JPH0671887B2 - 乳母車 - Google Patents

乳母車

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JPH0671887B2
JPH0671887B2 JP18918588A JP18918588A JPH0671887B2 JP H0671887 B2 JPH0671887 B2 JP H0671887B2 JP 18918588 A JP18918588 A JP 18918588A JP 18918588 A JP18918588 A JP 18918588A JP H0671887 B2 JPH0671887 B2 JP H0671887B2
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健造 葛西
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Aprica Kassai KK
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、乳母車に関し、特に乳母車の開状態のロッ
クの解除または回動可能に設けられた押棒のロックの解
除を簡単な操作で行なうことのできる乳母車に関するも
のである。
[関連の技術] この発明にとって興味ある関連技術として、特公昭58−
32065号公報および特公昭62−13230号公報に開示された
乳母車がある。これらの公報に開示された乳母車は、1
対の反転ブラケットを備えている。この1対の反転ブラ
ケットは、それぞれ、1対の後脚の中央部において一方
端が回動可能に連結され、それによって後脚の上半部に
沿いまたは下半部に沿うように転動自在に設けられてい
る。そして、乳母車の開いた状態においては、反転ブラ
ケットが後脚の上半部に沿った位置で固定されることに
よって、乳母車の開状態がロックされる。
上記反転ブラケットを固定するために、反転ブラケット
に係合し得る套管が設けられている。また、1対の操作
レバーが乳母車の左右側面に位置する1対の押棒に設け
られている。操作レバーと套管とはワイヤによって連結
されている。したがって、左右の押棒に設けられている
1対の操作レバーを操作することによって套管を移動さ
せると、套管と反転ブラケットとの係合状態が解除さ
れ、反転ブラケットは転動し得る状態となる。つまり、
乳母車の開状態のロックは解除される。
さらに、この発明にとって興味ある関連技術の他の例と
して、実開昭60−105559号公報に開示された乳母車があ
る。この乳母車の押棒は、背面押しの位置および対面押
しの位置の2状態に切換え可能になっている。押棒を背
面押しの位置または対面押しの位置で固定するために、
回転フックと、この回転フックに係合し得る係止ピンと
が設けられている。回転フックは、左右に位置する1対
の押棒上に回転可能に設けられており、また係止ピンは
乳母車本体の前方部および後方部の2カ所に設けられて
いる。そして、回転フックを回転操作するために、1対
の押棒にはそれぞれつまみが設けられている。押棒のロ
ック状態を解除しようとするときには、1対のつまみを
両手で操作して回転フックを回転させる。
[発明が解決しようとする課題] 特公昭58−32065号公報および特公昭62−13230号公報に
開示された乳母車においては、乳母車の開状態のロック
を解除するためには、両手を用いて1対の操作レバーを
回動操作することが必要になる。また、実開昭60−1055
59号公報に開示された乳母車においては、押棒のロック
を解除するためには、両手で1対のつまみを操作するこ
とが必要になる。
操作性を考慮したとき、ロック状態を解除するための操
作手段は手元にあるのが望ましく、また片手で操作でき
るのが望ましい。そのためには、操作すべき箇所をただ
1カ所にすることが必要になる。
そこで、この発明は、乳母車の開状態のロック解除また
は押棒のロック解除を、単一の操作手段で操作すること
のできる乳母車を提供することを目的とする。
1つの局面では、乳母車は、折りたたみ可能に設けられ
ているとともに、核棒が背面押しの位置および対面押し
の位置の2状態に切換可能になっている。このような乳
母車に対して、この発明は、乳母車の開状態のロック解
除および押棒のロック解除の両者を、単一の操作手段で
操作することのできる乳母車を提供しようとするもので
ある。
他の局面では、折りたたみ可能に構成されている乳母車
において、この発明は、乳母車の開状態のロック解除を
単一の操作手段で簡単に操作することができ、なおか
つ、操作者の意に反して乳母車の開状態のロックが不意
に解除されてしまうのを防止し得る乳母車を提供するこ
とを目的とする。
さらに他の局面では、押棒が背面押しおよび対面押しの
2状態に切換可能になっている乳母車において、この発
明は、押棒に対するロック解除を単一の操作手段で簡単
に行なうことができ、なおかつ、操作者の意に反して押
棒に対するロックが不意に解除してしまうのを防止し得
る乳母車を提供することを目的とする。
さらに他の局面では、折畳み可能に構成されている乳母
車において、この発明は、操作者の意に反して乳母車の
開状態のロックが不意に解除されてしまうのを防止し得
る乳母車を提供することを目的とする。この局面では、
乳母車の開状態のロック解除を、必ずしも、単一の操作
手段で操作する必要はない。
[課題を解決するための手段] この発明の対象となる乳母車は、特公昭58−32065号公
報および特公昭62−13230号公報に開示された乳母車と
同様、基本的な骨組みとして以下のものを備える。
a. 座席の両側面に沿って前後方向に延びる1対の手摺
枠。
b. その上端部が前記手摺枠に対して回動可能に連結さ
れ、その下端部に前輪を有している1対の前脚。
c. その上端部が前記手摺枠に対して回動可能に連結さ
れ、その下端部に後輪を有している1対の後脚。
d. 前記後脚の中央部において一方端が回動可能に連結
され、それによって前記後脚の上半部に沿いまたは下半
部に沿うように転動自在に設けられている1対の反転ブ
ラケット。
e. その上端部が前記手摺枠の後方端に回動可能に連結
され、その下端部が前記反転ブラケットの他方端に回動
可能に連結されている1対の手摺支持棒。
f. 座席の座部の両側面に沿って前後方向に延び、その
前方端が前記前脚に回動可能に連結され、その後方端が
前記反転ブラケットの他方端に回動可能に連結されてい
る1対の座席支持棒。
乳母車の開いた状態においては、前記反転ブラケットが
前記後脚の上半部に沿った位置で固定されることによっ
て、乳母車の開状態がロックされる。また、乳母車の閉
じた状態においては、前記反転ブラケットが前記後脚の
下半部に沿うように位置する。
このような乳母車において、この発明の乳母車は、さら
に、以下のものを備える。
g. 上下方向に延び、その下端部が前記反転ブラケット
の他方端に回動可能に連結され、それによって背面押し
の位置および対面押しの位置の2状態に切換え可能にな
っている1対の押棒。
h. 当該乳母車の幅方向に延び、前記1対の押棒の上端
部を連結する押棒連結部材。
i. 前記押棒の中央部上に取付けられ、係合位置と非係
合位置との間を変位可能に設けられている1対の押棒ロ
ック部材。
j. 当該乳母車の本体上に設けられ、前記係合位置にあ
る前記押棒ロック部材に係合して前記押棒を背面押しの
位置または対面押しの位置で固定する係止手段。
k. 上方位置と下方位置との間を変位可能に設けられ、
当該乳母車の開状態において下方位置にもたらされたと
き前記反転ブラケットに係合してこの反転ブラケットを
前記後脚の上半部に沿った位置で固定する1対の開状態
ロック部材。
l. 前記開状態ロック部材を常に下方位置にもたらすよ
うに付勢する1対の付勢手段。
m. 前記押棒に沿って最低高さ位置、中間高さ位置およ
び最大高さ位置の間を変位可能に設けられ、かつ前記中
間高さ位置にもたらされたとき前記開状態ロック部材を
下方から押し上げて前記上方位置に移動させる第1作用
部と、前記最大高さ位置にもたらされたとき前記押棒ロ
ック部材を下方から押圧して前記非係合位置に移動させ
る第2作用部とを有している1対の係合解除部材。
n. 前記1対の係合解除部材を常に最低高さ位置にもた
らすように付勢する1対の復帰手段。
o. 前記1対の押棒および前記押棒連結部材に沿って延
び、前記1対の係合解除部材を連結するワイヤ手段。
p. 第1の位置、第2の位置および第3の位置の間を変
位可能に設けられ、かつ前記押棒連結部材の中央部にお
いて前記ワイヤ手段に連結されている操作手段。
前記1対の係合解除部材が最低高さ位置にもたらされて
いるときには、前記操作手段は前記第1の位置にある。
前記操作手段を手で操作して前記第2の位置にもたらし
たとき、前記1対の係合解除部材は前記ワイヤ手段に引
張られて前記中間高さ位置に移動する。前記操作手段を
手で操作して前記第3の位置にもたらしたとき、前記1
対の係合解除部材は前記ワイヤ手段に引張られて前記最
大高さ位置に移動する。
この発明の他の局面では、乳母車は、1対の後下方に延
びる後脚と、上記後脚の上半部に沿いまたは下半部に沿
うように転動自在に設けられている1対の反転ブラケッ
トと、下方端が反転ブラケットの他方端に回動可能に連
結される1対の押棒と、を備えている。乳母車の開いた
状態においては、反転ブラケットが後脚の上半部に沿っ
た位置で固定されることによって、乳母車の開状態がロ
ックされる。乳母車の閉じた状態においては、反転ブラ
ケットが後脚の下半部に沿うように位置する。このよう
な乳母車において、さらに、乳母車の幅方向に延び、1
対の押棒の上端部を連結する押棒連結部材と、上方位置
と下方位置との間を変位可能に設けられ、当該乳母車の
開状態において下方位置にもたらされたとき反転ブラケ
ットに係合してこの反転ブラケットを後脚の上半部に沿
った位置で固定する1対の開状態ロック部材と、開状態
ロック部材を常に下方位置にもたらすように付勢する1
対の付勢手段と、1対の押棒および押棒連結部材に沿っ
て延び、1対の開状態ロック部材を連結するワイヤ手段
と、第1の位置および第2の位置の間を変位可能に設け
られ、かつ押棒連結部材の中央部においてワイヤ手段に
連結されている操作手段と、を備えている。1対の開状
態ロック部材が下方位置にもたらされているときには、
操作手段は第1の位置にある。操作手段を手で操作して
第2の位置にもたらしたとき、1対の開状態ロック部材
はワイヤ手段に引張られて上方位置に移動する。乳母車
は、さらに、押棒連結部材上に変位可能に設けられ、操
作手段が第1の位置にあるとき操作手段に係合してこの
