JPH0673586A - 電解槽及び電解方法 - Google Patents

電解槽及び電解方法

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JPH0673586A
JPH0673586A JP5039022A JP3902293A JPH0673586A JP H0673586 A JPH0673586 A JP H0673586A JP 5039022 A JP5039022 A JP 5039022A JP 3902293 A JP3902293 A JP 3902293A JP H0673586 A JPH0673586 A JP H0673586A
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JP
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sodium
electrolytic cell
cell
membrane
nasicon
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JP5039022A
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English (en)
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Ashok Joshi
アシヨツク・ジヨシー
Alf Bjorseth
アルフ・ビヨルセト
Meilin Liu
メイリン・リウー
Lars Renberg
ラルス・レンベルク
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Ceramatec Inc
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    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
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    • C25BELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES FOR THE PRODUCTION OF COMPOUNDS OR NON-METALS; APPARATUS THEREFOR
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C25ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES; APPARATUS THEREFOR
    • C25BELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES FOR THE PRODUCTION OF COMPOUNDS OR NON-METALS; APPARATUS THEREFOR
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    • C25B13/04Diaphragms; Spacing elements characterised by the material
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は電解槽及び電解方法を提供するもの
である。 【構成】 本発明の電解槽は、強酸のナトリウム塩から
水酸化ナトリウムを製造するための電解槽であり、アノ
ード室;カソード室;上記アノード室内に設置された、
耐酸性でかつ導電性のアノード;上記カソード室内に設
置された、耐アルカリ性でかつ導電性のカソード;及び
上記アノード室を上記カソード室から分離する膜であっ
て、耐酸性でかつ耐アルカリ性であり、不透過性でかつ
ナトリウムイオン伝導性であり、電気絶縁性でありかつ
固体の膜からなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電解槽内でのナトリウム
塩の電解による苛性ソーダの製造及びこれと同時に行わ
れる強酸の製造に関する。
【0002】
【従来の技術及びその解決すべき課題】現在、苛性ソー
ダ溶液を製造するにあたっては、複合重合体膜を使用す
る電解槽が利用されている。かかる電解槽の例は 1986
年 3月 3日発行の Chemical Engineering に掲載の "Us
e Electrodialytic Membranes for Waste Recovery"と
題するNicholas Bastaの報文及び Journal of Applied
Electochemistry (1991) に掲載の"The Behavior of I
on Exchange Membranes in Electrolysis andElectrodi
alysis of Sodium Sulfate"と題する J.Jorissen 及び
K.H.Simmrockの報文に記載されている。かかる電解槽で
使用されている重合体膜は、強度に酸性の溶液及び強度
に塩基性の溶液に対して耐久性であるが、苛性ソーダの
濃度及び酸の濃度が高い場合及び塩の酸への転化率が高
い場合には、その効率が低いものである。かかる重合体
膜の操作寿命は不純物の混入に対して極めて鋭敏であ
る。例えば、かかる電解槽の使用は、通常、最大濃度が
約20%の苛性ソーダを製造する場合でかつ塩の酸への転
化率が約50% である場合に制限される。苛性ソーダの濃
度がより高い場合及び塩の酸への転化率がより高い場合
には、操作効率が著しく制限される。例えば、塩の酸へ
の転化率が50%の場合には電流又はエネルギー効率が約
60%に過ぎない。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明の新規な電気化学
的セルは強酸、特に、硫酸から誘導されたアニオンを有
するナトリウム塩の溶液、好ましくは、濃厚溶液から電
解により濃厚な苛性ソーダ(NaOH)を製造するのに特に有
用である。このセルはアノード液室、カソード液室、一
対の電極及びアノード液室とカソード液室とを分離す
る、ナシコン(NASICON) のごときカチオン伝導性(catio
n-conducting) セラミック膜を有する。
【0004】重合体膜を使用する場合と異なり、セラミ
ック膜を有する電気化学的セルは高い電流効率を示し、
1:1 ( プロトン: ナトリウムイオン) の転化率(50 %)
において電流効率は約94%又はそれ以上である。塩の酸
への転化率が約80%の場合には、電流効率は約86%であ
る(重合体膜では約20%に低下する)。本発明の新規な
セルは比較的低い温度、通常、100 ℃の温度で作動し
て、カソード液室内で濃厚な苛性ソーダ溶液を生成しか
つアノード液室内で比較的濃厚な酸、例えば、硫酸を生
成する。セルは連続的に又は非連続的に作動させ得る。
カソード液室及びアノード液室の各々に存在する水の電
解により、カソード液室内では水素ガスが生成し、一
方、アノード液室内では酸素が生成する。このセルはNa
Cl溶液から苛性ソーダと塩素を製造するのにも使用し得
る。
【0005】本発明のセルは濃厚苛性ソーダ溶液と強酸
に耐久性の複合セラミック膜を利用し得るという点で独
