JP3948791B2 - 射出成形金型 - Google Patents

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    • B29C2045/2862Closure devices therefor consisting of needle valve systems being tubular

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、筒状成形品を成形するに好適する射出成形金型に関する。
【0002】
【従来の技術】
筒状成形品、例えば注射器のシリンジのように細長く、しかも薄肉の円筒体で、その一端部に底部を有した成形品を成形する射出成形金型は、1台の成形用金型に複数のキャビティを設け、溶融樹脂注入口から注入された溶融樹脂を分配し、保温状態で前記キャビティに連通するゲートに導くように構成されている。
【0003】
この射出成形金型は、1回の射出成形によって複数個の成形品を同時に成形できるように構成したもので、基本的には、中央部に設けられたスプルー部に1つの溶融樹脂注入口と、これと連通して複数に分岐する分岐通路を有している。一方、金型本体には複数のキャビティが設けられ、これらキャビティに連通するゲートを有した複数のノズルホルダユニットが設けられている。さらに、前記スプルー部の分岐通路と前記各ノズルホルダユニットとを連通するために、ヒータを有したホットランナーマニホールドが接続され、注入された溶融樹脂を保温状態で導くように構成されている。
【0004】
したがって、溶融樹脂注入口から注入された溶融樹脂は、分岐通路を介して複数のランナーに分配され、これらランナーから複数のノズルホルダユニットを介してゲートに導かれ、さらにゲートから各キャビティに注入される。
【0005】
ところで、従来のマルチゲート式の射出成形金型は、図7に示すように構成されている。すなわち、1は金型本体であり、これは固定金型2と可動金型3とから構成され、両金型2,3間にはキャビティプレート4aとキャビティコア4bとによって複数(同一構造であるため1個のみを示す)のキャビティ4が形成されている。固定金型2は、上部にベースプレート10を有している。このベースプレート10の下面側には空間部aを形成する支持プレート11が接合されている。前記空間部aには溶融樹脂の流通する樹脂通路12を有する円筒形状のホットランナーマニホールド13が設けられている。このホットランナーマニホールド13には図示しないがヒータが設けられていると共に溶融樹脂の溶融樹脂注入口(図示しない)が設けられている。
【0006】
前記ホットランナーマニホールド13には、樹脂通路12と直角に、かつ端末部に連通する嵌合穴12aが穿設されている。この嵌合穴12aは、ホットランナーマニホールド13の上面に開口しており、前記空間部aに連通している。
【0007】
嵌合穴12aには上端部にフランジ20aを有するバルブガイドブッシュ20が挿入され、フランジ20aは前記ベースプレート10とホットランナーマニホールド13との間で挟持されている。
【0008】
バルブガイドブッシュ20の下端部には直角に屈曲された樹脂連絡通路20bが穿設されている。バルブガイドブッシュ20の側部に開口する樹脂連絡通路20bの一端は前記樹脂通路12に連通しており、底部に開口する樹脂連絡通路20bの他端は嵌合穴12aの底部に穿設された樹脂通路12cに連通している。
【0009】
樹脂通路12cに対向する前記支持プレート11にはキャビティプレート4aまで延長したノズルホルダ25が設けられ、これらノズルホルダ25には上端部が樹脂通路12cと連通し、下端がゲート26を介してキャビティ4に連通する樹脂通路25aが設けられている。さらに、ノズルホルダ25にはバンドヒータ27が巻装され、溶融樹脂を保温状態で成形品の底部の中央部に位置して設けたゲート26に導くように構成されている。
【0010】
また、前記バルブガイドブッシュ20の軸心にはバルブ案内孔21が形成され、このバルブ案内孔21にはニードルバルブ22が上下方向に摺動可能に支持されている。このニードルバルブ22は、真直ぐな棒状体で、ノズルホルダ25の樹脂通路25aを貫通して前記ゲート26まで延長し、その下端にはゲート26を開閉するバルブ部22aが形成されている。
【0011】
前記ニードルバルブ22の上端部は前記ベースプレート10に設けられたエアシリンダ23のバルブ作動用ピストン23aに連結され、進退駆動され、前進時は図7(a)に示すようにゲート26は遮断され、後退時には同図(b)に示すようにゲート26が開放され、溶融樹脂がキャビティ4に流れ込むようになっている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
