JPH0671683A - 射出成形方法 - Google Patents

射出成形方法

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JPH0671683A
JPH0671683A JP22717492A JP22717492A JPH0671683A JP H0671683 A JPH0671683 A JP H0671683A JP 22717492 A JP22717492 A JP 22717492A JP 22717492 A JP22717492 A JP 22717492A JP H0671683 A JPH0671683 A JP H0671683A
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resin
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injection
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    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/0025Preventing defects on the moulded article, e.g. weld lines, shrinkage marks
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
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    • B29C45/0025Preventing defects on the moulded article, e.g. weld lines, shrinkage marks
    • B29C2045/0032Preventing defects on the moulded article, e.g. weld lines, shrinkage marks sequential injection from multiple gates, e.g. to avoid weld lines

Abstract

(57)【要約】 【目的】高度な精密制御を要することなく、複数のゲー
トから樹脂が注入されるタイミングを制御して、キャビ
ティ内への樹脂の十分な充填を可能とし、かつウェルド
ラインの表出をも防止する。 【構成】第2ゲート(41b)をヒータ部51を内蔵す
るバルブ部材5で閉鎖した状態で、第1ゲートから樹脂
を注入し、第1ゲートから注入された樹脂の先端部分が
第2ゲートを少なくとも通過した後、バルブ部材5を没
入させて第2ゲートを開放し、第2ゲートから樹脂を注
入する。ヒータ部51の熱により、第2ゲートを塞ぐ樹
脂の表層部に、冷却固化されたスキン層が形成されるの
を抑える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、射出成形方法に関し、
詳しくは複数のゲートからキャビティ内に樹脂が注入さ
れる射出成形型を用いて一体形状の成形体を形成する射
出成形方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車産業などにおいては、低燃
費化や低価格化などの目的から軽量化の必要性が高ま
り、各種部品が樹脂部品に切り換えられている。例えば
ホイールキャップは、以前から板金から形成されていた
が、近年はPP、ナイロンなどの樹脂材料から射出成形
などの成形方法で製造されている。
【0003】射出成形法は、成形型のゲートからキャビ
ティ内に溶融樹脂を注入、充填し、型冷却により溶融樹
脂を固化させて成形品を形成する。この射出成形法で
は、樹脂の注入時間を短くして成形サイクルの短縮化を
図るために、また特にキャビティの流路長さが長くなる
成形品の場合など、キャビティ内に注入された樹脂が流
路途中で固化して樹脂の充填不良をきたすことを防止す
るために、複数のゲートからキャビティ内に樹脂を注入