特のものである。NaOH濃度が約50%までの苛性ソーダ溶
液を製造し得るというセルの能力は極めて有利なもので
ある。慣用の重合体膜式電解槽の使用はNaOH濃度が約20
%の苛性ソーダ溶液の製造に制限されており、そのた
め、濃厚な苛性ソーダ溶液又は乾燥した固形NaOHを製造
するためには、かなりの量の水を蒸発させることが必要
である。蒸発はエネルギー効率の低い操作である。
【0006】更に、痕跡の量のアルカリ土金属カチオン
( Ca++、Mg++)によって損傷を受けることがあり得る重
合体膜と異なり、セラミック膜は不純物の混入によって
比較的影響を受けない。重合体膜を使用する系につい
て、原料ナトリウム塩溶液から不純物を除去するための
予備処理工程は非経済的な操作となっている。
【0007】
【本発明の構成及び効果】以下においては、図面を参照
して本発明を説明する。図1はセルの略図であり、この
セルは耐腐食性容器10、カソード液室11、アノード液室
12、アノード13、カソード14及びナトリウムイオン伝導
性セラミック電解質(ceramic sodium ion-conducting e
lectrolyte) 15を有する。図1のセルにおいては、セラ
ミック膜はナシコンのごとき非常に薄い単一セラミック
(unitary ceramic) であり、この膜は、各々が多孔質で
あるカソードとアノードによって構造的に支持されてい
る。
【0008】薄いイオン伝導性セラミック膜が非常に効
果的でかつ効率的であるがカソード又はアノードは電解
質膜(electrolyte) と接触している必要はない。カソー
ド液とアノード液の両者はイオン伝導性であり、従っ
て、電気的な観点から、電極はナトリウムイオン伝導性
膜から離隔させ得る。かかる場合、薄い被膜状の、緻密
な(dense) セラミック膜を多孔質支持体上に沈着させ得
る;この多孔質支持体は電極である必要はない。
【0009】ナトリウム塩水溶液、例えば、硫酸ナトリ
ウム水溶液をアノード液室に装入する。非常に稀薄な苛
性ソーダ溶液をカソード液室に装入する。純粋な水は非
常に良好な電解質ではないので、カソード室内ではある
種の電解質溶液を使用して開始することが望ましい。
【0010】硫酸ナトリウムを使用した場合の全体的な
電解反応は下記の通りである: 反応式(1): Na2 SO4 + 3 H2 O →2NaOH + H2 SO4 +
1/2O2 + H2 半セル反応(セルの半分での反応) (half-cell reacti
on) は下記のごとく要約し得る: 反応式(2): (アノード) : Na2 SO4 + H2 O → 2Na+ + H2 SO4 + 2e- + 1/2 O
2 ↑ 反応式(3): (カソード) 2 Na+ + 2 H2 O + 2e- → 2NaOH + H2 ↑ 上記の反応は電解反応(electrolytic reaction) 、即
ち、電子を導入し或いは取出すことにより反応を生起さ
せる、誘導電流の下で生起する反応である。反応はセル
に電流が導通されている間だけ進行する。
【0011】電解槽内で生起する電解反応と異なり、ガ
ルバーニ反応 (galvanic reaction)はセルへの印加電位
を除去したときに生起することができ、このことによ
り、電解槽の効率が低下する。ガルバーニ反応は蓄電池
により発生する電気の供給源である。
【0012】セルについての全体的なガルバーニ反応は
下記の通りである: 2NaOH + H2 SO4 → 1/2 O2 + H2 +Na2 SO4 + H2 O ガルバーニ反応は電解反応の逆の反応である。
【0013】セル内で電解反応だけが生起し、ガルバー
ニ反応が排除されるか又は少なくとも著しく減少してい
ることが好ましい。
【0014】本発明の好ましい電解質膜(electrolytic
membrane) はガルバーニ反応を排除するか又は減少させ
かつ電解反応だけを生起させるものでありそして下記の
特性を有するものである: (1) イオン伝導率(ion conductivity)が大きくかつ電子
伝導率(electronicconductivity) が最小であるか又は
好ましくは無視し得るものである; (2) 好ましいイオン種に対する高い選択率を有する;及
び (3) アノード液をカソード液から物理的に分離する(電
解質膜の多孔度が低い)。
【0015】本発明の重要な利点の一つは、セラミック
電解質膜、特に、ナシコンはカソード液とアノード液の
両者に対して不透過性(impermeable) であることであ
る。ナシコンのごときセラミック電解質膜の明らかなな
利点は、その電子伝導率が低い(無視し得る)こと及び
印加電圧又は印加電流が除去されたときに生ずるガルバ
ーニ反応を実質的に排除しうることである。セラミック
膜は、典型的には、特定のイオンに対して非常に選択的
であり、従って、好ましいイオン種についての高い伝達
数(transference number)を有しており、このことは電
気透析(electrodialysis) 又は透析(dialysis)に起因す
る効率の低下が非常に少ないことを意味する。重合体膜
は、通常、好ましいイオン種についての伝達数が低く従
って電気透析に起因する電流効率が低い。図17に例示さ
れるごとく、プロトンとイオンの比率が 1 : 1において
は、塩の酸への転化率は50%であり、純粋なナフィオン
[Nafion (登録商標)]膜(重合体膜)の電流効率は約
60%である。同様な条件下において、セラミック膜の電
流効率は約94%又はそれ以上である。
【0016】本発明において有用なセラミック膜は非常
に可動性のナトリウムイオンを有する(高いイオン伝導
率を有する)、電子伝導性の低いそして耐腐食性のもの
である。セラミック膜の例としてはナシコン、即ち、燐
タングステン酸ナトリウム及び高いイオン伝導率を有す
るソーダガラスが挙げられる。この種の同様のガラスは
Dow Chemicals社により、ナトリウム−硫黄電池で使用
するものについて開示されている。しかしながら、かか
るガラスは強塩基又は強酸による浸出に対して耐久性で
なければならない。
【0017】良好な膜であるために必要な要件の全てを
満足させるという理由から、好ましい膜はナシコンであ
る。ナシコンの膜は慣用のセラミック加工法によって形
成し得る。かかる膜は多孔質セラミックプレート、例え
ば、多孔質ナシコン又はアルファーアルミナによって支
持されているか又は多孔質電極によって支持されている
非常に薄いシート(テープキャスト)の形であるか、又
は、より厚いシート(プレート)又はチューブの形であ
り得る。ナシコンチューブを使用したセルは図2に例示
されており、この場合、濃厚な苛性ソーダはチューブ内
で生成される。図2においてはアノード液室とカソード
液室を反対にし得る。
【0018】エネルギー効率の観点から、非常に薄いセ
ラミック膜が好ましい。これらの膜においてはオーム抵
抗とエネルギー損失が最小である。例えば、ナシコンの
薄膜はテープキャステイング(tape casting)により形成
し得る。約25ミクロン〜 0.5mmという薄い膜を容易に製
造し得る。かかる薄いシートは多孔質の構造用支持体(s
tructural support)上に、又は、その間に支持すること
が好ましい。かかる構造用支持体は電極(図1参照)で
あるか又はプレート(図3参照)であり得る。かかるセ
ラミック支持体の多孔度は、支持体の一方の側の溶液が
電解質膜の大きな領域と接触し得るように、非常に大き
いことが好ましい。多孔度は、電解質膜支持体の全容積
