JPH0674575B2 - 止水装置 - Google Patents
止水装置Info
- Publication number
- JPH0674575B2 JPH0674575B2 JP1308381A JP30838189A JPH0674575B2 JP H0674575 B2 JPH0674575 B2 JP H0674575B2 JP 1308381 A JP1308381 A JP 1308381A JP 30838189 A JP30838189 A JP 30838189A JP H0674575 B2 JPH0674575 B2 JP H0674575B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- partition wall
- packing member
- reinforcing bar
- water
- spacer
- Prior art date
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- Bridges Or Land Bridges (AREA)
- Underground Structures, Protecting, Testing And Restoring Foundations (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> この発明は、例えば橋脚や沈埋トンネル用の立抗等の水
中構造物を施工する新規工法に使用される、止水装置に
関するものである。
中構造物を施工する新規工法に使用される、止水装置に
関するものである。
<従来の技術と発明が解決しようとする課題> 近時、上記橋脚や沈埋トンネルの立抗等の水中構造物を
施工する方法として、第5図に示すように、内部が隔壁
F1によって複数の区画Bに仕切られた鋼殻構造の型枠F
を陸上で製造し、施工場所の水上まで曳航したのち、各
区画内に水を満たして施工場所の水底に沈設し、次い
で、上記各区画の水を1区画ずつ排出して、代わりに1
区画ずつコンクリートを打設する、新たな工法が開発さ
れ、その実施が計画されている。なお、図は、沈埋トン
ネルの立抗を施工するための型枠であり、図中符号F2は
型枠補強のための仕切り壁、F3は底板を示している。
施工する方法として、第5図に示すように、内部が隔壁
F1によって複数の区画Bに仕切られた鋼殻構造の型枠F
を陸上で製造し、施工場所の水上まで曳航したのち、各
区画内に水を満たして施工場所の水底に沈設し、次い
で、上記各区画の水を1区画ずつ排出して、代わりに1
区画ずつコンクリートを打設する、新たな工法が開発さ
れ、その実施が計画されている。なお、図は、沈埋トン
ネルの立抗を施工するための型枠であり、図中符号F2は
型枠補強のための仕切り壁、F3は底板を示している。
上記工法においては、第6図に示すように、複数の区画
B間に亘って埋設される複数のネジ節鉄筋Sが、隔壁F1
を貫通して配置されるものであり、それぞれのネジ節鉄
筋Sは、第7図に示すように、当該ネジ節鉄筋Sに螺着
されたナットNによって隔壁F1を前後から挾み付けるこ
とにより、隔壁F1に固定されるようになっている。
B間に亘って埋設される複数のネジ節鉄筋Sが、隔壁F1
を貫通して配置されるものであり、それぞれのネジ節鉄
筋Sは、第7図に示すように、当該ネジ節鉄筋Sに螺着
されたナットNによって隔壁F1を前後から挾み付けるこ
とにより、隔壁F1に固定されるようになっている。
しかし、上記構造では、隔壁F1とネジ節鉄筋Sとの間が
十分に止水されていないため、排水した区画Bに、隣設
する排水されていない区画Bから水が侵入して、打設コ
ンクリートの硬化時間や硬化後の強度、或いは、この打
設コンクリート中に埋設されるネジ節鉄筋S等に悪影響
を及ぼす虞がある。
十分に止水されていないため、排水した区画Bに、隣設
する排水されていない区画Bから水が侵入して、打設コ
ンクリートの硬化時間や硬化後の強度、或いは、この打
