JPH0674130B2 - 高シリカゼオライトの製造法 - Google Patents
高シリカゼオライトの製造法Info
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- JPH0674130B2 JPH0674130B2 JP16222986A JP16222986A JPH0674130B2 JP H0674130 B2 JPH0674130 B2 JP H0674130B2 JP 16222986 A JP16222986 A JP 16222986A JP 16222986 A JP16222986 A JP 16222986A JP H0674130 B2 JPH0674130 B2 JP H0674130B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔技術の分野〕 本発明は、高シリカゼオライトの製造法に関する。更に
詳しくは、アルカリ性アルミノケイ酸溶液を強酸で中和
して得られる沈澱を密閉容器中で水熱反応せしめて高シ
リカ結晶性アルミノシリケートまたはモルデナイトを生
成せしめる該製造法に関する。
詳しくは、アルカリ性アルミノケイ酸溶液を強酸で中和
して得られる沈澱を密閉容器中で水熱反応せしめて高シ
リカ結晶性アルミノシリケートまたはモルデナイトを生
成せしめる該製造法に関する。
シリカ原料とアルミナ原料とをテトラアルキル第四級ア
ンモニウム塩基または塩(以下これを有機塩基という)
を触媒として反応させ、優れた石油化学用触媒となるZS
M−5高シリカゼオライトを製造する方法は公知である
(特公昭46−10064号)。
ンモニウム塩基または塩(以下これを有機塩基という)
を触媒として反応させ、優れた石油化学用触媒となるZS
M−5高シリカゼオライトを製造する方法は公知である
(特公昭46−10064号)。
しかし、その有機塩基触媒が高価であるため、該触媒を
使用しない条件下で高シリカゼオライトを製造する製造
法が要求されている。特開昭59−39716号は、原料とし
てホワイトカーボンを用いることにより、特開昭60−77
123号は、上述の特公昭46−10064号の方法により得られ
た種結晶を用いることにより高シリカゼオライトの製造
を可能にしている。
使用しない条件下で高シリカゼオライトを製造する製造
法が要求されている。特開昭59−39716号は、原料とし
てホワイトカーボンを用いることにより、特開昭60−77
123号は、上述の特公昭46−10064号の方法により得られ
た種結晶を用いることにより高シリカゼオライトの製造
を可能にしている。
その他、反応原料にルビジウムなどナトリウム以外のア
ルカリ金属を混合して合成する方法(特開昭60−71521
号)若しくは高いNaCl/Na2Oモル比を有する反応混合物
から高いシリカ対アルミナモル比を有する合成結晶性ア
ルミノシリケートゼオライトを製造する方法(特開昭59
−78921号)も開始されている。しかし、後者について
は、得られる物質が特定されていない。
ルカリ金属を混合して合成する方法(特開昭60−71521
号)若しくは高いNaCl/Na2Oモル比を有する反応混合物
から高いシリカ対アルミナモル比を有する合成結晶性ア
ルミノシリケートゼオライトを製造する方法(特開昭59
−78921号)も開始されている。しかし、後者について
は、得られる物質が特定されていない。
しかしながら、以上の公知方法は、いずれも原料面また
は製法面での限定がきびしく簡便な高シリカゼオライト
の製造法ことに選択的製造法とはいえない。これに対
し、本発明の該製造法は、後述のように上記のいずれと
も異なる方法であるのみならず製造法としてより簡便で
ある。
は製法面での限定がきびしく簡便な高シリカゼオライト
の製造法ことに選択的製造法とはいえない。これに対
し、本発明の該製造法は、後述のように上記のいずれと
も異なる方法であるのみならず製造法としてより簡便で