操作手段の移動を禁止し得るストッパを、備えている。
さらにこの発明の他の局面では、乳母車は、上下方向に
延び、その下端部が乳母車本体に回動可能に連結され、
それによって背面押しの位置および対面押しの位置の2
状態に切換可能になっている1対の押棒と、当該乳母車
の幅方向に延び、1対の押棒の上端部を連結する押棒連
結部材と、押棒の中央部上に取付けられ、係合位置と非
係合位置との間を変位可能に設けられている1対の押棒
ロック部材と、当該乳母車の本体上に設けられ、係合位
置にある上記押棒ロック部材に係合して押棒を背面押し
の位置または対面押しの位置で固定する係止手段と、押
棒ロック部材を常に係合位置にもらすように付勢する1
対の付勢手段と、1対の押棒および押棒連結部材に沿っ
て延び、1対の押棒ロック部材を連結するワイヤ手段
と、第1の位置および第2の位置の間を変位可能に設け
られ、かつ押棒連結部材の中央部においてワイヤ手段に
連結されている操作手段と、を備えている。1対の押棒
ロック部材が係合位置にもたされているときには、操作
手段は第1の位置にある。操作手段を手で操作して第2
の位置にもたらしたとき、1対の押棒ロック部材はワイ
ヤ手段に引張られて非係合位置に移動する。乳母車は、
さらに、押棒連結部材上に変位可能に設けられ、操作手
段が第1の位置にあるとき操作手段に係合してこの操作
手段の移動を禁止し得るストッパを、備えている。
この発明のさらに他の局面では、乳母車は、後下方に延
びる後脚と、後脚の中央部において一方端が回動可能に
連結され、それによって後脚の上半部に沿いまたは下半
部に沿うように転動自在に設けられている反転ブラケッ
トと、下方端が反転ブラケットの他方端に回動可能に連
結される押棒と、を備えている。乳母車の開いた状態に
おいては、反転ブラケットが後脚の上半部に沿った位置
で固定されることによって、乳母車の開状態がロックさ
れる。乳母車の閉じた状態においては、反転ブラケット
が後脚の下半部に沿うように位置する。乳母車は、さら
に、上方位置と下方位置との間を変位可能に設けられ、
当該乳母車の開状態において下方位置にもたらされたと
き反転ブラケットに係合してこの反転ブラケットを後脚
の上半部に沿った位置で固定する開状態ロック部材と、
開状態ロック部材を常に下方位置にもたらすように付勢
する付勢手段と、押棒に沿って延び、開状態ロック部材
を連結するワイヤ手段と、第1の位置および第2の位置
の間を変位可能に設けられ、かつ押棒の上方部において
ワイヤ手段に連結されている操作手段と、を備えてい
る。開状態ロック部材が下方位置にもたらされていると
きには、操作手段は第1の位置にある。操作手段を手で
操作して第2の位置にもたらしたとき、開状態ロック部
材はワイヤ手段に引張られて上方位置に移動する。乳母
車は、さらに、押棒上に変位可能に設けられ、操作手段
が第1の位置にあるとき操作手段に係合してこの操作手
段の移動を禁止し得るストッパを備えている。
[発明の作用効果] 乳母車が開いた状態にあるとき、1対の係合解除部材
は、1対の復帰手段によって付勢されて最低高さ位置に
もたらされ、1対の開状態ロック部材は、1対の付勢手
段によって付勢されて下方位置にもたらされている。そ
の状態では、1対の開状態ロック部材は、1対の反転ブ
ラケットに係合し、反転ブラケットを後脚の上半部に沿
った位置で固定している。その結果、乳母車の開状態は
ロックされる。さらに、この状態においては、1対の押
棒ロック部材は、係合位置にあって、乳母車の本体上に
設けられた係止手段と係合して押棒を背面押しの位置ま
たは対面押しの位置で固定している。操作手段は、第1
の位置にある。
次に、操作手段を手で操作して第2の位置にもたらす
と、1対の係合解除部材は、ワイヤ手段に引張られて中
間高さ位置に移動する。すると、係合解除部材の第1作
用部が開状態ロック部材を下方から押し上げて上方位置
に移動させる。その結果、開状態ロック部材と反転ブラ
ケットとの係合状態が解除され、反転ブラケットは転動
し得る状態となる。言い換えれば、操作手段を第2の位
置にもたらすと、乳母車の開状態のロックは解除され
る。
次に、操作手段を手で操作して第3の位置にもたらす
と、1対の係合解除部材は、ワイヤ手段に引張られて最
大高さ位置に移動する。すると、係合解除部材の第2作
用部が、押棒ロック部材を下方から押圧して非係合位置
に移動させる。つまり、押棒ロック部材と係止手段との
係合状態が解除され、押棒のロックが解除される。した
がって、押棒を回動操作することが可能となる。
以上の動作を要約すると、押棒連結部材の中央部に位置
する操作手段を手で操作して第2の位置にもたらすと、
乳母車の開状態のロックが解除される。そして、操作手
段を第3の位置にもたらすと、押棒に対するロックが解
除される。
この発明によれば、押棒連結部材の中央部に設けられて
いる単一の操作手段を操作することによって、乳母車の
開状態のロックを解除したり押棒のロックを解除したり
することができる。このような操作は、片手で行なうこ
とが可能であり、また単一の操作手段であるので、その
操作が非常に簡単なものとなる。
この発明の他の局面の乳母車は、必ずしも押棒が切換可
能になっている必要はない。この乳母車は、少なくと
も、折りたたみ可能に構成されていればよい。このよう
な乳母車において、押棒連結部材の中央部にある操作手
段を手で操作して第2の位置にもたらすと、乳母車の開
状態のロックが解除される。ストッパは、操作手段が第
1の位置にあるときこの操作手段に係合して操作手段の
移動を禁止している。したがって、通常の使用状態にお
いて、操作手段が意に反して第2の位置に移動し、その
結果乳母車の開状態のロックが不意に解除されてしまう
ということを防止し得る。乳母車の開状態のロックを解
除するためには、まずストッパを、変位させる必要があ
る。
この発明のさらに他の局面の乳母車は、必ずしも折りた
たみ可能に設けられている必要はなく、少なくとも、押
棒が背面押しおよび対面押しの2状態に切換可能になっ
ていればよい。このような乳母車において、押棒連結部
材の中央部に位置する操作手段を手で操作して第2の位
置にもたらすと、押棒ロック部材がワイヤ手段に引張ら
れて非係合位置に移動する。ストッパは、操作手段が第
1の位置にあるときこの操作手段に係合してこの操作手
段の移動を禁止している。したがって、ストッパを動か
さない限り、操作手段を第2の位置に移動させることは
できない。つまり、操作手段が意に反して第2の位置に
移動するのを防止することができ、それゆえに押棒に対
するロックが不意に解除してしまうのを防止することが
できる。
この発明のさらに他の局面の乳母車は、少なくとも折畳
み可能に構成されていればよい。この乳母車では、操作
手段は、必ずしも、押棒連結部材の中央部に設けられて
いる必要はない。たとえば、特公昭58−32065号公報に
開示された乳母車のように、操作手段として、乳母車の
左右側面に設けられた1対の操作レバーが採用されても
よい。ストッパは、操作手段が第1の位置にあるときこ
の操作手段に係合してこの操作手段の移動を禁止してい
る。したがって、ストッパを動かさない限り、操作手段
を第2の位置に移動させることはできない。つまり、操
作手段が意に反して第2の位置に移動するのを防止する
ことができ、それゆえに乳母車の開状態のロックが不意
に解除してしまうのを防止することができる。
[実施例] 第1図および第3図は、この発明の一実施例を左側面か
ら見た図であり、第1図は押棒が背面押しの位置に固定
された状態であり、第3図は押棒が対面押しの位置で固
定されている状態を示している。なお、乳母車の右側面
は、第1図および第3図に示したものと対称に現われ
る。
乳母車は、基本的な骨組みとして、座席の両側面に沿っ
て前後方向に延びる1対の手摺枠1と、その上端部が手
摺枠1に対して回動可能に連結され、その下端部に前輪
2を有している1対の前脚3と、その上端部が手摺枠1
に対して回動可能に連結され、その下端部に後輪4を有
している1対の後脚5と、後脚5の中央部において一方
端が軸7を介して回動可能に連結され、それによって後
脚5の上半部に沿いまたは下半部に沿うように転動自在
に設けられている1対の反転ブラケット6と、その上端
部が手摺枠1の後方端に回動可能に連結され、その下端
部が反転ブラケット6の他方端に回動可能に連結されて
いる1対の手摺支持棒8と、座席の座部の両側面に沿っ
て前後方向に延び、その前方端が前脚3に回動可能に連
結され、その後方端が反転ブラケット6の他方端に回動
可能に連結されている1対の座席支持棒9と、を備えて
いる。反転ブラケット6と、手摺支持棒8と、座席支持
棒9とは、軸12によって互いに連結されている。
乳母車の開いた状態においては、反転ブラケット6が後
脚5の上半部に沿った位置で固定されることによって、
乳母車の開状態がロックされる。反転ブラケット6に対
する固定を解除すれば、乳母車の開状態のロックが解除
される。すなわち、乳母車を折り畳むことが可能とな
る。乳母車の折り畳み動作に伴って、反転ブラケット6
は、第1図において時計方向に回動し、乳母車の閉じた
状態においては、反転ブラケット6は第1図において想
像線で示すように後脚5の下半部に沿うように位置す
る。このような折り畳み動作は、特公昭58−32065号公
報または特公昭62−13230号公報に開示されている乳母
車と同様である。乳母車が折り畳まれた状態では、前輪
2と後輪4とが互いに近づき、またそれらは同じ高さに
位置して乳母車の自立を可能にしている。
第3図を参照して、乳母車は、さらに、その下端部が手
摺枠1の後方部に回動可能に連結された1対の背もたれ
部材13と、上下方向に延び、その下端部が軸12を介して
反転ブラケット6の他方端に回動可能に連結され、それ
によって背面押しの位置および対面押しの位置の2状態
に切換え可能になっている1対の押棒10a,10bと、乳母
車の幅方向に延び、1対の押棒10a,10bの上端部を連結
すると押棒連結部材11と、を備えている。
背もたれ部材13は、図示の省略されている適当なリクラ
イニング調整手段によって所望の傾斜角度の位置で固定
されるようになっている。
上下方向に延びる1対の押棒10a,10bの中央部には、軸1
4を介して1対の回動フック15が回動可能に取付けられ
ている。これに対応して、手摺枠1の後方部および前方
部にはそれぞれ係止ピン16,17が設けられている。第1
図に示す状態では、回動フック15が一方の係止ピン16に
係合することによって、1対の押棒10a,10bを背面押し
の位置で固定している。第3図に示す状態では、回動フ
ック15が他方の係止ピン17に係合することによって、1
対の押棒10a,10bを対面押しの状態で固定している。