前述のように構成された射出成形金型は、成形品の底部の中央部にゲート26が設けられている。したがって、ニードルバルブ22が後退してゲート26が開放すると同時に樹脂通路25aから溶融樹脂がゲート26を介してキャビティ4内に流れ込むが、ゲート26は単一のポートであり、キャビティ4は成形品の形状を象った空隙であるため、溶融樹脂が均一にキャビティ4の隅々まで行き渡りにくい。
【0013】
このため、キャビティ4を形成するキャビティコア4bに偏った樹脂圧力が加わり、キャビティコア4bが傾いて成形品に肉厚部分と肉薄部分が発生し、特に注射器のシリンジのように細長い円筒状の成形品の場合にはキャビティコア4bも細くなるため、キャビティコア4bが傾きやすく、成形品の品質にバラツキができるという問題がある。また、成形品の底部にゲート26が位置しているため成形品の底部にゲート跡が残るという問題がある。
【0014】
さらに、溶融樹脂を保温状態でゲート26まで導くために、ノズルホルダ25にはバンドヒータ27が巻装されているために、ゲート26部分が高温度になり過ぎ、成形サイクルが長く、生産性が劣るという問題がある。
【0015】
また、金型本体には複数のキャビティを設けたマルチゲート式の場合、中央の溶融樹脂注入口からキャビティまでの樹脂通路の距離が一定ではなく、樹脂通路の距離が長くなるにつれて注入された溶融樹脂の圧力が低下する。したがって、一定の成形品を得るためには、溶融樹脂注入口からキャビティまでの樹脂通路の距離が長いキャビティのゲートは距離の短いキャビティよりゲート開度を広くする必要があるが、スリーブバルブの高さ調整を行ってゲート開度を微妙に調整する作業が困難で時間を要するという問題がある。
【0016】
この発明は、前記事情に着目してなされたもので、その目的とするところは、ゲート部分の冷却効率が高く成形サイクルの短縮により生産性を向上できるとともに、溶融樹脂の注入によってキャビティコアが傾くことがなく、また成形品のゲート跡が残ることがなく、品質の高い成形品を成形できる射出成形金型を提供することにある。
もう1つの目的は、ゲート開度の微妙な調整が容易に行え、マルチゲート式であっても一定の成形品を得ることができる射出成形金型を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
この発明は、前記目的を達成するために、請求項1は、固定金型と、この固定金型に対して進退可能な可動金型と、前記固定金型と可動金型との間に形成されたキャビティと、前記固定金型に設けられた樹脂注入口およびこれと連通する樹脂通路と、この樹脂通路に連通して設けられ溶融樹脂を前記キャビティに導く環状のゲートと、前記樹脂通路およびゲートに貫通して設けられ先端部が前記キャビティを形成するキャビティコアに係合支持された筒状のスリーブガイドニードルと、このスリーブガイドニードルの内部に軸方向に挿入されて該スリーブガイドニードルの先端近傍まで延長しており、管内部に冷却媒体の流通往路を形成し、管外部に冷却媒体の流通帰路を形成した冷却媒体流通管と、前記スリーブガイドニードルの外部に軸方向に進退自在に嵌合され前記ゲートを開閉するスリーブバルブとを具備したことを特徴とする射出成形金型にある。
【0018】
請求項2は、請求項1の前記スリーブバルブは、基端部がバルブ作動用ピストンに螺合された進退調整部材に支持され、ゲートを開閉するスリーブバルブの先端遮断部の押切り面の調整が可能であることを特徴とする。
【0019】
請求項3は、前記スリーブバルブを進退駆動するバルブ作動機構は、後退時のストロークを調整するストローク調整部材を有し、ゲートの開度を調整可能であることを特徴とする。
【0020】
請求項4は、請求項1の前記キャビティコアには位置決めピンが設けられ、前記スリーブガイドニードルの先端部に前記位置決めピンに係合する係合凹部を有していることを特徴とする。
【0021】
前述した構成の射出成形金型によれば、スリーブガイドニードルの内部に冷却媒体流通管が軸方向の略全長に亘って挿入され、管内部に冷却媒体の流通往路を形成し、管外部に冷却媒体の流通帰路を形成したため、ゲート部分を冷却媒体によって効率的に冷却できる。
【0022】
また、ゲートが開放して溶融樹脂がゲートに流れ込み、キャビティコアに樹脂圧力が加わっても、キャビティコアがスリーブガイドニードルによって係合支持されているため、キャビティコアの傾きを防止できる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明するが、従来と同一構成部分は同一番号を付して説明を省略する。
