JPH0671518A - ワイヤカット放電加工方法および装置 - Google Patents

ワイヤカット放電加工方法および装置

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JPH0671518A
JPH0671518A JP22541392A JP22541392A JPH0671518A JP H0671518 A JPH0671518 A JP H0671518A JP 22541392 A JP22541392 A JP 22541392A JP 22541392 A JP22541392 A JP 22541392A JP H0671518 A JPH0671518 A JP H0671518A
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machining
workpiece
groove
wire electrode
electric discharge
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JP22541392A
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Iwao Shibuya
巌 渋谷
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ZEDOMU KK
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  • Electrical Discharge Machining, Electrochemical Machining, And Combined Machining (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 被加工体の中子を円滑に除去でき、かつ自動
化率を向上させ得るワイヤカット放電加工方法および装
置を提供する。 【構成】 被加工体にワイヤ電極との放電によって形成
される閉ループ状の加工溝の加工開始部と加工終了部と
の間に微小長さの未加工部を形成し、加工終了部から加
工溝と交差しかつ閉ループ内に微小距離進入する迂回加
工溝を形成すると共に、閉ループ内のスタート穴と前記
加工溝との間に形成された誘導加工溝と前記迂回加工溝
との間に、少なくとも被加工体の表面において連続し被
加工体の裏面において不連続でありかつワイヤ電極を含
む平面における断面形状が楔形の切残し部を有するブリ
ッジ溝を形成し、閉ループ内に形成された中子を前記楔
形の切残し部をせん断することによって除去した後、前
記未加工部を加工する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、放電電圧を印加したワ
イヤ電極を長手方向に走行させ、加工液中に浸漬させた
状態で、若しくは加工液を噴射させながら、ワイヤ電極
と被加工体との間に放電を発生させることにより、被加
工体の加工を行なうワイヤカット放電加工方法および装
置に関するものであり、特に被加工体の加工によって形
成されるブロック状の中子の除去が円滑であると共に、
放電加工の自動化率を大幅に向上させ得るワイヤカット
放電加工方法および装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図4および図5は各々従来のワイヤカッ
ト放電加工装置の例を示す側面図および正面図である。
図4および図5において、21はベッドを兼用したコラ
ムであり、側面における形状において略L字形に形成さ
れ、上部に上部アーム22を、中間部に下部アーム23
を各々固着すると共に、上部アーム22に上部ブロック
24を、下部アーム23に下部ブロック25を各々装着
する。そして上部ブロック24と下部ブロック25との
間にワイヤ電極26を長手方向走行可能に張設する。
【0003】次に27,28は各々XテーブルおよびY
テーブルであり、コラム21のベッド部29上に各々X
方向およびY方向(何れも図4および図5において左右
方向)に移動可能に設けてある。30は加工液槽であ
り、Xテーブル27上に設けられ、加工液31を収容す
る。なお加工液槽30と下部アーム23との係合部に
は、両者の水平方向における相対移動に対しても、加工
液31が外部に漏出しないような液封手段(図示せず)
が設けられている。
【0004】上記の構成により、加工液31中に例えば
載物台を介して被加工体(何れも図示せず)を固定し、
被加工体に穿設したスタート穴にワイヤ電極26を挿通
し、ワイヤ電極26と被加工体との間に電圧を印加して
放電を発生させると共に、両者を水平方向に相対移動さ
せて放電加工を行なうのである。
