JPH0672734B2

JPH0672734B2 - 冷凍ショーケースの冷気循環方法

Info

Publication number: JPH0672734B2
Application number: JP61147663A
Authority: JP
Inventors: 昌史山本; 清和後藤
Original assignee: Sanyo Electric Co Ltd
Current assignee: Sanyo Electric Co Ltd
Priority date: 1986-06-24
Filing date: 1986-06-24
Publication date: 1994-09-14
Anticipated expiration: 2009-09-14
Also published as: JPS636373A

Description

【発明の詳細な説明】（イ）産業上の利用分野本発明はアイスクリームを貯蔵するに適した冷凍ショー
ケースの冷気循環方法に関する。

（ロ）従来の技術実公昭52-22673号公報(70B18)には、断熱壁と間隔を存
し配設した断面Ｕ字状の区画壁にて内側に商品貯蔵部、
外側に冷気循環ダクトを画成し、商品貯蔵部上面を冷気
流が横断する様に構成し、且つ前記区画壁下底より上方
に適当間隔を存してスノコを配設して冷気バイパス路を
形成し、上部の冷気吹出口に向う冷気の一部を前記冷気
バイパス路に導入する冷気導入口を区画壁に穿設すると
ともに冷気バイパス路の出口側において冷気が上部吸込
口に合流する様に常時商品で閉塞されない間隙を有して
なる冷凍ショーケースが示されている。

（ハ）発明が解決しようとする問題点上記従来の技術によれば、バイパス路を流れる冷気より
も貯蔵部上部を横断する冷気の流速が早く冷気の流量が
多いために、ディッシャを使用して多量販売を目的とす
るためにアイスクリームを上面を開口した大きな容器を
入れ、この容器を貯蔵室に入れてアイスクリームの凍結
保存を図った処、夜間等の非営業時あるいは長時間アイ
スクリームの販売がなかった場合には、アイスクリーム
の表面の水分が容器の上面すなわちアイスクリームの表
面を流れる冷気によって大量に奪われ、表面が大幅に乾
燥し、アイスクリームの品質低下が起きる問題点があっ
た。

（ニ）問題点を解決するための手段本発明は上記問題点を解決するものであり、その内容を
実施例に基づき説明すると、貯蔵室（16）に収納され、
内部にアイスクリーム（Ｃ）を充填した上面開口形の容
器（15）の上下両面に沿って強制循環冷気を流し、且つ
容器（15）の下面に沿って流れる冷気の流量を多く、容
器（15）の上面に沿って流れる冷気の流量を少なくした
冷凍ショーケース（１）の冷気循環方法である。

（ホ）作用実施例の冷気の循環方法によれば、容器（15）の底壁
（15B）に沿って流れる多量の冷気は容器（15）を冷却
する作用をなし、この容器からの熱伝導によってアイス
クリーム（Ｃ）が所定の凍結温度に維持され、一方、容
器（15）の上面に沿って緩やかに流れる少量の冷気はア
イスクリーム（Ｃ）の表面を直接冷却する作用をなし、
庫外からの輻射熱によるアイスクリーム（Ｃ）の軟化及
び乾燥を防止する。

（ヘ）実施例以下図面に基づいて本発明の実施例を説明すると、第１
図に示す（１）はディッピングケースと称される対面販
売型の冷凍ショーケースで、上面を開口する断熱壁
（２）と、客側の面即ち前面及び上面に透明板（３）
（４）を備え、販売側の面即ち背面に商品取扱い用の開
口部（５）を形成し、前記断熱壁（２）の上面開口を覆
う蓋（６）と、前記断熱壁（２）の下方に形成され、冷
媒電動圧縮機（７）、凝縮器（８）、送風ファン（９）
を収納設置する機械室（10）とからなるものである。

