JPH0673341A - 変性ゼラチンの製造方法 - Google Patents
変性ゼラチンの製造方法Info
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- JPH0673341A JPH0673341A JP15975393A JP15975393A JPH0673341A JP H0673341 A JPH0673341 A JP H0673341A JP 15975393 A JP15975393 A JP 15975393A JP 15975393 A JP15975393 A JP 15975393A JP H0673341 A JPH0673341 A JP H0673341A
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- JP
- Japan
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- gelatin
- substituted
- group
- alkyl
- chemical
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-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C09—DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- C09H—PREPARATION OF GLUE OR GELATINE
- C09H7/00—Preparation of water-insoluble gelatine
-
- G—PHYSICS
- G03—PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
- G03C—PHOTOSENSITIVE MATERIALS FOR PHOTOGRAPHIC PURPOSES; PHOTOGRAPHIC PROCESSES, e.g. CINE, X-RAY, COLOUR, STEREO-PHOTOGRAPHIC PROCESSES; AUXILIARY PROCESSES IN PHOTOGRAPHY
- G03C1/00—Photosensitive materials
- G03C1/005—Silver halide emulsions; Preparation thereof; Physical treatment thereof; Incorporation of additives therein
- G03C1/04—Silver halide emulsions; Preparation thereof; Physical treatment thereof; Incorporation of additives therein with macromolecular additives; with layer-forming substances
- G03C1/047—Proteins, e.g. gelatine derivatives; Hydrolysis or extraction products of proteins
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- Spectroscopy & Molecular Physics (AREA)
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- Materials Engineering (AREA)
- General Physics & Mathematics (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 疎水特性を付与し、かつ静電特性の向上した
ゼラチンを得ることができるゼラチンの製造方法を提供
する。 【構成】 ペンダントアミン基およびペンダントカルボ
キシル基を含む変性ゼラチンの製造方法であって、ゼラ
チンのペンダントアミン基を、このアミン基をカルボキ
シル活性化剤とRCOOH(Rは、炭素数1〜10の置
換または未置換アルキル、炭素数6〜14の置換または
未置換アリール、または炭素数7〜20の置換または未
置換アリールアルキルである)との反応生成物と反応さ
せてアミドを生成するように変性する。
ゼラチンを得ることができるゼラチンの製造方法を提供
する。 【構成】 ペンダントアミン基およびペンダントカルボ
キシル基を含む変性ゼラチンの製造方法であって、ゼラ
チンのペンダントアミン基を、このアミン基をカルボキ
シル活性化剤とRCOOH(Rは、炭素数1〜10の置
換または未置換アルキル、炭素数6〜14の置換または
未置換アリール、または炭素数7〜20の置換または未
置換アリールアルキルである)との反応生成物と反応さ
せてアミドを生成するように変性する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ゼラチンのペンダント
アミン基が修飾されてその特性が実用的に向上したゼラ
チンに関する。また、本発明は、特に、ゼラチン分子の
領域に帯電防止特性および疎水特性を付加することに関
する。さらに、本発明は、特に、このように変性された
(modified)ゼラチンを写真の成分に用いることに関す
る。
アミン基が修飾されてその特性が実用的に向上したゼラ
チンに関する。また、本発明は、特に、ゼラチン分子の
領域に帯電防止特性および疎水特性を付加することに関
する。さらに、本発明は、特に、このように変性された
(modified)ゼラチンを写真の成分に用いることに関す
る。
【0002】なお、本明細書の記述は本件出願の優先権
の基礎たる米国特許出願07/905,425号の明細書の記載に
基づくものであって、当該米国特許出願の番号を参照す
ることによって当該米国特許出願の明細書の記載内容が
本明細書の一部分を構成するものとする。
の基礎たる米国特許出願07/905,425号の明細書の記載に
基づくものであって、当該米国特許出願の番号を参照す
ることによって当該米国特許出願の明細書の記載内容が
本明細書の一部分を構成するものとする。
【0003】
【従来の技術】ゼラチンは、銀塩,染料および他の補助
剤が含まれている写真要素のバインダとして、長い間利
用されている。ゼラチンは一般的に、アミノ酸の酸性基
が他のアミノ酸の塩基性基と結合してゼラチンとして知
られているポリペプチド鎖を形成しているアミノ酸残基
を含むタンパク質と考えられている。アミノ酸残基は典
型的には、主ペプチド鎖のペンダントあるいはブランチ
となるアミン部分とカルボン酸部分との両者を含む。こ
れらのアミン部分およびカルボン酸部分は、ゼラチンの
多くの特性の基礎を形成している写真乳剤に用いるため
に、典型的には、乳剤を支持体にコーティングする前に
水溶性の写真乳剤にゼラチンおよび硬化剤を添加するの
が好ましい。乳剤から水および他の揮発分の除去の際、
活性化された硬化剤のペプチドカップリングあるいはカ
ルボキシル基は反応し、ゼラチンの主鎖のペンダントア
