JPH0672953A - ビニルアセテート製造装置のコンプレッサーの汚れ防止法 - Google Patents

ビニルアセテート製造装置のコンプレッサーの汚れ防止法

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JPH0672953A
JPH0672953A JP5153385A JP15338593A JPH0672953A JP H0672953 A JPH0672953 A JP H0672953A JP 5153385 A JP5153385 A JP 5153385A JP 15338593 A JP15338593 A JP 15338593A JP H0672953 A JPH0672953 A JP H0672953A
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compressor
mixtures
carbons
hindered phenol
ppm
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JP5153385A
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Michael K Poindexter
ケー.ポインデクスター マイケル
Vincent E Lewis
イー.ルイス ビンセント
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ChampionX LLC
Original Assignee
Nalco Chemical Co
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C67/00Preparation of carboxylic acid esters
    • C07C67/48Separation; Purification; Stabilisation; Use of additives
    • C07C67/62Use of additives, e.g. for stabilisation

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Lubricants (AREA)
  • Anti-Oxidant Or Stabilizer Compositions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ビニルアセテート製造装置のライトエンドス
トリームコンプレッサーの汚れを防止または低減させる
ことによって経時的にコンプレッサーの効率が低下する
速度を遅延させ、コンプレッサーの洗浄を必要とするま
での時間を長くする方法を提供する。 【構成】 ライトエンドストリームフィードを有するビ
ニルアセテート製造装置のコンプレッサーフィードに、
式1のヒンダードフェノールをコンプレッサーの汚れを
防止するに有効な量で添加する。 【化1】 Rは水素又は1〜28個の炭素原子を有する脂肪族炭化水
素、R’は少なくとも3個の炭素を有する直鎖又は枝分
かれ鎖のアルキル及びそれらの混合物、R”は水素又は
直鎖又は枝分かれ鎖の脂肪族炭化水素基及びそれらの混
合物である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はビニルアセテートの製造
に用いるライトエンドスチームコンプレッサーの汚れ防
止剤に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】ビニル
アセテートは各種ビニル樹脂の製造に使用されるエチレ
ン的不飽和モノマーであり、ハイドロキノンやジフェニ
ルアミンのような防止剤によって早期の重合から安定化
される。このような防止剤は製造後にビニルアセテート
に添加し、貯蔵や輸送等の際にビニルアセテートに保有
され、所望の樹脂を製造する前又はその際に除去又は失
効させる。
【0003】一般に、ビニルアセテートはパラジウムベ
ースの触媒、例えば酢酸カリウム又は酢酸ナトリウム支
持のパラジウム触媒系を用いてエチレンと酢酸の蒸気相
反応によって商業的に製造される。例えば、エチレン、
酢酸、及び酸素の蒸気相混合物を、酢酸を含むエバポレ
ーターにエチレンを通過させて形成し、次いで高圧高温