に基づく%として表して、約30〜約90%である。
【0019】セラミック電解質、例えば、ナシコンを多
孔質支持体上に(例えば、スパッター法又はプラズマ溶
射により)蒸着させることにより、非常に薄い、例え
ば、約5μ又はそれ以下の膜を形成させ得る。多孔質支
持体はより小さい熱膨脹率と電解質膜に対する良好な接
着性と良好な機械的強度を有していなければならない。
電極材料を構造用支持体として利用する場合には、この
電極材料は支持体について要求される特性を有していな
ければならない。
【0020】積層(layered) セラミック−重合体複合膜
も本発明において電解質膜として使用するのに特に有用
である。積層セラミック−重合体複合膜は、通常、ナシ
コン又はベーターアルミナのごときセラミック電解質膜
上に積層されたイオン選択性重合体からなる。重合体材
料はナトリウムイオンに対する選択性が不良であり、そ
のため、電流効率を低下させかつ塩の苛性ソーダへの転
化率を低下させるという欠点を有しているが、該材料は
化学的安定性が大きいという利点を有する。従って、ナ
トリウム選択性セラミックと化学的に安定な重合体層と
からなる複合体は本発明の電解槽で使用するのに非常に
適している。
【0021】積層セラミック−重合体複合構造体で使用
し得る重合体材料の種類としてはナフィオン及びポリ塩
化ビニルが挙げられる。複合体膜で使用される重合体は
大きな化学的安定性、大きなイオン伝導性、セラミック
材料に対する良好な接着性及び不純物の混入に対する非
鋭敏性を有するものである。かかる重合体は高分子電解
質(polyelectrolyte) であるパー弗素化スルホン酸又は
カルボン酸重合体をマトリックスとする重合体、共重合
体又はブロック重合体であることが適当であり得る。
【0022】電極材料は良好な導電体でなけらばならず
かつ該材料が暴露される媒体中で安定でなければならな
い。特に適当な電極材料は DSA(寸法安定性アノード)
(dimensionally stable anode)であり、これは酸化ルテ
ニウムで被覆されたチタン(RuO2 ・Ti) からなる。良好
なアノードをニッケル、コバルト、タングステン酸ニッ
ケル、チタン酸ニッケル等から又は貴金属からも形成し
得る。鉛、グラファイト、炭化タングステン及び二硼化
チタンも有用なアノード材料である。良好なカソードは
ニッケル、コバルト、白金、銀等の金属及び炭化チタン
と少量の(約 3%までの)ニッケル、FeAl3 、NiAl3
との合金のごとき合金から形成し得る。
【0023】本発明の電気化学的セルは非連続的に又は
連続的に作動させ得る。セルの連続的操作はカソード液
に水を連続的に導入しかつ濃厚な苛性ソーダ溶液を取出
し、一方、原料塩溶液をアノード液の導入しかつ同時に
若干の塩を含有する濃硫酸を取出すことからなる。任意
の化学反応におけるごとく、反応生成物を取出すことに
より、反応が所望の方向に進行することが促進される。
しかしながら、稀薄な(濃縮していない)苛性ソーダ溶
液をセルから取出した場合には、苛性ソーダ溶液を蒸発
させて濃厚な苛性ソーダ溶液又は結晶NaOHを得るのに高
価なエネルギーが消費される。従って、本発明の電解槽
から取出されるべき苛性ソーダ溶液と硫酸の適当な濃度
を選択するためには,若干のバランスを取ることが必要
である。
【0024】非連続的操作はセルにアノード液として原
料塩溶液を導入し、かつ稀薄な苛性ソーダ溶液をカソー
ド液として導入しそして濃厚な苛性ソーダ水溶液が得ら
れるまで所望の温度と電圧でセルを作動させることから
なる。
【0025】ナシコン膜を使用する本発明の電解槽は50
重量%の濃度の苛性ソーダ水溶液中及び 4モル濃度(約
40重量%)までの硫酸中で作動させ得る。
【0026】
【実施例】実施例 I ナトリウムイオン伝導性セラミック膜を含有する電気化
学的(電解)セルをポリプロピレン(PP)材料からなる苛
性ソーダ/ 酸耐久性容器により構成した。このセルは図
1に例示するごとき構造を有しており、このセルにおい
ては多孔質炭化タングステンアノードと多孔質銀カソー
ドとの間に、約 2mmの厚さを有するかつ約8 〜9 cm2
面積を有する不透過性ナシコンセラミック膜を挿入し
た。膜から離れている場合には電極も効率的に作動する
ので、ナシコン膜に対する構造用支持体を提供するため
に、主として、このサンドイッチ型構造を使用した。
【0027】多孔質銀カソードは約50容量%までの多孔
度と約0.5 〜1.0 mmの厚さを有していた。多孔質炭化タ
ングステン(WC)アノードは約30〜50容量%の多孔度と約
0.5〜2.0 mmの厚さを有していた。両者の電極を1.5mm
の肉厚と3/8 インチの直径を有するナシコンチューブ上
に析着させた。
【0028】この膜をPP容器内に封入して、該容器をア
ノード液室とカソード液室とに分離した。硫酸ナトリウ
ムの濃厚溶液をアノード液室に装入し、一方、苛性ソー
ダ(NaOH)の非常に稀薄な溶液をカソード液室に装入し
た。
【0029】3 ボルトの電圧を印加しかつセルを80℃の
温度に保持した。約50mA/ cm2 の電流密度が観察され
た。セルの作動を継続する際に、それぞれの電解質液室
のpHを監視した。カソード液のpHは増大し、NaOHが連続
的に生成していることを示し、一方、アノード液のpHは
低下して、硫酸が生成していることを示した。
【0030】セルの操作を種々の温度と電圧で更に継続
した。かかる操作から得られた電流を図4に示す。図4
に示すデーターから明らかごとく、電流密度は温度の上
昇に対し非比例的に(disproportional) 増大する;即
ち、電圧が 3ボルト増大すると、電流は約 150mAから40
0mA 以上に増大する。 3ボルト、80℃での電流密度は約
50mA/ cm2 であり、一方、 2ボルト、80℃での電流密度
は10mA/cm 2 以下であり、これは電圧が増大することに
より電流密度が著しく増大することを示している。この
ことは電極と溶液の界面での電極の動力学的性質(elect
rode kinetics)は全セルインピーダンスに大きく貢献す
ることを示している。従って、良好な電極材料はセルの
性能を劇的に増大させ得る。
【0031】水の沸点は 100℃であり、また、水性アノ
ード液及びカソード液の沸点以下で操作を行うことが通
常、望ましいのでセルの温度は最高で80℃に保持した。
エネルギーの観点からはより高い温度も望ましいが、こ
の場合、腐食及び他の問題が生ずるため、かかる高い温
度での操作は好ましくないものとなり得る。100 ℃より
高い温度での操作では大気圧より高い圧力を必要とす
る。電気化学的反応がセル内で進行する際にガスが放出
されるので、より高い操作温度でより高い電流密度を得
ることは部分的にしか成功しない。アノード液室及びカ
ソード液室内での圧力が増大することにより、反応生成
物がガスである場合、反応が所望の方向に進行すること
が抑制される。しかしながら、圧力の増大による反応の
遅延は、電解質とイオン伝導性膜の導電率の増加による
電気的効率の増大により十分に埋合わされ得る。
【0032】実施例 II 電解セル(Electrolysis Cell) 簡略化するために本実施例ではチューブ状電気化学的セ
ルを使用した。ナトリウムイオン伝導性膜として、ナシ
コンセラミックチューブを使用した。これらのチューブ
の密度は、典型的には、理論密度の91〜97%であった。
チューブの外径は約10 mm であり、その肉厚は0.9 〜1.
