JPH0675215A

JPH0675215A - 液晶表示装置

Info

Publication number: JPH0675215A
Application number: JP4228433A
Authority: JP
Inventors: Masao Obata; 雅夫小羽田
Original assignee: Sharp Corp
Current assignee: Sharp Corp
Priority date: 1992-08-27
Filing date: 1992-08-27
Publication date: 1994-03-18

Abstract

(57)【要約】【目的】光利用効率を高める。【構成】拡散体１５の前面に、三角プリズム１７を有
する光指向性膜１６を設ける。光指向性膜１６の前後両
面に、界面での屈折率の差を緩和する光低反射膜１８を
設ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、高輝度化が特に要求さ
れるカラー液晶表示装置や、モノクローム液晶表示装置
に関し、特に背面照明を有する受光型液晶表示装置に係
る。

【０００２】

【従来の技術】一般に、液晶表示装置は、市場ニーズと
して薄型低消費電力化の傾向にあり、搭載される背面照
明装置（バックライトシステム）としては、導光体（ラ
イトガイド）方式が主流になりつつある。

【０００３】この導光体方式では、図３の如く、低消費
電力化のため、光源１として、細管化された冷陰極管を
用い、これをＰＭＭＡ製の導光体２の両端部に合計二本
配し、ていた。

【０００４】導光体２の前面（図３中上面）には、光を
均一に拡散させる拡散体３を設け、また導光体２の後面
（図３中下面）には、後方への光を拡散体３側へ効率よ
く反射させる反射フィルム４を設けている。

【０００５】さらに、導光体後面にて光を均一に散乱反
射させるための光散乱印刷パターン５を設けた構成をと
っている。

【０００６】なお、図３中、６は液晶表示板、７は光源
１周りに放散された光を導光体２側へ向けて反射する光
源反射体（ランプリフレクタ）である。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】液晶表示装置は市場ニ
ーズとして、今後とも低消費電力薄型化の傾向にあり、
それに伴い、搭載する背面照明装置についても、高輝度
薄型化対応が確実に要求されている。

【０００８】しかし、一般に、背面照明装置としての光
利用効率は、導光体２の厚みが薄くなるにつれて低下
し、薄型高輝度対応のバックライトシステムを実現する
上で、重大な解決すべき課題となっていた。具体的に
は、背面照明装置の照明面輝度は１８００ｎｔであり、
その輝度向上が望まれていた。

【０００９】本発明は、上記課題に鑑み、薄型化しても
光利用効率の低減しない液晶表示装置の提供を目的とす
る。

【００１０】

【課題を解決するための手段】本発明請求項１による課
題解決手段は、図１，２の如く、液晶表示板１１と、該
液晶表示板１１の後方に平行に配されてこれを照明する
導光体１２と、該導光体１２の端部に配された管状光源
１３と、前記導光体１２からの光を液晶表示板１１に向
けて拡散させる拡散体１５とを備えた液晶表示装置にお
いて、前記拡散体の前面に、液晶表示板１１への光を前
方に指向せしめる光指向性膜１６が設けられ、該光指向
性膜１６の光入射後面または光出射前面の少なくとも一
方の面に、光低反射膜１８が形成されたものである。

【００１１】本発明請求項２による課題解決手段は、請
求項１記載の光低反射膜１８としては、光指向性膜１６
と拡散体１５あるいは光指向性膜１６と空気層のそれぞ
れの屈折率の差を緩和するフッ素コーティング処理材が
用いられたものである。

【００１２】

【作用】上記請求項１，２による課題解決手段におい
て、管状光源１３からの光は導光体１２の端部からその
内部に進入し、内部で全反射を繰り返した後、拡散体１
５にて拡散され、前方に出射する。

【００１３】そして、光は、光指向性膜１６にて前方に
指向せしめられる。これにより、液晶表示板１１を真正
面から見た際の輝度を向上できる。

【００１４】また、光指向性膜１６の光入射後面または
光出射前面の少なくとも一方の面に形成された光低反射
膜１８にて、光指向性膜と拡散体、あるいは光指向性膜
と空気層のそれぞれの屈折率の差を緩和し、ここでの反
射率を低減する。

【００１５】

【実施例】本発明の一実施例の液晶表示装置は、図１，
２の如く、液晶表示板１１と、該液晶表示板１１の後方
に平行に配されてこれを照明する導光体１２と、該導光
体１２の端部に配された管状光源１３と、該管状光源１
３周りの光を導光体１２へ向けて反射する光源反射体１
４と、前記導光体１２からの光を液晶表示板１１に向け
て拡散させる拡散体１５とを備えたものである。

【００１６】前記導光体１２は、図１の如く、ＰＭＭＡ
（ポリメチルメタアクリレート）や石英ガラス等を用い
て、例えば長さ２００ｍｍ、幅１５０ｍｍ、厚さ５ｍｍ
の平板状に形成される。該導光体１２の液晶表示有効領
域は、使用される液晶表示板１１の表示有効領域に依存
するが、本実施例では、例えば長さ１８２．４ｍｍ、幅
１３６．８ｍｍに設定される。

【００１７】前記管状光源１３は、管径が４．１ｍｍ、
管長が２３１ｍｍ、管面輝度が１８０００ｎｔの冷陰極
管（ＣＣＦＴ）であり、前記導光体１２の長辺方向の両
端部に配置される。

