JPH0672304A - アンチスキッドブレーキング方法 - Google Patents
アンチスキッドブレーキング方法Info
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- JPH0672304A JPH0672304A JP22702892A JP22702892A JPH0672304A JP H0672304 A JPH0672304 A JP H0672304A JP 22702892 A JP22702892 A JP 22702892A JP 22702892 A JP22702892 A JP 22702892A JP H0672304 A JPH0672304 A JP H0672304A
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Abstract
から車輪のスリップ率SRxを演算し、ブレーキ装置の
各車輪のホイールシリンダに供給する液圧を、少なくと
も、演算したスリップ率および車輪加速度に応じて増減
圧制御するアンチスキッドブレーキング方法において、
低μ路から高μ路への進入時に、この進入を早期に察知
して制御遅れを防止し、制動性能の改善を図る。 【構成】 スリップ率SRxを演算する毎に、演算した
スリップ率から所定値を引算した差値を積算し、車輪加
速度から検出される車輪速度の変化がほとんどないと判
断され、且つ、積算値ISRxによってスリップ率が小
である状態が継続していると判断されるとき、ホイール
シリンダに供給する液圧が増圧される。
Description
に好適に適用されるアンチスキッドブレーキング方法に
関する。
る制動時に、車輪のスリップを防止したり、操縦安定性
を確保し、短い制動距離で車両を停止させることの出来
るアンチスキッドブレーキング方法が知られている。こ
のブレーキング方法は、各車輪の回転速度を検出してそ
れぞれの車輪速度を求め、車輪速度と基準車体速度との
偏差に基づいて各車輪のスリップ率を求めると共に、車
輪速度の時間変化、すなわち車輪加速度を求め、求めた
スリップ率と車輪加速度とに応じて、スリップ率が車輪
の摩擦係数が最大になる最適スリップ率近傍に保持され
るように、各車輪のブレーキ圧を増減圧制御するもので
ある。
よって車輪がロック状態に向かって制御されているのか
(ロック傾向か)、或いは、ブレーキ開放状態に向かっ
て制御されているのか(ブレーキ開放傾向か)を判断す
る制御パラメータとして用いられる。
小さい低μ路から、アスファルト路のような高μ路に進
入した場合、従来のブレーキ液圧の増減圧制御では、前
後加速度の立ち上がりが遅く、車輪加速度から高μ路へ
の進入を正確に検出することが難しいために、進入直後
の増圧が遅れ、その分、ブレーキの効きが遅れるという
問題がある。また、このような時には前後加速度の立ち
上がりが遅いために、運転者にブレーキが効かない感
覚、所謂「空走感」を与え、好ましくない。
めになされたもので、低μ路から高μ路への進入時に、
この進入を早期に察知して制御遅れを防止し、制動性能
の改善を図ったアンチスキッドブレーキング方法を提供
することを目的とする。
ために、本発明においては、基準車体速度と車輪の車輪
速度の偏差から車輪のスリップ率を演算し、ブレーキ装
置の各車輪のホイールシリンダに供給する液圧を、少な
くとも、演算したスリップ率および車輪加速度に応じて
増減圧制御するアンチスキッドブレーキング方法におい
て、スリップ率を演算する毎に、演算したスリップ率か
ら所定値を引算した差値を積算し、車輪加速度から検出
される車輪速度の変化がほとんどないと判断され、且
つ、前記積算値によってスリップ率が小である状態が継
続していると判断されるとき、ホイールシリンダに供給
する液圧を増圧することを特徴とするアンチスキッドブ
レーキング方法が提供される。
加速度およびスリップ率積分値を入力変数とし、ホイー
ルシリンダに供給する液圧の増減圧値に対応する制御値
を出力として複数のファジィルールを設定し、各ファジ
ィルールの適合度を求めるためのメンバシップ関数を設
定し、前記スリップ率、車輪加速度およびスリップ率積
分値の入力変数値に応じ、各ファジィルールの適合度を
演算し、演算した各適合度から前記制御値を演算し、も
って前記増減圧制御を行なうようにすればよい。
は、スリップ率に上下限値を設定し、演算したスリップ
率が上限値より大の場合には、演算したスリップ率から