ある。
ZSM−5型高シリカゼオライトを製造するための上述の
従来技術の問題点にかんがみ、本発明者らは、南九州に
無尽蔵かつ、高密度に存在する鉱物資源であるシラス中
の70%を占める反応性シリカに着目した。そしてこのも
のを水酸化ナトリウム処理して得られるシリカ分の豊富
なアルカリ性アルミノケイ酸塩溶液を用いて特定の処理
をすることにより高シリカゼオライト(註.ZSM−5型の
類似物およびモルデナイト)を得る簡便な方法に到達し
た。因にこの高シリカゼオライトは、石油化学系触媒と
して優れているのみでなく、分子ふるいまたは疎水性吸
着剤としても有用であると判断される。
従来技術の問題点にかんがみ、本発明者らは、南九州に
無尽蔵かつ、高密度に存在する鉱物資源であるシラス中
の70%を占める反応性シリカに着目した。そしてこのも
のを水酸化ナトリウム処理して得られるシリカ分の豊富
なアルカリ性アルミノケイ酸塩溶液を用いて特定の処理
をすることにより高シリカゼオライト(註.ZSM−5型の
類似物およびモルデナイト)を得る簡便な方法に到達し
た。因にこの高シリカゼオライトは、石油化学系触媒と
して優れているのみでなく、分子ふるいまたは疎水性吸
着剤としても有用であると判断される。
以上の記述から明らかなように、本発明の目的は、ZSM
−5型に類似する高シリカゼオライトの新規かつ簡便な
製造法を提供することである。
−5型に類似する高シリカゼオライトの新規かつ簡便な
製造法を提供することである。
本発明は、下記(1)の主要構成と(2)ないし(6)
の実施態様的構成を有する。
の実施態様的構成を有する。
(1)アルカリ性アルミノケイ酸溶液を強酸で中和して
生成する沈澱をアルミン酸ナトリウム、水酸化ナトリウ
ムおよび水と共に密閉容器中で水熱反応せしめて高シリ
カ結晶性アルミノシリケートまたはモルデナイトを生成
せしめることを特徴とする高シリカゼオライトの製造
法。
生成する沈澱をアルミン酸ナトリウム、水酸化ナトリウ
ムおよび水と共に密閉容器中で水熱反応せしめて高シリ
カ結晶性アルミノシリケートまたはモルデナイトを生成
せしめることを特徴とする高シリカゼオライトの製造
法。
(2)アルカリ性アルミノケイ酸塩溶液としてのシリ
カ、アルミナおよび水酸化ナトリウムが次の組成(モル
比): Al2O3/SiO2=0〜0.01 Na2O/SiO2 =0.37〜3.5 H2O/Na2O =30〜150 をもつアルカリ性アミルノケイ酸塩の溶液を使用する前
記第(1)項に記載の高シリカゼオライトの製造法。
カ、アルミナおよび水酸化ナトリウムが次の組成(モル
比): Al2O3/SiO2=0〜0.01 Na2O/SiO2 =0.37〜3.5 H2O/Na2O =30〜150 をもつアルカリ性アミルノケイ酸塩の溶液を使用する前
記第(1)項に記載の高シリカゼオライトの製造法。
(3)アルカリ性アルミノケイ酸塩溶液としてシラスを
2〜5N-NaOHで処理し生成する結晶性沈澱物を分離して
得られる下記の組成(モル比): Al2O3/SiO2=0〜0.01 Na2O/SiO2 =0.37〜3.5 H2O/Na2O =30〜150 をもつアルカリ性アミルノケイ酸塩の溶液を使用する前
記第(1)項に記載の高シリカゼオライトの製造法。
2〜5N-NaOHで処理し生成する結晶性沈澱物を分離して
得られる下記の組成(モル比): Al2O3/SiO2=0〜0.01 Na2O/SiO2 =0.37〜3.5 H2O/Na2O =30〜150 をもつアルカリ性アミルノケイ酸塩の溶液を使用する前
記第(1)項に記載の高シリカゼオライトの製造法。
(4)強酸が燐酸または硫酸である前記第(1)項に記
載の高シリカゼオライトの製造法。
載の高シリカゼオライトの製造法。
(5)アルカリ性アルミノケイ酸塩溶液として下記の組
成(モル比): Al2O3/SiO2=0〜0.01 Na2O/SiO2 =0.37〜3.5 H2O/Na2O =30〜150 をもつアルカリ性アミルノケイ酸塩の溶液を燐酸または
