JPH0673152U - 多点蒸発源装置 - Google Patents

多点蒸発源装置

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JPH0673152U
JPH0673152U JP1452593U JP1452593U JPH0673152U JP H0673152 U JPH0673152 U JP H0673152U JP 1452593 U JP1452593 U JP 1452593U JP 1452593 U JP1452593 U JP 1452593U JP H0673152 U JPH0673152 U JP H0673152U
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JP
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crucible
cover
crucible cover
beam irradiation
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庸宏 土師
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 るつぼカバーの切欠部の縁部への蒸発材料の
付着量を低減し、るつぼカバーによる各るつぼへの蒸発
材料の侵入を確実に阻止する。 【構成】 プラネタリ式の多点蒸発源装置に対し、るつ
ぼカバー25を公転ディスク4と回転一体にすると共
に、るつぼテーブル6及び電子銃8に対して昇降自在と
する。るつぼカバー25に各るつぼテーブル6に対応し
て切欠部25aを形成し、この切欠部25a夫々に1個
のるつぼ7が臨むようにする。るつぼカバー25を、公
転ディスク4やるつぼテーブル6の回転時には上昇位置
に、蒸発動作時には降下位置にする。これにより、降下
されたるつぼカバー25により、るつぼ7への蒸発材料
の侵入が防止できる。また、るつぼカバー25が回転し
て新たな切欠部25aが電子ビーム照射位置Aに位置さ
れ、切欠部25aへの蒸発材料の付着量が低減される。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、真空蒸着槽内に設定された電子ビームの照射位置に対して、複数の るつぼを一つづつ順次移行させ、るつぼ内の蒸発材料を工学レンズ等の成膜対象 物に蒸着させる技術に関し、特に、多数のるつぼを扱う多点蒸発源装置に関する ものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の多点蒸発源装置の1タイプとして、図4に示すように、回転自 在な一つの公転ディスクaの上面の同一円周上に複数(例えば6個)のるつぼテ ーブルb,b,…を回転自在に配設し、このるつぼテーブルbの上面の同一円周 上に複数(例えば8個)のるつぼc,c,…を凹設状態で配置させ、この各るつ ぼc,c,…内に蒸発材料を収めた所謂プラネタリ式の多点蒸発源装置が知られ ている。そして、蒸発材料を蒸発させる際には、公転ディスクa及びるつぼテー ブルbを夫々回転させることによって所望の蒸発材料が収められたるつぼcを電 子銃dに対向させて、該蒸発材料に電子銃dからの電子ビームを照射させて蒸発 させるようにしたり、前記公転ディスクaを固定したままで、電子銃dに対向す る位置に配置されたるつぼテーブルbを間欠的に回転させることによって各るつ ぼcの蒸発材料を順次蒸発させ、このるつぼテーブルbが一周して、該るつぼテ ーブルb上の全てのるつぼc内の蒸発材料が蒸発された後に、公転ディスクaを 回転させて次のるつぼテーブルbを電子銃dに対向させ、上記と同様にしてるつ ぼテーブルbを間欠的に回転させて各るつぼcを電子銃dに順次対向させるよう な動作が行われるようになっている。
【0003】 また、この種の多点蒸発源装置にあっては、電子ビームの照射によって蒸発さ れた蒸発材料が他のるつぼc内に侵入しないように、電子ビームの照射されるる つぼc以外のるつぼc,c,…の上方を覆うようなるつぼカバーeが備えられて いる。このるつぼカバーeは、前記電子ビームがるつぼcに向うように規制する ために電子銃dに組付けられたポールピースfの上面にボルト止めなどによって 固定されており、電子銃dに対向する部分のみが切欠かれていて、この切欠部分 gに臨んで配置されたるつぼc以外のるつぼcは、このるつぼカバーeによって 覆われるようになっている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
