JPH0673246B2 - 誘電体磁器 - Google Patents

誘電体磁器

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JPH0673246B2
JPH0673246B2 JP61106155A JP10615586A JPH0673246B2 JP H0673246 B2 JPH0673246 B2 JP H0673246B2 JP 61106155 A JP61106155 A JP 61106155A JP 10615586 A JP10615586 A JP 10615586A JP H0673246 B2 JPH0673246 B2 JP H0673246B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、新規な誘電体磁器に関し、特に比誘電率及び
無負荷Qが高く、共振周波数の温度係数を正または負の
値に自在に制御できる、高周波用の発振器を構成するの
に好適な誘電体磁器に関する。
〔従来の技術〕
共振器等として用いられる高周波用誘電体磁器には一般
に、高い比誘電率、高い無負荷Qおよび共振周波数の温
度係数の絶対値が小さいことが求められ、近年、このよ
うな高周波用誘電体磁器として組成がA(B′1/3B″2/3)O
3〔ここで、AおよびB′は2価の陽イオン、B″は5
価の陽イオンを示す。〕で表わされるペロブスカイト型
結晶構造を有する複合酸化物が注目を集めており、例え
ば、Ba(Zn1/3Ta2/3)O3,Ba(Mg1/3Ta2/3)O3等が知られて
いる。
〔発明が解決しようとする問題点〕
ところで、高周波用誘電体磁器は、マイクロ波、ミリ波
等の高周波用の発振器に共振器としても用いられるが、
このような発振器を、例えば、衛星放送に使用する場合
には、発振周波数の温度係数が±1.8ppm/℃(発振周波
数10.678GHz±1.5MHz,−30〜+50℃)以内と、できるだ
けその絶対値を小さくし発振器の温度安定性を高めるこ
とが望まれている。このような発振周波数の温度係数
は、誘電体磁器の共振周波数の温度係数(τ )だけで
なく、FETの温度係数、基板の熱膨張係数、金属筐体の
熱膨張係数などの諸因子により決まるものであるが、こ
れらの因子をすべて考慮して発振器を設計し、発振周波
数の温度係数を正確に制御する技術は未だ完成されてい
ない。そこで、共振周波数の温度係数として適当な値を
有する誘電体磁器を選択し、これを発振器に組み込むこ
とによって他の部品の持つ温度係数等を補償し、発振器
の発振周波数の温度係数を制御する方法が最適とされて
いるのが現状である。したがって、高周波用誘電体磁器
の共振周波数の温度係数は、その絶対値が小さいばかり
でなく、製造に当りその値を正または負の所望の値に自
在に制御できることが望まれる。
しかし、前述の従来の高周波用誘電体磁器は、特にマイ
クロ波、ミリ波の領域において、共振周波数の温度係数
が材料の系が決まるとほぼ一定の値のみしかとることが
できず、磁器の製造に当りその値を正または負の所望の
値に自在に制御することができないという問題がある。
そこで本発明の目的は、比誘電率及び無負荷Qが優れて
いるばかりではなく、製造に当り共振周波数の温度係数
を零を境にして正または負の所望の値に自在に制御でき
る誘電体磁器を提供することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、前記問題点を解決するものとして、実質的に
一般式(I): (Ba(1-x)Srx){(Mg(1-y)Zny)1/3(Ta(1-z)Nbz)2/3}O3 ……(I) 〔式中、x,yおよびzはそれぞれ0.6≦x≦0.9,0.25≦y
≦0.9,0.5≦z≦0.9で表わされる数である。〕で表わさ
れる組成を有し、ペロブスカイト型結晶構造の複合酸化
物からなる誘電体磁器を提供するものである。
本明細書で、ペロブスカイト型結晶構造の複合酸化物
(以下、「ペロブスカイト型複合酸化物」という)と
は、一般に式:A(B′1/3B″2/3)O3〔式中、Aおよび
B′は2価の陽イオン、B″は5価の陽イオンを示す。
以下、B′及びB″をBサイトのイオンと称する〕で表
わされる複合酸化物を意味し、本発明の一般式(I)で