上限値を引算した差値により積算値を求め、演算したス
リップ率が下限値より小の場合には演算したスリップ率
から下限値を引算した差値により積算値を求め、演算し
たスリップ率が上限値と下限値の間にあるとき、積算値
を0に設定する演算方法が好ましい。
給する液圧が、スリップ率の好適制御範囲から外れて制
御されている期間を表しており、積算値が負でその絶対
値が大である場合には、スリップ率が小である状態が長
く連続していることを意味している。そこで、車輪加速
度から検出される車輪速度の変化がほとんどないと判断
され、且つ、スリップ率の積算値によってスリップ率が
小である状態が継続していると判断されるときには、ホ
イールシリンダに供給する液圧を増圧することによっ
て、制御遅れが防止される。
て説明する。システム概要 図1は車両のアンチスキッドブレーキ装置(以下「AB
S」という)の概要を示し、前後左右の車輪1L、1
R、2L、2Rの各ブレーキ装置3〜6とブレーキペダ
ル8により駆動されるマスタシリンダ9との間にはモー
タ直動式ハイドロリックユニット(HU)10が介在さ
れており、各車輪1L、1R、2L、2Rには夫々車輪
速センサ21、22、23、24が、ステアリング7に
はハンドル角センサ25が、車体には前後方向の加速度
を検出するための加速度センサ(前後Gセンサ)26が
設けられている。そして、これらのセンサ21〜26及
びハイドロリックユニット10は、電子制御装置30
(ECU)に接続されている。なお、本実施例のABS
は、前輪駆動車に適用され、後輪は非駆動輪である。
すようにハウジング11にシリンダ12が形成されてお
り、当該シリンダ12には、ピストン13が摺動可能に
嵌挿されている。ハウジング11の上部にはシリンダ1
2の上方に通路11a〜11cが設けられており、通路
11aと11cとの間にはABS用チェック弁14が設
けられており、チェック弁14に並設された通路11b
にはABS用カット弁15が設けられている。チェック
弁14は、通路11c側から通路11a側へのブレーキ
液の流れを許容し、カット弁15は、通路11bを開閉
する。また、チェック弁14は、ピストン13が上限位
置に達したときに当該ピストン13の上端面に設けられ
た突起13aによりばね力に抗して開弁されるようにな
っている。
ており、当該モータ16の駆動力は、歯車機構17及び
送り機構18を介してピストン13に伝達され、当該ピ
ストン13を駆動する。モータ16は、正回転すると歯
車機構17を介して送り機構18を回転させピストン1
3を上動させ、逆回転すると当該ピストン13を下動さ
せる。ハウジング11の通路11aは、マスタシリンダ
9に接続され、通路11cは、ブレーキ装置3のホイー
ルシリンダ3aに接続されている。尚、ハイドロリック
ユニット10は、一側の前輪1Lのブレーキ装置3とマ
スタシリンダ9との間のみを図示してある。
センサ21〜24、ハンドル角センサ25、および前後
Gセンサ26からの信号を取り込み、車輪1L、1R、
2L、2Rのスリップ状況を予測し、これらの車輪がロ
ックされないようにABSカット弁15、モータ16を
制御して、ブレーキ装置3〜6のブレーキ力を制御す
る。即ち、車輪がロックする方向にあるときにはピスト
ン13を下動させ、ブレーキ液圧を減圧させて車輪ロッ
クを回避し、車輪ロックの虞れが回避されるとピストン
13を上動させてブレーキ液圧を再び増圧させ、このよ
うな制御を繰り返して行ないホイールシリンダに加える
ブレーキ液圧を制御する。ABS制御手順 次に、ABSの電子制御装置30によって実施されるA
BS制御手順について説明する。
って実行されるABS制御に対応する機能ブロック図を
示し、これを図5に示すABSメインルーチンのフロー
チャートを参照して説明する。ABSメインルーチン 先ず、図3に示すセンサ信号処理手段によって各種セン
サによって検出された入力信号を処理する(ステップS
1)。車輪速センサ21〜24からの車輪速信号は入力
処理手段31によって増幅、波形処理、サンプリング、
A/D変換等の処理を終えた後、フィルタ手段31aに
よって高周波成分がカットされ、各輪の車輪速FVx と
してセンサ信号処理手段から出力される。また、フィル
タ手段31aからの出力は、微分回路32によって各輪
の車輪加速度が演算され、これらの値はローパスフィル
タ手段33によって高周波成分がカットされる。そし
て、補正手段34において後述の前後Gセンサ26が検
出する前後加速度FGSによって補正され、各輪の車輪