【0005】上記の放電加工を行なう場合において、被
加工体の中間部をくり抜く加工においては、被加工体と
ワイヤ電極との放電によって形成される閉ループ状の加
工溝内にブロック状の所謂中子が形成され、この中子が
加工終了時に被加工体から分離されて落下する。この中
子を不用意に落下させると、ワイヤ電極を切断したり、
落下時の衝撃によって装置構成部材を損傷することとな
る。
【0006】このため従来は上記中子を切り落とす前に
加工を中断して上部ブロック24を上昇させ、例えば磁
気的吸着手段を装着したアーム(図示せず)を介して中
子を磁気的に吸着保持した状態で中子を分離し、加工液
槽30内の中子集積部(図示せず)に廃棄する手段が採
られている。また中子の分離前に加工を中断して、下部
ブロック25の近傍に設けた中子受け板(図示せず)を
上昇させ、中子の下面と接触若しくは近接させた状態で
中子を切り落とし、中子受け板を移動させて加工液槽3
0内に落下させ、例えば加工液槽30の底部に設けた搬
送手段を介して移動させ、次の加工に支障を生じないよ
うにする手段が採られている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者の
中子を磁気的に吸着保持する手段は、被加工体が鉄鋼材
料のような磁性材料である場合にのみ適用可能であり、
超硬合金、銅等の非磁性材料の被加工体には適用できな
い。なお被加工体が非磁性材料である場合において、例
えば真空吸着手段が考えられるが、被加工体の表面が非
平面若しくは貫通穴を有する面である場合には、真空吸
着手段が複雑になるか若しくは適用できないという問題
点がある。
【0008】また中子の縦断面輪郭がテーパ状に加工さ
れる場合においては、上部ブロック24を移動させる
と、ワイヤ電極26の水平面に対する角度が当然に変化
するため、煩雑な補正手段が必要となるため実際的では
なく、殆ど適用されていない。更に両者共中子を保持す
る機構を勘案すると、中子の外形寸法が10〜50mmで
あり、厚さ寸法が50mm以下の範囲に限定されると共
に、ワイヤ電極26を最初に挿通すべきスタート穴の位
置が自由に選定できず、適用される範囲が極めて狭いと
いう問題点がある。
【0009】本発明は、上記従来技術に存在する問題点
を解決し、被加工体に形成される中子の除去が円滑に行
ない得ると共に、放電加工の自動化率を大幅に向上させ
得るワイヤカット放電加工方法および装置を提供するこ
とを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、まず第1の発明においては、被加工体の表面と交差
する方向にワイヤ電極を走行させ、水平方向において被
加工体とワイヤ電極とを相対移動させると共に、被加工
体とワイヤ電極との間の放電により被加工体を加工する
ように構成したワイヤカット放電加工方法において、被
加工体にワイヤ電極との放電によって形成される閉ルー
プ状の加工溝の加工開始部と加工終了部との間に微小長
さの未加工部を形成し、加工終了部から加工溝と交差し
かつ閉ループ内に微小距離進入する迂回加工溝を形成す
ると共に、閉ループ内のスタート穴と前記加工溝との間
に形成された誘導加工溝と前記迂回加工溝との間に少な
くとも被加工体の表面において連続し被加工体の裏面に
おいて不連続でありかつワイヤ電極を含む平面における
断面形状が楔形の切残し部を有するブリッジ溝を形成
し、閉ループ内に形成された中子を前記楔形の切残し部
をせん断することによって除去した後、前記未加工部を
加工する、という技術的手段を採用した。
【0011】次に第2の発明においては、被加工体を載
置可能に形成した載物台と、この載物台を挟んで対向さ
せて設けた上部ブロックおよび下部ブロックとの間にワ
イヤ電極を長手方向走行可能に張設し、水平方向におい
て載物台とワイヤ電極とを相対移動可能に形成し、被加
工体とワイヤ電極との間の放電により被加工体を加工す
るように構成したワイヤカット放電加工装置において、
上部ブロックに設けた電極ワイヤガイドを下部ブロック
に対して水平方向移動可能に形成し、上下動可能に形成
したロッドをその下端部が被加工体の加工によって形成
される中子の表面に当接するように設ける、という技術
的手段を採用した。
【0012】
【作用】上記の構成により、被加工体に形成される中子
の除去が円滑となり、かつワイヤカット放電加工の自動
化率を大幅に向上させ得ると共に、加工方法および加工
装置が簡単になる。
【0013】
【実施例】図1は本発明の実施例における加工溝の例を
示す平面図、図2は図1におけるA−A線断面図であ
る。図1および図2において、1は被加工体2に予め設
けられたスタート穴、3は誘導加工溝、4は加工溝、5
は迂回加工溝、6はブリッジ溝であり、矢印はワイヤ電