することがなされている。これは、一のゲートから樹脂
を注入した後、他のゲートを開放し、この他のゲートか
ら樹脂を注入することによりなされる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
に複数のゲートから樹脂を注入する場合、一のゲートか
ら樹脂を注入した後、他のゲートから樹脂を注入する際
のタイミングによって、以下に示すような問題が起こ
る。つまり、一のゲートから注入された樹脂の先端部分
が他のゲートに到達する前に他のゲートから樹脂が注入
されると、一のゲートから注入された樹脂の先端部分と
他のゲートから注入された樹脂の先端部分とが合流する
部分ができる。この樹脂の先端部分は金型のキャビティ
内を流れてくることで温度が低下しているため、両樹脂
はうまく溶け合わずにウェルドラインという外観不良と
なって成形品に表出する。
【0005】一方、他のゲートから樹脂を注入するタイ
ミングが遅れて一のゲートから注入された樹脂が他のゲ
ートを通過した後に他のゲートから樹脂を注入しようと
する場合、他のゲートからキャビティ内に十分に樹脂を
注入できず、充填不良をきたす。これは、一のゲートか
ら注入された樹脂は、キャビティ内を流れる間に金型面
と接触することにより、その表層部が冷却固化されてス
キン層とされており、他のゲートからは冷却固化された
樹脂のスキン層を突き破るような状態で樹脂が注入され
ることとなるからである。
【0006】このように、複数のゲートから樹脂を注入
する場合、一のゲートから樹脂を注入した後、他のゲー
トから樹脂を注入する際のタイミングをうまく制御する
ことが成形品の品質や成形性能を向上させる上で重要で
あるが、これをうまく制御することは非常に困難であ
り、また高度な精密制御を要する。本発明は上記実情に
鑑みてなされたものであり、高度な精密制御を要するこ
となく、複数のゲートから樹脂が注入されるタイミング
を制御して、キャビティ内への樹脂の十分な充填を可能
とし、かつウェルドラインの表出をも防止し得る射出成
形方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明の射出成形方法は、キャビティ内に樹脂を注入する少
なくとも2個の第1ゲート及び第2ゲートを有する射出
成形型を用いて、一体形状の成形体を形成する射出成形
方法において、前記第2ゲートを閉鎖した状態で、前記
第1ゲートから樹脂を注入する第1注入工程と、前記第
1ゲートから注入された樹脂の先端部分が前記第2ゲー
トを少なくとも通過した後、前記第2ゲートを開放し
て、前記第2ゲートから樹脂を注入する第2注入工程と
を有し、前記第2ゲートには、ヒータ部を内蔵したバル
ブ部材が該第2ゲートを開閉し得るように往復動可能に
装備されており、前記第1注入工程で注入され該第2ゲ
ート近傍のキャビティ内に位置する樹脂が、該第2ゲー
トを閉鎖している該バルブ部材で加熱可能とされている
ことを特徴とする。
【0008】
【作用】本発明の射出成形方法の第1注入工程では、バ
ルブ部材のヒータ部をON状態とし、このバルブ部材に
より第2ゲートを閉鎖した状態で、第1ゲートから樹脂
が注入される。第1ゲートから注入された樹脂は成形型
のキャビティ内を流れる間に型面と接触して冷却され、
冷却固化された表層部のスキン層と、溶融状態のコア層
とに分けられる。そして、第1ゲートから注入された樹
脂はキャビティ内を流れて、該樹脂の先端部分が第2ゲ
ートを通過し、第2ゲートが樹脂により塞がれる。この
とき、第2ゲートを閉鎖しているバルブ部材はヒータ部
がON状態とされているので、第1ゲートから注入され
て第2ゲート近傍のキャビティ内に位置する樹脂がバル
ブ部材により加熱される。このため、バルブ部材と接触
する側の樹脂の表層部では、冷却固化されたスキン層の
形成が極力抑えられる。
【0009】本発明の射出成形方法の第2注入工程で
は、上記第1注入工程で第1ゲートから注入された樹脂
の先端部分が第2ゲートを少なくとも通過した後、バル
ブ部材を没入する方向に移動させることにより第2ゲー