設コンクリート中に埋設されるネジ節鉄筋S等に悪影響
を及ぼす虞がある。
そこで、上記ナットNと隔壁F1との間に、Oリング等の
環状のシール部材を介装することが考えられる。しか
し、上記型枠Fの区画B内は狭く、ナットNの締め付け
作業に、高トルクにて締め付け可能な大型のレンチ等を
使用することが困難であるため、シール部材の締め付け
トルクに限界がある(通常は4000kg−cm程度)。このた
め、表面に複雑な凹凸を有し、しかも、隔壁F1の貫通孔
の軸心に対して偏心及び傾斜し易い前記ネジ節鉄筋Sに
対して、シール部材を十分に追従させることができず、
隔壁とネジ節鉄筋との間を確実に止水することができな
いという問題点がある。
環状のシール部材を介装することが考えられる。しか
し、上記型枠Fの区画B内は狭く、ナットNの締め付け
作業に、高トルクにて締め付け可能な大型のレンチ等を
使用することが困難であるため、シール部材の締め付け
トルクに限界がある(通常は4000kg−cm程度)。このた
め、表面に複雑な凹凸を有し、しかも、隔壁F1の貫通孔
の軸心に対して偏心及び傾斜し易い前記ネジ節鉄筋Sに
対して、シール部材を十分に追従させることができず、
隔壁とネジ節鉄筋との間を確実に止水することができな
いという問題点がある。
この発明は、以上の事情に鑑みてなされたものであっ
て、比較的低いトルクの締め付け力でも、隔壁とネジ節
鉄筋との間を確実に止水し得る止水装置を提供すること
を目的としている。
て、比較的低いトルクの締め付け力でも、隔壁とネジ節
鉄筋との間を確実に止水し得る止水装置を提供すること
を目的としている。
<課題を解決するための手段> 上記課題を解決するための、この発明の止水装置は、
全体がゴムまたはプラスチックによる弾性材料からな
り、中心側にネジ節鉄筋が挿通される円形の挿通孔を有
すると共に、少なくとも隔壁側の端面の、上記挿通孔が
形成された中側が、隔壁に向かって突出するように漸次
肉厚に形成された環状のパッキン部材と、当該パッキ
ン部材のナットと対向する側端面に沿わせていると共
に、中央部にネジ節鉄筋が挿通される挿通孔を有し、周
辺部にパッキン部材の外周面を包囲する環状の周側壁を
有する座金と、隔壁とパッキン部材との間に介在さ
れ、中央部にネジ節鉄筋が挿通される挿通孔を有すると
共に、隔壁に対向する側の端面が、上記挿通孔の軸線に
対して所定角度傾斜されたスペーサと、スペーサと隔
壁との間を止水するシールリングとを備えていることを
特徴としている。
全体がゴムまたはプラスチックによる弾性材料からな
り、中心側にネジ節鉄筋が挿通される円形の挿通孔を有
すると共に、少なくとも隔壁側の端面の、上記挿通孔が
形成された中側が、隔壁に向かって突出するように漸次
肉厚に形成された環状のパッキン部材と、当該パッキ
ン部材のナットと対向する側端面に沿わせていると共
に、中央部にネジ節鉄筋が挿通される挿通孔を有し、周
辺部にパッキン部材の外周面を包囲する環状の周側壁を
有する座金と、隔壁とパッキン部材との間に介在さ
れ、中央部にネジ節鉄筋が挿通される挿通孔を有すると
共に、隔壁に対向する側の端面が、上記挿通孔の軸線に
対して所定角度傾斜されたスペーサと、スペーサと隔
壁との間を止水するシールリングとを備えていることを
特徴としている。
<作用> 上記構成からなる、この発明の止水装置によれば、スペ
ーサをシールリングを介して隔壁に沿わせ、当該スペー
サにパッキン部材を対向させた状態で、且つスペーサ及
びパッキン部材の挿通孔にネジ節鉄筋を挿通した状態
で、座金の背後からネジ節鉄筋に螺合されたナットを締
め込んでいくと、パッキン部材の、隔壁に向かって突出
した中心側の肉厚部分が、ネジ節鉄筋表面の複雑な凹凸
に食い込むと共に、ネジ節鉄筋とスペーサとの間に入り
込んで、両者の間を止水する。また、上記締め込みの際
には、座金に形成された周側壁により、パッキン部材の
外方への肉逃げが防止される。さらに、シールリングが
隔壁に密着して、スペーサと隔壁との間を止水する。