ミンおよびペンダントカルボキシル基との間で結合を形
成する。この技術分野では”インスタント”硬化あるい
は架橋(橋かけ)として知られている硬化は、ゼラチン
構造に剛性を与え、これにより銀塩,染料および補助剤
がフィルム構造中に拡散するのを防止する。また、ゼラ
チンは、摩耗防止のために乳剤の上または下に設けられ
る追加の層、染料の局在化などに有用である。
剤が含まれている写真要素のバインダとして、長い間利
用されている。ゼラチンは一般的に、アミノ酸の酸性基
が他のアミノ酸の塩基性基と結合してゼラチンとして知
られているポリペプチド鎖を形成しているアミノ酸残基
を含むタンパク質と考えられている。アミノ酸残基は典
型的には、主ペプチド鎖のペンダントあるいはブランチ
となるアミン部分とカルボン酸部分との両者を含む。こ
れらのアミン部分およびカルボン酸部分は、ゼラチンの
多くの特性の基礎を形成している写真乳剤に用いるため
に、典型的には、乳剤を支持体にコーティングする前に
水溶性の写真乳剤にゼラチンおよび硬化剤を添加するの
が好ましい。乳剤から水および他の揮発分の除去の際、
活性化された硬化剤のペプチドカップリングあるいはカ
ルボキシル基は反応し、ゼラチンの主鎖のペンダントア
ミンおよびペンダントカルボキシル基との間で結合を形
成する。この技術分野では”インスタント”硬化あるい
は架橋(橋かけ)として知られている硬化は、ゼラチン
構造に剛性を与え、これにより銀塩,染料および補助剤
がフィルム構造中に拡散するのを防止する。また、ゼラ
チンは、摩耗防止のために乳剤の上または下に設けられ
る追加の層、染料の局在化などに有用である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この技術分野で知られ
ているように、露光した写真要素を表示する前には、典
型的に、画像を熱あるいは化学薬品の何れかで処理する
ことが必要である。化学的処理は、種々の化学薬品に写
真要素を導入して画像を現像し、余分の銀塩,染料およ
び補助剤を除去する工程を含む。化学的処理の後、写真
要素を好ましくは乾燥することにより画像を得る。ペン
ダントアミンは、過度の水を吸収する傾向があるため乾
燥工程には有害である。したがって、ゼラチンアミンを
ブロックするかより完全に架橋するかにより、より迅速
にそして完全に乾燥することができる写真要素を提供す
ることが、当分野では長い間要望されている。
ているように、露光した写真要素を表示する前には、典
型的に、画像を熱あるいは化学薬品の何れかで処理する
ことが必要である。化学的処理は、種々の化学薬品に写
真要素を導入して画像を現像し、余分の銀塩,染料およ
び補助剤を除去する工程を含む。化学的処理の後、写真
要素を好ましくは乾燥することにより画像を得る。ペン
ダントアミンは、過度の水を吸収する傾向があるため乾
燥工程には有害である。したがって、ゼラチンアミンを
ブロックするかより完全に架橋するかにより、より迅速
にそして完全に乾燥することができる写真要素を提供す
ることが、当分野では長い間要望されている。
【0005】ゼラチンを変性する方法は、Roche等
によりU.S.P.4,978,607号に開示されて
いる。この特許では、アミン基は種々の基により変性さ
れている。Rosheの変性化合物は不完全である。す
なわち、これらの化合物は、カルボキシル基,アルコー
ル基等の種々の基と反応する傾向を有し、得られる最終
生成物を制御あるいは予測するのが極めて難しいからで
ある。さらに、それによってゼラチンが変性される物質
は、詳細に述べられている毒性基を含むものが生成され
る化合物に限定されている。有害な化合物は、製造の困
難性、さらには製造コスト大きく増加させる。よって、
当分野ではペンダントアミンについて選択性があり、種
々の置換基とともに用いることができるゼラチンの変性
方法の出現が長い間望まれている。
によりU.S.P.4,978,607号に開示されて
いる。この特許では、アミン基は種々の基により変性さ
れている。Rosheの変性化合物は不完全である。す
なわち、これらの化合物は、カルボキシル基,アルコー
ル基等の種々の基と反応する傾向を有し、得られる最終
生成物を制御あるいは予測するのが極めて難しいからで
ある。さらに、それによってゼラチンが変性される物質
は、詳細に述べられている毒性基を含むものが生成され
る化合物に限定されている。有害な化合物は、製造の困
難性、さらには製造コスト大きく増加させる。よって、
当分野ではペンダントアミンについて選択性があり、種
々の置換基とともに用いることができるゼラチンの変性
方法の出現が長い間望まれている。
【0006】また、写真要素が種々の自動処理機械を通
過したときに発生する静電気の効果を減少させる方法
も、当分野で長い間要望されている。これは、当分野で
よく知られている種々の技術により達成されている。こ
れらはみな、静電気防止の追加の層を設けるか、あるい
は写真乳剤中に種々の界面活性剤を使用するかの何れか
が必要である。補助層を設けるには好ましくない追加の
製造工程が必要であり、また、写真乳剤中の界面活性剤
は拡散してフィルムの感光性能に影響し得ることが知ら
れている。
過したときに発生する静電気の効果を減少させる方法
も、当分野で長い間要望されている。これは、当分野で
よく知られている種々の技術により達成されている。こ
れらはみな、静電気防止の追加の層を設けるか、あるい
は写真乳剤中に種々の界面活性剤を使用するかの何れか
が必要である。補助層を設けるには好ましくない追加の
製造工程が必要であり、また、写真乳剤中の界面活性剤
は拡散してフィルムの感光性能に影響し得ることが知ら
れている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる変性ゼラ
チンの製造方法は、ペンダントアミン基およびペンダン
トカルボキシル基を含む変性ゼラチンの製造方法であっ
て、前記ゼラチンの少なくとも1つのペンダントアミン
基を、該ゼラチンのアミン基をカルボキシル活性化剤と
RCOOH(Rは、炭素数1〜10の置換または未置換
アルキル、炭素数6〜14の置換または未置換アリー
ル、または炭素数7〜20の置換または未置換アリール
アルキルである)との反応生成物と反応させてアミドを
生成することにより変性することを特徴とする。
チンの製造方法は、ペンダントアミン基およびペンダン
トカルボキシル基を含む変性ゼラチンの製造方法であっ
て、前記ゼラチンの少なくとも1つのペンダントアミン
基を、該ゼラチンのアミン基をカルボキシル活性化剤と
RCOOH(Rは、炭素数1〜10の置換または未置換
アルキル、炭素数6〜14の置換または未置換アリー
ル、または炭素数7〜20の置換または未置換アリール
アルキルである)との反応生成物と反応させてアミドを
生成することにより変性することを特徴とする。
【0008】本発明で用いるゼラチンはペンダントアミ
ン基を変性してアミドとすることにより得られる。この
ゼラチンは、静電性能が改善され、吸水性が減少する
等、特性も変性されている。これらおよびその他の改善
は、変性されたゼラチンおよびこのゼラチンの写真乳剤
への混合により得られる。写真乳剤は、ペンダントアミ