トを開放し、第2ゲートから樹脂が注入される。このと
き、上記したように、第2ゲートを塞いでいる樹脂の表
層部では、冷却固化されたスキン層の形成が極力抑えら
れているので、第2ゲートから樹脂を確実に注入するこ
とができ、充填不良をきたすことがない。
【0010】なお、本発明方法の第2注入工程で、第1
注入工程で第1ゲートから注入された樹脂の先端部分が
第2ゲートを通過する前に、第2ゲートから樹脂を注入
させた場合には、第1ゲートから注入された樹脂の先端
部分と第2ゲートから注入された樹脂の先端部分とがキ
ャビティ内で合流して、成形品にウェルドラインを表出
させることとなる。このため、第2注入工程では、第1
ゲートから注入された樹脂の先端部分が第2ゲートを少
なくとも通過した後に、第2ゲートから樹脂が注入され
るように制御する必要がある。
【0011】このように、本発明の射出成形方法では、
第1ゲートから注入された樹脂の先端部分が第2ゲート
を少なくとも通過した後、第2ゲートから樹脂を注入さ
せるという簡単な制御により、キャビティ内への樹脂の
十分な充填を可能とし、かつウェルドラインの表出を防
止することができる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の射出成形方法の具体的な実施
例を説明する。 (実施例1)図1〜図4に示す射出成形型を準備した。
なお、図1はこの射出成形型の構成を模式的に示す部分
断面図、図2は要部拡大断面図、図3は後述する筒状ブ
ロック4の平面図、図4は図2のA−A線で切った筒状
ブロック4の軸直角方向断面図である。この射出成形型
は、固定型1と、可動型2と、補助型3とからなり固定
型1と可動型2及び補助型3との間に溶融樹脂100が
充填されるキャビティ12が形成されている。なお、固
定型1に接する樹脂面が、成形品の意匠面となる。
【0013】可動型2には、図示しない第1ゲートと、
その上部に拡径凹部21aを有する貫通孔21と、ボス
部22とが形成されている。補助型3は、中央孔31を
有する厚肉円板形状をなし、熱伝導性の良いベリリウム
銅から形成されている。この補助型3は、可動型2の拡
径凹部21a内に配設され、その内部には外部から冷却
水が供給される水孔32が穿設されている。また補助型
3の中央孔31は、上側(キャビティ12側)に形成さ
れた小孔31aと、小孔31aと連続的に形成され小孔
31aから遠ざかるにつれて徐々に孔径が大きくなるテ
ーパ孔31bとからなる。
【0014】可動型2の貫通孔21と補助型3の中央孔
31には、その軸芯部にスライド穴41が形成されたS
50Cよりなる筒状ブロック4が配設されている。この
筒状ブロック4は、補助型3の中央孔31の小孔31a
に嵌合する先端筒部42と、先端筒部42から45度の
角度で傾斜して下降する円錐側周面状のテーパ面部43
と、テーパ面部43から連続して形成され先端筒部42
より大径の基端筒部44とを有している。なお、筒状ブ
ロック4のテーパ面部43と補助型3のテーパ孔31b
とは平行に延在し、両者の間には環状の微小隙間33が
形成されている。また、筒状ブロック4の先端筒部42
の下方側で補助型3のテーパ孔31bに表出する部分に
は、微小隙間33に開口する環状のスリット42aが穿
設されている。そして、可動型2の貫通孔21、微小隙
間33及びスリット42aは、外部から空気が導入され
てエア断熱層とされている。
【0015】上記筒状ブロック4のスライド穴41は、
筒状ブロック4の基端筒部43に相当する部分では大径
穴41aとされ、筒状ブロック4の先端筒部41に相当
する部分では小径穴(本発明の第2ゲートをなす)41
bとされている。また、スライド穴41は、その上方端
に、スライド穴41の円周方向で中心角120度の円弧
状に形成された第1溝部41cを有している(図2及び
図3参照)。この第1溝部41cは、キャビティ12内
を流れる樹脂100の進行方向(図2に矢印Pで示す)
に形成されている。さらに、スライド穴41は、筒状ブ
ロック4のテーパ面部43に相当する部分に、上記第1
溝部41cとは反対側のスライド穴41の円周方向で中
