAATATTATGAGAATCATCAAATACG−
3′及び5′−AATTCGTATTTGATGATTCTCATAATATTAAACCTC
CTTACGTGAACTTGCGTACTAGTTF−3′]を介して接続させ
て、目的の遺伝子を変異した組換え体(形質転換体)f1
・IL−1α・Δ(1−15)/E.coli MV1184を得た。
このプラスミドは、前記式(1)のアミノ酸配列の1
−15位アミノ酸配列を欠落しており、且つ36位XがAsn
で、141位YがCysの本発明IL−1α誘導体発現プラスミ
ドである。
IL−1α誘導体の製造 上記プラスミドを用いて、製造例1と略々同様にし
て、目的とするIL−1α誘導体の発現及び精製を行なっ
た。
即ち、上記プラスミドf1・IL−1α・Δ(1−15)を
含む大腸菌(E.coli HB101)を、製造例1と同じ条件で
培養(60)後、遠心分離(16000×g)により集菌し
た。得られた菌体を1Mリン酸緩衝液(pH6.0)に懸濁さ
せ、一夜冷室に放置した後、0.01Mリン酸緩衝液(pH6.
0)に対して2日間透析した。得られた透析液を遠心分
離(16000×g)して上清と沈渣を分離した。
更に得られた沈渣につき上記と同一操作を2回繰り返
しそれぞれ上清を得た。得られた上清を合わせ、以下の
精製操作に供した。
IL−1α誘導体の精製 まず上記で得た上清を、DEAE−HPLC[トーソー社
製、TSKゲルDEAE−5PWカラム(5.5×20cm)使用]を用
いて、以下の条件で精製した。
カラム:TSKゲルDEAE−5PW(5.5×20cm、トーソー社製) 溶離液A:20mMトリス塩酸(pH8.0) 溶離液B:20mMトリス塩酸(pH8.0)+0.5M NaCl 濃度勾配: 時間(分) %B 0 0 30 0 150 60 155 100 185 100 190 0 流 速:30ml/分 上記において、リテンションタイム88〜93分(これを
フラクションAとよぶ)及び99〜103分(これをフラク
ションBとよぶ)をそれぞれ集め、別々に限外過(YM
−5メンブラン使用)して濃縮した後、ゲル過HPLC
[トーソー社製、TSKゲルG−2000SWGカラム(21.5×60
0mm)使用、溶離液PBS-]で精製した。
上記で精製したフラクションAを更に2M酢酸でpH4と
した後、SP−HPLC[トーソー社製、TSKゲルSP−5PW(2
1.5×150mm)カラム]に付し、下記条件で溶出させた。
カラム:TSKゲルSP−5PW(21.5×150mm、トーソー社製) 溶離液A:50mM酢酸ナトリウム(pH5.0) 溶離液B:50mM酢酸ナトリウム(pH5.0)+0.5M NaCl 濃度勾配: 時間(分) %B 0 0 20 0 110 45 115 100 130 100 135 0 流 速:30ml/分 リテンションタイム87〜93分の分画を集め、限外過
(YM−5メンブラン使用)によって20mMリン酸ナトリウ
ム緩衝液(pH6.0)の溶液組成となるように緩衝液を交
換しつつ濃縮して、濃縮精製品を得た。
IL−1α誘導体の確認 (1)上記で得た精製品のアミノ酸分析を、製造例1
の(1)と同様にして実施した。
Pheを7として得られた結果は下記第3表に示す通り
である。
第 3 表 ア ミ ノ 酸 モ ル 比 Asp 18.0 Thr 11.2 Ser 6.8 Glu 17.1 Gly 5.8 Ala 13.1 Val 5.7 Met 2.8 Ile 10.9 Leu 14.1 Tyr 5.9 Phe (7) Lys 10.2 His 3.0 Arg 3.1 (2)実施例1の(2)と同様にして、上記で得た
IL−1α誘導体のN末端域アミノ酸配列を分析した。
その結果、N末端域23個のアミノ酸配列は以下の通り
であった。
Met−Arg−Ile−Ile−Lys−Tyr−Glu−Phe−Ile−Leu−
Asn−Asp−Ala−Leu−Asn−Glu−Ser−Ile−Ile−Arg−
Ala−Asn−Asp− 以上のことより、得られた誘導体は前記式(1)で表
わされるIL−1α誘導体のアミノ酸配列の1−15位アミ
ノ酸配列が欠失されており且つXがAsnであることが確
認された。
(3)また上記で得たフラクションBについて、フラ
クションAと同様にして精製し、精製品のアミノ酸分析
を同様に実施した。Pheを7として得られた結果は下記