ン基およびペンダントカルボキシル基を有しそのアミン
基の少なくとも1つが式−NHCORのアミドとなるよ
うに変性されたゼラチンで作成されている。プロセスは
典型的に、アミン基と、例えば活性化カルボキシル基お
よびカルボン酸の反応生成物であるカルボキシル活性化
剤との反応が含まれる。ここでカルボン酸は、例えばR
COOHで、Rが、炭素数1〜10の置換あるいは未置
換のアルキル、炭素数6〜14の置換あるいは未置換の
アリール、または炭素数7〜20のアリールアルキルで
あるものである。
ン基を変性してアミドとすることにより得られる。この
ゼラチンは、静電性能が改善され、吸水性が減少する
等、特性も変性されている。これらおよびその他の改善
は、変性されたゼラチンおよびこのゼラチンの写真乳剤
への混合により得られる。写真乳剤は、ペンダントアミ
ン基およびペンダントカルボキシル基を有しそのアミン
基の少なくとも1つが式−NHCORのアミドとなるよ
うに変性されたゼラチンで作成されている。プロセスは
典型的に、アミン基と、例えば活性化カルボキシル基お
よびカルボン酸の反応生成物であるカルボキシル活性化
剤との反応が含まれる。ここでカルボン酸は、例えばR
COOHで、Rが、炭素数1〜10の置換あるいは未置
換のアルキル、炭素数6〜14の置換あるいは未置換の
アリール、または炭素数7〜20のアリールアルキルで
あるものである。
【0009】
【作用】溶液中では、ゼラチンは多数の分子内および分
子間水素結合によりすぐ近くに保持されている連結され
た鎖を形成する。これらの連結された鎖は、乾燥あるい
は冷却させる能力などのゼラチンが本来備えている多く
の特性を与える。また、多数のペンダントカルボキシル
基およびペンダントアミンも下記式(化1)に示すよう
にゼラチンの鎖に本来備わっている。
子間水素結合によりすぐ近くに保持されている連結され
た鎖を形成する。これらの連結された鎖は、乾燥あるい
は冷却させる能力などのゼラチンが本来備えている多く
の特性を与える。また、多数のペンダントカルボキシル
基およびペンダントアミンも下記式(化1)に示すよう
にゼラチンの鎖に本来備わっている。
【0010】
【化1】
【0011】当分野では、ゼラチンの架橋あるいは硬化
は水素結合をより強いアミド結合に置換し、それによっ
て、下記式(化2)に示すように、ゼラチンの鎖の相対
的な配向が、ペンダントカルボキシル基およびペンダン
トアミン基の嵩への僅かな影響を伴って実質的に保持さ
れることが知られている。
は水素結合をより強いアミド結合に置換し、それによっ
て、下記式(化2)に示すように、ゼラチンの鎖の相対
的な配向が、ペンダントカルボキシル基およびペンダン
トアミン基の嵩への僅かな影響を伴って実質的に保持さ
れることが知られている。
【0012】
【化2】
【0013】本発明は、ペンダントアミン基を利用し、
このアミン基を活性化カルボキシル基と結合してアミド
を生成するように変性することを教示するものである。
活性化されたカルボキシル基は、下記式(化3)のよう
にカルボン酸とカルボキシル活性化剤AXとの反応によ
って生成される。
このアミン基を活性化カルボキシル基と結合してアミド
を生成するように変性することを教示するものである。
活性化されたカルボキシル基は、下記式(化3)のよう
にカルボン酸とカルボキシル活性化剤AXとの反応によ
って生成される。
【0014】
【化3】 AXはカルボキシル活性化剤を表し、これはそれから形
成される中間生成物がアミン基と反応してアミドを形成
するものがを選択される。式AXの中で、Aはカルボン
酸による求核攻撃によりXから置換可能なもので、Xは
アミンによる求核攻撃により活性化カルボキシル基から
置換可能なものである。その後、活性化カルボキシル基
は、下記式(化4)の反応のように、アミンと反応して
アミドを生成する。
成される中間生成物がアミン基と反応してアミドを形成
するものがを選択される。式AXの中で、Aはカルボン
酸による求核攻撃によりXから置換可能なもので、Xは
アミンによる求核攻撃により活性化カルボキシル基から
置換可能なものである。その後、活性化カルボキシル基
は、下記式(化4)の反応のように、アミンと反応して
アミドを生成する。
【0015】
【化4】 アミンがゼラチンのペンダント基である場合、ゼラチン
は反応の結果、実質的に下記式(化5)に示すような構
造となって変性される。
は反応の結果、実質的に下記式(化5)に示すような構
造となって変性される。
【0016】
【化5】
【0017】アミドの生成は、好ましくはゼラチンの等
電点より高いpHの溶液中でなされる。本発明の教示の
範囲にはいるが、上記式(化5)中のR、すなわちカル
ボン酸置換基は、炭素数1〜10の置換あるいは未置換
のアルキル、炭素数6〜14の置換あるいは未置換のア
リール、および炭素数7〜20の置換あるいは未置換ア
リールアルキルを含む。好ましい置換基はフッ素,塩
素,アルコール,アミン類等を含むものであるが、これ
らに限定されない。より好ましい置換基は例えば分岐ア
ルキル,置換あるいは未置換の縮合環等のコンパクトで
あるが高い疎水性を有する疎水基を少なくとも1つ有す
るカルボン酸である。特に好ましいカルボン酸は、t−
ブチル,シクロヘキシル,ノルボルナン,ノルボルニレ
ン,ノルボルナジエン,アダマンタンまたは類似の基で
置換されたものを含む。最も好ましいカルボン酸は、ア
ダマンタンアミンである。飽和または不飽和のフッ素置
換アルキル,置換あるいは未置換のフッ素置換アリー
ル,置換あるいは未置換のフッ素置換アリールアルキル
基は、静電防止補助剤に用いて好適である。カルボン酸
の部分は、ゼラチンとは異なるということがここでの教
示により理解される。
電点より高いpHの溶液中でなされる。本発明の教示の
範囲にはいるが、上記式(化5)中のR、すなわちカル
ボン酸置換基は、炭素数1〜10の置換あるいは未置換
のアルキル、炭素数6〜14の置換あるいは未置換のア
リール、および炭素数7〜20の置換あるいは未置換ア
リールアルキルを含む。好ましい置換基はフッ素,塩
素,アルコール,アミン類等を含むものであるが、これ
らに限定されない。より好ましい置換基は例えば分岐ア
ルキル,置換あるいは未置換の縮合環等のコンパクトで
あるが高い疎水性を有する疎水基を少なくとも1つ有す
るカルボン酸である。特に好ましいカルボン酸は、t−
ブチル,シクロヘキシル,ノルボルナン,ノルボルニレ
ン,ノルボルナジエン,アダマンタンまたは類似の基で
置換されたものを含む。最も好ましいカルボン酸は、ア
ダマンタンアミンである。飽和または不飽和のフッ素置
換アルキル,置換あるいは未置換のフッ素置換アリー
ル,置換あるいは未置換のフッ素置換アリールアルキル
基は、静電防止補助剤に用いて好適である。カルボン酸
の部分は、ゼラチンとは異なるということがここでの教
示により理解される。
【0018】ここで用いることができるカルボキシル活
性化剤は、それから生成された活性化カルボキシル基が
アミンと反応したときにアミドを生成できるものであれ
ばよく、その数は多数である。カルボキシル活性化剤
は、従来技術では他の名称、例えば硬化剤およびペプチ
ドカプラで参照されている。典型的な例は、U.S.