の固定床触媒を通過させ、生成物の混合物として取り出
す。この生成物の混合物は典型的に、ビニルアセテート
生成物、エチレン、酢酸、酸素、及び副生物/不純物を
含んでなる。蒸気相の生成物の混合物を熱交換器で冷却
し、蒸気−液の流れが得られる。生成物の混合物の成分
の中で、原料の酢酸と生成物のビニルアセテートは比較
的高い沸点を有するため蒸気−液の流れの液の主な部分
を構成し、一方エチレン、酸素、二酸化炭素は蒸気−液
の流れの蒸気の主な部分を構成する。
【0004】この蒸気−液の流れを一連の塔を通して分
留及び精製し、洗浄して製品品質のビニルアセテート留
分を回収し、未反応の原料をリサイクルする。より詳し
くは、蒸気−液の流れは塔で分留され、塔の中でビニル
アセテートと未反応の酢酸(ビニルアセテート粗生成
物)は塔底に液として集められ、一方、蒸気相即ち「ラ
イトエンド」又は「オーバーヘッド」(塔頂留出物)は
塔頂に集められる。上記のように蒸気、従ってライトエ
ンドストリームの主な成分はエチレン、酸素、二酸化炭
素である。少量の酢酸がこの分留の際に塔頂に達するこ
とがある。この場合、ビニルアセテートの方が酢酸より
も沸点が低いため少量のビニルアセテートもまた塔頂に
達するであろう。ライトエンドストリーム中の酢酸の存
在そのもは問題にはならないが、生産の最適化のため、
塔底に集められるビニルアセテートの最適化が必要であ
る。このため生産設備とパラメーターがライトエンド中
のビニルアセテートの量、従って、その中の酢酸の量を
最小限にするように設計される。
【0005】ライトエンドストリームはエバポレーター
にリサイクルして戻すための未反応のエチレンを含む。
ライトエンドストリームを種々の副生物の除去のために
一連の洗浄塔を通して処理し、次いでコンプレッサーに
送り、エバポレーターに再度装入するための未反応物質
を調製する。ライトエンドストリームは本明細書で時々
「ライトエンドストリームコンプレッサー」と称するコ
ンプレッサーで少なくとも部分的に液化される。
【0006】ビニルアセテートとその原料プレカーサー
であるエチレンの両者は、それらの炭素炭素の二重結合
によって付加重合させることができる不飽和モノマーで
ある。付加重合はフリーラジカル又はイオンによって開
始できる。フリーラジカルは紫外線、X線、熱、過酸化
物、酸素、ジアゾ化合物の作用、及びこの他の手段によ
って発生させることができる。開始すると付加重合は一
般に連鎖反応メカニズムによってそれ自身に伝播し、こ
れにより数千のモノマー単位(単量体単位)を含むポリ
マー分子を数秒又はそれ以内で形成することができる。
所与のポリマー分子の重合連鎖反応は、それ自身がフリ
ーラジカルである成長端がモノマー分子ではない他のフ
リーラジカルと反応や化合したときに停止する。また停
止は、不安定な水素が引き抜かれたときに生じることが
ある。
【0007】ビニルアセテートモノマーは多くのエチレ
ン的不飽和モノマーと同様に室温の大気圧では揮発性の
液であり、約 -93℃の融点を有する。エチレン原料は室
温の大気圧では蒸気であり、約-169℃の融点を有する。
どちらの重合生成物も室温の大気圧では一般に固体であ
ろう。ライトエンドストリームコンプレッサーでの高分
子物質の形成はコンプレッサーを汚すであろう。コンプ
レッサーの汚れはコンプレッサーの効率を下げ、従って
生産速度を下げる。コンプレッサーの汚れは結局コンプ
レッサーを洗浄のために停止することを必要とし、典型
的にはビニルアセテートの製造装置を少なくとも或る期
間停止することを必要とする。このためコンプレッサー
の汚れは不可避的に生産ロスを生み、保守費用を増加す
る。汚れはコンプレッサーのブレード及び/又はケーシ
ングを覆う固体材料の存在によって生じる。固体物質の
汚れ物は或る範囲で別な手段によりコンプレッサーに入
り込むことがあるが、その汚れ物の過去の分析から殆ど
有機高分子物質を含んでなることが示されている。従っ
てこのようなコンプレッサーのこのような汚れ物の主な
源は、ライトエンドストリームの不飽和成分からの高分
子物質の形成である。
【0008】本発明の目的は、ライトエンドストリーム
コンプレッサーの汚れを防止又は低減させる方法の提供
である。本発明の目的は、ライトエンドストリームコン
プレッサーの汚れを防止又は低減させることによって、
運転時間と共にコンプレッサー効率が低下することを遅