第2図は、1対の押棒10a,10bと押棒連結部材11との連
結部分を、乳母車の前方側から見た図である。押棒連結
部材11は、1対の押棒10a,10bの上方部に重なり合う脚
部11a,11bを有している。この押棒連結部材11は、1対
の押棒10a,10bに対して上下方向に移動可能に設けられ
ている。
第4図は、押棒連結部材11の一方の脚部11aと押棒10aと
の重なり部分を詳細に示す断面図である。図示するよう
に、押棒10aの上方部は、押棒連結部材11の脚部11a内に
嵌まり込んでいる。押棒10aには上下方向に長い長孔19
が形成されており、脚部11aには上記長孔19内を挿通す
る軸18が固定して設けられている。押棒連結部材11は、
軸18が長孔19内を移動できる範囲だけ上下方向に移動可
能となる。
押棒連結部材11を適当な高さで固定するために、押棒10
aには上下方向に整列した複数個の係合穴20,21,22が設
けられている。これに対応して、脚部11aには、軸23を
介して操作レバー24が回動可能に取付けられている。第
5図には、操作レバー24が単独で示されている。操作レ
バー24は、嵌入片26を有している。また、操作レバー24
には、長孔28が形成されている。嵌入片26は軸27を含
み、この軸27が長孔28内に位置している。
第4図に示す状態では、操作レバー24の嵌入片26が押棒
10aの係合穴22内に嵌まり込み、それによって押棒連結
部材11の移動を禁止している。この嵌合状態は、ばね25
によって堅く維持される。押棒連結部材11の高さを変更
しようとするときには、ばね25の力に逆らって操作レバ
ー24を図において反時計方向に回動させる。その状態が
第6図に示されている。第6図に示す状態では、操作レ
バー24の嵌入片26は係合穴22から外れている。したがっ
て、押棒連結部材11を上方へ移動させることができる。
押棒連結部材11を所望の高さになるまで移動させ、その
後操作レバー24を押えていた手を離せば、操作レバー24
はばね25の付勢力によって図において時計方向に回動
し、嵌入片26がいずれかの係合穴20,21,22内に嵌まり込
んで押棒連結部材11の高さを固定する。
第7図は、押棒連結部材11の中央部を乳母車の前方方向
から見た図であり、第8図はその部分の断面図である。
押棒連結部材11の中央部には、乳母車の開状態のロック
の解除および押棒10a,10bに対するロックの解除の操作
を行なうための操作手段が設けられている。より具体的
に説明する。
操作手段は、押棒連結部材11の中央部に、上下動可能に
組み込まれた操作ボタン29と、その中央部が軸34を介し
て押棒連結部材11の中央部に回動可能に取付けられ、そ
の一方端がピンと長孔の組合わせを介して操作ボタン29
に連結されている1対の回転部材30,31と、を含む。
第8図に明瞭に示されているように、操作ボタン29に
は、上下方向に長い長孔33が形成されている。そして、
押棒連結部材11の中央部には、上記長孔33内を挿通する
軸32が固定して設けられている。操作ボタン29は、軸32
が長孔33内を相対的に上下動し得る範囲だけ押棒連結部
材11に対して上下動し得る。
第9図〜第11図には、回転部材30が単独で示されてい
る。1対の回転部材30,31は、それぞれその一方端にピ
ン35,37を有している。これらのピン35,37は、それぞ
れ、操作ボタン29に形成されている長孔36,38内に受入
れられている。長孔36,38は、押棒連結部材11の長さ方
向に沿って長い形状とされている。こうして、1対の回
転部材30,31は、操作ボタン29の上下動に伴って互いに
逆向きに回動する。たとえば、第8図に示す状態から操
作ボタン29が上方に移動すると、一方の回転部材30は軸
34を中心として時計方向に回動し、他方の回転部材31は
軸34を中心として反時計方向に回動する。なお、第9図
および第11図に示されている中心穴46は、第8図に示さ
れている軸34を挿通させるためのものであり、また第9
図および第11図に示されている穴47は、第8図に示され
ているピン35を挿通させるためのものである。
第8図では部分的にしか示されていないが、押棒連結部
材11および1対の押棒10a,10bの内部には、1対の可撓
性チューブ39,41が弛んだ状態で収納されている。第4
図にも、一方の可撓性チューブ39の一部が示されてい
る。一方の可撓性チューブ39は、その上端部が取付部材
43を介して押棒連結部材11に固定され、その下端部が一
方の押棒10aに固定されている。他方の可撓性チューブ4
1は、その上端部が取付部材44を介して押棒連結部材11
に固定され、その下端部が他方の押棒10bに固定されて
いる。
一方の可撓性チューブ39内には、ワイヤ40が密着した状
態で摺動可能に挿通している。ワイヤ40の先端には先端
ピン49が取付けられており、この先端ピン49は回転部材
31の他方端に形成されている穴51内に嵌め込まれてい
る。第8図では見えないが、ワイヤ40の他端は、押棒10
aの下方部内に収納されている係合解除部材に連結され
ている。この係合解除部材に関連した構造については、
後述する。
同様に、他方の可撓性チューブ41内にも、ワイヤ42が密
着した状態で摺動可能に挿通している。ワイヤ42の先端
には先端ピン50が取付けられており、この先端ピン50
は、回転部材30の他方端に形成されている穴48内に嵌め
込まれている。ワイヤ42の他端も、押棒10bの下方部内
に収納されている係合解除部材に連結されている。ワイ
ヤ40および42は、共にその他端がばねによって下方に向
かって引張られている。言い換えれば、一方の回転部材
31は、第8図において常に時計方向に回動するように付
勢され、他方の回転部材30は常に反時計方向に回動する
ように付勢されている。そのため、操作ボタン29を操作
していない状態においては、操作ボタン29は、回転部材
30,31によって下方に押圧され、最下方の位置、すなわ
ち第1の位置にもたらされる。
操作ボタン29は、上述した第1の位置の他に、第2の位
置および第3の位置をとることができるようにされてい
る。このことを実現するために、第7図に示すように、
操作ボタン29には、薄肉帯45が形成される。第12図は、
第7図の線A−Aに沿って見た一部断面図である。薄肉
帯45は、前方に突き出た山型形状とされ、その山の頂部
は、操作ボタン29の表面29aよりも突き出るようになっ
ている。また、薄肉帯45は、その肉厚が薄いので、弾力
性を有する。したがって、薄肉帯45を指で前方から押し
込めば、第13図に示すように、薄肉帯45の頂部は内部に
引込み、操作ボタン29の表面29aと面一の関係となる。
第8図に示す状態から、操作ボタン29を手で操作して上
方へ移動させると、まず薄肉帯45が押棒連結部材11の底
面部に当接し、それによって操作ボタン29の上方への移
動を禁ずる。この状態は、第14図に示されており、この
第14図に示す操作ボタン29の位置が、第2の位置であ
る。操作ボタン29の上方への移動に伴なって、一方の回
転部材31は図において反時計方向に回動し、それによっ
てワイヤ40を押棒10aに沿って上方に引き上げている。
同様に、他方の回転部材30は、図において時計方向に回
動し、それによってワイヤ42を押棒10bに沿って上方に
引き上げる。
第14図に示す状態において、薄肉帯45を指で押圧して内
部に引込ませると、操作ボタン29をさらに上方へ移動さ
せることが可能となる。こうして、第14図に示す状態か
ら、操作ボタン29をさらに上方へ移動させた状態が、第
15図に示される。第15図に示す状態が、操作ボタン29の
第3の位置である。この状態では、ワイヤ40および42
は、ともに押棒10a,10bに沿ってさらに上方に引き上げ
られている。
なお、ワイヤ40,42を内部に挿通させている可撓性チュ
ーブ39,41は、第4図に示すように、弛んだ状態で押棒
連結部材11および押棒10a,10b内に収納されている。可
撓性チューブ39,41をこのように弛んだ状態で収納させ
たのは、押棒連結部材11の高さが変更され得るようにな
っているからである。押棒連結部材11の高さを変えれ
ば、可撓性チューブ39,41の弛みの状態は変化するが、
可撓性チューブ39,41のそれ自体の長さは一定である。
したがって、押棒連結部材11の高さを変更しても、ワイ
ヤ40,42に対する張力は全く影響を受けない。
第16図は、乳母車の右側面側に位置する押棒10bの中央
部分を、乳母車の内面側から見た断面図である。押棒10
bの中央部には、軸14が貫通しており、この軸14を利用
して回動フック15、カム部材53および固定部材52が取付
けられている。回動フック15は、乳母車の内面側に向く
押棒10bの側面上に位置しており、カム部材53および固
定部材52は、押棒10b内に収納されている。回動フック1
5およびカム部材53は、軸14とともに一体となって回転
する。
第17図および第18図には、固定部材52が示されている。
固定部材52の下方部分には、貫通した穴54が形成されて
いる。軸14は、この穴54内を挿通している。
第16図を参照して、押棒連結部材11の中央部分から延び
てきた可撓性チューブ41の下方端は、取付部材55を介し
て固定部材52の上方部に固定して取付けられている。押
棒10b内には、係合解除部材56が上下動可能に収納され
ている。この係合解除部材56は、第19図および第20図に
示すように、空間部分56aを有している。押棒10bを貫通
している軸14は、係合解除部材56の空間部分56a内に位
置する。
第16図に示すように、可撓性チューブ41内を挿通してい
るワイヤ42の下方端は、ピン57を介して係合解除部材56
の上方部に連結される。係合解除部材56と固定部材52と
の間にはばね60が配置され、これにより係合解除部材56
は常に下方に向かって移動するように付勢されている。
言い換えれば、ワイヤ42には、常に下方に向く張力が作
用している。
軸14および回動フック15とともに一体となって回転する
カム部材53の上にはばね受け部材58が置かれている。ば
ね受け部材58は第21図に単独で示され、カム部材53は第
22図に単独で示されている。カム部材53は、平面部分53
aを有しており、この平面部分53aの上にばね受け部材58
の底面が接触している。そして、第16図に示すように、
ばね受け部材58と係合解除部材56との間には、ばね59が
配置されている。このばね59の作用によって、ばね受け
部材58は常に下方に向かって付勢される。なお、ばね59
のばね力は、係合解除部材56と固定部材52との間に配置
されているばね60のばね力よりも小さい。
第16図に示す状態から、第23図に示すようにカム部材53
