JPH0675452B2 - 菌かき方法および菌かき機 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は、きのこ栽培瓶の内部に充填した培養後の培養
基上面、すなわち菌床面から古い老化した種菌等をかき
取り除去する菌かき作業に用いる、菌かき方法および該
方法を用いた菌かき機に関するものである。

「従来の技術」 きのこ栽培瓶を用いて行うえのき茸等のきのこの人工栽
培では、一般に、そのきのこ栽培瓶内に充填した培養基
のオガ屑全体にきのこの菌糸を蔓延させた後、その瓶内
のオガ屑上面の菌床面から良質のきのこの子実体を揃っ
て発芽させるために、きのこ栽培瓶の内部の菌床面の古
い老化した種菌等をかき取り除去する菌かき作業を行っ
ており、従来より、この菌かき作業を自動的に行う第５
図に示されたような菌かき機が開発され、如上の菌かき
作業に広く用いられている。

以下、この従来の菌かき機の構造を概述すると、きのこ
の菌糸を培養済みの培養基が充填された複数本のきのこ
栽培瓶10を列置収容したコンテナ12を、その内部に収容
した各きのこ栽培瓶10をコンテナ外部へと脱落させず
に、第５図に示されたように、コンテナ12と共に該コン
テナ内部の各きのこ栽培瓶10の瓶口14が斜め下方か又は
垂直下方を向くように空中で上下方向に反転倒立させる
反転機構16と、この反転機構16を用いて反転倒立させた
コンテナ12内の各きのこ栽培瓶10の内部にその瓶口14を
通して挿入し、きのこ栽培瓶10の内部で該瓶の軸心回り
か又はそれに近い方向に回転させて、きのこ栽培瓶の内
部の菌床面をなぞって該菌床面上の古い老化した種菌等
をかき取るかき刃18と、該かき刃18をその瓶口14を通し
てきのこ栽培瓶10の内部の適宜位置に挿入して、きのこ
栽培瓶10の内部で該瓶の軸心回りか又はそれに近い方向
に回転させたり、該かき刃18をきのこ栽培瓶10の外部へ
抜き取ったりするかき刃駆動操作手段20とから構成され
ていて、その内部に培養済みの培養基が充填された菌か
きすべき複数本のきのこ栽培瓶10を列置収容したコンテ
ナ12を、その内部に収容した各きのこ栽培瓶10をコンテ
ナ12の外部へと脱落させずに、第５図に示されたよう
に、コンテナ12と共にその菌かき機に備えた反転機構16
を用いて空中で該コンテナ内部の各きのこ栽培瓶の瓶口
14が斜め下方か又は垂直下方を向くように上下方向に反
転倒立させた後、かき刃駆動操作手段20を用いて菌かき
機中の各かき刃18をその反転倒立させた如上の各きのこ
栽培瓶10の内部へとその瓶口14を通して挿入し、その挿
入した各かき刃18をかき刃駆動操作手段20を用いてきの
こ栽培瓶10の内部で該瓶の軸心回りか又はそれに近い方
向に回転させて、各きのこ栽培瓶10の内部の菌床面を如
上の各かき刃18の先端部分でなぞって該菌床面の古い老
化した種菌等をかき取ると同時に、その反転倒立させた
各きのこ栽培瓶10の内部の如上の各かき刃18でかき取っ
た種菌等を、重力作用を利用して、その瓶口14を通して
各きのこ栽培瓶10の内部からその外部の不要菌集納箱22
の内部等へと落下除去させて、そのコンテナ12中に列置
収容した各きのこ栽培瓶10の内部の菌床面の菌かき作業
を行うものである。

「発明が解決しようとする問題点」 しかしながら、上述の従来の菌かき機は、その構造、特
に、そのコンテナ12中に列置収容した複数本のきのこ栽
培瓶10をコンテナ12と共に空中で反転倒立させる反転機
構16が複雑大掛りであるため、その操作が面倒で、該菌
かき機を用いてのきのこ栽培瓶10の内部の菌床面の菌か
き作業に多大な時間と手数を要した。

また、上述の従来の菌かき機では、その反転倒立させた
コンテナ12中の各きのこ栽培瓶10の内部の菌床面の各か
き刃18を用いてかき取った古い老化した種菌等を空中で
きのこ栽培瓶10の内部からその外部へと重力作用を利用
して空中を菌かき機の下方に備えた不要菌集納箱22等の
内部へと落下させるため、その際に、そのかき取った古
い老化した種菌等が菌かき機の内部やその周囲のきのこ
栽培室内へと飛散して、菌かき機が動作不良を起した
り、きのこ栽培室内を該種菌等で汚染したり、その飛散
した種菌等に雑菌が寄生繁殖したりして、該きのこ栽培
室内で生育中のきのこに悪影響を及ぼす虞れがあった。