らせるような、ライトエンドストリーム又はコンプレッ
サーフィードを処理する方法の提供である。本発明の目
的は、洗浄が必要となるまでのライトエンドストリーム
コンプレッサーの運転時間を、コンプレッサーの汚れを
防止又は低減させることによって長くする方法の提供で
ある。本発明のこれら及びこの他の目的を以降に更に詳
細に述べる。
【0009】
【課題を解決するための手段及び作用効果】本発明は、
コンプレッサーの汚れを防止又は低減させるに有効な量
のヒンダードフェノールをライトエンドストリームに添
加することを含む、ビニルアセテート製造系のライトエ
ンドストリームコンプレッサーの汚れを防止又は低減さ
せる方法を提供する。このヒンダードフェノールは、好
ましくは、洗浄後のライトエンドストリームに、コンプ
レッサーに供給する箇所の上流にて添加する。この態様
において、ヒンダードフェノールはコンプレッサーフィ
ードに添加する。
【0010】ライトエンドストリームコンプレッサーの
流出液又は少なくともその大部分はいずれはエバポレー
ターに再循環され、その蒸気相の流れは触媒床に供給さ
れる。触媒床にキャリーオーバーされ、それを汚染する
ことがある全ての化学種はライトエンドストリームから
排除する必要がある。窒素、硫黄、リン、ハロゲン、金
属を含む化学種は、このような化学種が触媒床に生じさ
せることがある害のため、特に望ましくないと考えられ
る。本発明のコンプレッサーの汚れ物に対する処理は、
好都合にこのような化学種を全く含まない。ヒンダード
フェノールそのものは単に炭素、水素、及び酸素からな
る。一般にヒンダードフェノールは、以降で詳細に論じ
るように無視できる蒸気圧のみを有する非揮発性の化学
種であるため、触媒床にキャリーオーバーされることが
できない。これはコンプレッサーフィードの流れと共に
コンプレッサーを通って搬送されるであろう。ヒンダー
ドフェノールのためにビヒクルを採用するとすれば、好
ましい態様において酢酸であり、これはもちろん蒸気相
触媒床のフィードの流れの成分である。もう1つの態様
において、ヒンダードフェノールをコンプレッサーの上
流のライトエンドストリームにそのままで装入すること
ができる。
【0011】ヒンダードフェノールはコンプレッサーフ
ィードに、コンプレッサーの汚れを低減させるに有効な
量で添加する。コンプレッサーの汚れの低減の尺度の1
つはその運転期間に対するコンプレッサー効率の低下の
遅延である。本発明の1つの態様において、ヒンダード
フェノールをコンプレッサーフィードにコンプレッサー
効率の低下を遅延させるに有効な量で添加する。低減し
たコンプレッサーの汚れの1つの尺度は、洗浄保守を必
要とせずにコンプレッサーを運転できる時間の増加であ
る。本発明の1つの態様において、ヒンダードフェノー
ルをコンプレッサーフィードに、コンプレッサーの運
転、即ちコンプレッサーを洗浄保守の必要がなく運転で
きる時間を長くするに有効な量で添加する。
【0012】好ましい態様において、ヒンダードフェノ
ールをコンプレッサーフィードに約1ppm〜約500ppmの投
与量で添加し、もう1つの好ましい態様においては約5p
pm〜約200ppmの投与量である。もう1つの好ましい態様
において、ヒンダードフェノールをコンプレッサーフィ
ードに約 10ppm〜約100ppmの投与量で添加する。「ppm
」はコンプレッサーフィードの 1,000,000重量部に対
する活性ヒンダードフェノールの重量部を意味する。
「コンプレッサーフィード」は、副生物を除去するため
の全ての洗浄その他の処理の後にコンプレッサーへ直接
供給するときのライトエンドストリームを意味する。ヒ
ンダードフェノールは、フィードの流れに約5〜約100p
pmの投与量で添加したときに、典型的なライトエンドス
トリームコンプレッサーの中で汚れに対する有効な活性
を提供するであろうと考えられる。本発明の方法は同様
な種類の流れを処理するこの他の全てのコンプレッサー
に有効であると考えられる。
【0013】このようなコンプレッサーの効率はその断
熱効率に関して測定できる。コンプレッサーの断熱効率
は、気体を断熱圧縮(熱の出入りなし)するに必要な仕
事とコンプレッサーのピストン又はインペラが実際に行
った仕事との比である。コンプレッサーの断熱効率は次
の式によって百分率で表すことができる。 ここで、ヒンダードフェノールとは、オルト位置の1つ