5 mmであった。チューブの長さは40〜65mmであった。
【0033】(1) カソード材料 本実施例においてはカソード材料として金属ニッケル及
び金属銀を使用した。銀スラリーをナシコンチューブに
刷毛塗りしついで 750℃で 2時間焼成することにより多
孔質銀電極を被覆した。ニッケル電極は網の形を有して
おり、これは、通常、ナシコンチューブの周囲に被覆さ
れている。以前の実験結果からニッケル網は多孔質の銀
よりより高い電流密度を生ずることが示されているの
で、特に説明がない場合、この実施例においては標準カ
ソードとしてニッケル網が使用されている。
【0034】(2) アノード材料 本実施例においてはアノード材料として銀、ニッケル、
鉛、グラファイト、WC及び TiB2 を使用した。アノード
材料の選択は、その触媒活性と過酷な酸化性環境下での
該材料の化学的安定性に基づいて行った。これらのアノ
ードのうち、NiとAgは網の形で使用し、WCと TiB2 はシ
リンダーの形で使用しそしてグラファイトと鉛は固体ロ
ッドの形で使用した。
【0035】(3) セルの構成 ナシコンセラミックチューブをNaOH溶液を収容している
プラスチック製の室内に懸吊した(セルの配置は単一の
ナシコンチューブを使用したこと以外、図2に示すもの
と同様である)。Na2 SO4 で飽和された水溶液をチュー
ブ内に注入した。この方法で得られ得る生成物の濃度を
評価するために、カソード液中のNaOHの濃度を0 〜40重
量%の間で変動させ、アノード液中の H2 SO4 の濃度は
約30重量%に固定した。
【0036】電気化学的特性 印加電位 ポテンシオスタットを使用して電解槽に定常電圧を印加
した。操作電流密度に対する印加電圧の影響を調べるた
めに電圧を 1〜 5ボルトの間で変動させた。 操作温度 電解槽を恆温循環浴[ハーク(Haak)、F3型]中に浸漬し
てセル温度を±0.2℃の変動値内で制御した。操作温度
は35〜85℃の間で変動させた。 初期イオン伝導率 前記で作成したナシコンチューブの典型的なインピーダ
ンススペクトルを図6(a)に示す。このスペクトルから
決定されたナシコンチューブの初期イオン伝導率と操作
温度との関係を図6(b) に示す。3種のバッチ(three b
atches) から得られた材料は異なる伝導度を示し、この
ことはこれらの材料の電気的性質はその加工方法に臨界
的に依存することを示している。
【0037】セル操作中のイオン伝導率 セル操作中に電解槽のインピーダンスを定期的に監視し
た。多数のセルを100 時間に亘って連続的に作動させ
た。セルのコンダクタンス(電導度)は操作中に変動す
ることが観察された。セルのインピーダンスの発生(imp
edanceevolution)は図7(a) に示されている。図7(a)
に示されるスペクトルから決定されるナシコンチューブ
の抵抗率と操作時間との関係は図7(b) に示されてい
る。電気化学的特性の不一致をもたらすものはこの電解
質の抵抗(electrolyte resisrance) の低下である;所
定の印加電位において観察される電流密度は操作中に低
下する。しかしながら、抵抗の低下率は徐々に減少し、
約80時間の操作の後にはセルの性能は比較的安定なもの
になる。従って、セルの性能についての下記の結果は80
時間の操作後の定常状態性能を示すものと考えられる。
【0038】電解質抵抗率(electrolyte resistivity)
の増大は電解質の不純物のブロッキング(blocking)又は
電気化学的劣化によるものであり得る。不純物のブロッ
キングはナシコンより非常に低い耐水性を有するナトリ
ウムイオン伝導体であるベーター" −アルミナにおいて
観察されている。例えば、Ca++のごとき二価のカチオン
はベーター" −アルミナの伝導平面(conduction plane)
中に拡散し、該材料中のNa+ の移行を阻害(block)し得
る。かかる問題は、ナシコンで生起した場合、電解浴内
の望ましくない不純物を除去することにより、あるい
は、該材料を状態調節するために印加電位の極性をしば
しば逆転させることにより回避し得る。
【0039】電気化学的セルの性能 チューブ状電解槽を構成し、試験した。セルの両側の溶
液のpHを連続的に監視した。電解が進行するにつれて、
カソード室内の溶液はより塩基性になり(pHが上昇)、
NaOHが形成されていることを示した;これに対し、アノ
ード室内の溶液はより酸性になり(pHが低下)、 H2 SO
4 が形成されていることを示した。
【0040】I −V 特性 電解槽の性能は典型的には印加電位と電流密度との関係
で評価される。図8には 2つの試験温度における電解槽
の典型的なI −V 特性が示されている。印加電圧が電解
槽の EMFに近い場合には、観察される電流密度が非常に
小さいことは明らかである。印加電位が十分高い場合に
は、電流密度は一定値(plateau) に到達し、全体のプロ
セスが物質輸送(mass transport)によって制限されるこ
とを示している。電流密度が一定値に到達する最小電位
によって、所与の系についての最大操作電位が設定され
るであろう。制限電流密度(limiting current)は次の式
で表され得る: 上記の式において、n は電極反応で発生する電子の数で
あり、F はファラデー定数であり、A は電極の活性表面
積であり、 Di は電気的活性種(electroactivespecies)
iの拡散係数であり、 Ci は全溶液中の種i の濃度であ
り、δはネルンスト拡散層(Nernst-diffusion-layer)の
厚さである。従って、電解液が流動する実際の電解浴の
制限電流密度は、溶液が停止しているチューブ状実験セ
ル内で得られ得る電流密度より高いものであるべきであ
る。
【0041】操作温度の影響 電荷の移動 (charge transfer)と物質の移動は両者、熱
的に活性化されるプロセスあるので、図9に示すごと
く、セルの性能は操作温度が上昇するにつれて向上す
る。 電解質濃度の影響 セルの性能に対するカソード液中のNaOHの濃度の影響は
図10に示されている。電流密度は、最初、NaOH濃度が増
大するにつれて増大し、約20重量%のNaOH濃度において