さらに、上述の従来の菌かき機では、如上のように各か
き刃18を用いてかき取った各きのこ栽培瓶の内部の菌床
面の古い老化した種菌等を不安定な重力作用のみに頼っ
て各きのこ栽培瓶10の内部からその外部へと落下させて
除去するため、各かき刃18を用いてかき取った各きのこ
栽培瓶10の内部の古い老化した種菌等を全て適確に各き
のこ栽培瓶10の外部へと除去することがむずかしく、そ
の一部が各きのこ栽培瓶10の内部に残ってその後の該各
きのこ栽培瓶の内部で生育するきのこの栽培に悪影響を
及ぼす虞れがあった。

なお、上述と同様なことは、手作業で行う従来の菌かき
作業にも言え、手作業においても、従来は、かき刃を用
いて菌かきしたきのこ栽培瓶の内部の古い老化した種菌
等を、きのこ栽培瓶を空中でいちいち反転倒立させて、
重力作用を利用して、きのこ栽培瓶の内部から空中をそ
の外部下方の不要菌集納箱等の内部へと落下させて菌か
きを行っていたため、その空中できのこ栽培瓶を反転倒
立させる作業に多大な手数と時間を要し、かつ、そのか
き取った古い老化した種菌等をきのこ栽培瓶の内部から
空中をその下方の不要菌集納箱等の内部へと落下させる
際に、その一部が周囲のきのこ栽培室内へと飛散した
り、きのこ栽培瓶の内部に残って、その後のきのこ栽培
に悪影響を及ぼす虞れがあった。

本発明は、かかる従来の菌かき機を用いての、又は手作
業による菌かき作業における問題点を解決するために為
されたもので、その目的は、空中できのこ栽培瓶10をい
ちいち反転倒立させずに、そのかき刃18を用いてかき取
ったきのこ栽培瓶10内部の古い老化した種菌等をきのこ
栽培瓶10の外部に置かれた不要菌集納箱等の内部へとそ
の一部を菌かき機の内部やその周囲のきのこ栽培室内へ
と飛散させたりきのこ栽培瓶10の内部に残さずに迅速か
つ適確に除去できる。従来の菌かき作業に比べてその大
幅な容易化・迅速化が図れる、菌かき方法、及び該方法
を用いた、簡便で操作のし易い、菌かき作業を手数を要
せずに容易かつ適確に行える、菌かき機を提供すること
にある。

「問題点を解決するための手段」 上記目的を達成するために、本発明の菌かき方法は、か
き刃を用いてかき取り中の又はかき取ったきのこ栽培瓶
10の内部の菌床面の種菌や培養基を、気体吸引手段を用
いて、きのこ栽培瓶10の内部からきのこ栽培瓶の内部の
気体と共にきのこ栽培瓶の外部の不要菌集納箱22等の内
部へとその瓶口14を通して吸引排除し、菌かき作業を行
うことを特徴とする。

また、本発明の菌かき機は、第１図ないし第３図に示さ
れたように、菌かきする培養基が充填された複数本のき
のこ栽培瓶10を列置収容したコンテナ12中の各きのこ栽
培瓶10の内部にその瓶口14を通して挿入し、各きのこ栽
培瓶10の内部で該瓶の軸心回りか又はそれに近い方向に
回転させて、各きのこ栽培瓶の内部の菌床面をなぞって
該菌床面の種菌や培養基の一部をかき取る複数本のかき
刃18と、該複数本の各かき刃18をコンテナ12中の各きの
こ栽培瓶10の内部にその瓶口14を通して挿入して、各き
のこ栽培瓶10の内部で該瓶の軸心回りか又はそれに近い
方向に回転させたり、該各かき刃18を各きのこ栽培瓶10
の外部へと抜き取ったりするかき刃駆動操作手段20と、
上記の各かき刃18を用いてかき取り中の又はかき取った
各きのこ栽培瓶の内部の種菌や培養基を各きのこ栽培瓶
10の内部から各きのこ栽培瓶の内部の気体と共にきのこ
栽培瓶10の外部の不要菌集納袋22a等の内部へとその瓶
口14を通して吸引排除する、きのこ栽培瓶内部の気体吸
引手段24とを備えてなることを特徴とする。