ーサをシールリングを介して隔壁に沿わせ、当該スペー
サにパッキン部材を対向させた状態で、且つスペーサ及
びパッキン部材の挿通孔にネジ節鉄筋を挿通した状態
で、座金の背後からネジ節鉄筋に螺合されたナットを締
め込んでいくと、パッキン部材の、隔壁に向かって突出
した中心側の肉厚部分が、ネジ節鉄筋表面の複雑な凹凸
に食い込むと共に、ネジ節鉄筋とスペーサとの間に入り
込んで、両者の間を止水する。また、上記締め込みの際
には、座金に形成された周側壁により、パッキン部材の
外方への肉逃げが防止される。さらに、シールリングが
隔壁に密着して、スペーサと隔壁との間を止水する。
特に、パッキン部材と隔壁との間にスペーサ及びシール
リングが介在されているので、ネジ節鉄筋が隔壁の貫通
孔に対して大きく偏心している場合でも、隔壁とネジ節
鉄筋との間を確実に止水することができる。
リングが介在されているので、ネジ節鉄筋が隔壁の貫通
孔に対して大きく偏心している場合でも、隔壁とネジ節
鉄筋との間を確実に止水することができる。
しかも、スペーサの隔壁に対向する側の端面が、挿通孔
の軸線に対して所定角度傾斜されているので、ネジ節鉄
筋が隔壁に対して傾斜状に貫通している場合に、上記ス
ペーサの端面の傾斜角度を、ネジ節鉄筋と隔壁との傾斜
角度に略合致させておくことにより、パッキン部材と隔
壁との間の傾斜状のギャップをスペーサによって埋める
ことができる。
の軸線に対して所定角度傾斜されているので、ネジ節鉄
筋が隔壁に対して傾斜状に貫通している場合に、上記ス
ペーサの端面の傾斜角度を、ネジ節鉄筋と隔壁との傾斜
角度に略合致させておくことにより、パッキン部材と隔
壁との間の傾斜状のギャップをスペーサによって埋める
ことができる。
<実施例> 以下に、この発明の止水装置を、実施例を示す図面を参
照しつつ説明する。
照しつつ説明する。
第1図は、この発明の止水装置Aを示す断面図である。
この止水装置Aは、全体がゴム又はプラスチックによる
弾性材料からなる環状のパッキン部材1と、上記パッキ
ン部材1の一方の側端面10に沿わせて取り付けられた座
金2と、隔壁F1(第2図参照)とパッキン部材1との間
に介在されるスペーサ3と、スペーサ3と隔壁F1との間
を止水するシールリング4とを備えている。
この止水装置Aは、全体がゴム又はプラスチックによる
弾性材料からなる環状のパッキン部材1と、上記パッキ
ン部材1の一方の側端面10に沿わせて取り付けられた座
金2と、隔壁F1(第2図参照)とパッキン部材1との間
に介在されるスペーサ3と、スペーサ3と隔壁F1との間
を止水するシールリング4とを備えている。
パッキン部材1は、中心側にネジ節鉄筋S(第2図参
照)を挿通するための挿通孔H1が形成されている。ま
た、パッキン部材1は、その側端面10の反対側に、外周
面11側から挿通孔H1側へ向かって、漸次肉厚となるよう
に形成された傾斜面13と、この傾斜面13と外周面11とを
繋ぐ、側端面10と平行な垂直平面14とを備えた断面形状
に形成されている。そして、上記挿通孔H1が形成された
中心側に、隔壁F1の方向へ突出した肉厚部分1aが構成さ
れていると共に、外周面11側に、環状の肉薄部分1bが構
成されている。
照)を挿通するための挿通孔H1が形成されている。ま
た、パッキン部材1は、その側端面10の反対側に、外周
面11側から挿通孔H1側へ向かって、漸次肉厚となるよう
に形成された傾斜面13と、この傾斜面13と外周面11とを
繋ぐ、側端面10と平行な垂直平面14とを備えた断面形状
に形成されている。そして、上記挿通孔H1が形成された
中心側に、隔壁F1の方向へ突出した肉厚部分1aが構成さ
れていると共に、外周面11側に、環状の肉薄部分1bが構
成されている。
上記パッキン部材1を構成する弾性材料の硬さは特に限
定されないが、JIS A硬度で30〜60゜の範囲内、特に4
0゜前後であることが好ましい。パッキン部材1の硬度
が60゜を超えると、ネジ節鉄筋Sの複雑な凹凸に十分に
追従することができず、逆に、30゜未満では、追従性に