加速度FGx としてセンサ信号処理手段から出力され
る。ここで、車輪速FVx 、車輪加速度FGx (後述す
る各輪のスリップ率Sx等も同じ) を表す場合の添字「x
」は、右前輪1R、左前輪1L、右後輪2R、左後輪
2Lのそれぞれを表しており、車輪速等を添字「x 」を
付して表す場合には、各輪の値が個別に演算される。
理手段35によって増幅、波形処理、サンプリング等の
処理を行なって前後加速度の生データGSとして出力さ
れる一方、ローパスフィルタ手段36によって高周波成
分をカットされたフィルタ値FGSとして出力される。
ハンドル角センサ25からの検出信号は、入力処理手段
37によって増幅、波形処理、サンプリング等の処理を
終えた後、ローパスフィルタ手段38によってフィルタ
リング処理され、ハンドル角Fθhとして出力される。
また、このハンドル角Fθhは、微分回路39によって
時間微分した後、ローパスフィルタ手段40によってフ
ィルタリング処理され、操舵速度FDθhとして出力さ
れる。
速FVx 、車輪加速度FGx およびハンドル角Fθh
は、図4に示す基準車体速演算手段41に供給され、基
準車体速Vref が演算される(ステップS2)。このと
き、ハンドル角Fθhの絶対値が大である急旋回時に
は、内輪差を補正して外輪の基準車体速Vrefoおよび内
輪の基準車体速Vrefiが演算される。内輪差により外輪
側の車体速と内輪側の車体速が異なり、車体速の内輪差
を補正することによって各輪のスリップ率を正確に求め
ることができる。
車体速Vref(VrefoおよびVrefi)は、スリップ率演算
手段42に供給され、各輪の車輪速FVx とこの基準車
体速Vref とにより各輪のスリップ率Sx が次式(S1)に
基づき演算される(ステップS3)。 Sx =(Vref −FVx )/Vref ×100 …… (S1) スリップ率補正手段44は、初回補正手段44a、悪路
補正手段44b、操舵補正手段44c、および加算手段
44dから構成され、これらの各補正手段44a〜44
cにおいて演算された補正値は加算手段44dにおいて
加算され、この加算値HSRを用いて上述のスリップ率
Sx を補正する(ステップS4)。これらの補正は、突
起乗り越し等によるABSの作動防止、悪路における制
動力および方向安定性の向上、急操舵時の操縦性の向上
を図るために行なうものである。
手段により補正されたスリップ率SRx 、このスリップ
率SRx の積分値ISRx 、各車輪の車輪加速度FGx
、およびその微分値Jx が供給され、ファジィ推論に
よってブレーキ圧の増減圧判定が実行される(ステップ
S5)。積分値ISRx の演算はスリップ率積分手段4
8により、微分値Jx の演算は微分手段49によってそ
れぞれ実行される。
係を示す。ABS制御の一般的な手法としては、スリッ
プ率Sと摩擦係数μとの関係、および車輪加速度FGx
から、スリップ率Sが、摩擦係数μが最大となる値S1
より小、或いは値S1より小になる傾向がある場合に
は、ブレーキ液圧が増圧制御され、値S1より大、或い
は値S1より大になる傾向がある場合には減圧制御され
る。しかしながら、車輪加速度FGx のみでは、センサ
フィルタ系の位相遅れにより減圧制御の終了が遅れる場
合があり、これを防止するために車輪加速度FGx の微
分値(加々速度)Jx により車輪速の回復傾向を早期に
検出するようにしている。また、スリップ率SRx の積
分値ISRx により極低μ路を検出すると共に、低μ路
から高μ路への移行を早期に検出し、ブレーキ液圧の最
適化が図られている。
結果は、モータ駆動目標値IIとしてモータ電流指令値
演算手段50に出力され、演算手段50は、所定の手順
によってモータ駆動電流IMTRを演算し、さらにモー
タ駆動処理手段52は、この演算値IMTRに基づいて
ハイドロリックユニット(HU)10のモータ16の駆
動電流IOUT を出力する(ステップS6)。モータ駆動
処理手段52は、演算値IMTRの変化や正負に応じ
て、モータ16に供給する電流値IOUT を最適値に制御
する。増減圧判定 次ぎに、本発明に係る増減圧判定方法(図5のステップ
S5)について詳細に説明する。
判定は、基本的にはスリップ率SRxおよび車輪加速度
FGxを入力とするファジィ推論により実行される。先
ず、この基本ファジィ推論について説明すると、電子制
御装置30の記憶装置には、図7ないし図9に示す3組
のメンバシップ関数が記憶されている。図7は、ファジ