「作用」 すると、本発明の菌かき方法では、かき刃を用いてかき
取り中の又はかき取ったきのこ栽培瓶10の内部の種菌や
培養基を、重力作用に頼らずに、気体吸引手段24を用い
て、きのこ栽培瓶10の内部からその内部の気体と共にき
のこ栽培瓶10の外部の不要菌集納袋22a等の内部へとそ
の瓶口14および該瓶口の内部と如上の不要菌集納袋22a
等の内部との間を繋ぐ外部と隔絶された筒状の通路等を
通して吸引排除するため、菌かき作業中に従来行われて
いた空中できのこ栽培瓶10を反転倒立させる操作が不要
となり、菌かき作業の大幅な容易化・迅速化が図れると
共に、かき刃18を用いてかき取ったきのこ栽培瓶10の内
部の種菌や培養基の全てをその外部の不要菌集納袋22a
等の内部へとその一部を周囲のきのこ栽培室内等へと飛
散させたりきのこ栽培瓶の内部に残さずに気体吸引手段
24を用いて適確に排出除去できる。

また、如上の菌かき方法を用いた本発明の菌かき機で
は、そのコンテナ12中に列置収容した複数本のきのこ栽
培瓶10を空中でコンテナと共に反転倒立させる反転機構
の代わりに気体吸引手段24を備えて、そのかき刃18を用
いてかき取り中の又はかき取ったきのこ栽培瓶10の内部
の種菌や培養基を、きのこ栽培瓶10をいちいち空中で反
転倒立させずに、如上の気体吸引手段24を用いて、きの
こ栽培瓶10の内部からその内部の気体と共に不安定な重
力作用に頼らずに強制的に適確にきのこ栽培瓶の外部の
不要菌集納袋22a等の内部へと排出除去するようにした
ため、従来の菌かき機に比べて、その全体の機構が大幅
に簡易化されて、その操作がし易くなると共に、トラブ
ルの発生も少なく、菌かき作業を容易かつ迅速に行え、
かつ、その菌かき作業中に、かき刃18を用いてかき取っ
たきのこ栽培瓶10の内部の種菌や培養基の全てを、その
一部を菌かき機の内部やその周囲のきのこ栽培室内に飛
散させたりきのこ栽培瓶10の内部に残したりせずに、常
に適確にきのこ栽培瓶10の外部の不要菌集納袋22a等の
内部へと排出除去できる。