最大値に到達しついでNaOH濃度が増大するにつれて次第
に減少する。この現象は恐らくは電解液−カソード界面
において生起するプロトンの還元と水素の発生に関係す
るものである。
【0042】電極材料の影響 この実施例で評価した 6種の電極材料の内、ニッケル網
は硫酸媒体中での酸素の発生について最大の活性を示し
た(図11参照)。セラミック電極は全て極めて類似する
挙動を示し、その特徴は、V がある値以上の場合、電流
密度に対する印加電位の影響が非常に小さいことであ
る。WCおよび TiB2 のごときセラミック電極の化学的安
定性は金属電極より優れている。しかしながら、Niは H
2 SO4 中で不安定である。従って、DAS を使用した。
【0043】セラミック膜の抵抗の影響 セラミック膜の抵抗が電気化学的プロセスに重要な役割
を果たすことも観察された。図12は異なる導電率を有す
るナシコンチューブを備えた種々の電解槽のI-V 特性を
示している。10-3Ω-1cm-1程度の導電率を有するナシコ
ン電解質を備えた電解槽は印加電位に対する電流の指数
的依存性(exponential-like depencence) を示し、これ
は、全体的プロセスは電極の動力学的性質により制御さ
れることを示している。一方、抵抗性ナシコン電解質(
10-4Ω-1cm-1程度)を備えた電解槽は印加電位に対する
電流の直線的依存性(linear depencence) を示した。従
って、電解質の導電率を改善することによりセルの性能
を著しく向上させ得る。
【0044】生産率 最初、ナシコンチューブが新しい場合、80℃、印加電位
3ボルト(チューブの厚さ、約1.5 mm) において50 mA/
cm2 の電流密度が観察された。しかしながら、ナシコン
チューブの抵抗は操作中に増大し、電流密度が減少し
た。約80時間の操作後には、定常電流密度は85℃では約
36 mA/cm2 、65℃では約28 mA/cm2 であった(図8参
照)(電解質のコンダクタンスは約 1オーダーの大きさ
で減少した)。
【0045】電解質のコンダクタンスはテープキャスト
法により電解質の厚さを1.5 mmから0.15 mm に減少させ
ることにより、オーダーの大きさで改善することがで
き、その結果、85℃において 500 mA/cm2 の最適電流密
度が得られる。この操作電流密度においては、NaOH、 H
2 SO4 、 H2 及び H2 の生産率は、それぞれ、一日当
り、18、21.9、0.45及び3.58 g/ cm2 であろう。
【0046】電流効率 電流効率は主として膜材料の性質、例えば、Na+ に対す
る選択性、電子伝導率及び他のイオン種に対する透過性
よって決定される。固体電解質膜を使用した場合におけ
るNaOHの生産については、電流効率は膜内のナトリウム
イオンについてのイオン移行数(ionic transport numbe
r)の増大と共に増大した。ナシコン膜は重合体状カチオ
ン透過膜よりNa+ に対する高い選択性を示した。ナシコ
ン膜を使用したプロセスについての電流効率は、塩の酸
への転化率50%において約94%であり、ナフィオン(登
録商標)膜のごとき重合体膜を使用した同様のプロセス
についての電流効率(60%)より極めて大きい。電流効率
が高いことにより、望ましくない電気化学的反応による
エネルギーの損失が減少する。このプロセスについての
エネルギー効率は電流効率と電圧効率の積で表されるで
あろう。
【0047】本発明の電解槽の生産率によって、72 KW
時で、40 kg のNaOH、49kgのH2 SO4 、1kg 又は 11.2
標準立方メーターの水素及び 8kg又は 5.6立方メーター
の酸素を製造し得る。
【0048】化学的に安定な重合体と接触させた、ナシ
コンのごときセラミック膜は、本発明の電気化学的セル
において電解質膜として使用し得る。特に適当な重合体
は高いイオン伝導性、セラミック膜に対する良好な接着
性及び原料溶液からの不純物に対する非感受性を有する
ものである。かかる重合体の例はナフィオン及びポリ塩
化ビニル(PVC) である。ナフィオンは次の構造式を有す
る重合体である: 上記式において、n はCF2 CF2 配列が 2つ以上存在し得
ることを表し、m は長い重合体鎖を表す。重合体材料は
以下の実施例に示すものを含めて、種々の方法でセラミ
ック膜に接触させ得る。
【0049】実施例 III セラミックに接着させた保護シート ナフィオンシートをナシコン盤の大きさに切断しついで
3M H2 SO4 溶液に 1時間浸漬して、ナフィオンシートを
硫酸溶液で膨潤させた。水で濯いだのち、膨潤シート
を、ナフィオン溶液 (duPont社製品; 1990-91 Ardrich
Catalogによる製品 No.27.470-4: 5%のナフィオンを
エタノール−水混合溶媒中に溶解した溶液;ナフィオン
の当量重量 約 1100 )を予備被覆したナシコン盤の片
面に積層した。ナフィオン溶液はナフィオンシートをナ
シコン盤に接着させるための接着剤の働きをする。積層
盤は図13に例示されている。
【0050】この積層盤を下記のごときセル、即ち、DS
A (スエーデン、Permascand社製品)を10%の H2 SO4
と10%のNa2 SO2 を含有する溶液中に浸漬してアノード
として使用し、ニッケル網を10%NaOH溶液中に浸漬して
カソードとして使用しているセル内で電解質膜として使
用した。電解質膜の重合体被覆面をアノード室に向けて
セル内に配置し、重合体が被覆されていない面をカソー
ド室に向けて配置した。セルを60℃、4.0 ボルトの一定
の印加電位下で作動させた。アノード室とカソード室の
内容物の滴定分析の結果は硫酸ナトリウムが94%の電流
効率で電解されたことを示した。若干の亀裂は生じた
が、ナシコン盤に顕著な劣化は認められなかった。
【0051】重合体包装(polymer wrapped) セラミックチューブ ナフィオンシートを切断してナシコンチューブの外部表
面を包装した。ナシコンチューブの外部表面にナフィオ
ン溶液を被覆しそしてナシコンチューブの周囲をナフィ
オンシートで包装した。ナフィオン包装チューブを120