ィ入力の各輪車輪加速度FGxに対するメンバシップ関
数であり、図8は、ファジィ入力の各輪スリップ率SR
xに対するメンバシップ関数であり、図9は目標増減圧
量(制御値)IIを出力とするメンバシップ関数であ
る。これらの関数において、PBはポジティブビック
(正大)、PMはポジティブミディアム(正中)、PS
はポジティブスモール(正小)、Z0はゼロ、NBはネ
ガティブビック(負大)、NSはネガティブスモール
(負小)をそれぞれ表す。
表1に示す20個の基本ルールが記憶されている。
かを下記に例示する。 IF FGx=NB and SRx=PB, THE
N II=NB.(車輪加速度FGxがNB、且つ、ス
リップ率SRxがPBであれば、目標増減圧量IIはN
B) IF FGx=ZO and SRx=PS, THE
N II=PS.(車輪加速度FGxがZO、且つ、ス
リップ率SRxがPSであれば、目標増減圧量IIはP
S) なお、上表におけるルールは、後述する車輪加々速度J
xがPBでなく、且つ、スリップ率積分値ISRxがP
Bでなく、且つ、スリップ率積分値ISRxがNBでな
い場合に成立するルールである。
X−MIN法および重心法により、演算された車輪加速
度FGxおよびスリップ率SRxに応じた目標増減圧量
IIが各輪毎に演算される。すなわち、1つのルールに
ついて、演算された各輪の車輪加速度FGxおよびスリ
ップ率SRxに応じて、各適合度を図7,8から求め、
求めた2つの適合度の内小さい方の適合度(MIN法)
に対応する目標増減圧量IIを図9から求める。そし
て、同様にして20個のルールの全てについて目標増減
圧量IIを求め、各ルール毎に求めた各目標増減圧量I
Iを20個重ね合わせてその輪郭を求め(MAX法)、
求めた輪郭が囲む図形の重心から最終的に目標増減圧量
IIを求める(重心法)。
輪加速度FGxおよびスリップ率SRxに応じて目標増
減圧量IIを求めるようにしたが、ファジィ理論を用い
て増減圧判定を行なうと、上述のような2つの入力に限
らず多くの入力、つまり判断条件を設定することがで
き、木目の細かい増減圧制御を行なうことが出来るた
め、制御精度が向上し、ブレーキ液圧の油圧変動が減少
する。従って、振動や騒音が低減し乗り心地をよくする
ことができる。
信号処理におけるフィルタ系の位相遅れによって、減圧
制御の終了時点の判断が遅れる場合がある。これを防止
するために、車輪加速度FGxより位相が進んでいる加
速度FGxの微分値、すなわち、車輪加々速度Jxをフ
ァジィ入力変数に加えると、車輪速の回復傾向を早期に
察知することができる。
輪加々速度Jxに対して設定されたメンバシップ関数の
例を示す。そして、表2は、車輪加々速度JxがPBの
場合に追加されるルールを示す。
する場合のファジィルールは、例えば以下のようにな
る。 IF FGx=NB,SRx=PB and Jx≠PB,
THEN II=NB.(車輪加速度FGxがNBであ
り、且つ、スリップ率SRxがPBであり、且つ車輪加
々速度JxがPBでなければ、目標増減圧量IIは、表
1からNB) IF FGx=NB,SRx=PB and Jx=PB,
THEN II=ZO.(車輪加速度FGxがNBであ
り、且つ、スリップ率SRxがPBであり、且つ車輪加
々速度JxがPBであれば、目標増減圧量IIは、表2
からZO) 車輪加々速度Jxをファジィ推論に加えると、図11に
示すように、車輪加速度FGxの増加傾向が、車輪加々
速度Jxにより1/4位相だけ早く検出することができ
(図11(a)参照)、その分ブレーキ液圧の過剰な減
圧(オーバシュート)を防止することができる。
をファジィ入力変数に加えると、極低μ路での走行や低
μ路から高μ路への移行を早期に検出することができ
る。この目的のために、積分値ISRxの演算手順を図
12および図13を参照して説明する。電子制御装置3
0は、先ず、ステップS50において各輪のスリップ率
SRxが所定値範囲XS12〜XS20(例えば、12
〜20%)内の値であるか否かを判別する。スリップ率
SRxが所定値範囲XS12〜XS20内の値であれ
ば、当該車輪のホイールシリンダには、最大摩擦を発生
させるブレーキ液圧が供給されていることになり、この
ような場合には、上述した極低μ路での走行や低μ路か
ら高μ路への移行を検出する必要がなく、ステップS5
1に進んで積分値ISRxを0にリセットして当該ルー
チンを終了させる。ステップS50の判別結果が肯定で
ある限り(図13のt1〜t2間、t5〜t6間、t7