表わされる誘電体磁器は、Aサイトイオンがバリウム(B
a)およびストロンチウム(Sr)からなり、Bサイトイオン
がマグネシウム(Mg)、亜鉛(Zn)、タンタル(Ta)およびニ
オブ(Nb)で構成されている。
本発明の誘電体磁器の共振周波数の温度係数(τ )は
主としてAサイトイオンの割合を表わすxの値によって
決まり、Bサイトイオンの割合を表わすyおよびzの値
によって若干の変動があるが、xがおよそ0.6のときに
τ =0となり、xをおよそ0.6未満にすることでτ
は正の値を示し、xが0.6を超えるとτ は負の値を示
す。しかも、τ はxが増加するにしたがって正から負
の値へと連続的に変化するので、xの値を調節すること
によってτ を正または負の所望の値に自在に制御する
ことができる。このxの値は誘電体磁器の無負荷Q(Qu)
にも多少影響するが、比誘電率(εr)には殆ど影響し
ない。
Bサイトイオンであるが、MgとZnの割合を表わすyの値
およびTaとNbの割合を表わすzの値は、誘電体磁器のε
rおよびQuに影響するが、τrの値には実質的には全く影
響しない。
したがって、本発明の誘電体磁器の誘電特性は、Aサイ
トおよびBサイトのイオンの割合を表わすx,yおよびz
を調節することにより制御することができる。即ち、τ
はxの値の変化により零または正もしくは負の所望の
値に制御することができ、そして、εrはyおよびzの
値を変えることにより制御することができ、そしてQu
x,yおよびzの3者の数値を変えることにより制御する
ことができる。
本発明の誘電体磁器のεrは一般に約30以上と大きい
が、yおよびzを大きくすることにより大きいεrが得
られ、約40程度にすることも可能である。また、Quも一
般に大きく、例えば後記実施例に示すデータにしたがっ
て磁器組成を選択することによりその値を調節すること
ができ、Qu18,000以上の誘電体磁器を得ることも可能で
ある。
本発明の誘電体磁器は、(Ba,Sr):(Mg,Zn):(Ta,Nb)の
原子比が実質的に3:1:2であって、その結晶構造が実質
的にペロブスカイト型であることが必要であり、実質的
にペロブスカイト型結晶構造であることはX線回折によ
り確認することができる。磁器の製造工程において、秤
量の誤差、焼成時の成分蒸発等により、得られる磁器に
おける前記の原子比が厳格な意味における3:1:2の比か
ら微少ながらずれることがあるが、該磁器の結晶構造が
実質的にペロブスカイト型に保たれる限り、そのような
微少なずれが存在しても本発明においては実質的に3:1:
2の原子比を有するものとみなされる。
なお、ここで「実施的にペロブスカイト型である」と
は、X線回折において、ペロブスカイト型結晶構造の相
が認められ、かつそれ以外の相が全くまたは全くといっ
てよい程認められないことを意味する。
本発明の誘電体磁器の製造は、常法に従って行うことが
できる。例えば、Ba,Sr,Mg,Zn,TaおよびNb成分の原料と
して、それぞれ、炭酸バリウム、炭酸ストロンチウム、
酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化タンタルおよび酸化
ニオブの粉末をそれぞれ所望組成の磁器が得られるよう
な割合で秤量し、それらを十分に混合する。その混合物
を仮焼によりすべて酸化物に転化した後、加圧成形す
る。得られた成形体を1500〜1650℃程度で焼成すること
により本発明の誘電体磁器を製造することができる。
〔実施例〕
以下、本発明を実施例により説明する。
実施例1 原料として、それぞれ純度99.9重量%の炭酸バリウム、
炭酸ストロンチウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸
化タンタルおよび酸化ニオブの粉末を用意し、これら原
料粉末を一般式(I)におけるx,yおよびzが第1表に
示す値となる組成を有する磁器が得られるように、それ
ぞれ秤量し、純水とともにポリエチレン製ポットに入
れ、表面を樹脂コートしたボールを用いて16時間湿式混
合した。この混合物をポットより取り出し、150℃で5
時間乾燥した後、空気中において1000℃で2時間仮焼し
た。仮焼後、アルミナ乳針で粉砕し、42メッシュの篩を
通して整粒した。得られた粉末を圧力500kg/cm2で直径1