極7の被加工体2に対する相対移動方向である。
【0014】すなわち、被加工体2を例えば載物台(図
示せず)上に固定した状態で、ワイヤ電極7をスタート
穴1に挿通させると共に、上ガイド8と下ガイド9との
間に張設し、ワイヤ電極7を図2において上方から下方
へ走行可能とする。なお上ガイド8および下ガイド9
は、放電加工装置を構成する上部ブロックと下部ブロッ
ク(図示省略したが、図4および図5における上部ブロ
ック24および下部ブロック25参照)内に収容されて
いる。この状態からワイヤ電極7と被加工体2との間に
放電電圧を印加して放電加工を行なう。
【0015】まず図1においてワイヤ電極7(図示せ
ず、図2参照、以下同じ)を被加工体2に対して上方に
相対移動させて誘導加工溝3を加工し、加工開始部10
に至る。次にこの加工開始部10からワイヤ電極7を矢
印方向に相対移動させて、加工終了部11に至る矩形ル
ープ状の加工溝4を形成する。12は未加工部であり、
加工開始部10と加工終了部11との間に形成される。
この場合ワイヤ電極7の相対移動方向における未加工部
12の微小長さL1 は、被加工体2の材質および加工溝
4によって形成される中子13の大きさによって異なる
が、後述する中子13のせん断除去を勘案して1mm以下
に形成することが好ましい。
【0016】次にワイヤ電極7を加工終了部11から、
加工溝4と交差し、かつ中子13内に微小距離進入させ
て迂回加工溝5を形成し、更にワイヤ電極7を加工溝4
と平行に(右方に)相対移動させてブリッジ溝6を形成
する。迂回加工溝5の長さ、すなわちワイヤ電極7の相
対移動距離は、0.01mm以上、好ましくは0.1mm以上と
する。
【0017】またブリッジ溝6を形成するには、上記迂
回加工溝5を形成した後、上ガイド8を下ガイド9に対
して距離L2 だけ右方に移動させ、ワイヤ電極7を傾斜
させればよい。すなわち、中子13内のスタート穴1と
加工溝4との間に形成された誘導加工溝3と前記迂回加
工溝5との間に、少なくとも被加工体2の表面において
連続し、被加工体2の裏面において不連続であり、かつ
ワイヤ電極7を含む平面における断面形状がV字形若し
くは楔形の切残し部14を有するようにブリッジ溝6を
形成する。
【0018】上記のように加工溝4、迂回加工溝5およ
びブリッジ溝6を形成した後、ワイヤ電極7を撤去し、
例えば後述するようなエアシリンダによる振動打撃手段
を介して中子13を、切残し部14をせん断することに
よって除去する。次に被加工体2に未加工部12が残っ
ているので、この部分を再びワイヤ電極7によって放電
加工する。この場合、ワイヤ電極7の被加工体2に対す
る相対移動経路は、例えばスタート穴1内のスタート位
置から、加工開始部10に至り、この位置から左方に至
る経路とすることができ、この加工により未加工部12
に対する加工を完了するのである。
【0019】次に本発明におけるワイヤカット放電加工
における迂回加工溝5およびブリッジ溝6について記述
する。まず迂回加工溝5を形成することなく、未加工部
12を残存させた状態で中子13を打撃除去する手段も
従来において試みられているが、この場合被加工体2の
厚さ寸法が20mm以下であれば、中子13の除去を比較
的容易に行ない得る。しかしながら未加工部12のせん
断時において、被加工体2に非所望な衝撃を与えること
となって、被加工体2に位置ずれを発生するおそれがあ
る。また未加工部12のせん断時の破面が加工溝4の輪
郭を超えて被加工体2の側に食い込むおそれもある。こ
のため被加工体2の加工精度に影響を及ぼすことにな
る。
【0020】一方加工終了部11から加工開始部10に
向かってワイヤ電極7の傾斜によるブリッジ溝6を形成
することも考えられる。しかしながらこのような手段に
よると、図1に示すような直線状の加工溝4である場合
は格別として、加工溝4の輪郭が例えば曲率半径の小な
る曲線状である場合には、加工溝4が被加工体2の側に
食い込む所謂アンダーカットが発生し、被加工体2の加
工精度を著しく低下させることになる。
【0021】また上記曲線状の加工溝である場合におい
て、ワイヤ電極7の傾斜方向を曲線状の加工溝に沿うよ
うに、上ガイド8を平面において二次元的に相対移動さ
せる手段も考えられる。しかしながらこのような手段に
おいては、例えば上ガイド8を二次元的に移動させるた
めのNCデータの作成が煩雑となる。しかも加工溝4が
水平面に対して傾斜する所謂テーパ加工である場合に
は、上記NCデータ作成上の煩雑度が更に高くなるとい
う問題点が存在する。
【0022】これに対して本発明のワイヤカット放電加
工においては、加工終了部11から中子13内に微小距
離進入する迂回加工溝5を形成するものであるから、加
工溝4が図1に示す直線状であるものにおいては勿論の
こと、曲率半径が小であるような曲線状のもの、若しく