硫酸で中和して得られる含塩の沈澱にアルミン酸ナトリ
ウム、水酸化ナトリウムおよび水を付加して下記の組成
(モル比): SiO2/Al2O3=9〜100 Na2O/SiO2 =0.5 〜1.5 H2O/Na2O =40〜150 X /Na2O =0.5 〜1.3 (X=Na3PO4のとき) 〃 =1.0 〜1.7 (X=Na3SO4のとき) にした反応混合物を密閉容器中100 〜 220℃で水熱反応
せしめて高シリカ結晶性アルミノシリケートを生成せし
める前記第(1)項に記載の高シリカゼオライトの製造
法。
成(モル比): Al2O3/SiO2=0〜0.01 Na2O/SiO2 =0.37〜3.5 H2O/Na2O =30〜150 をもつアルカリ性アミルノケイ酸塩の溶液を燐酸または
硫酸で中和して得られる含塩の沈澱にアルミン酸ナトリ
ウム、水酸化ナトリウムおよび水を付加して下記の組成
(モル比): SiO2/Al2O3=9〜100 Na2O/SiO2 =0.5 〜1.5 H2O/Na2O =40〜150 X /Na2O =0.5 〜1.3 (X=Na3PO4のとき) 〃 =1.0 〜1.7 (X=Na3SO4のとき) にした反応混合物を密閉容器中100 〜 220℃で水熱反応
せしめて高シリカ結晶性アルミノシリケートを生成せし
める前記第(1)項に記載の高シリカゼオライトの製造
法。
(6)アルカリ性アルミノケイ酸塩溶液として下記の組
成(モル比): Al2O3/SiO2=0〜0.01 Na2O/SiO2 =0.37〜3.5 H2O/Na2O =30〜150 をもつアルカリ性アミルノケイ酸塩の溶液を酢酸、塩酸
または硝酸で中和して得られる含塩の沈澱にアルミン酸
ナトリウム、水酸化ナトリウムおよび水を付加して下記
の組成(モル比): Al2O3/SiO2=10〜120 Na2O/SiO2 =0.3 〜0.8 H2O/Na2O =40〜150 X /Na2O =1.0 〜3.1 (X=CH3COONaのとき) 〃 =1.0 〜3.1 (X=NaNO3 のとき) にした反応用混合物を密閉容器中100 〜 220℃で水熱反
応せしめてモルデナイトを生成せしめる前記第(1)項
に記載の高シリカゼオライトの製造法。
成(モル比): Al2O3/SiO2=0〜0.01 Na2O/SiO2 =0.37〜3.5 H2O/Na2O =30〜150 をもつアルカリ性アミルノケイ酸塩の溶液を酢酸、塩酸
または硝酸で中和して得られる含塩の沈澱にアルミン酸
ナトリウム、水酸化ナトリウムおよび水を付加して下記
の組成(モル比): Al2O3/SiO2=10〜120 Na2O/SiO2 =0.3 〜0.8 H2O/Na2O =40〜150 X /Na2O =1.0 〜3.1 (X=CH3COONaのとき) 〃 =1.0 〜3.1 (X=NaNO3 のとき) にした反応用混合物を密閉容器中100 〜 220℃で水熱反
応せしめてモルデナイトを生成せしめる前記第(1)項
に記載の高シリカゼオライトの製造法。
本発明の構成と効果につき以下に詳述する。
本発明の方法の特徴的構成は、好ましくはシラス(反応
性シリカ)をアルカリ処理して得られる高シリカケイ酸
塩溶液を強酸で中和して得られる沈澱を水熱反応するに
当り、該中和により生成するアルカリ塩を除去すること
なく、また、別途有機塩基触媒を使用することなく高シ
リカゼオライトを(強酸の種類を選択することにより)
選択的に製造できる点にある。更に詳しくは、該選択的
製造は、上述の(5)または(6)のように、使用する
強酸の種類と水熱反応物の組成を選択することによって
可能となる。
性シリカ)をアルカリ処理して得られる高シリカケイ酸
塩溶液を強酸で中和して得られる沈澱を水熱反応するに
当り、該中和により生成するアルカリ塩を除去すること
なく、また、別途有機塩基触媒を使用することなく高シ
リカゼオライトを(強酸の種類を選択することにより)
選択的に製造できる点にある。更に詳しくは、該選択的