「実施例」 次に、本発明の実施例について、図面に従い説明する。
第１図ないし第３図には、本発明の菌かき機の好適な実
施例が示され、該菌かき機は、菌かきする培養基が充填
された複数本のきのこ栽培瓶10を列置収容したコンテナ
12を出入り自在に載置する台部30と、この台部30を水平
状態を保ったまま上下方向に往復移動させるエアシリン
ダ32等からなる台部移動機構34と、台部30の上方に備え
た台部30上に載置したコンテナ12中の各きのこ栽培瓶10
の内部にその瓶口14を通して挿入し、各きのこ栽培瓶の
内部で該瓶の軸心回りか又はそれに近い方向に回転させ
て、各きのこ栽培瓶の内部の菌床面36をなぞって該菌床
面の種菌や培養基の一部をかき取る複数本のかき刃18を
持つ菌かきユニット38と、この菌かきユニット38中に回
転自在に支承した各かき刃18をその軸心回りにそれぞれ
回転させる菌かきモータ40等のかき刃駆動機構42と、上
記の菌かきユニット中の各かき刃18を用いてかき取り中
の又はかき取ったコンテナ中の各きのこ栽培瓶10の内部
の種菌や培養基を各きのこ栽培瓶10の内部から各きのこ
栽培瓶の内部の気体と共にきのこ栽培瓶の外部の菌かき
機の脇部に備えた不要菌集納袋22aの内部へと強制的に
排出除去する、上記の菌かきユニット38中の各かき刃18
の周囲をそれぞれ独立して覆うほぼ筒状をしたコンテナ
中の各きのこ栽培瓶の瓶口14の周囲に被せる複数個のキ
ャップ44と、菌かきユニット38の上面全体を覆う上記の
各キャップ44の内部に連通するチャンバ46と、該チャン
バ46の内部と如上の菌かき機の脇部の不要菌集納袋22a
の内部との間を繋ぐダクト48と、該ダクト48の中途部に
備えた各キャップ44の内部とチャンバ46の内部とダクト
48の内部の各気体を不要菌集納袋22aの内部を通して大
気中へと強制排出するブロワー50とからなるきのこ栽培
瓶内部の気体吸引手段24とから構成されていて、その如
上の台部30を水平状態を保ったまま菌かき機の内部で上
下動させる台部移動機構34と菌かきユニット38と該ユニ
ット中の各かき刃18をその軸心回りにそれぞれ回転させ
るかき刃駆動機構42とが菌かきユニット中の各かき刃18
をコンテナ中の各きのこ栽培瓶10の内部にその瓶口14を
通して挿入して、各きのこ栽培瓶10の内部で該瓶の軸心
回りか又はそれに近い方向に回転させたり、該各かき刃
を各きのこ栽培瓶10の内部から抜き取ったりするかき刃
駆動操作手段20を構成しており、そのコンテナ12中に列
置収容した複数本の菌かきする培養基が充填されたきの
こ栽培瓶10をコンテナ12と共に菌かき機前部に開口され
たコンテナ出入口52を通して菌かき機内部の台部30上の
所定部位に載置した後、エアシリンダ32等を作動させ
て、台部移動機構34を用いてその上面に複数本のきのこ
栽培瓶10を列置収容したコンテナ12を載置した台部30を
菌かき機内をその上方へと水平状態を保ちつつ移動させ
て、菌かき機内上部の菌かきユニット中の各かき刃18を
そのコンテナ中の各きのこ栽培瓶10の内部へとその瓶口
14を通して挿入すると共に、該コンテナ中の各きのこ栽
培瓶の瓶口14の周囲にそれぞれ菌かきユニット中に備え
た筒状の各キャップ44をその下端周縁部をコンテナ中の
各きのこ栽培瓶10の瓶肩部54に当接させるようにして被
せ、次に、かき刃駆動機構42中の菌かきモータ40を駆動
させると同時に気体吸引手段24中のブロワー50を作動さ
せて、あるいは菌かきモータ40を所定時間駆動させた
後、如上のブロワー50を作動させて、その各きのこ栽培
瓶の軸心回りに回転する菌かきユニット中の各かき刃18
を用いてコンテナ中に列置収容した各きのこ栽培瓶の内
部の菌床面36の種菌の一部や培養基の一部をかき取りつ
つ又はかき取った後、その各かき刃18を用いてかき取り
中の又はかき取ったコンテナ中の各きのこ栽培瓶10の内
部の種菌や培養基を、如上のブロワー50を作動中の気体
吸引手段24を用いて、その各きのこ栽培瓶の瓶口14周囲
に被せた各キャップ44の内部とチャンバ46の内部とダク
ト48の内部とを通して各きのこ栽培瓶10の外部の菌かき
機の脇部の不要菌集納袋22aの内部へと吸引排除し、本
発明の菌かき方法に従い、そのコンテナ中に列置収容し
た各きのこ栽培瓶10の内部の菌床面36の菌かき作業を行
うものである。

また、第４図には、本発明の菌かき方法を用いた手作業
による菌かき作業の好適な実施例が示され、以下、この
手作業による菌かき作業を説明すると、第４図に示され
たような菌かきするきのこ栽培瓶10の瓶口14周囲に被せ
るキャップ44と、このキャップ44の内部と別途備えた不
要菌集納箱22の内部との間を繋ぐフレキシブルなホース
56と、該ホース56の中途部に備えた、キャップ44を被せ
たきのこ栽培瓶10内部の気体をキャップ44の内部とホー
ス56の内部と不要菌集納箱22の内部とを通して外気中へ
と強制排出するブロワー50とからなる気体吸引手段24を
設けておき、きのこ栽培瓶10内部の菌床面の古い老化し
た種菌等を手作業等でかき刃（図示せず）を用いてかき
取った後、そのきのこ栽培瓶10の瓶口14周囲に如上の気
体吸引手段中のキャップ44を被せ、ブロワー50を作動さ
せて、きのこ栽培瓶10の内部のかき取った種菌等をその
瓶口周囲に被せたキャップ44の内部とホース56の内部と
を通してきのこ栽培瓶10の外部の不要菌集納箱22の内部
へときのこ栽培瓶の内部の気体と共に強制的に吸引排除
し、本発明の菌かき方法に従い、きのこ栽培瓶10の内部
の菌床面の菌かき作業を行うものである。