が軸14および回動フック15とともに回転すると、ばね受
け部材58はばね59の付勢力に逆らって上方へ移動する。
第23図に示す状態では、ばね受け部材58とカム部材53と
の関係は不安定な状態であり、それらは、ばね59の付勢
力によって、常に第16図に示す安定状態に復帰しようと
している。
第24図は、回動フック15が乳母車の内面側に向く押棒10
bの側面上に取付けられている状態を示している。回動
フック15は、手摺枠1の後方部および前方部に設けられ
ている係止ピン16,17に係合し得る係合凹部15a,15bを有
している。また、回動フック15の下方部分は、下方頂部
15cを頂点とするV字形状となるようにされている。第1
6図に示すように、回動フック15の一方の係合凹部15aが
手摺枠1の後方部に設けられている係止ピン16に係合し
ている状態では、1対の押棒10a,10bは背面押しの状態
で固定される。一方、第24図に示すように、回動フック
15の他方の係合凹部15bが手摺枠1の前方部に設けられ
ている係止ピン17に係合している状態では、1対の押棒
10a,10bは対面押しの状態で固定される。
第19図および第20図を参照して、係合解除部材56には、
側方に突出した第2作用部61が形成されている。この第
2作用部61は、押棒10bの壁を突き出て、乳母車の内面
側に向く押棒10bの側面上に突出している。第24図を参
照して、押棒10bには、第2作用部61を受入れるため
に、上下方向に長い長孔63が形成されている。係合解除
部材56の上下動に伴って、第2作用部61は長孔63内を上
下動する。
なお、回動フック15の形状、および回動フック15と係止
ピン16,17との位置関係などは、以下に説明する動作を
達成し得るように選ばれている。
第8図に示すように、操作ボタン29が第1の位置にある
ときには、回動フック15および係合解除部材56は、第16
図に示す状態となっている。つまり、その状態では、回
動フック15は、手摺枠1上に設けられた係止ピン16また
は17に係合して、1対の押棒10a,10bを背面押しの位置
または対面押しの位置で固定している。
第14図に示すように、操作ボタン29を手で操作して第2
の位置に移動させたときには、係合解除部材56はワイヤ
42に引張られて上方に移動する。係合解除部材56の上方
への移動に伴なって、第2作用部61も上方に移動する。
第2作用部61が上方へ移動した状態を、第16図において
想像線で示している。図示するように、操作ボタン29を
第2の位置に移動させた状態においては、第2作用部61
は上方へ移動するが、回動フック15を下方から押圧する
ような位置にまでは達していない。
さらに、第15図に示すように、操作ボタン29を第3の位
置に移動させたときには、係合解除部材56はさらに上方
へ移動し、それに伴って第2作用部61もさらに上方へ移
動する。その状態が、第23図に示す状態である。図示す
るように、操作ボタン29を第3の位置に移動させたとき
には、第2作用部61が、回動フック15の傾斜面15dを下
方から押圧し、それによって回動フック15を図において
反時計方向に回動させている。その結果、回動フック15
の係合凹部15aと係止ピン16との係合状態が解除され、
1対の押棒10a,10bを回動操作することが可能になる。
第24図に示す状態は、1対の押棒10a,10bが対面押しの
位置で固定され、かつ操作ボタン29を第2の位置にまで
移動させたときの状態に対応している。第24図に示す状
態から、操作ボタン29を第3の位置にまで移動させる
と、第2作用部61が回動フック15の傾斜面15eを下方か
ら押圧し、それによって回動フック15を図において時計
方向に回動させる。その結果、回動フック15の係合凹部
15bと係止ピン17との係合状態が解除され、1対の押棒1
0a,10bを回動操作することが可能になる。
第25図は、乳母車の右側面側に位置する反転ブラケット
6と手摺支持棒8との連結部分を乳母車の内面側から見
た図である。第26図は、乳母車の右側面側に位置する押
棒10bと反転ブラケット6との連結部分を乳母車の内面
側から見た図である。また、第27図は、乳母車の右側面
側に位置する反転ブラケット6にかかわる部分を、乳母
車の後方側から見た図であり、第28図は、その部分の断
面図である。なお、第25図および第26図では、便宜上、
座席支持棒9の図示を省略している。
これらの図を参照して、反転ブラケット6は、後脚5を
間に挾むようにして配置され、その一方端が軸7を介し
て後脚5に回動可能に連結されている。そして、反転ブ
ラケット6の他方端には、軸12を介して、座席支持棒9
の後方端部、手摺支持棒8の下方端部および押棒10bの
下方端部がそれぞれ回動可能に連結されている。第27図
に示すように、手摺支持棒8、後脚5、反転ブラケット
6を間にして、押棒10bはそれらの外側方側に位置し、
座席支持棒9はそれらの内側方側に位置している。乳母
車の開いた状態においては、反転ブラケット6が後脚5
の上半部に沿った位置で固定されることによって、乳母
車の開状態がロックされる。また、乳母車の閉じた状態
においては、反転ブラケット6が後脚5の下半部に沿う
ように位置する。
ワイヤ42によって引張り上げられる係合解除部材56は、
第19図に示すように、その下方部分に下方空間56bを有
している。この下方空間56b内には、第28図に示すよう
に、係合解除部材の一構成要素である第1作用部材64が
収容されている。この第1作用部材64の全体の形態は、
第29図および第30図から明らかとなろう。第1作用部64
は、乳母車の内側方側に向かって突き出た押上げ部64a
を有している。この押上げ部64aは、押棒10bの壁を越え
て突き出ている。これに対応して、第26図に示すよう
に、押棒10bには、押上げ部64aを案内するための長孔66
が形成されている。さらに、第28図に明瞭に示されるよ
うに、係合解除部材56の下方端部と第1作用部材64との
間には両部材を互いに相反する方向に付勢するばね65が
配置されている。
第28図に示すように、手摺支持棒8の下方端部分にも、
上下方向に長い案内孔69が形成されている。この案内孔
69内には、開状態ロック部材67が上下動可能に収納され
る。第31図および第32図には、開状態ロック部材67が単
独で示されている。図示するように、開状態ロック部材
67は、外側方側および内側方側に向かって突き出ている
係合軸部67aを有している。また、第28図に示すよう
に、開状態ロック部材67と手摺支持棒8との間にはばね
68が収納されており、これによって開状態ロック部材67
は常に下方に向かって付勢される。なお、このばね68の
ばね力は、係合解除部材56と第1作用部材64との間に収
納されているばね65のばね力よりも小さい。
第25図および第26図を参照して、反転ブラケット6に
は、開状態ロック部材67の係合軸部67aを受入れるよう
にされた係合凹部6aが形成されている。乳母車の開いた
状態においては、開状態ロック部材67の係合軸部67aと
反転ブラケット6の係合凹部6aとが係合状態にあり、こ
れによって反転ブラケット6の回動を禁止し、乳母車の
開状態をロックしている。
第26図、第27図および第28図を参照して、開状態ロック
部材67の係合軸部67aと反転ブラケット6の係合凹部6a
とが係合状態にあるときには、係合軸部67aは第1作用
部材64の押上げ部64a上に当接して位置している。開状
態ロック部材67は、上方位置と下方位置との間を変位可
能である。また、係解除部材56は、押棒10bに沿って最
低高さ位置、中間高さ位置および最大高さ位置の間を変
位可能である。第28図に示す状態では、開開状態ロック
部材67が下方位置にあり、また係合解除部材56は最低高
さ位置にある。第33図および第34図は、第28図に対応し
た図面である。第33図に示す状態では、開状態ロック部
材67が上方位置にあり、係合解除部材56が中間高さ位置
にある。第34図に示す状態では、開状態ロック部材67が
上方位置にあり、係合解除部材56が最大高さ位置にあ
る。
第4図〜第6図は、乳母車の左側面側に位置する部分の
構造を示し、また第16図〜第34図は、乳母車の右側面側
に位置する部分の構造を示している。しかし、乳母車の
左右の側面に位置する部分の構造は、基本的には、全く
同一であると理解されねばならない。
次に、全体の動作について説明する。
第1図に示すように、1対の押棒10a,10bが背面押しの
状態で固定され、かつ乳母車の開状態がロックされてい
るとする。その場合、押棒連結部材11の中央部に配置さ
れている操作ボタン29は、第8図に示す第1の位置にあ
る。また、押棒10bの中央部に取付けられている回動フ
ック15は、第16図に示すように、係合位置にある。さら
に、係合解条部材56は、第16図および第28図に示す最低
高さ位置にある。また、開状態ロック部材67は、第28図
に示す下方位置にある。
次に、操作ボタン29を手で操作して第14図に示す第2の
位置に移動させたとする。すると、1対の回転部材30,3
1が互いに逆向きに回転し、ワイヤ42,40を1対の押棒10
a,10bに沿って上方に引き上げる。すると、係合解除部
材56は、ワイヤ42に引張られて上方に移動し、中間高さ
位置に至る。第16図において、係合解除部材56の第2作
用部61が中間高さ位置に至った状態を想像線で示してい
る。
第33図を参照して、係合解除部材56が中間高さ位置にま
で移動すると、開状態ロック部材67が、第1作用部材64
の押上げ部64aによって押上げられて上方位置に至る。
その結果、開状態ロック部材67の係合軸部67aと反転ブ
ラケット6の係合凹部6aとの係合状態が解除される。し
たがって、反転ブラケット6は転動することが可能にな
る。言い換えれば、乳母車の開状態のロックが解除さ
れ、乳母車を折り畳むことが可能となる。
次に、第15図に示すように、操作ボタン29の薄肉帯45を
指で内部に押し込み、操作ボタン29を第3の位置に移動
させたとする。すると、第23図に示すように、係合解除
部材56がワイヤ42に引張られて最大高さ位置に至る。係
合解除部材56の第2作用部61は、回動フック15の傾斜面
15dを下方から押圧し、それによって回動フック15を非
係合位置にもたらす。その状態では、回動フック15の係
合凹部15aと係止ピン16との係合状態が解除されている
ので、1対の押棒10a,10bを回動操作することが可能と
なる。
第34図に示すように、開状態ロック部材67および第1作
用部材64はさらに上方に移動することが禁じられている
ので、係合解除部材56は、ばね65を圧縮して最大高さ位
置に至る。