ところが、上述したような構成では、るつぼカバーeは、切欠部gを1箇所の みに備え、電子銃dと一体的に固定されていたため、蒸発材料は常に1箇所の切 欠部gを通過して槽内に蒸発されることになるので、前記公転ディスクa及びる つぼテーブルbが回転されて連続的に長時間の蒸発動作が行われるような場合、 この切欠部gの縁部に蒸発材料が大量に付着することになり、この付着した蒸発 材料が落下してるつぼc内に侵入してしまったり、公転ディスクaやるつぼテー ブルbの回転を阻害したりすることになる。
【0005】 また、前記電子銃dに対向するるつぼc以外のるつぼcへの蒸発材料の侵入を 確実に防止するためには、各るつぼcの上端面とるつぼカバーeの下端面との間 隔寸法をできるだけ小さく、つまり、るつぼカバーeをできるだけ下側に位置さ せることが好ましいが、上述したような従来の構成では、るつぼカバーeが下側 に位置されると、該るつぼカバーeが公転ディスクaやるつぼテーブルbの回転 を阻害する虞れがあるために、この要求に十分に答えられる構成にはなっていな かった。
【0006】 本考案は、これらの点に鑑みてなされたものであって、切欠部の縁部への蒸発 材料の付着量の低減を図ることができ、且つ、るつぼカバーによる各るつぼへの 蒸発材料の侵入を確実に阻止することができる構成を得ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本考案は、るつぼカバーを公転テーブルと回転 一体にし且つ該るつぼカバーにるつぼテーブルの個々に対応した切欠部を形成し て該切欠部に1個のるつぼを臨ませるようにした。具体的に、請求項1記載の考 案は、鉛直方向に延びる駆動軸を中心に回転可能に設けられた公転ディスクと、 該公転ディスクの上面に配置され、該公転ディスクの駆動軸を中心とする同一円 周上に互いに所定角度間隔おきに配置され且つ各々の中心軸を中心として前記公 転ディスクに対して相対的に回転可能に設けられた複数の円盤状のるつぼテーブ ルと、前記各るつぼテーブル上において該るつぼテーブルの中心軸を中心とする 同一円周上に所定角度間隔おきに配置されると共に内部に蒸発材料が収められた 複数のるつぼと、ビーム照射位置に位置する1個のるつぼに対して電子ビームを 照射して該るつぼ内に収められている蒸発材料を蒸発させる電子銃とを備えた多 点蒸発源装置を前提としている。そして、前記るつぼテーブルの上側に、複数の るつぼテーブルの全体を覆うるつぼカバーを配設し、該るつぼカバーに、前記公 転ディスクの回転に伴って電子銃に対向する位置に移動されたるつぼテーブルに おけるビーム照射位置に位置するるつぼの上面のみを上方に開放するように、前 記るつぼテーブルに対向する外周縁部分が切欠かれて成るるつぼテーブルの個数 に対応した複数の切欠部を形成し、前記るつぼカバーを、前記公転ディスクに対 して回転一体に連繋すると共に、少なくとも前記るつぼテーブルに対する上下位 置が変更可能となるように昇降機構に接続するような構成としている。
【0008】 請求項2記載の考案は、るつぼカバーの切欠部の縁部に、ビーム照射位置に位 置しているるつぼと該るつぼに隣接するるつぼとの間において鉛直方向に延びる 仕切壁を形成し、昇降機構によるるつぼカバーの降下位置にあっては、前記仕切 壁が、その下端縁がるつぼテーブルの上面に近接されるような構成としている。
【0009】
【作用】
上記の構成により、本考案では以下に述べるような作用が得られる。請求項1 記載の考案では、ビーム照射位置に位置するるつぼを変更する際には、昇降機構 によってるつぼカバーをるつぼテーブルから離れるように上昇させ、この状態で 公転ディスクやるつぼテーブルを回転させることによって所望のるつぼをビーム 照射位置に位置させる。その後、昇降機構により、るつぼカバーをるつぼテーブ ルに近接させるように下降させて蒸発動作を行う。この蒸発動作にあっては、る つぼカバーが降下されて、るつぼテーブルに近接されているために、電子ビーム 照射位置にあるるつぼ以外のるつぼへの蒸発材料の侵入が確実に防止されており 、また、公転ディスクの回転に伴うるつぼテーブルの移動に伴ってるつぼカバー が回転して、電子ビームの照射位置には新しい切欠部が位置されることになるの で、1つの切欠部の縁部に蒸発材料が多量に付着するようなこともない。