P.4,942,068号に教示されており、次の式
(a)〜(h)に示すものを含むが、勿論これに限定さ
れない。
性化剤は、それから生成された活性化カルボキシル基が
アミンと反応したときにアミドを生成できるものであれ
ばよく、その数は多数である。カルボキシル活性化剤
は、従来技術では他の名称、例えば硬化剤およびペプチ
ドカプラで参照されている。典型的な例は、U.S.
P.4,942,068号に教示されており、次の式
(a)〜(h)に示すものを含むが、勿論これに限定さ
れない。
【0019】
【化6】
【0020】ここで、R1 はアルキル,アリールまたは
アリールアルキルを示し、R2 はR1 と同じか、または
アルキレン,アリーレン,アルアルキレン(aralkylen
e)あるいはアルクアルアルキレン(alkaralkylene )
を示し、第2結合が次式(化7)に対応する基に結合さ
れている、
アリールアルキルを示し、R2 はR1 と同じか、または
アルキレン,アリーレン,アルアルキレン(aralkylen
e)あるいはアルクアルアルキレン(alkaralkylene )
を示し、第2結合が次式(化7)に対応する基に結合さ
れている、
【0021】
【化7】
【0022】または、R1 およびR2 は、例えばピペリ
ジン,ピペラジン,あるいはモルフォリン環等の任意に
置換されたヘテロサイクリック環を完成させるために求
められる原子を示し、この環は、例えばC1〜C3のア
ルキルあるいはハロゲンで任意に置換されており、R3
は、水素,アルキル,アリール,アルコキシ,−NR4
−COR5 ,−(CH2 )m −NR8 R9 ,−(CH
2 )n −CONR13R14,あるいは次式(化8)の基,
あるいは架橋部材もしくはポリマ鎖への直接結合を示
し、
ジン,ピペラジン,あるいはモルフォリン環等の任意に
置換されたヘテロサイクリック環を完成させるために求
められる原子を示し、この環は、例えばC1〜C3のア
ルキルあるいはハロゲンで任意に置換されており、R3
は、水素,アルキル,アリール,アルコキシ,−NR4
−COR5 ,−(CH2 )m −NR8 R9 ,−(CH
2 )n −CONR13R14,あるいは次式(化8)の基,
あるいは架橋部材もしくはポリマ鎖への直接結合を示
し、
【0023】
【化8】
【0024】R4 ,R6 ,R7 ,R9 ,R14,R15,R
17,R18およびR19は、水素あるいはC1〜C4のアル
キルであり、R5 は、水素,C1〜C4のアルキルある
いはNR6 R7 を示し、R8 は、−COR10を示し、R
10は、NR11R12を示し、R11は、C1〜C4のアルキ
ルあるいはアリール、特にフェニルを示し、R12は、水
素,C1〜C4のアルキルあるいはアリール、特にフェ
ニルを示し、R13は、水素,C1〜C4のアルキルある
いはアリール、特にフェニルを示し、R16は、水素,C
1〜C4のアルキル,COR18あるいはCONHR19を
示し、mは、1〜3であり、nは、0〜3であり、p
は、2〜3であり、Yは、OあるいはNR17を示し、R
13およびR14は、例えばピペリジン,ピペラジン,ある
いはモルフォリン環等の任意に置換されたヘテロサイク
リック環を完成させるために求められる原子を示し、こ
の環は、例えばC1〜C3のアルキルあるいはハロゲン
で任意に置換されており、zは、任意にベンゼン環と連
結されている、5員環あるいは6員環の芳香族ヘテロサ
イクリック環を完成させるために必要な炭素原子を示
し、および、X- は、アニオンであり、もし分子の残部
に既にアニオニック基が結合している場合には脱離する
ものである。
17,R18およびR19は、水素あるいはC1〜C4のアル
キルであり、R5 は、水素,C1〜C4のアルキルある
いはNR6 R7 を示し、R8 は、−COR10を示し、R
10は、NR11R12を示し、R11は、C1〜C4のアルキ
ルあるいはアリール、特にフェニルを示し、R12は、水
素,C1〜C4のアルキルあるいはアリール、特にフェ
ニルを示し、R13は、水素,C1〜C4のアルキルある
いはアリール、特にフェニルを示し、R16は、水素,C
1〜C4のアルキル,COR18あるいはCONHR19を
示し、mは、1〜3であり、nは、0〜3であり、p
は、2〜3であり、Yは、OあるいはNR17を示し、R
13およびR14は、例えばピペリジン,ピペラジン,ある
いはモルフォリン環等の任意に置換されたヘテロサイク
リック環を完成させるために求められる原子を示し、こ
の環は、例えばC1〜C3のアルキルあるいはハロゲン
で任意に置換されており、zは、任意にベンゼン環と連
結されている、5員環あるいは6員環の芳香族ヘテロサ
イクリック環を完成させるために必要な炭素原子を示
し、および、X- は、アニオンであり、もし分子の残部
に既にアニオニック基が結合している場合には脱離する
ものである。
【0025】
【化9】
【0026】ここで、R1 ,R2 ,R3 およびX- は、
化学式(a)の定義と同じである。
化学式(a)の定義と同じである。
【0027】
【化10】 )
【0028】ここで、R20,R21,R22,R23は、C1
〜C20のアルキル,C6〜C20のアルアルキル(ar
alkyl ),C5〜C20のアリールを示し、これらは未
置換か、あるいはハロゲン,スルフォ,C1〜C20の
アルコキシ,N,N−ジ−C1〜C4−アルキル−置換
カルバモイルにより、アルアルキルおよびアリールの場
合には、およびC1〜C20アルキルにより置換されて
いるかの何れかであり、R24は、求核剤により放出され
る基であり、および、X- は、化学式(a)の定義と同
じであり、2または4または置換基R20,R21,R22お
よびR23は、さらに窒素原子あるいは次式(化11)で
示す基と結合しており、任意にさらにOあるいはN等の
へテロ原子を包含して1または2の飽和5〜7員環を形
成している。
〜C20のアルキル,C6〜C20のアルアルキル(ar
alkyl ),C5〜C20のアリールを示し、これらは未
置換か、あるいはハロゲン,スルフォ,C1〜C20の
アルコキシ,N,N−ジ−C1〜C4−アルキル−置換
カルバモイルにより、アルアルキルおよびアリールの場
合には、およびC1〜C20アルキルにより置換されて
いるかの何れかであり、R24は、求核剤により放出され
る基であり、および、X- は、化学式(a)の定義と同