製造は、上述の(5)または(6)のように、使用する
強酸の種類と水熱反応物の組成を選択することによって
可能となる。
A.高シリカ結晶性アルミノシリケートの製造: 本発明に使用するアリカリ性アルミノケイ酸塩溶液は、
アルミノケイ酸塩例えば、反応性シラスとアルカリを水
中で反応させる方法によって得られる(後述D参照)。
該アルカリ性アルミノケイ酸塩溶液は、つづいて強酸例
えば燐酸または硫酸で中和して沈澱を生成させる。中和
条件は限定されない。該沈澱を中和液と分離し、計算量
のアルミン酸ナトリウムおよび水と共に密閉容器(例え
ばオートクレープ)に入れ、好ましくは140 〜 220℃で
水熱反応せしめる。反応物を常温まで冷却後取出して水
洗乾燥することにより、本発明に係る高シリカゼオライ
トZSM−5類似物である高シリカ結晶性アルミノシリケ
ートを得る。
アルミノケイ酸塩例えば、反応性シラスとアルカリを水
中で反応させる方法によって得られる(後述D参照)。
該アルカリ性アルミノケイ酸塩溶液は、つづいて強酸例
えば燐酸または硫酸で中和して沈澱を生成させる。中和
条件は限定されない。該沈澱を中和液と分離し、計算量
のアルミン酸ナトリウムおよび水と共に密閉容器(例え
ばオートクレープ)に入れ、好ましくは140 〜 220℃で
水熱反応せしめる。反応物を常温まで冷却後取出して水
洗乾燥することにより、本発明に係る高シリカゼオライ
トZSM−5類似物である高シリカ結晶性アルミノシリケ
ートを得る。
かゝる高シリカゼオライトを得るための原料組成ならび
に生成組成物の範囲は下記のとおりである。
に生成組成物の範囲は下記のとおりである。
(原料組成;モル比): SiO2/Al2O3=9〜100 Na2O/SiO2 =0.5 〜1.5 H2O/Na2O =40〜150 X /Na2O =0.5 〜1.3 (X=Na3PO4のとき) 〃 =1.0 〜1.7 (X=Na3SO4のとき) (反応物組成): XNa2O・Al2O3・YSiO2 (ここでXは約1、Yは20以上である) B.モルデナイト(高シリカゼオライト)の製造: 前述Aと同様にして得られたアルカリ性アルミノケイ酸
塩溶液を強酸例えば酢酸、塩酸または硝酸で中和して沈
澱を生成させる。中和条件は限定されない。該沈澱を中
和液と分離し、前述Aの場合と同様に水熱反応、冷却取
出および水洗乾燥を行うことにより、高シリカゼオライ
トの一種であるモルデナイトが得られる。
塩溶液を強酸例えば酢酸、塩酸または硝酸で中和して沈
澱を生成させる。中和条件は限定されない。該沈澱を中
和液と分離し、前述Aの場合と同様に水熱反応、冷却取
出および水洗乾燥を行うことにより、高シリカゼオライ
トの一種であるモルデナイトが得られる。
該モルデナイトを得るための原料組成ならびに生成物組
成の範囲は下記のとおりである。
成の範囲は下記のとおりである。
(原料組成): SiO2/Al2O3=10〜120 Na2O/SiO2 =0.3 〜0.8 H2O/Na2O=40〜150 X /Na2O=1.0 〜3.1 (X=CH3COONaのとき) 〃 =1.0 〜3.1 (X=NaNO3のとき) (生成物組成): XNa2O・Al2O3・YSiO2 (ここでX=0.7 〜2、またY=5〜20) C.AおよびBについての補足説明: 上述のAまたはBの方法において夫々中和して得られた
沈澱は、水分酸性および比重が相互に異なるものであっ
た。これらの事実は、本発明の方法において中和に用い
た酸の種類および反応条件の差異により、主として可溶
性ケイ酸の脱水縮合反応の内容差異が生じていたことを
示すものである。また、このようにして得られたシリカ
中心の物質系は、上述AおよびBのような高濃度のアル
カリ塩の存在下においても格別の支障なく夫々ZSM−5
の類似物およびモルデナイトに(水熱反応により)移行
し易かったものと推察される。
沈澱は、水分酸性および比重が相互に異なるものであっ
た。これらの事実は、本発明の方法において中和に用い