以上述べたように、この発明に従った乳母車では、押棒
連結部材11の中央部に設けられている操作ボタン29を第
2の位置に移動させれば、乳母車の開状態のロックが解
除される。そして、操作ボタン29を第3の位置に移動さ
せれば、1対の押棒10a,10bに対するロックが解除され
る。このように、乳母車の開状態のロックの解除および
押棒に対するロックの解除を単一の操作ボタン29で操作
するものであるので、その操作が非常に簡単である。さ
らに、操作ボタン29は押棒連結部材11の中央部の1カ所
に設けられているだけであるので、片手で操作すること
も可能である。
なお、第1図〜第34図に示した実施例は、この発明を具
体化した一例にすぎない。したがって、この発明の均等
の範囲内において、種々の修正や変型が可能である。た
とえば、図示した実施例では、開状態ロック部材67の係
合軸部67aと反転ブラケット6の係合凹部6aとを係合さ
せることによって、反転ブラケット6を後脚5の上半部
に沿った位置で固定していた。しかし、係合軸部67aと
係合凹部6aの組合わせに代えて、たとえば特公昭58−32
065号公報や特公昭62−13230号公報に開示された乳母車
のように、筒状の套管を用いて反転ブラケットの回動を
禁止するようにしてもよい。
また、前述した実施例では、係合解除部材56と第1作用
部材64とが別の部材で構成されていたが、それらを一体
的に設けてもよい。この場合には、開状態ロック部材67
は、必要以上に大きく上方へ移動することになろう。
以下には、この発明の各部の構造の変形例のいくつか
を、図面を参照して説明する。
第35図〜第39図は、第7図および第8図に示した部分の
変形例を図示している。これらの図において、先の実施
例で用いたのと同一の参照番号で示す要素は、同一また
は相当の要素を示すものである。したがって、それらの
要素についての具体的な説明を省略する。
第35図を参照して、押棒連結部材11上には、ストッパ10
0がスライド可能に設けられている。第35図では、スト
ッパ100は、中央に位置しており、この位置から左方向
および右方向に移動することができる。
第36図は、第35図からストッパ100を取り除いた状態を
示す図である。また、第37図は、ストッパ100の平面図
である。第38図は、第35図の線B−Bに沿って見た断面
図である。
第36図を参照して、押棒連結部材11には、その壁を貫通
する2個の窓部105および106が形成されるとともに、4
個の凹部107,108,109,110が形成されている。第37図を
参照して、ストッパ100は全体としてプレート形状であ
り、その内面に2個のつめ部101および102と2個の凸部
103および104とを有している。第38図に示すように、ス
トッパ100の一方のつめ部101は押棒連結部材11の一方の
窓部105に嵌まり込んで係合している。同様に、ストッ
パ100の他方のつめ部102も、押棒連結部材11の他方の窓
部106に嵌まり込んで係合している。第35図に示すよう
に、ストッパ100が中央の位置にあるときには、ストッ
パ100の凸部103が押棒連結部材11の凹部108に係合し、
またストッパ100の凸部104が押棒連結部材11の凹部109
に係合している。これらの係合関係によって、ストッパ
100の自由な動きが制限されている。また、第35図に示
す状態からストッパ100を指で操作して右方に移動させ
ると、ストッパ100の凸部103が押棒連結部材11の凹部10
7に係合する。一方、ストッパ100が第35図に示す状態か
ら左方へ移動すると、ストッパ100の凸部104が押棒連結
部材11の凹部110に係合するようになる。
第39図は、第35図に示した部分の内部構造を示す断面図
である。この断面図は、第38図の矢印Cの方向から見た
図である。したがって、押棒連結部材11の2個の窓部10
5および106、ストッパ100のつめ部101および102が観察
される。ストッパ100のつめ部101に対応して、操作ボタ
ン29には、当り壁部112、第1切欠部114および第2切欠
部116が形成されている。第1切欠部114および第2切欠
部116は、当り壁部112を間に挾むように位置している。
また、第2切欠部116は、第1切欠部114に比べて、その
切欠の度合が大きくされている。同様に、ストッパ100
のつめ部102に対応して、操作ボタン29には、当り壁部1
11、第1切欠部113および第2切欠部115が形成されてい
る。第1切欠部113および第2切欠部115は、当り壁部11
1を間に挾むようにして位置している。第2切欠部115
は、第1切欠部113に比べて、その切欠部の度合が大き
く形成されている。
乳母車の通常の使用状態においては、ストッパ100は、
第35図および第39図に示す中央の位置にもたらされてい
る。ストッパ100が中央の位置にあるときには、操作ボ
タン29の当り壁部112,111は、それぞれ、ストッパ100の
つめ部101,102に当接している。そのため、操作ボタン2
9は上方へ移動することができない。したがって、人の
誤操作によって操作ボタン29が上方へ移動し、乳母車の
開状態のロックが不意に解除したり、押棒に対するロッ
クが不意に解除したりするということは生じない。
次に、乳母車の開状態に対するロックを解除しようとす
る場合には、ストッパ100を第35図に示す位置から左方
に移動させる。言い代えれば、第39図において、つめ部
101,102を右方へ移動させる。すると、つめ部101,102
は、それぞれ、操作ボタン29の第1切欠部114,113の上
方に位置するようになる。その状態で操作ボタン29をつ
め部101,102に当接するまで上方に移動させれば、操作
ボタン29は前述の第2の位置にもたらされ、乳母車に対
する開状態のロックを解除する。
一方、第39図において、ストッパ100のつめ部101,102を
左方へ移動させると、つめ部101,102は、それぞれ、操
作ボタン29の第2切欠部116,115の上方に位置するよう
になる。その状態で、操作ボタン29を、爪部101,102に
当接するまで上方に移動させれば、操作ボタン29は、前
述した第3の位置にもたらされ、押棒に対するロックを
解除する。
第40図〜第46図は、第16図に示した押棒ロック部材に関
連した部分の構造の変形例を説明するための図である。
第40図は、第16図に対応している。これらの図において
も、前述した実施例において用いたのと同一の参照番号
は、同一または相当の要素を示すものである。
前述した実施例では、押棒ロック部材として回動フック
15が用いられていた。しかし、第40図に示した変形例で
は、押棒ロック部材として、押棒10bに沿って上下方向
にスライドし得るようにされたスライディングフック11
7が用いられている。第41図は、第17図に対応した図で
あり、固定部材52を示している。第41図に示す固定部材
52には、上下方向に延びた長孔119および丸穴120が形成
されている。固定部材52は、丸穴120を挿通する軸121を
介して、押棒10bに固定される。
第42図は、第19図に対応した図であり、係合解除部材56
を示している。第42図に示されている係合解除部材56で
は、リブ118が前述の第2作用部(61)の働きをなす。
第43図はスライディングフック117を示す正面図であ
り、第44図はその平面図である。図示するように、スラ
イディングフック117は、押棒10bを囲み得るスリーブの
形態となっている。
押棒10bには、第41図に示す固定部材52の長孔119と整列
した位置に、長孔119と同じ大きさの長孔が形成されて
いる。
第40図を参照して、押棒10b内には、ばね受け部材122が
配置されている。ばね受け部材122とスライディングフ
ック117とは、固定部材52の長孔119および押棒10bの長
孔を挿通する軸123を介して互いに固定されている。し
たがって、スライディングフック117およびばね受け部
材122は、軸123が固定部材52の長孔119および押棒10bの
長孔内を移動できる範囲だけ、上下方向に移動できる。
第40図に示す状態では、軸123は、固定部材52の長孔119
および押棒10bの長孔の下方端に位置している。第40図
に示すように、係合解除部材56とばね受け部材122との
間にはばね59が配置されている。このばね59は、ばね受
け部材122を常に下方に向かって移動させるように付勢
している。スライディングフック117が第40図に示す下
方位置にあるときには、スライディングフック117は、
係止ピン16と係合して押棒の位置を固定している。
第45図は、係合解除部材56がワイヤ42に引張られて中間
高さ位置に移動している状態を示している。この第45図
に示す状態では、スライディングフック117は上方に移
動していない。
第46図は、第23図に対応した図であり、係合解除部材56
がワイヤ42に引張られて最大高さ位置に移動している状
態を示している。この第46図に示す状態では、係合解除
部材56のリブ118がばね受け部材122を上方に押し上げて
いる。ばね受け部材122とスライディングフック117とは
軸123を介して固定されているので、ばね受け部材122の
上方への移動に伴ってスライディングフック117も上方
に移動し、係止ピン16との係合を解除している。
第47図は、第28図に対応した図であり、係合解除部材56
の第1作用部の変形例を図示している。第28図に示した
構造では、第1作用部材64が、係合解除部材56とは別の
部材で構成されていた。しかし、第47図に示した構造の
場合、係合解除部材56は、第1作用部124を一体的に有
している。
第48図は、第33図に対応した図であり、係合解除部材56
が中間高さ位置にもたらされている状態を示している。
この第48図に示す状態では、開状態ロック部材67の係合
軸部67aと反転ブラケット6の係合凹部6aとの係合状態
が解除されている。図示するように、開状態ロック部材
67は、第48図に示す状態からさらに上方へ移動し得る余
裕があるので、係合解除部材56はさらに上方へ移動して
最大高さ位置にまで至ることができる。
乳母車の中には、その開いた状態から折畳み状態へ移行
するとき、前後方向の長さ寸法を縮めるのみならず幅方
向の寸法も縮めるように動作するものがある。第49図〜
第53図に示した変形例は、そのような乳母車を意図した
ものである。
1対の押棒10a,10bを連結する押棒連結部材11は、乳母
車の折畳み時において幅方向の寸法を小さくするため
に、そのほぼ中央部分において折曲がり可能に構成され
ている。第49図および第50図は、そのような押棒連結部
材11を図解的に示す平面断面図である。図示する押棒連