は複雑な形状であっても、前記のようなアンダーカット
が発生する機会は皆無である。また加工溝4がテーパ加
工である場合においても、迂回加工溝5を形成する際に
ワイヤ電極7を垂直状態に復帰させることにより、NC
データの作成をより容易にすることができるのである。
【0023】次に上記迂回加工溝5を形成した時点で加
工を中断し、中子13をせん断除去する手段も考えられ
る。しかしながら、被加工体2の厚さ寸法が例えば20
mm以下であれば、このような手段も採用可能であり、例
えば未加工部12の長さL1を0.05mm以下に形成すれ
ば中子13の除去が容易となり得る。また被加工体2の
厚さ寸法が上記寸法を超える場合においても、長さL1
を0.02〜0.03mmに形成することも不可能ではない。
しかしながら上記長さL1 をあまり小寸法に形成する
と、放電加工における加工条件の変化によって、長さL
1 を確保できず、中子13が加工中に分離落下してしま
い、以後の放電加工が継続できなくなる等の事故が発生
し易い。
【0024】これに対して本発明のワイヤカット放電加
工方法においては、中子13の保持が確保可能の未加工
部12を形成している。しかも迂回加工溝5と誘導加工
溝3との間に形成されるブリッジ溝6は、前記のように
被加工体2の表面において連続しているため、中子13
のせん断除去に際しても所謂ノッチ効果により、切残し
部14が容易にせん断され得るのである。このノッチ効
果は特に被加工体2の厚さ寸法が大である場合において
有効であり、中子13の除去処理を安定して行ない得る
のである。
【0025】次に加工終了部11の位置、すなわち加工
開始部10とのワイヤ電極7の中心間距離K、および上
ガイド8の下ガイド9に対する移動量、すなわち微小長
さL 2 は次のようにして設定する。
【0026】K=W1 +H2 ×(W2 /R) L2 =(T+H1 +H2 )×(W2 /(H2 +R)) 上記式において、 W1 :加工溝4の幅寸法 W2 :切残し部14の底面のブリッジ幅寸法 R :切残し部14の高さ寸法 T :被加工体2の厚さ寸法 H1 :上ガイド8と被加工体2の表面との距離 H2 :下ガイド9と被加工体2の裏面との距離 上記のように設定することにより、被加工体2の厚さ寸
法Tに無関係に、切残し部14の高さ寸法Rおよび切残
し部14の底面のブリッジ幅寸法W2 を常に一定にする
ことができ、中子13の除去処理を円滑に行なうことが
できるのである。
【0027】本実施例においては、上記式におけるW2
=0.05mm,R=5mmに形成し、被加工体2が工具鋼で
ある場合において、例えば中子13の上面をエアシリン
ダによって駆動されるロッドを介して、0.5kgf で5〜
8回の打撃動作をすることにより、被加工体2に対して
過大な衝撃を与えることなく、中子13を円滑に除去す
ることができることを確認した。
【0028】図3は本発明の実施例を示す要部拡大側面
図であり、同一部分は前記図1、図2、図4および図5
と同一の参照符号で示す。図3において、15は載物台
であり、その上面に被加工体2を着脱可能かつ上部ブロ
ック24と下部ブロック25との間に長手方向走行可能
に張設したワイヤ電極7と水平方向相対移動可能に形成
する。
【0029】次に16はエアシリンダであり、ロッド1
7を上下動可能に介装させると共に、その下端部が被加
工体2の加工によって形成される中子13の表面に当接
するように形成する。18はリミットスイッチであり、
ロッド17の上端部と係脱可能に設ける。なお上部ブロ
ック24は、例えば下部ブロック25に対してU方向
(図3において左右方向)およびV方向(図3において
紙面と直交する方向)に移動可能に形成する。
【0030】上記の構成により、前記図1および図2を
参照して記述したような手段によってワイヤカット放電
加工を行ない、被加工体2に図1および図2に示す加工
溝4、迂回加工溝5およびブリッジ溝6を形成し、中子
13を形成する。この場合ロッド17はその下端部を被
加工体2の表面から離隔させて保持し、ワイヤ電極7に
よる放電加工に支障のないようにしておく。
【0031】放電加工終了後、ロッド17を被加工体2
に形成された中子13の表面に臨むように保持し、エア
バルブ(図示せず)の制御を介してエアシリンダ16を
作動させると、ロッド17が中子13の表面を反復打撃
する。このロッド17による打撃によって中子13が落
下すると同時に、ロッド17の上端部がリミットスイッ
チ18と係合し、打撃作用を停止し、ロッド17を上昇
させて図3に示す位置に復元させる。
【0032】落下した中子13は加工液槽30の底部に
貯留され、被加工体2に対する全加工が終了して載物台
15から取り外された後に取り出されて廃棄処理され
る。この場合加工液槽30の深さ寸法を通常のものにお