た酸の種類および反応条件の差異により、主として可溶
性ケイ酸の脱水縮合反応の内容差異が生じていたことを
示すものである。また、このようにして得られたシリカ
中心の物質系は、上述AおよびBのような高濃度のアル
カリ塩の存在下においても格別の支障なく夫々ZSM−5
の類似物およびモルデナイトに(水熱反応により)移行
し易かったものと推察される。
なお、上述AおよびBの中間的反応条件(原料組成およ
び中和剤)を採用すれば、高シリカゼオライトの混合物
が得られることは、申す迄もない。
び中和剤)を採用すれば、高シリカゼオライトの混合物
が得られることは、申す迄もない。
D.本発明に係るシラスについて: 本発明の出発原料であるシラスとは、例えば鹿児島県下
に広く高密度に分布する火山灰の一次および二次堆積物
であって次の組成を有する。
に広く高密度に分布する火山灰の一次および二次堆積物
であって次の組成を有する。
(シラスの化学的組成:wt%) SiO2 68〜73、Fe2O3 1.0〜3.3 Al2O3 13〜15、 CaO 1.8〜2.7 Na2O 3.0〜3.8、 MgO 0.4〜1.0 K2O 2.2〜2.9、 このシラスと2〜5N-NaOHとの水熱反応によって容易に
得られる結晶性沈澱物であるP型ゼオライトなどには、
原料のシラス中に存在していたアルミニウム若しくは鉄
の大部分が含有されている(註.組成例:SiO2 47.60,Al
2O3 22.75,Na2O 11.73,K2O 0.84,Fe2O3 2.46,CaO 2.68,
MgO 0.32%;鹿児島大学工学部研究報告、24巻、145 〜
151(1982))。
得られる結晶性沈澱物であるP型ゼオライトなどには、
原料のシラス中に存在していたアルミニウム若しくは鉄
の大部分が含有されている(註.組成例:SiO2 47.60,Al
2O3 22.75,Na2O 11.73,K2O 0.84,Fe2O3 2.46,CaO 2.68,
MgO 0.32%;鹿児島大学工学部研究報告、24巻、145 〜
151(1982))。
該P型ゼオライトを分離した後のアルカリ性溶液(以下
P型濾液ということがある)の含有物は、大部分可溶性
ケイ酸(1〜7wt%)である(註.組成例(g/ml):SiO2
4.1×10-2,Al2O3 1.3×10-4,Na2O 6.0×10-2)。
P型濾液ということがある)の含有物は、大部分可溶性
ケイ酸(1〜7wt%)である(註.組成例(g/ml):SiO2
4.1×10-2,Al2O3 1.3×10-4,Na2O 6.0×10-2)。
このP型濾液と同様の組成の本発明に使用するアルカリ
性アルミノケイ酸溶液は、勿論、個々の構成原料を混合
することによって調製でき、上述のAまたはBの反応に
使用することができる。
性アルミノケイ酸溶液は、勿論、個々の構成原料を混合
することによって調製でき、上述のAまたはBの反応に
使用することができる。
本発明の効果を要約すると下記のとおりである。
原料が経済的に入手できる。
反応方法が簡便で、反応時間も短い。
高シリカ結晶性アルミノシリケートまたはモルデナイ
トを選択的に製造できる。
トを選択的に製造できる。
製品の物性(X線回折図)がZSM−5に酷似している
ので石油化学、石炭科学用触媒*、疎水性吸着剤および
分子ふるい用等の用途が期待できる。(註*例えばメタ
ノールから合成ガソリン製造用)。
ので石油化学、石炭科学用触媒*、疎水性吸着剤および
分子ふるい用等の用途が期待できる。(註*例えばメタ
ノールから合成ガソリン製造用)。
因に、本発明の方法により得られるZSM−5類似物であ
る高シリカ結晶性アルミノシリケートは、ZSM−5の粉
末X線回折線(下記第1表)を全て含んでいる。この事
実は、本発明の出発原料に係るシラスの資源的価値を高
めるものである。
る高シリカ結晶性アルミノシリケートは、ZSM−5の粉
末X線回折線(下記第1表)を全て含んでいる。この事
実は、本発明の出発原料に係るシラスの資源的価値を高