心角120度の円弧状に形成された第2溝部41dを有
している(図2及び図4参照)。
【0016】筒状ブロック4のスライド穴41内には、
軸方向に往復動可能にバルブ部材5が装備されている。
このバルブ部材5は、先端側に形成されベリリウム銅よ
りなる熱電対付(図示せず)のヒータ部51と、ヒータ
部51と溶接により一体的に形成され断熱材としてのS
USよりなる軸基部52とから構成されている。バルブ
部材5の直径は、第2ゲートをなす小径穴41aを閉鎖
し得るように、小径穴41aの口径と同等に設定されて
いる。またバルブ部材5のヒータ部51の先端面には、
その中心にベリリウム銅よりなる円錐状の小突起53が
一体的に形成されている。
【0017】上記構成を有する射出成形型を用いて、第
1ゲート及び第2ゲート(41b)から同一材料(ポリ
プロピレン)を注入する射出成形を行った。なお、第1
ゲート及び第2ゲート(41b)の開閉、ヒータ部51
のON/OFF等の動作線図を図5に示す。まず、補助
型3の水孔32に冷却水を供給した。そして、バルブ部
材5のヒータ部51をON状態としてヒータ部51の小
突起53の温度を180℃に設定し、かつ第2ゲートと
しての小径穴41bをバルブ部材5で閉鎖した。なお、
この状態でバルブ部材5の先端面は補助型3の型面と面
一となり、バルブ部材5の小突起53のみがキャビティ
12内に突出している。また、ヒータ部51は、ONさ
れてから10秒後に100℃から180℃まで昇温する
ように設定されている。この状態で、図示しない第1ゲ
ートを開放して、第1ゲートから圧力500kgf/c
2 、温度240℃で溶融樹脂を注入した。
【0018】第1ゲートからの樹脂の注入開始から3秒
後、バルブ部材5を没入させて第2ゲート(41b)を
開放し、第2ゲート(41b)から圧力500kgf/
cm 2 、温度240℃で溶融樹脂を注入した。なお、第
1ゲートからの樹脂の注入開始から3秒経過した後、第
1ゲートは保圧工程となる。また、第1ゲートから注入
された溶融樹脂は、第1ゲートから注入開始から3秒後
には、第2ゲート(41b)を通過するように設定され
ている。
【0019】第2ゲート(41b)からの樹脂の注入開
始から1秒後に、バルブ部材5のヒータ部51をOFF
した。なお、ヒータ部51は、OFFされてから15秒
後に180℃から100℃まで降温するように設定され
ている。また、第2ゲート(41b)からの樹脂の注入
開始から1秒経過した後、第2ゲート(41b)は保圧
工程となる。
【0020】第1ゲートからの樹脂の注入開始から12
秒後で、第1ゲートの保圧工程開始から9秒後に、第1
ゲートを閉鎖した。また、第2ゲート(41b)からの
樹脂の注入開始から12秒後で、第2ゲート(41b)
の保圧工程開始から11秒後に、第2ゲート(41b)
を閉鎖した。そして、第1ゲートを閉鎖してから15秒
後で、第2ゲート(41b)を閉鎖してから12秒後
に、バルブ部材5のヒータ部51を再びONし、型開き
(2秒)、エジェクタ(2秒)、成形品の取り出し(3
秒)、型閉め(2秒)をそれぞれ行い、1サイクルを完
了した。
【0021】この射出成形品には、ウェルドラインが表
出していなかった。また、第1ゲートから注入された樹
脂100は、キャビティ12内を流れる間に型面と接触
して冷却され、冷却固化された表層部のスキン層101
と、溶融状態のコア層102とに分けられるが、第2ゲ
ート(41b)を閉鎖していたバルブ部材5の先端面に
接触していた部分はヒータ部51で加熱されているの
で、スキン層101が形成されることがなく、溶融状態
となっている。特に本実施例で用いた射出成形型は、バ
ルブ部材5の先端面に熱伝導性の良いベリリウム銅より
なる小突起53がヒータ部51と一体的に形成されてお
り、この小突起53がキャビティ12内に突出している
ので、第1ゲートから注入された樹脂をより効果的に加
熱してスキン層101の形成が確実に防止されている。
このため、第2ゲート(41b)から樹脂を確実に注入
することができ、充填不良をきたすことがない。
【0022】なお、バルブ部材5の先端面に形成する小
