JPH0674546B2 - 擬 革 - Google Patents

擬 革

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JPH0674546B2
JPH0674546B2 JP9473286A JP9473286A JPH0674546B2 JP H0674546 B2 JPH0674546 B2 JP H0674546B2 JP 9473286 A JP9473286 A JP 9473286A JP 9473286 A JP9473286 A JP 9473286A JP H0674546 B2 JPH0674546 B2 JP H0674546B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、擬革に関し、更に詳しくは、優れた表面性質
を有する擬革に関する。
(従来の技術) 従来、織布または不織布等の基材シートの面に合成樹脂
層を設けた擬革がひろく使用されている。これらの擬革
の樹脂層の表面は、優れた耐汚染性、耐水性、耐摩耗
性、耐粘着性等が要求され、また用途によっては、低い
表面摩擦係数が要求される。
このような要求に対しては、樹脂層に滑性やハッ水性等
を与えるシリコーンオイル、ワックス、脂肪酸等の添加
剤を添加する方法が行われている。
(発明が解決しようとしている問題点) 上記の如く方法によれば、ある程度の目的は達成される
が、このような方法では、樹脂層中に添加した添加剤が
経時的に樹脂層の表面にブリードアウトし、逆により激
しい汚染、ブロッキング等の種々の問題を生じるため、
添加剤はせいぜい数%程度の添加量に限定され、従っ
て、所望の性能を十分には発揮し得ないものである。
本発明者が、上述の如き従来技術の欠点を解決し、上記
の如き要望に答えるべく鋭意研究の結果、特定の変性剤
を使用して樹脂を変性して擬革の樹脂層を形成するとき
は、上述の如き従来技術の欠点が解決され、且つ表面性
質に優れた擬革が提供できることを知見して本発明を完
成した。
(問題点を解決するための手段) すなわち、本発明は、基材シートおよび該基材シートの
少なくとも一方の面に設けた樹脂層からなり、該樹脂層
が、反応性有機官能基を有するフッ素化合物と有機ポリ
イソシアネートとの反応生成物であって、少なくとも1
個の遊離のイソシアネート基を有する変性剤で変性され
た樹脂からなることを特徴とする擬革である。
本発明を更に詳細に説明すると、本発明で使用し、本発
明を第1に特徴づける樹脂の変性剤とは、反応性有機官
能基を有するフッ素化合物と有機ポリイソシアネートと
の反応生成物であり、該反生成用が1分子中に少なくと
も1個の遊離のイソシアネート基を有するものである。
このような変性剤を得るために使用する反応性有機官能
基を有するフッ素化合物は、アミノ基、カルボキシル
基、水酸基、チオアルコール基等イソシアネート基と反
応し得るものであればいずれの化合物でもよいが、特に
好ましい例は、下記式で表わされるフッ素化合物であ
る。
(1)H(CF2CF2)nCH2OH(n=1〜7) (2)CF3(CF2CF2)nCH2CH2OH(n=1〜10) (3)CF3(CF2CF2)nCOOH(n=1〜10) (4)CF3(CF2CF2)nCH2CH2SH(n=1〜10) 以上の如き反応性有機官能基を有するフッ素化合物は、
本発明において好ましいフッ素化合物の例示であって、
本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、上述
の例示の化合物およびその他のフッ素化合物は、現在市
販されており、市場から容易に入手し得るものであり、
いずれも本発明において使用できるものである。
本発明において使用し、本発明を第2に特徴づける有機
ポリイソシアネートとは、脂肪族あるいは芳香族化合物
中に少なくとも2個のイソシアネート個を有する化合物
であって、従来からポリウレタン系樹脂の合成原料とし
て広く使用されている。
これらの公知の有機ポリイソシアネートはいずれも本発
明において有用である。特に好ましい有機ポリイソシア
ネートを挙げれば以下の通りである。