なお、本発明の菌かき方法により菌かき作業を行う場合
には、そのかき取った又はかき取り中のきのこ栽培瓶10
の種菌等をきのこ栽培瓶10の外部へと吸引排除する際に
きのこ栽培瓶の瓶口14周囲に被せるキャップ44の下端周
縁部と瓶肩部54との間に適宜量の外気をキャップ44内に
流入させる若干の隙間58をあけたり、該気体吸引手段24
に用いるキャップ44等の周壁にキャップ44内に適宜量の
外気を流入させる気体流通孔（図示せず）を予め設けて
おけば、気体吸引手段24を用いて、かき刃18を用いてか
き取った種菌等をきのこ栽培瓶10の内部から、該きのこ
栽培瓶10を変形させたりその内部に充填した良質のきの
こ培養基等に損傷を与えずに、円滑にその外部の不要菌
集納箱22や不要菌集納袋22aの内部へと吸引排除できて
都合が良い。

「発明の効果」 以上説明したように、本発明の菌かき方法を用いて菌か
き作業を行えば、きのこ栽培瓶を空中で反転倒立させる
面倒な作業が不要となり、菌かき作業の大幅な容易化・
迅速化が図れると共に、かき刃を用いてかき取ったきの
こ栽培瓶の内部の種菌や培養基等の全てをきのこ栽培瓶
の外部の不要菌集納袋等の内部へとその一部を菌かき機
内部やその周囲のきのこ栽培室の内部へと飛散させたり
きのこ栽培瓶の内部に残さずに迅速かつ適確に除去でき
る。

また、本発明の菌かき機では、そのコンテナ中に列置収
容した複数本のきのこ栽培瓶をコンテナと共に空中で反
転倒立させる複雑大掛りな反転機構を設けぬようにした
ため、従来の菌かき機に比べて、その構造が大幅に簡易
化してその操作が容易となり、本発明の菌かき機を用い
れば、菌かき作業を容易かつ迅速に行えると共に、その
かき取ったきのこ栽培瓶の内部の種菌や培養基の全てを
気体吸引手段を用いて強制的にきのこ栽培瓶の外部の不
要菌集納袋等の内部へと周囲に漏らさずに適確に吸引排
除するようにしたため、かき刃を用いてかき取ったきの
こ栽培瓶の内部の種菌や培養基の一部が菌かき機内部に
飛散せず、菌かき作業に本発明の菌かき機を用いればト
ラブルの発生が少なくそのメンテナンスの容易化が図れ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図はそれぞれ本発明の菌かき機の概略正面
図と概略側面図、第３図は本発明の菌かき機のかき刃部
分の拡大構造説明図、第４図は本発明の手作業による菌
かき方法の説明図、第５図は従来の菌かき機の概略構成
図である。 10…きのこ栽培瓶、12…コンテナ、 14…瓶口、18…かき刃、 20…かき刃駆動操作手段、 22…不要菌集納箱、 22a…不要菌集納袋、 24…気体吸引手段。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】かき刃を用いてかき取り中の又はかき取っ
   たきのこ栽培瓶の内部の菌床面の種菌や培養基を、気体
   吸引手段を用いて、きのこ栽培瓶の内部からきのこ栽培
   瓶の内部の気体と共にきのこ栽培瓶の外部へとその瓶口
   を通して吸引排除し、菌かき作業を行うことを特徴とす
   る菌かき方法。
2. 【請求項２】菌かきする培養基が充填された複数本のき
   のこ栽培瓶を列置収容したコンテナ中の各きのこ栽培瓶
   の内部にその瓶口を通して挿入し、各きのこ栽培瓶の内
   部で該瓶の軸心回りか又はそれに近い方向に回転させ
   て、各きのこ栽培瓶の内部の菌床面をなぞって該菌床面
   の種菌や培養基の一部をかき取る複数本のかき刃と、該
   複数本の各かき刃をコンテナ中の各きのこ栽培瓶の内部
   にその瓶口を通して挿入して、各きのこ栽培瓶の内部で
   該瓶の軸心回りか又はそれに近い方向に回転させたり、
   該各かき刃を各きのこ栽培瓶の外部へと抜き取ったりす
   るかき刃駆動操作手段と、上記の各かき刃を用いてかき
   取り中の又はかき取った各きのこ栽培瓶の内部の種菌や
   培養基を各きのこ栽培瓶の内部から各きのこ栽培瓶の内
   部の気体と共にきのこ栽培瓶の外部へとその瓶口を通し
   て吸引排除する、きのこ栽培瓶内部の気体吸引手段とを
   備えてなる菌かき機。