じであり、2または4または置換基R20,R21,R22お
よびR23は、さらに窒素原子あるいは次式(化11)で
示す基と結合しており、任意にさらにOあるいはN等の
へテロ原子を包含して1または2の飽和5〜7員環を形
成している。
【0029】
【化11】
【0030】
【化12】
【0031】ここで、R25は、C1〜C10のアルキ
ル、C5〜C8のシクロアルキル、C3〜C10のアル
コキシアルキル、またはC7〜C15のアルアルキルを
示し、R26は、R25と同じか、または次式(化13)に
対応する基を示す。
ル、C5〜C8のシクロアルキル、C3〜C10のアル
コキシアルキル、またはC7〜C15のアルアルキルを
示し、R26は、R25と同じか、または次式(化13)に
対応する基を示す。
【0032】
【化13】
【0033】ここで、R27は、C2〜C4のアルキレン
であり、R28,R29およびR30は、C1〜C6のアルキ
ルを示し;R28,R29およびR30の何れか1つの基はカ
ルバモイル基またはスルフォ基により置換されていても
よく、R28,R29およびR30のうち2つの基が窒素原子
を介して結合されて任意に置換されたヘテロサイクリッ
ク環を形成していてもよい。ヘテロサイクリック環は例
えばピロリジン,ピペラジンまたはモルフォリン環であ
り、これらは例えばC1〜C3のアルキルまたはハロゲ
ンにより置換されていてもよい。
であり、R28,R29およびR30は、C1〜C6のアルキ
ルを示し;R28,R29およびR30の何れか1つの基はカ
ルバモイル基またはスルフォ基により置換されていても
よく、R28,R29およびR30のうち2つの基が窒素原子
を介して結合されて任意に置換されたヘテロサイクリッ
ク環を形成していてもよい。ヘテロサイクリック環は例
えばピロリジン,ピペラジンまたはモルフォリン環であ
り、これらは例えばC1〜C3のアルキルまたはハロゲ
ンにより置換されていてもよい。
【0034】X- は、式(a)での定義と同義である。
【0035】
【化14】
【0036】ここで、X- は、式(a)での定義と同義
であり、R24は、式(c)での定義と同義であり、R31
は、C1〜C10のアルキル、C6〜C15アリールま
たはC7〜C15のアルアルキルを示し、これらは未置
換か、カルバモイル,スルファモイルまたはスルフォに
よって置換されているかの何れかであり、R32およびR
33は、水素,ハロゲン,アシルアミノ,ニトロ,カルバ
モイル,ウレイド(カルバミド),アルコキシ,アルキ
ル,アルケニル,アリールまたはアルアリール、または
特にピリジン環と縮合したベンゼン環等の環の残余の部
材であり、R24およびR31は、R24がスルフォニルオキ
シ基の場合には他方に結合されていてもよい。
であり、R24は、式(c)での定義と同義であり、R31
は、C1〜C10のアルキル、C6〜C15アリールま
たはC7〜C15のアルアルキルを示し、これらは未置
換か、カルバモイル,スルファモイルまたはスルフォに
よって置換されているかの何れかであり、R32およびR
33は、水素,ハロゲン,アシルアミノ,ニトロ,カルバ
モイル,ウレイド(カルバミド),アルコキシ,アルキ
ル,アルケニル,アリールまたはアルアリール、または
特にピリジン環と縮合したベンゼン環等の環の残余の部
材であり、R24およびR31は、R24がスルフォニルオキ
シ基の場合には他方に結合されていてもよい。
【0037】
【化15】
【0038】ここで、R1 ,R2 およびX- は、式
(a)での定義と同義であり、R34は、C1〜C10の
アルキル,C6〜C14のアリールまたはC7〜C15
のアルアリールを示す。
(a)での定義と同義であり、R34は、C1〜C10の
アルキル,C6〜C14のアリールまたはC7〜C15
のアルアリールを示す。
【0039】
【化16】
【0040】ここで、R1 ,R2 およびX- は、式
(a)での定義と同義であり、R35は、水素,アルキ
ル,アルアルキル,アリール,アルケニル,R38O−,
R39R40N−,R41R42C=N−またはR38S−を示
し、R36およびR37は、アルキル,アルアルキル,アリ
ール,アルケニル,下記式(化17)の基,R44−SO
2 またはR45−N=N−を示し、または窒素原子を伴っ
てヘテロサイクリック環または下記式(化17)の基の
残余の部材を示し、
(a)での定義と同義であり、R35は、水素,アルキ
ル,アルアルキル,アリール,アルケニル,R38O−,
R39R40N−,R41R42C=N−またはR38S−を示
し、R36およびR37は、アルキル,アルアルキル,アリ
ール,アルケニル,下記式(化17)の基,R44−SO
2 またはR45−N=N−を示し、または窒素原子を伴っ
てヘテロサイクリック環または下記式(化17)の基の
残余の部材を示し、
【0041】
【化17】
【0042】
【化18】
【0043】R38,R39,R40,R41,R42,R43,R
44およびR55は、アルキル,アルアルキル,アルケニル
を示し、R41およびR42は水素でもよく;さらにR39お
よびR40またはR41およびR42は、5あるいは6員環
の、飽和カルボサイクリックあるいはヘテロサイクリッ
ク環を示す。
44およびR55は、アルキル,アルアルキル,アルケニル
を示し、R41およびR42は水素でもよく;さらにR39お
よびR40またはR41およびR42は、5あるいは6員環
の、飽和カルボサイクリックあるいはヘテロサイクリッ
ク環を示す。
【0044】
【化19】
【0045】ここで、R46は、水素,アルキルまたはア
リールを示し、R47は、アシル,カルボアルコキシ,カ
ルバモイルまたはアリーリロキシカルボニルを示し、R
48は、水素またはR47を示し、R49およびR50は、アル
キル,アリール,アルアルキルを示し,または窒素原子
を伴って任意に置換されたヘテロサイクリック環の残余
の部材を示す。ヘテロサイクリック環は例えばピぺリジ
ン,ピペラジンまたはモルフォリン環であり、これらは
例えばC1〜C3のアルキルまたはハロゲンにより置換
されていてもよい。
リールを示し、R47は、アシル,カルボアルコキシ,カ
ルバモイルまたはアリーリロキシカルボニルを示し、R
48は、水素またはR47を示し、R49およびR50は、アル
キル,アリール,アルアルキルを示し,または窒素原子