図1は、マルチゲート式の射出成形金型の要部を示す。図1に示すように、ノズルホルダ25の樹脂通路25aにはステンレス等の金属からなる筒状のスリーブガイドニードル31が貫通して設けられている。このスリーブガイドニードル31は基端部はバルブ作動機構を構成するエアシリンダ23のバルブ作動用ピストン23aに穿設された貫通孔32を貫通してベースプレート10に固定されている。
【0024】
前記スリーブガイドニードル31には円筒状のスリーブバルブ33が軸方向に進退自在に嵌合されている。このスリーブバルブ33の基端部は進退駆動用のエアシリンダ23のバルブ作動用ピストン23aに固定され、先端部はゲート30まで延長し、テーパ面からなる先端遮断部の押切り面33aを形成している。
【0025】
前記スリーブガイドニードル31の内部には図2及び図3にも示すように、冷却媒体流通管40が軸方向の略全長に亘って挿入されている。この冷却媒体流通管40はステンレス等の金属からなる薄肉パイプであり、スリーブガイドニードル31の内径より細径に形成されている。そして、冷却媒体流通管40の管内部には水などの冷却媒体を流通する流通往路40aが形成され、管外部、つまりスリーブガイドニードル31の内周面との間には冷却媒体の流通帰路40bが形成されている。
【0026】
冷却媒体流通管40の先端開口はスリーブガイドニードル31の先端近傍まで延長しており、冷却媒体流通管40の基端部側から供給された冷却媒体が流通往路40aを介して先端側のゲート30の近傍まで流れ、先端開口から折り返して流通帰路40bを介してスリーブガイドニードル31の基端側に還流するようになっている。
【0027】
また、前記ベースプレート10には凹陥部10が設けられ、この凹陥部10aにはブロック41が埋設されている。このブロック41には冷却媒体供給源(図示しない)に連通する冷却媒体供給路42と冷却媒体帰還路43が設けられている。そして、冷却媒体供給路42は前記冷却媒体流通管40の流通往路40aと連通し、冷却媒体帰還路43は流通帰路40bと連通している。
【0028】
一方、前記ゲート30は、円環状に形成されており、図2に示すように、スリーブバルブ33の先端遮断部の押切り面33aでゲート30を開閉するようになっている。さらに、スリーブバルブ33の押切り面33aの角度はキャビティプレート34aに形成されたノズル34のテーパ内周面34bと同一角度に形成され、スリーブバルブ33の前進時には押切り面33aとテーパ内周面34bとが密着し、ゲート30を確実に遮断するようになっている。
【0029】
キャビティ35は、例えば薄肉円筒状の成形品を成形するために形成されており、大径部35aと小径部35bとからなり、両者は傾斜部35cによって連続している。このキャビティ35を形成するキャビティコア36にはその頂部36aと同心的に貫通孔36bが穿設され、この貫通孔36bには位置決めピン44が挿入されている。位置決めピン44はキャビティコア36の頂部36aより僅かに突出しており、この位置決めピン44には前記スリーブガイドニードル31の下端面に穿設された係合凹部45と係合している。したがって、スリーブガイドニードル31は位置決めピン44によって位置決めされた状態でキャビティ35の小径部35bに挿入されており、スリーブガイドニードル31の先端部分はコアピンを兼ねている。
【0030】
また、位置決めピン44にスリーブガイドニードル31の下端面に穿設された係合凹部45が係合していることから、位置決めピン44によってスリーブガイドニードル31を支持している。すなわち、キャビティコア36は成形品の形状によって異なるが、細長い筒状成形品の場合には細長い円柱体となり、しかも基端部が固定されているだけであるため、キャビティ35に注入される樹脂圧力によって傾く虞があるが、スリーブガイドニードル31の先端部分がコアピンを兼ねて傾きを防止している。
【0031】
また、スリーブガイドニードル31及びスリーブバルブ33が貫通する前記バルブ作動用ピストン23aには嵌合穴46が設けられ、この嵌合穴46の内周面には雌ねじ部47が形成されている。この雌ねじ部47には有底円筒状で、上端に鍔部48aを有する進退調整部材48が螺合されている。すなわち、進退調整部材48の外周面には雌ねじ部47に螺合する雄ねじ部48aが設けられ、進退調整部材48を回転することによりスリーブバルブ33の進退調整ができるようになっている。
【0032】
進退調整部材48の底部にはスリーブガイドニードル31を含むスリーブバルブ33が貫通する貫通孔49が設けられ、この貫通孔49の開口縁にはスリーブバルブ33の基端部に設けられたフランジ部33bが係止されている。進退調整部材48の内周面にも雌ねじ部50が形成され、この雌ねじ部50にはスリーブガイドニードル31を含むスリーブバルブ33と嵌合し、かつ前記スリーブバルブ33のフランジ部33bを押し付け固定する締付け部材51が螺挿されている。