は優れるものの、水圧等が加えられた際に変形し易く、
何れの場合にも、十分な止水作用が得られない虞があ
る。
定されないが、JIS A硬度で30〜60゜の範囲内、特に4
0゜前後であることが好ましい。パッキン部材1の硬度
が60゜を超えると、ネジ節鉄筋Sの複雑な凹凸に十分に
追従することができず、逆に、30゜未満では、追従性に
は優れるものの、水圧等が加えられた際に変形し易く、
何れの場合にも、十分な止水作用が得られない虞があ
る。
一方、座金2は、中央部にネジ節鉄筋Sを挿通するため
の挿通孔H2が形成された円板状の本体20と、この円板状
の本体20の周辺部をネジ節鉄筋Sの軸線と平行方向に曲
げ起こすことによって形成された、上記パッキン部材1
の外周面11を包囲する環状の周側壁21とを備えている。
の挿通孔H2が形成された円板状の本体20と、この円板状
の本体20の周辺部をネジ節鉄筋Sの軸線と平行方向に曲
げ起こすことによって形成された、上記パッキン部材1
の外周面11を包囲する環状の周側壁21とを備えている。
上記パッキン部材1と座金2とは、座金2の本体20をパ
ッキン部材1の一方の側端面10に沿わせると共に、座金
2の周側壁21によってパッキン部材1の外周面11を包囲
した状態で、互いに固定されている。なお、上記パッキ
ン部材1と座金2との固定は、焼き付け用の接着剤を使
用して、パッキン部材1を構成するゴム材料を加硫する
際の加熱により、パッキン部材1と座金2とを焼き付け
る、いわゆる加硫接着(焼き付け)が好ましく実施され
る他、通常の接着剤による接着を行うこともできる。ま
た、上記パッキン部材1と座金2とは、単に圧入、嵌合
することにより固定されていても良いが、施工時に、こ
の嵌合が外れると、バラバラになった両部分を、ネジ節
鉄筋上で移動させなければならず、作業が煩雑になるの
で、パッキン部材1と座金2とは、上記のように、焼き
付けにより接着、固定されていることが好ましい。
ッキン部材1の一方の側端面10に沿わせると共に、座金
2の周側壁21によってパッキン部材1の外周面11を包囲
した状態で、互いに固定されている。なお、上記パッキ
ン部材1と座金2との固定は、焼き付け用の接着剤を使
用して、パッキン部材1を構成するゴム材料を加硫する
際の加熱により、パッキン部材1と座金2とを焼き付け
る、いわゆる加硫接着(焼き付け)が好ましく実施され
る他、通常の接着剤による接着を行うこともできる。ま
た、上記パッキン部材1と座金2とは、単に圧入、嵌合
することにより固定されていても良いが、施工時に、こ
の嵌合が外れると、バラバラになった両部分を、ネジ節
鉄筋上で移動させなければならず、作業が煩雑になるの
で、パッキン部材1と座金2とは、上記のように、焼き
付けにより接着、固定されていることが好ましい。
スペーサ3は、中央部にネジ節鉄筋Sを挿通するための
挿通孔H3が形成された環状のものであり、その端面30,3
1のうちの隔壁F1に対向する側の端面31は、挿通孔H3の
軸線に対して所定角度傾斜しており、他方の端面30は、
挿通孔H3の軸線に対して直交している。上記端面31の傾
斜角αは、隔壁F1とネジ節鉄筋Sとの公差角β(第2図
参照)に略一致するように設定されている。また、上記
端面31には、挿通孔H3と同心に環状溝32が形成されてお
り、この環状溝に対してシールリング4が嵌入されてい
る。
挿通孔H3が形成された環状のものであり、その端面30,3
1のうちの隔壁F1に対向する側の端面31は、挿通孔H3の
軸線に対して所定角度傾斜しており、他方の端面30は、
挿通孔H3の軸線に対して直交している。上記端面31の傾
斜角αは、隔壁F1とネジ節鉄筋Sとの公差角β(第2図
参照)に略一致するように設定されている。また、上記
端面31には、挿通孔H3と同心に環状溝32が形成されてお
り、この環状溝に対してシールリング4が嵌入されてい
る。
シールリング4は、図の場合Oリングによって構成され
ており、その直径は、ネジ鉄筋SがF1の貫通孔H4に対し
て最も偏心している場合でも、当該隔壁F1の貫通孔H4よ