めるものである。
他方、本発明方法により経済的に得られるモルデナイト
は、より大きな分子細孔をもつので分子レベルでの分離
材としての利用をさらに拡大することが期待される。
は、より大きな分子細孔をもつので分子レベルでの分離
材としての利用をさらに拡大することが期待される。
以下、実施例によって本発明を説明する。
実施例1 シラス24kgに2.5N−NaOHを加えて105℃で12時間反応さ
せ、シラスゼライトP型12〜13kgとアリカリ性アルミノ
ケイ酸ナトリウム溶液(P型濾液)200を得た。この
P型濾液6を燐酸で中和して生成した沈澱を濾別し、
該濾過物(沈澱)について該中和後に副生した塩を水洗
除去することなく乾燥して790gのゲルを調製した。
せ、シラスゼライトP型12〜13kgとアリカリ性アルミノ
ケイ酸ナトリウム溶液(P型濾液)200を得た。この
P型濾液6を燐酸で中和して生成した沈澱を濾別し、
該濾過物(沈澱)について該中和後に副生した塩を水洗
除去することなく乾燥して790gのゲルを調製した。
該生成ゲルの組成は、 SiO2/Al2O3=29.6/0.11(wt%/wt%)=457(モル比),
Na2O=18.8(wt%),(以上蛍光X線分析法による)で
あった。このゲル5.0gにアルミン酸ナトリウム、水酸化
ナトリウムおよび水を添加して、該添加物の組成(モル
比)を SiO2/Al2O3=50,Na2O/SiO2=0.9,H2O/Na2O=100とした
組成物を密閉容器中(自生圧)、190〜195℃で3日間加
熱した。該加熱後の組成物を後処理として濾過、水洗
し、110℃での一昼夜乾燥を行い、生成物1.6gを得た。
Na2O=18.8(wt%),(以上蛍光X線分析法による)で
あった。このゲル5.0gにアルミン酸ナトリウム、水酸化
ナトリウムおよび水を添加して、該添加物の組成(モル
比)を SiO2/Al2O3=50,Na2O/SiO2=0.9,H2O/Na2O=100とした
組成物を密閉容器中(自生圧)、190〜195℃で3日間加
熱した。該加熱後の組成物を後処理として濾過、水洗
し、110℃での一昼夜乾燥を行い、生成物1.6gを得た。
該生成物の粉末X線回折図は、ZSM−5の該回折図のピ
ークの全てを含み、その組成(モル比)は、蛍光X線回
折法からSiO2/Al2O3=40.3であった。
ークの全てを含み、その組成(モル比)は、蛍光X線回
折法からSiO2/Al2O3=40.3であった。
実施例2 実施例1と同じP型濾液6.0を硫酸で中和して後濾
別、乾燥して、614gのゲルを調製した。該生成ゲルの組
成は、 SiO2/Al2O3=33.6/0.15(wt%/wt%)=381(モル比),
Na2O=23.0(wt%)であった。
別、乾燥して、614gのゲルを調製した。該生成ゲルの組
成は、 SiO2/Al2O3=33.6/0.15(wt%/wt%)=381(モル比),
Na2O=23.0(wt%)であった。
このゲル5.0gにアルミン酸ナトリウム,水酸化ナトリウ
ムをそれぞれ添加して該添加後の組成(モル比)を SiO2/Al2O3=70,Na2O/SiO2=0.8およびH2O/Na2O=100と
した組成物を密閉容器中で実施例1の場合と同様の条件
で水熱反応させおよび後処理して生成物1.3を得た。
ムをそれぞれ添加して該添加後の組成(モル比)を SiO2/Al2O3=70,Na2O/SiO2=0.8およびH2O/Na2O=100と
した組成物を密閉容器中で実施例1の場合と同様の条件
で水熱反応させおよび後処理して生成物1.3を得た。
該生成物の粉末X線回折図は、ZSM−5とほゞ同じ回折
ピークを持っていた。
ピークを持っていた。
実施例3 実施例2と同様にして得られたゲル5.0gにアルミン酸ナ
トリウム、水酸化ナトリウムおよび水を添加して組成
(モル比)を SiO2/Al2O3=30,Na2O/SiO2=0.8およびH2O/Na2O=100と
した。このものを密閉容器中で上述の組成以外は実施例