【0010】 請求項2記載の考案では、昇降機構によるるつぼカバーの降下位置では、該る つぼカバーの切欠部の縁部に形成されている仕切壁の下端縁がるつぼテーブルの 上面に近接されることになる。これにより、この仕切壁によりビーム照射位置に あるるつぼに対して隣接するるつぼが区画されることになって、これらに蒸発材 料が付着したり侵入したりすることが防止される。
【0011】
【実施例】
次に、本考案の一実施例を図面に基づいて説明する。図1乃至図3は本例に係 る多点蒸発源装置を示している。詳しくは、図1は多点蒸発源装置の全体を示す 側面図、図2は、図1におけるII-II 線に沿った一部を破断した平面図、図3は 一部を破断した要部を示す側面図である。
【0012】 この多点蒸発源装置1は、真空槽2の内底部に、鉛直方向の駆動軸3を回転中 心とする公転ディスク4が設けられており、この公転ディスク4の上面には、前 記駆動軸3を中心とする同一円周上の6箇所で夫々本考案でいう中心軸としての 移動回転軸5(図3参照)と接続した円盤状のるつぼテーブル6,6,…が、互 いに所定角度間隔おきに配設されている。これら各るつぼテーブル6の上面には 、その回転中心の同一円周上に8個のるつぼ7,7,…が所定角度間隔おきに凹 設されて、各るつぼ7内に蒸発材料が収められていると共に、各るつぼテーブル 6は、8個のるつぼ7のうちの1つが電子銃8の電子ビーム照射位置Aの下方を 通ることを可能に配置されている。
【0013】 また、前記公転ディスク4は、駆動軸3を中心に回転駆動して各るつぼテーブ ル6,6,…を公転させ順次電子銃8の対面位置へ移行させるため、ディスク駆 動機構9と接続している。このディスク駆動機構9は、図3に示すように、前記 駆動軸3と、真空槽2の底壁2aに固定され駆動軸3を軸支する軸受ユニット1 0と、モータ11とを備えており、モータ11の駆動に伴って、該モータ11の 駆動力が前記軸受ユニット10及び駆動軸3を介して公転ディスク4に伝達され て、該公転ディスク4が回転するようになっている。
【0014】 一方、前記るつぼテーブル6の下面には、前記移動回転軸5が延設され、前記 公転ディスク4に穿設された軸受孔にベアリング4a,4aを介して軸支され公 転ディスク4の回転に従動可能になっていると共に、公転ディスク4より下方の 突出端に係合ローラ13,13が配設されている。そして、前記るつぼテーブル 6が電子銃対面位置に位置するとき、該るつぼテーブル6を移動回転軸5回りに 回転させて各るつぼ7,7,…を電子ビーム照射位置Aへ向わせるため、るつぼ テーブル6の下方に、テーブル回転機構14が設けられている。このテーブル回 転機構14は、前記移動回転軸5と、この移動回転軸5と接離可能に設けられ移 動回転軸5に回転動力を伝達する固定操作軸15と、真空槽2の底壁2aに固定 され前記固定操作軸15を軸支する軸受ユニット16と、モータ17と、該モー タ17の動力を減速する減速機18と、動力伝達用のジョイント19と、固定操 作軸15の上端に形成された係合溝15aとを備えている。
【0015】 前記係合溝15aは、前記移動回転軸5の下端の係合ローラ13,13を受け 入れた状態で係止できるだけの溝幅を有しており、前記固定操作軸15の回転を 移動回転軸5に伝達する。また、係合溝15aは、固定操作軸15の停止時には 、係合ローラ13,13を公転ディスク4の回転方向に沿って並ぶ位置に位置決 めすることにより、移動回転軸5の回転停止姿勢を一定にする。そのため、移動 回転軸5上のるつぼテーブル6のるつぼ位置も一定になる。この後、前記公転デ ィスク4が回転すれば、別の任意のるつぼテーブル6を電子銃8と対向する位置 に送り込むことができるようになっている。
【0016】 また、前記公転ディスク4の内部には、各るつぼテーブル6下の移動回転軸5 へ向う吸水路20と、前記駆動軸3内の図示しない排水路とを連通し各移動回転 軸5へ向う排水路21とが共に放射状に形成されている。
【0017】 このような構成により、各モータ11,17の駆動によって公転ディスク4及 びるつぼテーブル6を回転させることにより、所望のるつぼ7を電子銃8に対向 させて電子ビーム照射位置Aに位置させることができるように構成されている。