トルエン−2,4−ジイソシアネート、 4−メトキシ−1,3−フェニレンジイソシアネート、 4−イソプロピル−1,3−フェニレンジイソシアネー
ト、 4−クロル−1,3−フェニレンジイソシアネート、 4−ブトキシ−1,3−フェニレンジイソシアネート、 2,4−ジイソシアネート−ジフェニルエーテル、 メシチレンジイソシアネート、 4,4−メチレンビス(フェニルイソシアネート)、 ジュリレンジイソシアネート、 1,5−ナフタレンジイソシアネート、 ベンジジンジイソシアネート、 o−ニトロベンジジンジイソシアネート、 4,4−ジイソシアネートジベンジル、 1,4−テトラメチレンジイソシアネート、 1,6−テトラメチレンジイソシアネート、 1,10−デカメチレンジイソシアネート、 1,4−シクロヘキシレンジイソシアネート、 キシリレンジイソシアネート、 4,4−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネー
ト)、 1,5−テトラヒドロナフタレンジイソシアネート、 更に、これらの有機ポリイソシアネートと他の化合物と
の付加体、例えば、下記構造式のものが挙げられるが、
これらに限定されない。
本発明で使用する変性剤は、上記の如き反応性有機官能
基を有するフッ素化合物と上記の如き有機ポリイソシア
ネートとを、それらの反応性有機官能基とイソシアネー
ト基とが、1分子でイソシアネート基が1個以上、好ま
しくは1〜2個過剰になる官能基比で、有機溶剤および
触媒の存在下または不存在下で、約0〜150℃、好まし
くは20〜80℃の温度で約10分間〜3時間反応させること
によって容易に得ることができる。
このような変性剤の製造において使用してもよい有機溶
剤は、それぞれの反応原料および生成物に対して不活性
な有機溶剤であればいずれでもよく、例えば、好ましい
有機溶剤としては、メチルエチルケトン、メチル−n−
プロピルケトン、メチルイソブチルケトン、ジエチルケ
トン、ギ酸メチル、ギ酸エチル、ギ酸プロピル、酢酸メ
チル、酢酸エチル、酢酸ブチル、アセトン、シクロヘキ
サン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、メタノール、
エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノール、メ
チルセロソルブ、ブチルセロソルブ、セロソルブアセテ
ート、ジメチルホルムアミド、ジメチルスリホキシド、
ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、オク
タン、ミネラルスピリット、石油エーテル、ガソリン、
ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロホルム、四塩化
炭素、クロルベンゼン、パークロルエチレン、トリクロ
ルエチレン等が挙げられる。
以上の如くして得られる本発明で使用する変性剤は、有
機溶剤を用いて製造した場合は、有機溶剤から分離して
もよいし、有機溶剤の溶液のままでも使用できる。有機
溶剤から分離した本発明で使用する変性剤は、一般に白
色〜褐色の液状または固体状であり、各種の有機溶剤中
に易溶性である。
以上の如き本発明で使用する変性剤は、各種の分析、例
えば、赤外線吸収スペクトル、元素分析、分子量測定等
によれば、有機ポリイソシアネートのイソシアネート基
とフッ素化合物の反応性有機官能基とが付加反応し、例
えば、反応性有機官能基がアミノ基である場合には、−
NHCONH−結合によって、両者が結合し、且つ1分子中に
少なくとも1個の遊離のイソシアネート基を有する化合
物であることが明らかとなった。
本発明者の詳細な研究によれば、本発明で使用する変性
剤は、遊離のイソシアネートを有しているため、例え
ば、水酸基、第1〜2級アミノ基、アミド基、カルボキ
シル基等を有する種々の樹脂に対して反応性であり、こ
れらの樹脂の主鎖でなく、側鎖として樹脂の主鎖に結合
しているため、樹脂が本来有する種々の特性を低下させ
ることなく、これらの樹脂から擬革の樹脂層を形成した
場合に、それらの樹脂層の耐汚染性、耐粘着性等を向上
させ、また、摩擦係数を著しく低下させる等種々の表面
性質を向上させることを知見した。
また、このような予想外の効果は、本発明で使用する変