りも外側に配置されるように、貫通孔H4の直径に対して
充分大きく設定されている(第2図参照)。
ており、その直径は、ネジ鉄筋SがF1の貫通孔H4に対し
て最も偏心している場合でも、当該隔壁F1の貫通孔H4よ
りも外側に配置されるように、貫通孔H4の直径に対して
充分大きく設定されている(第2図参照)。
上記各部からなる、この実施例の止水装置Aは、第2図
に示すように、通常、隔壁F1を挾んで一セットずつ使用
される。この使用に際しては、まず、スペーサ3をシー
ルリング4を介して隔壁F1の貫通孔H4に対応する部分に
沿わせる。この時、スペーサ3の端面31の傾斜方向と隔
壁F1の傾斜方向とを一致させる。次いで、パッキン部材
1の肉厚部分1aを隔壁F1側へ向けた状態で、当該パッキ
ン部材1をスペーサ3と略同心に保持して、それぞれの
挿通孔H1,H2,H3にネジ節鉄筋Sを挿通する。その後、座
金2の背後からネジ節鉄筋Sに螺合されたナットNを締
め込んでいくことにより、第3図に示すように、上記肉
厚部分1aを、ネジ節鉄筋S表面の複雑な凹凸に食い込ま
せた状態で、ネジ節鉄筋Sとスペーサ3との間に入り込
ませることができる。したがって、比較的低トルクの締
め付け力(通常、4000kg−cm以下)で、両者の間を確実
に止水することができる。また、上記ネジ節鉄筋Sとス
ペーサ3との間の止水と同時に、シールリング4を隔壁
F1に密着させて、スペーサ3と隔壁F1との間も止水する
ことができる。
に示すように、通常、隔壁F1を挾んで一セットずつ使用
される。この使用に際しては、まず、スペーサ3をシー
ルリング4を介して隔壁F1の貫通孔H4に対応する部分に
沿わせる。この時、スペーサ3の端面31の傾斜方向と隔
壁F1の傾斜方向とを一致させる。次いで、パッキン部材
1の肉厚部分1aを隔壁F1側へ向けた状態で、当該パッキ
ン部材1をスペーサ3と略同心に保持して、それぞれの
挿通孔H1,H2,H3にネジ節鉄筋Sを挿通する。その後、座
金2の背後からネジ節鉄筋Sに螺合されたナットNを締
め込んでいくことにより、第3図に示すように、上記肉
厚部分1aを、ネジ節鉄筋S表面の複雑な凹凸に食い込ま
せた状態で、ネジ節鉄筋Sとスペーサ3との間に入り込
ませることができる。したがって、比較的低トルクの締
め付け力(通常、4000kg−cm以下)で、両者の間を確実
に止水することができる。また、上記ネジ節鉄筋Sとス
ペーサ3との間の止水と同時に、シールリング4を隔壁
F1に密着させて、スペーサ3と隔壁F1との間も止水する
ことができる。
上記止水装置Aにおいては、外周面11側に、肉厚の漸増
しない垂直平面14が設けられているので、傾斜面13を座
金2の周側壁21の最先端部を起点に形成する場合に比べ
て、肉薄部分1bをより肉薄にすることができ、上記締め
込みの際の、パッキン部材1の外方への肉逃げが緩和さ
れると共に、座金2に形成された周側壁21により、上記
肉逃げが確実に防止されるので、より確実な止水を行う
ことができる。しかも、隔壁F1とスペーサ3との間の止
水を、両者間に介在されたシールリング4によって行な
わせるので、ネジ節鉄筋Sが隔壁F1の貫通孔H4に対して
も大きく偏心している場合でも、当該止水を確実に行な
うことができる。さらに、スペーサ3によって、パッキ
ン部材1と隔壁F1との間の傾斜状のギャップを埋めるこ
とができるので、障壁F1我とネジ節鉄筋Sとが相対的に
傾斜しているにも拘らず、隔壁F1とネジ節鉄筋Sとの間
の止水をより確実に行なわせることができる。
しない垂直平面14が設けられているので、傾斜面13を座
金2の周側壁21の最先端部を起点に形成する場合に比べ
て、肉薄部分1bをより肉薄にすることができ、上記締め
込みの際の、パッキン部材1の外方への肉逃げが緩和さ
れると共に、座金2に形成された周側壁21により、上記
肉逃げが確実に防止されるので、より確実な止水を行う
ことができる。しかも、隔壁F1とスペーサ3との間の止
水を、両者間に介在されたシールリング4によって行な