を伴って任意に置換されたヘテロサイクリック環の残余
の部材を示す。ヘテロサイクリック環は例えばピぺリジ
ン,ピペラジンまたはモルフォリン環であり、これらは
例えばC1〜C3のアルキルまたはハロゲンにより置換
されていてもよい。
【0046】X- は、式(a)での定義と同義である。
【0047】特に好ましいカルボキシル活性化剤は、1
992年1月7日出願のRugerのU.S.特許出願
No.07/817,629に記載されており、次式
(化20)のものを含む。
992年1月7日出願のRugerのU.S.特許出願
No.07/817,629に記載されており、次式
(化20)のものを含む。
【0048】
【化20】
【0049】ここで、R52,R53,R54およびR55は、
それぞれ独立して炭素数1〜3の置換あるいは未置換ア
ルキル,炭素数6〜14の置換あるいは未置換のアリー
ル,炭素数7〜20の置換あるいは未置換のアリールア
ルキル基を示し、R52およびR53またはR54およびR55
は、炭素,酸素,窒素,あるいはこれらの混合からなる
置換あるいは未置換の5あるいは6員飽和環を構成して
いてもよく、X- はアニオンであり、イミダゾール環は
炭素数1〜3のアルキル基で置換されていてもよい。
それぞれ独立して炭素数1〜3の置換あるいは未置換ア
ルキル,炭素数6〜14の置換あるいは未置換のアリー
ル,炭素数7〜20の置換あるいは未置換のアリールア
ルキル基を示し、R52およびR53またはR54およびR55
は、炭素,酸素,窒素,あるいはこれらの混合からなる
置換あるいは未置換の5あるいは6員飽和環を構成して
いてもよく、X- はアニオンであり、イミダゾール環は
炭素数1〜3のアルキル基で置換されていてもよい。
【0050】他の有用なカルボキシル活性化剤は、U.
S.P.5,073,480号,U.S.P.4,87
7,724号およびM.BodanszkyのPrin
ciples of Synthesis,Sprin
ger−Verlag,1984に記載されているが、
これに限定されるものではない。
S.P.5,073,480号,U.S.P.4,87
7,724号およびM.BodanszkyのPrin
ciples of Synthesis,Sprin
ger−Verlag,1984に記載されているが、
これに限定されるものではない。
【0051】かかるカルボキシル活性化剤は、次の式
(化21)〜(化28)からなる群から少なくとも1つ
を選択するのが好ましい。
(化21)〜(化28)からなる群から少なくとも1つ
を選択するのが好ましい。
【0052】
【化21】
【0053】
【化22】
【0054】
【化23】
【0055】
【化24】
【0056】
【化25】
【0057】
【化26】
【0058】
【化27】
【0059】
【化28】
【0060】ここで用いられる“ゼラチン”という語
は、コラーゲンから生成されるタンパク質物質をいう。
また、本発明においては、“ゼラチン”は、ゼラチンの
合成類似体等の実質的に同等の物質もいう。一般的に、
ゼラチンはアルカリ性ゼラチン、酸性ゼラチンあるいは
酵素ゼラチンに分類される。アルカリ性ゼラチンは、例
えば水酸化カルシウム等の塩基でコラーゲンを処理する
ことにより得られる。酸性ゼラチンは、例えば塩酸等の
酸でコラーゲンを処理することにより得られる。酵素ゼ
ラチンは、コラーゲンのヒドロラーゼ(加水分解酵素)
処理により生成させる。本発明では、ゼラチンは、調製
後においてここで教示するような反応のために十分な数
のペンダントアミンが残っているものであれば、その種
類または分子量は制限されない。アミン含有ポリマまた
はコポリマも、ここで教示されるように変性され、これ
によりそれらのポリマまたはコポリマに付随する望まし
い特性を減少させることなく、吸水率が減少される。
は、コラーゲンから生成されるタンパク質物質をいう。
また、本発明においては、“ゼラチン”は、ゼラチンの
合成類似体等の実質的に同等の物質もいう。一般的に、
ゼラチンはアルカリ性ゼラチン、酸性ゼラチンあるいは
酵素ゼラチンに分類される。アルカリ性ゼラチンは、例
えば水酸化カルシウム等の塩基でコラーゲンを処理する
ことにより得られる。酸性ゼラチンは、例えば塩酸等の
酸でコラーゲンを処理することにより得られる。酵素ゼ
ラチンは、コラーゲンのヒドロラーゼ(加水分解酵素)
処理により生成させる。本発明では、ゼラチンは、調製
後においてここで教示するような反応のために十分な数
のペンダントアミンが残っているものであれば、その種
類または分子量は制限されない。アミン含有ポリマまた
はコポリマも、ここで教示されるように変性され、これ
によりそれらのポリマまたはコポリマに付随する望まし
い特性を減少させることなく、吸水率が減少される。
【0061】ここでの教示に従って変性されたゼラチン
の典型的な用途としては、写真乳剤のバインダ、または
銀粉末の懸濁液の調製の際の懸濁の手段がある。ここで
の教示に適用可能と考えられる写真乳剤には、ポジおよ
びネガの処理システムが含まれるが、これらに限定され
るものではない。この技術分野で知られているように、
写真乳剤には他の補助剤として、化学および分光増感
剤,光沢剤,かぶり止め(antifoggants)および安定
剤,色材,光散乱および吸収材,他のバインダ添加剤,
他の硬化剤,コーティング助剤,可塑剤および潤滑剤,
静電防止剤,現像モディファイヤ等が含まれ、詳しく
は、Research Disclosure,198
9年12月,308119項に開示されているが、これ
らに限定されない。また、Research Disc
losure,1989年12月,308119項に示
されるように、写真乳剤は典型的には、適当な支持体に
コーティングされ、その後、乾燥、露光、処理等が行わ
れる。
の典型的な用途としては、写真乳剤のバインダ、または
銀粉末の懸濁液の調製の際の懸濁の手段がある。ここで
の教示に適用可能と考えられる写真乳剤には、ポジおよ
びネガの処理システムが含まれるが、これらに限定され
るものではない。この技術分野で知られているように、
写真乳剤には他の補助剤として、化学および分光増感
剤,光沢剤,かぶり止め(antifoggants)および安定
剤,色材,光散乱および吸収材,他のバインダ添加剤,
他の硬化剤,コーティング助剤,可塑剤および潤滑剤,