第4表に示す通りである。
第 4 表 ア ミ ノ 酸 モ ル 比 Asp 18.3 Thr 11.3 Ser 6.7 Glu 17.2 Gly 5.7 Ala 13.2 Val 5.8 Met 2.9 Ile 10.9 Leu 14.1 Tyr 5.9 Phe (7) Lys 9.9 His 3.0 Arg 3.1 (4)また上記フラクションBの精製品につき、実施例
1の(2)と同様にしてN末端域アミノ酸配列を分析
した結果、N末端域23個のアミノ酸配列は以下の通りで
あった。
Met−Arg−Ile−Ile−Lys−Tyr−Glu−Phe−Ile−Leu−
Asn−Asp−Ala−Leu−Asn−Glu−Ser−Ile−Ile−Arg−
Ala−Asn−Asp− 以上のことより、得られた誘導体は前記式(1)で表
わされるIL−1α誘導体のアミノ酸配列の1−15位アミ
ノ酸配列が欠失されており且つXがAspであることが確
認された。
実施例 4 IL−1α誘導体[Δ(1−15)・36D・141S]の製造 IL−1α誘導体発現用プラスミドの調製 この例はプラスミドp trp IL−1α・36D・141Sを利
用して、サイトスペシフィック−ミュータジェネシスに
従い、以下の通り実施された。即ち、プラスミドp trp
IL−1α・36D・141Sより、Cla I−BamH I DNAフラグメ
ント(527bp)を切出し、実施例1と同じf1・IL−1βl
pp TのCla I−BamH I長鎖フラグメントとライゲーショ
ンしてf1・IL−1α・36D・141Sを得た。これからヘル
パーファージM13KO7(宝酒造)を感染させて、一本鎖DN
A(ssDNA)を得、これをミュータジェネシスの鋳型とし
た。
プライマーとして、合成オリゴヌクレオチド〔5′−
GTATCGATAATGAGAATCATC−3′〕を用い、実施例1と同
様にオリゴヌクレオチド−ダイレクテッドインビトロミ
ュータジェネシスキット(アマシャム社)を用いて、サ
イトスペシフィック−ミュータジェネシスを行なった。
エシェリヒア・コリMV1184にトランスフォームされた
クローンからssDNAを得、ジデオキシチェインターミネ
ィション法によりDNAシークエンシングを行ない、目的
の遺伝子の変異した組換え体(形質転換体)f1・IL−1
αΔ(1−15)・36D・141S/E.coliMV1184を得た。
更に、大量培養用の発現ベクターを次のように作製し
た。即ち、まず前記f1・IL−1βlppTをMlu I及びSal I
で切断し、DNAポリメラーゼ(クレノーフラグメント)
で処理し、T4DNAリガーゼでライゲートし、f1・IL−1
βlppTΔMSを得た。これを更にEcoR I、DNAポリメラー
ゼ(クレノーフラグメント)、セルフライゲーションを
行ない、次にAat II、T4DNAポリメラーゼ、Bal IIリン
カー(pGAAGATCTTC)処理し、Aat IIサイトをBgl IIサ
イトに変換した。同様に、Sal I、DNAポリメラーゼ(ク
レノーフラグメント)、Xba Iリンカー(pGCTCTAGAGC)
処理し、Sal IサイトをXba Iサイトに変えた。これから
Cla I−BamH I DNA長鎖フラグメント(5.5kb)を切出
し、先のf1・IL−1αΔ(1−15)・36D・141SからのC
la I−BamH I DNAフラグメント(482bp)とライゲーシ
ョンして、f1・IL−1αΔ(1−15)・36D・141S(Aat
II→Bgl II,Sal I→Xba I)を得た。これから1109bp B
gl II−Xba I DNAフラグメントを切出した。
別に、pAT153のCla IサイトをBgl IIサイトに、またD
ra IサイトをXba Iサイトに置き換え、Bgl II及びXba I
で切断して得た2514bpのBgl II−Xba I長鎖フラグメン
トと、先の1109bpのBgl II−Xba Iフラグメントをライ
ゲートし、目的の組換え体pAT・IL−1αΔ(1−15)
・36D・141Sを得た。
このプラスミドは、前記式(1)のアミノ酸配列の1
−15位アミノ酸配列を欠落しており(但し、この組換え
体を培養して蛋白質を作らせて、翻訳開始コドンに由来
するMetが付加した蛋白質ができる場合は、実際上1−1
4位アミノ酸配列が欠落したポリペプチドができる)、