結部材11は、3つの部材、すなわち中央部材125、右側
方部材126および左側方部材127から構成されている。右
側方部材126は、その一端が軸128を介して中央部材125
に回転可能に連結されており、またその他端が一方の押
棒に回転可能に連結されている。左側方部材127は、そ
の一端が軸129を介して中央部材125に回転可能に連結さ
れており、その他端が他方の押棒に回転可能に連結され
ている。
第49図は乳母車が開いている状態に対応しており、この
状態では、左側方部材127、中央部材125および右側方部
材126はほぼ直線状に整列している。第50図は、乳母車
が折畳まれている状態に対応しており、この状態では、
左側方部材127と中央部材125とは屈曲した関係となり、
また右側方部材126と中央部材125とも屈曲した関係とな
っている。
第49図および第50図を参照して、右側方部材126上に
は、直線状に延びた第1溝部130および第2溝部131が形
成されている。同様に、左側方部材127上にも、直線状
の形態となっている第1溝部132および第2溝部133が形
成されている。中央部材125上には、その両端部が前述
の溝部に嵌まり込み得るようにされたロックプレート13
4が配置されている。ロックプレート134が、右側方部材
126の第1溝部130および左側方部材127の第1溝部132に
嵌まり込んでいる状態では、中央部材125に対する右側
方部材126の回転および中央部材125に対する左側方部材
127の回転が禁止される。つまり、第49図に示す直線状
の整列状態は固定維持される。
第50図に示すように、ロックプレート134が右側方部材1
26の第2溝部131および左側方部材127の第2溝部133に
嵌まり込んでいる状態においても、中央部材125に対す
る右側方部材126の回転および中央部材125に対する左側
方部材127の回転が禁止される。つまり、第50図に示す
屈曲した形態が固定維持される。
乳母車を開状態から折畳み状態へ移行させる場合、ある
いは折畳み状態から開状態へ移行させる場合には、ロッ
クプレート134と溝部との係合を解除しなければならな
い。そのための構造は、第51図〜第53図を参照すれば明
らかとなる。
第51図は、第8図に対応した図である。ロックプレート
134は、ばね135および136によって、常に下方に移動す
るように付勢されている。つまり、ロックプレート134
は、ばね135および136によって、常に右側方部材126の
溝部130,131および左側方部材127の溝部132,133に嵌ま
り込むように付勢されている。第51図〜第53図に示した
変形例では、円板形状の回転部材137,138が採用されて
いる。回転部材137,138は、それぞれ、軸139,140を有し
ている。円板状の形態の回転部材137,138を用いること
の利点は、回転部材137,138が回転したとき、ワイヤ40,
42は回転部材137,138の円弧状の外面に沿って延びるこ
とになるので、ワイヤ40,42の変位量が、第8図に示し
た構造のものに比べて大きくなるということである。
さらに、第51図〜第53図に示した構造では、2個の操作
ボタン、すなわち第1操作ボタン141および第2操作ボ
タン142が採用されている。第2操作ボタン142は、第51
図に示す状態から上方に移動し得るように設けられてい
る。また、第2操作ボタン142の上端部はロックプレー
ト134の下面に当接するようにされている。第1操作ボ
タン141は、第2操作ボタン142の内部に位置し、第51図
に示す状態から上方へ移動し得るようになっている。第
1操作ボタン141の上端部は、回転部材137の軸部139お
よび回転部材138の軸部140に当接している。したがっ
て、第1操作ボタン141が第51図に示す状態から上方へ
移動すれば、一方の回転部材137は図において反時計方
向に回転し、他方の回転部材138は図において時計方向
に回転する。
第49図〜第53図に示されている構造の動作について説明
する。
まず、乳母車の押棒に対するロックを解除しようとする
場合には、第1操作ボタン141のみを手で操作して上方
に移動させる。その状態が第52図に示す状態である。第
2操作ボタン142の位置は変化していない。第1操作ボ
タン141の上方への移動に伴って、回転部材137および13
8は所定の方向に回転し、その結果係合解除部材を最大
高さ位置にもたらしている。
次に、乳母車の開状態に対するロックを解除しようとす
る場合には、第1操作ボタン141および第2操作ボタン1
42を同時に移動操作する。その状態が第53図に示す状態
である。第2操作ボタン142の上方への移動に伴ってロ
ックプレート134も上方へ移動し、その結果ロックプレ
ート134が右側方部材126の第1溝部130および左側方部
材127の第1溝部132から外れている。また、第1操作ボ
タン141によって所定量回転した回転部材137,138は、係
合解除部材を中間高さ位置にもたらしている。その状態
では、乳母車の開状態に対するロックが解除されてい
る。こうして、乳母車を折畳み状態に移行させることに
なるが、この折畳み動作に伴って押棒連結部材11はその
幅方向の寸法を縮めるべく第50図に示すように中央部に
おいて折曲がる。乳母車が最終的に折畳まれた状態にお
いて、第1操作ボタン141および第2操作ボタン142から
手を離せば、ロックプレート134がばね135および136の
付勢力によって元の位置に復帰し、その結果第50図に示
すように、ロックプレート134が右側方部材126の第2溝
部131および左側方部材127の第2溝部133に嵌まり込
む。
今まで説明してきた乳母車は、折りたたみ可能に構成さ
れるとともに、押棒が背面押しおよび対面押しの2状態
に切換可能になっていた。しかし、この発明の他の局面
では、乳母車は、必ずしもその押棒が背面押しおよび対
面押しの2状態に切換可能になっている必要はない。し
かし、この乳母車は、少なくとも、折りたたみ可能に構
成されている必要がある。
また、この発明のさらに他の局面では、乳母車は、必ず
しも折りたたみ可能に構成されている必要はない。しか
し、この乳母車は、少なくとも、その押棒が背面押しお
よび対面押しの2状態に切換可能になっている必要があ
る。
第54図および第55図は、第7図および第8図に示した部
分の変形例を図示している。これらの図を参照して、押
棒連結部材200の中央部には、乳母車の開状態のロック
の解除の操作を行なうための操作手段が設けられてい
る。より具体的に説明する。
操作手段は、押棒連結部材200の中央部に、上下動可能
に組込まれた操作ボタン204と、その中央部が軸201を介
して押棒連結部材200の中央部に回動可能に取付けら
れ、その一方端がピン206,207を介して操作ボタン204に
連結されている1対の回転部材202,203とを含む。
操作ボタン204には、上下方向に長い長孔205が形成され
ている。前述した軸201は、この長孔205内を挿通してい
る。操作ボタン204は、軸201が長孔205内を相対的に上
下動し得る範囲だけ押棒連結部材200に対して上下動し
得る。
押棒連結部材200の内部には、可撓性チューブ211および
213が配置されている。一方の可撓性チューブ211を挿通
しているワイヤ212は、その一方端が回転部材202に連結
されている。このワイヤ212の他方端は、乳母車の一方
の側面に位置する開状態ロック部材に連結されている。
同様に、他方の可撓性チューブ213内を挿通するワイヤ2
14は、その一方端が他方の回転部材203に連結されてい
る。このワイヤ214の他方端は、乳母車の他方の側面に
位置する開状態ロック部材に連結されている。1対の開
状態ロック部材は、上方位置と下方位置との間を変位可
能に設けられ、当該乳母車の開状態において下方位置に
もたらされたとき反転ブラケットに係合してこの反転ブ
ラケットを後脚の上半部に沿った位置で固定するもので
ある。
操作ボタン204は、押棒連結部材200の底面部から下方に
突出している。一方、押棒連結部材200の上面部分に
は、ストッパ210が図において左化方向にスライド可能
に設けられている。
操作ボタン204の上端部分であってストッパ210に対面す
る部分には、山部208と谷部209とからなる段差部が形成
されている。第54図に示すように、ストッパ210が図に
おいて左方の位置にもたらされているときには、山部20
8がストッパ210に対面する。そのため、操作ボタン204
は、第54図に示す状態から上方に移動することができな
い。
一方、乳母車の開状態のロックを解除する場合には、ま
ずストッパ210を第54図に示す状態から右方へスライド
させる。すると、操作ボタン204の谷部209がストッパ21
0と対面する位置関係となり、その両者の間に隙間が形
成される。操作ボタン204は、この隙間があるため、上
方に移動することができる。こうして、操作ボタン204
を上方へ移動させた状態が、第55図に示す状態である。
第55図に示す状態では、1対の開状態ロック部材が、ワ
イヤ212および214に引張られて上方位置に移動し、それ
によって乳母車の開状態のロックを解除している。
第54図および第55図に示した実施例によれば、乳母車の
開状態のロックを解除する場合には、まずストッパ210
をスライド操作しなければならない。そのため、操作ボ
タン204が意に反して上方に移動するということなく、
それゆえに乳母車の開状態に対するロックが不意に解除
してしまうということは生じない。さらに、第54図およ
び第55図に示した実施例では、操作ボタン204が押棒連
結部材200の底面部から下方に突出し、ストッパ210が押
棒連結部材200の上面部から上方に突出している。スト
ッパ210および操作ボタン204をこのような位置関係にす
れば、非常に操作のしやすいものとなる。すなわち、押
棒連結部材200を指で掴む場合には、通常、親指を押棒
連結部材200の底面側に位置させ、残りの4本の指を押
棒連結部材200の上面側に位置させている。あるいは、
その逆に、親指を押棒連結部材200の上面側に位置さ
せ、残りの4本の指を押棒連結部材200の底面側に位置
させている。したがって、たとえば、親指でストッパ21
0を操作し、残りの4本の指で操作ボタン204を操作する
ことができる。
他の実施例として、第54図および第55図に示されている
ワイヤ212および214が、直接、1対の押棒ロック部材に
連結されているものであってもよい。この乳母車は、背
面押しおよび対面押しの2状態に切換可能になっている
が、必ずしも、折りたたみ可能に構成されている必要は
ない。1対の押棒ロック部材は、押棒の中央部上に取付
けられ、係合位置と非係合位置との間を変位可能に設け