性剤が、フリーのイソシアネート基を有しているため、
擬革の樹脂層の形成前、形成時または形成後にこのイソ
シアネート基が、イソシアネート基同士でまたは樹脂と
反応する1種の変性剤としても作用しているためであ
る。
本発明において、上記の変性剤で変性される樹脂として
は、従来公知の各種の樹脂であり、これらのものはいず
れも使用でき、例えば、塩化ビニル系樹脂、塩化ビニリ
デン系樹脂、塩化ビニル/酢酸ビニル/ビニルアルコー
ル共重合系樹脂、アルキッド系樹脂、エポキシ系樹脂、
アクリロニトリル−ブタジエン系樹脂、ポリウレタン系
樹脂、ポリウレア系樹脂、ニトロセルロース系樹脂、ポ
リブチラール系樹脂、ポリエステル系樹脂、フッ素系樹
脂、メラミン系樹脂、尿素系樹脂、アクリル系樹脂、ポ
リアミド系樹脂等が挙げられ、特に好ましいものは、そ
の構造中に、イソシアネート基と反応し得る前記の如き
反応性基を有する樹脂である。これらの樹脂は、いずれ
も単独でも混合物としても使用でき、且つ有機溶剤中の
溶液でも分散液でもよい。
また、上記樹脂と変性剤との反応は、有機溶剤および触
媒の存在下または不存在下で、約0〜150℃、好ましく
は20〜80℃の温度で約10分間〜3時間反応させることに
よって容易に行うことができる。
変性剤と樹脂との反応は、いずれの時期、例えば、擬革
の樹脂層形成用塗料の調整時、調整後、樹脂層の形成
時、形成後等いずれの時期でもよい。また、樹脂がイソ
シアネート基と反応する基を有しない場合には、変性剤
同士が反応したり、水やポリアミン等の多官能化合物を
加えておけば、変性剤は高分子量化して反応性樹脂を使
用した場合と同様の効果を奏する。
本発明の擬革の樹脂層の形成は、前記の変性剤で変性し
た樹脂を前記の如き媒体中に溶解または分散させて塗料
の如き形態で使用するのが好ましい。勿論使用形態は塗
料型に限定されない。例えば、塗料形態の場合には、樹
脂の濃度は、約10〜50重量%程度が好適であり、変性剤
はこれらの樹脂100重量部あたり約1〜100重量部の割合
で使用できる。
本発明の擬革の基材シートとしては、従来公知の擬革の
基材シートとして使用されている各種織布、不織布等あ
るいはこれらの基材シートに樹脂を含浸したりその表面
に多孔層を形成したもの等いずれも使用できるものであ
り、本発明においては、このような公知の基材シートの
少なくとも一方の面に前記の如き変性剤と樹脂とからな
る樹脂層を形成する。
上記樹脂層は、いずれの方法で形成してもよく、例え
ば、上記変性剤および樹脂を必須成分とする塗料を形成
し、これを基材シートの表面に塗布または含浸し、乾燥
して樹脂層を形成する方法、これらの塗料を離型紙上に
塗布および乾燥してフィルムを形成し、該フィルムを基
材シートに貼り合わせる方法、変性樹脂からカレンダー
方法等によりフィルムを形成し、樹脂層を形成する方
法、更には、上記の如き方法で変性前の樹脂により樹脂
層を形成し、次いで前記変性剤の溶液を含浸処理して樹
脂層を上記変性剤で変性する方法等が有用である。これ
らの樹脂層はいずれの厚さでもよいが、一般的には約0.
1〜100μm程度の厚みである。
尚、本発明においては、上記の樹脂層中に従来公知の添
加剤、例えば、着色剤、可塑剤、帯電防止剤、界面活性
剤、老化防止剤、架橋剤等の任意の添加剤が添加できる
のは当然である。
(作用・効果) 以上の如き本発明の擬革は、その樹脂層が、特定の変性
剤で変性されるため、樹脂層の形成は、特定の樹脂に限
定されず、種々の樹脂によって形成可能であり、被変性
樹脂の種類に従って、それらの被変性樹脂の本来有して
いる種々の特性、例えば、強度、可とう性、電気的、化
学的、物理的特性を保持したまま、該樹脂から形成され
る樹脂層の表面特性、例えば、耐汚染性、耐水性、耐摩
耗性、耐粘着性、耐熱性等を著しく向上させ、また樹脂
層の摩擦係数を著しく低下させることができる。
また、本発明で使用する変性剤は、樹脂層中において変
性剤が変性剤同士で、または樹脂と反応し、高分子量化
されて樹脂と一体化されているため、従来技術の添加剤
の如く、経時的に添加剤が樹脂層の表面にブリードし、
種々の問題を生じるという欠点が解決されており、その
ため樹脂層中に変性剤を多量に包含させることができ、