且つ36位XがAspで、141位YがSerの本発明IL−1α誘
導体発現プラスミドである。
上記形質転換体は、工業技術院微生物工業研究所(微
工研)に、「Escherichia coli HB101/pAT IL−1αΔ
(1−15)36D141S」なる表示で、微工研条寄第2483号
(FERMBP−2483)として寄託されている。
形質転換体の培養 上記形質転換体をテトラサイクリン10μg/mlを含む下
記組成のLB培地600mlに摂取し、37℃で一晩振盪培養し
て前培養液を得た。
〈LB培地組成〉 バクト・トリプトン(ディフコ社) 10g/ バクト・イースト抽出物(同上社) 5g/ NaCl(和光純薬社) 10g/ 上記前培養液600mlを、下記組成の生産培地30に接
種し、50容ジャーファーメンター(日立製作所)で3
6.5℃にて16時間、通気量(1VVM)、撹拌数(300rpm)
の条件で培養した。
〈生産培地組成〉 Na2HPO4・12H2O 6 g/ KH2PO4 3 g/ NaCl 0.5g/ NH4Cl 1 g/ カゼイン酸加水分解物(シグマ社) 10 g/ バクト−イースト抽出物 0.5g/ MnCl2・4H2O 2.5mg/ml L−システィン・HCl 75 mg/ml L−プロリン 75 mg/ml L−ロイシン 75 mg/ml 4N NaOHにてpHを7.4に調整後、121℃で30分間オート
クレーブ処理し、次いで下記各成分の別滅菌液を接種時
に無菌的に培地に添加する。
〈別滅菌液組成〉 1M MgSO4・4H2O 2 ml/ 1M CaCl2・2H2O 0.1 ml/ 7.5mg/チアミン・HCl 1 ml/ 40% グリコース 18.75ml/ 培養後、遠心分離(16000×g)より集菌し、得られ
た菌体を1Mリン酸緩衝液(pH6.0)に懸濁させ、一夜冷
室に放置した後、10mMトリス塩酸緩衝液(pH8.0)に対
して2日間透析した。得られた透析液を遠心分離(1600
0×g)して上清と沈渣を分離し、更に得られた沈渣に
上記と同一操作を繰り返して、上清を得た。得られた各
上清を合わせ、以下の精製操作に供した。
IL−1α誘導体の精製 まず上記で得た上清を、2M酢酸を用いてpH3に調節
した後、SP−HPLC[トーソー社製、TSKゲルSP−5PWカラ
ム(5.5×20cm)使用]を用いて、以下の条件で精製し
た。
カラム:TSKゲルSP−5PW(5.5×20cm、トーソー社製) 溶離液A:50mM酢酸ナトリウム(pH5.0) 溶離液B:50mM酢酸ナトリウム(pH5.0)+0.5M NaCl 濃度勾配: 時間(分) %B 0 0 30 0 90 30 95 100 125 100 130 0 流 速:30ml/分 上記において、リテンションタイム70〜75分の分画を
集め、これを1Mトリス塩酸緩衝液でpH8.1に調整した
後、DEAE−HPLC[トーソー社製、TSKゲルDEAE−5PWカラ
ム(5.5×20cm)に付し、下記条件で溶出させた。
カラム:TSKゲルDEAE−5PW(5.5×20cm、トーソー社製) 溶離液A:20mMトリス塩酸(pH8.0) 溶離液B:20mMトリス塩酸(pH8.0)+0.5M NaCl 濃度勾配: 時間(分) %B 0 0 20 0 140 60 145 100 165 100 170 0 流 速:30ml/分 リテンションタイム92〜96分の分画を集め、限外過
(YM−5メンブラン使用)によって濃縮した後、ゲル
過HPLC[トーソー社製、TSKゲルG−2000SWGカラム(2
1.5×600mm)使用、溶離液PBS-]で精製した。
上記で精製したものを、更に2M酢酸でpH4とした後、S
P−HPLC[トーソー社製、TSKゲルSP−5PW(21.5×150m
m)カラム]に付し、下記条件で溶出させた。
カラム:TSKゲルSP−5PW(21.5×150mm、トーソー社製) 溶離液A:50mM酢酸ナトリウム(pH5.0) 溶離液B:50mM酢酸ナトリウム(pH5.0)+0.5M NaCl 濃度勾配: 時間(分) %B 0 0 20 0 110 45 115 100 130 100 135 0 流 速:30ml/分 リテンションタイム87〜90分の分画を集め、限外過
(YM−5メンブラン使用)によって20mMリン酸ナトリウ
ム緩衝液(pH7.0)の溶液組成となるように緩衝液を交