【0018】 そして、本例の特徴とする構成の1つとしては、るつぼテーブル6の上側に配 置されたるつぼカバー25にある。このるつぼカバー25は、るつぼ7,7,… の上方を覆うことによって電子ビーム照射位置Aにあるるつぼ7から蒸発された 蒸発材料が他のるつぼ7,7,…内に侵入しないように、これらるつぼ7,7, …上方を覆うように構成されたものである。具体的には、このるつぼカバー25 は図2に示すように、平面視が略円形であって、その周縁部の複数箇所が扇状に 切欠かれてなる切欠部25a,25a,…が形成されている。この切欠部25a の形成位置としては、前記るつぼテーブル6,6,…の配設位置に対応して設定 されている。また、その切欠部25aの大きさは、1つのるつぼ7のみが真空槽 2内に臨むような大きさに設定されている。従って、各るつぼテーブル6に配設 されている複数(8個)のるつぼ7,7,…のうち1個のるつぼ7のみがこの切 欠部25aに面して真空槽2内に臨み、その他のるつぼ7,7,…がるつぼカバ ー25によって覆われるような構成とされている。また、このるつぼカバー25 の切欠部25aの縁部には、電子ビーム照射位置Aに位置しているるつぼ7と該 るつぼ7に隣接するるつぼ7,7との間において鉛直方向に延びる仕切壁25b が形成されている、尚、図2における22は、磁場を発生させて電子ビームの照 射方向が隣接するるつぼ7、つまり、るつぼカバー25の切欠部25aに臨むる つぼ7へ向うように規制するポールピースである。
【0019】 そして、このるつぼカバー25のもう1つの特徴とするところは、前記公転デ ィスク4に対して回転一体で且つ昇降自在に構成されていることにある。具体的 には、図1に示すように、このるつぼカバー25は、その上面の中央部が支柱2 6を介して支持フレーム27に連結されている。この支持フレーム27は、るつ ぼカバー25の半径方向に延びるフレーム材であって、その両外側端は、るつぼ カバー25及び公転ディスク4の外周端位置よりも外側に設定されている。そし て、この支持フレーム27の外周端部分の下面にはるつぼカバー25の半径方向 (図1における左右方向)に延びる回転軸を持つローラ28,28,…が夫々配 設されている。また、前記公転ディスク4の上面中央部分には、小径の筒状のガ イド筒29,29,…が複数立設されている一方、前記るつぼカバー25の下面 で前記ガイド筒29に対向する位置には、該ガイド筒29の内部に挿通可能なガ イドピン30,30,…が延設されている。従って、このガイドピン30がガイ ド筒29に挿通されていることにより、このるつぼカバー25は、公転ディスク 4と一体的に回転されるようになっている。また、前記ローラ28,28の下側 には、該ローラ28の転動を案内するリング状のガイドレール31が配設されて おり、このガイドレール31は、前記真空槽2の底壁2aに配設された昇降機構 32に支持されている。この昇降機構32は、前記底壁2aを貫通するように配 設されたシリンダ33と、該シリンダ33の上面から進退自在に突出されたロッ ド34とを備えており、このロッド34の上端が前記ガイドレール31の下面に 接続されている。
【0020】 このような構成であるために、るつぼカバー25は、シリンダ33の駆動に伴 うロッド34の進退移動によって、るつぼテーブル6に対して昇降されるように なっており、その降下位置にあっては、前記仕切壁25bの下端部がるつぼテー ブル6の上面に近接され且つ該仕切壁25bがポールピース22の内側面と水平 方向で対向するようになっており、また、公転ディスク4が回転する際には、ロ ーラ28がガイドレール31内を転動することにより、該公転ディスク4と一体 的に回転するようになっている。
【0021】 次に、上述の如く構成された多点蒸発源装置1の動作について説明する。先ず 、電子ビームの照射位置Aに所望のるつぼ7を移動させる際には、前記シリンダ 33を駆動させてロッド34を突出方向へ移動させ支持フレーム27の上昇移動 と共にるつぼカバー25を上昇移動させる。そして、このるつぼカバー25を最 上昇位置まで上昇させた状態で、モータ11を駆動させて駆動軸3に回転を付与 する。すると、公転ディスク4が回転し、この回転に従動して移動回転軸5及び るつぼテーブル6が図2における矢印B方向に公転する。この際、前記ガイドピ ン30がガイド筒29に挿通されていることにより、るつぼカバー25も一体的 に回転することになる。