2と同じ条件で反応させた後、後処理して、生成物のモ
ルデナイト1.5gを得た。
トリウム、水酸化ナトリウムおよび水を添加して組成
(モル比)を SiO2/Al2O3=30,Na2O/SiO2=0.8およびH2O/Na2O=100と
した。このものを密閉容器中で上述の組成以外は実施例
2と同じ条件で反応させた後、後処理して、生成物のモ
ルデナイト1.5gを得た。
実施例4 実施例1と同じP型濾液6.0を酢酸で中和して後濾
別、乾燥して、610gのゲルを調製した。
別、乾燥して、610gのゲルを調製した。
該生成ゲルの組成は、 SiO2/Al2O3=47.4/0.25(wt%/wt%)=322(モル比),
Na2O=18.2(wt%)であった。
Na2O=18.2(wt%)であった。
このゲル5.0gにアルミン酸ナトリウム、水酸化ナトリウ
ムおよび水を添加して該添加後の組成モル比を SiO2/Al2O3=30,Na2O/SiO2=0.6およびH2O/Na2O=100と
した組成物を密閉容器中で実施例1の場合と同様の条件
で水熱反応させおよび後処理して生成物1.2gを得た。該
生成物の組成(モル比)はSiO2/Al2O3=12.0であった。
ムおよび水を添加して該添加後の組成モル比を SiO2/Al2O3=30,Na2O/SiO2=0.6およびH2O/Na2O=100と
した組成物を密閉容器中で実施例1の場合と同様の条件
で水熱反応させおよび後処理して生成物1.2gを得た。該
生成物の組成(モル比)はSiO2/Al2O3=12.0であった。
比較例1 実施例4と同様に酢酸で中和して得られたゲル5.0gを用
いこれにアルミン酸ナトリウム、水酸化ナトリウムおよ
び水を添加して該添加後の組成モル比を SiO2/Al2O3=70,Na2O/SiO2=1.0およびH2O/Na2O=100と
した組成物を実施例1と同様の条件で水熱反応させおよ
び後処理したが、生成物はP型およびアナルサイムを含
む0.3gであった。
いこれにアルミン酸ナトリウム、水酸化ナトリウムおよ
び水を添加して該添加後の組成モル比を SiO2/Al2O3=70,Na2O/SiO2=1.0およびH2O/Na2O=100と
した組成物を実施例1と同様の条件で水熱反応させおよ
び後処理したが、生成物はP型およびアナルサイムを含
む0.3gであった。
以上のように原料ゲルの性質が、生成物として何が得ら
れるかに付き大きく影響する。
れるかに付き大きく影響する。
Claims (6)
- 【請求項1】アルカリ性アルミノケイ酸溶液を強酸で中
和して生成する沈澱をアルミン酸ナトリウム、水酸化ナ
トリウムおよび水と共に密閉容器中で水熱反応せしめて
高シリカ結晶性アルミノシリケートまたはモルデナイト
を生成せしめることを特徴とする高シリカゼオライトの
製造法。 - 【請求項2】アルカリ性アルミノケイ酸塩溶液としてシ
リカ、アルミナおよび水酸化ナトリウムが次の組成(モ
ル比): Al2O3/SiO2=0〜0.01 Na2O/SiO2 =0.37〜3.5 H2O/Na2O =30〜150 をもつアルカリ性アミルノケイ酸塩の溶液を使用する特
許請求の範囲第(1)項に記載の高シリカゼオライトの
製造法。 - 【請求項3】アルカリ性アルミノケイ酸塩溶液としてシ
ラスを2〜5N-NaOHで処理し生成する結晶性沈澱物を分
離して得られる下記の組成(モル比): Al2O3/SiO2=0〜0.01 Na2O/SiO2 =0.37〜3.5 H2O/Na2O =30〜150 をもつアルカリ性アルミノケイ酸塩の溶液を使用する特
許請求の範囲第(1)項に記載の高シリカゼオライトの
製造法。 - 【請求項4】強酸が燐酸または硫酸である特許請求の範
囲第(1)項に記載の高シリカゼオライトの製造法。 - 【請求項5】アルカリ性アルミノケイ酸塩溶液として下
記の組成(モル比): Al2O3/SiO2=0〜0.01 Na2O/SiO2 =0.37〜3.5 H2O/Na2O =30〜150 をもつアルカリ性アルミノケイ酸塩の溶液を燐酸または
