JPH0671172U - 筆記具等のキャップ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡便な構造により、落下衝撃等で筆記先端部
の飛び出しが防止されると共にインクの蒸発と筆記先端
部の乾燥が防止可能となり、又、誤ってキャップを飲み
込んでも窒息等の危機を回避可能とする。 【構成】 インクの蒸発を防止する為に軸先に嵌着され
るボールペン、サインペン、マーカー等のキャップであ
って、キャップは筆記部を小室で密嵌するインナーキャ
ップをキャップと一体に形成すると共に、キャップとイ
ンナーキャップとの間にキャップ挿入側から後端に至通
気孔が設けられ、更にインナーキャップ内には筆記先端
部が圧接される状態で非吸液性で非連続気泡の弾性を有
したシール栓体が配設されてなる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、インクの蒸発を防止する為に軸先に嵌着されるボールペン、サイン ペン、マーカー等のキャップの改良に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来のボールペン、サインペン、マーカー等に使用されるキャップは、インク の蒸発を防止する特性に優れた樹脂成形品等により形成され、キャップの内孔に 設けたインナーキャップに筆記部を密嵌し、挿入口に形成した係止部に筆記体の 軸先を着脱自在に止着している。本考案の対象としている筆記体は直液タイプの インクを内蔵したもので、例えばボールペンは静的には高い粘性を示し、筆記時 のボールの回転で粘性が低下してインクが流出される剪断減粘性を有したインク を使用したものである。剪断減粘性を有したインクを使用したボールペンは、イ ンクが蒸発し易い性質と、筆記先端が乾き易い性質があり、又、インクの流出量 が多く（筆記濃度を上げる為）インク収容管の径を太くしてインクの搭載量を多 くしている。又、インクの粘度は油性ボールペンのインクに比べて小さいのでイ ンク収容管に対する流動抵抗は小さい。従って、インクの自重や衝撃等によって インク漏れ（インク収容管の後端にインクが逆流する）が生じ易く、落下衝撃で 先端ボールが飛び出し易い問題がある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案の目的は、簡便な構造で落下衝撃等による筆記先端部の飛び出しを防止 し、インクの蒸発と筆記先端部の乾燥を防止可能とする。又、仮に幼児が誤って キャップを飲み込んでしまい喉に詰まらせても、空気の疎通を可能として窒息等 の危機を回避可能とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成する為に案出された本考案の筆記具等のキャップは、インクの 蒸発を防止する為に軸先に嵌着されるボールペン、サインペン、マーカー等のキ ャップであって、キャップは筆記部を小室で密嵌するインナーキャップをキャッ プと一体に形成すると共に、キャップとインナーキャップとの間にキャップの挿 入側から後端に至通気孔が設けられ、更にインナーキャップ内には筆記先端部が 圧接される状態で非吸液性で非連続気泡の弾性を有したシール栓体が配設されて なる。

【０００５】

【実施例】

図１は本考案の実施例を示している。先ず、図に示すように軸先１３に被嵌さ れるキャップ１は、その外周側面にクリップ２を有して、内孔部の後方に小室６ を有した筒状のインナーキャップ３が設けられ、インナーキャップ３は内孔部と の間に所要数設けたリブ４で一体に形成されている。又、リブとリブとの間には キャップ挿入口から後端に連通した通気孔５が形成されている。尚、通気孔形成 の手段は様々あり、特に構造が限定されるものではない。又、キャップ１は挿入 口に係合部７が設けられ軸先１３に設けた係合部１４に着脱自在に嵌着される。 係合部は通常用いられる凸部又は凹部の係合により構成される。又、インナーキ ャップ３の小室６の先端には非吸液性で非連続気泡の弾性体よりなるシール栓体 ８が固定され、筆記部１０と口金９の先方が小室６で密嵌されると共に、筆記先 端部１１がシール栓体８に適宜圧接される。

【０００６】

【作用】

図１は、軸先１３にキャップ１を嵌着した状態を示しており、筆記先端部１１が シール栓体８に圧接しているので、落下衝撃で筆記先端部１１が飛び出す問題が ない。又、インナーキャップ３の小室６で密嵌されるのでインクの蒸発や筆記先 端部の乾燥が防止される。又、通気孔５により幼児が誤ってキャップを飲み込ん だ場合にも空気流通が可能である。

【０００７】

【考案の効果】

本考案の筆記具等のキャップの構成及び作用は以上の如くであり、落下衝撃等 による筆記先端部の飛び出しもなく、簡便な構造によりインクの蒸発と筆記先端 部の乾燥が防止可能となる。又、幼児が誤ってキャップを飲み込んでしまい喉に 詰まらせる事故が起きても窒息という危機が回避可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例である筆記具等のキャップを示
す縦断面図で、キャップに軸先を嵌着した状態を示して
いる。

【符号の説明】 １ キャップ ２ クリップ ３ インナーキャップ ４ リブ ５ 通気孔 ６ 小室 ７ 係合部 ８ シール栓体 ９ 口金 １０ 筆記部 １１ 筆記先端部 １２ 軸筒 １３ 軸先 １４ 係合部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 インクの蒸発を防止する為に軸先に嵌着
   されるボールペン、サインペン、マーカー等のキャップ
   であって、当該キャップは筆記部を小室で密嵌するイン
   ナーキャップをキャップと一体に形成すると共に、キャ
   ップとインナーキャップとの間にキャップの挿入側から
   後端に至通気孔が設けられ、更にインナーキャップ内に
   は筆記先端部が圧接される状態で非吸液性で非連続気泡
   の弾性を有したシール栓体を配設したことを特徴とする
   筆記具等のキャップ。