そして、所望のるつぼテーブル6が電子銃8の対面位置 へ来ると、図外の制御手段により、公転ディスク4を停止させる。その後、モー タ17を駆動させて、この電子銃8の対面位置にあるるつぼテーブル6を回転さ せ、電子ビーム照射位置Aに所望のるつぼ7を位置させる。このようにして所望 のるつぼ7を位置させた状態において、前記シリンダ33を駆動させてロッド3 4を後退方向へ移動させ支持フレーム27の下降移動と共にるつぼカバー25を 下降移動させる。そして、このるつぼカバー25を最下降位置まで下降させた状 態では、このるつぼカバー25がるつぼ7,7,…に極めて近接した位置となる と共に、前記仕切壁25bの下端部がるつぼテーブル6の上面に近接され且つ該 仕切壁25bがポールピース22の内側面と水平方向で対向するようになる。こ の状態では、電子ビーム照射位置Aには、るつぼテーブル6上の一つのるつぼだ けが臨んでいる。従って、電子ビームの入射角度が一定であり、一定した蒸発処 理を行えるので、製品間の成膜特性を一定にすることができる。また、この動作 時にあっては、上述したように、るつぼカバー25がるつぼ7,7,…に極めて 近接した位置となっているので、電磁ビーム照射位置Aにあるるつぼ7から蒸発 された蒸発材料が他のるつぼ7,7…内に侵入しないようになっている。特に、 るつぼカバー25の切欠部25aの縁部に形成されている仕切壁25bにより電 子ビーム照射位置Aにあるるつぼ7に対して隣接するポールピース22及びるつ ぼ7,7が区画されているので、これらに蒸発材料が付着したり侵入したりする ことが確実に防止されることになる。
【0022】 このようにして、一つのるつぼ7に対して電子ビーム照射を行い終わると、モ ータ17を駆動させて固定操作軸15を介して移動回転軸5に回転を付与し、次 のるつぼ7が電子ビーム照射位置に来るまでるつぼテーブル6を回転させる。こ の際には、公転ディスク4及びるつぼカバー25の回転は行われない。このよう なるつぼテーブル6の回転操作を順次行い、一つのるつぼテーブル6の全ての蒸 発材料を処理し終えると、再び、シリンダ33を駆動させてるつぼカバー25を 上昇させた後、公転ディスク4を回転させてるつぼテーブル6を順次電子銃対面 位置へ移動させる。この際、るつぼカバー25は、ポールピース22から後退し た位置にあるので、このるつぼカバー25とポールピース22との干渉を回避し ながらるつぼカバー25を回転させることができる。また、るつぼテーブル6が 順次電子銃対面位置へ移動される際には、それに伴ってるつぼカバー25の切欠 部25aも順次移動されることになるので、従来のように、常に同一の切欠部2 5aが臨んでこの切欠部25aの縁部に蒸発材料が多量に付着するようなことが なくなる。このような動作を連続的に行わせることにより、蒸発材料全てについ て連続成膜を行うための蒸発動作が可能となる。
【0023】 このように、本例の構成によれば、蒸発材料の蒸発動作時には、るつぼカバー 25が下降することによって電子ビーム照射位置にあるるつぼ7以外のるつぼ7 ,7,…への蒸発材料の侵入を確実に防止することができ、また、公転ディスク 4の回転に伴うるつぼテーブル6の移動に伴ってるつぼカバー25が回転して、 電子ビームの照射位置には新しい切欠部25aが位置されることになるので、1 つの切欠部25aの縁部に蒸発材料が多量に付着するようなことがなくなる。
【0024】 尚、本例では、るつぼテーブル6を6個、1個のるつぼテーブル6に対してつ ぼ7を8個備えたものについて説明したが、本考案は、これに限らず、その他の 多点蒸発源装置に対しても同様の構成を採用することができる。
【0025】
【考案の効果】
以上、説明してきたように、本考案によれば以下に述べるような効果が発揮さ れる。請求項1記載の考案によれば、るつぼテーブルの上側に、複数のるつぼテ ーブルの全体を覆うるつぼカバーを配設し、該るつぼカバーに、公転ディスクの 回転に伴って電子銃に対向する位置に移動されたるつぼテーブルにおけるビーム 照射位置に位置するるつぼの上面のみを上方に開放するように、前記るつぼテー ブルに対向する外周縁部分が切欠かれて成るるつぼテーブルの個数に対応した複 数の切欠部を形成し、前記るつぼカバーを、前記公転ディスクに対して回転一体 に連繋すると共に、少なくとも前記るつぼテーブルに対する上下位置が変更可能 となるように昇降機構に接続するような構成としたために、るつぼカバーが下降 することで、該るつぼカバーがビーム照射位置に位置するるつぼ以外のるつぼに 近接することになり、これによってビーム照射位置にあるるつぼ以外のるつぼへ の蒸発材料の侵入を確実に防止することができ、また、公転ディスクの回転に伴 うるつぼテーブルの移動に伴ってるつぼカバーが回転して、ビームの照射位置に は新しい切欠部が位置されることになるので、1つの切欠部の縁部に蒸発材料が 多量に付着するような状況の発生の防止を図ることができる。