〜t8間)、ステップS51が繰り返し実行され、積分
値ISRxは0に保持される。
場合には、ステップS52に進み、スリップ率SRxが
上述の所定値XS12以下であるか否かを判別する。判
別結果が肯定の場合には、ステップS53に進んで次式
(SS1) により積分値ISRxを演算する。 ISRx=ISRx+(SRx−XS12)dt ……(SS1) このとき、演算される積分値ISRxは、図13からも
明らかなように負の値になる(図13のt1以前、t6
〜t7間)。
所定値XS30(例えば、30%)以下の場合にはステ
ップS54における判別結果が肯定となり、このような
場合にはステップS55が実行され、次式(SS2) により
積分値ISRxを演算する。 ISRx=ISRx+(SRx−XS20)dt ……(SS2) このとき、演算される積分値ISRxは、図13からも
明らかなように正の値になる(図13のt2〜t3間、
t4〜t5間、t8〜t9間)。そして、SRx値が所
定値XS30(30%)以上の場合にはステップS54
における判別結果が否定となり、このような場合にはス
テップS56が実行され、次式(SS3) により積分値IS
Rxを演算する。
明らかなように正の値になるが一定値(XS30−XS
20)dtが加算されていくことになる(図13のt3
〜t4間)。この演算は、積分値ISRxが大きくなり
過ぎることを防止している。極低μ路における走行時に
車輪加速度FGxが小さいまま(ZO)、車輪がロック
状態に向かう場合があり、このような状態を積分値IS
RxがPB(正大)であるか否かによって検出しようと
するものである。
リップ率積分値ISRxに対して設定されたメンバシッ
プ関数の例を示す。そして、表3は、スリップ率積分値
ISRxがPBの場合に追加されるルールを示す。
合のファジィルールは、例えば以下のようになる。 IF FGx=ZO,SRx=PM,ISRx≠NB a
nd ISRx≠PB,THEN II=Z0(車輪加速
度FGxがZOであり、且つ、スリップ率SRxがPM
であり、且つスリップ率積分値ISRxがNBでもPB
でもなければ、目標増減圧量IIは、表1からZO) IF FGx=ZO,SRx=PM and ISRx=P
B,THEN II=NS(車輪加速度FGxがZOで
あり、且つ、スリップ率SRxがPMであり、且つスリ
ップ率積分値ISRxがPBであれば、目標増減圧量I
Iは、表3からNS) スリップ率積分値ISRxをファジィ推論に加えると、
図15に示すように、スリップ率SRxの時間変化が小
さくても、スリップ率積分値ISRxの時間変化が大き
く検出される。また、スリップ率積分値ISRxは、ス
リップ率SRxが上述した好適範囲から外れて制御され
ている期間の長さを表しており、このスリップ率積分値
ISRxの変化から、スリップ率が大の状態が長く継続
したと判断されるとき、ブレーキ液圧を減圧勝手に制御
すると、極低μ路における所謂「グズグズ沈み」を防止
することができる。
がNBの場合に追加されるルールを示す。
合のファジィルールは、例えば以下のようになる。 IF FGx=ZO,SRx=PM,ISRx≠NB a
nd ISRx≠PB,THEN II=Z0(車輪加速
度FGxがZOであり、且つ、スリップ率SRxがPM
であり、且つスリップ率積分値ISRxがNBでもPB
でもなければ、目標増減圧量IIは、表1からZO) IF FGx=ZO,SRx=PM and ISRx=N
B,THEN II=PB(車輪加速度FGxがZOで
あり、且つ、スリップ率SRxがPMであり、且つスリ
ップ率積分値ISRxがNBであれば、目標増減圧量I
Iは、表4からPB) スリップ率積分値ISRxをファジィ推論に加えると、
図16に示すように、低μ路から高μ路への移行時に、
スリップ率SRxが小である状態が長く継続し、スリッ
プ率積分値ISRx<<0になることから低μ路から高
μ路への移行を検出することができ、この検出によって
ブレーキ液圧の立ち上がりを早め、空走感を防止するこ
とができる。
マスタシリンダ間の油路に、モータ直動式ハイドロリッ
クユニット(HU)10を配設し、このユニット10に
よってブレーキ液圧を制御するようにしたが、本発明の
適用は、このハイドロリックユニット(HU)10に限
定されないことも、勿論のことである。
アンチスキッドブレーキング方法に依れば、スリップ率
を演算する毎に、演算したスリップ率から所定値を引算
した差値を積算し、車輪加速度から検出される車輪速度