℃で 3時間乾燥させた。このチューブの略図は図14に示
されている。かく作成したチューブを、DAS をアノード
として使用し、ニッケル網をカソードとして使用してい
るセルの電解質膜として使用した。セルを60℃、4.0 ボ
ルト印加電位下で120 時間作動させた。チューブに多数
の亀裂が発生し、ナフィオンシートとナシコン膜の間の
接着が破壊されたことを示した。セルは操作の開始時に
は効率的に作動したが、最終的にはナフィオンシートが
ナシコン膜から剥離した。しかしながら、試験中のセラ
ミック膜の重量損失は非常に小さく、セラミックが重合
体により化学的に保護されていることを示した。
【0052】重合体被膜の被覆 清浄な焼成ナシコンチューブを70℃に予熱しついでナフ
ィオン溶液に浸漬した。ピンホールのない緻密な被膜を
形成させるために、チューブをナフィオン溶液に 4回浸
漬した。電子走査顕微鏡による検査により、ピンホール
のない平滑な被膜は被覆を 4回行うことにより得られる
ことが判り、この場合、約 8ミクロンの厚さが得られ
た。ついでチューブを約50℃〜約70℃の温度で 1時間乾
燥させ、更に約120 ℃〜約150 ℃の温度で約20分間硬化
させた。硬化温度を増大させるにつれて被膜が大きな一
体性と機械的強度を保持していることが認められた。重
合体の接着性が良好であることはセラミック膜を保護す
るのに重要である。硬化温度を増大させるにつれて接着
性が増大することが認められた。
【0053】ナフィオン被膜は収縮包装によりナシコン
チューブに被覆することができ、この場合、ナフィオン
の嵌め合せ用シート(nested sheet)をナシコンチューブ
の周囲に被せる。冷却するにつれてナフィオンシートは
ナシコンチューブの外部表面に接着する。かくして機械
的接着が行われる。
【0054】ナトリウム含有塩の電解の別の例として、
塩素酸ナトリウム水溶液の電解が挙げられる。この場合
の反応は次の通りである: 2NaClO3 + 3 H2 0 →2NaOH + 2 HClO3 + H2 ↑ + 1/2
O2 ↑ セルの半分での反応は次の通りである: (アノード) 2NaClO3 + 3 H2 0 →2 Na+ + 2 HClO3
+ 1/2 O 2 ↑+ 2e- (カソード) 2 Na+ + 2 H2 0 +2e- →2NaOH +H2 ↑ 各々、ナシコン膜、インコネル(Inconel)(登録商標)
(Ni 78 %、Cr 13 %、Fe 6%)又は他の高ニッケル含
有合金アノード及びニッケル網カソードとを備えたかつ
40%の NaClO3 を含有するアノード液と10%のNaOHを含
有するカソード液を収容している 3基の電解槽を50℃で
作動させた。この試験の結果は図15に示されている。4
ボルトの印加電圧において約450 mAのセル電流が観察さ
れた。しかしながら、電解槽を室温で作動させた場合に
は、図16に示すごとく、セル電流は4 ボルトの印加電圧
において約150mA であった。
【0055】ナトリウム含有塩を使用して苛性ソーダを
製造する電解反応の別の例としては炭酸ナトリウム、硝
酸ナトリウム、燐酸ナトリウム、次亜塩素酸ナトリウ
ム、亜塩素酸ナトリウム及び過塩素酸ナトリウムの水溶
液の電解が挙げられる。種々のナトリウム含有塩水溶液
を電解槽内で下記のごとく電解した。
【0056】実施例 IV ナシコンチューブ、カソードとしてのニッケル網及びア
ノードとしての白金網からなる電解槽を使用した。ナシ
コンチューブを NaOH 溶液を含有するプラスチック室内
に設置した。約40%のNa2 CO3 (炭酸ナトリウム)を含
有する水溶液をナシコンチューブ内に導入した。電解槽
に周囲温度で 3ボルトの電圧を印加した。プラスチック
室内では NaOH の濃度が増大し、一方、ナシコンチュー
ブ内では炭酸の濃度が増大することが観察された。この
場合の反応は下記の通りである: Na2 CO3 + 3 H2 O → 2NaOH + H2 CO3 +1/2O2 ↑+ H
2 ↑ セルの半分での反応は下記の通りである: アノード: Na2 CO3 + H2 O → 2Na+ + H2 CO3 + 2
e- + 1/2O2 ↑ カソード 2Na+ + 2 H2 O + 2 e- → 2NaOH + H2
【0057】実施例 V ナシコンチューブ、カソードとしてのニッケル網及びア
ノードとしての白金網からなる電解槽を使用した。ナシ
コンチューブを NaOH 溶液を含有するプラスチック室内
に設置した。約40%のNaNO3 (硝酸ナトリウム)を含有
する水溶液をナシコンチューブ内に導入した。電解槽に
周囲温度で 3ボルトの電圧を印加した。プラスチック室
内では NaOH の濃度が増大し、一方、ナシコンチューブ
内では硝酸の濃度が増大することが観察された。この場
合の反応は下記の通りである:
【0058】実施例 VI ナシコンチューブ、カソードとしてのニッケル網及びア
ノードとしての白金網からなる電解槽を使用した。ナシ
コンチューブを NaOH 溶液を含有するプラスチック室内
に設置した。約40%のNa3 PO4 (燐酸ナトリウム)を含
有する水溶液をナシコンチューブ内に導入した。電解槽
に周囲温度で 3ボルトの電圧を印加した。
【0059】プラスチック室内では NaOH の濃度が増大
し、一方、ナシコンチューブ内では燐酸の濃度が増大す
ることが観察された。この場合の反応は下記の通りであ
る:
【0060】実施例 VII ナシコンチューブ、カソードとしてのニッケル網及びア
ノードとしての白金網からなる電解槽を使用した。ナシ
コンチューブを NaOH 溶液を含有するプラスチック室内
に設置した。約40%の NaClO2 (亜塩素酸ナトリウム)
を含有する水溶液をナシコンチューブ内に導入した。電
解槽に周囲温度で 3ボルトの電圧を印加した。プラスチ
ック室内では NaOH の濃度が増大し、一方、ナシコンチ
ューブ内では亜塩素酸の濃度が増大することが観察され
た。この場合の反応は下記の通りである:
【0061】実施例 VIII ナシコンチューブ、アノードとしての白金網及びカソー
ドとしてのニッケル網からなる電解槽を使用した。ナシ
コンチューブを NaOH 溶液を含有するプラスチック室内