又は2つの芳香環置換(フェノールのヒドロキシル置換
基についてオルト)によって立体的に束縛されたフェノ
ールを意味する。このようなヒンダードフェノールは、
−OH基を1つの位置に束縛するに充分な原子の立体配
置を提供する2-又は6-の位置の置換基又は置換基の組を
有する。好ましい態様において、そのようなヒンダード
フェノールは式1の構造である。
【0014】
【化4】
【0015】ここで、R’とR" は共に約12個以下の炭
素を含み、Rは水素又は1〜約28個の炭素原子を有する
直鎖又は枝分かれ鎖の飽和又は不飽和の脂肪族炭化水素
基及びそれらの混合物であって、R’は少なくとも3個
の炭素を有する直鎖又は枝分かれ鎖のアルキル及びそれ
らの混合物、R" は水素又は直鎖又は枝分かれ鎖のアル
キル及びそれらの混合物である。この態様において、ヒ
ンダードフェノールは1つ又は2つのオルト位置の置換
基を有することがあり、パラ位置の置換基を有すること
があり有さないこともある。2つのオルト位置の置換基
を有する場合、それらの1つは少なくとも3個の炭素を
有する必要があり、もう1つは1個といったような少な
い炭素を有する。オルト位置のアルキル置換基は、一般
に飽和アルキルである。より好ましい態様において、
R’とR" の両者は少なくとも約3個の炭素を有するア
ルキル及びそれらの混合物である。もう1つの好ましい
態様において、R’とR" はいずれも約10個以下の炭素
を含む。もう1つの好ましい態様において、Rは約1〜
約22個の炭素を有する脂肪族炭化水素基及びそれらの混
合物であり、更に好ましい態様において、約6〜約22個
の炭素を有する脂肪族炭化水素基及びそれらの混合物で
ある。これらの好ましい態様の全てにおいて、それらの
更に好ましい態様は、オルト位置のアルキル置換基が枝
分かれアルキル、好ましくは1-又はベンジルの位置で枝
分かれした場合である。
【0016】好ましい態様において、R’とR" は独立
して(イソ)プロピル、(イソ/第三)ブチル、又はそ
れらの混合物である。もう1つの好ましい態様におい
て、Rはノニル異性体である。もう1つの好ましい態様
において、R’とR" は独立して、約3〜約4個の炭素
を有する直鎖又は枝分かれ鎖及びそれらの混合物であ
り、Rは約6〜約12個の炭素原子を有する直鎖又は枝分
かれ鎖、飽和又は不飽和の脂肪族炭化水素基、及びそれ
らの混合物である。
【0017】好ましい特定のヒンダードフェノールは、
2,6-ジ-tert-ブチル-4- ノニルフェノールである。別な
好ましい態様において、パラ位置は脂肪酸から誘導され
る例えば次のような脂肪酸:酪酸、カプロン酸、カプリ
ル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミ
チン酸、ステアリン酸、アラキン酸、ベヘン酸、リグノ
セリン酸、セロチン酸、モンタン酸のような枝分かれの
ない飽和脂肪酸;イソ吉草酸、ツベルクロステアリン酸
のような枝分かれ飽和脂肪酸;カプロオレイン酸、ミリ
ストオレイン酸、パルミトレイン酸、ペトロセリン酸、
オレイン酸、エルカ酸のようなモノ不飽和脂肪酸;スチ
リン酸、リノール酸のようなジ不飽和脂肪酸;ヒラゴン
酸、リノレン酸、エレオステアリン酸のようなトリ不飽
和脂肪酸、及びこの他の更に特殊な構造の脂肪酸、から
誘導される脂肪族基で置換することができる。
【0018】好ましい態様において、ヒンダードフェノ
ールは低い蒸気圧を有し、好ましくは 100°F において
約2.5mmHg 未満であり、より好ましくは 135°F におい
て約2.5mmHg 未満である。
【0019】
【実施例】例1 2,6-ジ-tert-ブチル-4- ノニルフェノールを、次のよう
に商業的なビニルアセテート製造装置のライトエンドス
トリームコンプレッサーに添加することによって汚れ防
止性能を例証した。ヒンダードフェノール汚れ防止剤を
用いる前にこのコンプレッサーの2回の運転を行い、こ
の運転によってヒンダードフェノールの性能を評価する
ためのベースラインを提供した。これらの運転の間にコ
ンプレッサーの断熱効率を監視した。最初の運転を第1
日に開始し、その時点でコンプレッサーは新たに洗浄し
ており、第43日に運転を停止した後再度洗浄した。2番
目の運転は第44日に開始し、第 123日に停止した。従っ
て、連続的なビニルアセテート製造の未処理の運転を43