換しつつ濃縮して、精製品を得た。
IL−1α誘導体の確認 (1) 上記で得た精製品のアミノ酸分析を、製造例
1の(1)と同様にして実施した。
Pheを7として得られた結果は下記第5表に示す通り
である。
第 5 表 ア ミ ノ 酸 モ ル 比 Asp 18.6 Thr 11.4 Ser 7.7 Glu 17.2 Gly 5.7 Ala 13.2 Val 5.8 Met 2.8 Ile 10.9 Leu 14.1 Tyr 5.9 Phe (7) Lys 9.9 His 3.0 Arg 3.1 (2) 実施例1の(2)と同様にして、上記で得
たIL−1α誘導体のN末端域アミノ酸配列を分析した。
その結果、N末端域15個のアミノ酸配列は以下の通り
であった。
Met−Arg−Ile−Ile−Lys−Tyr−Glu−Phe−Ile−Leu−
Asn−Asp−Ala−Leu−Asn− 以上のことより、得られた誘導体は前記式(A)で表
わされるIL−1αのアミノ酸配列の1−15位アミノ酸配
列が欠失されていることが確認された。
製剤例 1 血小板減少症治療剤の調製 実施例2で得られたポリペプチド[IL−1α・Δ(1
−14)・36D・141S]の生理活性食塩水(GIF活性として
1×106単位/ml)に、ヒト血清アルブミン(HSA)を0.5
%となるように添加して、過(0.22μmメンブランフ
ィルター使用)後、これを無菌的に1mlずつバイアル瓶
に分注して、凍結乾燥し、注射用製剤を調整した。
かくして得られた製剤は、これを用時注射用蒸留水1m
lに溶解して利用される。
薬理試験例 1 生物活性試験 本発明IL−1α誘導体のGIF活性を求めた結果は下記
第6表に示す通りである。
尚、第6表には対照として天然型IL−1αの同活性も
併記する。
尚表中SAは比活性を、RAは相対活性を示す。
また、本発明誘導体はLAF活性、抗腫瘍活性、CSF産生
促進活性、放射線障害防止作用、日和見感染症防御作用
及びサイトカイン生産促進効果を有している。
薬理試験例 2 発熱性試験 本発明IL−1α誘導体の発熱性を試験するため、ラッ
トを用いた以下の実験を行なった。
実験に用いたラットは6〜10週齢の雄性SDラット(体
重160〜250g)(日本チャールスリバー社)である。
本発明誘導体及び比較のための他の供試物質は、それ
ぞれ100μg/mlのラット血清アルブミンを含むリン酸緩
衝生理食塩水にて適当濃度に希釈して供試液とした。ま
た、対照としてはヒト血清アルブミン(HSA)を使用し
た。
上記供試液及び対照液の所定量を、予め体重測定した
ラットに皮下投与し、投与直前並びに2、4及び6時間
後にそれぞれラットの直腸体温を、サーミスター温度集
録装置K923(宝工業株式会社製)により測定した。
供試物質として、各製造例で得られた本発明誘導体並
びに比較のためIL−1β〔天然型、Biochem.Biophys.Re
s.Commun.,147(1),315−321(1987)〕及びIL−1α
誘導体〔IL−1α[36D・141S]、前記式(A)の36番
目のアミノ酸(Asn)をAspに、141番目のアミノ酸(Cy
s)をSerに置換したもの、ヨーロッパ公開特許第237073
号〕のそれぞれを用いて得られた結果(直腸温度が最も
上昇する供試物質投与4時間後の結果)を第1図に示
す。
第1図において、横軸は供試物質の投与量(μg/kg)
を、縦軸は供試液投与直前の直腸温度を基準(0)とし
た該温度変化値(Δ℃)を示し、また図中(1)は実施
例1で得た本発明誘導体[IL−1α・16G・36D・141S]
を、(2)は実施例2で得た本発明誘導体[IL−1α・
Δ(1−14)・36D・141S]を、(3)は天然型IL−1
βを、(4)は上記ヨーロッパ公開特許記載のIL−1α
誘導体[IL−1α・36D・141S]を、また(5)は対照
とするHSAをそれぞれ示す。
上記第1図より、本発明誘導体は、試験したいずれの
投与量においても発熱は実質的に起こらず、発熱性が顕
著に低減されているとが明らかである。これに対してIL
−1βは、0.1μg/kgの投与量において既に発熱が認め
られ、投与量増加に従い高い発熱性が観察される。また
IL−1α・36D・141Sは、0.1μg/kg、1μg/kg及び10μ
g/kgの投与量では発熱は認められないが、100μg/kgの
投与では発熱性がみられる。