静電防止剤,現像モディファイヤ等が含まれ、詳しく
は、Research Disclosure,198
9年12月,308119項に開示されているが、これ
らに限定されない。また、Research Disc
losure,1989年12月,308119項に示
されるように、写真乳剤は典型的には、適当な支持体に
コーティングされ、その後、乾燥、露光、処理等が行わ
れる。
【0062】写真乳剤に使用されるゼラチンの変性は写
真乳剤の調製後に行うことができ、または変性したゼラ
チンを乳剤に添加することができる。
真乳剤の調製後に行うことができ、または変性したゼラ
チンを乳剤に添加することができる。
【0063】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて説明する。
以下に説明する実施例は、ここでの教示をさらに詳しく
説明するものであり、本発明の範囲を限定するものでは
ない。量およびパーセントは全て、特に明記しない限り
重量で表す。
以下に説明する実施例は、ここでの教示をさらに詳しく
説明するものであり、本発明の範囲を限定するものでは
ない。量およびパーセントは全て、特に明記しない限り
重量で表す。
【0064】試験例1 コーティング助剤としてサポニンを含む、脱イオンして
いない8%ゼラチン溶液をバインダとして用いた。表1
に示すように、フォルムアルデヒドあるいは式HAのペ
プチドカップラ(以下、HAという)をサンプル1〜4
に添加した。
いない8%ゼラチン溶液をバインダとして用いた。表1
に示すように、フォルムアルデヒドあるいは式HAのペ
プチドカップラ(以下、HAという)をサンプル1〜4
に添加した。
【0065】
【化29】
【0066】同じく表1に示すように、1−アダマンタ
ンカルボン酸(ACA)を含む溶液の種々の量および1
当量のHAをサンプル5〜7に加えた。ゼラチン溶液の
pHは5.80に維持した。
ンカルボン酸(ACA)を含む溶液の種々の量および1
当量のHAをサンプル5〜7に加えた。ゼラチン溶液の
pHは5.80に維持した。
【0067】次いで、この溶液を、直接か、または種々
の量の硬化剤で処理した後直ちにかの何れかの方法で、
レジンおよびゼラチンを下塗りしたポリエチレンテレフ
タレート基材上に#40のMayerロッドで塗布し
た。フィルムは室温で3日間乾燥した。融点は、0.1
MのNaOH中で測定した。水吸収は、乾燥した10×
10cmのフィルムサンプルの重量を測定し、サンプル
を脱イオン水中に30分間浸漬し、フィルムから過剰の
水を流れ落とし、膨潤したフィルムの重量を測定した。
吸水率は次式で与えられる。
の量の硬化剤で処理した後直ちにかの何れかの方法で、
レジンおよびゼラチンを下塗りしたポリエチレンテレフ
タレート基材上に#40のMayerロッドで塗布し
た。フィルムは室温で3日間乾燥した。融点は、0.1
MのNaOH中で測定した。水吸収は、乾燥した10×
10cmのフィルムサンプルの重量を測定し、サンプル
を脱イオン水中に30分間浸漬し、フィルムから過剰の
水を流れ落とし、膨潤したフィルムの重量を測定した。
吸水率は次式で与えられる。
【0068】
【数1】
【0069】
【表1】
【0070】表1のデータは、活性化1−アダマンタン
カルボン酸(ACA)をゼラチンに加えた場合、架橋が
なくなるが、未硬化の対照であるサンプル8と比較して
吸水率が大きく減少していることを示している。したが
って、ゼラチンは、その吸水率特性が架橋することなく
低下するように変性され得る。
カルボン酸(ACA)をゼラチンに加えた場合、架橋が
なくなるが、未硬化の対照であるサンプル8と比較して
吸水率が大きく減少していることを示している。したが
って、ゼラチンは、その吸水率特性が架橋することなく
低下するように変性され得る。
【0071】試験例2 約2.9mMolの混合Rf CH2 CH2 CO2 H(R
f =C6〜C14FX,x=2C−1)を12gのCH3
CNに溶解し、2.8mMolの1−モルフォリノカ
ルボニルピリジニウムクロライド(HB)で処理した。
この溶液を室温下、5分間撹拌した。この溶液をそれぞ
れ異なる量に分割したものを、25gの脱イオン化して
いない8%ゼラチン溶液に添加した。次に、処理された
ゼラチン溶液をMayerロッドで、レジンおよびゼラ
チンを下塗りしたポリエチレンテレフタレートベースに
塗布した。フィルムを1日間室温下空気中で乾燥し、融
点および吸水率を上述した通りに測定した。静電放電半
減期を、この技術分野で知られているマイクロコンピュ
ータを接続したMonroe放電器を用い、15%相対
湿度で72°Fの条件で測定した。半減期が小さいほ
ど、塗膜は、耐静電気発生(Resistance t
o static artifacts)および耐ダス
ト吸引性が増大する。
f =C6〜C14FX,x=2C−1)を12gのCH3
CNに溶解し、2.8mMolの1−モルフォリノカ
ルボニルピリジニウムクロライド(HB)で処理した。
この溶液を室温下、5分間撹拌した。この溶液をそれぞ
れ異なる量に分割したものを、25gの脱イオン化して
いない8%ゼラチン溶液に添加した。次に、処理された
ゼラチン溶液をMayerロッドで、レジンおよびゼラ
チンを下塗りしたポリエチレンテレフタレートベースに
塗布した。フィルムを1日間室温下空気中で乾燥し、融
点および吸水率を上述した通りに測定した。静電放電半
減期を、この技術分野で知られているマイクロコンピュ
ータを接続したMonroe放電器を用い、15%相対
湿度で72°Fの条件で測定した。半減期が小さいほ
ど、塗膜は、耐静電気発生(Resistance t
o static artifacts)および耐ダス
ト吸引性が増大する。
【0072】
【表2】
【0073】活性化されたフッ素化カルボン酸の添加
は、Monroe放電量によって決定される静電放電半
減期を減少する。この効果は、表2のサンプル2〜4に
示すようにゼラチンの融点の小さい変化で達成され得
る。
は、Monroe放電量によって決定される静電放電半
減期を減少する。この効果は、表2のサンプル2〜4に
示すようにゼラチンの融点の小さい変化で達成され得
る。
【0074】試験例3 臭化銀(AgBr)1g当たり0.64gのゼラチンを
用いて、青に対する感光性の板状AgBr粒子X−線乳
剤を、Fabricius と WelterのU.