けるより大に形成すると共に、中子13の落下時の衝撃
を緩和するために、加工液槽30の底部に緩衝材19を
設けておくことが望ましい。
【0033】本実施例においては、被加工体2に形成さ
れる閉ループ状の加工溝4による中子13の外形輪郭が
矩形である場合について記述したが、これに限定され
ず、円形、多角形、その他の凹凸輪郭を有するものであ
っても適用可能である。また誘導加工溝3、加工溝4、
迂回加工溝5およびブリッジ溝6が、平面において相互
に直交する例について記述したが、夫々傾斜して交差す
る場合においても作用は同様である。
【0034】またロッド17の駆動手段としてエアシリ
ンダ16を使用した例について記述したが、他の公知の
駆動手段を使用できることは勿論である。更にワイヤ電
極7が垂直の状態で走行する例を示したが、水平面に対
して傾斜した状態で走行する所謂テーパ加工溝の場合に
おいても当然に適用できる。
【0035】
【発明の効果】本発明は、以上記述のような構成および
作用であるから、下記の効果を奏し得る。 (1) 中子の平面への投影輪郭がロッドを包含できる大き
さであれば処理が可能であり、例えば平面への投影輪郭
の外形寸法が4mm以上の中子除去処理が可能であり、ワ
イヤカット放電加工の自動化率を大幅に向上させ得る。 (2) 中子の輪郭側面がテーパ状のものであっても、中子
の除去処理が可能であるため、自動加工の対象になり得
る。 (3) 加工部を、ワイヤ電極を支持する上下ブロックから
完全に離した状態で中子を落下させるため、スタート穴
位置の選定に対する自由度が大である。 (4) 被加工体の材質に左右されることなく、従来適用で
きなかった超硬合金、銅等の非磁性材料からなるもので
あっても適用できる。 (5) 被加工体に複数個の閉ループ状の加工溝を形成する
場合においても、放電加工を連続して行なった後、夫々
の中子処理のみを別個に連続して行なえるため、損失時
間が小であり、全体の加工時間を短縮することができ
る。 (6) 中子抽出若しくは搬送のための手段が不必要となる
ため、装置の構成が簡単になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例における加工溝の例を示す平面
図である。
【図2】図1におけるA−A線断面図である。
【図3】本発明の実施例を示す要部拡大側面図である。
【図4】従来のワイヤカット放電加工装置の例を示す側
面図である。
【図5】従来のワイヤカット放電加工装置の例を示す正
面図である。
【符号の説明】
2 被加工体 4 加工溝 5 迂回加工溝 6 ブリッジ溝 7 ワイヤ電極 16 エアシリンダ 17 ロッド

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被加工体の表面と交差する方向にワイヤ
    電極を走行させ、水平方向において被加工体とワイヤ電
    極とを相対移動させると共に、被加工体とワイヤ電極と
    の間の放電により被加工体を加工するように構成したワ
    イヤカット放電加工方法において、 被加工体にワイヤ電極との放電によって形成される閉ル
    ープ状の加工溝の加工開始部と加工終了部との間に微小
    長さの未加工部を形成し、加工終了部から加工溝と交差
    しかつ閉ループ内に微小距離進入する迂回加工溝を形成
    すると共に、閉ループ内のスタート穴と前記加工溝との
    間に形成された誘導加工溝と前記迂回加工溝との間に少
    なくとも被加工体の表面において連続し被加工体の裏面
    において不連続でありかつワイヤ電極を含む平面におけ
    る断面形状が楔形の切残し部を有するブリッジ溝を形成
    し、閉ループ内に形成された中子を前記楔形の切残し部
    をせん断することによって除去した後、前記未加工部を
    加工することを特徴とするワイヤカット放電加工方法。
  2. 【請求項2】 被加工体を載置可能に形成した載物台
    と、この載物台を挟んで対向させて設けた上部ブロック
    および下部ブロックとの間にワイヤ電極を長手方向走行
    可能に張設し、水平方向において載物台とワイヤ電極と
    を相対移動可能に形成し、被加工体とワイヤ電極との間
    の放電により被加工体を加工するように構成したワイヤ
    カット放電加工装置において、 上部ブロックに設けた電極ワイヤガイドを下部ブロック
    に対して水平方向移動可能に形成し、上下動可能に形成
    したロッドをその下端部が被加工体の加工によって形成
    される中子の表面に当接するように設けたことを特徴と
    するワイヤカット放電加工装置。
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