わせるので、ネジ節鉄筋Sが隔壁F1の貫通孔H4に対して
も大きく偏心している場合でも、当該止水を確実に行な
うことができる。さらに、スペーサ3によって、パッキ
ン部材1と隔壁F1との間の傾斜状のギャップを埋めるこ
とができるので、障壁F1我とネジ節鉄筋Sとが相対的に
傾斜しているにも拘らず、隔壁F1とネジ節鉄筋Sとの間
の止水をより確実に行なわせることができる。
なお、上記スペーサ3としては、端面31の傾斜角αの異
なるものを複数種準備しておいて、この中から、隔壁F1
とネジ節鉄筋Sとの交差角βに略一致するものを選択し
て使用するようにしてもよい。
なるものを複数種準備しておいて、この中から、隔壁F1
とネジ節鉄筋Sとの交差角βに略一致するものを選択し
て使用するようにしてもよい。
この発明の止水装置Aは、以上の実施例には限定されな
い。例えば、パッキン部材1は、第4図に示すように、
中心側の肉厚部分1aと、外周面11側の肉薄部分1bとを繋
ぐ傾斜面15が、前記垂直平面14を介さずに外周面11と直
結されていても良い。
い。例えば、パッキン部材1は、第4図に示すように、
中心側の肉厚部分1aと、外周面11側の肉薄部分1bとを繋
ぐ傾斜面15が、前記垂直平面14を介さずに外周面11と直
結されていても良い。
また、上記パッキン部材は、中心側の肉厚部分1aと外周
面側の肉薄部分1bとが、傾斜面でなく、段状に連続され
ていても良い。さらに、側端面10の中央側を座金2方向
へ突出させて肉厚部分1aのボリュームを増大させても良
い。
面側の肉薄部分1bとが、傾斜面でなく、段状に連続され
ていても良い。さらに、側端面10の中央側を座金2方向
へ突出させて肉厚部分1aのボリュームを増大させても良
い。
その他、シールリング4を矩形断面のリングで構成する
等、種々の設計変更を施すことができる。
等、種々の設計変更を施すことができる。
一方、この発明が適用される隔壁としては、前記コンク
リート打設用の型枠内を仕切る隔壁F1以外の隔壁であっ
ても勿論良い。
リート打設用の型枠内を仕切る隔壁F1以外の隔壁であっ
ても勿論良い。
<発明の効果> 以上のように、この発明の止水装置によれば、パッキン
部材によってスペーサとネジ節鉄筋との間を止水し、シ
ールリングによって隔壁とスペーサとの間を止水するも
のであるので、ネジ節鉄筋に螺合されたナットを、比較
的低トルクで締め付けるだけで、隔壁とネジ節鉄筋との
間を確実に止水することができる。したがって、大型の
レンチ等を使用することが困難な、前述した新規工法に
おける、隔壁とネジ節鉄筋との間の止水に適したものと
なる。
部材によってスペーサとネジ節鉄筋との間を止水し、シ
ールリングによって隔壁とスペーサとの間を止水するも
のであるので、ネジ節鉄筋に螺合されたナットを、比較
的低トルクで締め付けるだけで、隔壁とネジ節鉄筋との
間を確実に止水することができる。したがって、大型の
レンチ等を使用することが困難な、前述した新規工法に
おける、隔壁とネジ節鉄筋との間の止水に適したものと
なる。
しかも、パッキン部材と隔壁との間にスペーサとシール
リングとを介在させているので、ネジ節鉄筋が隔壁の挿
通孔に対して大きく偏心している場合においても、止水
を確実に行なわせることができる。
リングとを介在させているので、ネジ節鉄筋が隔壁の挿
通孔に対して大きく偏心している場合においても、止水
を確実に行なわせることができる。
特に、ネジ節鉄筋が隔壁に対して傾斜状に貫通している
場合に生じる、パッキン部材と隔壁との間の傾斜状のギ
ャップを、スペーサによって埋めた状態で止水すること
ができるので、当該止水を一層確実に行うことができる
という特有の効果を奏する。
場合に生じる、パッキン部材と隔壁との間の傾斜状のギ
ャップを、スペーサによって埋めた状態で止水すること
ができるので、当該止水を一層確実に行うことができる
という特有の効果を奏する。
第1図はこの発明の止水装置の一実施例を示す断面図、 第2図は止水装置をネジ節鉄筋に装着した状態を示す断