0mm、厚さ約5mmの円板状に一次成形した後、圧力2000kg
/cm2の静水圧加圧にて圧縮し、成形体とした。この成形
体を酸素気流中、1650℃で4時間成して本発明の磁器を
得た。
得られた磁器のεr,Quおよびτ を誘電体円柱共振器
法により約10GHzの周波数において測定した。第1表に
測定結果を示す。
第1表より、共振周波数の温度係数であるτ は、Baと
Srの組成比を表わすxの値が0.6近傍で零となり、xが
増すと負の値をとり、逆にxの値が減少すると正の値を
とることがわかる。またτ は、xの値が一定であれ
ば、MgとZnの組成比を表わすyの値およびTaとNbの組成
比を表わすzの値を任意に変化させても、ほぼ一定の値
である。これより、τ はxの値にだけ依存しているこ
とがわかる。
第1表の結果によれば、x、y及びzのいずれか1つで
も本発明の規定範囲外となると、εr又はQuが低下した
り、τ の絶対値が実用性がない程大きくなることがわ
かる。
第1図は、例えばx=1−y=1−zとした場合のxの
値に対するτ の変化を表わすグラフであり、これより
τ はxの増加に伴なって連続的に正から負の値に変化
することがわかる。したがって、第1図より、所望のτ
を得るにはxの値をいくつに設定すればよいかを容易
に判断することができる。
また、第2図は試料番号17の磁器を粉砕して得られた粉
末のX線回折チャートである。図中の指数付けをした回
折線は、六方晶の規則型ペロブスカイト型構造に由来す
るものであり、それ以外の結晶構造の回折線はほとんど
認められていない。
実施例2 原料の組成を一般式(I)におけるx,yおよびzを第2
表に示す数値となるようにし、一次成形による円板状成
形体を直径20mm、厚さ約10mmとしたこと以外は、実施例
1と同様の操作を施して焼成された磁器を得た。得られ
た磁器のεr,Quおよびτ を、誘電体円柱共振器法に
より5GHzの周波数において測定した。第2表に測定結果
を示す。
なお、*印を付した試料番号は比較例であって、x,yお
よびzの値が本発明の範囲外である。試料番号22〜26は
本発明の実施例である。第2表より、x,yおよびzが本
発明の範囲外にある比較例の場合は、比誘電率または無
負荷Qのいずれかが本発明の実施例に比べて低いか、τ
の絶対値が極端に大きくなることがわかる。
また、比較例の試料番号18および27は、組成式がそれぞ
れBa(Mg1/3Ta2/3)O3,Sr(Zn1/3Nb2/3)O3で表わされる場
合であり、これらは、共振周波数の温度係数がそれぞれ
+4,−20ppm/℃で固有の値であり、いずれもそれ以外の
所望の値に自由に制御できない。
〔発明の効果〕 実施例の結果からも明らかなように、本発明の誘電体磁
器は、製造に当り、マイクロ波、ミリ波等の高周波領域
において、その共振周波数の温度係数(τ )を正また
は負の所望の値に自在に変えることができる。従って適
当な値のτ を有する磁器を選択できるので、発振器を
構成する場合、本発明の誘電体磁器を共振器として使用
すれば他の部品の温度係数等を容易に補償でき、得られ
る発振器の発振周波数の温度安定性を著しく高めること
が容易である。
また、本発明の誘電体磁器は、高周波用誘電体として高
い比誘電率および無負荷Qを有するものであり、発振器
以外の用途にも高周波用誘電体として好適に用いること
ができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の誘電体磁器におけるBaとSrの割合を
表わすxに対する共振周波数の温度係数(τ )の変化
を表わすグラフである。 第2図は、本発明の誘電体磁器の一実施例のX線回折チ
ャートである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】実質的に一般式: (Ba(1-x)Srx)[(Mg(1-y)Zny)1/3(Ta(1-z)Nbz)2/3]O3 〔式中、x,yおよびzはそれぞれ0.6≦x≦0.9,0.25≦y
    ≦0.9,0.5≦z≦0.9で表わされる数である。〕で表わさ
    れる組成を有し、ペロブスカイト型結晶構造の複合酸化
    物からなる誘電体磁器。
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