の変化がほとんどないと判断され、且つ、前記積算値に
よってスリップ率が小である状態が継続していると判断
されるとき、ホイールシリンダに供給する液圧を増圧す
るようにしたので、低μ路から高μ路への進入時を早期
に察知することができ、増圧制御の制御遅れを防止し
て、制動性能を改善することができる。
の概略を示すブロック図である。
0のより詳細な構成を示す油圧回路図である。
の機能ブロック図である。
機能ブロック図である。
ABS制御の制御手順を示す、メインルーチンのフロー
チャートである。
フである。
輪加速度FGxに対するメンバシップ関数のグラフであ
る。
リップ率SRxに対するメンバシップ関数のグラフであ
る。
標増減圧量IIに対するメンバシップ関数のグラフであ
る。
車輪加々速度Jxに対するメンバシップ関数のグラフで
ある。
車体速Vref 、車輪速度FVx、およびブレーキ液圧の
時間変化を示すグラフである。
分ルーチンのフローチャートである。
れるスリップ率積分値ISRxの時間変化を示すグラフ
である。
分ルーチンのフローチャートである。
x、基準車体速Vref 、および車輪速度FVxの各時間
変化を示すグラフである。
f 、車輪速度FVx、およびブレーキ液圧の各時間変化
を示すグラフである。
Claims (3)
- 【請求項1】 基準車体速度と車輪の車輪速度の偏差か
ら車輪のスリップ率を演算し、ブレーキ装置の各車輪の
ホイールシリンダに供給する液圧を、少なくとも、演算
したスリップ率および車輪加速度に応じて増減圧制御す
るアンチスキッドブレーキング方法において、スリップ
率を演算する毎に、演算したスリップ率から所定値を引
算した差値を積算し、車輪加速度から検出される車輪速
度の変化がほとんどないと判断され、且つ、前記積算値
によってスリップ率が小である状態が継続していると判
断されるとき、ホイールシリンダに供給する液圧を増圧
することを特徴とするアンチスキッドブレーキング方
法。 - 【請求項2】 少なくともスリップ率、車輪加速度およ
びスリップ率積分値を入力変数とし、ホイールシリンダ
に供給する液圧の増減圧値に対応する制御値を出力とし
て複数のファジィルールを設定し、各ファジィルールの
適合度を求めるためのメンバシップ関数を設定し、前記
スリップ率、車輪加速度およびスリップ率積分値の入力
変数値に応じ、各ファジィルールの適合度を演算し、演
算した各適合度から前記制御値を演算し、もって前記増
減圧制御を行なうことを特徴とする、請求項1記載のア
ンチスキッドブレーキング方法。 - 【請求項3】 スリップ率に上下限値を設定し、演算し
たスリップ率が前記上限値より大の場合には、演算した
スリップ率から前記上限値を引算した差値により積算値
を求め、演算したスリップ率が前記下限値より小の場合
には演算したスリップ率から前記下限値を引算した差値
により積算値を求め、演算したスリップ率が前記上限値
と下限値の間にあるとき、積算値を0に設定することを
特徴とする、請求項1又は2記載のアンチスキッドブレ
ーキング方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22702892A JP2903888B2 (ja) | 1992-08-26 | 1992-08-26 | アンチスキッドブレーキング方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22702892A JP2903888B2 (ja) | 1992-08-26 | 1992-08-26 | アンチスキッドブレーキング方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH0672304A true JPH0672304A (ja) | 1994-03-15 |
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1992
- 1992-08-26 JP JP22702892A patent/JP2903888B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH09301148A (ja) * | 1996-05-20 | 1997-11-25 | Denso Corp | アンチスキッド制御装置 |
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