硫酸で中和して得られる含塩の沈澱にアルミン酸ナトリ
ウム、水酸化ナトリウムおよび水を付加して下記の組成
(モル比): SiO2/Al2O3=9〜100 Na2O/SiO2 =0.5 〜1.5 H2O/Na2O =40〜150 X /Na2O =0.5 〜1.3 (X=Na3PO4のとき) 〃 =1.0 〜1.7 (X=Na2SO4のとき) にした反応混合物を密閉容器中100 〜 220℃で水熱反応
せしめて高シリカ結晶性アルミノシリケートを生成せし
める特許請求の範囲第(1)項に記載の高シリカゼオラ
イトの製造法。 - 【請求項6】アルカリ性アルミノケイ酸塩溶液として下
記の組成(モル比): Al2O3/SiO2=0〜0.01 Na2O/SiO2 =0.37〜3.5 H2O/Na2O =30〜150 をもつアルカリ性アルミノケイ酸塩の溶液を酢酸、塩酸
または硝酸で中和して得られる含塩の沈澱にアルミン酸
ナトリウム、水酸化ナトリウムおよび水を付加して下記
の組成(モル比): Al2O3/SiO2=10〜120 Na2O/SiO2 =0.3 〜0.8 H2O/Na2O =40〜150 X /Na2O =1.0 〜3.1 (X=CH3COONaのとき) 〃 =1.0 〜3.1 (X=NaNO3 のとき) にした反応用混合物を密閉容器中100 〜 220℃で水熱反
応せしめてモルデナイトを生成せしめる特許請求の範囲
第(1)項に記載の高シリカゼオライトの製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16222986A JPH0674130B2 (ja) | 1986-07-10 | 1986-07-10 | 高シリカゼオライトの製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16222986A JPH0674130B2 (ja) | 1986-07-10 | 1986-07-10 | 高シリカゼオライトの製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6321215A JPS6321215A (ja) | 1988-01-28 |
JPH0674130B2 true JPH0674130B2 (ja) | 1994-09-21 |
Family
ID=15750424
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16222986A Expired - Lifetime JPH0674130B2 (ja) | 1986-07-10 | 1986-07-10 | 高シリカゼオライトの製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0674130B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH01305811A (ja) * | 1988-06-01 | 1989-12-11 | Babcock Hitachi Kk | ハイシリカモルデナイト型ゼオライトの製造方法 |
JP4527229B2 (ja) * | 2000-02-28 | 2010-08-18 | 日本碍子株式会社 | モルデナイトゼオライト膜およびその製造方法 |
KR100375785B1 (ko) * | 2000-05-03 | 2003-03-15 | 최충렬 | 제오라이트의 제조방법 |
-
1986
- 1986-07-10 JP JP16222986A patent/JPH0674130B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6321215A (ja) | 1988-01-28 |
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