その結果、より樹脂層の表面性質を改良することができ
る。
次に、実施例、使用例および比較例を挙げて本発明を更
に具体的に説明する。尚、文中、部または%とあるのは
重量基準である。
参考例1(変性剤の製造例) ヘキサメチレンジイソシアネートと水の付加体(ジュラ
ネート24A−100、旭化成製、NCO%23.5)52部を60℃で
よくかきまぜながら、この中に下記の構造を有するフッ
素化アルコール53部を徐々に滴下し反応させ、無色透明
の液状の変性剤(M1)103部が得られた。
H(CF2CF2)5OH この変性剤の赤外吸収スペクトルによれば、2270/cmの
遊離イソシアネート基による吸収は残っており、1190/c
mに‐CF2-基による吸収帯を示していた。また、この変
性剤中のフリーのイソシアネート基を定量すると、理論
値が2.65%であるのに対して、実測値は2.51%であっ
た。
従って、上記の変性剤の主たる構造は、下記式と推定さ
れる。
参考例2(変性剤の製造例) トリメチロールプロパン1モルとトリレンジイソシアネ
ート(TDI)3モルとの付加体(コロネートL、日本ポリ
ウレタン製、NCO%12.5、固形分75%)120部を50℃でよ
くかきまぜながら、この中に下記の構造を有するフッ素
化アルコール114部を徐々に滴下し反応させる。
CF3(CF2CF2)3OH 反応終了後、透明液体状の変性剤(M2)198部が得られ
た。
この変性剤の赤外吸収スペクトルによれば、2270/cmの
遊離イソシアネート基による吸収は残っており、1190/c
mに‐CF2-基による吸収帯を示していた。また、この変
性剤中のフリーのイソシアネート基を定量すると、理論
値が2.83%であるのに対して、実測値は2.68%であっ
た。
従って、上記の変性剤の主たる構造は、下記式と推定さ
れる。
参考例3(変性剤の製造例) トリメチロールプロパン1モルとキシリレンジイソシア
ネート3モルとの付加体(タケネートD110N、武田薬品
製、NCO%11.5、固形分75%)186部を室温でよくかきま
ぜながら、この中に下記の構造を有するフッ素化アルコ
ール172部をを徐々に滴下し反応させる。
CF3(CF2CF2)3CH2CH2SH 反応終了後、透明液体状の変性剤(M3)320部が得られ
た。
この変性剤の赤外吸収スペクトルによれば、2270/cmの
遊離イソシアネート基による吸収は残っており、1190/c
mに‐CF2-基による吸収帯を示していた。また、この変
性剤中のフリーのイソシアネート基を定量すると、理論
値が2.69%であるのに対して、実測値は2.51%であっ
た。
従って、上記の変性剤の主たる構造は、下記式と推定さ
れる。
参考例4(樹脂の変性) 末端に水酸基を有する分子量2,000のポリブチレンアジ
ペート150部、1,3−ブチレングリコール20部、トリレン
ジイソシアネート52部をメチルエチルケトン412部中で
付加反応させ、粘度200ポイズ/20℃のポリウレタン樹脂
溶液(固形分35%)を得た。このポリウレタン樹脂溶液
100部に、変性剤(M1)5部を加え、80℃で3時間反応さ
せて、変性剤とポリウレタン樹脂とが結合した変性樹脂
溶液(UR1-1)を得た。
上記で得られた樹脂は、赤外吸収スペクトルにより、イ
ソシアネート基は認められなかった。これは、変性剤が
樹脂にグラフト結合したものと推定される。
参考例5(樹脂の変性) 参考例4における変性剤(M1)に代えて、変性剤(M2)を使
用し、他は参考例4と同様にして変性樹脂溶液(UR1-2)
を得た。
参考例6(樹脂の変性) 参考例4における変性剤(M1)に代えて、変性剤(M3)を使
用し、他は参考例4と同様にして変性樹脂溶液(UR1-3)
を得た。
実施例1 織布上に、ポリウレタン系接着剤溶液(レザミンVD-602
5、大日精化工業製)を乾燥時の塗布量が10/m2となるよ
うに塗布および乾燥して擬革用基材シートとした。
一方前記変性樹脂溶液UR1-1〜UR1-3の夫々を離型紙上に
塗布および乾燥させて夫々3種の約15μmの厚さのフイ
ルムを形成し、これを上記基材シートに貼り合わせて本
発明の5種の擬革を得た。尚、比較例1として、上記変
性樹脂に変えて、変性前の樹脂溶剤を使用し、また比較
例2として、擬革用ポリウレタン樹脂溶液(固形分30