【００１８】前記光源反射体１４は、従来と同様、高効
率反射率を有する銀蒸着フィルムや樹脂成型品が用いら
れる。

【００１９】前記拡散体１５は、従来と同様に、白色の
半透明樹脂シートが用いられる。

【００２０】そして、該拡散体１５の前面には、図２の
如く、液晶表示板１１への光を前方に指向せしめる光指
向性膜１６（光集光性レンズフィルム）が設けられてい
る。該光指向性膜１６は、透光性樹脂からなる透明シー
トである。該光指向性膜１６の光出射前面には、図２の
如く、多数の三角プリズム１７が形成され、該三角プリ
ズム１７によって光指向性が確保される。

【００２１】また、該光指向性膜１６の光入射後面およ
び光出射前面の両面には、図２の如く、光透過率を向上
させるための光低反射膜１８が形成されている。該光低
反射膜１８は、光指向性膜１６と拡散体１５あるいは光
指向性膜１６と空気層のそれぞれの屈折率の差を緩和す
るもので、それぞれ、両者の屈折率の中間程度の屈折率
を有せしめられる。該光低反射膜１８としては、具体的
にはＭｇＦ_２等のフッ素コーティング処理材が用いら
れ、厚さ０．１μｍに設定されている。

【００２２】なお、図１中、２１は導光体１２内での後
方への光を拡散体１５側に反射させる白色反射シートで
ある。また、２２は反射シート２１の前面に塗布された
光散乱材であり、ＴｉＯ_２等の白色系の材料を用いて印
刷パターンされる。

【００２３】上記構成において、管状光源１３からの光
は、直接、または光源反射体１４にて反射された後、導
光体１２の端部からその内部に進入し、内部で全反射を
繰り返しながら前方（上方）に進出する。そして、拡散
体１５にて拡散された後、前方に出射する。

【００２４】そして、光は、光低反射膜１８を通過した
後、光指向性膜１６に入射する。ここで、拡散体１５か
ら光指向性膜１６に直接出射するのではなく、光低反射
膜１８を通過して光指向性膜１６に出射されることで、
拡散体１５と光指向性膜１６との間の屈折率の差を緩和
でき、この界面での反射率が低減する。すなわち、光損
失を低減できるため、光利用効率を向上でき、輝度向上
を実現できる。

【００２５】その後、光は、光指向性膜１６の三角プリ
ズム１７によって前方に指向せしめられる。これによ
り、視野角の範囲内に出射光を集束でき、液晶表示板１
１を真正面から見た際の輝度を向上できる。

【００２６】その後、光は光低反射膜１８を通過して空
気層に出射される。ここで、光指向性膜１６から空気層
に直接出射するのではなく、光低反射膜１８を通過して
空気層に出射されることで、光指向性膜１６と空気層と
の間の屈折率の差を緩和でき、この界面での反射率が低
減する。すなわち、光損失を低減できるため、光利用効
率を向上でき、輝度向上を実現できる。

【００２７】具体的には、従来において、背面照明装置
の面輝度が１８００ｎｔであったのに対し、本実施例で
は、背面照明装置を真正面から見た場合に、面輝度が２
８００ｎｔとなり、背面照明装置の輝度特性を従来の
１．６倍に向上することができた。

【００２８】なお、本発明は、上記実施例に限定される
ものではなく、本発明の範囲内で上記実施例に多くの修
正および変更を加え得ることは勿論である。

【００２９】本実施例では、低反射膜１８をＭｇＦ_２等
のフッ素コーティング処理材としたが、それ以外のもの
であってもよい。

【００３０】また、光指向性膜１６（光集光性レンズフ
ィルム）についても、その表示面形状は必ずしも三角プ
リズム状に限るのではなく、凹凸形状、ウェーブ形状等
を含むものとする。

【００３１】さらに、上記実施例では、光低反射膜１８
を光指向性膜１６の光入射後面および光出射前面の両面
に配していたが、いずれか一方の面にのみ設けてもよ
い。

【００３２】

【発明の効果】以上の説明から明らかな通り、本発明請
求項１，２によると、拡散体の前面に、液晶表示板への
光を前方に指向せしめる光指向性膜を設けているので、
液晶表示板を真正面から見た際の輝度を向上できる。

【００３３】また、光指向性膜の光入射後面または光出
射前面の少なくとも一方の面に、光低反射膜を形成して
いるので、光低反射膜にて、光指向性膜と拡散体あるい
は光指向性膜と空気層のそれぞれの屈折率の差を緩和で
き、それぞれの界面での反射率を低減できる。

【００３４】以上のことから、導光体の厚みを大きくし
ないで、輝度の向上を実現できるといった優れた効果が
ある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す液晶表示装置の断面図

【図２】光指向性膜および光低反射膜を示す図

【図３】従来の液晶表示装置の断面図

【符号の説明】

１１液晶表示板１２導光体１３管状光源１４光源反射体１５拡散体１６光指向性膜１８光低反射膜

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】液晶表示板と、該液晶表示板の後方に平
行に配されてこれを照明する導光体と、該導光体の端部
に配された管状光源と、前記導光体からの光を液晶表示
板に向けて拡散させる拡散体とを備えた液晶表示装置に
おいて、前記拡散体の前面に、液晶表示板への光を前方
に指向せしめる光指向性膜が設けられ、該光指向性膜の
光入射後面または光出射前面の少なくとも一方の面に、
光低反射膜が形成されたことを特徴とする液晶表示装
置。
【請求項２】請求項１記載の光低反射膜としては、光
指向性膜と拡散体あるいは光指向性膜と空気層のそれぞ
れの屈折率の差を緩和するフッ素コーティング処理材が
用いられたことを特徴とする液晶表示装置。