【0026】 請求項2記載の考案によれば、るつぼカバーの切欠部の縁部に、ビーム照射位 置に位置しているるつぼと該るつぼに隣接するるつぼとの間において鉛直方向に 延びる仕切壁を形成し、昇降機構によるるつぼカバーの降下位置にあっては、前 記仕切壁が、その下端縁がるつぼテーブルの上面に近接されるような構成とした ために、昇降機構によるるつぼカバーの降下位置では、前記仕切壁によりビーム 照射位置にあるるつぼに対して隣接するるつぼが区画され、これによって、これ らに蒸発材料が付着したり侵入したりするような状況の発生の防止を図ることが できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】多点蒸発源装置の全体を示す側面図である。
【図2】図1におけるII-II 線に沿った一部を破断した
平面図である。
【図3】一部を破断した要部を示す側面図である。
【図4】従来の多点蒸発源装置を示す図2相当図であ
る。
【符号の説明】
1 多点蒸発源装置 3 駆動軸 4 公転ディスク 5 移動回転軸(中心軸) 6 るつぼテーブル 7 るつぼ 8 電子銃 25 るつぼカバー 25a 切欠部 25b 仕切壁 A 電子ビーム照射位置

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鉛直方向に延びる駆動軸を中心に回転可
    能に設けられた公転ディスクと、 該公転ディスクの上面に配置され、該公転ディスクの駆
    動軸を中心とする同一円周上に互いに所定角度間隔おき
    に配置され且つ各々の中心軸を中心として前記公転ディ
    スクに対して相対的に回転可能に設けられた複数の円盤
    状のるつぼテーブルと、 前記各るつぼテーブル上において該るつぼテーブルの中
    心軸を中心とする同一円周上に所定角度間隔おきに配置
    されると共に内部に蒸発材料が収められた複数のるつぼ
    と、 ビーム照射位置に位置する1個のるつぼに対して電子ビ
    ームを照射して該るつぼ内に収められている蒸発材料を
    蒸発させる電子銃とを備えた多点蒸発源装置において、 前記るつぼテーブルの上側には、複数のるつぼテーブル
    の全体を覆うるつぼカバーが配設されており、該るつぼ
    カバーは、前記公転ディスクの回転に伴って電子銃に対
    向する位置に移動されたるつぼテーブルにおけるビーム
    照射位置に位置するるつぼの上面のみを上方に開放する
    ように、前記るつぼテーブルに対向する外周縁部分が切
    欠かれて成るるつぼテーブルの個数に対応した複数の切
    欠部が形成されており、 前記るつぼカバーは、前記公転ディスクに対して回転一
    体に連繋されていると共に、少なくとも前記るつぼテー
    ブルに対する上下位置が変更可能となるように昇降機構
    が接続されていることを特徴とする多点蒸発源装置。
  2. 【請求項2】 るつぼカバーの切欠部の縁部には、ビー
    ム照射位置に位置しているるつぼと該るつぼに隣接する
    るつぼとの間において鉛直方向に延びる仕切壁が形成さ
    れており、昇降機構によるるつぼカバーの降下位置にあ
    っては、前記仕切壁は、その下端縁がるつぼテーブルの
    上面に近接されるように構成されていることを特徴とす
    る請求項1記載の多点蒸発源装置。
JP1452593U 1993-03-29 1993-03-29 多点蒸発源装置 Withdrawn JPH0673152U (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016169357A1 (zh) * 2015-04-24 2016-10-27 京东方科技集团股份有限公司 蒸镀设备及采用该蒸镀设备的蒸镀方法
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