（11）は前記断熱壁（２）の内面より適当間隔を存して
庫内に配設された縦断面Ｕ字形をなす金属製の区画板
で、この区画板の配設に伴ないプレートフィン形の冷却
器（12）及び軸流形の送風ファン（13）を収納設置する
冷気通路（14）と、アイスクリーム（Ｃ）を充填したバ
ットと称されるステンレス製の複数の容器（15）を収容
する貯蔵室（16）とが庫内に形成される。前記区画板
（11）は前背両壁（11A）（11B）の下部に通気口（17）
（18）を形成すると共に、前記冷気通路（14）の供給路
（14A）に相対する背壁（11B）には、この供給路（14
A）内に突出して上方に向かう冷気の流れを制限すると
共に、この冷気の大部分を通気口（18）を通して貯蔵室
（16）内に指向する指向部兼用のバッフル部（19）を設
けている。このバッフル部（19）は第２図に示す如く区
画板（11）の後角部に段差を設けたものでもよい。前記
各容器（15）は上面を開口し、この上面周縁に形成した
フランジ（15A）が相互に当接乃至近接するよう貯蔵室
（16）内の枠状の支持部材（20）に前記各フランジ（15
A）を架設することにより、貯蔵室（16）内に浮き上が
った状態で支持され、その底壁（15B）は前記区画板（1
1）の底壁（11C）から冷気流路となる間隔を存して離間
している。（21）は前記供給路（14A）の真上に設けら
れた細長い風向板で、前記断熱壁（２）に取付けられ、
前記区画板（11）の背壁（11A）上端との間に冷気吹出
口（22）を形成する。（23）は前記冷気通路（14）の帰
還路（14B）の真上に設けられた細長い風向板で、前記
断熱壁（２）に取付けられ、前記区画板（11）の前壁
（11A）との間に冷気吸込口（24）を形成する。尚、第
３図に示す（25）は前記断熱壁（２）の上面開口周面に
形成された着氷防止膜で、この膜は現在市販されている
デフロＳ（商品名）と称される着氷防止塗料を塗布する
ことにより形成されるもので、上面開口周面に付着した
氷霜を剥がしやすくする。

次に冷気循環を第１図の矢印に基づいて説明する。

冷却器（12）で熱交換された冷気は送風ファン（13）に
よって供給路（14A）に送られ、バッフル部（19）によ
り上方に流れ吹出口（22）に向かう流量の少ない冷気
と、供給口となる通気口（18）から貯蔵室（16）の底部
に導入される流量の多い冷気とにその割合が1:10程度に
なる様に分流される。前記分流された冷気のうち導入口
となる通気口（18）から貯蔵室（16）の下部に導入され
た冷気は、約１〜2m/secの速度にて、各容器（15）の底
壁（15B）に沿って流れて貯蔵室（16）下部を横断した
後、帰還口となる通気口（17）から帰還路（14B）を通
り冷却器（12）に至り、再び冷却されることになる。一
方、前記分流された冷気のうち吹出口（22）から貯蔵室
（16）の上面に吹き出された冷気は、約0.1〜0.2m/sec
の極めて遅い速度で前記各容器（15）の上面に沿って流
れた後、吸込口（24）から帰還路（14B）に至り、前記
通気口（17）を通過した冷気に合流することになる。

かゝる冷気の循環方法によれば、容器（15）の底壁（15
B）に沿って流れる多量の冷気は容器（15）を冷却する
作用をなし、この容器からの熱伝導によってアイスクリ
ーム（Ｃ）が所定の凍結温度に維持され、一方、容器
（15）の上面に沿って緩やかに流れる少量の冷気はアイ
スクリーム（Ｃ）の表面を直接冷却する作用をなし、庫
外からの輻射熱によるアイスクリーム（Ｃ）の軟化及び
乾燥を防止することに併せてアイスクリーム（Ｃ）の表
面温度を他の部分よりも高くし、アイスクリーム（Ｃ）
の分け売りの際にすくいやすい温度に維持できる。

（ト）発明の効果上述した本発明によれば、容器の底面に沿って流れる流
速が約１〜2m/secの多量の冷気でもって容器内のアイス
クリームを凍結温度に維持することができると共に、庫
外の輻射熱の影響を受けるアイスクリーム表面を容器の
上面に沿って流れる速度が約0.1〜0.2m/secの極めて遅
い少量の冷気でもって冷却するので、アイスクリーム表
面を他の部分より高い所定の温度に維持し、アイスクリ
ーム表面の溶解を回避できると共にアイスクリームをす
くいあげ易い状態に保つことができるのに併わせて冷気
に直接晒されているアイスクリーム表面の極度の乾燥を
回避して品質の低下を防止することができ、冷菓の多量
販売に適した冷凍ショーケースを提供できる。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は本発明冷凍ショーケースの冷気循環
方法の異なる実施例を示す縦断面図、第３図は第１図Ａ
部の拡大図である。（15）……容器、（16）……貯蔵室、（Ｃ）……アイス
クリーム。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献実開昭52−22673（ＪＰ，Ｕ) 実開昭52−75968（ＪＰ，Ｕ) 実公昭49−42951（ＪＰ，Ｙ２)

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】冷却器、送風ファン、冷却通路、貯蔵室か
らなる冷凍ショーケースにおいて、貯蔵室にはアイスク
リームを充填した上面開口の容器が収納されると共に、
冷却器によって熱交換された強制循環冷気を、前記容器
の底面と容器の上部開口面とに沿って流すにあたり、前
記容器の底面に沿って流す冷気の流量よりも前記容器の
上部開口面に沿って流す流量を少なくした冷凍ショーケ
ースの冷気循環方法。