日間及び80日間続けた。3番目の実験は再び新たに洗浄
したコンプレッサーを用い、フェノール活性を基準に約
10〜約50ppm の範囲の投与量でコンプレッサーフィード
に酢酸希釈剤中のヒンダードフェノールを添加し、第12
4 日に運転及び断熱効率の監視を開始し、第 192日に停
止した。ヒンダードフェノールの投与量は上記の範囲で
あったが、第 124日〜第 192日の間で一定ではなかっ
た。しかし、少なくとも10ppm の投与量の処理は期間全
体で継続した。最初の実験の経過の中で断熱効率は72.5
%から61.5%に低下し、これは43日間で11%の低下であ
り、1日につき平均で0.26%である。2番目の実験の経
過の中で断熱効率は74.5%から53%に低下し、これは80
日間で21.5%の低下であり、1日につき平均で0.27%で
ある。3番目の実験の経過の中で断熱効率は75%から63
%に低下し、これは69日間で12%の低下であり、1日に
つき平均で0.17%である。最初の運転をベースラインと
して対比すると、本発明の処理は同等のレベルの断熱効
率に達する時間間隔を26日間あるいは60%延長した。2
番目の実験をベースラインとして対比すると、本発明の
処理は断熱効率の平均の低下(百分率での差に基づき百
分率で評価)を約37%減少させた((0.27-0.17)/0.27 ×
100)。また全ての3つの運転の間に、コンプレッサー効
率のもう1つの尺度であるコンプレッサーの流れ速度を
監視した。図1にこれらの3つの運転を全て含む期間の
間の、時間の経過に対する回毎分ごとのコンプレッサー
の流れ体積のプロットを示す。コンプレッサーの流れ速
度(流れ体積/回毎分)はMSCFH/RPM(後記)で示した。
各々の運転に対応するプロットを3つの別個なデータプ
ロットの組として図1に示す。各々のデータの組は時間
に対して下向きの傾斜を描いている。3番目の運転のデ
ータプロットの平均傾斜は、最初の2つのベースライン
としての運転の平均傾斜よりも勾配が小さいことが明ら
かに分かる。
【0020】例2 2,6-ジ-tert-ブチル-4- ノニルフェノールの酢酸溶液を
調製し、室温に約 127日間貯蔵した。次いで新しく作成
したサンプルと一緒に1HNMR と13CNMRによって分析し、
酢酸が存在してもそのエージング期間の中で何ら有意な
化学変化が生じないことが示された。
【0021】例3 2,6-ジ-tert-ブチル-4- ノニルフェノールの重質芳香族
溶媒の溶液は、 100°F と 135°F の両方で2.5mmHg 未
満の蒸気圧を有することが測定され、これは無視できる
と考えられ、蒸気圧計測器は2.5mmHg までのみ正確に読
み取れる。本発明はライトエンドストリームのフィード
を有するビニルアセテート製造装置のコンプレッサーの
汚れを低減させるための方法を提供する。また本発明の
方法は、コンプレッサーの汚れを低減させることにより
運転時間と共にコンプレッサー効率の低下を遅延させる
ように、コンプレッサーのフィード箇所の上流でビニル
アセテート製造系のライトエンドストリームを処理する
ための方法である。また本発明は、洗浄が必要になるま
でのライトエンドストリームコンプレッサーの運転時間
を、コンプレッサーの汚れを防止又は低減させることに
よって長くする方法を提供する。この方法は、コンプレ
ッサーの汚れを低減させるに有効な投与量のヒンダード
フェノールを、コンプレッサーフィード又はライトエン
ドストリームに添加することを含んでなる。
【0022】好ましい態様において、ヒンダードフェノ
ールは約1ppm〜約500ppmの投与量、より好ましくは約5p
pm〜約200ppmの投与量で添加する。好ましい態様におい
て、殆どのコンプレッサーに約 10ppm〜約100ppmの投与
量で添加する。好ましい態様におけるヒンダードフェノ
ールは上記の式1の構造を有し、ここで、R’とR" は
共に約12個以下の炭素を含み、Rは水素又は1〜約28個
の炭素原子を有する直鎖又は枝分かれ鎖の飽和又は不飽
和の脂肪族炭化水素基及びそれらの混合物としたとき
に、R’は少なくとも3個の炭素を有する直鎖又は枝分
かれ鎖のアルキル及びそれらの混合物、R" は水素又は
直鎖又は枝分かれ鎖のアルキル及びそれらの混合物であ
る。
【0023】より好ましい態様において、R’とR" の
両者はそれぞれ少なくとも約3個の炭素を含むアルキル