に設置した。約40%の NaClO4 (過塩素酸ナトリウム)
を含有する水溶液をナシコンチューブ内に導入した。電
解槽に周囲温度で 3ボルトの電圧を印加した。プラスチ
ック室内では NaOH の濃度が増大し、一方、ナシコンチ
ューブ内では過塩素酸の濃度が増大することが観察され
た。この場合の反応は下記の通りである:
【0062】実施例 IX ナシコンチューブ、アノードとしての白金網及びカソー
ドとしてのニッケル網からなる電解槽を使用した。ナシ
コンチューブを NaOH 溶液を含有するプラスチック室内
設置した。約40%の NaClO(次亜塩素酸ナトリウム)を
含有する水溶液をナシコンチューブ内に導入した。電解
槽に周囲温度で 3ボルトの電圧を印加した。プラスチッ
ク室内では NaOH の濃度が増大し、一方、ナシコンチュ
ーブ内では次亜塩素酸の濃度が増大することが観察され
た。この場合の反応は下記の通りである:
【0063】セル操作を、特に、硫酸ナトリウムから苛
性ソーダを製造しかつその結果、水素と酸素を製造する
のに非常に効果的なものとして説明したが、これらの独
特なセルを使用して塩化ナトリウム溶液から電解により
苛性ソーダと塩素も製造し得る。硫酸ナトリウムを電解
するセルは、炭酸ナトリウム溶液によるSO2 の吸収によ
り硫酸ナトリウムが製造されるので特に望ましい。セル
は更に硝酸ナトリウムを電解して水酸化ナトリウム、水
素及び硝酸を製造するのにも使用し得る。
【0064】ナトリウムイオン伝導体とプロトン伝導体
とを交互に使用することにより、効果的な多重セル装置
(multi cell arrangement)も効果的に構成し得る。この
形式のセルは図5に例示されている。この特殊なセルは
直列的に作動させる多数の室を有する。
【0065】アノード室16は、好ましくは TiB2 (二硼
化チタン)から構成されたアノード17とNa2 SO4 と H2
SO4 の水溶液からなるアノード液を含有している。電解
が進行するにつれて、Na2 SO4 は H2 SO4 に転化され
る。補充用Na2 SO4 を室16に添加し、一方、 H2 SO4
多量に含有しかつ少量のNa2 SO4 を含有するアノード液
を取出す。アノード17で酸素を発生させ、一方、ナトリ
ウムイオンをナトリウムイオン伝導性電解質18を経て、
水酸化ナトリウム水溶液を含有するカソード液型室19に
移行させる。
【0066】室16においては、Na2 SO4 をナトリウムイ
オンと硫酸イオンに電解する。ナトリウムイオンをセラ
ミック膜18(好ましくは、緻密なナシコン)を経て移行
させて水酸化ナトリウムと水素イオン(プロトン)を形
成させ、プロトンをプロトン伝導性膜20を経て移行させ
て酸を形成させる。
【0067】本発明の目的のためには、室16と27だけが
電極(それぞれ、アノード及びカソード)を含有してい
るが、室16、21及び25は、かかる各々の室でNa2 SO4
は他の塩の電解(解離)が生起するかぎり、アノード室
と考えられる。各カソード室においてはナトリウムイオ
ンと水の反応及びプロトンの発生により水酸化ナトリウ
ムが形成されるが、カソード室内のプロトンはプロトン
輸送膜を経て隣接するアノード室に移行する。
【0068】図5に例示するセルの集成体においては、
正に帯電したイオン(ナトリウムイオン及びプロトン)
はアノード含有室16から種々のセルを経て移行して、カ
ソード含有室27内のカソードで水素を放出する。
【0069】電子は外部直流電源から導入され、カソー
ドで提供される。電子は反応式 2(アノード半セル反
応)に従ってアノードで放出される。一方、カソードで
の反応は反応式 3(カソード 半セル反応)に従って生
起する。
【0070】図5に例示されるセル(電気透析構造体)
(electrodialysis structure) においては、図1に例示
される電解槽におけるよりも酸素と水素の発生が少な
い。図1に例示される電解槽においては、 1モルの硫酸
と 2モルの水酸化ナトリウムが生成される際に、1 モル
の水素と1/2 モルの酸素が生成する。 2モルのNaOH又は
1モルの H2 SO4 が生成される際に、 1モルの硫酸ナト
リウムが消費される。
【0071】図5のセルにおいては、3 モルの H2 SO4
又は 6モルのNaOHが生成する際に、1/2 モルの酸素と 1
モルの H2 しか生成しない。半セル(half-cell)(室 1
6 、19、21、23、25及び27)の数は任意の所望の数であ
り得るが、かかるセルの集成体の内部抵抗は相加的(add
itive)であり、各電解反応により消費されるエネルギー
はこの半セルの連続配列体によって変化はしない。しか
しながら、NaOH及び/又は H2 SO4 の製造を最大にしか
つガス( H2 及び O2 )の生成を最小にすることを希望
する場合には、図5に例示されるごとき電解槽の構造が
非常に有用である。
【0072】本発明で有用なプロトン伝導体としてはナ
フィオン、バリウムセレート(barium cerate)( BaCe
O3 ) 、ストロンチウムセレート(SrCeO3 )等が挙げら
れる。適度な温度で作用し得るかつ耐酸性及び耐アルカ
リ性を有する適当なプロトン伝導体は当業者に周知であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】一体化セラミック膜を有する苛性ソーダ製造用
電解槽の略図である。
【図2】チューブ状セラミック電解質を使用する苛性ソ
ーダ製造用電解槽の略図である。
【図3】2枚の多孔質支持膜の間にサンドイッチされた
薄層セラミック電解質の立面図である。
【図4】NaOHを製造するための実験室用セルにおける、
セラミック膜について得られた結果を示すグラフであ
る。
【図5】ナトリウムイオン伝導性膜とプロトン伝導性膜
を交互に使用している電解槽の略図である。
【図6】(a) 型的なナシコンチューブについての初期
インピーダンスのスペクトルを示すグラフである。 (b) ナシコンチューブの初期イオン伝導率と温度の関
係を示すグラフである。
【図7】(a) ナシコンチューブ状セルのインピーダン
スの発生を例示するグラフである。 (b) 図7 (a)のグラフから決定されたチューブ抵抗率