られている。1対の押棒ロック部材が係合位置にあると
き、押棒は背面押しまたは対面押しの位置で固定されて
いる。この乳母車において、押棒を背面押しの状態から
対面押しの状態へ切換えようとする場合、あるいはその
逆に対面押しの状態から背面押しの状態へ切換えようと
する場合には、まず、ストッパをスライド操作し、その
後操作ボタンを上方に移動させる必要がある。したがっ
て、操作ボタンが意に反して上方に移動するということ
なく、それゆえに、押棒に対するロックが不意に解除し
てしまうということは生じない。
以上述べた実施例では、1対の押棒の上端部を連続する
押棒連結部材の中央部分に、乳母車の開状態のロックの
解除または押棒に対するロックの解除を行なうための操
作手段が設けられていた。このような操作手段によれ
ば、手元でロック解除操作を行なうことができるので、
使用に際し非常に便利なものとなる。しかし、他の実施
例として、操作手段が、必ずしも押棒連結部材の中央部
分に設けられている必要はない。たとえば、特公昭58−
32065号公報に開示された乳母車のように、乳母車の開
状態のロックを解除するための操作手段として、乳母車
の左右側面にそれぞれ操作レバーが設けられているとす
る。1対の操作レバーを回動させれば、開状態ロック部
材がワイヤによって引上げられて、乳母車の開状態に対
するロックが解除される。このような乳母車において、
操作レバーが操作者の意に反して回動するのを防止する
ために、この発明の実施例では、操作手段に係合してこ
の操作手段の移動を禁止し得るストッパを設ける。この
ようにすれば、ストッパを移動させない限り、操作手段
の回動が許容されない。したがって、操作手段が操作者
の意に反して移動することはなく、それゆえに、乳母車
の開状態に対するロックが不意に解除してしまうという
ことを防止し得る。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この発明の一実施例の左側面を示す図であ
る。第2図は、第1図に示されている乳母車の押棒10a,
10bと押棒連結部材11との連結部分を、乳母車の前方側
から見た図である。第3図は、第1図に示す状態から、
押棒を対面押しの位置に変更した後の状態を示す側面図
である。 第4図は、押棒連結部材11の脚部11aと押棒10aとの重な
り部分を示す断面図である。第5図は、第4図に示され
ている操作レバー24を単独で示す断面図である。第6図
は、第4図に示す状態から、操作レバー24を回動操作し
た後の状態を示す断面図である。 第7図は、押棒連結部材11の中央部分を乳母車の前方側
から見た図である。第8図は、第7図に示されている部
分の断面図である。 第9図は、第8図に示されている回転部材30の正面図、
第10図はその平面図、第11図はその正面断面図である。 第12図は、第7図の線A−Aに沿って見た部分を示す一
部断面図である。第13図は、第12図に示す状態から、薄
肉帯45の山部を手で押し込んだ後の状態を示す断面図で
ある。 第14図および第15図は、第8図と同様な図であり、第14
図は操作ボタン29を第2の位置にもたらした状態を示
し、第15図は操作ボタン29を第3の位置にもたらした状
態を示している。 第16図は、押棒10bの中央部分の断面図である。第17図
は、第16図に示されている固定部材52の正面図であり、
第18図はその側面図である。第19図は、第16図に示され
ている係合解除部材56の正面図であり、第20図はその側
面図である。第21図は、第16図に示されているばね受け
部材58の正面図である。第22図は、第16図に示されてい
るカム部材53の正面図である。 第23図は、第16図と同様な図であり、回動フック15が非
係合位置にもたらされた状態を示している。第24図は、
回動フック15が取付けられている部分を、乳母車の内面
側から見た図である。 第25図は、手摺支持棒8と反転ブラケット6との連結部
分を、乳母車の内面側から見た図である。第26図は、押
棒10bと反転ブラケット6との連結部分を、乳母車の内
面側から見た図である。 第27図は、乳母車の右側面側に位置する押棒10bと手摺
支持棒8と座席支持棒9との連結部分を、乳母車の後方
側から見た図である。第28図は、第27図の断面図であ
る。第29図は、第28図に示されている第1作用部材64の
正面図であり、第30図はその平面図である。第31図は、
第28図に示されている開状態ロック部材67の正面図であ
り、第32図はその平面図である。第33図は、第28図に示
す状態から、係合解除部材56を中間高さ位置にまで移動
させた後の状態を示す断面図である。第34図は、第33図
に示す状態から、係合解除部材56を最大高さ位置にまで
移動させた後の状態を示す断面図である。 第35図は、操作ボタン29に関連した部分の構造の他の例
を示す図である。第36図は、第35図に示す状態から、ス
トッパ100を取り除いた後の状態を示す図である。第37
図は、第35図に示されているストッパ100の平面図であ
る。第38図は、第35図の線B−Bに沿って見た断面図で
ある。第39図は、第35図に示されている部分の内部構造
を第38図の矢印Cの方向から見た図である。 第40図は、押棒ロック部材に関連した部分の構造の他の
例を示す断面図である。第41図は、第40図に示されてい
る固定部材52の正面図である。第42図は、第40図に示さ
れている係合解除部材56の正面図である。第43図は、第
40図に示されているスライディングフックの正面図であ
る。第44図は、スライディングフックの平面図である。
第45図は、第40図に対応した図であり、係合解除部材56
が中間高さ位置にもたらされている。第46図は、第40図
に対応した図であり、係合解除部材56が最大高さ位置に
もたらされている。 第47図は、第28図に対応した図であり、第1作用部材に
関連した部分の構造の他の例を示している。第48図は、
第47図に示す状態から係合解除部材が中間高さ位置にも
たらされた後の状態を示す図である。 第49図は、中央部において折曲がり可能に構成された押
棒連結部材の図解的平面図である。第50図は、第49図に
示す状態から押棒連結部材が折曲がっている状態を示す
図である。第51図は、第49図に示されている押棒連結部
材の中央部分を示す断面図である。第52図は、第51図に
示す状態から第1操作ボタン141が上方に移動操作され
た後の状態を示す断面図である。第53図は、第51図に示
す状態から、第1操作ボタン141および第2操作ボタン1
42がともに上方へ移動操作された後の状態を示す断面図
である。 第54図は、押棒連結部材の中央部に設けられている操作
手段の他の例を示す概略断面図である。第55図は、第54
図に示す状態から、操作ボタン204が上方に移動操作さ
れた後の状態を示す概略断面図である。 図において、1は手摺枠、3は前脚、5は後脚、6は反
転ブラケット、8は手摺支持棒、9は座席支持棒、10a,
10bは押棒、11は押棒連結部材、15は押棒ロック部材と
して作用する回動フック、16,17は係止手段として作用
する係止ピン、29は操作手段の一要素である操作ボタ
ン、30,31は操作手段の一要素である回転部材、39は可
撓性チューブ、40はワイヤ、41は可撓性チューブ、42は
ワイヤ、56は係合解除部材、59,60はばね、61は第2作
用部、64は第1作用部材、67は開状態ロック部材、68は
ばねを示す。

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】座席の両側面に沿って前後方向に延びる1
    対の手摺枠と、 その上端部が前記手摺枠に対して回動可能に連結され、
    その下端部に前輪を有している1対の前脚と、 その上端部が前記手摺枠に対して回動可能に連結され、
    その下端部に後輪を有している1対の後脚と、 前記後脚の中央部において一方端が回動可能に連結さ
    れ、それによって前記後脚の上半部に沿いまたは下半部
    に沿うように転動自在に設けられている1対の反転ブラ
    ケットと、 その上端部が前記手摺枠の後方端に回動可能に連結さ
    れ、その下端部が前記反転ブラケットの他方端に回動可
    能に連結されている1対の手摺支持棒と、 座席の座部両側面に沿って前後方向に延び、その前方端
    が前記前脚に回動可能に連結され、その後方端が前記反
    転ブラケットの他方端に回動可能に連結されている1対
    の座席支持棒と、 を備え、 乳母車の開いた状態においては、前記反転ブラケットが
    前記後脚の上半部に沿った位置で固定されることによっ
    て、乳母車の開状態がロックされ、 乳母車の閉じた状態においては、前記反転ブラケットが
    前記後脚の下半部に沿うように位置する、乳母車におい
    て、さらに 上下方向に延び、その下端部が前記反転ブラケットの他
    方端に回動可能に連結され、それによって背面押しの位
    置および対面押しの位置の2状態に切換え可能になって
    いる1対の押棒と、 当該乳母車の幅方向に延び、前記1対の押棒の上端部を
    連結する押棒連結部材と、 前記押棒の中央部上に取付けられ、係合位置と非係合位
    置との間を変位可能に設けられている1対の押棒ロック
    部材と、 当該乳母車の本体上に設けられ、前記係合位置にある前
    記押棒ロック部材に係合して前記押棒を背面押しの位置
    または対面押しの位置で固定する係止手段と、 上方位置と下方位置との間を変位可能に設けられ、当該
    乳母車の開状態において下方位置にもたらされたとき前
    記反転ブラケットに係合してこの反転ブラケットを前記
    後脚の上半部に沿った位置で固定する1対の開状態ロッ
    ク部材と、 前記開状態ロック部材を常に下方位置にもたらすように
    付勢する1対の付勢手段と、 前記押棒に沿って最低高さ位置、中間高さ位置および最
    大高さ位置の間を変位可能に設けられ、かつ前記中間高
    さ位置にもたらされたとき前記開状態ロック部材を下方
    から押し上げて前記上方位置に移動させる第1作用部
    と、前記最大高さ位置にもたらされたとき前記押棒ロッ
    ク部材を下方から押圧して前記非係合位置に移動させる
    第2作用部とを有している1対の係合解除部材と、 前記1対の係合解除部材を常に最低高さ位置にもたらす
    ように付勢する1対の復帰手段と、 前記1対の押棒および前記押棒連結部材に沿って延び、
    前記1対の係合解除部材を連結するワイヤ手段と、 第1の位置、第2の位置および第3の位置の間を変位可
    能に設けられ、かつ前記押棒連結部材の中央部において