及びその混合物であり、R’とR" は共に約10個以下の
炭素を含み、Rは約1〜約22個の炭素を有する脂肪族炭
化水素基及びそれらの混合物であり、Rは約6〜約22個
の炭素を有する脂肪族炭化水素基及びそれらの混合物で
あり、R’とR" は独立して(イソ)プロピル、(イソ
/第三)ブチル、又はそれらの混合物であり、R’と
R" は約3〜約4個の炭素を有する独立した直鎖又は枝
分かれ鎖のアルキル及びそれらの混合物であり、Rは約
6〜約12個の炭素原子を有する直鎖又は枝分かれ鎖、飽
和又は不飽和の脂肪族炭化水素基、及びそれらの混合物
である。もう1つの好ましい態様において、ヒンダード
フェノールは、2,6-ジ-tert-ブチル-4- ノニルフェノー
ルであり、その全ての異性体を含む。
【0024】本発明はビニルアセテート製造工業に適用
可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の処理をした場合としない場合のライト
エンドコンプレッサーにおける毎分回転数(RPM)ご
との標準立方フィート(×1000) /時間(MSCFH)
の経日のプロットである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ビンセント イー.ルイス アメリカ合衆国,テキサス 77459,ミズ ーリ シティ クアイル バレー イース ト 2223

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ライトエンドストリームフィードを有す
    るビニルアセテート製造装置のコンプレッサーフィード
    に、該コンプレッサーの汚れを低減させるに有効な投与
    量でヒンダードフェノールを添加することを特徴とする
    ビニルアセテート製造装置のコンプレッサーの汚れ低減
    方法。
  2. 【請求項2】 該ヒンダードフェノールを該コンプレッ
    サーフィードに約1ppm 〜約500ppmの量で添加すること
    を特徴とする請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 該ヒンダードフェノールを該コンプレッ
    サーフィードに約5ppm 〜約200ppmの量で添加すること
    を特徴とする請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】 該ヒンダードフェノールを該コンプレッ
    サーフィードに約10ppm 〜約100ppmの量で添加すること
    を特徴とする請求項1記載の方法。
  5. 【請求項5】 該ヒンダードフェノールは式1の構造を
    有し、 【化1】 R’とR" は共に約12個以下の炭素を含み、Rは水素又
    は1〜約28個の炭素原子を有する直鎖又は枝分かれ鎖の
    飽和又は不飽和の脂肪族炭化水素基及びそれらの混合物
    であって、R’は少なくとも3個の炭素を有する直鎖又
    は枝分かれ鎖のアルキル及びそれらの混合物、R" は水
    素又は直鎖又は枝分かれ鎖のアルキル及びそれらの混合
    物であることを特徴とする請求項1記載の方法。
  6. 【請求項6】 R’とR" の両者はそれぞれ少なくとも
    約3個の炭素を有するアルキル及びそれらの混合物であ
    ることを特徴とする請求項5記載の方法。
  7. 【請求項7】 R’とR" は共に約10個以下の炭素を含
    むことを特徴とする請求項5記載の方法。
  8. 【請求項8】 Rは約1〜約22個の炭素を有する脂肪族
    炭化水素基及びそれらの混合物であることを特徴とする
    請求項5記載の方法。
  9. 【請求項9】 Rは約6〜約22個の炭素を有する脂肪族
    炭化水素基及びそれらの混合物であることを特徴とする
    請求項5記載の方法。
  10. 【請求項10】 R’とR" は独立して(イソ)プロピ
    ル、(イソ/第三)ブチル、又はそれらの混合物である
    ことを特徴とする請求項5記載の方法。
  11. 【請求項11】 R’とR" は約3〜約4個の炭素を有
    する独立した直鎖又は枝分かれ鎖のアルキル及びそれら
    の混合物であり、Rは約6〜約12個の炭素原子を有する
    直鎖又は枝分かれ鎖の飽和又は不飽和の脂肪族炭化水素