【0033】
したがって、進退調整部材48を回すことにより、バルブ作動用ピストン23aの嵌合穴46に対するねじ込み深さが変化し、この進退調整部材48に係止されたスリーブバルブ33の進退量を調整できる。すなわち、スリーブバルブ33を固定金型2に組み付ける際には、スリーブバルブ33の先端遮断部の押切り面33aをキャビティプレート34aのテーパ内周面34bに押し付け、ゲート30を完全に遮断するように微妙な調整が必要であるが、この発明の場合、進退調整部材48を回してスリーブバルブ33の進退量を容易に微調整できる。そして、調整後においては、進退調整部材48の雄ねじ部48aにロックナット52を締め付けることにより、進退調整部材48をロックできる。なお、隙間αは進退調整部材48の調整ストロークである。
【0034】
また、図4に示すように、前記進退駆動用のエアシリンダ23の前部には第1のポート53が設けられ、後部には第2のポート54が設けられ、第1と第2のポート53,54の間にバルブ作動用ピストン23aのフランジ部23bが位置するようになっている。したがって、第1のポート53からエアシリンダ23にエアーを供給することにより、バルブ作動用ピストン23aが後退し、第2のポート54からエアシリンダ23にエアーを供給することにより、バルブ作動用ピストン23aが前進するようになっている。
【0035】
そして、バルブ作動用ピストン23aのフランジ部23bにおける背面側には後退時のストロークを調整するストローク調整部材55が設けられている。このストローク調整部材55はプレートからなり、肉厚の異なる複数種類のストローク調整部材55を用意し、選択的にフランジ部23bに固定することにより、バルブ作動用ピストン23aの後退時のストロークaを調整できる。すなわち、スリーブバルブ33の後退時におけるノズル34のテーパ内周面34aに対する押切り面33aの間隔を図5(a)に示すように狭い間隔bにしたり、図5(b)に示すように広い間隔cにすることができる。
【0036】
したがって、金型本体には複数のキャビティを設けたマルチゲート式の場合、中央の溶融樹脂注入口からキャビティまでの樹脂通路の距離が一定ではなく、樹脂通路の距離が長くなるにつれて注入された溶融樹脂の圧力が低下する。したがって、一定の成形品を得るためには、溶融樹脂注入口からキャビティまでの樹脂通路の距離が長いキャビティのゲートは距離の短いキャビティよりゲート開度を広くする必要があるが、前述したように、肉厚の異なる複数種類のストローク調整部材55を用意し、選択的にフランジ部23bに固定することにより、バルブ作動用ピストン23aの後退時のストロークaを調整できる。
【0037】
したがって、溶融樹脂注入口からキャビティまでの樹脂通路の距離が長いキャビティのゲートは、肉厚の薄いストローク調整部材55をセットし、スリーブバルブ33の後退時におけるノズル34のテーパ内周面34aに対する押切り面33aの間隔を広く(ゲート開度を大きく)し、逆に溶融樹脂注入口からキャビティまでの樹脂通路の距離が短いキャビティのゲートは、肉厚の厚いストローク調整部材55をセットし、スリーブバルブ33の後退時におけるノズル34のテーパ内周面34aに対する押切り面33aの間隔を狭く(ゲート開度を小さく)できる。
【0038】
次に、前述のように構成された射出成形金型の作用について説明する。射出成形機のノズルから溶融樹脂注入口に溶融樹脂を射出すると、溶融樹脂はホットランナーマニホールド13の樹脂通路12を介して樹脂通路25aに導かれ、さらにノズル34の順に導かれるが、ノズル34のテーパ内周面34bとスリーブバルブ33の押切り面33aとが密着してゲート30が遮断されているため溶融樹脂はノズル34部分で止まっている。
【0039】
そこで、バルブ作動用ピストン23aを作動してスリーブガイドニードル31をガイドとしてスリーブバルブ33を後退させると、押切り面33aがゲート30から離れ、円環状のゲート30が開口して樹脂通路25aの内部の溶融樹脂はゲート30を介してキャビティ35に充填される。このとき、キャビティ35に注入される樹脂圧力が、スリーブガイドニードル31の先端部に加わるが、ゲート30は円環状であり、しかもスリーブガイドニードル31は位置決めピン44によって支持されているため、傾くことはなく、キャビティ35に均一に溶融樹脂が流れる。
【0040】
所定量の溶融樹脂の充填が完了すると、バルブ作動用ピストン23aが作動してスリーブバルブ33が前進し、ノズル34のテーパ内周面34bとスリーブバルブ33の押切り面33aとが密着してゲート30が遮断される。