S.P.5,108,887号にしたがって調製した。
得られた乳剤を種々の量のACAで処理し、2.2gA
g/M2の銀塗布量で塗布した。乳剤には塗布直前にフ
ォルムアルデヒドまたは下記式のH−2硬化剤の塩素塩
を添加した。添加量は、H−2の場合にはゼラチン1g
に対して0.15mMol、フォルムアルデヒドの場合
にはゼラチン1gに対して0.10mMolである。
用いて、青に対する感光性の板状AgBr粒子X−線乳
剤を、Fabricius と WelterのU.
S.P.5,108,887号にしたがって調製した。
得られた乳剤を種々の量のACAで処理し、2.2gA
g/M2の銀塗布量で塗布した。乳剤には塗布直前にフ
ォルムアルデヒドまたは下記式のH−2硬化剤の塩素塩
を添加した。添加量は、H−2の場合にはゼラチン1g
に対して0.15mMol、フォルムアルデヒドの場合
にはゼラチン1gに対して0.10mMolである。
【0075】
【化30】
【0076】フィルムを循環条件下で2週間放置し、そ
の後融点および吸水率を上述した通りに測定し、さらに
感光性能を上述したFabriciusの特許に記載さ
れた方法にしたがって測定した。測定結果は表3に示
す。
の後融点および吸水率を上述した通りに測定し、さらに
感光性能を上述したFabriciusの特許に記載さ
れた方法にしたがって測定した。測定結果は表3に示
す。
【0077】
【表3】
【0078】表3において、添加されたAAの量はゼラ
チン1g当たりのmMolであり、MPおよびWAは上
述した通りであり、SPは相対的写真スピードであり、
MGは中央の勾配であり、DMは得られる最大密度であ
る。
チン1g当たりのmMolであり、MPおよびWAは上
述した通りであり、SPは相対的写真スピードであり、
MGは中央の勾配であり、DMは得られる最大密度であ
る。
【0079】表3のデータは、ゼラチンアミン基のAC
Aによる変性は、架橋可能な部位を占有することにより
融点を下げるが、比較例のHCOHまたはH−2硬化と
比較してより低い親和力を有するフィルムを生成すると
いうことを示している。
Aによる変性は、架橋可能な部位を占有することにより
融点を下げるが、比較例のHCOHまたはH−2硬化と
比較してより低い親和力を有するフィルムを生成すると
いうことを示している。
【0080】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によると、
ゼラチンのペンダントアミンと活性化カルボンさんとを
反応させてアミドを生成するようにゼラチンを変性する
ので、疎水特性が付加され、かつ帯電防止特性が向上し
たものである。よって、これを写真要素に用いると、十
分な感光特性を保持したまま吸収率が減少し、かつ帯電
防止特性の優れたものとすることができる。
ゼラチンのペンダントアミンと活性化カルボンさんとを
反応させてアミドを生成するようにゼラチンを変性する
ので、疎水特性が付加され、かつ帯電防止特性が向上し
たものである。よって、これを写真要素に用いると、十
分な感光特性を保持したまま吸収率が減少し、かつ帯電
防止特性の優れたものとすることができる。
Claims (1)
- 【請求項1】 ペンダントアミン基およびペンダントカ
ルボキシル基を含む変性ゼラチンの製造方法であって、 前記ゼラチンの少なくとも1つのペンダントアミン基
を、該ゼラチンのアミン基をカルボキシル活性化剤とR
COOH(Rは、炭素数1〜10の置換または未置換ア
ルキル、炭素数6〜14の置換または未置換アリール、
または炭素数7〜20の置換または未置換アリールアル
キルである)との反応生成物と反応させてアミドを生成
することにより変性することを特徴とする変性ゼラチン
の製造方法。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US90542592A | 1992-06-29 | 1992-06-29 | |
US905425 | 1992-06-29 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0673341A true JPH0673341A (ja) | 1994-03-15 |
Family
ID=25420792
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15975393A Pending JPH0673341A (ja) | 1992-06-29 | 1993-06-29 | 変性ゼラチンの製造方法 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
EP (1) | EP0576911A3 (ja) |
JP (1) | JPH0673341A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010515788A (ja) * | 2007-01-09 | 2010-05-13 | 常州百瑞吉生物医▲薬▼有限公司 | 多重修飾されたゼラチン誘導体およびその架橋材料 |
JP6360609B1 (ja) * | 2017-11-01 | 2018-07-18 | 高級アルコール工業株式会社 | 新規複合体および乳化組成物 |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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