%、レザミンME-88N、大日精化工業製)を使用し、且つ
比較例3としてレザミンME-88Nにシリコーンオイル(SH
-200、東レシリコーン製)5部を添加いて同様に擬革を
調製した。
上記で得られた擬革の摩擦係数(A)、ハッ水性
(B)、耐ブロッキング性(C)および表面状態(D)
は下記第1表の通りであった。
尚、摩擦係数(μk)は鉄に対する摩擦係数であり、ハッ
水性は、H2O接触角であり、耐ブロッキング性は130℃で
1時間エージング後の剥離であり、○は剥離なしを、×
は剥離有りを示す。表面状態は製造3日後の変化であ
り、○は変化なしを、×は添加物のブリードが有ること
を示す。
以上の如く本発明によれば、樹脂層の摩擦係数を著しく
低下させ、かつ良好なハッ水性、耐ブロッキング性、表
面状態を保持することができる。
参考例7(樹脂の変性) 末端に水酸基を有する分子量2,000のポリブチレンアジ
ペート150部、1,4−ブタンジオール20部、4,4′−メチ
レンビス(フェニルイソシアネート)75部を、ジメチル
ホルムアミド286部およびメチルエチルケトン286部中で
付加反応させ、粘土560ポイズ/20℃のポリウレタン樹脂
溶液(固形分35%)を得た。このポリウレタン樹脂溶液
100部に、変性剤(M1)5部を加え、80℃で3時間反応さ
せて、変性剤とポリウレタン樹脂とが結合した変性樹脂
溶液(UR2-1)を得た。
上記で得られた樹脂は、赤外吸収スペクトルにより、イ
ソシアネート基は認められなかった。これは、変性剤が
樹脂にグラフト結合したものと推定される。
参考例8(樹脂の変性) 参考例7における変性剤(M1)に代えて、変性剤(M2)を使
用し、他は参考例7と同様にして変性樹脂溶液(UR2-2)
を得た。
参考例9(樹脂の変性) 参考例7における変性剤(M1)に代えて、変性剤(M3)を使
用し、他は参考例7と同様にして変性樹脂溶液(UR2-3)
を得た。
実施例2 前記変性樹脂溶液(UR2-1〜UR2-3) (固形分30%) 100部 コロネートL(NCO%12.5、固形分75%日本ポリウレタ
ン製) 2部 メチルエチルケトン 120部 上記組成物をナイロンタフタ上に70〜80g/m2の割合で塗
布し、直ちに乾燥機で乾燥させて夫々3種の本発明の擬
革を得た。尚、比較例として、下記組成物を使用し、他
は上記と同様にして比較例の擬革を調製した。
熱可塑性ウレタンエラストマー溶液(固形分30%、レザ
ミンME-88N、大日精化工業製) 100部 コロネートL(NCO%12.5、固形分75%日本ポリウレタ
ン製) 2部 シリコーンオイル(SH-200、東レシリコーン) 1部 メチルエチルケトン 120部 上記で得られた擬革の耐水圧およびハッ水性を、ドライ
クリーニングテストの前後で比較したところ、下記第2
表の通りであった。
上記AおよびBはドライクリーニングテスト前の耐水圧
(mm)およびハッ水性であり、上記CおよびDはドライク
リーニングテスト3回実施後の耐水圧(mm)およびハッ水
性である。
ドライクリーニングテストは、パークロロエチレン300c
c中に試験片および鋼球(直径6.4mm)10個を入れ、125
回/min.の振とう機に15分間かけて行った。
ハッ水性は、試験片に水滴を落とし、完全に水をはじい
ているものをハッ水度100とし、水が完全にしみ込みん
でいるのを0として評価した。
以上の通り本発明によれば、耐久性のある耐水圧とハッ
水性を有する擬革が提供される。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基材シートおよび該基材シートの少なくと
    も一方の面に設けた樹脂層からなり、該樹脂層が、反応
    性有機官能基を有するフッ素化合物と有機ポリイソシア
    ネートとの反応生成物であって、少なくとも1個の遊離
    のイソシアネート基を有する変性剤で変性された樹脂か
    らなることを特徴とする擬革。
  2. 【請求項2】樹脂が、イソシアネート基と反応し得る基
    を有している特許請求の範囲第(2)項に記載の樹脂の
    擬革。
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