突起53の形状を図6に示すように、ヒータ部51の先
端面に一体的に形成された首部54aと、該首部54a
と一体的に形成され首部54aより大きな径を有する頭
部54bとからなる形状とすることもできる。この場
合、樹脂との接触面積が大きくなるので、より効果的に
樹脂を加熱することが可能となり、またバルブ部材5を
没入させて第2ゲート(41b)を開放する際、頭部5
4bで機械的にスキン層を破ることもできる。
【0023】さらに、本実施例で用いた射出成形型で
は、筒状ブロック4のスライド穴41が、キャビティ1
2内を流れる樹脂の進行方向(図2の矢印P方向)に部
分的に形成された第1溝部41cと、この第1溝部41
cと反対側に部分的に形成された第2溝部41dとを有
している。このため、第2ゲート(41b)から注入さ
れる樹脂の流れを、図2の矢印Qで示すように、キャビ
ティ12内を流れる樹脂の進行方向Pと同じ方向に強制
することができる。したがって、意匠面側(固定型1に
接する側)のスキン層101が第2ゲート(41b)か
ら注入される樹脂により破壊されることを効果的に防止
することができる。
【0024】さらにまた、本実施例で用いた射出成形型
では、補助型3が熱伝導性のよいベリリウム銅よりな
り、かつ補助型3の水孔32内には常に冷却水が供給さ
れている。しかも、可動型2の貫通孔21、微小隙間3
3及びスリット42aは、外部から空気が導入されてエ
ア断熱層とされている。このため、バルブ部材5のヒー
タ部51から筒状ブロック4の先端筒部42に伝導した
熱を奪熱することができる。したがって、第2ゲート
(41b)近傍がヒータ部51により過熱されることが
防止され、成形品が艶むらとなる外観不良を防止するこ
とができる。
【0025】(実施例2)上記実施例1と同様の射出成
形型を用いて、第1ゲートから成形材料としてのABS
を注入し、第2ゲート(41b)から発泡剤入りABS
を注入すること以外は、上記実施例1と同様の方法によ
り、射出成形品を得た。本実施例2で得られた射出成形
品は、ボス部22におけるヒケをも効果的に防止されて
いた。これは、ボス部22の近傍に設けられた第2ゲー
ト(41b)から発泡材料が注入されるので、発泡材料
の発泡圧力により、ボス部22付近の体積収縮を抑える
ことができるためである。なお、第2ゲートから発泡剤
入りABSの代わりに、ガラス繊維入りABS、炭酸カ
ルシウム入りABS等の低収縮材料を注入しても同様の
効果を得ることができる。
【0026】(実施例3)図7に示す射出成形型準備し
た。この射出成形型は、固定型6と、可動型7と、ノズ
ル部材8と、バルブ部材9とを有しており、固定型6と
可動型7及びノズル部材8との間に溶融樹脂が充填され
るキャビティ61が形成されている。なお、固定型6に
接する樹脂面が、成形品の意匠面となる。
【0027】可動型7には図示しない第1ゲートと、キ
ャビティ61側に嵌合部71aを有してノズル部材8が
配設された貫通孔71とが形成されている。なお、可動
型7とノズル部材8との間は、外部から空気が導入され
てエア断熱層7aとされている。ノズル部材8は、S5
0Cよりなる筒状の基端筒部81と、この基端筒部81
に基端側が嵌合固定されるとともに可動型7の嵌合部7
1aに先端側が嵌合固定されたベリリウム銅よりなるノ
ズル先端部82とから構成されている。基端筒部81の
軸芯部には溶融樹脂が供給される軸孔81aが形成さ
れ、基端筒部81の外周面にはヒータ83が配設されて
いる。ノズル先端部82は、スライド穴82aと、一端
がスライド穴82aに開口するとともに他端が基端筒部
81の軸孔81aに開口し、上記一端側に向かうに連れ
て口径が小さくなるように穿設された樹脂供給孔(本発
明の第2ゲートをなす)82bとを有している。
【0028】ノズル部材8のスライド穴82aに軸方向
に往復動可能に装備されたバルブ部材9は、先端側に形
成されベリリウム銅よりなる熱電対付(図示せず)のヒ
ータ部91と、ヒータ部91と溶接により一体的に形成
され断熱材としてのSUSよりなる軸基部92とから構
成されている。バルブ部材9は、軸基部92に配設され