また実施例2で得た本発明IL−1α誘導体〔IL−1α
[Δ(1−14)・36D・141S〕と共に、実施例3で得た
本発明IL−1α誘導体〔IL−1α[Δ(1−15)]及び
IL−1α[Δ(1−15)・36D〕並びに実施例4で得た
本発明IL−1α誘導体〔IL−1α[Δ(1−15)・36D
・141S〕のそれぞれを用いて、上記と同一試験を行なっ
た結果を第2図に示す。
図中、(1)〜(4)は本発明誘導体であり、(1)
はIL−1α[Δ(1−15)]を、(2)はIL−1α[Δ
(1−15)・36D]を、(3)はIL−1α[Δ(1−1
5)・36D・141S]を、(4)はIL−1α[Δ(1−14)
・36D・141S]をそれぞれ示す。また(5)〜(8)
は、比較化合物であり、(5)はIL−1αを、(6)は
IL−1α[36D]を、(7)はIL−1α[36D・141S]
を、また(8)は[71Ser]IL−1β〔ヨーロッパ公開
特許第187991号参照〕をそれぞれ示す。
薬理試験例 3 ヘモポイエチン−1活性試験 ヘモポイエチン−1(Hemopoietin−1)活性を、ス
タンレーら(Stanley,E.R.et al.)の方法〔Cell,45,66
7−674(1986)〕に準じて行なった。
即ち、静脈協より購入した雄性BALB/cマウスへ5−フ
ルオロウラシル150mg/kgを静脈内投与し、3日後に大腿
骨骨髄細胞(5−FU処置骨髄細胞)を採取した。上記5
−FU処理骨髄細胞1.5×105個に、一定濃度(200U/ml)
のマウスM−CSFと、種々の濃度のIL−1α(対照)又
は本発明IL−1α誘導体を添加し、軟寒天培地中にて培
養し、7日目に培地中に形成されたコロニーを計数し
た。尚、マウスM−CSFはL cell培養上清より調製し
た。
得られた結果を第7表に示す。
薬理試験例 4 造血作用試験 この例は、本発明IL−1α誘導体の造血作用(血小板
増加作用)を試験したものである。
この試験に用いた供試化合物(本発明IL−1α誘導体
及び比較化合物)は以下の通りである。
IL−1α[36D・141S](比較、ヨーロッパ特許公開
第237073号参照) IL−1α[Δ(1−14)・36D・141S](実施例2で
得た本発明誘導体) IL−1α[16G・36D・141S](実施例1で得た本発明
誘導体) IL−1β[天然型IL−1β] 〔Biochem.Biophys.Res.Commun.,147(1),315−321
(1987)参照〕 また、この試験には静岡県実験動物農業協同組合より
購入した9週齢の雄性BALB/cマウスを用いた。
上記各供試化合物は、之等をそれぞれマウス血清アル
ブミン100μg/ml含有注射用生理食塩水[大塚製薬工場
社製]にて所定濃度に希釈して用いた。
試験開始日(0日)に、実験用小動物X線照射装置
(日立MBR−1505R)を用いて、マウスに400RadのX線を
全身照射して放射線により血小板減少症を誘発させた。
その翌日より各供試試薬を連日13回皮下投与した。
14日目に、マウスをエーテル麻酔し、開腹後に下大静
脈より採血し、マイクロティナー[ベクトンディッキン
ソン(BECTON DICKINSON)社製)に血液を採取した。血
球は自動血球分析装置(オルソELT−8)により分析し
た。
尚、実験は1群5匹のマウスを用いて行なった。
上記試験において、各供試試薬の各種投与量における
14日目の血小板数(平均値±SE,×103/mm3)の結果を下
記第8表に示す。
尚、有意差検定は、溶媒投与群の値を対照としてスチ
ューデンツTテストにより行なった。*はp≦0.001を
示す。
上記第8表より、無処置正常群の血小板数は1164±10
であるのに対し、溶媒投与群では447±52まで血小板数
が減少しているが、本発明IL−1α誘導体)の投与群で
は、0.1μg/kgの投与量から用量に依存して明白な血小
板数の増加が認められ、従って之等が血小板減少症の治
療に有効であることが判る。
また、下記IL−1α誘導体を用いて上記と同一の薬理
試験を実施した。
IL−1α[天然型](比較) IL−1α[36D・141S](比較) IL−1α[Δ(1−15)](実施例3で得た本発明誘
導体) IL−1α[Δ(1−15)・36D](実施例3で得た本
発明誘導体) IL−1α[Δ(1−15)・36D・141S](実施例4で