    基及びそれらの混合物であることを特徴とする請求項5
    記載の方法。
  12. 【請求項12】 ビニルアセテート製造装置のライトエ
    ンドストリームコンプレッサーのフィード箇所の上流を
    処理し、該コンプレッサーの汚れを低減させることによ
    って運転の経時に伴う該コンプレッサの効率の低下を遅
    延させるためのライトエンドストリームの処理方法であ
    って、該ライトエンドストリームにヒンダードフェノー
    ルを約1ppm〜約500ppmの投与量で添加し、該ヒンダード
    フェノールは式1の構造を有し、 【化2】 R’とR" は共に約12個以下の炭素を含み、Rは水素又
    は1〜約28個の炭素原子を有する直鎖又は枝分かれ鎖の
    飽和又は不飽和の脂肪族炭化水素基及びそれらの混合物
    であって、R’は少なくとも3個の炭素を有する直鎖又
    は枝分かれ鎖のアルキル及びそれらの混合物、R" は水
    素又は直鎖又は枝分かれ鎖のアルキル及びそれらの混合
    物であることを特徴とするライトエンドストリームの処
    理方法。
  13. 【請求項13】 該ヒンダードフェノールを該ライトエ
    ンドストリームに約5ppm〜約200ppmの投与量で添加する
    ことを特徴とする請求項12記載の方法。
  14. 【請求項14】 Rは6〜約22個の炭素を有する脂肪族
    炭化水素基及びそれらの混合物であり、R’とR" は独
    立した(イソ)プロピル、(イソ/第三)ブチル、又は
    それらの混合物であることを特徴とする請求項12記載
    の方法。
  15. 【請求項15】 R’とR" は約3〜約4個の炭素を有
    する独立した直鎖又は枝分かれ鎖のアルキル及びそれら
    の混合物であり、Rは約6〜約12個の炭素原子を有する
    直鎖又は枝分かれ鎖の飽和又は不飽和の脂肪族炭化水素
    基及びそれらの混合物であることを特徴とする請求項1
    2記載の方法。
  16. 【請求項16】 ヒンダードフェノールが2,6-ジ-tert-
    ブチル-4- ノニルフェノールである請求項12記載の方
    法。
  17. 【請求項17】 コンプレッサーの汚れを防止又は低減
    させることによって洗浄を必要とするまでのライトエン
    ドストリームコンプレッサーの運転時間を延長する方法
    であって、コンプレッサーフィードはライトエンドスト
    リームであり、該コンプレッサーフィードにヒンダード
    フェノールを約5ppm〜約200ppmの投与量で添加し、該ヒ
    ンダードフェノールは式1の構造を有し、 【化3】 R’とR" は共に約12個以下の炭素を含み、Rは水素又
    は1〜約28個の炭素原子を有する直鎖又は枝分かれ鎖の
    飽和又は不飽和の脂肪族炭化水素基及びそれらの混合物
    であって、R’は少なくとも3個の炭素を有する直鎖又
    は枝分かれ鎖のアルキル及びそれらの混合物、R" は水
    素又は直鎖又は枝分かれ鎖のアルキル及びそれらの混合
    物であることを特徴とするライトエンドストリームコン
    プレッサーの運転時間の延長方法。
  18. 【請求項18】 Rは6〜約22個の炭素を有する脂肪族
    炭化水素基及びそれらの混合物であり、R’とR" は独
    立した(イソ)プロピル、(イソ/第三)ブチル、又は
    それらの混合物であることを特徴とする請求項17記載
    の方法。
  19. 【請求項19】 R’とR" は約3〜約4個の炭素を有
    する独立した直鎖又は枝分かれ鎖のアルキル及びそれら
    の混合物であり、Rは約6〜約12個の炭素原子を有する
    直鎖又は枝分かれ鎖の飽和又は不飽和の脂肪族炭化水素
    基及びそれらの混合物であることを特徴とする請求項1
    7記載の方法。
  20. 【請求項20】 ヒンダードフェノールが2,6-ジ-tert-
    ブチル-4- ノニルフェノールである請求項17記載の方
    法。
JP5153385A 1992-06-26 1993-06-24 ビニルアセテート製造装置のコンプレッサーの汚れ防止法 Pending JPH0672953A (ja)

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