た油圧制御機構93により、常に前進する方向(キャビ
ティ61に近づく方向)に付勢されている。そして、バ
ルブ部材9の前進限界は軸基部92の第1フランジ部9
2aにより規制され、バルブ部材9が前進限界にある
時、バルブ部材9の先端面はノズル先端部82の型面と
面一となり、第2ゲートをなす樹脂供給孔82bが閉鎖
される。またバルブ部材9の後退限界は軸基部92の第
2フランジ部92bにより規制され、バルブ部材9が後
退限界にある時、バルブ部材9の先端面は第2ゲートを
なす樹脂供給孔82bの下端に位置し(図7のS2 矢印
の位置)、同樹脂供給孔82bが全開される。
【0029】なお、バルブ部材9の前進限界から後退限
界までのストローク量は4.0であり、またバルブ部材
9が前進限界からストーク量1.5の後退時に(図7の
1矢印の位置)、バルブ部材9の先端面が第2ゲート
をなす樹脂供給孔82bの上端に位置する。また、上記
油圧制御機構93による付勢力は、図示しない第1ゲー
トから注入された樹脂がキャビティ61内を進行するこ
とにより上昇したキャビティ61の内圧と対抗し、第1
ゲートから注入された樹脂がスライド穴82aに近づく
に連れてバルブ部材9は後退し始め、同樹脂がスライド
穴82aを通過した直後にバルブ部材9の後退ストロー
ク量が1.5となるように設定されている。そして、バ
ルブ部材9の第2フランジ部92bには非接触変位セン
サ94が設置されている。この非接触変位センサ94
は、上記バルブ部材9の後退ストローク量が1.5にな
ったときを感知して、その信号により第2ゲートからの
樹脂の注入が開始されるように制御されている。
【0030】上記構成を有する射出成形型を用いて、第
1ゲート及び第2ゲート(82b)から同一材料(ポリ
プロピレン)を注入する射出成形を行った。なお、第1
ゲート及び第2ゲート(82b)の開閉、ヒータ部91
のON/OFF等の動作線図を図8に示す。まずバルブ
部材9のヒータ部91をON状態としてヒータ部91の
先端面の温度を180℃に設定し、かつバルブ部材9を
前進限界に位置した。この状態で、図示しない第1ゲー
トを開放して、第1ゲートから圧力500kgf/cm
2 、温度240℃で溶融樹脂を注入した。
【0031】第1ゲートから注入された樹脂がキャビテ
ィ61内を進行することによりキャビティ61の内圧が
上昇し、バルブ部材9はこの圧力上昇を第1ゲートから
の樹脂の注入開始から2秒後に感圧して後退し始めた。
そして、第1ゲートからの樹脂の注入開始から3秒後
に、第1ゲートから注入された樹脂の先端部分はバルブ
部材9に到達し、この時バルブ部材9の後退ストローク
量が1.5となり(図7のS1 矢印の位置)、第2ゲー
トとしての樹脂供給孔82bを開放し始めた。これと同
時に、バルブ部材9の後退変位を第2フランジ部92b
に設置された非接触変位センサ94が感知し、その信号
を受けて同樹脂供給孔82bから圧力500kgf/c
2 、温度240℃で溶融樹脂をキャビティ61内に注
入し始めた。このようにして、第1ゲートから注入され
た樹脂の先端部分が第2ゲート(82b)を通過した直
後、第2ゲート(82b)から樹脂が注入される。な
お、バルブ部材9は第2フランジ部92bにより規制さ
れてスロトーク量が4となるまで後退する(図7のS2
矢印の位置)。また、第1ゲートからの樹脂の注入開始
から3秒経過した後、第1ゲートは保圧工程となり、第
2ゲート(82b)からの樹脂の注入開始から1秒経過
した後、第2ゲート(82b)は保圧工程となる。
【0032】第1ゲートからの樹脂の注入開始から12
秒後で、第1ゲートの保圧工程開始から9秒後に、第1
ゲートを閉鎖した。また、第2ゲート(82b)からの
樹脂の注入開始から12秒後で、第2ゲート(82b)
の保圧工程開始から11秒後に、第2ゲート(82b)
の保圧工程は完了してヒータ部91をOFFとし、バル
ブ部材9は油圧制御機構93の付勢力により前進して第
2ゲート(82b)を閉鎖した。なお、このときバルブ
部材9の上方でスライド穴82a内に溜まった樹脂は、
バルブ部材9のヒータ部91により加熱されており溶融