【0041】
したがって、圧力損失がなく、成形サイクルを高めることができる。またゲート30が円環状であり、成形品の端面から注入しているために成形品のゲート跡が残ることがなく、品質の高い成形品を成形できるという効果がある。
【0042】
また、このとき、冷却媒体供給路42から水からなる冷却媒体が冷却媒体流通管40の流通往路40aを流通し、先端側のゲート30の近傍まで流れ、先端開口から折り返して流通帰路40bを介してスリーブガイドニードル31の基端側の冷却媒体帰還路43に還流するため、スリーブガイドニードル31は冷却媒体によって冷却され、しかも冷却媒体は先端側のゲート30の近傍まで流れるためゲート30を効率的に冷却することができる。
【0043】
図6は得られた成形品を示し、同図(a)は注射器のシリンジであり、同図 (b)は筒状体である。これらの成形品Aはその端面から矢印で示すように樹脂が注入されるため、成形品Aの外周面にはゲート跡が残らない。成形品Aの端面Bには環状ゲートによる環状ゲート跡がある程度残るが、端面Bであるため目立たないと共に、成形品Aの形状の一部に見える。同図(c)はスリーブガイドニードル31の先端部がキャビティコアの役目をして成形品Aの内周面を形成した成形品Aを示したものであり、スリーブバルブ33の先端面が成形品Aの端面を形成してゲート跡が残らないようにしたものである。
【0044】
なお、前記実施形態においては、冷却媒体として水を使用しているが、エアーを供給して冷却するようにしてもよい。また、前記実施形態においては、マルチゲート式の射出成形金型について説明したが、ダイレクトゲート式射出成形金型にも適用できる。
【0045】
【発明の効果】
この発明は、前述の如く構成したから、ゲート部分の冷却効率が高く成形サイクルの短縮により生産性の向上を図ることができる。また、溶融樹脂の注入によってキャビティコアに樹脂注入圧力が加わってもキャビティコアが傾くことがなく、樹脂が均一にキャビティ内に流入し、圧力損失も少なく、バラツキのない品質の高い成形品を得ることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施形態を示す射出成形金型の要部の縦断正面図。
【図2】図1のII部分を拡大して示す進退調整部材の説明図。
【図3】図1のIII 部分を拡大して示すゲートの押切り面部分の説明図。
【図4】図1のII部分を拡大して示すストローク調整部材の説明図。
【図5】図1のIII 部分を拡大して示すゲート開度調整の説明図。
【図6】得られた成形品の縦断側面図。
【図7】従来の射出成形金型を示し、(a)は遮断状態の縦断正面図、(b)は開放状態の縦断正面図。
【符号の説明】
2…固定金型
3…可動金型
25a…樹脂通路
30…ゲート
31…バルブガイドニードル
33…スリーブバルブ
35…キャビティ
36…キャビティコア
40…冷却媒体流通管
48…進退調整部材
55…ストローク調整部材

Claims (4)

  1. 固定金型と、この固定金型に対して進退可能な可動金型と、前記固定金型と可動金型との間に形成されたキャビティと、前記固定金型に設けられた樹脂注入口およびこれと連通する樹脂通路と、この樹脂通路に連通して設けられ溶融樹脂を前記キャビティに導く環状のゲートと、前記樹脂通路およびゲートに貫通して設けられ先端部が前記キャビティを形成するキャビティコアに係合支持された筒状のスリーブガイドニードルと、このスリーブガイドニードルの内部に軸方向に挿入されて該スリーブガイドニードルの先端近傍まで延長しており、管内部に冷却媒体の流通往路を形成し、管外部に冷却媒体の流通帰路を形成した冷却媒体流通管と、前記スリーブガイドニードルの外部に軸方向に進退自在に嵌合され前記ゲートを開閉するスリーブバルブとを具備したことを特徴とする射出成形金型。
  2. 前記スリーブバルブは、基端部がバルブ作動用ピストンに螺合された進退調整部材に支持され、ゲートを開閉するスリーブバルブの先端遮断部の押切り面の調整が可能であることを特徴とする請求項1記載の射出成形金型。
  3. 前記スリーブバルブを進退駆動するバルブ作動機構は、後退時のストロークを調整するストローク調整部材を有し、ゲートの開度を調整可能であることを特徴とする請求項1記載の射出成形金型。
  4. 前記キャビティコアには位置決めピンが設けられ、前記スリーブガイドニードルの先端部に前記位置決めピンに係合する係合凹部を有していることを特徴とする請求項1記載の射出成形金型。
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