得た本発明誘導体) IL−1α[Δ(1−14)・36D・141S](実施例2で
得た本発明誘導体) 上記試験において、各供試試薬の各種投与量における
14日目の血小板数(平均値±SE,×103/mm3)の結果を下
記第9表に、また好中球数(平均値±SE,×103/mm3)の
結果を下記第10表にそれぞれ示す。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は、本発明誘導体及び他の生理活性物
質の発熱性を調べた結果を示すグラフである。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 38/00 AGZ A61K 37/02 ADX C07K 14/545 ABE C12P 21/02 AGZ (72)発明者 平井 嘉勝 徳島県板野郡北島町新喜来字江古川5― 49 (56)参考文献 特開 昭62−32887(JP,A) 特開 昭63−71185(JP,A) ”ファルマシア”22(9)P.967− 973(1986) ”臨床免疫”18(12)P.1041−1051 (1986) J.Innunol.135,314 (1985) J.Innunol.135,3962 (1985)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式 Ser−Ala−Pro−Phe−Ser−Phe−Leu−Ser−Asn−Val−
    Lys−Tyr−Asn−Phe−Met−Arg−Ile−Ile−Lys−Tyr−
    Glu−Phe−Ile−Leu−Asn−Asp−Ala−Leu−Asn−Gln−
    Ser−Ile−Ile−Arg−Ala−X−Asp−Gln−Tyr−Leu−T
    hr−Ala−Ala−Ala−Leu−His−Asn−Leu−Asp−Glu−A
    la−Val−Lys−Phe−Asp−Met−Gly−Ala−Tyr−Lys−S
    er−Ser−Lys−Asp−Asp−Ala−Lys−Ile−Thr−Val−I
    le−Leu−Arg−Ile−Ser−Lys−Thr−Gln−Leu−Tyr−V
    al−Thr−Ala−Gln−Asp−Glu−Asp−Gln−Pro−Val−L
    eu−Leu−Lys−Glu−Met−Pro−Glu−Ile−Pro−Lys−T
    hr−Ile−Thr−Gly−Ser−Glu−Thr−Asn−Leu−Leu−P
    he−Phe−Trp−Glu−Thr−His−Gly−Thr−Lys−Asn−T
    yr−Phe−Thr−Ser−Val−Ala−His−Pro−Asn−Leu−P
    he−Ile−Ala−Thr−Lys−Gln−Asp−Tyr−Trp−Val−
    Y−Leu−Ala−Gly−Gly−Pro−Pro−Ser−Ile−Thr−A
    sp−Phe−Gln−Ile−Leu−Glu−Asn−Gln−Ala 〔上記においてXはAspを、YはCys又はSerを示す。〕 で表わされるインターロイキン−1α誘導体のアミノ酸
    配列において、16位ArgがGlyで置換されておりYがSer
    であること、1位Serから14位Pheに至るアミノ酸配列が
    欠失されておりYがSerであること又は1位Serから15位
    Metに至るアミノ酸配列が欠失されていることから選ば
    れるいずれかの条件を充足する改変されたアミノ酸配列
    をコードすることを特徴とするインターロイキン−1α
    誘導体遺伝子。
  2. 【請求項2】1位Serから14位Pheに至るアミノ酸配列が
    欠失されておりYがSerである改変されたアミノ酸配列
    をコードする請求項1に記載のインターロイキン−1α
    誘導体遺伝子。
  3. 【請求項3】1位Serから15位Metに至るアミノ酸配列が
    欠失されている改変されたアミノ酸配列をコードする請
    求項1に記載のインターロイキン−1α誘導体遺伝子。
  4. 【請求項4】16位ArgがGlyで置換されておりYがSerで
    ある改変されたアミノ酸配列をコードする請求項1に記
    載のインターロイキン−1α誘導体遺伝子。
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