面図、 第3図は上記止水装置をナットによって締め込んでネジ
節鉄筋と隔壁との間を止水した状態を示す断面図、 第4図は、他の実施例を示す断面図、 第5図はこの発明の止水装置が使用される型枠の一例を
示す一部切欠斜視図、 第6図は上記型枠における隔壁とネジ節鉄筋との位置関
係を示す要部斜視図、 第7図は止水装置を使用しない場合のネジ節鉄筋と隔壁
とナットとを示す断面図。 1……パッキン部材、10……側端面、 H1〜H3……挿通孔、1a……肉厚部分、 2……座金、21……周側壁、3……スペーサ、 4……シールリング、F1……隔壁、 S……ネジ節鉄筋、A……止水装置。
面図、 第3図は上記止水装置をナットによって締め込んでネジ
節鉄筋と隔壁との間を止水した状態を示す断面図、 第4図は、他の実施例を示す断面図、 第5図はこの発明の止水装置が使用される型枠の一例を
示す一部切欠斜視図、 第6図は上記型枠における隔壁とネジ節鉄筋との位置関
係を示す要部斜視図、 第7図は止水装置を使用しない場合のネジ節鉄筋と隔壁
とナットとを示す断面図。 1……パッキン部材、10……側端面、 H1〜H3……挿通孔、1a……肉厚部分、 2……座金、21……周側壁、3……スペーサ、 4……シールリング、F1……隔壁、 S……ネジ節鉄筋、A……止水装置。
Claims (1)
- 【請求項1】ネジ節鉄筋に螺合されたナットと、上記ネ
ジ節鉄筋が貫通された隔壁との間に介装されて、ネジ節
鉄筋と隔壁との間を止水する止水装置であって、 全体がゴムまたはプラスチックによる弾性材料からな
り、中心側にネジ節鉄筋が挿通される挿通孔を有すると
共に、少なくとも隔壁側の端面の、上記挿通孔が形成さ
れた中心側が、隔壁に向かって突出するように漸次肉厚
に形成された環状のパッキン部材と、 当該パッキン部材のナットと対向する側端面に沿わせて
いると共に、中央部にネジ節鉄筋が挿通される挿通孔を
有し、周辺部にパッキン部材の外周面を包囲する環状の
周側壁を有する座金と、 隔壁とパッキン部材との間に介在され、中央部にネジ節
鉄筋が挿通される挿通孔を有すると共に、隔壁に対向す
る側の端面が、上記挿通孔の軸線に対して所定角度傾斜
されたスペーサと、 スペーサと隔壁との間を止水するシールリングと を備えていることを特徴とする止水装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1308381A JPH0674575B2 (ja) | 1989-11-28 | 1989-11-28 | 止水装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1308381A JPH0674575B2 (ja) | 1989-11-28 | 1989-11-28 | 止水装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03169909A JPH03169909A (ja) | 1991-07-23 |
JPH0674575B2 true JPH0674575B2 (ja) | 1994-09-21 |
Family
ID=17980385
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1308381A Expired - Lifetime JPH0674575B2 (ja) | 1989-11-28 | 1989-11-28 | 止水装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0674575B2 (ja) |
-
1989
- 1989-11-28 JP JP1308381A patent/JPH0674575B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03169909A (ja) | 1991-07-23 |
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