のプロットである。
【図8】2つの試験温度におけるチューブ状セルの典型
的な I−V 特性を例示するグラフである。
【図9】セル温度とセル性能との関係を示すグラフで
る。
【図10】カソード液中のNaOH濃度とセル性能の関係を
示すグラフでる。
【図11】ある種の電極材料の効果を例示するグラフで
ある。
【図12】導電率の異なるナシコンチューブを有する種
々の電解槽の特性を示すグラフでる。
【図13】複合セラミック−重合体電解質を示す略図で
ある。
【図14】重合体包装セラミックチューブ状電解質を示
す略図である。
【図15】50℃の操作温度で塩素酸ナトリウムを電解し
た場合のセルの性能を示すグラフである。
【図16】塩素酸ナトリウムを使用し、操作を室温で行
った場合のセルの性能を示すグラフである。
【図17】重合体膜の電流効率に対する、塩の酸への転
化率の影響を示すグラフである。
【図18】重合体膜の電流効率に対する、NaOH濃度及び
酸濃度の影響を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 メイリン・リウー アメリカ合衆国.ユタ・84124.ソルト・ レーク・シテイ.イースト・4170・サウ ス.1346 (72)発明者 ラルス・レンベルク スウエーデン国.エス−103 22・ストツ クホルム.ピー.オー.ボツクス.16100. ストラル・スエデイツシユ・マツチ内

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アノード室;カソード室;上記アノード
    室内に設置された、耐酸性でかつ導電性のアノード;上
    記カソード室内に設置された、耐アルカリ性でかつ導電
    性のカソード;及び上記アノード室を上記カソード室か
    ら分離する膜であって、耐酸性でかつ耐アルカリ性であ
    り、不透過性でかつナトリウムイオン伝導性であり、電
    気絶縁性でありかつ固体の膜;からなる、強酸のナトリ
    ウム塩から水酸化ナトリウムを製造するための電解槽。
  2. 【請求項2】 前記膜はセラミック材料である、請求項
    1に記載の電解槽。
  3. 【請求項3】 前記セラミック材料はナシコンである、
    請求項2に記載の電解槽。
  4. 【請求項4】 前記セラミック材料は理論密度の95%以
    上の理論密度を有する、請求項3に記載の電解槽。
  5. 【請求項5】 前記膜はセラミック材料と重合体材料の
    複合体である、請求項1に記載の電解槽。
  6. 【請求項6】 前記セラミック材料はナシコンであり、
    前記重合体材料は、式: を有する重合体から選択される、請求項5に記載の電解
    槽。
  7. 【請求項7】 前記無機質膜は約 1.5mm以下の厚さを有
    する、請求項1に記載の電解槽。
  8. 【請求項8】 前記膜は薄いかつ実質的に平らな構造体
    である、請求項1に記載の電解槽。
  9. 【請求項9】 前記膜は端部が閉鎖されたチューブの形
    である、請求項1又は3に記載の電解槽。
  10. 【請求項10】 少なくとも2個のアノード室が存在す
    る、請求項1に記載の電解槽。
  11. 【請求項11】 少なくとも2個のカソード室が存在す
    る、請求項1に記載の電解槽。
  12. 【請求項12】 強酸から誘導されたアニオンを有する
    ナトリウム塩の水溶液から濃厚な水酸化ナトリウム水溶
    液を製造する電解方法において、水酸化ナトリウムを含
    有する水性カソード液に電子を導入し;ナトリウムカチ
    オンを含有する水性アノード液からの電子と酸からのア
    ニオンを取出し;一体式のかつ固体のアノード液/ カソ
    ード液セパレーターであって、該セパレーターの格子中
    に含有された可動性のナトリウムイオンを含有するセパ
    レーターを経てナトリウムイオンを誘導して、前記カソ
    ード液中で水酸化ナトリウムの濃厚溶液を製造し;前記
    アノード液中で酸素ガスを製造し;前記カソード液中で
    水素ガスを製造し;前記アノード液中のアニオンから酸
    を製造することを特徴とする、電解方法。
  13. 【請求項13】 水酸化ナトリウムの濃厚溶液は40重量
    %の高いNaOH濃度を有する、請求項12に記載の電解方
    法。
  14. 【請求項14】 アノード液は硫酸ナトリウム、塩化ナ
    トリウム、塩素酸ナトリウム、亜塩素酸ナトリウム、硝
    酸ナトリウム、燐酸ナトリウム、過塩素酸ナトリウム、
    亜硝酸ナトリウム及び炭酸ナトリウムからなる群から選
    ばれたナトリウム塩を含有する、請求項12に記載の電
    解方法。
  15. 【請求項15】 操作温度は100 ℃の高さである、請求
    項12に記載の電解方法。
  16. 【請求項16】 操作温度は約85℃である、請求項12
    に記載の電解方法。
  17. 【請求項17】 操作圧力は大気圧付近である、請求項
    12に記載の電解方法。
  18. 【請求項18】 操作圧力は大気圧より高い圧力であ
    る、請求項12に記載の電解方法。
  19. 【請求項19】 多数のセルが連続的に設置されてお
    り、そして、プロトン伝導性膜と前記ナトリウムイオン
    伝導性膜とが交互に配置されている、請求項1に記載の
    電解槽。
  20. 【請求項20】 一方の末端セルはカソードを含有する
    カソード液セルであり、他方の末端セルはアノードを含
    有するアノード液セルである、請求項19に記載の電解
    槽。
JP5039022A 1992-02-28 1993-02-26 電解槽及び電解方法 Pending JPH0673586A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

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US843509 1992-02-28
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