    前記ワイヤ手段に連結されている操作手段と、 を備え、 前記1対の係合解除部材が最低高さ位置にもたらされて
    いるときには、前記操作手段は前記第1の位置にあり、 前記操作手段を手で操作して前記第2の位置にもたらし
    たとき、前記1対の係合解除部材は前記ワイヤ手段に引
    張られて前記中間高さ位置に移動し、 前記操作手段を手で操作して前記第3の位置にもたらし
    たとき、前記1対の係合解除部材は前記ワイヤ手段に引
    張られて前記最大高さ位置に移動することを特徴とす
    る、乳母車。
  2. 【請求項2】前記押棒ロック部材は、前記押棒上に軸を
    介して回動可能に取付けられた回動フックである、請求
    項1に記載の乳母車。
  3. 【請求項3】前記押棒ロック部材は、前記押棒に沿って
    上下方向にスライドし得るようにされたスライディング
    フックである、請求項1に記載の乳母車。
  4. 【請求項4】前記開状態ロック部材は、前記座席支持棒
    の下方部上を上下動可能に設けられた係合軸であり、 前記反転ブラケットは、前記係合軸を受入れる係合凹部
    を有している、請求項1ないし3のいずれかに記載の乳
    母車。
  5. 【請求項5】前記操作手段は、 前記押棒連結部材の中央部に、上下動可能に組込まれた
    操作ボタンと、 その中央部が軸を介して前記押棒連結部材の中央部に回
    動可能に取付けられ、その一方端が前記操作ボタンに接
    触している1対の回転部材と、を含み、 前記1対の回転部材は、前記操作ボタンの上下動に伴っ
    て互いに逆向きに回動するものであり、 前記1対の係合解除部材から延びてきた前記ワイヤ手段
    は、前記押棒連結部材の中央部において分離され、一方
    の分離端部は前記1対の回転部材のうちの一方の回転部
    材の他方端に連結され、他方の分離端部は他方の回転部
    材の他方端に連結されている、請求項1ないし5のいず
    れかに記載の乳母車。
  6. 【請求項6】前記1対の回転部材は、それぞれ、その一
    方端がピンと長孔の組合せを介して前記操作ボタンに連
    結されている、請求項5に記載の乳母車。
  7. 【請求項7】前記押棒連結部材は、前記1対の押棒の上
    方部に重なり合う脚部を有し、かつ前記1対の押棒に対
    して上下方向に移動可能に設けられている、請求項1な
    いし6のいずれかに記載の乳母車。
  8. 【請求項8】前記押棒連結部材および前記1対の押棒の
    内部には、1対の可撓性チューブが弛んだ状態で収納さ
    れており、一方の可撓性チューブは、その上端部が前記
    押棒連結部材に固定されその下端部が前記一方の押棒に
    固定されており、他方の可撓性チューブは、その上端部
    が前記押棒連結部材に固定されその下端部が前記他方の
    押棒に固定されており、 前記ワイヤ手段は、前記1対の可撓性チューブ内を密着
    した状態で摺動可能に挿通している、請求項1ないし7
    のいずれかに記載の乳母車。
  9. 【請求項9】前記押棒連結部材上に変位可能に設けら
    れ、前記操作手段が前記第1の位置にあるとき前記操作
    手段に係合してこの操作手段の移動を禁止し得るストッ
    パを、さらに備える、請求項1ないし8はいずれかに記
    載の乳母車。
  10. 【請求項10】1対の後下方に延びる後脚と、 前記後脚の中央部において一方端が回動可能に連結さ
    れ、それによって前記後脚の上半部に沿いまたは下半部
    に沿うように転動自在に設けられている1対の反転ブラ
    ケットと、 下方端が前記反転ブラケットの他方端に回動可能に連結
    される1対の押棒と、 を備え、 乳母車の開いた状態においては、前記反転ブラケットが
    前記後脚の上半部に沿った位置で固定されることによっ
    て、乳母車の開状態がロックされ、 乳母車の閉じた状態においては、前記反転ブラケットが
    前記後脚の下半部に沿うように位置する、乳母車におい
    て、さらに 当該乳母車の幅方向に延び、前記1対の押棒の上端部を
    連結する押棒連結部材と、 上方位置と下方位置との間を変位可能に設けられ、当該
    乳母車の開状態において下方位置にもたらされたとき前
    記反転ブラケットに係合してこの反転ブラケットを前記
    後脚の上半部に沿った位置で固定する1対の開状態ロッ
    ク部材と、 前記開状態ロック部材を常に下方位置にもたらすように
    付勢する1対の付勢手段と、 前記1対の押棒および前記押棒連結部材に沿って延び、
    前記1対の開状態ロック部材を連結するワイヤ手段と、 第1の位置および第2の位置の間を変位可能に設けら
    れ、かつ前記押棒連結部材の中央部において前記ワイヤ
    手段に連結されている操作手段と、 を備え、 前記1対の開状態ロック部材が前記下方位置にもたらさ
    れているときには、前記操作手段は前記第1の位置にあ
    り、 前記操作手段を手で操作して前記第2の位置にもたらし
    たとき、前記1対の開状態ロック部材は前記ワイヤ手段
    に引張られて前記上方位置に移動するものであり、さら
    に 前記押棒連結部材上に変位可能に設けられ、前記操作手
    段が前記第1の位置にあるとき前記操作手段に係合して
    この操作手段の移動を禁止し得るストッパを、備える、
    乳母車。
  11. 【請求項11】前記操作手段は、 前記押棒連結部材の中央部に、上下動可能に組込まれた
    操作ボタンと、 その中央部が軸を介して前記押棒連結部材の中央部に回
    動可能に取付けられ、その一方端が前記操作ボタンに接
    触している1対の回転部材と、を含み、 前記1対の回転部材は、前記操作ボタンの上下動に伴な
    って互いに逆向きに回動するものであり、 前記1対の開状態ロック部材から延びてきた前記ワイヤ
    手段は、前記押棒連結部材の中央部において分離され、
    一方の分離端部は前記1対の回転部材のうちの一方の回
    転部材の他方端に連結され、他方の分離端部は他方の回
    転部材の他方端に連結されている、請求項10に記載の乳
    母車。
  12. 【請求項12】上下方向に延び、その下端部が乳母車本
    体に回動可能に連結され、それによって背面押しの位置
    および対面押しの位置の2状態に切換可能になっている
    1対の押棒と、 当該乳母車の幅方向に延び、前記1対の押棒の上端部を
    連結する押棒連結部材と、 前記押棒の中央部上に取付けられ、係合位置と非係合位
    置との間を変位可能に設けられている1対の押棒ロック
    部材と、 当該乳母車の本体上に設けられ、前記係合位置にある前
    記押棒ロック部材に係合して前記押棒を背面押しの位置
    または対面押しの位置で固定する係止手段と、 前記押棒ロック部材を常に前記係合位置にもたらすよう
    に付勢する1対の付勢手段と、 前記1対の押棒および前記押棒連結部材に沿って延び、
    前記1対の押棒ロック部材を連結するワイヤ手段と、 第1の位置および第2の位置の間を変位可能に設けら
    れ、かつ前記押棒連結部材の中央部において前記ワイヤ
    手段に連結されている操作手段と、を備え、 前記1対の押棒ロック部材が前記係合位置にもたらされ
    ているときには、前記操作手段は前記第1の位置にあ
    り、 前記操作手段を手で操作して前記第2の位置にもたらし
    たとき、前記1対の押棒ロック部材は前記ワイヤ手段に
    引張られて前記非係合位置に移動するものであり、さら
    に、 前記押棒連結部材上に変位可能に設けられ、前記操作手
    段が前記第1の位置にあるとき前記操作手段に係合して
    この操作手段の移動を禁止し得るストッパを、備える、
    乳母車。
  13. 【請求項13】前記操作手段は、 前記押棒連結部材の中央部に、上下動可能に組込まれた
    操作ボタンと、 その中央部が軸を介して前記押棒連結部材の中央部に回
    動可能に取付けられ、その一方端が前記操作ボタンに接
    触している1対の回転部材と、を含み、 前記1対の回転部材は、前記操作ボタンの上下動に伴な
    って互いに逆向きに回動するものであり、 前記1対の押棒ロック部材から延びてきた前記ワイヤ手
    段は、前記押棒連結部材の中央部において分離され、一
    方の分離端部は前記1対の回転部材のうちの一方の回転
    部材の他方端に連結され、他方の分離端部は他方の回転
    部材の他方端に連結されている、請求項12に記載の乳母
    車。
  14. 【請求項14】後下方に延びる後脚と、 前記後脚の中央部において一方端が回動可能に連結さ
    れ、それによって前記後脚の上半部に沿いまたは下半部
    に沿うように転動自在に設けられている反転ブラケット
    と、 下方端が前記反転ブラケットの他方端に回動可能に連結
    される押棒と、 を備え、 乳母車の開いた状態においては、前記反転ブラケットが
    前記後脚の上半部に沿った位置で固定されることによっ
    て、乳母車の開状態がロックされ、 乳母車の閉じた状態においては、前記反転ブラケットが
    前記後脚の下半部に沿うように位置する、乳母車におい
    て、さらに 上方位置と下方位置との間を変位可能に設けられ、当該
    乳母車の開状態において下方位置にもたらされたとき前
    記反転ブラケットに係合してこの反転ブラケットを前記
    後脚の上半部に沿った位置で固定する開状態ロック部材
    と、 前記開状態ロック部材を常に下方位置にもたらすように
    付勢する付勢手段と、 前記押棒に沿って延び、前記開状態ロック部材を連結す
    るワイヤ手段と、 第1の位置および第2の位置の間を変位可能に設けら
    れ、かつ前記押棒の上方部において前記ワイヤ手段に連
    結されている操作手段と、 を備え、 前記開状態ロック部材が前記下方位置にもたらされてい
    るときには、前記操作手段は前記第1の位置にあり、 前記操作手段を手で操作して前記第2の位置にもたらし
    たとき、前記開状態ロック部材は前記ワイヤ手段に引張
    られて前記上方位置に移動するものであり、さらに 前記押棒上に変位可能に設けられ、前記操作手段が前記
    第1の位置にあるとき前記操作手段に係合してこの操作
    手段の移動を禁止し得るストッパを、備える、乳母車。
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