状態となっているので、そのほとんどが樹脂供給孔82
b内へ逆流し、残りの一部がキャビティ61内へ充填さ
れる。
【0033】そして、第1ゲートを閉鎖してから15秒
後で、第2ゲート(82b)を閉鎖してから12秒後
に、バルブ部材9のヒータ部91を再びONし、型開き
(2秒)、エジェクタ(2秒)、成形品の取り出し(3
秒)、型閉め(2秒)をそれぞれ行い、1サイクルを完
了した。この射出成形品には、ウェルドラインが表出し
ていなかった。
【0034】本実施例3においても、上記実施例1と同
様に、第1ゲートから注入された樹脂は、バルブ部材9
のヒータ部91の先端面に接触して加熱されているの
で、スキン層が形成されることがなく、溶融状態となっ
ている。また、本実施例3では、第2ゲート(82b)
を開放して樹脂を注入するタイミングは、第1ゲートか
ら注入された樹脂が第2ゲート(82b)に近づくにつ
れてキャビティ61の内圧が上昇し、これをバルブ部材
9が感圧することを利用して制御される。このため、型
温度等の影響を受けて第1ゲートから注入された樹脂の
流速が乱れた場合などにおいても、第2ゲート(82
b)から注入するタイミングを良好に制御することが可
能である。したがって、第2ゲート(82b)から樹脂
を確実に注入することができ、充填不良を確実に防止す
ることができる。
【0035】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の射出成形
方法によれば、第1ゲートから樹脂を注入した後第2ゲ
ートから樹脂を注入する際のタイミング制御を簡単なも
のとしつつ、充填不良をきたすこともなく、しかもウェ
ルドラインの表出しない成形品を得ることができる。し
たがって、複数のゲートをもつ射出成形型で成形される
長尺状の成形品であっても、ウェルドラインがなく、か
つ艶むらのない外観品質の優れたものを容易に成形する
ことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例1で用いた射出成形型の構成を模式的
に示す部分断面図である。
【図2】上記射出成形型の要部拡大断面図である。
【図3】上記射出成形型の筒状ブロックの平面図であ
る。
【図4】図2のA−A線で切った筒状ブロックの軸直角
方向断面図である。。
【図5】本実施例1の射出成形方法に係り、第1ゲート
及び第2ゲートの開閉、ヒータ部のON/OFF等の動
作を説明する図である。
【図6】上記射出成形型のバルブ部材の他の態様を示す
断面図である。
【図7】本実施例3で用いた射出成形型の構成を模式的
に示す部分断面図である。
【図8】本実施例3の射出成形方法に係り、第1ゲート
及び第2ゲートの開閉、ヒータ部のON/OFF等の動
作を説明する図である。
【符号の説明】
12、61はキャビティ、41bは第2ゲートとしての
小径穴、82bは第2ゲートとしての供給孔、5、9は
バルブ部材、51、91はヒータ部である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キャビティ内に樹脂を注入する少なくと
    も2個の第1ゲート及び第2ゲートを有する射出成形型
    を用いて、一体形状の成形体を形成する射出成形方法に
    おいて、 前記第2ゲートを閉鎖した状態で、前記第1ゲートから
    樹脂を注入する第1注入工程と、 前記第1ゲートから注入された樹脂の先端部分が前記第
    2ゲートを少なくとも通過した後、前記第2ゲートを開
    放して、前記第2ゲートから樹脂を注入する第2注入工
    程とを有し、 前記第2ゲートには、ヒータ部を内蔵したバルブ部材が
    該第2ゲートを開閉し得るように往復動可能に装備され
    ており、前記第1注入工程で注入され該第2ゲート近傍
    のキャビティ内に位置する樹脂が、該第2ゲートを閉鎖
    している該バルブ部材で加熱可能とされていることを特
    徴とする射出成形方法。
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